JP2008226292A - 対物レンズアクチュエータ及び情報記録再生装置 - Google Patents

対物レンズアクチュエータ及び情報記録再生装置 Download PDF

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Abstract

【課題】耐高次共振性を確保し軽量・薄型化を実現することができる対物レンズアクチュエータを提供する。
【解決手段】本発明に係る対物レンズアクチュエータは、コイルを巻きつける為の4個のコイルボビンを有し且つ対物レンズを固定するレンズホルダと、コイルボビンに対角状に巻かれた一対のトラッキングコイルと、トラッキングコイルと異なる位置にコイルボビンに対角状に巻かれた一対のラジアルチルトコイルと、ラジアルチルトコイルの各々の上に重ねて巻かれた一対のフォーカスコイルと、トラッキングコイルに対向する位置に配設される一対のトラッキング磁石と、フォーカスコイルに対向する位置に配設される一対のフォーカス磁石とを備え、一対のフォーカスコイルの各々及び一対のフォーカス磁石の各々は、形状、寸法、質量、および配設位置の少なくとも1つが非対称であると供に、ラジアルチルト軸回りのモーメントが釣り合うように構成されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、対物レンズアクチュエータ及び情報記録再生装置に係り、特に、光ピックアップの対物レンズを3軸駆動する対物レンズアクチュエータ及びそれを内蔵する情報記録再生装置に関する。
周知のように、近年では、情報の高密度記録技術が促進されており、片面1層に4.7GB(Giga Byte)もの記録容量を有する光ディスクも実用化されている。
光ディスクとしては、例えばCD(Compact Disk)−ROM(Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disk)−ROM、DVD−R(Recordable)、DVD−RW(Rewritable)、DVD−RAM(Random Access Memory)及びHD DVD(High Definition)、BD(Blu-ray Disc)等がある。
光ディスクの情報記録再生装置では、レーザ光の焦点を光ディスク上の特定の位置に正確に合わせることによって情報の記録や再生を行っている。この位置合わせは、レーザ光を集光するための対物レンズと光ディスクとの相対位置或いは相対姿勢角を、対物レンズアクチュエータを用いて制御することによって実現している。
具体的には、トラッキング制御およびフォーカス制御と呼ばれる位置制御と、ラジアルチルト制御と呼ばれる姿勢角制御とをそれぞれサーボ機構を用いて行っている。
トラッキング制御は、光ディスクの特定のトラックの中心にレーザ光の焦点が常に位置するように対物レンズの径方向の位置を微調するサーボ制御である。また、フォーカス制御は、レーザ光の焦点が光ディスク上に正確に位置するように対物レンズと光ディスクとの離隔距離を制御するサーボ制御である。
ラジアルチルト制御は、光ディスクの反射面がレーザ光の光軸に対して垂直な面から若干ずれてラジアル方向に傾斜した場合でも、レーザ光が光ディスクの反射面に対して常に垂直に照射されるように、対物レンズの姿勢角を光ディスクの径方向に制御するサーボ制御である。
これらのサーボ制御の駆動は、一般に、コイルの電流と永久磁石の磁束とによって生じる電磁力によって行われる。このため、対物レンズが装着される可動部とこれを支持する固定部にはコイルと永久磁石が隣接するように適宜配設されている。
また、対物レンズアクチュエータでは、高速で回転する光ディスクに対しても追随することが必要であり、サーボ制御系には高い応答性が求められる。即ち、サーボ系に対して広い周波数帯域が要求される。
特許文献1には、高速回転する光ディスクに対物レンズを追従させるための対物レンズアクチュエータが開示されている。しかしながら、特許文献1では、対物レンズをフォーカス方向とトラッキング方向との2軸方向に駆動する構成しか開示されていないため、ラジアルチルト方向の制御を必要とする今日の高精度な対物レンズアクチュエータとしては実用的には不向きである。
これに対し、特許文献2には、対物レンズをフォーカス方向とトラッキング方向とラジアルチルト方向との3軸方向に駆動可能で、小型化及び高駆動感度化を実現した対物レンズアクチュエータが開示されている。
光ディスク装置においては、情報の高速転送化を図るために、対物レンズアクチュエータの推力を増加させる他に、対物レンズアクチュエータの可動部の高次共振周波数を高めることも必要になる。しかしながら、特許文献2では、可動部の構造上の剛性が小さいため、高次共振周波数を高くすることができないという不都合が生じる。
例えば、特許文献2が開示する対物レンズアクチュエータの性能は、非特許文献1に開示されており、この非特許文献1によれば、高次共振周波数が20kHz程度と低く、近時の対物レンズアクチュエータの性能水準から見ると実用的には不向きであることがわかる。
特開昭63−259842号公報 米国特許出願公開第2003/0016597号明細書 Junya Aso et al. , "High Response Actuator with Tilt Function for 12.7mm Slim Optical Disc Drives" ,ISOM/ODS(joint International Symposium on Optical Memory and Optical Data Storage)2002, p.326−328
近時、情報記録再生装置を内蔵する情報機器、例えばパーソナルコンピュータ等の小型化、薄型化等の傾向は益々顕著になっている。この傾向を受けて、情報記録再生装置あるいはこれに内蔵する対物レンズアクチュエータに対しても軽量・薄型化および高密度実装化の要求は益々高まっている。
一方、対物レンズアクチュエータの基本的な機能や性能を確保するためには、コイルや永久磁石のバランスの取れた配置が必要である。また、対物レンズが装着される可動部を支持する機構やレーザ光の通路の確保も不可欠である。これらの制約の中で、どのようにして対物レンズアクチュエータの高密度実装化を実現していくかが設計上の重要な課題である。
