JP2008231812A - 複合防水工法 - Google Patents
複合防水工法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2008231812A JP2008231812A JP2007074225A JP2007074225A JP2008231812A JP 2008231812 A JP2008231812 A JP 2008231812A JP 2007074225 A JP2007074225 A JP 2007074225A JP 2007074225 A JP2007074225 A JP 2007074225A JP 2008231812 A JP2008231812 A JP 2008231812A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- waterproof sheet
- layer
- cement composition
- asphalt
- polymer cement
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Road Paving Structures (AREA)
Abstract
【解決手段】構造物の施工面にアスファルト系防水シート14を敷設する工程と、前記アスファルト系防水シートの上面にポリマーセメント組成物19を塗布する工程とを有する複合防水工法を提供する。
【選択図】図1
Description
構造物の施工面にアスファルト系防水シートを敷設する工程と、
前記アスファルト系防水シートの上面にポリマーセメント組成物を塗布する工程とを有することを特徴とする複合防水工法である。
本発明の第二は、
構造物の施工面に防水シート用プライマーを施工する工程と、
前記プライマー層の上面にアスファルト系防水シートを敷設する工程と、
前記アスファルト系防水シートの上面にポリマーセメント組成物を塗布する工程と、
前記ポリマーセメント組成物の未硬化の塗布層に織布及び/又は不織布を敷設する工程と、
前記不織布の上面にポリマーセメント組成物を塗布して硬化させる工程とを有すること
を特徴とする複合防水工法である。
本発明の第三は、
本発明の第一又は本発明の第二によって得られる複合防水構造体である。
1)ポリマーセメント組成物の硬化層の上面にトップコート層を設ける工程とを有すること。
2)アスファルト系防水シートは、最下層に自己粘着性を有する改質アスファルト層であること。
3)ポリマーセメント組成物は、エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョン及び/又はアクリル共重合体エマルジョンとアルミナセメントとを含むコンクリート防水用ポリマーセメント組成物であること。
4)構造物の施工面は、新築建築物または既存建築物の屋上、ベランダ又はバルコニーのいずれかであること。
また、防水性能及び防水層の耐久性についても、ポリマーセメント組成物またはアスファルト系防水シートのいずれかを用いた場合と比較して、複合防水となることから、極めて優れた防水性能を有しつつ高耐久性であり、長々期の供用に耐えてメンテナンス頻度を大幅に低減し、ライフサイクルコストの抑制に貢献するものである。
また、本発明ではアスファルト系防水シートを用いるが、該防水シートのみを用いた場合に仕上り面に発生する防水シートと防水シートの重ね合わせに伴う段差についても、本発明ではポリマーセメント組成物硬化層(防水層)を設ける過程で解消することが可能であり、仕上り面の歩行安定性も確保される。
さらに、ポリマーセメント組成物の硬化層(防水層)の上面にトップコート層を設けることによって、ポリマーセメント組成物の硬化層(防水層)とアスファルト防水シートとから構成される優れた複合防水層の耐候性をより一層高めることができる。
さらに、本発明は、構造物の施工面に防水シート用プライマーを施工する工程と、前記プライマー層の上面にアスファルト系防水シートを敷設する工程と、前記アスファルト系防水シートの上面にポリマーセメント組成物を塗布する工程と、前記ポリマーセメント組成物の未硬化の塗布層に織布及び/又は不織布を敷設する工程と、前記不織布の上面にポリマーセメント組成物を塗布して硬化させる工程とを有することを特徴とする複合防水工法と、該工法によって得られる複合防水構造体である。
図2(a〜d)は、構造物の施工面(一例として屋上面)に本発明の複合防水工法を適用する手順を示す模式図である。
本発明の複合防水工法では、まず構造物30の施工面31の全面を対象として、施工面の表面に付着した汚れ、埃及び付着物などの除去を行い、防水シート用プライマーを施工面全体に塗布して乾燥させる。
