JP2008218267A - 発熱体ユニット及び加熱装置 - Google Patents

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Tsugunori Okahara
嗣典 岡原
Masanori Konishi
政則 小西
Hiroaki Matsuoka
広彰 松岡
Akira Nishio
章 西尾
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Abstract

【課題】本発明は、フィルムシート状の発熱体を有する発熱体ユニットにおいて、発熱体の性能を損なうことなく確実に発熱体を支持することが可能であり、通電立ち上がり時の温度上昇が早く、効率の高い加熱が可能な発熱体ユニット及び加熱装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の発熱体ユニットは、炭素系物質を含むフィルムシートを帯形状の発熱体に対して、発熱体の背面側の長手方向にそった直線状の一部分と内部耐熱部材が接触して発熱体を支持するよう構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、加熱手段の熱源として使用される発熱体ユニットに関し、特に、発熱体ユニットの発熱体として炭素系物質を含む材料によりフィルムシート状に形成された発熱体ユニット及びその発熱体ユニットを用いた加熱装置に関する。
加熱手段の熱源として使用される従来の発熱体ユニットには、炭素系物質を含む材料により柔軟なフィルムシート状に形成された発熱体を用いたものがある。このような柔軟なフィルムシート状の発熱体を発熱体ユニットに用いる場合、その支持方法が問題となる。
従来の発熱体ユニットにおけるフィルムシート状の発熱体の支持方法としては、例えば、特許文献1に開示された方法がある。特許文献1に開示された支持方法は、カーボン系材料で形成された帯形状の発熱体である導電発熱膜が絶縁性セラミックスで形成された円筒形基体の表面に所定のピッチで螺旋状に巻装されており、その円筒形基体が気密容器内に絶縁性を有して保持されている。円筒形基体の両端部分にはビス止めにより固定された接続バンドが取り付けられており、それぞれの接続バンドの一端には導電発熱膜の両端が電気的に接続されている。また、接続バンドの他端には導電発熱膜に電源を供給する給電端子がリード線を介して接続されており、この給電端子が気密容器の両端部分に固着された閉塞ディスクを挿通して固定されている。このように、特許文献1に開示された発熱体ユニットにおいては、帯形状の発熱体が絶縁性セラミックスの円筒形基体の表面に巻装されて気密容器内に保持されている。
また、従来の発熱体ユニットにおけるフィルムシート状の発熱体の他の支持方法としては、例えば特許文献2に開示された方法がある。特許文献2に開示された発熱体ユニットは、多重の炭素シートを互いに圧着して形成されたシート状の炭素フィラメントを発熱体とし、この炭素フィラメントを石英チューブ内に配設したものである。炭素フィラメントは帯形状の発熱部と、この発熱部からその長手方向に直交する方向で突出した複数の支持部とを有しており、発熱部と支持部が一体的に形成されている。特許文献2の発熱体ユニットにおいては、発熱部から両側に突出した支持部によりシート状の炭素フィラメントが石英チューブ内に保持されている。炭素フィラメントの両端にはメッシュ状に形成された連結伝導体が挿入固定されており、この連結伝導体には発熱体である炭素フィラメントに電源を供給する金属ワイヤーが溶接されている。金属ワイヤーは石英チューブの両端部分の封止部における金属片を介して外部電極に電気的に接続されている。
特開平05―036469号公報 特開2006―040898号公報
しかしながら、特許文献1に示した発熱体ユニットの構成では、導電発熱膜が円筒形基体の表面へ螺旋形に巻装して、気密容器の管中心位置に配置するよう設けられているため、導電発熱膜において発生した熱が通電立ち上り時に円筒形基体に吸熱され、結果として導電発熱膜の温度上昇を阻害していた。また、通電安定状態においても、熱容量の大きな円筒形基体を温めているため、効率的な加熱ができないという問題を有していた。さらに、導電発熱膜の全体が円筒形基体に密着して巻装されているため、通電時と無通電時の温度差による熱膨張差で断線に至る不具合が生じる可能性があった。
また、特許文献2に示す従来の発熱体ユニットにおいては、シート状の炭素フィラメントの一部を突出させて支持部を形成し、その支持部により石英チューブ内に炭素フィラメントを保持する構成であるが、シート状の炭素フィラメントは剛性がないため、支持部による保持機能の効果は少ないものである。さらに、炭素フィラメントは通電時と無通電時において熱膨張と熱圧縮により変形するため、支持部による通電時の保持機能の効果は更に少ないものとなる。
本発明は、前記のような従来の発熱体ユニットにおける課題を解決するものであり、柔軟、且つ薄膜状であるフィルムシート状の発熱体を有する発熱体ユニットにおいて、発熱体の性能を損なうことなく確実に発熱体を支持することが可能であり、通電立ち上がり時の温度上昇が早く、効率の高い加熱が可能な発熱体ユニット及びその発熱体ユニットを用いた加熱装置を提供することを目的とする。
本発明に係る第1の観点の発熱体ユニットは、前記の課題を解決するために、炭素系物質を含むフィルムシートを帯形状に形成し、長手方向の両端に電圧が印加されて発熱する発熱体と、
前記発熱体に電力を供給する電力供給部材と、
前記発熱体の長手方向にそった直線状の一部分と接触して前記発熱体を支持する内部耐熱部材と、
前記発熱体と前記内部耐熱部材を内包する容器と、具備する。このように構成された第1の観点の発熱体ユニットは、通電立ち上がり時の温度上昇が早く、効率の高い加熱が可能な熱源となる。
本発明に係る第2の観点の発熱体ユニットは、第1の観点の前記内部耐熱部材が中空状である。このように構成された第2の観点の発熱体ユニットは、内部耐熱部材の熱容量が小さくなり、発熱体の通電立ち上がり時の温度上昇が早くなる。
本発明に係る第3の観点の発熱体ユニットは、第2の観点の前記電力供給部材が、前記第1の電力供給部材と同じ端部に導出され、前記内部耐熱管内を介して前記発熱体の他端に電気的に接続される第2の電力供給部材で構成される。このように構成された第3の観点の発熱体ユニットは、発熱体の通電立ち上がり時の温度上昇が早くなるとともに、発熱体ユニットの片側より電力供給が可能となり発熱体ユニットの全長を短くすることができる。
本発明に係る第4の観点の発熱体ユニットは、第2の観点の前記内部耐熱部材の中空部に第2の発熱体が配置されている。このように構成された第4の観点の発熱体ユニットは、発熱体の通電立ち上がり時の温度上昇が早くなるとともに、前記発熱体と異なる温度分布若しくは配光を有する第2の発熱体により所望の温度分布若しくは配光を実現することができる。
本発明に係る第5の観点の発熱体ユニットは、第4の観点における第2の発熱体の一端と前記発熱体の一端が電気的に接続される構成である。このように構成された第5の観点の発熱体ユニットは、発熱体の通電立ち上がり時の温度上昇が早くなるとともに、第4の観点の発熱体ユニットの所望の温度分布若しくは配光を実現するこができる。さらに、発熱体ユニットの片側より電力供給が可能となり発熱体ユニットの全長を短くすることができる。
本発明に係る第6の観点の発熱体ユニットは、第1の観点乃至第5の観点の前記電力供給部材が、容器の内壁面に接触して前記発熱体を前記容器内の所定位置に保持する。このように構成された第6の観点の発熱体ユニットは、通電立ち上がり時の温度上昇が早く、効率の高い加熱が可能になるとともに、発熱体を容器内の所望の位置に確実に配置することができる。
本発明に係る第7の観点の発熱体ユニットは、第6の観点の前記電力供給部材が有する支持手段が、弾性を有するコイル状の線材により形成されている。このように構成された第6の観点の発熱体ユニットは、発熱体の膨張、収縮を吸収して発熱体を所望の位置に確実に配置することができる。
本発明に係る第8の観点の発熱体ユニットは、第1の観点乃至第5の観点の前記内部耐熱部材が、容器の内壁面に接触して前記発熱体を前記容器内の所定位置に保持する支持手段を有する。このように構成された第8の観点の発熱体ユニットは、発熱体を容器内の所望の位置に確実に配置することができる。
本発明に係る第9の観点の発熱体ユニットは、第8の観点の前記内部耐熱部材が有する支持手段が、前記内部耐熱部材と別体で構成された支持部であり、前記支持部が容器の内壁面と前記内部耐熱部材とに接触して前記発熱体を前記容器内の所定位置に保持するよう構成されている。このように構成された第9の観点の発熱体ユニットは、発熱体を所望の位置に確実に配置することができる。
本発明に係る第10の観点の発熱体ユニットは、第1の観点の前記発熱体の両端に電気的に接続され、前記内部耐熱部材の両端に機械的に接続された導電性部材の保持台を具備し、前記保持台が前記発熱体と前記内部耐熱部材とともに容器に内包されている。このように構成された第10の観点の発熱体ユニットは、通電立ち上がり時の温度上昇が早く、発熱体と電力供給部との電気的接続が確実に行われると共に、発熱体からの熱を放熱し電力供給部材に不要な熱伝導を防止することができる。
本発明に係る第11の観点の発熱体ユニットは、第10の観点の前記保持台が、容器の内壁面に接触して前記発熱体を前記容器内の所定位置に保持する支持手段を有する。このように構成された第11の観点の発熱体ユニットは、通電立ち上がり時の温度上昇が早く、効率の高い加熱が可能になるとともに、発熱体を容器内の所望の位置に確実に配置することができる。