また、対物レンズアクチュエータの軽量・薄型化を追求すると、対物レンズアクチュエータを構成するフレーム部材の剛性が低下する傾向となるが、これはサーボ制御系の高次共振に対しては不利な方向に働く。このため、軽量・薄型化を実現しつつフレーム部材の剛性を確保する方策も重要である。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、対物レンズアクチュエータの基本的な機能・性能やサーボ制御系の耐高次共振性を確保しつつ、高密度実装化および軽量・薄型化を実現することができる対物レンズアクチュエータおよびそれを内蔵する情報記録再生装置を提供することを目的とする。
本発明に係る対物レンズアクチュエータは、上記課題を解決するため、請求項1に記載したように、トラッキング方向の並進駆動、フォーカス方向の並進駆動、およびラジアルチルト軸回りの回転駆動が可能な対物レンズアクチュエータにおいて、光ディスクの情報記録面上にレーザ光を集光する対物レンズと、中空略直方体形状をなし、その側面にコイルを巻きつける為の4個のコイルボビンを有し、且つその上面中央部に前記対物レンズを固定するレンズホルダと、前記対物レンズを挟んで前記レンズホルダの側面に配設された前記コイルボビンに対角状に巻かれた、前記レンズホルダをトラッキング方向に並進駆動する一対のトラッキングコイルと、前記レンズホルダの側面の前記トラッキングコイルと異なる位置に、前記ラジアルチルト軸を跨ぐように前記対物レンズを挟んで前記コイルボビンに対角状に巻かれた、前記レンズホルダをラジアルチルト軸回りに回転駆動する一対のラジアルチルトコイルと、前記ラジアルチルトコイルの各々の上に重ねて巻かれた、前記レンズホルダをフォーカス方向に並進駆動する一対のフォーカスコイルと、前記トラッキングコイルの各々に対向する位置に配設される一対のトラッキング磁石と、前記フォーカスコイルの各々に対向する位置に配設される一対のフォーカス磁石と、前記トラッキング磁石および前記フォーカス磁石が固定される固定部と、一端が前記固定部に固定され、他端が前記レンズホルダに固定され、前記レンズホルダを中空に保持するサスペンションワイヤと、を備え、前記ラジアルチルト軸を跨いで配設される、前記一対のフォーカスコイルの各々及び前記一対のフォーカス磁石の各々は、形状、寸法、質量、および配設位置の少なくとも1つが、前記ラジアルチルト軸に対して非対称であると供に、フォーカス方向に並進駆動したときに、前記ラジアルチルト軸回りのモーメントが互いに打ち消しあい釣り合うように構成されることを特徴とする。
また、本発明に係る情報記録再生装置は、上記課題を解決するため、請求項6に記載したように、対物レンズアクチュエータを具備する光ピックアップと、前記対物レンズアクチュエータの駆動を制御する駆動制御部と、前記光ピックアップから出力される信号を再生処理する再生処理部と、記録用データを変調し、レーザ制御信号として前記光ピックアップへ出力する記録処理部と、を備え、前記対物レンズアクチュエータは、トラッキング方向の並進駆動、フォーカス方向の並進駆動、およびラジアルチルト軸回りの回転駆動が可能な対物レンズアクチュエータにおいて、光ディスクの情報記録面上にレーザ光を集光する対物レンズと、中空略直方体形状をなし、その側面にコイルを巻きつける為の4個のコイルボビンを有し、且つその上面中央部に前記対物レンズを固定するレンズホルダと、前記対物レンズを挟んで前記レンズホルダの側面に配設された前記コイルボビンに対角状に巻かれた、前記レンズホルダをトラッキング方向に並進駆動する一対のトラッキングコイルと、前記レンズホルダの側面の前記トラッキングコイルと異なる位置に、前記ラジアルチルト軸を跨ぐように前記対物レンズを挟んで前記コイルボビンに対角状に巻かれた、前記レンズホルダをラジアルチルト軸回りに回転駆動する一対のラジアルチルトコイルと、前記ラジアルチルトコイルの各々の上に重ねて巻かれた、前記レンズホルダをフォーカス方向に並進駆動する一対のフォーカスコイルと、前記トラッキングコイルの各々に対向する位置に配設される一対のトラッキング磁石と、前記フォーカスコイルの各々に対向する位置に配設される一対のフォーカス磁石と、前記トラッキング磁石および前記フォーカス磁石が固定される固定部と、一端が前記固定部に固定され、他端が前記レンズホルダに固定され、前記レンズホルダを中空に保持するサスペンションワイヤと、を備え、前記ラジアルチルト軸を跨いで配設される、前記一対のフォーカスコイルの各々及び前記一対のフォーカス磁石の各々は、形状、寸法、質量、および配設位置の少なくとも1つが前記ラジアルチルト軸に対して非対称であると供に、フォーカス方向に並進駆動したときに、前記ラジアルチルト軸回りのモーメントが互いに打ち消しあい釣り合うように構成されることを特徴とする。
本発明に係る対物レンズアクチュエータおよび情報記録再生装置によれば、対物レンズアクチュエータの基本的な機能・性能やサーボ制御系の耐高次共振性を確保しつつ、高密度実装化および軽量・薄型化を実現することができる。
本発明に係る対物レンズアクチュエータ、および情報記録再生装置の実施形態について添付図面を参照して説明する。
(1)情報記録再生装置の構成および動作
本実施形態に係る情報記録再生装置100は、例えば、CD−R、CD−RW、DVD−R、DVD−RW、DVD−RAM、HD DVD−ROM、HD DVD−R、HD DVD−RW、HD DVD−RAM、BD(Blu-ray Disc)等の光ディスク200に対して、情報の記録再生を行なうものである。
図1は、情報記録再生装置100の構成例を示した図である。
情報記録再生装置100は、光ピックアップ50、3軸制御部60(駆動制御部)、再生処理部70、および記録処理部80を備えて構成されている。
光ピックアップ50は、光ディスク200に対して情報の記録や再生のためにレーザ光を照射すると供に光ディスク200からの反射光を電気信号に変換し再生信号として出力するものであり、光学系構成品として、半導体レーザ51、コリメートレンズ52、PBS(偏光ビームスプリッタ)53、回折格子及び1/4波長板56、対物レンズ24、集光レンズ54、および光検出器55を備えている。PBS53と回折格子及び1/4波長板56との間にレーザ光の向きを変える立ち上げミラー205(図13等参照)を備える構成としても良い。
また、光ピックアップ50は、対物レンズ24および回折格子及び1/4波長板56を装着する対物レンズアクチュエータ10を備えており、対物レンズアクチュエータ10によって対物レンズ24および回折格子及び1/4波長板56を3軸制御している。
3軸制御部60は、フォーカスエラー信号生成回路61、フォーカス制御回路62、トラッキングエラー信号生成回路63、トラッキング制御回路64、ラジアルチルトエラー信号生成回路65、およびラジアルチルト制御回路66を備えている。