次に、図2(a)に示すとおり、構造物の施工面31の全面にアスファルト系防水シートを敷設する工程では、先行して敷設された防水シートの長辺方向の端部と、後から敷設される防水シートの長辺方向の端部とを、好ましくは80〜120mm(図1(b)、r=80〜120mm)重ね合わせて敷設することで良好な防水性能が得られる。
最下層全面が自己粘着性を有する改質アスファルトである防水シート37は、施工面32から側壁部34、36までそれぞれ連続的に敷設することによって、側壁の壁面を伝って雨水が進入することを防止できることから好ましい。
また、防水シートの短辺部と短辺部とをつき合わせた部分については、最下層全面が自己粘着性を有する改質アスファルトの防水シートをつき合せ部分(図1(c))の上面に敷設して防水性能を確保する。
図1(a〜c)は、本発明の複合防水工法によって得られる複合防水構造体の断面を模式的に示したものである。部分断面図(a)は、防水シートに繋ぎ目(接合部分)がないケースを示す部分を示す模式図であり、部分下面図(b)は、隣り合った防水シートの長辺部分が重なり合った部分21を示す模式図であり、部分断面図(c)は、防水シートの短辺部と防水シートの短辺部とを突合せた部分23を示す模式図である。
さらに、織布18及び/又は不織布18を中間層として含むポリマーセメント組成物硬化体層17及び19が、前記の防水シートの重ね合わさった部分21のシート上端より、好ましくは1.0mm以上、さらに好ましくは1.3mm以上、より好ましくは1.6mm以上、特に好ましくは2.0mm以上の厚さ(t1)に、防水シート施工部全体がほぼ平坦になるように形成され、特に防水シートの重ね合せ部分の段差が解消されるようにほぼ平坦に形成される。
更に耐候性の向上をはかるために、ポリマーセメント組成物の硬化体層の上面にはトップコート層20が設けられることが好ましい。
また、短辺部が突合わさった部分24の上部には、接合部分を跨ぐように好ましくは100mm以上、さらに好ましくは120mm以上、より好ましくは150mm以上、特に好ましくは200mm以上の幅(s)の自己粘着性防水シート25が敷設されている。
さらに、織布18及び/又は不織布18を中間層として含むポリマーセメント組成物硬化体層17及び19が、前記接合部分23の防水シートの重ね合わさった部分より好ましくは1.0mm以上、さらに好ましくは1.3mm以上、より好ましくは1.6mm以上、特に好ましくは2.0mm以上の厚さ(t2)に、防水シート施工部全体がほぼ平坦になるように形成され、特に防水シートの重ね合せ部分の段差が解消されるようにほぼ平坦に形成される。
更に耐候性の向上をはかるために、ポリマーセメント組成物の硬化体層の上面にはトップコート層20を設けることが好ましい。
さらに、防水シートを重ね合わせた部分の段差についても、その上面に施工するポリマーセメント組成物の硬化体層によって平坦化されて解消されることから、良好な歩行安全性が確保できる。
本発明の通気性複合防水工法では、防水シートを敷設する下地面とアスファルト系防水シートの自己粘着部とを強固に粘着させるため、下地面に防水シート用プライマーを塗布施工することが好ましい。
防水シート用プライマーとしては、特に限定されるものではなく、改質アスファルトと強固な粘着力が得られる市販のプライマーを使用することができる。
該防水シートを構造物の施工面に敷設する際には、最下層の離型紙(又は離型フィルム)を剥離・除去して使用する。
本発明で用いるアスファルト系防水シートは、基材層、改質アスファルト層、離型紙(又は離型フィルム)の順に積層されたアスファルト系の防水シートであれば、特に限定されることなく使用することができる。
基材層として用いる不織布、織布は、合成樹脂繊維又は化学繊維からなるもので、特に合成繊維からなる不織布が好ましい。
合成樹脂としては、特に制限はないが、例えばポリエチレンテレフタレートなどの芳香族系ポリエステルなどのポリエステル、ナイロン6やナイロン66などのポリアミド、ポリアクリロニトリル、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィンなどを挙げることができる。これらの繊維は単独または併用して使用することができる。
基材層に用いる不織布または織布の目付は、特に限定されるものではないが、基材(1)層および基材(2)層に用いる不織布又は織布の目付は、好ましくは30〜200g/m2の範囲、特に好ましくは30〜180g/m2の範囲のものが可撓性を有し、施工作業性に優れるため好ましい。