本発明に係る第12の観点の発熱体ユニットは、第11の観点の前記保持台が有する支持手段が、前記保持台と一体的に形成された支持部である。このように構成された第12の観点の発熱体ユニットは、発熱体を所望の位置に確実に配置することができる。
本発明に係る第13の観点の発熱体ユニットは、第1の観点乃至第12の観点の前記発熱体が前記容器における長手方向に平行な中心線の位置より偏心した位置に配設されている。このように構成された第13の観点の発熱体ユニットは、容器の一方を加熱してその部分の容器からの輻射熱を高くし、被加熱対象物を効率高く加熱することができる。
本発明に係る第14の観点の発熱体ユニットは、第1の観点乃至第13の観点の前記内部耐熱部材が、耐熱性及び絶縁性を有する石英ガラス、高シリカガラス、低アルカリホウケイ酸ガラス、結晶化ガラス等のガラス類、アルミナ、コージライト、ムライト、ジルコニア、マグネシア、カルシア等のセラミック類、の中から選ばれた少なくとも1種類の材料により形成されている。このように構成された第14の観点の発熱体ユニットは、信頼性が高く、優れた加熱効率を有する熱源となる。
本発明に係る第15の観点の発熱体ユニットは、第1の観点乃至第14の観点の前記容器が、石英ガラス管で形成されている。このように構成された第15の観点の発熱体ユニットは、輻射効率の高い加熱が可能となる。
本発明に係る第16の観点の発熱体ユニットは、第15の観点の前記容器内に不活性ガスが封入され、前記容器の両端を封着している。このように構成された第16の観点の発熱体ユニットは、高温度に発熱する発熱体の酸化を防止することができる。
本発明に係る第17の観点の加熱装置は、第1の観点乃至第16の観点の発熱体ユニットを有し、発熱体に対向する位置に反射手段を設けている。このように構成された第17の観点の加熱装置は、発熱体ユニットと発熱体ユニットからの輻射熱を反射する反射手段が設けているため、効率の高い熱源を有する加熱装置となる。
本発明に係る第18の観点の加熱装置においては、第17の観点の前記反射手段は長手方向に直交する断面形状が曲面形状を有する反射板である。このように構成された第18の観点の加熱装置は、発熱体からの輻射熱により効率高く被加熱対象物を加熱することができる。
本発明に係る第19の観点の加熱装置においては、第17の観点の前記反射手段は長手方向に直交する断面形状が曲面形状を有する反射板であり、前記反射板の一部に発熱体の方向に突出した凸部が形成されている。このように構成された第19の観点の加熱装置は、発熱体からの輻射熱により効率高く被加熱対象物を加熱することができるとともに、反射板により発熱体が直接的に加熱されない構成であるため、発熱体が設計時の加熱状態となり、加熱装置が仕様通りの加熱機能を有する。
本発明によれば、柔軟、且つ薄膜状のフィルムシート状の発熱体を有する発熱体ユニットにおいて、発熱体の性能を損なうことなくなく確実に発熱体を支持することが可能であり、通電立ち上がり時の温度上昇が早く、効率の高い加熱が可能な発熱体ユニット及びその発熱体ユニットを用いた加熱装置を提供することができる。
以下、本発明に係る発熱体ユニット及び加熱装置の好適な実施の形態を添付の図面を参照しつつ説明する。
実施の形態1
図1は本発明に係る実施の形態1の発熱体ユニットの構成を示す正面図(a)、側面図(b)及び断面図(c)である。
実施の形態1の発熱体ユニットは、帯形状で長手方向に延設された発熱体1と、発熱体1の長手方向の両端部側に接続されて発熱体1に電力を供給する電力供給部材2と、発熱体1の背面側の一部に密接して配置された内部耐熱部材3と、発熱体1と電力供給部材2の一部と内部耐熱部材3とを内包し、不活性ガス5が封入された容器4と、を有して構成されている。
発熱体1は炭素系物質を含む材料によりフィルムシート状に形成されている。発熱体1の材料であるフィルムシート素材は、高分子フィルムを高温度、例えば2400℃以上の雰囲気中にて熱処理し、焼成してグラファイト化した耐熱性を有する高配向性のグラファイトフィルムシートである。発熱体1は面方向に同等の熱伝導率を有するよう構成されている。電力供給部材2は、発熱体1に電力を供給する挟着部2aと、弾性力を持つコイル部分を有する内部リード部2bと、内部リード線2bに中継箔2c(例えば、モリブデン箔)を介して電気的に接続された外部リード部2dとを有している。実施の形態1においては、挟着部2aと内部リード線2bは一本の金属線により形成されている。電力供給部材2の挟着部2aは、発熱体1と内部耐熱部材3のそれぞれの長手方向の両端部側に金属線を巻き付けて、それぞれを巻着固定している。このように構成された電力供給部材2により発熱体1に対して電力が供給され、発熱体1を発熱させている。
内部耐熱部材3は絶縁性及び耐熱性を有する石英ガラス管により構成されており、フィルムシート状の発熱体1はその背面側の一部が内部耐熱部材3に密接するよう配置されている。また、発熱体1及び内部耐熱部材3等を内包する容器4は、絶縁性及び耐熱性を有し、熱透過性を有する材料、例えば石英ガラス管により構成されている。容器4の内部には、アルゴンガス、窒素ガス、又はアルゴンと窒素の混合ガスなどの不活性ガス5が封入されている。
実施の形態1の発熱体ユニットにおいては、図1の(c)の断面図に示すように、発熱体1の長手方向に直交する断面形状が略直線状(略平板)であり、内部耐熱部材3の長手方向に直交する断面形状が円形状であるため、発熱体1には内部耐熱部材3の一部しか接触しておらず、発熱体1から内部耐熱部材3へ伝導する熱エネルギーは小さく抑制されている。この結果、発熱体1は発生した熱エネルギーを内部耐熱部材3に取られることが少なく、発熱体1の通電立ち上がり時の温度上昇が早くなる。
発熱体1の両端に電力を供給する電力供給部材2の内部リード部2bのコイル部分を、内部耐熱部材3の外径より大きく形成し、容器4の内壁面に接して発熱体1及び内部耐熱部材を支持するよう構成されている。したがって、実施の形態1の発熱体ユニットに対して衝撃が加わったとしても、内部リード部2bのコイル部分が容器4の内壁面に接触して支持しているため、内部耐熱部材3が容器4の内壁面に衝突して、容器4の破損等の事故を防止している。
また、実施の形態1の発熱体ユニットにおいては、電力供給部材2のコイル部分が弾性力を有するコイルスプリングの機能を有するため、発熱体1と内部耐熱部材2を容器4の封着側である両側に引っ張ることにより長手方向の位置規制を行っている。
さらに、実施の形態1の発熱体ユニットにおいては、発熱体1の発熱温度を約1100℃に設定することにより、輻射熱の波長2μm〜3μm(有機物の高吸収波長領域)をより多く放射することが可能となる。この結果、実施の形態1の発熱体ユニットを熱源として用いた場合には、被加熱対象物を効率的に素早く加熱することが可能となる。
以上のように、実施の形態1の発熱体ユニットによれば、柔軟、且つ薄膜状であるフィルムシート状の発熱体1を略直線状に確実に支持することができるとともに、発熱体1の温度上昇が早く、効率的に被加熱対象物を加熱できる熱源を構築することができる。
なお、実施の形態1の発熱体ユニットにおいては、発熱体1を容器4の管中心より管壁側に偏心して配設した。このように発熱体を管壁側に偏心して配置することにより、その管壁側の容器表面温度が上昇し、容器4からの二次輻射熱が大幅に増加する。したがって、このように容器における偏心側部分を被加熱対象物側とすることにより、加熱効率が高めることが可能となる。
実施の形態1の発熱体ユニットにおける内部耐熱部材3は、石英ガラス管で形成した例で説明したが、耐熱性及び絶縁性を有する高シリカガラス、低アルカリホウケイ酸ガラス、結晶化ガラス等のガラス類、アルミナ、コージライト、ムライト、ジルコニア、マグネシア、カルシア等のセラミック類を用いることが可能であり、いずれの材料を用いても同様の効果を奏する。
また、実施の形態1の発熱体ユニットにおける内部耐熱部材3は、ステンレス、ニッケル、モリブデン、タングステン等の金属類で構成することも可能である。但し、その場合には、内部耐熱部材3における少なくとも発熱体1と狭着部2aとの接触部分を電気絶縁物で形成する必要があり、そのように形成すれば実施の形態1の発熱体ユニットと同様の効果を得ることが可能である。
さらに、実施の形態1の発熱体ユニットにおける容器4は、石英ガラス管の両端を封着し、内部に不活性ガス5を封入した例で説明したが、発熱体1を約800℃以下の温度で使用する場合には、容器4の両端を開口した開放容器を用いることができる。
図1に示した発熱体ユニットにおいては、電力供給部材2の内部リード部2bのコイル部分が容器4の内壁面に支持されるよう構成して、内部耐熱部材3等が衝撃等で容器4の内壁面に衝突し、破損するのを防止する構造としたが、図2に示すように特別の支持部材を設けてもよい。図2の(a)は内部耐熱部材3を支持するための支持手段を設けた発熱体ユニットの構成を示す側面図であり、(b)は図2の(a)に示した発熱体ユニットのX−X線による断面図である。図2に示す発熱体ユニットにおいて、図1に示した発熱体ユニットの部材と同じ機能、構成を有するものには同じ符号を付す。
図2の(a)に示すように、内部耐熱部材3を容器4の内部の所定の位置に確実に保持するために、支持手段として支持部3aが発熱体ユニットに設けられている。図2の(b)に示すように、支持部3aは、容器4の内壁面における発熱体1の正面側と対向する領域以外の部分と接するよう設けられている。また、支持部3aは内部耐熱部材3の外周面における発熱体1の背面側と対向する領域以外の部分と接するよう設けられている。このように、支持部3aが内部耐熱部材3と容器4との間を接続するよう設けられているため、内部耐熱部材3は容器内部の所定の位置に確実に保持され、衝撃等が発熱体ユニットに加わった場合においても内部耐熱部材3の破損等の事故がさらに確実に防止される。支持部3aと内部耐熱部材3の固定方法としては、図2の(b)に示すように支持部材3aと内部耐熱部材3の接触部分が内部耐熱部材3の外周面の1/2以上としている。