3軸制御部60が備えるこれらの回路によって生成される制御信号は、対物レンズアクチュエータ10に出力され、対物レンズ24の位置制御および姿勢角制御を行っている。具体的には、レーザ光の焦点が光ディスク上に正確に位置するように対物レンズと光ディスクとの離隔距離を制御するフォーカス制御、光ディスクの特定のトラックの中心にレーザ光の焦点が常に位置するように対物レンズの径方向の位置を微調するトラッキング制御、および光ディスクの反射面がレーザ光の光軸に対して垂直な面から若干ずれてラジアル方向に傾斜した場合でも、レーザ光が光ディスクの反射面に対して常に垂直に照射されるように、対物レンズの姿勢角を光ディスクの径方向に制御するラジアルチルト制御をそれぞれサーボ制御している。
再生処理部70は、光ピックアップ50から出力される信号に対して再生処理を行うものであり、信号処理回路71および復調回路72を備えている。
また、記録処理部80は、主に光ディスク200に対する情報の記録を行うものであり、変調回路81、記録再生制御部82、およびレーザ制御回路83を備えている。
上記のように構成された情報記録再生装置100の動作について説明する。まず、光ディスク200に対する情報記録の動作から説明する。
記録処理部80の変調回路81は、所定の変調方式に基づいてホスト、例えばパーソナルコンピュータ本体から提供される記録情報(データシンボル)をチャネルビット系列に変調する。記録情報に対応したチャネルビット系列は、記録再生制御部82に入力される。
この記録再生制御部82には、ホストからの記録再生指示(この場合、記録指示)が入力される。記録再生制御部82は、3軸制御部60に制御信号を出力し、目的の記録位置に光ビームが適切に集光されるように対物レンズアクチュエータ10を駆動する。さらに、記録再生制御部82は、チャネルビット系列をレーザ制御回路83に供給する。
レーザ制御回路83は、チャネルビット系列をレーザ駆動波形に変換し、半導体レーザ51をパルス駆動させる。この結果、半導体レーザ51は、所望のビット系列に対応した記録用の光ビームを生成する。
半導体レーザ51で生成された記録用の光ビームは、コリメートレンズ52で平行光となり、PBS53に入射し、透過する。PBS53を透過した光ビームは、回折格子及び1/4波長板56を透過し、対物レンズ24により光ディスク200の情報記録面に集光される。
集光された記録用の光ビームは、3軸制御部60および対物レンズアクチュエータ10によるフォーカス制御、トラッキング制御、およびラジアルチルト制御によって、光ディスク200の情報記録面上に最良の光ビームスポットが得られる状態で維持される。
次に、この情報記録再生装置100による光ディスク200からの情報の再生について説明する。
記録再生制御部82には、ホストからの記録再生指示(この場合、再生指示)が入力される。記録再生制御部82は、ホストからの再生指示に従って、レーザ制御回路83に再生制御信号を出力する。
レーザ制御回路83は、再生制御信号に基づいて半導体レーザ51を駆動させ再生用の光ビームを生成する。半導体レーザ51で生成された再生用の光ビームは、コリメートレンズ52で平行光となり、PBS53に入射し透過する。PBS53を透過した光ビームは回折格子及び1/4波長板56を透過し、対物レンズ24により光ディスク200の情報記録面に集光される。
集光された再生用の光ビームは、3軸制御部60および対物レンズアクチュエータ10によるフォーカス制御、トラッキング制御、およびラジアルチルト制御によって、光ディスク200の情報記録面上に最良の光ビームスポットが得られる状態で維持される。
光ディスク200上に照射された再生用の光ビームは、情報記録面内の反射膜あるいは反射性記録膜によって反射される。反射光は、対物レンズ24を逆方向に透過して再度平行光となり、回折格子及び1/4波長板56を透過した後、入射光に対して垂直な偏光を持つPBS53で反射される。
PBS53で反射された光ビームは、集光レンズ54により収束光となり、光検出器55に入射される。光検出器55は、例えば、4分割のフォトディテクタから構成されている。光検出器55に入射した光束は、光電変換されて電気信号となり増幅される。増幅された信号は、再生処理部70の信号処理回路71において等化処理された後2値化され、復調回路72に送られる。復調回路72では所定の変調方式に対応した復調動作が施されて、再生データが出力される。
一方、光検出器55から出力される電気信号の一部は3軸制御部60へ入力され、フォーカスエラー信号生成回路61によりフォーカスエラー信号が生成される。同様に、光検出器55から出力される電気信号の一部は3軸制御部60へ入力され、トラッキングエラー信号生成回路63およびラジアルチルトエラー回路66により夫々トラッキングエラー信号およびラジアルチルトエラー信号が生成される。
フォーカス制御回路62は、フォーカスエラー信号に基づき対物レンズアクチュエータ10を制御し、ビームスポットのフォーカスを制御する。トラッキング制御回路64は、トラッキングエラー信号に基づき対物レンズアクチュエータ10を制御し、ビームスポットのトラッキングを制御する。また、ラジアルチルト制御回路66は、ラジアルチルトエラー信号に基づき対物レンズアクチュエータ10を制御し、ビームスポットのラジアルチルトを制御する。
このように、対物レンズアクチュエータ10は、3軸制御部60からの制御信号に基づいて対物レンズアクチュエータ10に搭載されている対物レンズ24の位置および姿勢角を制御し、光ディスク200に対するビームスポットの位置が最適となるように維持している。
次に、対物レンズアクチュエータ10(第1の実施形態)の構造および動作について説明する。
(2)対物レンズアクチュエータの構造および動作(その1)
図2および図3は、対物レンズアクチュエータ10の全体構造を示す斜視外観図である。図2は、レーザ光204が入力する方向(以下、レーザ光204が入力する方向を前方といい、その反対方向を後方という。また、前方から見て右側を右方といい、左側を左方という)から見た斜視図であり、図3は、対物レンズアクチュエータ10を後方から見た斜視図である。
この対物レンズアクチュエータ10は、対物レンズ24を保持するレンズホルダ33を含む可動部34を、光ディスク200の情報記録面に対して、フォーカス方向に並進駆動、トラッキング方向に並進駆動、及びラジアルチルト軸203の回り(ラジアルチルト方向)に回転駆動を夫々独立に行う機能を有している。
図2において、平板状に形成されたヨークベース35は、光ディスク200の情報記録面に平行になるように設置されている。ヨークベース35の後方側には、略直方体形状をなすゲルホルダ36が設置されている。