前記の改質アスファルト組成物は、アスファルト、スチレン系合成ゴム、粘着性付与剤及び無機フィラーを含む改質アスファルト組成物を好ましく用いることができる。
前記の改質アスファルト組成物は、その構成材料の配合割合によって種々の特性が得られ、製造・加工上および燃料費面から改質アスファルト組成物の軟化点は100〜150℃、特に105〜145℃の範囲が好ましい。
また、本発明で用いるアスファルト系防水シートを生産する場合の生産性および加工性の点から、改質アスファルト組成物の粘度は、2000〜14000cps以下が好ましく、2200〜13000cps以下がさらに好ましく、2500〜12000cps以下が特に好ましい。
アスファルトは、原油を常圧もしくは減圧蒸留してガソリン、灯油、軽油、潤滑油などを取り除いて得られるもので、針入度10〜250程度のストレートアスファルトが好適に使用できる。
アスファルトは、ストレートアスファルトの軟化点やせん断力を改善するためにブローンアスファルトを合わせて用いることができ、ブローンアスファルトの配合量は、アスファルトの合計質量に対して、好ましくは40質量%以下、さらに好ましくは30質量%以下で利用することができる。
ブローンアスファルトの配合量が40質量%を超えると改質アスファルト組成物の粘度が増加して、不織布など防水シートの基材への含浸性が低下するため好ましくない。
スチレン系合成ゴムの配合割合は、アスファルト100質量部に対し、好ましくは5〜30質量部、さらに好ましくは6〜28質量部、より好ましくは、7〜26質量部、特に好ましくは8〜25質量部の範囲が特に好ましい。
スチレン系合成ゴムの配合割合が、5質量部未満では実用上充分なせん断接着強度を得られないことがあり、30質量部を超えると改質アスファルト組成物の粘度が高くなって、製造・加工上、特に基材への含浸性が低下することから好ましくない。
改質アスファルト組成物の自己粘着性を適正に向上させるためには、プロセスオイルやポリブテンなどの粘着性付与剤を適宜選択して適正量を用いることが好ましい。
無機充填材としては、炭酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、無水ケイ酸、クレー、カーボンブラック、タルク、マイカ、硫酸バリウム、珪藻土、シリカ等の粒子状無機充填材、ワラストナイトやガラス繊維などの繊維状無機充填材を用いることができる。
剥離フィルムとしては、合成樹脂フィルムが用いられ、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンなどのポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィンフィルム、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどの芳香族系ポリエステルなどのポリエステルフィルム、ナイロン6などのポリアミドフィルムなどの合成樹脂フィルムを用いることが出来る。合成樹脂フィルムは、一軸延伸、二軸延伸などの延伸フィルム、又は無延伸フィルムが好ましい。
合成樹脂フィルムは、フィルムを2層以上に積層した積層フィルムを用いることが出来る。合成樹脂フィルム層としては、特に低密度ポリエチレンが柔軟性に優れているため好ましい。
合成樹脂フィルムの厚みは、製造時に支障がなく、施工時あるいは使用時に損傷を受けにくい適度な厚さであればよく、好ましくは3〜100μmの範囲、さらに好ましくは4〜75μmの範囲、特に好ましくは5〜50μmの範囲が好ましい。
合成樹脂フィルム層は、改質アスファルトコンパウンド層のアスファルトをほとんど、又はまったく透過させない合成樹脂フィルム層が、施工者の衣服や靴および建築部材や屋根部材などを汚さないために好ましい。
前記の全面自己粘着タイプのアスファルト系防水シートとしては、不織布からなる基材層、改質アスファルト層、離型紙(又は離型フィルム)の順に積層されたアスファルト系の防水シートであれば、特に限定されることなく使用することができる。
本発明で用いるポリマーセメント組成物は、防水シート層の上面に、吹き付け、鏝塗り、ローラー塗工の塗布方法により施工することができる。
水硬性成分は、水硬性成分100質量%中に、アルミナセメントを好ましくは5質量%以上、さらに好ましくは15質量%以上、より好ましくは30質量%以上、特に好ましくは50質量%以上含むものを用いることが好ましい。
特に水硬性成分は、水硬性成分100質量%中に、アルミナセメントを50質量%以上含むものを用いることが、硬化物の伸び率に優れるために好ましい。
