JP2008214933A - 建具および建具の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】手動操作ユニット20または電動操作ユニットの主動スプロケットと、巻取りドラム12の従動スプロケット15とがチェーン16を介して連動可能に接続されることで、巻取りドラム12の仕様を変更しなくても手動または電動の駆動機構を容易に変更することができる。
【選択図】図1
Description
特許文献1に記載されたシャッターでは、シャッターの巻き取りドラムに連結した操作紐を、窓の上枠に設けた孔から室内側下方に垂らしておき、この操作紐を引くことで巻き取りドラムを回転させてシャッターを開放することができるように構成されている。
また、手動開閉操作手段における手動操作部材としては、適宜なロープやワイヤー、チェーン、ボールチェーンなどを無端の輪で形成して回動軸に巻回したものや、回動軸に適宜なギア等を介して接続されて回転操作可能に構成された回動ロッドなどが利用可能である。一方、電動開閉操作手段における電動操作部としては、各種のスイッチやコントローラ等が利用可能であり、電動駆動源としては、各種電動モータや電動アクチュエータ等が利用可能である。そして、手動開閉操作手段または電動開閉操作手段の主動伝達部材と、巻取り軸側の従動伝達部材とを連動可能に接続する構成としては、主動伝達部材および従動伝達部材をスプロケット状に形成してチェーン等で連結した構成や、主動伝達部材および従動伝達部材をプーリ状(歯付きプーリ)に形成して無端ベルト(歯付きベルト)で連結した構成、さらには、主動伝達部材および従動伝達部材を歯車状に形成して直接または適宜なギアを介して連結した構成など、任意のものが採用可能である。
このような構成によれば、室内側から操作可能な手動開閉操作部材または電動操作部を設けたので、枠体に支持された面材を開かなくても遮蔽体を開閉操作することができる。従って、面材の開閉形式に関わらず、あるいは面材が枠体に対して開閉不能に固定されていたとしても、室内側から遮蔽体を開閉操作することができ、利便性を高めることができる。
また、手動開閉操作手段の手動操作部材または電動開閉操作手段の接続コードが室内側見付け面に形成された開口部に挿通されることで、この開口部を介して手動開閉操作手段および電動開閉操作手段を室内外に渡って、室内側から操作可能に設けることができる。
また、上枠における面材支持部よりも上方に位置する室内側見付け面に開口部を形成したことで、手動操作部材や電動操作部が障子の開閉に干渉することが防止できる。さらに、室内側見付け面を上下方向ではなく見込み方向に貫通して開口部が形成されることで、この開口部を介して室内側への雨水等の浸入が防止しやすくなり、止水性を確保することができる。
このような構成によれば、手動開閉操作手段または電動開閉操作手段のケース体によって開口部の室外側が塞がれることで、雨水等が開口部を介して室内側に浸入しにくくすることができる。さらに、開口部周縁との間に気密材を介してケース体を室内側見付け面の室外側に設置したことで、開口部からの雨水等の室内側への浸入をより一層防ぐことができ、止水性を向上させることができる。
このような構成によれば、前述と同様に、手動開閉操作手段の手動操作部材または電動開閉操作手段の接続コードが室内側見付け面に形成された開口部に挿通されることで、この開口部を介して手動開閉操作手段および電動開閉操作手段を室内外に渡って、室内側から操作可能に設けることができる。
また、上枠における面材支持部よりも上方に位置する室内側見付け面に開口部を形成したことで、手動操作部材や電動操作部が障子の開閉に干渉することが防止できる。さらに、室内側見付け面を上下方向ではなく見込み方向に貫通して開口部が形成されることで、この開口部を介して室内側への雨水等の浸入が防止しやすくなり、止水性を確保することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る建具である上げ下げ窓1を示す縦断面図である。図2は、上げ下げ窓1を示す横断面図である。図3(A),(B)は、上げ下げ窓1に設けられるシャッター10を示す縦断面図である。
図1、図2において、上げ下げ窓1は、戸建て住宅等の建物の外壁開口部に設けられるものであって、外壁開口部に固定される枠体としての窓枠2と、この窓枠2の内側に移動不能に固定された面材としての上部障子3(室外障子)と、窓枠2の内側に上下スライド開閉自在に支持された面材としての下部障子4(室内障子)とを備えて構成された、いわゆるシングルハングの上げ下げ窓である。窓枠2は、上枠5、下枠6、および左右の縦枠7を四周枠組みして形成され、窓枠2には、上部障子3の室外側に網戸8が支持されるとともに、この網戸8よりも室外側にシャッター10が上下開閉自在かつ上方に巻き上げ収容可能に支持されている。