支持部3aの材料としては、耐熱性を有する部材、例えばモリブデン、ニッケル、タンタル、タングステン等の金属、セラミックス等により形成され、更に支持部3aと内部耐熱部材3の固定方法として、好ましくは支持部3aが弾性を有する形状、例えば内部耐熱部材3と接する内径が内部耐熱部材3外形より小さい構成とする。また、支持部3aの材料として、発熱体1を約300℃以下の温度で使用する場合には、支持部3aの材料に耐熱性樹脂等を用いることも可能である。
なお、図2においては支持部3aを2箇所に設けた例で説明したが、支持部3aの形成数は発熱体1及び内部耐熱部材3の長さ、太さ等の仕様に応じて適宜変更されるものである。
また、支持手段としては図2に示した形状に限定されるものではなく、内部耐熱部材3を容器内面により保持する機能を有するものであればよく、例えば内部耐熱部材3から放射状に突出した形状等が含まれる。
実施の形態1の発熱体ユニットにおける他の支持手段として、弾性を有する支持手段について説明する。図3の(a)は実施の形態1の発熱体ユニットにおいて、弾性を有する支持部を設けた例を示す側面図であり、(b)は図3の(a)に示した発熱体ユニットのY−Y線による断面図である。図3において、図1に示した発熱体ユニットの部材と同じ機能、構成を有するものには同じ符号を付す。
図3に示すように、支持手段である支持部6は弾性力を有するようにコイル状の金属線により構成したものである。支持部6の最外周部分は容器4の内壁面に接するよう形成されている。支持部6は内部耐熱部材3における少なくとも1箇所に設けられており(図3の(a)においては2箇所)、支持部6は発熱体1及び内部耐熱部材3に対して巻着されている。発熱体1及び内部耐熱部材3は、支持部6の最外周部分が容器4の内壁面と当接することにより、位置決めされ支持されている。また、図3の(b)に示すように支持部6は金属線が渦巻き形状をしており、上下左右の振動、衝撃が発熱体1と内部耐熱部材3に伝わるのを減少さす働きをする。このように支持部6を設けることにより、内部耐熱部材3は容器内部の所定の位置に確実に保持され、衝撃等が発熱体ユニットに加わった場合においても内部耐熱部材3の破損等の事故が確実に防止される。支持部6は耐熱性と弾性力を有する部材が好ましく、例えばモリブデン線、ニッケル線、タングステン線、タンタル線等によりコイル状に形成される。
なお、本発明の発熱体ユニットにおける内部耐熱部材3の支持方法としては、上記の複数の支持方法における1つの支持方法を単独で用いるものに限定されるものではなく、複数の支持方法を併用してもよい。
また、実施の形態1の発熱体ユニットにおける両側に設けた電力供給部材2は、挟着部2aと、コイル部分を有する内部リード部2bと、中継箔2cと、外部リード部2dとにより構成したもので説明したが、一方の電力供給部材においては内部リード部にコイル部分を設けずに、他方の電力供給部材にコイル部分を設けた構成でも、実施の形態1の発熱ユニットと同様の効果が得られる。
また、実施の形態1の発熱体ユニットにおいては、電力供給部材2における挟着部2aと内部リード部2bが同じ部材で一体的に構成した例で説明したが、それぞれが電気的に接続されていれば別々の部材を用いても問題はない。
実施の形態1の発熱体ユニットにおいて、内部耐熱部材3と発熱体1が、挟着部2a又は支持部6において共に巻着される構成で説明したが、発熱体1の厚みが薄い場合においては、内部耐熱部材3と発熱体1の間及び支持部6と発熱体1との間に緩衝材を設けた構成でも、実施の形態1の発熱体ユニットと同様の効果が得られるとともに、緩衝材を設けることにより挟着部2aで発熱体1を内部耐熱部材3または支持部6に挟着する際の締め付け応力を緩和し発熱体1の破損を防止する効果も得られる。
なお、緩衝材が導電性を有する材料、例えば炭素系物質、モリブデン、ニッケル、ステン、タンタル等であれば、発熱体1と挟着部2aとの間に使用することも可能となり、発熱体1の破損を防止する効果が増す。さらに、緩衝材の材料としては、好ましくは弾性を有する、例えばフェルト状のものであれば、安定した電気的接続状態を構成することが可能となる。
実施の形態1の発熱体ユニットにおいては、内部耐熱部材3と発熱体1が挟着部2aにおいて共に巻着される構成で説明したが、本発明はこのような固定方法に限定されるものではなく、発熱体1と内部耐熱部材3を固着できる構造であればいかなる固定方法も含むものである。
なお、実施の形態1の発熱体ユニットにおける発熱体1は、炭素系物質を含むフィルムシート状を材料として構成した例で説明したが、好ましくは、炭素を主成分とした高分子フィルムを2400℃以上の雰囲気中で熱処理、焼成して得られたグラファイトフィルムであり、熱伝導率が650から900W/m・K以上、厚みが300μm以下のものが最適である。
実施の形態1の発熱体ユニットにおける発熱体の他の材料としては、天然黒鉛を主成分とした粉末を形成し、焼成して、圧延加工したフィルムシート状の発熱体、炭素繊維に樹脂を含有させて形成されたフィルムシート状の発熱体、更には炭素繊維からなるフェルト状の発熱体であっても前述の実施の形態1の発熱体ユニットと同様の効果が得られることは言うまでもない。
本発明に係る実施の形態1の発熱体ユニットにおいては、発熱体1と内部耐熱部材3が長手方向にそっていわゆる線接触(一部接触)により、発熱体1が内部耐熱部材3により支持されているため、発熱体1から内部耐熱部材3に伝導する熱エネルギーは小さく、発熱体1は通電立ち上がり時の温度上昇の早い熱源となる。
実施の形態2
以下に、本発明に係る実施の形態2の発熱体ユニットについて図4、図5及び図6を用いて説明する。
まず、図4は本発明に係る実施の形態2の発熱体ユニットの一例を示す構成図であり、(a)は発熱体ユニットの正面図、(b)が発熱体ユニットの側面図、及び(c)が発熱体ユニットの断面図である。
図4に示す実施の形態2の発熱体ユニットは、帯状で長手方向に延設された第1の発熱体20と発熱体20の一端に電力を供給する第1の電力供給部材21と、第1の発熱体20の背面に密接して配置された管状の内部耐熱部材22と、第1の発熱体20の他端に電力を供給する第2の電力供給部材26と、第1の発熱体20と第1の電力供給部材21の一部と内部耐熱部材22と第2の電力供給部材26の一部を内包し不活性ガス25が封入された容器24と、を有している。第2の電力供給部材26は、第1の電力供給部21と同端部側から容器24内に導入され、内部耐熱部材22の管内を通って第1の発熱体20の他端に電力を供給している。実施の形態2における内部耐熱部材22と容器24は、絶縁性及び耐熱性を有し熱透過性を有する材料、例えば石英ガラス管により形成されている。また、容器24内に封入される不活性ガスとしては、アルゴンガス、窒素ガス、又はアルゴンと窒素の混合ガス等が用いられる。
第1の発熱体20は炭素系物質を含む材料により略平板なフィルムシート状に形成されている。第1の発熱体20の材料であるフィルムシート素材は、高分子フィルムを高温度、例えば2400℃以上の雰囲気中にて熱処理し、焼成してグラファイト化した耐熱性を有する高配向性のグラファイトフィルムシートである。第1の発熱体20は面方向に同等の熱伝導率を有するよう構成されている。
第1の電力供給部材21は、第1の発熱体20に電力を供給する挟着部21aと、弾性力を持つコイル部分を有する内部リード部21bと、内部リード部21bが中継箔21c(例えばモリブデン箔)を介して電気的に接続された外部リード部21dとにより構成されている。実施の形態2においては挟着部21aと内部リード線21bは一本の金属線により形成されている。このように構成された第1の電力供給部材21により第1の発熱体20に対して電力が供給される。
第2の電力供給部材26は、第1の発熱体20の他端と内部耐熱部材22に巻線された挟着部26aと、弾性力を持つコイル部分を有する接続コイル部26bと、接続コイル部26bが第1のカシメ部26cを介して電気的に接続され内部耐熱部材22内部に配置された管内通電部26dと、管内通電部26dが第2のカシメ部26eを介して電気的に接続された内部リード部26fと、内部リード部26fが中継箔26g(例えばモリブデン箔)を介して電気的に接続された外部リード部26hとにより構成されている。
以上のように、本発明に係る実施の形態2の図4に示した発熱体ユニットにおいて、第1の発熱体20の背面と対向して内部耐熱部材22が配置されており、フィルムシート状の略平板な第1の発熱体20を背面側からその一部のみが内部耐熱部材22と接触(線接触)して支持される構成である。このため、第1の発熱体20から内部耐熱部材22に伝導する熱エネルギーは小さく、第1の発熱体20の通電時の立ち上がり時の温度上昇は早くなる。また、容器24の一端より第1の発熱体20に電力を供給するいわゆるシングルエンド構成とすることで、容器24の封止部分が1箇所となり発熱体ユニット全長が短いコンパクトな発熱体ユニットを構成できる。
図5は本発明に係る実施の形態2の発熱体ユニットの別の例を示す構成図である。図5の(a)は発熱体ユニットの正面図、(b)は発熱体ユニットの側面図、及び(c)は発熱体ユニットの断面図である。図5に示す発熱体ユニットにおいて、図4に示した発熱体ユニットの部材と同じ機能、構成を有するものには同じ符号を付す。