ポリマーエマルションとしては、ポリ酢酸ビニルエマルション、エチレンと酢酸ビニルの共重合体エマルション、エチレン、酢酸ビニルと(メタ)クリル酸誘導体の共重合体エマルション、エチレンと(メタ)クリル酸誘導体との共重合体エマルション、ポリ(メタ)クリル酸誘導体のエマルション、スチレンと(メタ)クリル酸誘導体との共重合体エマルション、ポリクロロプレンラテックス、酢酸ビニルと塩化ビニルの共重合体エマルション、スチレンとブタジエンの共重合体エマルション、アクリロニトリとブタジエンの共重合体エマルション、酢酸ビニルと(メタ)クリル酸誘導体のエマルションなどのエチレン、スチレン、酢酸ビニル、(メタ)クリル酸誘導体などを少なくとも1種含む合成樹脂のエマルションを用いることができる。(メタ)クリル酸誘導体は、アクリル酸及び/又はメタクリル酸、これらのエステルなどの酸誘導体を意味し、少なくともこれらの成分を1種以上含むものである。
エマルションは、(メタ)クリル酸誘導体を1種または2種以上を使用して製造するアクリル系エマルションを用いることが特に好ましい。
ポリマーエマルションとして粉末状の合成樹脂粒子を使用する場合には、ポリマーセメント組成物単独ではスラリー状のモルタルを得ることが出来ないため、ポリマーセメント組成物と水とを混練することにより均質なスラリーを製造することができる。
増粘剤の添加量は、本発明の特性を損なわない範囲で適宜添加量を調整することができ、水硬性組成物100質量%中、0.05〜1.0質量%、さらに0.1〜0.7質量部、特に0.2〜0.5質量部含むことが好ましい。
ポリマーセメント組成物の製造法の一例としては、容器にポリマーセメント組成物の各成分を所定量を計量して加え、さらに必要に応じて凝結遅延剤や凝結促進剤の凝結調整剤、流動化剤、消泡剤などを添加し、攪拌機で数分間攪拌・混合して、さらに必要に応じて水を添加し、所定の粘度を有するスラリー状の組成物を製造することができる。
アルミナセメントを含む水硬性成分、充填材、増粘剤或いは添加剤などは、単独で添加しても良いし、予め他の数種と混合したものを添加しても良く、添加順序は特に選ばない。また、攪拌機は、一般的な固液攪拌機など撹拌機能を有するものを問題なく用いることができる。
水を添加する場合は、成分が分離しないように、均質なスラリーを得るように添加することが好ましい。
不織布、織布は、合成樹脂繊維又は化学繊維からなるもので、特に合成繊維からなる不織布が好ましい。
合成樹脂としては、特に制限はないが、例えばポリエチレンテレフタレートなどの芳香族系ポリエステルなどのポリエステル、ナイロン6やナイロン66などのポリアミド、ポリアクリロニトリル、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィンなどを挙げることができる。これらの繊維は単独または併用して使用することができる。
不織布または織布の目付は、特に限定されるものではないが、好ましくは15〜100g/m2の範囲、特に好ましくは30〜80g/m2の範囲のものが可撓性を有し、施工作業性に優れるため好ましい。
また、ポリマーセメント組成物が乾燥した後に更に同じ操作を繰り返し、複数層のポリマーセメント組成物層を形成させてより防水性能が高い構造体を得ることができる。
さらに、ポリマーセメント組成物が乾燥した後に、セメントモルタル層を形成させて、或いはコンクリート層を形成させて、防水性能を有する強靭な構造体を得ることができる。
本発明で用いるトップコートとしては、公知のポリマーエマルション系塗料を使用することができ、アクリルゴム系、ポリウレタン系等のエマルションを主成分とするトップコート材や、アクリルゴム系、ポリウレタン系等のエマルションと珪砂、スラグ砂、石灰石砂などの細骨材とを主成分とするトップコート材を適宜選択して使用することができ、防水層の保護や防水性の向上効果とを付与できることから好ましい。
本発明で用いるトップコートは、ローラー、コテ及び吹き付け(スプレーなど)などを用いる一般的方法で、先に施工したポリマーセメント組成物の硬化層の上面に塗布或いは吹付け施工することが出来る。
1)下地ひび割れ追従性の評価方法(−10℃ゼロスパン評価方法)
実施例1〜5及び参考例1は、中央に切り込みを入れた5mm厚スレート板(50×150mm)にアスファルト系防水シート用プライマーを0.2kg/m2の量で塗布し、乾燥した後、プライマー塗布面にアスファルト系防水シートを転圧ローラーで張付け、試験体Aを得る。参考例2〜6は、中央に切り込みを入れた5mm厚スレート板(50×150mm)にポリマーセメント組成物用プライマーを0.2kg/m2の量で塗布し、乾燥させて、試験体Bを得る。次に、試験体Aの防水シート面及び試験体Bのプライマー塗布面に、表2に示すポリマーセメント組成物を所定量で補強用基材が中間にくるように塗布し、23±2℃、湿度50±10%の条件で7日間養生し、試験体Cを得る。