図4は、手動操作ユニット20を用いた上げ下げ窓1の一部を室内側から見た正面図である。図5は、手動操作ユニット20を用いたシャッター10の駆動機構を示す横断面図である。図6は、上枠5およびシャッター10の開閉操作手段を示す縦断面図である。図7は、開閉操作手段を示す側面図である。一方、図8(A),(B)は、電動操作ユニット30を用いたシャッター10を示す縦断面図および正面図である。図9は、電動操作ユニット30を用いたシャッター10の駆動機構を示す横断面図である。
上枠本体5Aには、下向きに開口して前記上部障子3の上端部(上框)を支持する面材支持部としての凹部5Cが形成され、上枠室内部材5Bには、凹部5Cよりも室内側にて上方に延びた室内側見付け面5Dが形成されている。この室内側見付け面5Dは、収容空間13Aの底面を構成する上枠上面部5Eよりも上方に延びて形成され、この室内側見付け面5Dの上端には、室内側に延びて建物躯体等に固定される上枠アングル部5Fが形成されている。そして、室内側見付け面5Dにおける上枠上面部5Eよりも上方位置でかつ上枠アングル部5Fよりも下側位置には、開口部5Gが形成されている。この開口部5Gは、室内側見付け面5Dを貫通して形成され、手動操作ユニット20のボールチェーン27を挿通させるものである。
先ず、窓枠2の上枠5および縦枠7の上側にルーフ板13Bを固定し、縦枠7の内面にケーシング13Dおよび軸受け部13Eを固定するとともに、予め組み立ててユニット化した手動操作ユニット20を縦枠7の内面に固定する。この手動操作ユニット20の固定に際しては、室内側見付け面5Dの室外側からボールチェーン27を開口部5Gに挿通して室内側に垂下させ、室内側見付け面5Dの室外側側面に気密材を介してケース体23の突起部23A周辺を当接させて突起部23Aを開口部5Gに嵌合させる。これに続いて、主動スプロケット25にチェーン16を巻回してから、固定面部21を縦枠7に固定して手動操作ユニット20の固定が完了する。
次に、巻取りドラム12の従動スプロケット15にチェーン16を巻回してから、巻取り軸14をケーシング13Dの軸受け部13Eにセットするとともに、巻取りドラム12にシャッター面材11を取り付け、シャッターレール7Aにスラット11Aおよび下端スラット11Bを挿通して支持させる。この後、シャッターボックス13の点検板13Cをルーフ板13Bに固定してシャッター10の取り付けが完了する。
また、手動操作ユニット20と電動操作ユニット30とを交換する場合には、遮蔽体支持部側の従動スプロケット15およびチェーン16が共通で利用可能になっており、手動操作ユニット20および電動操作ユニット30のいずれかの主動スプロケット25,35にチェーン16を巻回することで、従動スプロケット15およびチェーン16が転用できるようになっている。
(1)すなわち、手動操作ユニット20のボールチェーン27または電動操作ユニット30のコントローラ38が室内側に位置して設けられ、これらのボールチェーン27またはコントローラ38の操作によってシャッター10が開閉されるので、下部障子4を開かなくてもシャッター10を開閉操作することができ、利便性を高めることができる。
例えば、前記実施形態において、建具の一例としての上げ下げ窓1について説明したが、本発明の建具は、上げ下げ窓1に限らず、引違い窓や片引き窓などの障子(面材)が左右スライド開閉自在に支持された窓であってもよく、また嵌め殺し窓のように面材が窓枠(枠体)内部に固定された窓であってもよい。また、上げ下げ窓であっても、前記実施形態のようなシングルハングの上げ下げ窓に限らず、上下の障子がそれぞれ開閉自在に支持されたダブルハングの上げ下げ窓であってもよく、さらには3枚以上の面材を有したものであってもよい。
また、前記実施形態において、室内側見付け面5Dを垂直方向に延びる面としたが、これに限らず、室内側見付け面としては、室内側に面した斜面(例えば、図1の右斜め下方向に面した斜面)であってもよく、障子(面材)と対向していない面であればよい。つまり、室内側見付け面5Dが障子と対向した面の場合は、操作部材(ボールチェーン27やコントローラ38の接続コード37)が障子と干渉しやすくなるため、その干渉が回避できる面であればよい。
