JP2008231413A - 重合体粉体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】攪拌装置の攪拌槽1内に、重合体溶液、水及び分散剤を含む水分散液を仕込み、攪拌翼2にて前記水分散液を攪拌しながら、攪拌槽内にスチームを直接吹き込むことにより水分散液を加熱して、スチームストリッピングにより溶剤を除去する工程を含む、重合体粉体の製造方法において、動力数が1より大きい攪拌翼を用い、P/Vが2kW/m3より大きくなる回転数で攪拌する。
【選択図】図1
Description
R(%)=(v2/v1)×100 式(1)
大型格子翼が好ましく、
攪拌軸を対象線として、その両側に、軸方向に長い2枚の平板を対象に配置した翼(H型翼)、
攪拌槽の槽底部に配設される幅広平板からなるパドル翼を最下段に、くし状の翼を中段及び上段に装着するとともに、最下段に位置するパドル翼に対して、その上に隣接する中段のくし状の翼を90度未満の交差角で回転方向において先行させて配置し、かつ、最下段のパドル翼と上に隣接する中段のくし状の翼は軸方向において重なりを有し、かつ、中段に位置するくし状の翼に対して、その上に隣接する上段のくし状の翼を90度未満の交差角で回転方向において先行させて配置し、かつ、中段のくし状の翼と上に隣接する上段のくし状の翼は軸方向において重なりを有する翼、
攪拌槽の槽径(D)に対して攪拌翼の翼径の平均(dave)が30〜70%であり、上部の翼径(dhigh)が下部の翼径(dlow)に対して10%以上小さい台形翼、
前記台形翼であって、攪拌翼径の平均径(dave)に対して、中心部に30〜60%の部分に攪拌翼のない部分(dex)が存在する攪拌翼、
マックスブレンド翼、
などが好ましい。
また、平板翼も使用することができる。
本発明で使用する攪拌装置の攪拌槽は、例えば、図1に示すように、その内壁部に、その下部から上部に延びる邪魔板6を2枚以上設けて、攪拌槽1内で攪拌される水分散液の混合状態を良好にできる構造であることが好ましい。なお、攪拌槽1には、予備加温や冷却が可能なようにジャケットを設けてもよい。
本発明の最大の特徴は、重合体粉体の製造に際し、動力数が1より大きい攪拌翼を用い、かつP/V(攪拌槽への仕込み液の単位体積当たりの動力)が2kW/m3より大きくなる回転数で回転させて前記水分散液を攪拌することにある。ここでいう動力数とは、乱流域での攪拌条件においてP/(ρn3d5)で与えられる値をいう(但し、P:攪拌所要動力、ρ:液密度、n:攪拌回転数、d:攪拌翼の翼径)。
R(%)=(v2/v1)×100 式(1)
<操作手順>
次に、本発明方法の具体的操作手順を説明する。まず、本発明の条件を満たす攪拌翼及び攪拌槽の内壁部の下部から上部に延びる邪魔板を備えた攪拌槽に、水、重合体粉体の原料となる重合体溶液、分散剤及びその他副原料を仕込む。これら原料は、あらかじめ別容器で混合しておいてから攪拌槽に仕込んでも良いし、別々に仕込んだ後に攪拌槽内で混合しても良い。分散剤はあらかじめ水溶液にしてから仕込むのが好ましい。副原料としては特に制限はなく、目的とする粉体の品質に応じて、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、フィラー、顔料、粘着性付与剤、染料、可塑剤、滑剤、架橋剤、架橋促進剤などを適宜添加することができる。
加熱時の最終液温は特に限定されないが、水と溶剤の共沸点以上であることが好ましい。ただし、溶剤の共沸点以下でも攪拌槽内を減圧下にすれば、容易に溶剤を除去することができる。経済性及び樹脂骨格の変質を防ぐという観点からは、温度の上限は160℃未満が好ましく、150℃未満がさらに好ましく、125℃未満が最も好ましい。160℃以上であると重合体の球状粒子が軟化するため、凝集等が発生して微粒子として単一の球状で分散されない可能性もある。一方で、最終液温があまりに低いと、粉体中に含まれる溶剤の拡散速度が低下して粉体中の残存溶媒量が増加し、粉体乾燥時の安全性やVOCの問題、溶剤回収率等が低下するなどの点で好ましくない。従って溶剤除去の観点から温度の下限は60℃以上が好ましく80℃以上がより好ましい。
造粒が終了した後に高温のまま攪拌を停止すると粒子が沈殿して、わずかに軟化した粒子が圧密されて凝集する可能性がある。このため、攪拌を停止する前に100℃未満まで冷却するのが好ましく、70℃未満まで冷却するのがさらに好ましい。
<分散剤>