下地ひび割れ追従性試験による伸びの測定は、試験体Cを測定温度−10℃の条件で、精密万能材料試験機((株)インテスコ製、210XLS)を用い、引張速度5mm/分の条件で行う。目視観察で試験体Cに亀裂などの欠陥が生じる時の伸びを測定し、その伸びを下地ひび割れ追従性とする。
原材料は以下のものを使用した。
・RA水性プライマー : アクリル系水溶性プライマー、宇部興産製。
2)アスファルト系防水シート
・改質アスファルト防水シート : RAシート(ZS21)、+特殊ゴム化アスファルトコンパウンド含浸不織布(ポリエステル不織布)タイプ、宇部興産製。
3)ポリマーセメント組成物用プライマー :
・アクリル樹脂系エマルション、宇部興産製。
4)ポリマーセメント組成物 :
・アルミナセメント(フォンジュ、ケルネオス社製、ブレーン比表面積3100cm2/g)。
・ポルトランドセメント(早強セメント、宇部三菱セメント製、ブレーン比表面積4500cm2/g)。
・II型無水石膏(セントラル硝子社製、ブレーン比表面積3460cm2/g)。
・充填材 : 7号珪砂。
・凝結促進剤 : 炭酸リチウム:(本荘ケミカル社製)。
・凝結遅延剤a :重炭酸ナトリウム:重炭酸ナトリウム(東ソー社製)。
・凝結遅延剤b :クエン酸ナトリウム:クエン酸三ナトリウム(磐田化学工業製)。
・アクリル樹脂系エマルション : AS原液(AC)、宇部興産製。
5)不織布 : ASクロス(浸透タイプ)、ナイロン・ポリエステル不織布、宇部興産製。
6)トップコート
・耐候塗料(骨材入り) : ASトップ、水性アクリルゴム系、宇部興産製。
表1に示す配合割合で水硬性成分、充填材、増粘剤、凝結促進剤及び凝結調整剤を、ロッキングミキサーを用いて混合し、該混合物とアクリル樹脂系エマルションとを表1に示す配合割合で3分間混合してポリマーセメント組成物を調製した。
得られたポリマーセメント組成物を表2に示す構成で試験体を作製し、−10℃ゼロスパンを評価した。結果を表2に示す。
実施例1〜5及び参考例1は、中央に切り込みを入れた5mm厚スレート板(50×150mm)にアスファルト系防水シート用プライマーを0.2kg/m2の量で塗布し、乾燥した後、プライマー塗布面にアスファルト系防水シートを転圧ローラーで張付け、試験体Aを得る。参考例2〜6は、中央に切り込みを入れた5mm厚スレート板(50×150mm)にポリマーセメント組成物用プライマーを0.2kg/m2の量で塗布し、乾燥させて、試験体Bを得る。次に、試験体Aの防水シート面及び試験体Bのプライマー塗布面に、表2に示すポリマーセメント組成物を所定量で補強用基材が中間にくるように塗布し、23±2℃、湿度50±10%の条件で7日間養生し、試験体Cを得る。
2)アスファルト系防水シートを施工し、さらにその上面にポリマーセメント組成物Aを施工した実施例1の場合、−10℃ゼロスパン評価結果は17.3mmであり、アスファルト系防水シート又はポリマーセメント組成物をそれぞれ単独で用いた場合と比較して大幅に下地ひび割れ追従性が向上していた。
3)アスファルト系防水シートとポリマーセメント組成物Aとを用い、さらにトップコート層を設けた場合(実施例2)においても良好な下地ひび割れ追従性が得られた。
4)さらに、アスファルト系防水シートとポリマーセメント組成物Bとを用いた場合、及び、アスファルト系防水シートとポリマーセメント組成物Bとを用い、さらに塗膜防水層に含まれる不織布層を2層化した場合のいずれにおいても、−10℃ゼロスパン評価結果は良好であり、優れた下地ひび割れ追従性が得られた。
12 : 下地コンクリート
13 : アスファルト系防水材用プライマー層
14 : 自己粘着性改質アスファルト層(アスファルト防水シート下層)
15 : 基材層(改質アスファルト含浸不織布・アスファルト防水シート上層)
16 : 防水シート層表面
17 : ポリマーセメント組成物硬化体層
18 : 織布及び/又は不織布
19 : ポリマーセメント組成物硬化体層
20 : トップコート層
21 : 防水シート長辺方向の重ね合わせ部分
22 : 防水シート長辺方向の重ね合わせ部分の接合部
23 : 防水シート短辺方向の突合せ部の上面に自己粘着性改質アスファルト防水シート(テープ)を敷設した部分
24 : 防水シート短辺方向の突合せ部
25 : 自己粘着性改質アスファルト防水シート(テープ)
30 : 構造物
31 : 構造物の施工面
32 : アスファルト系防水シート
33 : 防水シート短辺部
34 : 施工面の側壁
35 : 防水シート長辺部
36 : 施工面の側壁
37 : 最下層全面が自己粘着性を有する改質アスファルトとを含む防水シート