ゲルホルダ36には、その両側に開口部36a、36bが形成されている。この開口部36aの中には、3本のサスペンションワイヤ38a、38b、38cにダンピングを与える為のゲル剤が充填されており、開口部36bの中には、3本のサスペンションワイヤ39a、39b、39cにダンピングを与える為のゲル剤が充填されている。また、このゲルホルダ36の後方には、固定端回路基板37が取着されている(図3参照)。この固定端回路基板37は、3軸制御部60を構成するフォーカス制御回路62、トラッキング制御回路64及びラジアルチルト制御回路66の各出力端にそれぞれ接続されている。
固定端回路基板37には、ゲルホルダ36の開口部36aに対応する位置に、弾性線状体である3本のサスペンションワイヤ38a,38b,38cの一端部が、フォーカス方向に縦に並んで固定されている。これらサスペンションワイヤ38a,38b,38cは、導電性材料で形成され、その他端部は、ゲルホルダ36の開口部36aを貫通して、ヨークベース35のほぼ中央部にまで達し、可動部34に固定されている。
また、上記固定端回路基板37には、ゲルホルダ36の開口部36bに対応する位置に、3本のサスペンションワイヤ39a、39b、39c(図2及び図3では、39b、39cは隠れている)の一端部が、フォーカス方向に縦に並んで固定されている。これらサスペンションワイヤ39a、39b、39cは、導電性材料で形成され、その他端部は、ゲルホルダ36の開口部36bを挿通して、ヨークベース35のほぼ中央部にまで達し、可動部34に固定されている。
3本のサスペンションワイヤ38a、38b、38cの他端部と、3本のサスペンションワイヤ39a、39b、39cの他端部との間に、可動部34が支持されている。
図4は、対物レンズアクチュエータ10の各構成品を分解して図示した分解斜視図である。
図4に示すように、可動部34は、略直方体状に形成されており、その図中上面に対物レンズ24を保持したレンズホルダ33が取着されている。また、レンズホルダ33の内部には、回折格子及び1/4波長板56(不示図)が配設されている。
サスペンションワイヤ38a、38b、38cの他端部はレンズホルダ33に接続されている。同様にサスペンションワイヤ39a、39b、39cの他端部はレンズホルダ33に接続されている。これらの接続によって可動部34は、ヨークベース35に対して弾性的に中空に支持されており、トラッキング方向およびフォーカス方向の並進移動、並びにラジアルチルト軸203回りの回転が可能となっている。
ゲルホルダ36の開口部36a、36bの内部には、例えばシリコーン系ゲル等の粘弾性材料が充填されており、サスペンションワイヤ38a〜38c及び39a〜39cに対して、高い減衰特性を与える構造となっている。
図5は、レンズホルダと各駆動コイルの位置関係を示す前方から見た斜視図であり、図6は、レンズホルダと各駆動コイルの位置関係を示す後方から見た斜視図である。図5に示すように、可動部34の前方側壁には、右方にトラッキングコイル41aがトラッキングボビン92aに巻回されており、左方には、フォーカスコイル42a及びラジアルチルトコイル43aがフォーカス/ラジアルチルトボビン91aに巻回されている。ここで、まず初めにラジアルチルトコイル43aがフォーカス/ラジアルチルトボビン91aに直に巻回され、そして次にフォーカスコイル42aがラジアルチルトコイル43aに巻回されている。
図6は可動部34を後方から見た斜視図である。図6に示すように、可動部34の後方側壁には、右方にフォーカスコイル42b及びラジアルチルトコイル43bがフォーカス/ラジアルチルトボビン91bに巻回されており、左方にはトラッキングコイル41bがトラッキングボビン92bに巻回されている。ここで、まず初めにラジアルチルトコイル43bがフォーカス/ラジアルチルトボビン91bに直に巻回され、そして次にフォーカスコイル42bがラジアルチルトコイル43bに巻回されている。
各コイル41a、42a、43a、41b、42b、43bは、サスペンションワイヤ38a、38b、38c、39a、39b、39cに電気的に接続されており(不示図)、3軸制御部60から出力される制御電流が、固定端回路基板37、サスペンションワイヤ38a〜38c及び39a〜39cを介して、各コイル41a〜43a及び41b〜43bに供給されるようになっている。本実施形態においては、トラッキングコイル41aとトラッキングコイル41b、フォーカスコイル42aとフォーカスコイル42b、及びラジアルチルトコイル43aとラジアルチルトコイル43bは、それぞれ直列に接続されている。
ヨークベース35には、トラッキングコイル41a、41b、フォーカスコイル42a、42bとそれぞれ所定の間隔をもって、トラッキング磁石44a、44b、およびフォーカス磁石45a、45bが対物レンズ24を挟んでそれぞれ対角位置で対向するように配置されて固定されている。
前述したように、トラッキングコイル41a、41bの各々は対物レンズ24の位置を中心としてレンズホルダ33の対角位置に巻回される。また、フォーカスコイル42a、42bの各々と、ラジアルチルトコイル43a、43bの各々とは、トラッキングコイル41a、41bとは反対のレンズホルダ33の対角位置に巻回される。
図7及び図8は、トラッキングボビン92a、92bとフォーカス/ラジアルチルトボビン91a、91bが設けられたレンズホルダ33の斜視図である。図7が前方から見た斜視図で、図8が後方から見た斜視図である。また、図9は、本実施形態における各コイル41a、42a、43a、41b、42b、43bだけを前方から見た斜視図である。
図10は、各コイルとこれに対向する位置に配設される磁石との位置関係を、磁石の極性も含めて例示した図である。
トラッキング磁石44a、44bは、トラッキング方向(図10において左右方向)にN極とS極とが隣接するように2つの磁石を左右方向に接合して形成している。この結果、左側の磁石のN極から右側の磁石のS極への磁束202が生成され、トラッキングコイル41a、41bは、この磁束中に配設されることになる。磁束とトラッキングコイル41a、41bに流す電流との間には電磁力が生じ、この電磁力によってトラッキングコイル41a、41bが接合されているレンズホルダ33に対してトラッキング方向の並進駆動を行っている。この場合、対角に配置されたトラッキングコイル41a、41bの各々には同一の向きに電磁力が発生するように電流を流す。