本発明方法で使用される分散剤については特に限定ないが、例えば、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロースエステル、ポリビニルアルコール類、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリスチレンスルホン酸塩の有機物、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム等の無機固体、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタンエステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、クエン酸モノ(ジ又はトリ)ステアリンエステル、ペンタエリストール脂肪酸エステル、トリメチロールプロパン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリプロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリコール脂肪アルコールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチレン)脂肪アミン、エチレンビスステアリン酸アミド、脂肪酸とジエタノールとの縮合生成物、ポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンとのブロックポリマー、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等の非イオン性界面活性剤等が挙げられる。これらは、使用する重合体に応じて適宜選択される。これらの中でも、分散性や粒子径制御性が良好なことから、セルロースエステル、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム及び非イオン性界面活性剤からなる群から選択される1種以上を用いるのが好ましい。分散剤は1種のみ使用することもでき、また2種以上を併用することもできる。2種以上を併用する場合には、その組合せは特に限定されないが、セルロースエステル、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム及び非イオン性界面活性剤から選択される2種以上の混合物を用いるのが好ましい。
分散剤の使用量は、重合体に対する分散性能や溶剤の性質を考慮して適宜設定されるが、例えば、重合体100重量部に対して分散剤を0.01〜5重量部加えるのが好ましく、0.05〜3重量部加えるのがさらに好ましく、0.1〜3重量部加えるのが特に好ましい。0.01重量部より少ない場合には、重合体が充分に水中に分散されず、粒子が形成されにくい場合があり、5重量部より多く添加しても分散特性は特に変化がないため経済的に好ましくなく、また重合体の透明性や成形性等の物性に悪影響を及ぼす可能性がある。
本発明における、球状粒子からなる重合体粉体を製造する際に使用される溶剤については特に限定されず、用いる重合体が溶解する溶剤を適宜選択すればよい。溶剤の(共)沸点については、室温での取扱い性を考慮して、常圧(1気圧)で25℃以上であるのが好ましく、30℃以上であるのがより好ましい。また最終的に溶剤をほぼ完全に蒸発除去させることから、溶剤の(共)沸点は常圧(1気圧)で130℃以下であるのが好ましく、120℃以下であるのがより好ましく、100℃以下であるのが特に好ましい。
溶剤の使用量は、重合体溶液の濃度、粘度等を考慮して適宜選択されるが、重合体溶液の固形分濃度が5〜70重量%になるよう量を使用するのが好ましい。重合体溶液の固形分濃度が5重量%未満であれば収量が少なくなり効率的でなく、一方70重量%を超えると溶液全体の粘度が高くなり過ぎ、攪拌による重合体溶液の分散が充分に行われない可能性がある。より好ましくは重合体溶液の固形分濃度が10〜50重量%になるよう溶剤が使用される。
用いる水の量は、所望の重合体粉体の粒子径等を考慮して適宜決定することができる。加温前の重合体溶液の体積を100体積%とした場合に、用いる水の量は25〜500体積%であるのが好ましく、40〜400体積%であるのがより好ましく、50〜300体積%であるのが特に好ましい。また、水中に金属塩類が含まれると分散剤の効果が薄まる可能性があることから、イオン交換水や蒸留水を用いるのが好ましい。
本発明方法により製造される重合体粉体の球状粒子の平均粒子径は、10μm以上1000μm未満であるのが好ましい。球状粒子の粒径が1000μmより大きい場合には、微細な構造の金型を用いた成形では成形異常が生じやすいため好ましくない。また10μmより小さい場合には、粒子間引力や静電気等が生じやすいため流動性が悪くなる。なお、上記粒子径は、目的とする用途に応じて、分散剤の量、重合体溶液と水の比率等を調整することにより調整することができる。
本発明における球状粒子の重合体粉体の平均粒子径は、標準ふるいで球状粒子をふるい分けし、それぞれの粒径範囲に属する画分の重量を個別に計量して重量基準による平均値を求めた値である。具体的には、例えば、電磁式ふるい振とう器(株式会社レッチェ製、AS200BASIC(60Hz))を用いて求めることができる。
本発明の重合体粉体の製造方法に用いられる原料の重合体は、溶剤に溶解できるもので、且つ、加熱により硬化しないようなものであれば特に限定されず、各種熱可塑性樹脂が使用できる。前記熱可塑性樹脂としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン及びノルボルネン系樹脂等のオレフィン系樹脂、ポリスチレン、スチレン無水マレイン酸共重合体等のビニル系重合体、アクリル系重合体、メタクリル系重合体、アクリル系共重合体、メタクリル系共重合体及び(メタ)アクリレート−スチレン共重合体等の(メタ)アクリル系重合体若しくは共重合体、アクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂(AS樹脂)、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、変性ポリフェニレンエーテル、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアセタール、ポリエステル、イソブチレン系重合体、スチレン−(エチレン−プロピレン)−スチレン共重合体(SEPS)、スチレン−(エチレン−ブチレン)−スチレン共重合体(SEBS)及びスチレン−イソプレン−スチレン共重合体(SIS)等のスチレン系共重合体、並びに、アクリル系ゴム、シリコン系ゴム、イソプレンゴム(IR)及びエチレン−プロピレンゴム(EPR、EPDM)等の未架橋のゴム等が挙げられる。上記熱可塑性樹脂の中でも、耐熱性や成形性、耐衝撃性等の物性が良好なことからオレフィン系樹脂、ビニル系重合体、(メタ)アクリル系重合体又は(メタ)アクリル系共重合体、AS樹脂、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、変性ポリフェニレンエーテル、イソブチレン系重合体、スチレン系共重合体及び未架橋のゴムが好ましく、成型後の物性に優れることから(メタ)アクリル系重合体、(メタ)アクリル系共重合体又はイソブチレン系重合体が特に好ましい。なお、本明細書において「(メタ)アクリル」とは、アクリル及び/又はメタクリルを意味するものである。
本発明で使用する(メタ)アクリル系ブロック共重合体は、アクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステルを主成分とする単量体を重合してなるブロックを有するブロック共重合体である。ここで「アクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステルを主成分とする」とは、重合体ブロックを構成する全ての単量体成分の中で、アクリル酸エステルとメタクリル酸エステルの占める割合が最も多いことを意味する。
(メタ)アクリル系ブロック共重合体(A)を構成するメタクリル系重合体ブロック(a)とアクリル系重合体ブロック(b)のガラス転移温度の関係は、メタクリル系重合体ブロック(a)のガラス転移温度をTga、アクリル系重合体ブロック(b)のガラス転移温度をTgbとすると、機械強度やゴム弾性発現等の点で下式の関係を満たすことが好ましい。
Tga>Tgb
1/Tg=(W1/Tg1)+(W2 /Tg2)+…+(Wm/Tgm)
W1+W2+…+Wm=1
(但し、式中、Tgは重合体部分のガラス転移温度を表わし、Tg1,Tg2,…,Tgmは各重合単量体のガラス転移温度を表わす。また、W1,W2,…,Wmは各重合単量体の重量比率を表わす。)、
メタクリル系重合体ブロック(a)は、メタクリル酸エステルを主成分とする単量体を重合してなるブロックであり、メタクリル酸エステル50〜100重量%及びこれと共重合可能なビニル系単量体0〜50重量%からなることが好ましい。メタクリル酸エステルの割合が50重量%未満であると、メタクリル酸エステルの特徴である耐候性などが損なわれる場合がある。
アクリル系重合体ブロック(b)を構成する単量体は、所望する物性の球状粉体を得やすい点、コスト及び入手しやすさの点から、アクリル酸エステル100〜50重量%、これと共重合可能なビニル系単量体0〜50重量%からなるのが好ましく、アクリル酸エステル100〜75重量%、及び、これと共重合可能なビニル系単量体0〜25重量%とからなるのがより好ましい。アクリル酸エステルの割合が50重量%未満の場合、それらアクリル酸エステルを用いる場合の特徴である球状粉体の物性、特に耐衝撃性が損なわれる場合がある。
上述の通り、本発明で好ましく用いられる(メタ)アクリル系ブロック共重合体(A)は、上記ブロック(a)又は(b)に反応性官能基(X)を有するのが好ましい。反応性官能基(X)は特に限定されず、下記化合物(B)との反応点として作用すればよく、(メタ)アクリル系ブロック共重合体(A)が高分子量化又は架橋されるための反応点又は架橋点として作用することが好ましく、反応によって生成する結合の安定性、低温と高温での反応し易さのバランス、(メタ)アクリル系ブロック共重合体(A)への導入の容易さ、コストなどの点から、酸無水物基、カルボキシル基及びエポキシ基から選ばれる少なくとも一種であることが好ましい。なかでも、酸無水物基及び/又はカルボキシル基であることが、(メタ)アクリル系ブロック共重合体(A)への導入の容易さ、コスト、低温と高温の反応バランスの点でより好ましい。