38 : ポリマーセメント組成物の塗布層
39 : 織布及び/又は不織布の敷設層
40 : ポリマーセメント組成物の塗布層
41 : トップコート層
Claims (7)
- 構造物の施工面にアスファルト系防水シートを敷設する工程と、
前記アスファルト系防水シートの上面にポリマーセメント組成物を塗布する工程とを有することを特徴とする複合防水工法。 - 構造物の施工面に防水シート用プライマーを施工する工程と、
前記プライマー層の上面にアスファルト系防水シートを敷設する工程と、
前記アスファルト系防水シートの上面にポリマーセメント組成物を塗布する工程と、
前記ポリマーセメント組成物の未硬化の塗布層に織布及び/又は不織布を敷設する工程と、
前記不織布の上面にポリマーセメント組成物を塗布して硬化させる工程とを有すること
を特徴とする複合防水工法。 - ポリマーセメント組成物の硬化層の上面にトップコート層を設ける工程とを有すること
を特徴とする請求項1又は請求項2のいずれか1項に記載の複合防水工法。 - アスファルト系防水シートは、最下層に自己粘着性を有する改質アスファルト層であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の複合防水工法。
- ポリマーセメント組成物は、エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョン及び/又はアクリル共重合体エマルジョンとアルミナセメントとを含むコンクリート防水用ポリマーセメント組成物であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の複合防水工法。
- 構造物の施工面は、新築建築物または既存建築物の屋上、ベランダ又はバルコニーのいずれかであることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の複合防水工法。
- 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の複合防水工法によって得られる複合防水構造体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007074225A JP5071630B2 (ja) | 2007-03-22 | 2007-03-22 | 複合防水工法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007074225A JP5071630B2 (ja) | 2007-03-22 | 2007-03-22 | 複合防水工法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008231812A true JP2008231812A (ja) | 2008-10-02 |
JP5071630B2 JP5071630B2 (ja) | 2012-11-14 |
Family
ID=39904944
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007074225A Active JP5071630B2 (ja) | 2007-03-22 | 2007-03-22 | 複合防水工法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5071630B2 (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011201251A (ja) * | 2010-03-26 | 2011-10-13 | Ube Industries Ltd | 防水シート |
JP2012202157A (ja) * | 2011-03-28 | 2012-10-22 | Ube Ind Ltd | 複合防水構造体 |
JP2012202158A (ja) * | 2011-03-28 | 2012-10-22 | Ube Ind Ltd | 複合防水構造体の施工方法 |
JP2014070406A (ja) * | 2012-09-28 | 2014-04-21 | Shin Etsu Chem Co Ltd | 屋外タンクの防水施工方法 |
JP2014080754A (ja) * | 2012-10-15 | 2014-05-08 | Shin Etsu Chem Co Ltd | 屋外タンク用防水シート及びその施工方法 |
KR101842408B1 (ko) * | 2017-06-09 | 2018-03-27 | 김수완 | 방수시트의 단부 처리를 포함한 방수 공법 |