他方、フォーカス磁石45a、45bは、フォーカス方向(図10において上下方向)にN極とS極とが隣接するように2つの磁石を上下方向に接合して形成している。この結果、上側の磁石のN極から下側の磁石のS極への磁束201が生成され、フォーカスコイル42a、42bおよびラジアルチルトコイル43a、43bは、この磁束中に配設される。この磁束とフォーカスコイル42a、42bおよびラジアルチルトコイル43a、43bに流す電流との間で電磁力が生じる。
このとき、フォーカスコイル42a、42bの各々には、同一方向(上方又は下方)に電磁力が発生するように電流を流す。この結果、フォーカスコイル42a、42bの各々に生じる電磁力の合力によってフォーカス方向の並進駆動を行うことができる。
一方、ラジアルチルトコイル43a、43bの各々には、それぞれ逆方向に電磁力が発生するように電流を流す。この結果、ラジアルチルトコイル43a、43bの間にあるラジアルチルト軸203回りに回転駆動させることができる。
なお、各磁石の磁極の向きは図10に例示したものに限定されるものではく、N極とS極を入れ替えた構成も当然可能である。この場合、対応するコイルの電流の向きを適宜変更すればよい。
図11は、フォーカス磁石45a、45b、トラッキング磁石44a、44b、フォーカスコイル42a、42b、ラジアルチルトコイル43a、43b、およびトラッキングコイル41a、41bの位置関係を示す平面図である。図11には、ラジアルチルト軸203、および光ビーム204も併せて図示している。ここで、ラジアルチルトコイル43a、43bは、フォーカスコイル42a、42bの内側にそれぞれ配設されているので、平面図である図11においては隠れて見えないだけである。
図12は、磁石やコイル以外の構成品も含めた対物レンズアクチュエータ10自体の平面図である。同様に、ラジアルチルトコイル43a、43bは、フォーカスコイル42a、42bの内側にそれぞれ配設されているので、平面図である図12においては隠れて見えないだけである。
図11および図12に示すように、対物レンズ24を挟んで対角配置されたそれぞれ一対のフォーカス磁石45a、45b、一対のフォーカスコイル42a、42b、および一対のラジアルチルトコイル43a、43bの形状、寸法、および配置位置は、それぞれの対において異なっている。即ち、ラジアルチルト軸203に対して非対称となっている(Wa≠Wb、Da≠Db等)。ここで、ラジアルチルト軸203は、ラジアルチルト方向の回転軸であり、また、6本のサスペンションワイヤ38a、38b、38c、39a、39b、および39cの軸対称となる軸でもある。
仮に、実装上の物理的な制限が全く無いとすると、ラジアルチルト軸203を跨ぎ対物レンズ24を挟んで配設される一対の磁石やコイルの形状、寸法、および配置位置を対称とする形態が最も素直であり、力学的にもバランスが良い。
しかしながら、対物レンズアクチュエータ10の高密度実装化を種々の物理的な制限の下で追及すると、磁石やコイルの形状、寸法、および配置位置はラジアルチルト軸203に対して非対称とした方が良い場合もある。
即ち、本実施形態では、図11および図12に示したように、レンズホルダ33の後方側に巻回されるフォーカスコイル42b、ラジアルチルトコイル43b、トラッキングコイル41bやこれらに対向するフォーカス磁石45bやトラッキング磁石44bは、6本のサスペンションワイヤに物理的に干渉しないように中央のラジアルチルト軸203に近づくように配置している。
逆に、レンズホルダ33の前方側に巻回されるフォーカスコイル42a、ラジアルチルトコイル43a、トラッキングコイル41aやこれらに対向するフォーカス磁石45aやトラッキング磁石44aは、光ビーム204と物理的に干渉しないようにラジアルチルト軸203から遠ざかるように配置している。
光ビーム204の通路を確保しつつ配置上の対称性を追求すると、両サイドのサスペンションワイヤの間隔を広げざるを得なくなり、結果的に小型・高密度化が犠牲となる。そこで、本実施形態では、小型・高密度化を優先させ、力学的なアンバランスに対しては別途これを補償する形態としている。
具体的には、一対のフォーカスコイル42aとフォーカスコイル42bとに同一電流を通電しフォーカス方向に駆動したときに、対物レンズ24がラジアルチルト方向に傾かないように、ラジアルチルト軸203回りのモーメントの釣り合いが取れるようにフォーカスコイル42a、42bやフォーカス磁石45a、45bの寸法、形状等を決定している。
より具体的には、例えば、前方側のフォーカスコイル42aやフォーカス磁石45aよりも後方側のフォーカスコイル42bやフォーカス磁石45bの寸法を大きくし、後方側でより大きな電磁力を発生させ、ラジアルチルト軸203からの距離の相違(Da>Db)を補償している。
或いは、前方側のフォーカスコイル42a、フォーカス磁石45aと後方側のフォーカスコイル42b、フォーカス磁石45bとを同じ寸法とし、フォーカスコイル42aとフォーカスコイル42bに流す電流比を変えて後方側でより大きな電磁力を発生させ、ラジアルチルト軸203回りのモーメントの釣り合いをとる構成としても良い。
このように構成された対物レンズアクチュエータ10において、フォーカスコイル42a、42bに電流を供給すると、フォーカスコイル42a、42bの両方にフォーカス方向の電磁力が作用する。この電磁力により、可動部34に装着された対物レンズ24がフォーカス方向(光軸方向)に並進駆動される。このとき、フォーカスコイル42aとフォーカスコイル42bでそれぞれ発生するラジアルチルト軸203回りのモーメントは互いに向きが逆で等しいので打ち消しあい、対物レンズ24はラジアルチルト方向に傾かないメカニズムになっている。
また、対物レンズ24をラジアルチルト方向に回転駆動させることに関して言えば、例えば、ラジアルチルトコイル43bには正の光軸方向の電磁力が発生するように制御電流を供給し、ラジアルチルトコイル43aには負の光軸方向の電磁力が発生するように制御電流を供給する。このようにすれば、可動部34に装着された対物レンズ24をラジアルチルト軸回りに回転駆動することができる。
なお、ラジアルチルト軸回りの回転駆動の場合、ラジアルチルトコイル43aとラジアルチルトコイル43bは同一回転方向のモーメントを生じることになるため、モーメントの釣り合いを気にする必要なく、2つのラジアルチルトコイル43a、43bの寸法、形状、および配置位置等の非対称性はそれ程大きな問題とはならない。
同様に、トラッキング方向の並進駆動においても、トラッキングコイル41a,41bには同一方向(ラジアルチルト軸203と直交する方向)に電磁力が働く。このため、2つのトラッキングコイル41a、41bのラジアルチルト軸203に対する離隔距離(配置位置)の非対称性はそれ程大きな問題とはならない。また、本実施形態においては、トラッキングコイル41a、41bにより発生する電磁力によりラジアルチルト軸203回りの回転モーメントが発生しないように、トラッキングコイル41a、41bは配置されている。
なお、互いに向かい合った、各コイルと各磁石との間の間隙は、可及的に小さいほうが電磁力を効率よく発生する上で好ましい。
上述したように、本実施形態では、光ビームの通路を確保しつつ高密度実装化を図っており、これに伴って生じる配置上の非対称性を許容する一方、コイルや磁石の形状等を非対称性とし、電磁力を含めたモーメントとしての釣り合いを図り、力学的バランスが確保できる形態としている。
(3)対物レンズアクチュエータの構造及び動作(その2)
図13は、対物レンズアクチュエータ10から可動部34およびサスペンションワイヤを取り除いた状態を示す斜視図である。
ベースヨーク35には、底壁に下部開口35aが設けられており、前方の側壁には前方開口35bが設けられている。
ベースヨーク35の下方には、対物レンズ24に光ビーム204を導く為に、光ピックアップ(不示図)内に配設された立ち上げミラー205が配設されており、その一部は下部開口35aを貫通し対物レンズアクチュエータ10の内部に入り込んでいる。
図14は、対物レンズ24、立ち上げミラー205、および光ビーム204の相互の位置関係を示す図である。
対物レンズアクチュエータ10の前方から入力される光ビーム204は、立ち上げミラー205によって反射し、対物レンズ24の光軸方向にそって対物レンズ24に入射するようになっている。
図15および図16は、立ち上げミラー205とレンズホルダ33との位置関係を示す図である。立ち上げミラー205は、ベースヨーク35の下部開口35aを貫通した後、さらにレンズホルダ33の内部に収容される形態となっている。また、光ビーム204を立ち上げミラー205に導くために、レンズホルダ33の前方側の側壁には半円状の切り欠き208が形成されている。このように、立ち上げミラー205の一部をレンズホルダ33の内部に収容することによって、対物レンズアクチュエータ10と光ピックアップ50とを統合的に薄型化することが可能となる。
また、レンズホルダ33の前方側の側壁には、半円状の切り欠き208の反対側の位置に補強突起209が形成されている。
図17および図18は、レンズホルダ33の詳細な構造を示す図である。図17はレンズホルダ33を前方から見た斜視図であり、図18はレンズホルダ33の上下を反転させた斜視図である。
レンズホルダ33は、エンジニアリングプラスチック等、例えば液晶ポリマーのような軽量かつ高剛性な材料で形成されている。レンズホルダ33は、概略矩形の3連箱型中空構成であり、対物レンズ24を挟んだトラッキング方向の両側に磁気ヨーク207a、207bが貫通する二つの穴206a、206bが設けられている。
また、薄型化を実現するために、レンズホルダ33の内部には立ち上げミラー205の一部が収容されるが、この立ち上げミラー205に光ビーム204を導くためにレンズホルダ33の前方側壁には半円状の切り欠き208が設けられている。
補強突起209は、半円状の切り欠き208を設けたことによるレンズホルダ33のラジアルチルト方向の剛性低下を防止する目的で設けているものである。
光ディスク装置におけるデータの高速転送化のためには、対物レンズアクチュエータ10の推力の増加の他に可動部34の高次共振周波数を高めることが必須であるが、上記のような構造のレンズホルダ33を使用することにより、フォーカス方向及びトラッキング方向の高次共振周波数を大幅に高くすることができる。
前述した対物レンズアクチュエータ10は、3軸方向ともに推力の増加を図ることができるとともに、フォーカスコイル42a、42bとラジアルチルトコイル43a、43bの推力を、各コイルの厚さを適宜変更することにより任意に設定することが可能である。
また、レンズホルダ33の構造を最適化し、大幅に剛性を大きくできることにより、極めて高い高次共振周波数を実現することができる。
この結果、データの高速転送化に対応でき、さらにトラッキング方向に動いても対物レンズ24のラジアルチルト方向への傾きを抑えることが可能な、高性能な高倍速対応の光ディスク装置を実現できる。更に、光ピックアップ内に配設された立ち上げミラーの一部を保持体の中に配設する構造とすることにより、ノートパソコン等に搭載可能な超薄型の対物レンズアクチュエータ10を実現できる。
(4)第2の実施形態
図19は、本発明の第2の実施形態に係わるコイル構成を示した図である。第2の実施形態においては、第1の実施形態におけるラジアルチルトコイル43a、43bを省き、フォーカスラジアルチルト兼用コイル46a、46b、およびトラッキングコイル41a、41bの4個のコイルで構成している。この場合、フォーカスラジアルチルト兼用コイル46aおよび46bは直列に接続しないで、それぞれ並列に3軸制御部60に接続する。そして、フォーカス方向の制御は、2個のフォーカスラジアルチルト兼用コイル46aおよび46bを同相駆動して制御することによって実現できる。また、ラジアルチルト方向の制御は、2個のフォーカスラジアルチルト兼用コイル46aおよび46bを差動駆動して制御することによって実現できる。
図20は、第2の実施形態における磁石と各駆動コイルの位置関係を示す斜視図である。フォーカスラジアルチルト兼用磁石47a、47bは、フォーカス方向(図20において上下方向)にN極とS極とが隣接するように2つの磁石を上下方向に接合して形成している。この結果、上側の磁石のN極から下側の磁石のS極への磁束210が生成され、フォーカスラジアルチルト兼用コイル46a、46bは、この磁束中に配設される。この磁束とフォーカスラジアルチルト兼用コイル46a、46bに流す電流との間で電磁力が生じる。
第1の実施形態においては、フォーカスコイル42a、42bとラジアルチルトコイル43a、43bはそれぞれ別個に独立して配置したが、第2の実施形態にいては、フォーカスコイルとラジアルチルトコイルを兼用させた2個のフォーカスラジアルチルト兼用コイル46a、46bを、2個のフォーカスラジアルチルト兼用磁石47a、47bにそれぞれ対向させ、且つ対物レンズ24を挟んで対角配置する形態としている。この場合、フォーカス方向の制御は、2個のフォーカスラジアルチルト兼用コイル46aおよび46bを同相駆動して制御することによって実現できる。また、ラジアルチルト方向の制御は、2個のフォーカスラジアルチルト兼用コイル46a、46bを差動駆動して制御することによって実現できる。
なお、この発明は上記した実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を種々変形して具体化することができる。例えば、各種磁石の磁極の向きは例示したものに限定されるものではく、N極とS極を入れ替えた構成も当然可能であり、この場合、対応する各種コイルの電流の向きを適宜変更すればよい。また、上記した実施の形態に開示されている複数の構成要素を適宜に組み合わせることにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除しても良い。
本発明に係る情報記録再生装置の一実施形態の構成例を示すブロック図。 対物レンズアクチュエータの構成例を示す前方から見た外観斜視図。 対物レンズアクチュエータの構成例を示す後方から見た外観斜視図。 対物レンズアクチュエータの構成例を示す分解斜視図。 レンズホルダと各駆動コイルの位置関係を示す前方から見た斜視図。 レンズホルダと各駆動コイルの位置関係を示す後方から見た斜視図。 前方から見たレンズホルダの斜視図。 後方から見たレンズホルダの斜視図。 前方から見た駆動コイルの斜視図。 磁石と各駆動コイルとの位置関係を説明する斜視図。 磁石と各駆動コイルとの位置関係を説明する平面図。 対物レンズアクチュエータの平面図。 立ち上げミラーの配置を説明する斜視図。 立ち上げミラーと対物レンズの位置関係を説明する斜視図。 レンズホルダと立ち上げミラーの配置関係を説明する斜視図。 レンズホルダの半円状の切り欠きと補強突起との位置関係を説明する正面図。 レンズホルダの半円状の切り欠きと補強突起との位置関係を説明する斜視図。 レンズホルダの構造を底面側から見た斜視図。 第2の実施形態における前方から見た駆動コイルの斜視図。 第2の実施形態における磁石と各駆動コイルとの位置関係を示す斜視図。
符号の説明
10 対物レンズアクチュエータ
24 対物レンズ
33 レンズホルダ
34 可動部
35 ヨークベース
35a 下部開口
35b 前方開口
36 ゲルホルダ
37 固定端回路基板
38a、38b、38c サスペンションワイヤ
39a、39b、39c サスペンションワイヤ
41a、41b トラッキングコイル
42a、42b フォーカスコイル
43a、43b ラジアルチルトコイル
44a、44b トラッキング磁石
45a、45b フォーカス磁石
46a、46b フォーカスラジアルチルト兼用コイル
47a、47b フォーカスラジアルチルト兼用磁石
50 光ピックアップ
52 コリメートレンズ
60 3軸制御部
70 再生処理部
80 記録処理部
91a、91b フォーカス/ラジアルチルトボビン
92a、92b トラッキングボビン
100 情報記録再生装置
200 光ディスク
203 ラジアルチルト軸
204 光ビーム
205 立ち上げミラー
206a、206b 穴
207a、207b 磁気ヨーク
208 半円状の切り欠き
209 補強突起

Claims (10)

  1. トラッキング方向の並進駆動、フォーカス方向の並進駆動、およびラジアルチルト軸回りの回転駆動が可能な対物レンズアクチュエータにおいて、
    光ディスクの情報記録面上にレーザ光を集光する対物レンズと、
    中空略直方体形状をなし、その側面にコイルを巻きつける為の4個のコイルボビンを有し、且つその上面中央部に前記対物レンズを固定するレンズホルダと、
    前記対物レンズを挟んで前記レンズホルダの側面に配設された前記コイルボビンに対角状に巻かれた、前記レンズホルダをトラッキング方向に並進駆動する一対のトラッキングコイルと、
    前記レンズホルダの側面の前記トラッキングコイルと異なる位置に、前記ラジアルチルト軸を跨ぐように前記対物レンズを挟んで前記コイルボビンに対角状に巻かれた、前記レンズホルダをラジアルチルト軸回りに回転駆動する一対のラジアルチルトコイルと、
    前記ラジアルチルトコイルの各々の上に重ねて巻かれた、前記レンズホルダをフォーカス方向に並進駆動する一対のフォーカスコイルと、
    前記トラッキングコイルの各々に対向する位置に配設される一対のトラッキング磁石と、
    前記フォーカスコイルの各々に対向する位置に配設される一対のフォーカス磁石と、
    前記トラッキング磁石および前記フォーカス磁石が固定される固定部と、
    一端が前記固定部に固定され、他端が前記レンズホルダに固定され、前記レンズホルダを中空に保持するサスペンションワイヤと、
    を備え、
    前記ラジアルチルト軸を跨いで配設される、前記一対のフォーカスコイルの各々及び前記一対のフォーカス磁石の各々は、形状、寸法、質量、および配設位置の少なくとも1つが、前記ラジアルチルト軸に対して非対称であると供に、フォーカス方向に並進駆動したときに、前記ラジアルチルト軸回りのモーメントが互いに打ち消しあい釣り合うように構成されることを特徴とする対物レンズアクチュエータ。
  2. 前記ラジアルチルト軸を跨いで配設される、前記一対のフォーカスコイルの各々は、前記一対のフォーカスコイルに同一電流を流したときに前記ラジアルチルト軸回りのモーメントが互いに打ち消しあい釣り合うように構成されることを特徴とする請求項1に記載の対物レンズアクチュエータ。
  3. 前記レンズホルダは、前記対物レンズの光軸に直交する方向から入出力されるレーザ光を、前記光軸上に導く立ち上げミラーの一部を収納し、前記レンズホルダの側壁の1つに前記入出力されるレーザ光を通過させる略半円状の切り欠きを有するように形成されることを特徴とする請求項1に記載の対物レンズアクチュエータ。
  4. 前記レンズホルダは、前記側壁において、前記略半円状の切り欠きの反対位置に補強突起が形成されることを特徴とする請求項3に記載の対物レンズアクチュエータ。
  5. トラッキング方向の並進駆動、フォーカス方向の並進駆動、およびラジアルチルト軸回りの回転駆動が可能な対物レンズアクチュエータにおいて、
    光ディスクの情報記録面上にレーザ光を集光する対物レンズと、
    中空略直方体形状をなし、その側面にコイルを巻きつける為の4個のコイルボビンを有し、且つその上面中央部に前記対物レンズを固定するレンズホルダと、
    前記対物レンズを挟んで前記レンズホルダの側面に配設された前記コイルボビンに対角状に巻かれた、前記レンズホルダをトラッキング方向に並進駆動する一対のトラッキングコイルと、
    前記レンズホルダの側面の前記トラッキングコイルと異なる位置に、前記ラジアルチルト軸を跨ぐように前記対物レンズを挟んで前記コイルボビンに対角状に巻かれた、前記レンズホルダをラジアルチルト軸回りに回転駆動すると供にフォーカス方向に並進駆動する一対のフォーカスラジアルチルト兼用コイルと、
    前記トラッキングコイルの各々に対向する位置に配設される一対のトラッキング磁石と、
    前記フォーカスラジアルチルト兼用コイルの各々に対向する位置に配設される一対のフォーカスラジアルチルト兼用磁石と、
    前記トラッキング磁石および前記フォーカスラジアルチルト兼用磁石が固定される固定部と、
    一端が前記固定部に固定され、他端が前記レンズホルダに固定され、前記レンズホルダを中空に保持するサスペンションワイヤと、
    を備え、
    前記ラジアルチルト軸を跨いで配設される、前記一対のフォーカスラジアルチルト兼用コイルの各々及び前記一対のフォーカスラジアルチルト兼用磁石の各々は、形状、寸法、質量、および配設位置の少なくとも1つが前記ラジアルチルト軸に対して非対称であると供に、フォーカス方向に並進駆動したときに、前記ラジアルチルト軸回りのモーメントが互いに打ち消しあい釣り合うように構成されることを特徴とする対物レンズアクチュエータ。
  6. 対物レンズアクチュエータを具備する光ピックアップと、
    前記対物レンズアクチュエータの駆動を制御する駆動制御部と、
    前記光ピックアップから出力される信号を再生処理する再生処理部と、
    記録用データを変調し、レーザ制御信号として前記光ピックアップへ出力する記録処理部と、を備え、
    前記対物レンズアクチュエータは、
    トラッキング方向の並進駆動、フォーカス方向の並進駆動、およびラジアルチルト軸回りの回転駆動が可能な対物レンズアクチュエータにおいて、
    光ディスクの情報記録面上にレーザ光を集光する対物レンズと、
    中空略直方体形状をなし、その側面にコイルを巻きつける為の4個のコイルボビンを有し、且つその上面中央部に前記対物レンズを固定するレンズホルダと、
    前記対物レンズを挟んで前記レンズホルダの側面に配設された前記コイルボビンに対角状に巻かれた、前記レンズホルダをトラッキング方向に並進駆動する一対のトラッキングコイルと、
    前記レンズホルダの側面の前記トラッキングコイルと異なる位置に、前記ラジアルチルト軸を跨ぐように前記対物レンズを挟んで前記コイルボビンに対角状に巻かれた、前記レンズホルダをラジアルチルト軸回りに回転駆動する一対のラジアルチルトコイルと、
    前記ラジアルチルトコイルの各々の上に重ねて巻かれた、前記レンズホルダをフォーカス方向に並進駆動する一対のフォーカスコイルと、
    前記トラッキングコイルの各々に対向する位置に配設される一対のトラッキング磁石と、
    前記フォーカスコイルの各々に対向する位置に配設される一対のフォーカス磁石と、
    前記トラッキング磁石および前記フォーカス磁石が固定される固定部と、
    一端が前記固定部に固定され、他端が前記レンズホルダに固定され、前記レンズホルダを中空に保持するサスペンションワイヤと、
    を備え、
    前記ラジアルチルト軸を跨いで配設される、前記一対のフォーカスコイルの各々及び前記一対のフォーカス磁石の各々は、形状、寸法、質量、および配設位置の少なくとも1つが前記ラジアルチルト軸に対して非対称であると供に、フォーカス方向に並進駆動したときに、前記ラジアルチルト軸回りのモーメントが互いに打ち消しあい釣り合うように構成されることを特徴とする情報記録再生装置。
  7. 前記ラジアルチルト軸を跨いで配設される、前記一対のフォーカスコイルの各々は、前記一対のフォーカスコイルに同一電流を流したときに前記ラジアルチルト軸回りのモーメントが互いに打ち消しあい釣り合うように構成されることを特徴とする請求項6に記載の情報記録再生装置。
  8. 前記レンズホルダは、前記対物レンズの光軸に直交する方向から入出力されるレーザ光を、前記光軸上に導く立ち上げミラーの一部を収納し、前記レンズホルダの側壁の1つに前記入出力されるレーザ光を通過させる略半円状の切り欠きを有するように形成されることを特徴とする請求項6に記載の情報記録再生装置。
  9. 前記レンズホルダは、前記側壁において、前記略半円状の切り欠きの反対位置に補強突起が形成されることを特徴とする請求項8に記載の情報記録再生装置。
  10. 対物レンズアクチュエータを具備する光ピックアップと、
    前記対物レンズアクチュエータの駆動を制御する駆動制御部と、
    前記光ピックアップから出力される信号を再生処理する再生処理部と、
    記録用データを変調し、レーザ制御信号として前記光ピックアップへ出力する記録処理部と、を備え、
    前記対物レンズアクチュエータは、
    トラッキング方向の並進駆動、フォーカス方向の並進駆動、およびラジアルチルト軸回りの回転駆動が可能な対物レンズアクチュエータにおいて、
    光ディスクの情報記録面上にレーザ光を集光する対物レンズと、
    中空略直方体形状をなし、その側面にコイルを巻きつける為の4個のコイルボビンを有し、且つその上面中央部に前記対物レンズを固定するレンズホルダと、
    前記対物レンズを挟んで前記レンズホルダの側面に配設された前記コイルボビンに対角状に巻かれた、前記レンズホルダをトラッキング方向に並進駆動する一対のトラッキングコイルと、
    前記レンズホルダの側面の前記トラッキングコイルと異なる位置に、前記ラジアルチルト軸を跨ぐように前記対物レンズを挟んで前記コイルボビンに対角状に巻かれた、前記レンズホルダをラジアルチルト軸回りに回転駆動すると供にフォーカス方向に並進駆動する一対のフォーカスラジアルチルト兼用コイルと、
    前記トラッキングコイルの各々に対向する位置に配設される一対のトラッキング磁石と、
    前記フォーカスラジアルチルト兼用コイルの各々に対向する位置に配設される一対のフォーカスラジアルチルト兼用磁石と、
    前記トラッキング磁石および前記フォーカスラジアルチルト兼用磁石が固定される固定部と、
    一端が前記固定部に固定され、他端が前記レンズホルダに固定され、前記レンズホルダを中空に保持するサスペンションワイヤと、
    を備え、
    前記ラジアルチルト軸を跨いで配設される、前記一対のフォーカスラジアルチルト兼用コイルの各々及び前記一対のフォーカスラジアルチルト兼用磁石の各々は、形状、寸法、質量、および配設位置の少なくとも1つが前記ラジアルチルト軸に対して非対称であると供に、フォーカス方向に並進駆動したときに、前記ラジアルチルト軸回りのモーメントが互いに打ち消しあい釣り合うように構成されることを特徴とする情報記録再生装置。
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