酸無水物基は水酸基、アミノ基と容易に反応する。また、組成物中に活性プロトンを有する化合物を含有する場合はエポキシ基とも容易に反応する。
(メタ)アクリル系ブロック共重合体への一般式(2)で表される単位の導入は、一般式(2)に由来するアクリル酸エステル又はメタアクリル酸エステル単量体を共重合することによって行なうことができる。単量体としては、(メタ)アクリル酸−t−ブチル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸α,α−ジメチルベンジル、(メタ)アクリル酸α−メチルベンジルなどがあげられるが、これらに限定するものではない。これらのなかでも、入手性や重合容易性、酸無水物基生成容易性などの点から(メタ)アクリル酸−t−ブチルが好ましい。
カルボキシル基はエポキシ基、アミノ基と容易に反応する。カルボキシル基は、(メタ)アクリル系ブロック共重合体(A)の主鎖中に導入されていても良いし、側鎖に導入されていても良い。カルボキシル基は、(メタ)アクリル系ブロック共重合体(A)への導入の容易性から主鎖中へ導入されていることが好ましい。
エポキシ基は、カルボキシル基、水酸基、及びアミノ基と容易に反応する。エポキシ基は、エポキシ環を含有する有機基であれば特に限定されないが、例えば、1,2−エポキシエチル基、2,3−エポキシプロピル基(すなわちグリシジル基)、2,3−エポキシ−2−メチルプロピル基などのエポキシ環を有する脂肪族炭化水素(例えばアルキル)基;3,4−エポキシシクロヘキシル基などのエポキシ環を有する脂環式炭化水素基などを挙げることができる。これらは、必要に応じて、反応性、反応速度、入手の容易性、コストなどから選択すれば良い。特に制限されないが、これらの中では入手容易性からグリシジル基が好ましい。
上記(メタ)アクリル系ブロック共重合体(A)を製造する方法は、特に限定するものではないが、開始剤を用いた制御重合を用いることが好ましい。制御重合としては、リビングアニオン重合や連鎖移動剤を用いるラジカル重合、近年開発されたリビングラジカル重合が挙げられる。なかでも、アクリル系ブロック共重合体の分子量及び構造の制御の点から、リビングラジカル重合により製造するのが好ましい。
C6H5−CH2X、
C6H5−C(H)(X)−CH3、
C6H5−C(X)(CH3)2、
R4−C(H)(X)−COOR5、
R4−C(CH3)(X)−COOR5、
R4−C(H)(X)−CO−R5、
R4−C(CH3)(X)−CO−R5、
R4−C6H4−SO2X、
で示される化合物などが挙げられる。なお、前記各式中、C6H5はフェニル基、C6H4はフェニレン基(オルト置換、メタ置換、パラ置換のいずれでもよい)を表す。また、R4は、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、又は、炭素数7〜20のアラルキル基を表す。Xは、塩素、臭素又はヨウ素を表す。R5は炭素数1〜20の一価の有機基を表す。
X−CH2−C6H4−CH2−X、
X−CH(CH3)−C6H4−CH(CH3)−X、
X−C(CH3)2−C6H4−C(CH3)2−X、
X−CH(COOR6)−(CH2)n−CH(COOR6)−X、
X−C(CH3)(COOR6)−(CH2)n−C(CH3)(COOR6)−X
X−CH(COR6)−(CH2)n−CH(COR6)−X、
X−C(CH3)(COR6)−(CH2)n−C(CH3)(COR6)−X、
X−CH2−CO−CH2−X、
X−CH(CH3)−CO−CH(CH3)−X、
X−C(CH3)2−CO−C(CH3)2−X、
X−CH(C6H5)−CO−CH(C6H5)−X、
X−CH2−COO−(CH2)n−OCO−CH2−X、
X−CH(CH3)−COO−(CH2)n−OCO−CH(CH3)−X、
X−C(CH3)2−COO−(CH2)n−OCO−C(CH3)2−X、
X−CH2−CO−CO−CH2−X、
X−CH(CH3)−CO−CO−CH(CH3)−X、
X−C(CH3)2−CO−CO−C(CH3)2−X、
X−CH2−COO−C6H4−OCO−CH2−X、
X−CH(CH3)−COO−C6H4−OCO−CH(CH3)−X、
X−C(CH3)2−COO−C6H4−OCO−C(CH3)2−X、
X−SO2−C6H4−SO2−X、
で示される化合物などが挙げられる。なお、前記各式中、R6は、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数の6〜20アリール基、又は、炭素数7〜20のアラルキル基を表わす。nは0〜20の整数を表す。また、C6H5、C6H4、Xは、上記と同様である。
C6H3−(CH2−X)3、
C6H3−(CH(CH3)−X)3、
C6H3−(C(CH3)2−X)3、
C6H3−(OCO−CH2−X)3、
C6H3−(OCO−CH(CH3)−X)3、
C6H3−(OCO−C(CH3)2−X)3、
C6H3−(SO2−X)3、
で示される化合物などが挙げられる。なお、前記各式中、C6H3は三置換のベンゼン環(3つの結合手の位置は1位〜6位のいずれであってもよく、その組み合わせは適宜選択可能である)、Xは上記と同じである。
これらの中でも、コストや反応制御の点から銅の錯体が好ましい。1価の銅化合物としては、例えば、塩化第一銅、臭化第一銅、ヨウ化第一銅、シアン化第一銅、酸化第一銅、過塩素酸第一銅などが挙げられる。その中でも塩化第一銅、臭化第一銅が、重合の制御の観点から好ましい。1価の銅化合物を用いる場合、触媒活性を高めるために、2,2′−ビピリジル、その誘導体(例えば4,4′−ジノリル−2,2′−ビピリジル、4,4′−ジ(5−ノリル)−2,2′−ビピリジルなど)などの2,2′−ビピリジル系化合物;1,10−フェナントロリン、その誘導体(例えば4,7−ジノリル−1,10−フェナントロリン、5,6−ジノリル−1,10−フェナントロリンなど)などの1,10−フェナントロリン系化合物;テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)、ペンタメチルジエチレントリアミン、ヘキサメチル(2−アミノエチル)アミンなどのポリアミンなどを配位子として添加してもよい。
本発明において使用する重合体としては、ブロック共重合体(A)のみでなく、他の化合物(以下、「化合物B」という。)を含む、(メタ)アクリル系ブロック共重合体組成物を用いてもよい。化合物(B)は特に限定されず、一分子当たり少なくとも平均1.1個以上の反応性官能基(Y)を含有する化合物であればよい。特に官能基(X)と反応し、ブロック共重合体(A)を高分子量化、あるいは架橋できるものであることが好ましい。
<フィラー>
フィラーとしては、特に限定されるわけではないが、ガラス繊維、マイカ、グラファイト、ケイソウ土、白土、シリカ(ヒュームドシリカ、沈降性シリカ、結晶性シリカ、溶融シリカ、ドロマイト、無水ケイ酸、含水ケイ酸等)、カーボンブラック等の補強性充填材;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイソウ土、焼成クレー、クレー、タルク、酸化チタン、ベントナイト、酸化第二鉄、べんがら、アルミニウム微粉末、フリント粉末、酸化亜鉛、活性亜鉛華、亜鉛末、炭酸亜鉛及びシラスバルーン、ガラス繊維及びガラスフィラメント、並びに活性炭等を挙げることができる。添加量は、必要とされる物性に応じて適宜調整されるが、重合体100重量部に対して1.0〜50重量部添加するのが好ましく、5〜40重量部添加するのがより好ましく、10〜30重量部添加するのが特に好ましい。1.0重量部未満では、効果が十分ではない場合が多く、また50重量部より多いと、得られる成形体の機械特性に悪影響を与える場合もある。
架橋剤としては、具体的には東亞合成(株)のARUFON(登録商標)XG4000、ARUFON UG4000、ARUFON XG4010、ARUFON UG4010、ARUFON XD945、ARUFON XD950、ARUFON UG4030、ARUFON UG4070などが好適に使用できる。これらは、オールアクリル、アクリレート/スチレン等のアクリル系重合体であって、エポキシ基を1分子中に1.1個以上含む。
次に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、以下の実施例、比較例の記載において、「部」は「重量部」を意味する。
本実施例に示すブロック共重合体の分子量及び分子量分布は、Waters社製GPCシステム(カラム:昭和電工(株)製Shodex K−804(ポリスチレンゲル)、移動相:クロロホルム)を用いて測定した。数平均分子量はポリスチレン換算で表記した。
球状粒子からなる粉体の各区分の粒子径及び平均粒子径は、電磁式ふるい振とう器(株式会社レッチェ製、AS200BASIC(60Hz))を用いて測定した。重量基準の中位径を平均粒子径とした。
<略号>
以下の製造例の記載中で使用した略号は、以下のとおりである。
MMA:メタクリル酸メチル、
EA:アクリル酸エチル、
BA:アクリル酸−n−ブチル、
TBA:アクリル酸−t−ブチル、
TBMA:メタクリル酸−t−ブチル、
b:アクリル系重合体ブロック。
(MMA/EA)−(b)−(BA/TBA)−(b)−(MMA/EA)型、
〔但し、BA/TBA=22.4/1(mol比)、MMA/EA=7.8/1(mol比)、(BA+TBA)/(MMA+EA)=6/4(重量比)〕
の(メタ)アクリル系ブロック共重合体の合成
窒素置換したのち真空脱気した500L反応器に、反応器内を減圧にした状態で、BA77816.8gを仕込んだ。次に、臭化第一銅692.1gを仕込み、30℃で15分間攪拌した。その後、2,5−ジブロモアジピン酸ジエチル965.1gをアセトニトリル7137.1gに溶解させた溶液を仕込み、75℃に昇温しつつ更に60分間攪拌を行った。ペンタメチルジエチレントリアミン83.6gを加えて、第一ブロックとなるBA/TBAの重合を開始した。BA転化率が98.9%に達したところで、トルエン106860.6g、塩化第一銅477.7g、MMA49593.7g、EA8050.9gを仕込み、ペンタメチルジエチレントリアミン83.6gを加えて、第二ブロックとなるMMA/EAの重合を開始した。
50L攪拌装置(槽径D=300mm、邪魔板4枚)に、純水7Lとポリビニルアルコール(日本合成化学工業(株)製、商品名ゴーセノールKH−17)を3.94g添加したのち、製造例1の(メタ)アクリル系ブロック共重合体のトルエン溶液3500g(400部、固形分濃度25%)、エポキシ基を有するアクリル系重合体であるARUFON(登録商標)UG4010(東亞合成(株)製)10部、ポリエーテルエステル系可塑剤であるRS700(旭電化工業(株)製)10部、エステル系滑材である牛脂極度硬化油(融点60℃:日本油脂(株)製)1部を添加した。攪拌翼には翼径(d)が120mm(d/D=0.4)のH型翼を用いて500rpmで攪拌しながらスチームを槽内に吹き込んだ。このときの動力数は2.7、仕込み液単位体積当たりの動力P/Vは3.4kW/m3、攪拌翼が回転により通過する体積(v2)と仕込み液体積(v1)との比(R)は22%である。揮発する溶剤ガスは、攪拌装置内に溜まらないようパージし続けた。内温が100℃に到達して5分経過した後にスチームを停止して冷却を開始し、内温が60℃まで低下するのを待って攪拌を停止した。攪拌槽内に生成した樹脂スラリーの粒子径分布を湿式ふるいにて測定したところ、53μm〜500μmの粒径を有する粒子が球状粒子全体の93重量%を占め、平均粒子径は190μmであった。
ポリビニルアルコールの添加量を4.81gとし、攪拌翼には翼径(d)が160mm(d/D=0.53)のマックスブレンド翼を用いて400rpmで攪拌した以外は実施例1と同じ操作を行った。このときの動力数は2.6、仕込み液単位体積当たりの動力P/Vは6.9kW/m3、攪拌翼が回転により通過する体積(v2)と仕込み液体積(v1)との比(R)は39%である。攪拌槽内に生成した樹脂スラリーの粒子径分布を湿式ふるいにて測定したところ、53μm〜500μmの粒径を有する粒子が球状粒子全体の93重量%を占め、平均粒子径は170μmであった。
ポリビニルアルコールの添加量を4.81gとし、攪拌翼には翼径(d)が160mm(d/D=0.53)のマックスブレンド翼を用いて300rpmで攪拌した以外は実施例1と同じ操作を行った。このときの動力数は2.6、仕込み液単位体積当たりの動力P/Vは2.9kW/m3、攪拌翼が回転により通過する体積(v2)と仕込み液体積(v1)との比(R)は39%である。攪拌槽内に生成した樹脂スラリーの粒子径分布を湿式ふるいにて測定したところ、53μm〜500μmの粒径を有する粒子が球状粒子全体の85重量%を占め、平均粒子径は160μmであった。
ポリビニルアルコールの添加量を5.25gとし、攪拌翼には翼径(d)が180mm(d/D=0.6)のH型翼を用いて280rpmで攪拌した以外は実施例1と同じ操作を行った。このときの動力数は1.4、仕込み液単位体積当たりの動力P/Vは2.4kW/m3、攪拌翼が回転により通過する体積(v2)と仕込み液体積(v1)との比(R)は36%である。攪拌槽内に生成した樹脂スラリーの粒子径分布を湿式ふるいにて測定したところ、53μm〜500μmの粒径を有する粒子が球状粒子全体の88重量%を占め、平均粒子径は160μmであった。
ポリビニルアルコールの添加量を5.25gとし、攪拌翼には翼径(d)が210mm(d/D=0.7)のマックスブレンド翼を用いて220rpmで攪拌した以外は実施例1と同じ操作を行った。このときの動力数は1.4、仕込み液単位体積当たりの動力P/Vは2.5kW/m3、攪拌翼が回転により通過する体積(v2)と仕込み液体積(v1)との比(R)は58%である。攪拌槽内に生成した樹脂スラリーの粒子径分布を湿式ふるいにて測定したところ、53μm〜500μmの粒径を有する粒子が球状粒子全体の85重量%を占め、平均粒子径は150μmであった。
ポリビニルアルコールの添加量を5.25gとし、攪拌翼には翼径(d)が180mm(d/D=0.6)の平板翼を用いて300rpmで攪拌した以外は実施例1と同じ操作を行った。このときの動力数は1.3、仕込み液単位体積当たりの動力P/Vは2.7kW/m3、攪拌翼が回転により通過する体積(v2)と仕込み液体積(v1)との比(R)は65%である。攪拌槽内に生成した樹脂スラリーの粒子径分布を湿式ふるいにて測定したところ、53μm〜500μmの粒径を有する粒子が球状粒子全体の90重量%を占め、平均粒子径は170μmであった。
ポリビニルアルコールの添加量を5.25gとし、攪拌翼には翼径(d)が150mm(d/D=0.5)の2段4枚傾斜翼を用いて600rpmで攪拌した以外は実施例1と同じ操作を行った。このときの動力数は0.8、仕込み液単位体積当たりの動力P/Vは5.4kW/m3、攪拌翼が回転により通過する体積(v2)と仕込み液体積(v1)との比(R)は10%である。攪拌槽内に生成した樹脂スラリーの粒子径分布を湿式ふるいにて測定したところ、53μm〜500μmの粒径を有する粒子が球状粒子全体の67重量%を占め、平均粒子径は210μmであった。
ポリビニルアルコールの添加量を6.13gとし、攪拌翼には翼径(d)が150mm(d/D=0.5)の2段4枚傾斜翼を用いて600rpmで攪拌した以外は実施例1と同じ操作を行った。このときの動力数は0.8、仕込み液単位体積当たりの動力P/Vは5.4kW/m3、攪拌翼が回転により通過する体積(v2)と仕込み液体積(v1)との比(R)は10%である。攪拌槽内に生成した樹脂スラリーの粒子径分布を湿式ふるいにて測定したところ、53μm〜500μmの粒径を有する粒子が球状粒子全体の68重量%を占め、平均粒子径は160μmであった。
ポリビニルアルコールの添加量を6.13gとし、攪拌翼には翼径(d)が210mmのマックスブレンド翼(d/D=0.7)を用いて90rpmで攪拌した以外は実施例1と同じ操作を行った。このときの動力数は1.4、仕込み液単位体積当たりの動力P/Vは0.2kW/m3、攪拌翼が回転により通過する体積(v2)と仕込み液体積(v1)との比(R)は58%である。攪拌槽内に生成した樹脂スラリーの粒子径分布を湿式ふるいにて測定したところ、53μm〜500μmの粒径を有する粒子が球状粒子全体の67重量%を占め、平均粒子径は130μmであった。
800L攪拌装置(槽径D=800mm、邪魔板4枚)に、純水105Lとポリビニルアルコール(日本合成化学工業(株)製、商品名ゴーセノールKH−17)を66g添加したのち、製造例1の(メタ)アクリル系ブロック共重合体のトルエン溶液53kg(400部、固形分濃度25%)、エポキシ基を有するアクリル系重合体であるARUFON(登録商標)UG4012(東亞合成(株)製)15部、ポリエーテルエステル系可塑剤であるRS700(旭電化工業(株)製)5部、エステル系滑材である牛脂極度硬化油(融点60℃:日本油脂(株)製)1部を添加した。攪拌翼には翼径(d)が320mm(d/D=0.4)のH型翼を用いて224rpmで攪拌しながらスチームを槽内に吹き込んだ。このときの動力数は2.7、仕込み液単位体積当たりの動力P/Vは2.8kW/m3、攪拌翼が回転により通過する体積(v2)と仕込み液体積(v1)との比(R)は35%である。揮発する溶剤ガスは攪拌装置内にたまらないようパージし続けた。内温が100℃に到達して5分経過した後にスチームを停止して冷却を開始し、内温が60℃まで低下するのを待って攪拌を停止した。攪拌槽内に生成した樹脂スラリーの粒子径分布を湿式ふるいにて測定したところ、53μm〜500μmの粒径を有する粒子が球状粒子全体の91重量%を占め、平均粒子径は240μmであった。
ポリビニルアルコールの添加量を59gとし、攪拌翼には翼径(d)が420mm(d/D=0.53)の図1に示すカネカ翼を用いて150rpmで攪拌した以外は実施例7と同じ操作を行った。このときの動力数は2.6、仕込み液単位体積当たりの動力P/Vは3.3kW/m3、攪拌翼が回転により通過する体積(v2)と仕込み液体積(v1)との比(R)は67%である。攪拌槽内に生成した樹脂スラリーの粒子径分布を湿式ふるいにて測定したところ、53μm〜500μmの粒径を有する粒子が球状粒子全体の90重量%を占め、平均粒子径は250μmであった。
ポリビニルアルコールの添加量を92gとし、攪拌翼には翼径(d)が400mmの2段4枚傾斜翼(d/D=0.5)を用いて250rpmで攪拌した以外は実施例7と同じ操作を行った。このときの動力数は0.8、仕込み液単位体積当たりの動力P/Vは3.5kW/m3、攪拌翼が回転により通過する体積(v2)と仕込み液体積(v1)との比(R)は13%である。攪拌槽内に生成した樹脂スラリーの粒子径分布を湿式ふるいにて測定したところ、53μm〜500μmの粒径を有する粒子が球状粒子全体の74重量%を占め、平均粒子径は200μmであった。
50L攪拌装置(槽径D=300mm、邪魔板4枚)に、純水7Lとポリビニルアルコール(日本合成化学工業(株)製、商品名ゴーセノールKH−17)を3.94g添加したのち、製造例1の(メタ)アクリル系ブロック共重合体のトルエン溶液3500g(固形分濃度25%)、エポキシ基を有するアクリル系重合体であるARUFON(登録商標)UG4010(東亞合成(株)製)10部、ポリエーテルエステル系可塑剤であるRS700(旭電化工業(株)製)10部、エステル系滑材である牛脂極度硬化油(融点60℃:日本油脂(株)製)1部を添加した。撹拌翼には翼径(dave)が120mm(dave/D=0.4)上部の翼径(dhigh)が105mm、下部の翼径(dlow)が135mm、の台形型の攪拌翼を用いて500rpmで攪拌しながらスチームを槽内に吹き込んだ。このときの動力数は2.7、仕込み液単位体積当たりの動力は3.4kW/m3、攪拌翼が回転により通過する体積(v2)と仕込み液体積(v1)との比(R)は22%である。揮発する溶剤ガスは、攪拌装置内に溜まらないようパージし続けた。内温が100℃に到達して5分経過した後にスチームを停止して冷却を開始し、内温が60℃まで低下するのを待って攪拌を停止した。撹拌槽内に生成した樹脂スラリーの粒子径分布を湿式ふるいにて測定したところ、53μm〜500μmの粒径を有する粒子が球状粒子全体の96重量%を占め、平均粒子径は200μmであった。なお、槽径(D)に対する撹拌翼径の平均(dave)は40%、上部の翼径(dhigh)が下部の翼径(dlow)に対して小さい割合は22%、平均径(dave)に対する撹拌翼のない部分(dex)は50%である。
2 攪拌軸
3 下段のパドル翼
4 中段のくし状の翼
5 上段のくし状の翼
6 邪魔板
11 攪拌槽
12 攪拌軸
13 台形翼
13a 台形翼のアーム部分
13b 台形翼のストリップ部分
14 邪魔板
D 攪拌槽の槽径
d 攪拌翼の翼径
dhigh 撹拌翼径(上部)
dave 撹拌翼径(平均)
dlow 撹拌翼径(下部)
dex 撹拌翼のない部分
Claims (15)
- 攪拌装置の攪拌槽内に、水、重合体溶液及び分散剤を含む水分散液を仕込み、攪拌翼にて前記水分散液を攪拌しながら、攪拌槽内にスチームを直接吹き込むことにより前記水分散液を加熱して、スチームストリッピングにより前記重合体溶液の溶剤を除去する工程を含む重合体粉体の製造方法において、前記攪拌翼として動力数が1より大きいものを用い、かつ液単位体積当たりの動力P/Vが2kW/m3より大きくなる回転数で前記攪拌翼を回転させて前記水分散液を攪拌しながら加熱して溶剤除去することを特徴とする球状粒子からなる重合体粉体の製造方法。
- 下記式(1)で示される、前記攪拌槽内への水分散液の仕込み液量の体積(v1)に対する、前記攪拌槽内において攪拌翼が回転により通過する体積(v2)の比率(R)が、20%以上である請求項1記載の重合体粉体の製造方法。
R(%)=(v2/v1)×100 式(1) - 前記攪拌槽が、その内壁部に、その下部から上部に延びる邪魔板を2枚以上設けてある請求項1又は2に記載の重合体粉体の製造方法。
- 前記攪拌翼が大型格子翼である請求項1〜3のいずれかに記載の重合体粉体の製造方法。
- 前記大型格子翼が、攪拌軸を対象線として、その両側に、軸方向に長い2枚の平板を対象に配置したH型翼である請求項4に記載の重合体粉体の製造方法。
- 前記大型格子翼が、攪拌槽の槽底部に配設される幅広平板からなるパドル翼を最下段に、くし状の翼を中段及び上段に装着するとともに、最下段に位置するパドル翼に対して、その上に隣接する中段のくし状の翼を90度未満の交差角で回転方向において先行させて配置し、かつ、最下段のパドル翼と上に隣接する中段のくし状の翼は軸方向において重なりを有し、かつ、中段に位置するくし状の翼に対して、その上に隣接する上段のくし状の翼を90度未満の交差角で回転方向において先行させて配置し、かつ、中段のくし状の翼と上に隣接する上段のくし状の翼は軸方向において重なりを有する翼である請求項4に記載の重合体粉体の製造方法。
- 前記大型格子翼が、攪拌槽の槽径(D)に対して攪拌翼の翼径の平均(dave)が30〜70%であり、上部の翼径(dhigh)が下部の翼径(dlow)に対して10%以上小さい台形翼である請求項4に記載の重合体粉体の製造方法。
- 前記台形翼が、攪拌翼径の平均径(dave)に対して、中心部に30〜60%の部分に攪拌翼のない部分(dex)が存在する攪拌翼である請求項7に記載の重合体粉体の製造方法。
- 前記大型格子翼が、マックスブレンド翼である請求項4に記載の重合体粉体の製造方法。
- 前記大型攪拌翼が、平板翼である請求項1〜3のいずれかに記載の重合体粉体の製造方法。
- 得られる粉体の平均粒子径が10μm以上、1000μm未満である請求項1〜10のいずれかに記載の重合体粉体の製造方法。
- 前記重合体溶液が、熱可塑性樹脂及び有機溶剤からなる請求項1〜11のいずれかに記載の重合体粉体の製造方法。
- 前記熱可塑性樹脂が、(メタ)アクリル系ブロック共重合体である請求項12に記載の重合体粉体の製造方法。
- 前記(メタ)アクリル系ブロック共重合体が、メタクリル系重合体ブロック(a)とアクリル系重合体ブロック(b)からなる(メタ)アクリル系ブロック共重合体(A)である請求項13に記載の重合体粉体の製造方法。
- 前記分散剤が、セルロースエステル、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム及び非イオン性界面活性剤から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜14のいずれかに記載の重合体粉体の製造方法。
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