JP2018109301A (ja) * | 2016-12-31 | 2018-07-12 | 亮右 山田 | 補強布入り二層構造3工程の塗膜防水工法 |
KR20190120606A (ko) * | 2018-04-16 | 2019-10-24 | (주)딥스산업 | 일체결합 반응형 복합방수시트를 이용한 노면 일체결합형 방수방근구조 및 그 시공공법 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6520321B2 (ja) * | 2015-04-03 | 2019-05-29 | 株式会社大林組 | コンクリート構造物の防水防食構造およびコンクリート構造物の防水防食工法 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11236752A (ja) * | 1997-12-17 | 1999-08-31 | Nisshin Kogyo Co Ltd | 積層防水施工法 |
JP2005053751A (ja) * | 2003-08-06 | 2005-03-03 | Ube Ind Ltd | 防水用ポリマーセメント組成物 |
-
2007
- 2007-03-22 JP JP2007074225A patent/JP5071630B2/ja active Active
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11236752A (ja) * | 1997-12-17 | 1999-08-31 | Nisshin Kogyo Co Ltd | 積層防水施工法 |
JP2005053751A (ja) * | 2003-08-06 | 2005-03-03 | Ube Ind Ltd | 防水用ポリマーセメント組成物 |
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011201251A (ja) * | 2010-03-26 | 2011-10-13 | Ube Industries Ltd | 防水シート |
JP2012202157A (ja) * | 2011-03-28 | 2012-10-22 | Ube Ind Ltd | 複合防水構造体 |
JP2012202158A (ja) * | 2011-03-28 | 2012-10-22 | Ube Ind Ltd | 複合防水構造体の施工方法 |
JP2014070406A (ja) * | 2012-09-28 | 2014-04-21 | Shin Etsu Chem Co Ltd | 屋外タンクの防水施工方法 |
CN104685138A (zh) * | 2012-09-28 | 2015-06-03 | 信越化学工业株式会社 | 室外罐的防水施工方法 |
US9611614B2 (en) | 2012-09-28 | 2017-04-04 | Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. | Waterproofing method for outdoor tank |
JP2014080754A (ja) * | 2012-10-15 | 2014-05-08 | Shin Etsu Chem Co Ltd | 屋外タンク用防水シート及びその施工方法 |
US9797129B2 (en) | 2012-10-15 | 2017-10-24 | Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. | Waterproof sheet for outdoor tank and method for applying same |
JP2018109301A (ja) * | 2016-12-31 | 2018-07-12 | 亮右 山田 | 補強布入り二層構造3工程の塗膜防水工法 |
KR101842408B1 (ko) * | 2017-06-09 | 2018-03-27 | 김수완 | 방수시트의 단부 처리를 포함한 방수 공법 |
KR20190120606A (ko) * | 2018-04-16 | 2019-10-24 | (주)딥스산업 | 일체결합 반응형 복합방수시트를 이용한 노면 일체결합형 방수방근구조 및 그 시공공법 |