また、前記実施形態において、手動操作ユニット20の手動操作部材としてボールチェーン27を採用したが、手動操作部材は、ボールチェーン27に限らず、ロープやワイヤー、チェーンなどであってもよく、また回動軸24に適宜なギア等を介して接続されて回転操作可能に構成された回動ロッドなどであってもよい。
また、前記第実施形態では、手動操作ユニット20または電動操作ユニット30の主動スプロケット25,35と、巻取りドラム12の従動スプロケット15とをチェーン16で接続し、これによりボールチェーン27または電動モータ36の操作力を巻取りドラム12に伝達する駆動伝達機構を採用したが、駆動伝達機構としては、適宜な構造のものが採用可能である。すなわち、主動プーリおよび従動プーリと無端ベルトとで構成された駆動機構や、複数のギアを組み合わせて構成された駆動機構など、その構造は任意に選択してもよい。
従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
Claims (5)
- 建物開口部に固定されて少なくとも上枠を有した枠体と、この枠体に支持された少なくとも1枚の面材と、この面材の室外側を覆う閉鎖位置と上方に収容される開放位置との間を移動可能に設けられた遮蔽体とを備え、
前記遮蔽体を巻き取る巻取り軸と、この巻取り軸に固定された従動伝達部材とを有した遮蔽体支持部で前記遮蔽体が支持されており、
前記遮蔽体の開閉を手動操作するための手動操作部材と、この手動操作部材の操作によって回動される回動軸と、この回動軸に固定されかつ前記従動伝達部材と連動可能に接続される主動伝達部材とを有した手動開閉操作手段、
または
前記遮蔽体の開閉を電動操作するための電動操作部と、この電動操作部からの指令により作動可能な電動駆動源と、この電動駆動源に連結されかつ前記従動伝達部材と連動可能に接続される主動伝達部材とを有した電動開閉操作手段
のいずれか一方の開閉操作手段を備えて構成されている建具。 - 前記枠体の上枠には、前記面材を支持する面材支持部と、この面材支持部よりも上方に位置する室内側見付け面と、この室内側見付け面に形成された開口部とが設けられ、
前記手動開閉操作手段における前記手動操作部材が前記開口部に挿通されて前記回動軸に接続されて前記面材よりも室内側から手動操作可能に構成されるか、または前記電動開閉操作手段における前記電動操作部が前記開口部に挿通される接続コードで前記電動駆動源に接続されて前記面材よりも室内側から電動操作可能に構成される請求項1に記載の建具。 - 前記手動開閉操作手段は、前記手動操作部材と回動軸との連結部を収納するケース体を有して構成され、前記電動開閉操作手段は、前記電動駆動源と前記主動伝達部材との接続部を収納するケース体を有して構成され、
前記手動開閉操作手段または電動開閉操作手段のケース体が、前記開口部周縁との間に気密材を介して前記室内側見付け面の室外側に設置されている請求項2に記載の建具。 - 建物開口部に固定されて少なくとも上枠を有した枠体と、この枠体に支持される少なくとも1枚の面材と、この面材の室外側を覆う閉鎖位置と上方に収容される開放位置との間を移動可能に設けられる遮蔽体とを備える建具の製造方法であって、
前記遮蔽体を巻き取る巻取り軸と、この巻取り軸に固定された従動伝達部材とを有した遮蔽体支持部を介して前記枠体に前記遮蔽体を取り付け、
前記遮蔽体の開閉を手動操作するための手動操作部材と、この手動操作部材の操作によって回動される回動軸と、この回動軸に固定される主動伝達部材とを有した手動開閉操作手段、
および
前記遮蔽体の開閉を電動操作するための電動操作部と、この電動操作部からの指令により作動可能な電動駆動源と、この電動駆動源に連結される主動伝達部材とを有した電動開閉操作手段
を準備しておき、
前記手動開閉操作手段または電動開閉操作手段を選択するとともに、選択した開閉操作手段の主動伝達部材を前記従動伝達部材に連動可能に接続しつつ当該選択した開閉操作手段を前記枠体に固定する建具の製造方法。 - 前記枠体の上枠には、前記面材を支持する面材支持部と、この面材支持部よりも上方に位置する室内側見付け面と、この室内側見付け面に形成された開口部とが設けられ、
前記手動開閉操作手段における前記手動操作部材が前記開口部に挿通されて前記回動軸に接続されて前記面材よりも室内側から手動操作可能に構成するか、または前記電動開閉操作手段における前記電動操作部が前記開口部に挿通される接続コードで前記電動駆動源に接続されて前記面材よりも室内側から電動操作可能に構成する請求項4に記載の建具の製造方法。
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