図5に示す実施の形態2の発熱体ユニットは、帯状で長手方向に延設された第1の発熱体20と、第1の発熱体20の一端に電力を供給する第1の電力供給部材21と、第1の発熱体20の背面に密接して配置された管状の内部耐熱部材22と、内部耐熱部材22の中にタングステン線をコイル状に形成した第2の発熱体23と、第2の発熱体23の一端に電力を供給する第2の電力供給部材27と、第1の発熱体20の他端と第2の発熱体23の他端を電気的に接続する接続コイル部28と、第1の発熱体20と第1の電力供給部材21の一部と内部耐熱部材22と第2の発熱体23と第2の電力供給部材27の一部と接続コイル部28を内包し不活性ガス25が封入された容器24と、を有している。実施の形態2における内部耐熱部材22と容器24は、絶縁性及び耐熱性を有し熱透過性を有する材料、例えば石英ガラス管により形成されている。また、容器24内に封入される不活性ガスとしては、アルゴンガス、窒素ガス、又はアルゴンと窒素の混合ガス等が用いられる。
第1の発熱体20は炭素系物質を含む材料により略平板なフィルムシート状に形成されている。第1の発熱体20の材料であるフィルムシート素材は、高分子フィルムを高温度、例えば2400℃以上の雰囲気中にて熱処理し、焼成してグラファイト化した耐熱性を有する高配向性のグラファイトフィルムシートである。第1の発熱体20は面方向に同等の熱伝導率を有するよう構成されている。
第1の電力供給部材21は、第1の発熱体20に電力を供給する挟着部21aと、弾性力を持つコイル部分を有する内部リード部21bと、内部リード部21bが中継箔21c(例えばモリブデン箔)を介して電気的に接続された外部リード部21dとを有している。実施の形態2においては挟着部21aと内部リード線21bは一本の金属線により形成されている。このように構成された第1の電力供給部材21により第1の発熱体20に対して電力が供給される。
第2の電力供給部材27は、第2の発熱体23からカシメ部27aを介し電気的に接続された内部リード部27bと、内部リード部27bが中継箔27c(例えばモリブデン箔)を介して電気的に接続された外部リード部27dとを有している。
接続コイル部28は一本の金属線で構成されており、第1の発熱体20に電力を供給する挟着部28aと、弾性力を持つコイル部分を有する内部リード部28bと、第2の発熱体23の片端部(図5の(a)における右側端部)と電気的に接合するカシメ部28cとを有している。
以上のように、本発明に係る実施の形態2の図5に示した発熱体ユニットにおいて、第1の発熱体20の背面と対向して内部耐熱部材22が配置されており、フィルムシート状の略平板な第1の発熱体20を背面側からその一部のみが内部耐熱部材22と接触(線接触)して支持される構成である。このため、第1の発熱体20から内部耐熱部材22に伝導する熱エネルギーは小さく、第1の発熱体20の通電時の立ち上がり時の温度上昇は早くなる。また、容器24の一端より発熱体20に電力を供給するいわゆるシングルエンド構成とすることで、容器24の封止部分が1箇所となり発熱体ユニット全長が短くコンパクトな発熱体ユニットを可能とすることが可能となる。
実施の形態2の図5に示した発熱体ユニットにおいては、コイル状に形成した第2の発熱体23が、発熱体ユニット長手方向に粗部分23aと密部分23bとを有しており、発熱体ユニットの長手方向において所望の温度分布を得る事ができる。
図6は本発明に係る実施の形態2の発熱体ユニットのさらに別の例を示す構成図である。図6において、(a)は発熱体ユニットの正面図であり、(b)は発熱体ユニットの側面図であり、及び(c)は発熱体ユニットの断面図である。図6に示す発熱体ユニットにおいて、図5に示した発熱体ユニットの部材と同じ機能、構成を有するものには同じ符号を付す。
実施の形態2の図6に示した発熱体ユニットは、帯形状で長手方向に延設された第1の発熱体20と、第1の発熱体20の長手方向の両端部分に接続されて第1の発熱体20に電力を供給する第1の電力供給部材21と、第1の発熱体20の背面側に密接して配置された管状の内部耐熱部材22と、内部耐熱部材22の中にタングステン線をコイル状に形成した第2の発熱体23と、第2の発熱体23に電力を供給する第2の電力供給部材27と、第1発熱体20と第1の電力供給部材21の一部と内部耐熱部材22と第2の発熱体23と第2の電力供給部材27の一部を内包し、不活性ガス25を封入した容器24と、を有している。図6に示した実施の形態2における内部耐熱部材22と容器24は、絶縁性及び耐熱性を有し熱透過性を有する材料、例えば石英ガラス管により形成されている。また、容器24内に封入される不活性ガスとしては、アルゴンガス、窒素ガス、又はアルゴンと窒素の混合ガス等が用いられる。
第1の発熱体20は炭素系物質を含む材料により略平板なフィルムシート状に形成されている。第1の発熱体20の材料であるフィルムシート素材は、高分子フィルムを高温度、例えば2400℃以上の雰囲気中にて熱処理し、焼成してグラファイト化した耐熱性を有する高配向性のグラファイトフィルムシートである。第1の発熱体20は面方向に同等の熱伝導率を有するよう構成されている。
第1の電力供給部材21は、第1の発熱体20に電力を供給する挟着部21aと、弾性力を持つコイル部分を有する内部リード部21bと、内部リード線21bが中継箔21c(例えば、モリブデン箔)を介して電気的に接続された外部リード部21dとにより構成されている。実施の形態3においては挟着部21aと内部リード線21bは一本の金属線により形成されている。第1の電力供給部材21の挟着部21aは、第1の発熱体20と内部耐熱部材22のそれぞれの長手方向の両端部分に金属線を巻き付けて構成されており、それぞれを挟着固定している。このように構成された第1の電力供給部材21により第1の発熱体20に対して電力が供給される。
第2の発熱体23に電力を供給する第2の電力供給部材27は、カシメ部27aにより第2の発熱体23と内部リード線27bが電気的に接続されており、中継箔27c(例えば、モリブデン箔)を介して外部リード部27dに接続されて構成されている。
以上のように、図6に示した実施の形態2の発熱体ユニットにおいて、第1の発熱体20の背面と対向して内部耐熱部材22が配置されており、フィルムシート状の略平板な第1の発熱体20を背面側からその一部のみが内部耐熱部材22と接触(線接触)して支持される構成である。このため、第1の発熱体20から内部耐熱部材22に伝導する熱エネルギーは小さく、第1の発熱体20の通電時の立ち上がり時の温度上昇は早くなる。
実施の形態2の図6に示した発熱体ユニットにおいては、コイル状に形成した第2の発熱体23が内部耐熱部材22の管内に設けられており、第2の発熱体23に対する電力供給を第1の発熱体20とは別構成としている。このため、実施の形態2の図6に示した発熱体ユニットでは、必要に応じて、第1の発熱体20と第2の発熱体23を並列接続して同時に点灯、第1の発熱体20と第2の発熱体23のいずれか一方を点灯、若しくは第1の発熱体20と第2の発熱体23を直列接続して同時に点灯等の各種の組合せが可能となる。
また、実施の形態2の図6に示した発熱体ユニットにおいては、第1の発熱体20が発熱温度を約1100℃に設定されて、波長2μm〜3μmの輻射熱をより多く放射させている。また、第2の発熱体23が約1500℃に設定されて、波長1μm〜2μmの輻射熱をより多く放射せている。このように第1の発熱体20と第2の発熱体23の設定温度を変えることにより、被加熱対象物の吸収波長特性に合わせて、放射波長領域を広くカバーすることが可能となる。
また、実施の形態2の図6に示した発熱体ユニットにおいて、タングステン線で形成された第2の発熱体23は、高温時の抵抗値に比べ低温時の抵抗値が小さいため、通電時に突入電流が発生する。しかし、第1の発熱体20に対する通電するタイミングを第2の発熱体23に対する通電タイミングより早くすることにより、第1の発熱体20により第2の発熱体23が加熱されて温度上昇し、第2の発熱体23の突入電流を小さく抑制することが可能となる。このように発熱体ユニットを構成することにより、当該発熱体ユニットを制御する電気回路の構成部品を電流容量の小さいものを使用することが可能となり、突入電流による負荷を軽減できることはもちろん、当該発熱ユニットを用いた加熱装置においてもコンパクトな設計が可能となる。
また、実施の形態2の図6に示した発熱体ユニットにおいて、両側に設けた第1の電力供給部材21は、挟着部21aと、コイル部分を有する内部リード部21bと、中継箔21cと、外部リード部21dとにより構成したもので説明したが、一方の電力供給部材21においては内部リード部にコイル部分を設けずに、他方の電力供給部材21にコイル部分を設けた構成でも同様の効果が得られる。
実施の形態2において、図5及び図6に示した発熱体ユニットにおける第2の発熱体23は、タングステン線をコイル状に形成した例で説明したが、モリブデン線、ニッケル線等で形成した線形状の発熱体、又はタングステン線、モリブデン線で形成した棒形状の発熱体、板状の金属系発熱体、又はカーボンや二珪化モリブデン等で形成した棒状、板状、フェルト状、布状、コイル状の発熱体の中から選ばれた1種類の材料により形成してもよい。
以上のように、図5及び図6に示した実施の形態2の発熱体ユニットの構成によれば、フィルムシート状の第1の発熱体20を略直線状に保持できるとともに、温度上昇が早く効率的に被加熱対象物を加熱でき、且つ、第2の発熱体23が設けられているため、2つの熱源の組合せ点灯が可能な発熱体ユニットを提供できる。
以上、本発明に係る実施の形態2の発熱体ユニットについて図4、図5、図6を用いて説明したが、各々に例にて第1の発熱体20の位置を容器24の管中心より管壁側に偏心して配置することにより、偏心した側の容器表面の温度が上昇して、容器24からの二次輻射熱が増加し、容器24における偏心した側の容器面を被加熱体側とすることにより加熱効率が高くなる。
また、実施の形態2の発熱体ユニットにおける内部耐熱部材22は、容器24の両端の封口部の近傍まで伸長部22a、22bを設けているため、第1の電力供給部材21と第2の電力供給部材26のショートを防ぐことができる。
また、実施の形態2の発熱体ユニットにおける内部耐熱部材22は、石英ガラス管で形成した例で説明したが、耐熱性及び絶縁性を有する材料、例えば高シリカガラス、低アルカリホウケイ酸ガラス、結晶化ガラス等のガラス類、アルミナ、コージライト、ムライト、ジルコニア、マグネシア、カルシア等のセラミック類を用いることが可能であり、同様の効果を奏する。
また、内部耐熱部材22としては、ステンレス、ニッケル、モリブデン、タングステン等の金属類であっても、少なくとも第1の発熱体20と狭着部21aとの接触部分が絶縁物で形成されたものであれば用いることが可能であり、実施の形態2の発熱体ユニットにおける内部耐熱部材22と同様の効果を奏する。
実施の形態2の発熱体ユニットにおける容器24は、石英ガラス管を封着し、内部に不活性ガスを封入した例で説明したが、第1の発熱体20を約800℃以下の温度で使用する場合には、容器24の両端を開口した開放容器を用いることができる。
実施の形態2の発熱体ユニットにおいては、第1の発熱体20と内部耐熱部材22が挟着部21aにより巻着される構成で説明したが、本発明はこのような固定方法に限定されるものではなく、第1の発熱体20と内部耐熱部材22を固着できる固定方法であれば適用可能である。
また、実施の形態2の発熱体ユニットにおける第2の電力供給部材27は、カシメ部27aと内部リード線27bと中継箔27cと外部リード部27dとにより構成されたもので説明したが、本発明はこのような構成に限定されるものではなく、第2の発熱体23に電力を供給できる構成であれば適用可能である。
実施の形態2の発熱体ユニットにおいて、内部耐熱部材22と第1の発熱体20が、挟着部21aにおいて巻着される構成で説明したが、第1の発熱体20の厚みが薄い場合においては、内部耐熱部材22と第1の発熱体20の間に緩衝材を設けた構成でも、実施の形態2の発熱体ユニットと同様の効果が得られる。
なお、緩衝材が導電性を有する材料、例えば炭素系物質、モリブデン、ニッケル等であれば第1の発熱体20と挟着部21aとの間に使用することも可能となる。
また、実施の形態2の発熱体ユニットにおける第1の発熱体20の材料は、炭素系物質を含むフィルムシート状の材料で説明したが、炭素を主成分とした高分子フィルムを2400℃以上の雰囲気中で熱処理し、焼成して得られたグラファイトフィルムであり、熱伝導率が650から900W/m・K以上、厚みが300μm以下の材料が好ましい。
実施の形態2の発熱体ユニットにおける第1の発熱体20の他の材料としては、例えば天然黒鉛を主成分とした粉末を形成し、焼成、圧延加工したフィルムシート状の発熱体、炭素繊維に樹脂を含有させて形成されたフィルムシート状の発熱体、又は炭素繊維で構成されたフェルト状の発熱体であっても同様の効果が得られる。
また、実施の形態2の発熱体ユニットにおいては、衝撃等により内部耐熱部材22が破損するのを防止する支持手段の構成について説明していないが、前述の実施の形態1と同様に、第1の電力供給部材21、又は内部耐熱部材22の一部が容器24の内壁面に当接して、内部耐熱部材22等を支持する支持部を設けることにより、衝撃等により内部耐熱部材22が破損等の事故を防止する構成となる(図2の支持部3a参照)。
実施の形態3
次に、本発明に係る実施の形態3の発熱体ユニットについて図7及び図8を用いて説明する。図7は本発明に係る実施の形態3の発熱体ユニットの構成を示す図であり、(a)は発熱体ユニットの正面図、(b)は発熱体ユニットの側面図、及び(c)は(b)におけるY−Y線による断面図である。図7の(c)は、発熱体の背面に配置される内部耐熱部材を支持する保持台の断面形状を示す図である。図8は内部耐熱部材と、内部耐熱部材を容器内壁面に支持する保持台との嵌合状態を説明する斜視図である。
実施の形態3の発熱体ユニットは、帯形状で長手方向に延設された発熱体30と、発熱体30の長手方向の両端部分に電気的に接続されて発熱体30に電力を供給する電力供給部材32と、発熱体30の両端部分に配置され発熱体30とともに電力供給部材32により狭着される保持台31と、発熱体30の両端部分に配置された2つの保持台31の間に設けられて保持台31に両側で接合された内部耐熱部材33と、発熱体30と保持台31と電力供給部材32の一部と内部耐熱部材33を内包し、不活性ガス35が封入された容器34と、を有している。
発熱体30は炭素系物質を含む材料によりフィルムシート状に形成されている。発熱体30の材料であるフィルムシート素材は、高分子フィルムを高温度、例えば2400℃以上の雰囲気中にて熱処理し、焼成してグラファイト化した耐熱性を有する高配向性のグラファイトフィルムシートである。発熱体30は面方向に同等の熱伝導率を有するよう構成されている。電力供給部材32は、発熱体30に電力を供給する挟着部32aと、弾性力を持つコイル部分を有する内部リード部32bと、内部リード部32bが中継箔32c(例えば、モリブデン箔)を介して電気的に接続された外部リード部32dとにより構成されている。実施の形態3においては、挟着部32aと内部リード部32bは一本の金属線により形成されている。電力供給部材32の挟着部32aは、発熱体30と保持台31の長手方向の両端部側に金属線を巻き付けて構成したものであり、発熱体30と保持台31のそれぞれを挟着固定している。保持台31は内部耐熱部材33の一部と嵌合しており、発熱体30の背面側に配置された内部耐熱部材33とともに直線状に形成されている。発熱体30と内部耐熱部材33は、その長手方向にそっていわゆる線接触(一部接触)して、発熱体30の中間部分は内部耐熱部材33により支持されている。内部耐熱部材33の両端に嵌合された保持台31は、導電性を有する材料により形成されており、電力供給部材32と発熱体30との電気的接続を確実にしている。このように構成された電力供給部材32により発熱体30に電力が供給される。
内部耐熱部材33は絶縁性及び耐熱性を有する材料、例えばセラミックス類、ガラス類により形成されており、フィルムシート状の発熱体30の背面側の一部に密接して配置されている。また、発熱体30、保持台31、内部耐熱部材33等を内包する容器34は、絶縁性及び耐熱性を有し、熱透過性を有する材料、例えば石英ガラス管により構成されており、アルゴンガス、窒素ガス、又はアルゴンと窒素の混合ガス等の不活性ガス35が封入されている。
実施の形態3の発熱体ユニットにおいては、図7の(c)の断面図に示すように、発熱体30の長手方向に直交する断面形状が略直線状(略平板)であり、保持台31の支持部31aにおける発熱体30の背面と接する部分の形状が円弧形状であるため、発熱体30には保持台31の一部しか接触(線接触)していない。また、実施の形態3の発熱体ユニットにおいても、前述の実施の形態1と同様に発熱体30には内部耐熱部材33の一部しか接触(長手方向にそった線接触)しておらず、発熱体30から保持台31及び内部耐熱部材33へ伝導する熱エネルギーは小さく抑制されている。この結果、発熱体30において発生した熱エネルギーが保持台31及び内部耐熱部材33に吸収されることが少なく、発熱体30の立ち上がり時の温度上昇が早くなる。
実施の形態3の発熱体ユニットにおいては、保持台31と内部耐熱部材33が嵌合して直線状に形成され、発熱体30の背面を保持台31と内部耐熱部材33により支持するよう構成されている。図8は、実施の形態3の発熱体ユニットにおける保持台31と内部耐熱部材33との嵌合状態を説明する分解斜視図である。
図8に示すよう、内部耐熱部材33における保持台31と対向する面に角柱状の突起である凸部33aが形成されており、保持台31における内部耐熱部材33に対向する面に孔部31bが形成されている。保持台31の孔部31bには内部耐熱部材33の凸部33aが挿入嵌合して、保持台31と内部耐熱部材33が固着されて直線状に構成される。
以上のように、本発明に係る実施の形態3の発熱体ユニットにおいて、発熱体30の背面と接するように保持台31及び内部耐熱部材33を配置することにより、柔軟なフィルムシート状の発熱体30を背面から支持することが可能となる。
実施の形態3の発熱体ユニットは、発熱体30が内部耐熱部材33の一部においてのみ接触(長手方向にそった線接触)して支持されている。このため、発熱体30から内部耐熱部材33に伝導する熱エネルギーは少なく、発熱体30の通電立ち上がり時の温度上昇は飛躍的に早くなる。
また、実施の形態3の発熱体ユニットにおいては、発熱体30の両端に電力を供給する電力供給部材32の狭着部32aと導電体で形成された保持台31とにより発熱体30の両端部分が狭着されているため、発熱体30と電力供給部12との電気的接続が確実に行われるとともに、接続部分に保持台31が設けられているため、この接続部分が放熱効果を有し、電力供給部材に対して不要な熱伝導を防止する効果を有する。
さらに、実施の形態3の発熱体ユニットにおいては、電力供給部材32のコイル部分が弾性力を有するコイルスプリングの機能を有するため、発熱体30と保持台31と内部耐熱部材33を容器34の封着側である両側に引っ張ることにより長手方向の位置規制を行っている。
さらに、図7の(c)に示したように、保持台31の支持部31aが容器34の内壁面に接するように設けられているため、保持台31が発熱体30を所定位置に確実に支持するとともに、内部耐熱部材33が衝撃等で容器34の内壁面に衝突し、破損するのを防止している。
また、図7の(c)に示したように、支持部31aを保持台31の一部として説明したが、実施の形態1の図2の(b)に示した構成と同様に、すなわち支持部材31aを保持台31と別部材とし、保持台31と支持部材31aとの接触部分を保持台31外周面の1/2以上として固定しても同様の効果を得ることが可能である。さらに、支持部材31aの材料として耐熱性を有する部材、たとえばモリブデン、ニッケル、タンタル、タングステン等の金属材料、セラミックス材料により形成し支持部材31aの保持台31と接する面の内径が保持台31の外形より小さく弾性を有する形状とすることが好ましい。また、支持部材31aの材料として、発熱体30を約300℃以下の温度で使用する場合には、支持部材31aの材料に耐熱性樹脂等を用いることも可能である。
なお、支持手段としては図7に示した保持台31の形状に限定されるものではなく、保持台が容器内面により保持される構造を有するものであればよく、例えば保持台から放射状に突出した部分により容器内面に保持される形状等が含まれる。
さらに、実施の形態3の発熱体ユニットにおいては、発熱体30が発熱温度を約1100℃に設定することにより、輻射熱の波長2μm〜3μm(有機物の高吸収波長領域)をより多く放射することが可能となる。このため、実施の形態3の発熱体ユニットを熱源として用いた場合には、被加熱対象物を効率的に素早く加熱することが可能な構成となる。
以上のように、実施の形態3の発熱体ユニットによれば、フィルムシート状の発熱体30を略直線状に確実に保持することができるとともに、発熱体30の温度上昇が早く、効率的に被加熱対象物を加熱できる熱源を構築することができる。
なお、実施の形態3の発熱体ユニットにおける内部耐熱部材33は、は絶縁性及び耐熱性を有する材料として説明したが、例えば石英ガラス、高シリカガラス、低アルカリホウケイ酸ガラス、結晶化ガラス等のガラス類、及びアルミナ、コージライト、ムライト、ジルコニア、マグネシア、カルシア等の絶縁性を有するセラミック類を用いて構成しても同様の効果を奏する。
また、実施の形態3の発熱体ユニットにおける内部耐熱部材33は、ステンレス、ニッケル、モリブデン、タングステン等の金属類で構成することも可能である。但し、その場合には、内部耐熱部材33における少なくとも発熱体30及び保持台31との接触部分を電気絶縁物で形成する必要があり、そのように形成すれば実施の形態3の発熱体ユニットと同様の効果が得られる。
実施の形態3の発熱体ユニットにおける容器34は、石英ガラス管の両端を封着し、内部に不活性ガス35を封入した例で説明したが、発熱体30を約800℃以下の温度で使用する場合には、容器34の両端を開口した開放容器を用いることができる。
また、実施の形態3の発熱体ユニットにおける両側に設けた電力供給部材32は、挟着部12aと、コイル部分を有する内部リード部32bと、中継箔32cと、外部リード部32dとにより構成した例で説明したが、一方の電力供給部材においては内部リード部にコイル部分を設けずに、他方の電力供給部材にコイル部分を設けた構成でも、実施の形態3の発熱ユニットと同様の効果が得られる。
実施の形態3の発熱体ユニットにおいては、電力供給部材32における挟着部12aと内部リード部32bが同じ部材で一体的に構成した例で説明したが、それぞれが電気的に接続されていれば別々の部材を用いても問題はない。
実施の形態3の発熱体ユニットにおいては、発熱体30と保持台31が挟着部12aにより巻着される構成で説明したが、本発明はこのような固定方法に限定されるものではなく、発熱体30と保持台31を固着できる固定方法であれば適用可能である。
実施の形態3の発熱体ユニットにおける保持台31は、導電性を有する材料として説明したが、例えば炭素、炭化珪素等の導電性セラミック類や、ステンレス、ニッケル、モリブデン、タングステン等の金属類を用いることができる。
実施の形態3の発熱体ユニットにおいて、保持台31と発熱体30が、挟着部32aに巻着される構成で説明したが、発熱体30の厚みが薄い場合においては、保持台31と発熱体30の間及び挟着部32aと発熱体30との間に緩衝材、例えば導電性を有する炭素系物質、モリブデン、ニッケル等を設けた構成でも、前述の実施の形態1の発熱体ユニットと同様の効果が得られる。
実施の形態3の発熱体ユニットにおいては、保持台31の少なくとも一部に容器34の内壁面に当接する支持部31aを形成した例で説明したが、この支持部31aの他に前述の実施の形態1と同様に、電力供給部材32における内部リード部32bのコイル部分を容器34の内壁面に接触するよう大径に構成してもよい(図2の内部リード部2b参照)。若しくは、図2において支持部3aで示したように、内部耐熱部材33に同様の支持部を設けて内部耐熱部材33を支持してよく、又は図3において支持部6で示したように、同様の支持部を設けて内部耐熱部材33を支持してもよい。
なお、本発明の発熱体ユニットにおける内部耐熱部材33の支持方法としては、上記の複数の支持方法における1つの支持方法を単独で用いるものに限定されるものではなく、複数の支持方法を併用してもよい。
実施の形態3の発熱体ユニットにおいては、保持台31と内部耐熱部材33との接合手段は角柱状の凸部33aと孔部31bとの嵌合により構成したが、本発明においてはこのような接合手段に限定されるものではなく、内部耐熱部材33が回転や位置ずれを生じない接合手段であれば用いることが可能であり、また、接合手段として保持台31及び内部耐熱部材33とは異なる別部材を用い接合しても同様の効果を得ることができる。
なお、実施の形態3の発熱体ユニットにおける発熱体30は、炭素系物質を含むフィルムシート状を材料として構成した例で説明したが、炭素を主成分とした高分子フィルムを2400℃以上の雰囲気中で熱処理し、焼成して得られたグラファイトフィルムであり、熱伝導率が650から900W/m・K以上、厚みが300μm以下の材料が好ましい。
実施の形態3の発熱体ユニットにおける発熱体の他の材料としては、天然黒鉛を主成分とした粉末を形成し、焼成して、圧延加工したフィルムシート状の発熱体、炭素繊維に樹脂を含有させて形成されたフィルムシート状発熱体、更には炭素繊維からなるフェルト状発熱体であっても前述の実施の形態3の発熱体ユニットと同様の効果が得られることは言うまでもない。
実施の形態3の発熱体ユニットにおいて、発熱体30の温度を実験により測定した。発熱体30を幅6mm、厚み100μm、長さ220mmのグラファイトフィルムで形成し、保持台31を外径6mmのカーボン丸棒で形成し、内部耐熱部材33を外径6mmのステアタイト丸棒で形成して、発熱体30の温度が1100℃となるようモリブデン線とモリブデン箔で形成された電力供給部材32に電力を供給した場合、電力供給部材32の狭着部32aの温度は510℃であった。
次に、前述の実施の形態1の発熱体ユニットについて発熱温度を測定した。実施の形態1の発熱体ユニットにおいては、発熱体1を幅6mm、厚み100μm、長さ220mmのグラファイトシートで形成し、内部耐熱部材3を外径6mm、内径4mmの石英ガラス管で形成して、発熱体1の温度が1100℃となるようモリブデン線とモリブデン箔で形成された電力供給部材2に電力を供給した場合、電力供給部材2の狭着部2aの温度は570℃であった。
上記のように、実施の形態3の発熱体ユニットにおいては、導電体で形成された保持台31を発熱体30と電力供給部材32との狭着部分に設けることにより、発熱体30と電力供給部材32の狭着部32aとの電気的接続が確実に行われ、且、接続部分において効果的な放熱が行われる。
また、実施の形態3の発熱体ユニットにおいては、発熱体30と内部耐熱部材33は長手方向にそって一部分においてのみ接触(長手方向にそった線接触)して、発熱体30が内部耐熱部材33により支持されているため、発熱体30から内部耐熱部材33に伝導する熱エネルギーは小さく、発熱体30の通電立ち上がり時の温度上昇が早く、前述の実施の形態1の発熱体ユニットと同様の効果を有する。
さらに、内部耐熱部材33の長手方向の断面形状を小さくすることにより、内部耐熱部材33に伝導する熱エネルギーが小さくなり、発熱体30の通電立ち上がり時の温度上昇が早くなることは言うまでもない。
実施の形態4
次に、本発明に係る実施の形態4の加熱装置について添付の図9及び図10を用いて説明する。図9及び図10は実施の形態4の加熱装置の熱源である発熱体ユニットの長手方向(延設方向)に直交する方向で切断した断面図である。
実施の形態4の加熱装置は、前述の実施の形態1、2又は3で説明した発熱体ユニットを熱輻射源として用いたものである。実施の形態4の加熱装置においては、前述の実施の形態1、2又は3の発熱体ユニットに反射手段として反射板を設けたものである。実施の形態4における反射板は、フィルムシート状(帯形状)の発熱体における平面部分(背面側)に対向して配置されており、発熱体の背面側からの輻射熱を発熱体ユニットの正面側の所望の方向へ反射するものである。実施の形態4の加熱装置における熱源は、発熱体ユニットと反射板とを含むものである。
実施の形態4の加熱装置には、図9及び図10においては省略されているが、前記熱源の他に発熱体ユニットへの電力を制御する制御部、制御部に電力を供給する電源部、装置外観を形成する筐体等の一般的に加熱装置に用いられている構成要素が含まれる。
以下、実施の形態4の加熱装置における熱源について詳細に説明する。
図9に示す実施の形態4の加熱装置においては、図1に示した実施の形態1の発熱体ユニットを加熱装置に設けた例を示している。図9に示す実施の形態4の加熱装置は、反射板40がフィルムシート状(帯形状)の発熱体1における平面部分(背面側)に対向して配置されている。発熱体1の背面側は透明な熱透過性の内部耐熱部材3により支持されており、略直線上に配置された状態を維持する。
反射板40はその長手方向に直交する断面が放物線形状を有しており、その放物線の焦点の位置に発熱体1の中心が配置されている。したがって、発熱体1の背面側からの輻射熱は、反射板40により反射されて略並行熱線として熱源から正面側へ放射される。また、発熱体1は容器4も加熱するため、容器4からの輻射熱が生じている。このように、発熱体1の平面部分に対向するよう反射板40を設けることにより、発熱体1からの輻射熱、反射板40からの輻射熱、及び容器4からの輻射熱が正面側に配置された被加熱対象物を効率的に加熱することができる構成となる。
なお、発熱体1を内部耐熱部材3とともに容器4の管中心より一方の管壁側に偏心させることにより、容器4における偏心した側の表面温度がさらに上昇し、容器4からの二次輻射熱が増加する構成となる。この結果、発熱体1からの輻射熱、反射板40からの輻射熱、及び容器4からの輻射熱が正面側に配置された被加熱対象物をさらに効率的に加熱することができる。
実施の形態4の加熱装置においては、発熱体1がフィルムシート状(帯形状)であるため、幅が厚みに比して大きく(5倍以上)、平面部分からの熱輻射量が厚み部分からの熱輻射量に比べて多くなっている。さらに、図7に示す実施の形態4の加熱装置においては反射板40が設けられているため、高い指向性を有する熱源を容易に構築することが可能となる。
図10に示す実施の形態4の加熱装置においては、図6に示した実施の形態2の発熱体ユニットを加熱装置に設けた例を示している。図10に示す実施の形態4の加熱装置は、反射板41がフィルムシート状(帯形状)の第1の発熱体20における平面部分(背面側)に対向して配置されている。反射板41はその長手方向に直交する断面が曲線形状を有しており、その曲線の中央部分には第1の発熱体20の方向に突出している凸部41aが形成されている。また、反射板41における曲面、例えば放物線の焦点の位置に第1の発熱体20の中心が配置されている。
第1の発熱体20の背面側は透明な熱透過性の内部耐熱部材22により支持されており、略直線上に配置された状態を維持する。
また、図10に示す実施の形態4の加熱装置は、内部耐熱部材22の内部に第2の発熱体23が配設されており、第1の発熱体20と第2の発熱体23が異なる波長域を有する放射エネルギーを放出できる構成を有している。したがって、図10に示す実施の形態4の加熱装置は、第1の発熱体20と第2の発熱体23を同時に発熱させることにより、例えば、高吸収波長域が2領域ある被加熱対象物に合わせての加熱が可能となる。また、第1の発熱体20を形成しているグラファイトフィルムシートは、室温から使用温度(約1100℃)までに約2倍の正特性の抵抗変化であるのに対して、第2の発熱体23を形成しているタングステン線は室温から使用温度(約1800℃)までに約10倍の正特性の抵抗変化がある。すなわち、第1の発熱体20と第2の発熱体23へ同時に同電圧を負荷した場合、第2の発熱体23の突入電流が大きくなり当該加熱装置の電気回路構成部品は電流容量の大きいものを選択する必要がある。そこで、第1の発熱体20に対する通電するタイミングを第2の発熱体23に対する通電するタイミングより早くすることにより、第1の発熱体20により第2の発熱体23が予め加熱して、第2の発熱体23の突入電流を小さく抑制することが可能となる。このため、当該加熱装置における電気回路の構成部品を電流容量の小さいものを使用することが可能となり、コンパクトな設計が可能となる。
前述のように、反射板41には凸部41aが形成されているため、第1の発熱体20及び第2の発熱体23の背面側から放射された輻射熱の一部は、反射板41における凸部41aにおいて左右に広がる方向に反射されて熱源から正面側へ拡散放射される。したがって、図10に示す実施の形態4の加熱装置においては、熱源からの反射熱が放物線の曲面を有する反射板40(図7参照)と比べて広い範囲を加熱領域とすることが可能となる。
また、第1の発熱体20及び第2の発熱体23により容器24を加熱しているため、容器24からの輻射熱も生じている。このように、第1の発熱体20の平面部分に対向するよう反射板41を設けることにより、第1の発熱体20及び第2の発熱体23からの輻射熱、反射板41からの輻射熱、及び容器24からの輻射熱が正面側に配置された被加熱対象物を効率的に加熱することができる構成となる。
なお、第1の発熱体20を内部耐熱部材22(第2の発熱体23を含む)とともに容器24の管中心より一方の管壁側に偏心して配置することにより、容器24における偏心した側の表面温度がさらに上昇し、容器24からの二次輻射熱が増加する構成となる。この結果、第1の発熱体20及び第2の発熱体23からの輻射熱、反射板41からの輻射熱、及び容器24からの輻射熱が正面側に配置された被加熱対象物をさらに効率的に加熱することができる構成となる。
図10に示す実施の形態4の加熱装置においては、第1の発熱体20がフィルムシート状(帯形状)であるため、幅が厚みに比して大きく(5倍以上)、平面部分からの熱輻射量が厚み部分からの熱輻射量に比べて多い。さらに、図10に示す実施の形態4の加熱装置においては反射板41を設けているため、高い指向性を有する熱源を容易に構築することが可能となる。
図10に示す実施の形態4の加熱装置においては、コイル状に形成した第2の発熱体23が内部耐熱部材22の管内に設けられており、第2の発熱体23に対する電力供給を第1の発熱体20とは別構成としているため、必要に応じて、第1の発熱体20と第2の発熱体23を並列接続して同時に点灯、第1の発熱体20と第2の発熱体23のいずれか一方を点灯、若しくは第1の発熱体20と第2の発熱体23を直列接続して同時に点灯等の各種の組合せが可能となる。
なお、図9及び図10に示した加熱装置においては、熱源である発熱体ユニットを反射板40,41の側面端部より出っ張らないよう、反射板40,41の内側に配設した。このように発熱体ユニットを反射板40,41の内側に配設することにより、反射板40,41による反射(凸部41aからの拡散輻射を含む)を効率高く行うことができる。
また、反射板40,41の材料としては、アルミニウム、アルミニウム合金、各種ステンレス等を用いることができ、反射面には反射効率の高い反射材料のコーティングや、表面処理を行い、反射板40,41の反射率を高める処理を行った方がよいことは言うまでもない。
なお、図9及び図10に示す実施の形態4の反射板40,41の長手方向に直交する断面が曲線形状と説明してきたが、直線を繋ぎ合わせた集合体からなる略曲面形状も含むものであり、実施の形態4で説明した同様の効果を奏することは言うまでもない。
実施の形態5
以下、本発明に係る実施の形態5の加熱装置について図11を参照しつつ説明する。
図11は、実施の形態5の加熱装置として複写機を例に挙げて、その熱輻射源となる発熱体ユニット等の近傍を示した図である。図11は発熱体ユニットの長手方向(延設方向)に直交する方向で切断した断面図である。
実施の形態5の加熱装置である複写機は、前述の図1に示した実施の形態1の発熱体ユニットを熱輻射源として用いたものである。なお、実施の形態5の加熱装置である複写機には、図11に示した発熱体ユニット60等の他に、電力を供給する電源部、複写機構、複写機構を制御する制御部、装置外観を形成する筐体等の一般的に複写機に用いられている構成要素が含まれる。
実施の形態5の加熱装置は、複写機であるため発熱体ユニット60を取り囲む筒体50はトナー定着ローラである。以下、筒体50をトナー定着ローラ50として説明する。
トナー定着ローラ50と加圧ローラ51は互いに接して回転するよう構成されている。トナー定着ローラ50と加圧ローラ51の間には、所望形状のトナー61を担持した紙62が挿入されて、加熱とともに加圧されて定着される。したがって、トナー定着ローラ50と加圧ローラ51との間に通されて、紙上のトナー61を効率よく定着させるために、発熱体1の平面部分(正面側)がトナー定着ローラ50と加圧ローラ51と対向面(トナー定着領域)を含む領域を向くよう配置されている。但し、発熱体1の平面部分(正面側)が向く方向は、トナー定着領域より上流側、即ちトナー定着ローラ50のトナー定着領域より前側の領域を向くよう配設されている。このように発熱体1を配設することにより、トナー定着ローラ50におけるトナー定着領域より上流側の部分も含めて加熱して、その部分の蓄熱量を上げ、発熱体1から放射された熱量を効果的にトナー定着に用いることが可能となる。
実施の形態5の加熱装置おいて、発熱体ユニット60を取り囲むように配設されるトナー定着ローラである筒体50は、発熱体ユニット60から放射された熱を所望方向へ熱輻射するものであり、発熱体1の正面側部分に対向する領域の中心が熱輻射中心となる。筒体50は、一体物で構成した例で説明したが、複数の部材を組み合わせて構成してもよい。
このように実施の形態5の加熱装置である複写機においては、指向性を有する発熱体ユニット60を効果的に配設して効率の高い熱輻射源とすることが可能となる。
なお、実施の形態5の加熱装置においては、前述の実施の形態1の発熱体ユニット(図1参照)を熱輻射源として用いた例で説明したが、熱輻射源としては前述の各実施の形態において説明したいずれの発熱体ユニットの構成でも適用可能であり、同様の効果を奏するものである。
また、実施の形態5の加熱装置として複写機について説明したが、ファクシミリ、プリンタ等の電子装置においてもトナー定着のための熱輻射源として本発明の発熱体ユニットを用いることができ、同様の効果を奏する。なお、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の電子装置において、トナー定着に用いた機構の場合、熱輻射源として用いられる発熱体ユニットはローラと呼ばれる筒体により取り囲まれて用いられる。
なお、本発明の加熱装置としては、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の電子装置の他に、暖房用ストーブ等の電気暖房機器、調理加熱等の調理機器、食品等の乾燥機、及び短時間で高温度に加熱する必要のある装置を含むものである。
本発明の加熱装置において、発熱体ユニットを取り囲む筒体であるローラの構成は、内側が金属材料により形成され、外側がシリコン樹脂によりコーティングされており、ローラの両サイドには駆動用のギヤ等が設けられている。なお、熱等の吸収性を高めるために、ローラの内側にはセラミックスや遠赤塗料等を設けてもよい。さらに、放熱・吸熱と強度の観点からアルミニウムと鉄等の複数の金属部材により筒体を構成して、さらに高い加熱効率を図ることも可能である。
本発明の発熱体ユニットを熱源として加熱装置である調理機器に用いた場合、発熱体ユニットは筒状体により取り囲まれて配設される。筒状体は一体的若しくは複数の部材で構成された筒状の耐熱管である。調理機器の熱源として、発熱体が石英ガラス管で取り囲まれている発熱ユニットをそのまま用いた場合、調理で使用される塩、しょう油等の調味料等に含まれるアルカリ金属イオン等で石英ガラス管が失透を起こし、破損してしまい、熱源としての発熱体ユニットが短寿命となってしまう。このため、発熱体ユニットを耐熱管である筒状体により取り囲むよう構成することにより、発熱体ユニットの長寿命化を図ることができる。
なお、筒状体には優れた光透過性を有する結晶化ガラスや遠赤放射量の高いセラミックス等を使用することにより使用用途を広げることができる。
発熱体ユニットの被加熱対象物との位置関係は、発熱体における加熱中心を被加熱対象物側に向けることにより、被加熱対象物を効率高く加熱することができるのは言うまでもない。
以上のように、本発明の加熱装置によれば、フィルムシート状の発熱体を内部耐熱部材により略直線状に支持した構成の発熱体ユニットを用いることにより、温度上昇が早く、効率的に被加熱対象物を加熱できる。
また、本発明の加熱装置において、第1の発熱体を支持する内部耐熱部材の中に第2の発熱体を設けることにより、熱源仕様の切り替えを簡単に行うことが可能となり、且、異なる波長域の放射エネルギーを同時に、又は選択的に放射することができる。この結果、本発明の加熱装置によれば、例えば、高吸収波長域が2領域ある被加熱対象物に合わせての加熱が可能となる。
以上、実施の形態1から5で説明した本発明の発熱体ユニットにおいては、発熱体をフィルムシート状の略平面を有する形状について説明したが、発熱体を支持する内部耐熱部材と接触領域が長手方向に沿った直線状(線接触)であり、発熱体の全体が内部耐熱部材と接触しない構成であれば、当該発熱体を長手方向に直交する断面形状を湾曲させてもよい。このように発熱体を湾曲させることにより、発熱体の凹面側からは集中する輻射が可能であり、発熱体の反対面である凸面側からは拡散する輻射が可能となる。
また、本発明の発熱体ユニットにおいては、発熱体ユニットを略水平にし、発熱体の下方に内部耐熱管が位置する構成で説明したが、発熱体ユニットが垂直方向に配置された構成、又は発熱体ユニットの上方に内部耐熱管が位置する構成の場合においても発熱体挟着部間に内部耐熱部材が配置されていることにより確実に発熱体を指示することが可能となる。
本発明は、簡単な構成の発熱体ユニットにより優れた熱源を構築することが可能となり、汎用性の高い熱源として有用である。
本発明に係る実施の形態1の発熱体ユニットの構成を示す図であり、(a)は実施の形態1の発熱体ユニットの正面図であり、(b)は実施の形態1の発熱体ユニットの側面図であり、(c)は実施の形態1の発熱体ユニットの断面図である。 (a)は実施の形態1の発熱体ユニットの別の構成における内部耐熱部材により発熱体を容器内壁面に支持した状態を示す側面図であり、(b)は図2の(a)の内部耐熱部材により発熱体を容器内壁面に支持した状態を示す断面図である。 本発明に係る実施の形態1の発熱体ユニットのさらに別の構成を示す図であり、(a)は支持部を設けた内部耐熱部材を有する発熱体ユニットの構成を示す側面図であり、(b)は支持体により発熱体を容器内壁面に支持した状態を示す断面図である。 本発明に係る実施の形態2の発熱体ユニットの構成を示す図であり、(a)はこの発熱体ユニットの正面図であり、(b)は(a)に示す発熱体ユニットの側面図であり、(c)は(a)に示す発熱体ユニットの断面図である。 本発明に係る実施の形態2の発熱体ユニットの別の構成を示す図であり、(a)はこの発熱体ユニットの正面図であり、(b)は(a)に示す発熱体ユニットの側面図であり、(c)は(a)に示す発熱体ユニットの断面図である。 本発明に係る実施の形態2の発熱体ユニットのさらに別の構成を示す図であり、(a)はこの発熱体ユニットの正面図であり、(b)は(a)に示す発熱体ユニットの側面図であり、(c)は(a)に示す発熱体ユニットの断面図である。 本発明に係る実施の形態3の発熱体ユニットの構成を示す図であり、(a)は実施の形態3の発熱体ユニットの正面図であり、(b)は実施の形態3の発熱体ユニットの側面図であり、(c)は実施の形態3の発熱体ユニットにおける保持台において発熱体を容器内壁面へ支持する断面図である。 本発明に係る実施の形態3の発熱体ユニットの構成における保持台と内部耐熱部材との嵌合状態を示す斜視図である。 本発明に係る実施の形態4の加熱装置の熱源における構成を示す断面図である。 本発明に係る実施の形態4の別の構成の加熱装置の熱源の構成を示す断面図である。 本発明に係る実施の形態5のさらに他の構成の加熱装置の熱源近傍の構成を示す断面図である。
符号の説明
1,30 発熱体
2,32 電力供給部材
2a,21a,26a,28a,32a 狭着部
2b,21b,26f,27b,28b,32b 内部リード部
2c,21c,26g,27c,32c 中継箔
2d,21d,26h,27d,32d 外部リード部
3,22,33 内部耐熱部材
3a,6,31a 支持部
4,24,34 容器
5,25,35 不活性ガス
20 第1の発熱体
21 第1の電力供給部材
22a,22b 伸長部
23 第2の発熱体
23a 粗部分
23b 密部分
26 第2の電力供給部材
26a,26c,26e,27a,28c カシメ部
26b 接続コイル部
26d 管内通電部
31 保持台
31b 孔部
33a 凸部
40,41 反射板
41a 凸部
50 筒体
51 加圧ローラ
60 発熱体ユニット
61 トナー
62 紙

Claims (19)

  1. 炭素系物質を含むフィルムシートを帯形状に形成し、長手方向の両端に電圧が印加されて発熱する発熱体と、
    前記発熱体に電力を供給する電力供給部材と、
    前記発熱体の長手方向にそった直線状の一部分と接触して前記発熱体を支持する内部耐熱部材と、
    前記発熱体と前記内部耐熱部材を内包する容器と、具備する発熱体ユニット。
  2. 前記内部耐熱部材が中空状である請求項1に記載の発熱体ユニット。
  3. 前記電力供給部材が、前記発熱体の一端に電力を供給する第1の電力供給部材と、前記第1の電力供給部材と同じ端部に導出され、前記内部耐熱管内を介して前記発熱体の他端に電気的に接続される第2の電力供給部材で構成された請求項2に記載の発熱体ユニット。
  4. 前記内部耐熱部材の内部に第2の発熱体が配置された請求項2に記載の発熱体ユニット。
  5. 前記第2の発熱体の一端が前記発熱体の一端と電気的に接続され、前記第2の発熱体の他端が前記電力供給部材へ電気的に接続された請求項4に記載の発熱体ユニット。
  6. 前記電力供給部材が、容器の内壁面に接触して前記発熱体を前記容器内の所定位置に保持する支持手段を有する請求項1乃至5のいずれか一項に記載の発熱体ユニット。
  7. 前記電力供給部材が有する支持手段は、弾性を有するコイル状の線材により形成された請求項6に記載の発熱体ユニット。
  8. 前記内部耐熱部材が、容器の内壁面に接触して前記発熱体を前記容器内の所定位置に保持する支持手段を有する請求項1乃至5のいずれか一項に記載の発熱体ユニット。
  9. 前記内部耐熱部材が有する支持手段が、前記内部耐熱部材と別体で構成された支持部であり、前記支持部が容器の内壁面と前記内部耐熱部材とに接触して前記発熱体を前記容器内の所定位置に保持するよう構成された請求項8に記載の発熱体ユニット。
  10. 前記発熱体の両端に電気的に接続され、前記内部耐熱部材の両端に機械的に接続された導電性部材の保持台を具備し、前記保持台が前記発熱体と前記内部耐熱部材とともに容器に内包された請求項1に記載の発熱体ユニット。
  11. 前記保持台が、容器の内壁面に接触して前記発熱体を前記容器内の所定位置に保持する支持手段を有する請求項10に記載の発熱体ユニット。
  12. 前記保持台が有する支持手段が、前記保持台と一体的に形成された支持部である請求項11に記載の発熱体ユニット。
  13. 前記発熱体が前記容器における長手方向に平行な中心線の位置より偏心した位置に配設された請求項1乃至12のいずれか一項に記載の発熱体ユニット。
  14. 前記内部耐熱部材が、耐熱性及び絶縁性を有する石英ガラス、高シリカガラス、低アルカリホウケイ酸ガラス、結晶化ガラス等のガラス類、アルミナ、コージライト、ムライト、ジルコニア、マグネシア、カルシア等のセラミック類、の中から選ばれた少なくとも1種類の材料により形成された請求項1乃至13のいずれか一項に記載の発熱体ユニット。
  15. 前記容器が、石英ガラス管で形成された請求項1乃至14のいずれか一項に記載の発熱体ユニット。
  16. 前記容器内に不活性ガスが封入され、前記容器の両端を封着した請求項15に記載の発熱体ユニット。
  17. 請求項1乃至16のいずれか一項に記載の発熱体ユニットを有し、発熱体に対向する位置に反射手段を設けたことを特徴とする加熱装置。
  18. 前記反射手段は長手方向に直交する断面形状が曲面形状を有する反射板である請求項17に記載の加熱装置。
  19. 前記反射手段は長手方向に直交する断面形状が曲面形状を有する反射板であり、前記反射板の一部に発熱体の方向に突出した凸部が形成された請求項17に記載の加熱装置。
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