KR102068254B1 (ko) | 2018-04-16 | 2020-01-20 | (주)딥스산업 | 일체결합 반응형 복합방수시트를 이용한 노면 일체결합형 방수방근구조 및 그 시공공법 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5071630B2 (ja) | 2012-11-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5071630B2 (ja) | 複合防水工法 | |
KR100671412B1 (ko) | 비가황계 자착식 부틸합성고무 시트 방수제, 및 이를이용한 방수공법 | |
AU2018376334B2 (en) | A sealing tape with a functional layer | |
JP5776259B2 (ja) | 複合防水構造体の施工方法 | |
JP2009263893A (ja) | コンクリート改修層構造 | |
JP4902255B2 (ja) | 防水・止水材用改質アスファルト組成物、およびその製造方法 | |
JP5076584B2 (ja) | 通気性複合防水工法 | |
US11781043B2 (en) | Fully bonded waterbar | |
JP4613686B2 (ja) | 床構造体及び床の改修方法 | |
KR101408630B1 (ko) | 수용성 복합시트 방수공법 | |
KR101843811B1 (ko) | 아크릴계 공중합 액상수지 및 무기질계 분체 복합 하이브리드 방수재 | |
KR20160087131A (ko) | 콘크리트 구조물의 크랙 보수공법 | |
CA2654024A1 (en) | Water-proofing composition | |
KR101902836B1 (ko) | 콘크리트 일체형 유무기 하이브리드 방수재 적층 자착형 점착씰 보강방수시트를 이용한 콘크리트 단면보수시공공법 | |
KR101073472B1 (ko) | 아스팔트 방수쉬트와 일체화가 되는 도막형 프라이머의 시공방법. | |
US20210238844A1 (en) | A method for installing of a sealing element for a concrete joint | |
JP5776258B2 (ja) | 複合防水構造体 | |
JP4759588B2 (ja) | 打ち継ぎ用接着剤組成物及びコンクリート改修方法 | |
JP6167683B2 (ja) | 防水構造体の施工方法 | |
CN105884957B (zh) | 用于水泥类亚结构的改进的聚合物组合物 | |
JP3163447B2 (ja) | 駐車場構造体およびその施工法 | |
KR101728129B1 (ko) | 고점착 이음매가 포함된 저온 접합형 아스팔트 방수 시트 및 이의 제조방법, 그리고 이를 사용한 방수 시공 방법 | |
Ohama et al. | Introducing process technology and applications of polymer-modified mortar and concrete in construction | |
JP5162313B2 (ja) | 打ち継ぎ用接着剤組成物及びコンクリート改修方法 | |
KR101653366B1 (ko) | 현장 포설 방식의 콘크리트 구조물 방수 시공방법 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20091214 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120116 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120124 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120217 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120725 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120807 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5071630 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150831 Year of fee payment: 3 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |