JP2008212523A - 調理器具用部材及び調理器具 - Google Patents

調理器具用部材及び調理器具 Download PDF

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太一 長嶋
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道雄 斉藤
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Abstract

【課題】密着性、撥水性、耐薬品性、撥油性、潤滑性、耐汚染性、耐摩耗性、耐傷つき性等に加え、非粘着性及び耐久性に優れた調理器具用部材及び該部材を有する調理器具を提供する。
【解決手段】CF基含有フッ素樹脂を50重量%以上含む皮膜を備えた調理器具用部材。
【選択図】なし

Description

本発明は、家庭用及び業務用として使用する調理器具用部材並びに調理器具に関する。
ガスコンロ、ガスオーブン、電気オーブン、電子レンジ等の調理器具を用いて調理を行う際、油蒸気乃至油煙、煮こぼれ汁、調理材料等が、熱等により凝固物となって、コンロ天板、コンロ汁受け皿、オーブン皿、電子レンジ調理皿等を汚染するという問題がある。
従って、調理器具には、調理器具を構成する基材と塗膜との密着性、撥水性、耐薬品性、撥油性、潤滑性、耐汚染性、耐摩耗性、耐傷つき性等に加え、前記凝固物が付着しにくく、また、付着しても洗浄することにより容易に除去できること、すなわち、非粘着性に優れていること要求される。
前記凝固物の付着を防止し、且つ、前記凝固物の除去を容易にする手段として、調理器具部材の表面にフッ素樹脂を含有する塗料を塗布することにより皮膜を形成する方法が種々提案されている。
しかしながら、従来のフッ素樹脂塗料を塗布した部材は、耐久性に欠けるという問題がある。すなわち、前記部材は、初期の段階では、ある程度の非粘着性が確保されるものの、塗膜自体の強度が不十分であるため、前記凝固物を除去する際、前記皮膜が剥離するおそれがある。また、調理を繰返すこと(熱履歴)により、前記皮膜が劣化し、前記皮膜の性能を長期間維持できない。
耐久性を高めるため、塗膜の硬度を付与する目的で補強剤として特定の骨材(フィラー)を塗料に添加したフッ素樹脂塗料も市販されている。
しかし、前記塗料により形成される皮膜は、前記骨材を含む分、フッ素樹脂の割合が少なくなり、非粘着性が低い。
その他、特許文献1には、金属性の素材の表面に、特定の下塗層及び上塗層を順に塗着してなる調理用焼網が提案されている。しかし、この調理用焼網もまた、非粘着性及び耐久性について未だ改善の余地がある。
特許第3258492号
従って、本発明は、密着性、撥水性、耐薬品性、撥油性、潤滑性、耐汚染性、耐摩耗性、耐傷つき性等に加え、非粘着性及び耐久性に優れた調理器具用部材及び該部材を有する調理器具を提供することを目的とする。
本発明者は、従来技術の問題点に鑑みて、鋭意研究を進めた結果、特定のフッ素樹脂を含む皮膜が上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記の調理器具用部材及び調理器具に係る。
1. CF基含有フッ素樹脂を50重量%以上含む皮膜を備えた調理器具用部材。
2. 前記フッ素樹脂中の反応性官能基の合計数が、フッ素樹脂の炭素数10個あたり0〜150個である上記項1に記載の調理器具用部材。
3. 前記フッ素樹脂が、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体である上記項1又は2に記載の調理器具用部材。
4. コンロ天板、コンロ汁受け皿、オーブン皿、グリル皿、焼き網、直火用鉄板、ジンギスカン鍋、炊飯釜、電気ポット内釜、給茶器用給水タンク、ホットプレート用プレート、フライパン用鍋、電子レンジ調理皿、グリル鍋、オーブントースター用調理皿、オーブントースター用調理網、又は食器洗浄槽として用いる上記項1〜3のいずれかに記載の調理器具用部材。
5. 上記項1〜4のいずれかに記載の調理器具用部材を有する調理器具。
6. ガスコンロ、電気コンロ、ガスオーブンレンジ、電気オーブンレンジ、電子レンジ、炊飯器、バーベキューコンロ、ホットプレート、鍋、フライパン、グリル鍋、オーブントースター、電気ポット、自動給茶器、又は食器洗浄器である上記項5に記載の調理器具。
調理器具用部材
本発明の調理器具用部材は、CF基含有フッ素樹脂を50重量%以上含む皮膜を備えたものである。
CF基含有フッ素樹脂とは、主鎖末端及び/又は側鎖末端にCF基を有するフッ素樹脂である。前記フッ素樹脂は、耐熱性に優れている。
前記フッ素樹脂は、さらに、主鎖末端及び/又は側鎖末端に反応性官能基を有していてもよい。
前記反応性官能基としては、例えば、−CFH、−C、−COOH、−CONH、−CF=CF、−COF、−CHOH、COOCH等が挙げられる。
本発明においては、前記フッ素樹脂中の前記反応性官能基の合計数が、フッ素樹脂の炭素数10個あたり0〜150個であることが好ましく、10〜30個であることがより好ましい。前記反応性官能基の合計数が、フッ素樹脂の炭素数10個あたり0〜150個である場合、非粘着性を本発明の部材に確実に付与できる。そのため、調理によって生じる凝固物が前記部材表面により一層付着しにくくなり、本発明の部材は汚れにくくなる。また、前記凝固物が前記部材表面に付着しても、簡単な洗浄によって容易に除去することができる。
前記反応性官能基の個数が少ないほど非粘着性は向上するが、材料価格が高騰するために実用にはそぐわない。前記反応性官能基の合計数は、フッ素樹脂の炭素数10個あたり10個以上である場合、本発明の非粘着性を実質的に阻害せず、コスト面からも好ましい。また、前記反応性官能基の合計数が炭素数10個あたり30個以下である場合、耐久性を本発明の部材に、確実に付与できる。すなわち、本発明の部材は、非粘着性をより長時間保持することができる。
前記フッ素樹脂としては、CF基を有する限り特に限定されるものではないが、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)が好ましい。
CF基含有フッ素樹脂は、例えば、CF基を有さないフッ素樹脂に対してフッ化処理を施すことにより調製することができる。フッ化処理の方法は、公知の方法に従えばよい。また、前記CF基含有フッ素樹脂は、市販品でもよい。市販品としては、例えばSN−PFA(日本フッソ工業株式会社製)が挙げられる。
前記皮膜は、前記フッ素樹脂を50重量%以上、好ましくは70〜90重量%含む。前記フッ素樹脂の含有量が50重量%未満の場合、十分な非粘着性及び耐久性を前記部材に付与できない。
前記皮膜は、さらに、上記フッ素樹脂以外の樹脂成分を含有してもよい。かかる樹脂成分は、上記フッ素樹脂同士を結びつけることができる(バインダーとして作用する)。
樹脂成分としては、例えば、ポリアミドイミド、ポリフェニルスルフィド、ポリエーテルスルホン、ポリイミド、ポリアミド等が挙げられる。特に、耐食性及び耐熱性の観点から、ポリアミドイミド、ポリイミド又はポリアミドが好ましい。
前記皮膜中における前記樹脂成分の含有量は、本発明の効果を妨げない範囲であればよく特に限定されないが、通常50重量%以上、好ましくは10〜30重量%である。
前記皮膜は、必要に応じて、酸化防止剤、耐熱性フィラー、着色用顔料等の公知の添加物を含んでいてもよい。
前記皮膜の厚みは、調理器具用部材の材質・形状等により異なるが、通常10〜100μm程度、好ましくは15〜30μmである。厚みを100μm以下にすることにより、繰り返し調理することによるひび割れや剥離の発生を有効に防止できる。厚みを10μm以上とすることにより、皮膜に傷がつくことによって前記部材の基材が露出することを有効に防止できる。
本発明の部材は、調理器具用部材に用いる基材に対して、上記皮膜を形成することにより製造できる。上記皮膜を形成する方法としては、特に限定されず、例えば、上記フッ素樹脂等を溶媒に分散させることにより塗料を調製し、その塗料を公知の方法により基材に塗布する方法が挙げられる。以下、この方法を代表例として具体的に説明する。
前記基材としては、例えば、銅、ステンレス鋼、一般鋼、アルミニウム、アルミニウム合金等の金属類を1種単独又は2種以上で含む基板が挙げられる。また、耐食性及びコストの観点から、鉄にNiめっきを施した基材等を好適に用いることができる。
溶媒としては、例えばトルエン、n−メチルピロリドン、ジアセトンアルコール、メタノール、エタノール、アセトン、THF等が挙げられる。この中でも特にトルエン、n−メチルピロリドン及びジアセトンアルコールが好ましく、トルエンがより好ましい。これら溶媒は、1種又は2種以上で用いることができる。
塗布方法としては、スプレー法、刷毛塗り法、浸漬法等が挙げられる。この中でも特に、スプレー法が好ましい。これら塗布方法は1種又は2種以上を併用してもよい。
塗料を塗布後、必要に応じて、加熱処理を行ってもよい。加熱処理により、塗料中の溶媒を十分に揮発させることができ、安定した皮膜を形成させることができる。
加熱温度は、特に限定されないが、100〜400℃が好ましく、300〜400℃がより好ましい。加熱時間は、加熱温度等に応じて適宜設定すればよいが、15〜90分間が好ましく、20〜50分間がより好ましい。
前記塗料を前記基材に塗布するのに先だって、前記基材にショットブラスト処理等の粗面加工処理を行ってもよい。
また、基材に塗料を塗布しやすくするために、予め、基材表面にプライマー層を形成してもよい。前記プライマー層の形成については、基材にプライマー剤を塗布することにより行うことができる。プライマー剤としては、公知のフッ素樹脂含有プライマー剤を用いればよい。前記プライマー剤としては、例えば、製品名「YK1012P」(大阪ガスケミカル株式会社製)が挙げられる。前記プライマー剤の塗布方法としては、特に限定されず、上記塗料の塗布方法として例示した方法を採用できる。前記プライマー剤を塗布後、必要に応じて加熱乾燥させてもよい。乾燥温度は、100〜400℃程度であればよい。乾燥時間は、乾燥温度等に応じて適宜設定すればよく、通常10〜60分間程度である。
本発明の調理器具用部材は、コンロ天板、コンロ汁受け皿、オーブン皿、グリル皿、焼き網、直火用鉄板、ジンギスカン鍋、炊飯釜、電気ポット内釜、給茶器用給水タンク、ホットプレート用プレート、フライパン用鍋、電子レンジ調理皿、グリル鍋、オーブントースター用調理皿、オーブントースター用調理網、又は食器洗浄槽として用いることができる。特に、本発明の部材は、非粘着性及び耐久性に優れていることから、焼き網として好適に用いることができる。
調理器具
本発明の調理器具は、上記調理器具用部材を有する。本発明の調理器具としては、ガスコンロ、電気コンロ、ガスオーブンレンジ、電気オーブンレンジ、電子レンジ、炊飯器、バーベキューコンロ、ホットプレート、鍋、フライパン、グリル鍋、オーブントースター、電気ポット、自動給茶器、又は食器洗浄器が挙げられる。特に、本発明の調理器具は、非粘着性及び耐久性に優れた上記調理器具用部材を有するため、ガスコンロ、電気コンロとして有用である。
本発明の調理器具用部材は、撥水性、耐薬品性、密着性、撥油性、潤滑性、耐汚染性、耐摩耗性、耐傷つき性等に加え、非粘着性及び耐久性に優れている。
特に、本発明の調理器具用部材は、非粘着性に優れているため、調理の際に食材、調味料等が焦げ付きにくい。また焦げ付いても、簡単な洗浄によりその焦げ付きを容易に除去できる。
また、前記部材の表面の皮膜は、剥離、劣化等しにくい。つまり、本発明の調理器具用部材は、耐久性に優れているため、前記のような非粘着性や撥水性等を長時間維持することができる。
以下に実施例および比較例を示し、本発明の特徴とするところをより一層明確にする。
実施例1
まず、鋼板(材質SUS430、寸法50×50×1mm)に対してショットブラスト処理を行った。次いでフッ素樹脂プライマー剤(製品名「YK1012P」大阪ガスケミカル株式会社製)をスプレー法により基材表面に塗布し、150℃で30分間乾燥させることにより鋼板表面にプライマー層を形成した。
その後、PFA(製品名「SN−PFA」日本フッソ工業株式会社製、PFA中の反応性官能基の合計数が、フッ素樹脂の炭素数10個あたり約30個)を80重量%及びトルエンを20重量%含むPFAディスパージョンを、加熱処理後の膜厚が20±5μmとなるようスプレー法により前記プライマー層上にスプレーし、380℃で、30分間で加熱処理を行った。
以上の方法により、本発明の部材のテストピースを作製した。
また、基材として、上記鋼板の代わりに、焼き網(材質:SS400、寸法:255mm×185mm、外枠:直径5mmの棒材、網部:直径3mmの棒材で形成)を用いた以外は、上記テストピースの作製と同様の方法により、本発明の部材である焼き網を作製した。
実施例2
PFAとして製品名「SN−PFA」の代わりに、反応性官能基の合計数が、フッ素樹脂の炭素数10個あたり10個以下である「SSN−PFA」(日本フッソ工業株式会社製)を用いた以外は実施例1と同様の方法により、本発明の部材であるテストピース及び焼き網を作製した。
比較例1
プライマー層上にスプレーするディスパージョンが、PFAを含まない以外は、実施例1と同様の方法により、テストピース及び焼き網を作製した。
比較例2
PFAディスパージョンをスプレーする代わりに、フッ素樹脂塗料(製品名「YK1012T」大阪ガスケミカル株式会社製)をスプレー法によりプライマー層上にスプレーした以外は実施例1と同様の方法により、テストピース及び焼き網を作製した。
実施例1〜2及び比較例1〜2で作製したテストピースの撥水性、密着性、耐薬品性、耐摩耗性及び非粘着性を評価するために下記の試験(試験例1〜5)を行った。なお、比較のために、上記実施例等において基材として用いた上記鋼板に対しても撥水性及び非粘着性の評価試験を行った(比較例3)。
また、実施例1〜2及び比較例1〜2で作製した焼き網の非粘着性を評価するために下記の試験(試験例6)を行った。なお、比較のために、上記実施例等において基材として用いた上記焼き網に対しても同様の試験を行った(比較例3)。
試験例1(撥水性試験)
実施例1〜2及び比較例1〜2にて作製されたテストピース並びに鋼板(比較例3)に対する水の接触角を、FACE接触角計(「CA−A型」協和界面科学(株)製)を用いて、液滴法により確認した。
結果を表1に示す。
なお、表1において、接触角が100度以上である場合を「合格」とし、100度未満を「不合格」とした。
試験例2(密着性試験)
JIS K5400に従って、基材と皮膜との密着力を測定した。
具体的には、実施例1〜2及び比較例1〜2にて作製されたテストピースに1cm当たり100個のごばん目を入れ、下記の各条件下で放置した後、常温(25℃)に戻し、テストピースにセロファン粘着テープを貼り付け、一気に剥離する操作を行った。
(a)450℃で1時間放置した。
(b)−10℃で1時間放置した。
(c)450℃で1時間放置した後、−10℃で1時間放置する操作を10回繰り返した。
結果を表1に示す。
なお、表1中、“100/100”とあるのは、皮膜の剥離が全くなかったことを示し、“23/100”とあるのは、皮膜全体の72%が剥離したことを示し、“0/100”とあるのは、ごばん目が全て剥離したことを示す。
試験例3(耐薬品性試験)
実施例1〜2及び比較例1〜2にて作製されたテストピースに1cm当たり100個のごばん目を入れ、下記(a)〜(e)の液体(液温:いずれも25℃)に96時間浸漬した。浸漬後のテストピースにセロファン粘着テープを貼り付け、一気に剥離する操作を行った。
なお、96時間浸漬する際、4時間毎にテストピースを取り出て水洗いを行い、変色及び塗膜の剥離の有無を確認した。
(a)ラッカーシンナー
(b)界面活性剤(商標“ファミリーフレッシュ”、花王株式会社製)
(c)カレー(商標“ククレカレー辛口”、ハウス食品株式会社製)
(d)こいくち醤油(キッコーマン株式会社製)
(e)台所用漂白剤(商標“キッチンハイター”、花王株式会社製)を15容量%含む水溶液
結果を表2に示す。
なお、表2中、“100/100”とあるのは、皮膜の剥離が全くなかったことを示し、“52/100”とあるのは、皮膜全体の48%が剥離したことを示す。
試験例4(耐摩耗性試験)
実施例1〜2及び比較例1〜2にて作製されたテストピースに対して、摩耗試験機(RUBBING TESTER)を用いて、10mm幅のフェルトを荷重1kg重で押し付けた状態で、前後に10cm/secの速さで1秒間に1往復させる動作を1000回行った後の撥水性、膜厚及びキズの有無を確認した。
撥水性の確認及び評価については、上記試験例1と同様の方法により行った。膜厚については、本試験後の皮膜の膜厚が試験前の膜厚の90%以上を保持しているものを「合格」とし、試験前の膜厚の90%未満となったものを「不合格」とした。キズの有無については、肉眼観察により確認し、本試験後の皮膜にキズがないものを「合格」とし、キズがあるものを「不合格」とした。
結果を表3に示す。
試験例5(非粘着性試験「耐焦げ付き性試験」)
卵、醤油及び砂糖を重量比率1:1:1で混合した調味材料2ccを実施例1〜2及び比較例1〜2にて作製されたテストピース並びに鋼板(比較例3)の上に乗せ、250℃で30分間加熱し、その後、冷却することにより生成した炭化物を指先で軽く圧迫して前記炭化物を除去できるか否かを確認する作業を繰り返した。
炭化物が残存し始めた(炭化物が焦げ付き(強固に固着し)始め、強くこすっても炭化物が残存し始めた)ときの前記作業を行った回数を表3に示す。
試験例6(非粘着性試験「焼き魚の身離れ荷重試験」)
実施例1〜2及び比較例1〜2で作製された焼き網並びに上記実施例等において基材として用いた焼き網(比較例3)の上にサンマ1匹(体長:約25cm)を置き、ガステーブルコンロ(製品名「10−698型」大阪瓦斯株式会社製、)のグリルにセットした後、前記サンマを8分間、両面焼きした。その後、得られた焼き魚を焼き網上に載せた状態で、グリルから焼き網を取り出し、テンションゲージを付けて焼き魚を持ち上げ、焼き魚が焼き網から剥がれる際の指示値(g)を確認した。そして、前記指示値(g)から、焼き魚を剥がしたあとの焼き魚の自重(g)を減ずることにより、焼き魚の身離れ荷重(g)を求めた。
結果を表3に示す。なお、表3に示す値は、各焼き網に対して本試験を10回ずつ行って求めた値の平均値である。
Figure 2008212523
Figure 2008212523
Figure 2008212523

Claims (6)

  1. CF基含有フッ素樹脂を50重量%以上含む皮膜を備えた調理器具用部材。
  2. 前記フッ素樹脂中の反応性官能基の合計数が、フッ素樹脂の炭素数10個あたり0〜150個である請求項1に記載の調理器具用部材。
  3. 前記フッ素樹脂が、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体である請求項1又は2に記載の調理器具用部材。
  4. コンロ天板、コンロ汁受け皿、オーブン皿、グリル皿、焼き網、直火用鉄板、ジンギスカン鍋、炊飯釜、電気ポット内釜、給茶器用給水タンク、ホットプレート用プレート、フライパン用鍋、電子レンジ調理皿、グリル鍋、オーブントースター用調理皿、オーブントースター用調理網、又は食器洗浄槽として用いる請求項1〜3のいずれかに記載の調理器具用部材。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の調理器具用部材を有する調理器具。
  6. ガスコンロ、電気コンロ、ガスオーブンレンジ、電気オーブンレンジ、電子レンジ、炊飯器、バーベキューコンロ、ホットプレート、鍋、フライパン、グリル鍋、オーブントースター、電気ポット、自動給茶器、又は食器洗浄器である請求項5に記載の調理器具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN112353261A (zh) * 2020-11-03 2021-02-12 孟宝民 立式环保型燃气烤炉

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