JP2008206281A - キャンド・リニアモータ電機子およびキャンド・リニアモータ - Google Patents

キャンド・リニアモータ電機子およびキャンド・リニアモータ Download PDF

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Abstract

【課題】 真空断熱材利用リニアモータにおいて、真空断熱材の外傷のよる真空破壊または大気との圧力差による真空漏れに伴い断熱効果の低下を防止できるキャンド・リニアモータ電機子およびキャンド・リニアモータを提供する。
【解決手段】 3相の電機子巻線105と、電機子巻線105を額縁状に囲むように設けた筐体101と、筐体101の両開口部を密閉する筐体ための板状のキャン102を備えたキャンド・リニアモータ電機子(固定子100)において、キャン102の外側に設けた薄い真空断熱材120と、該真空断熱材120の外側に真空断熱材120を保護する保護カバー130と、を設けた。
【選択図】 図11

Description

本発明は、半導体製造装置や工作機のテーブル送りに使用されると共に、リニアモータ本体の温度上昇の低減を要求されるキャンド・リニアモータ電機子およびキャンド・リニアモータに関する。
従来のキャンド・リニアモータ電機子およびキャンド・リニアモータは、電機子巻線をキャンで覆い、電機子巻線とキャンの間に設けた冷媒通路に冷媒を流すことより、電機子巻線が発生する熱を冷媒で回収し、キャンド・リニアモータ電機子表面の温度上昇を低減している。(例えば、特許文献1参照)。さらに、キャン外側に真空断熱材を設け、キャン表面に伝導する熱を遮断することでリニアモータ表面の温度上昇を低減しているものもある。(例えば、特許文献2参照)。
図12は従来技術を示すキャンド・リニアモータの全体斜視図である。
図において、100が固定子、101が筐体、102がキャン、103がキャン固定用ボルト、104が押え板、105が電機子巻線、106が端子台、107が冷媒供給口、108が冷媒排出口、200が可動子、201が界磁ヨーク支持部材、202が界磁ヨーク、203が永久磁石である。可動子200は、界磁ヨーク支持部材201の長さ分の距離を隔てて上下に界磁ヨーク202が備えられ、その四隅に界磁ヨーク支持部材201が配置され、上下の界磁ヨーク202の対向面に永久磁石203がそれぞれ取り付けられている。そして、可動子200の中空空間内に固定子100が挿入され、永久磁石203が固定子100を構成する電機子巻線105と対向するように配置されている。可動子200は、図示しない直線転がり案内や静圧軸受案内等によって支持されている。
このような構成において、所定の電流を電機子巻線105に流すと永久磁石203の作る磁界との作用により可動子200に推力が発生し、可動子200は矢印で示す進行方向に移動する。
図13は、図12におけるA−A’線に沿って断面を1/4にカットしたキャンド・リニアモータの正断面図である。
図において、109はOリング、110は冷媒通路、102がキャン、120が真空断熱材である。固定子100は、電機子巻線105を額縁状(口の字形)に囲むように設けた金属製の筐体101と、筐体101の両開口部を密閉するため筐体101の外形を象った板状のキャン102と、キャン102を筐体101に固定するためのキャン固定用ボルト103と、キャン固定用ボルト103の通し穴を持ちキャン102を均等な荷重でもって押えるための押え板104と、筐体101の中空内に配置された複数のコイル群よりなる平板状に成形された3相の電機子巻線105と、筐体101の中空部より少し大き目に象られたOリング109とキャン102の表面を覆っている薄い真空断熱材120により構成されている。キャン102の材質には、例えば、ステンレスなどの非磁性の金属、熱硬化性樹脂であるエポキシ樹脂や熱可塑性樹脂であるポリフェニレンサルファイド(PPS)、さらにはガラス繊維やカーボン繊維をエポキシ樹脂で含浸したGFRPやCFRPが使用されている。筐体101の中空部の形状は、電機子巻線105の外周を囲うように象られている。
電機子巻線105は、巻線固定部材111と一体に樹脂モールドされており、電機子巻線105と一体になった巻線固定部材111は、筐体101の中空内に配置され、巻線固定部材111と筐体101とがボルト(図示しない)により固定される。筐体101の表裏の縁には、周回した溝が設けられており、そこにOリング109が配置される。そして、キャン102と真空断熱材120が筐体101の表裏に配置されている。真空断熱材120はキャン102と同じ外形に象られており、縁が表裏の外袋を接合した部分となっている。真空断熱材120は、外袋に樹脂や金属製のラミネートフィルム、芯材に断熱材となるシリカ粉末やグラスウールやポリエステルが用いられ、内部を真空にして構成されている。
このように構成された真空断熱材120の上から筐体101の縁に沿って押え板104が敷かれ、キャン固定用ボルト103にて締め付けられ、キャン102と真空断熱材120と筐体101が一体に固定される。電機子巻線105は、複数の集中巻コイルを3相分用意したもので構成されている。電機子巻線105への電力供給は、筐体101に取り付けられた端子台106から行われる。端子台106と電機子巻線105はリード線(図示しない)で各々電気的に接続されている。また、冷媒は筐体101に設けた冷媒供給口107より供給され、冷媒排出口108より排出される。その間に、冷媒は冷媒通路110を流れ、銅損により発熱する電機子巻線105を冷却する。
このように構成されたキャンド・リニアモータは、可動子200と固定子100の電気的相対位置に応じた3相交流電流を電機子巻線105に流すことにより、永久磁石203の作る磁界と作用して可動子200に推力が発生する。このとき銅損によって発熱した電機子巻線105は冷媒通路110を流れる冷媒により冷却され、電機子表面から周囲へ逃げる熱を真空断熱材120が流れにくくし、電機子表面である真空断熱材の外表面での温度上昇を極めて小さくすることができる。
特許第3539493号(明細書4頁〜5頁、第2図) 特開2006−325351号公報(明細書6頁〜7頁、第2図)
従来のキャンド・リニアモータ電機子およびキャンド・リニアモータは以下のような問題が起きた。
従来技術ではキャンの外側に真空断熱材を設けたり、キャン自体が真空断熱材であるために真空断熱材が外気に接触する。真空断熱材は、外袋に樹脂や金属製のラミネートフィルム、芯材に断熱材となるシリカ粉末やグラスウールやポリエステルが用いられ、内部を真空にして構成されているので外包材を傷つけると真空破壊か生じ一気に断熱性能が低下した。また、大気圧と真空断熱材の圧力差により真空断熱材の袋から真空もれが生じ、時間とともに断熱性能が低下した。このような真空破壊、真空漏れによる断熱性能の低下により、キャン表面の温度上昇を低減することができなかった。
また、電機子巻線に発生する熱の一部が金属製筐体に流れ込み筐体の温度上昇がキャンの表面温度上昇よりも高くなるという問題があった。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、真空断熱材の外傷による真空破壊や大気との圧力差による真空漏れを防止することで、断熱性能を維持しキャン表面の温度上昇を低減し、また電機子巻線から筐体表面へ流れ込む熱を遮断することができ筐体表面へ温度上昇の低減もするキャンド・リニアモータ電機子およびキャンド・リニアモータを提供することを目的とする。
上記問題を解決するため、本発明は次のように構成したものである。
請求項1記載の発明は、複数のコイル群よりなる平板状に成形された電機子巻線と、前記電機子巻線を額縁状に囲むように設けた金属製の筐体と、前記筐体の両開口部を密閉するキャンと、前記電機子巻線と前記キャンとの間に形成された冷媒通路と、を具備したキャンド・リニアモータ電機子において、前記キャンの外側もしくは内側に真空断熱材を設けると共に前記真空断熱材を保護カバーにより覆ったことを特徴とするものである。
また、請求項2記載の発明は、複数のコイル群よりなる円筒状に成形された電機子巻線と、前記電機子巻線を囲むように設けた円筒状のキャンと、前記キャンの両開口部を密閉する金属製の筐体と、前記電機子巻線と前記キャンとの間に形成された冷媒通路と、を具備したキャンド・リニアモータ電機子において、前記キャンの外側もしくは内側に真空断熱材を設けると共に前記真空断熱材を保護カバーにより覆ったことを特徴とするものである。
また、請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の保護カバーを樹脂製もしくは金属製の板導で構成したことを特徴とするものである。
また、請求項4記載の発明は、請求項1または2記載の保護カバーを樹脂製もしくは金属製のシートで構成したことを特徴とするものである。
また、請求項5記載の発明は、請求項1または2記載の保護カバーをモールド樹脂によって構成したことを特徴とするものである。
また、請求項6記載の発明は、複数のコイル群よりなる平板状に成形された電機子巻線と、前記電機子巻線を額縁状に囲むように設けた金属製の筐体と、前記筐体の両開口部を密閉するキャンと、前記電機子巻線と前記キャンとの間に形成された冷媒通路と、を具備したキャンド・リニアモータ電機子において、前記キャンの内部を中空として構成してあり、前記キャンの内部に真空断熱材を設けると共に前記キャンの内部を真空状態に保持したことを特徴とするものである。
また、請求項7記載の発明は、複数のコイル群よりなる円筒状に成形された電機子巻線と、前記電機子巻線を囲むように設けた円筒状のキャンと、前記キャンの両開口部を密閉する金属製の筐体と、前記電機子巻線と前記キャンとの間に形成された冷媒通路と、を具備したキャンド・リニアモータ電機子において、前記キャンの内部を中空として構成してあり、前記キャンの内部に真空断熱材を設けると共に前記キャンの内部を真空状態に保持したことを特徴とするものである。
また、請求項8記載の発明は、請求項1、2、6、7記載のキャンド・リニアモータ電機子において、前記真空断熱材の両面にペースト状の断熱材を塗布したことを特徴とするものである。
また、請求項9記載の発明は、請求項1、2、6、7記載のキャンド・リニアモータ電機子において、前記電機子巻線と前記金属製筐体の間に真空断熱材を設けたことを特徴とするものである。
さらに、請求項10記載の発明は、請求項1〜9の何れか1項に記載の電機子と、前記電機子と磁気的空隙を介して対向配置されると共に交互に極性が異なる複数の永久磁石を隣り合わせて並べて配置した界磁とを備え、前記電機子と前記界磁の何れか一方を固定子に、他方を可動子として、前記界磁と前記電機子を相対的に走行するようにしたものである。
請求項1および2記載の発明によると、真空断熱材の外側もしくは内側に保護カバーを設けることで、真空断熱材の外傷による真空破壊を防止することができ、真空断熱材の断熱性能を長期間維持することができる。
請求項3から5記載の発明によると、保護カバーを樹脂製もしくは金属製の板導やシートまたはモールド樹脂によって構成することで請求項1および2記載の発明と同様の効果を得ることができる。
請求項6および7記載の発明によると、キャンの内部に真空断熱材を設け、さらにキャンの内部を真空状態に保持することで、圧力差による圧力差による真空断熱材の真空漏れを防止することができ、真空断熱材の断熱性能を長期間維持することができる。
請求項8記載の発明によると、真空断熱材の両面にペースト状の断熱材を塗布したことで真空断熱材とキャンおよび保護カバーとの間の空気層を減らすことができ、キャンド・リニアモータ冷媒通路側から電機子表面に対流による熱の移動を減らすことができる。その結果、電機子表面温度を低減することができる。
請求項9記載の発明によると、前記電機子巻線と前記金属製筐体の間に真空断熱材を設けることで巻線からキャンに伝導する熱を遮断することができ筐体表面の温度上昇を低減することができる。
請求項10記載の発明によると、請求項1〜9の何れか1項に記載の電機子と永久磁石を有する界磁とを対向させて、電機子と界磁の何れか一方を固定子、他方を可動子として構成しているので、請求項1から9の効果を有するキャンド・リニアモータを提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
図1は本発明の第1実施例を示すキャンド・リニアモータの全体斜視図、図2は図1におけるA−A’線に沿って断面を1/4にカットした正断面図である。なお、本発明の構成要素が従来技術と同じものについては、同一符号を付してその説明を省略し、異なる点について説明する。
図1、図2において、130が保護カバーである。
本発明が、従来技術と異なる点は以下のとおりである。
すなわち、3相の電機子巻線105と、電機子巻線105を額縁状に囲むように設けた筐体101と、筐体101の両開口部を密閉する筐体ための板状のキャン102と、電機子巻線105とキャン102との間に形成された冷媒通路110を具備したキャンド・リニアモータ電機子(固定子100)において、キャン102の外側に設けた薄い真空熱材120と真空断熱材の外側に真空断熱材を保護するために保護カバー130を設けている点である。
ここで、キャン102の材質はステンレスなどの金属や熱硬化性樹脂のエポキシ樹脂、熱可塑性樹脂のポリフェニレンサルファイド(PPS)、ガラス繊維やカーボン繊維をエポキシ樹脂で含浸したGFRPやCFRPが使用されている。また、筐体101の表裏の縁には、周回した溝が設けられており、そこにOリング109が配置されている。
そして、キャン102と真空断熱材120と保護カバー130が筐体101の表裏に配置されている。真空断熱材120はキャン102と同じ外形に象られており、縁が表裏の外袋を接合した部分となっている。真空断熱材120は、外袋に樹脂や金属製のラミネートフィルム、芯材に断熱材となるシリカ粉末やグラスウールが用いられ、内部を真空にして構成されている。保護カバー130は、キャン102と同様のステンレスなどの金属、あるいは熱硬化性のエポキシ樹脂やポリフェニレンサルファイド(PPS)、もしくはガラス繊維やカーボン繊維をエポキシ樹脂で含浸したGFRPやCFRP等からなる材質の板材が使用されている。保護カバー130の上から筐体101の縁に沿って押え板104が敷かれ、固定用ボルト103にて締め付けられ、キャン102と真空断熱材120と保護カバー130と筐体101が一体に固定される。
このような構成により、真空断熱材120の外側に保護カバー130を設けることで樹脂や金属製のラミネートフィルムにより構成した真空断熱材の外包が外傷による真空破壊を防止することができ長期間断熱性能を維持することができる。
次に本発明の第2実施例について説明する。
図3は本発明の第2実施例を示すキャンド・リニアモータの全体斜視図、図4は図3におけるA−A’線に沿って断面を1/4にカットした正断面図である。
図において、500は可動子、501は筐体、502はキャン、505は電機子巻線、506は端子台、507aと507bは冷媒供給口、508aと508bは冷媒排出口、510は冷媒通路、511は巻線固定部材、520は真空断熱材、530は保護カバー、600は固定子、602は界磁ヨーク、603は永久磁石である。
第2実施例が第1実施例と異なる点は、電機子巻線、永久磁石、キャン、冷媒流路、真空断熱材を円筒状に形成した点にある。
具体的に説明すると、固定子600は、ストローク方向に長い円柱状の界磁ヨーク602の外周に多極を構成する複数の永久磁石603が配置されている。一方、可動子500は中間に電機子巻線505が配置され、その内外周に巻線固定部材511、冷媒通路510、キャン502、真空断熱材520、保護カバー530が設けられている。ここで、筐体501とキャン502にはステンレスが使用され、これらは溶接によって接合されている。また、電機子巻線505は巻線固定部材511と一体にモールドされ筐体501とボルト(図示しない)により固定されている。冷媒は一方の筐体501に設けられた冷媒供給口507a、507bから各冷媒通路に供給され、筐体501内部の管路を通り冷媒通路510に流れ、その後、他方の筐体501内の管路を通って冷媒排出口508a、508bから排出される。可動子500は、その中空空間内に固定子600が挿入され、図示しない直線転がり案内や静圧軸受案内等によって支持されている。このような構成において、所定の電流を電機子巻線505に流すことで永久磁石603の作る磁界との作用により可動子500に推力が発生し、可動子500は矢印で示す進行方向に移動する。
このような構成により、真空断熱材520の外側に保護カバー530を設けることで樹脂や金属製のラミネートフィルムにより構成した真空断熱材の外包材が外傷のよる真空破壊を防止することができ、第1実施例と同様に長期間断熱性能を維持することができる。
次に本発明の第3実施例について説明する。
図5は本発明の第3実施例を示すキャンド・リニアモータであって、図1におけるA−A’線に沿って断面を1/4にカットした正断面図である。
第3実施例が第1実施例と異なる点は、真空断熱材120の外側にフィルムシート130aを設けることである。フィルムシート130aの材質はキャン102と同様ステンレスなどの金属や熱硬化性樹脂のエポキシ樹脂、熱可塑性樹脂のポリフェニレンサルファイド(PPS)、ガラス繊維やカーボン繊維をエポキシ樹脂で含浸したGFRPやCFRPが使用されている。フィルムシート130aは接着材によって真空断熱材120の外側と接着し真空断熱材は同様に接着材でキャン102と接着している。キャン102の上から筐体101の縁に沿って押え板104が敷かれ、固定用ボルト103にて締め付けられ、キャン102と真空断熱材120とフィルムシート130aと筐体101が一体に固定される。
このような構成により、真空断熱材120の外側にフィルムシート130aを設けることで樹脂や金属製のラミネートフィルムにより構成した真空断熱材の外包材が外傷のよる真空破壊を防止することができ長期間断熱性能を維持することができる。
次に本発明の第4実施例について説明する。
図6は本発明の第4実施例を示すキャンド・リニアモータであって、図1におけるA−A’線に沿って断面を1/4にカットした正断面図である。
第4実施例が第1、第3実施例と異なる点は、真空断熱材120の外側にモールド樹脂130bを設けることである。モールド樹脂130bはキャンと真空断熱材を入れた型に樹脂を流し込んでつくるエポキシ樹脂である。キャン102の上から筐体101の縁に沿って押え板104が敷かれ、固定用ボルト103にて締め付けられ、キャン102と真空断熱材120とモールド樹脂130bと筐体101が一体に固定される。
このような構成により、真空断熱材120の外側にモールド樹脂130bを設けることで樹脂や金属製のラミネートフィルムにより構成した真空断熱材の外包材が外傷のよる真空破壊を防止することができ長期間断熱性能を維持することができる。
次に本発明の第5実施例について説明する。
図7は本発明の第5実施例を示すキャンド・リニアモータであって、図1におけるA−A’線に沿って断面を1/4にカットした正断面図である。
第5実施例が第1実施例と異なる点は、真空断熱材はキャンと保護カバーで挟まれるような構造ではなく内部を中空としたキャン102aの内部に真空断熱材120を設けキャンの内部を真空状態にすることと真空断熱材の両面にペースト状の断熱材を塗布したことである。
図8に示すように真空断熱材の内部真空圧、Pvacuumは大気圧、Patmより非常に低いので圧力差によって空気が薄いフィルムで作られている真空断熱材の外包を浸透し内部圧力が上昇になり断熱性能が時間とともに低下する。これに対し、第5実施例の構成のように、図9に示すようにキャン内部の中空区間に真空断熱材を設けキャン内部を真空すると真空断熱材内部圧力Pvacuumとキャン内部圧力Pcanの差が以前の比べて小さくなり圧力差による空気の真空断熱材の外包を浸透しにくくなり長期間真空断熱材の断熱性能を維持することができる。また真空断熱材の両面にペースト状の断熱材を塗布したことによって真空断熱材とキャン内部の間の隙間を利用して対流によるキャン高温側から低温側に熱の移動(サーマルブリッジ現象)(図10)を防止することができ、キャン表面の温度上昇を効果的に低減できる。
次に本発明の第6実施例について説明する。
図11は本発明の第6実施例を示すキャンド・リニアモータであって、図1におけるA−A’線に沿って断面を1/4にカットした正断面図である。
第6実施例が第1実施例と異なる点は、真空断熱材140を電機子巻線105と金属製筐体101の間に設ける点である。真空断熱材を使用していない場合は巻線で発生する熱の一部は筐体に流れ込み筐体外表面の温度上昇がキャン表面の温度上昇より高くなる。
このような構成により、巻線105から金属製筐体101に方に熱の流れ大部分を遮断することができ、筐体外表面の温度上昇がキャン表面の温度上昇より高くなることが防止することができ筐体表面の温度上昇を低減することができる。
第1実施例〜第4実施例と第6実施例では真空断熱材キャンの外側に設けた構成で示したが、内側に設けた構成でも同様の効果が得られる。
本発明は、真空断熱材の外側もしくは内側に保護カバーを設けることあるいは中空としたキャンの内部に真空断熱材を設けキャンの内部を真空状態にすることで真空断熱材の外傷による真空破壊や大気との圧力差による真空漏れを防止することができ、長期間断熱性能を維持しキャン表面の温度上昇を低減することができる。また巻線と筐体のあいだに真空断熱材を設けることで電機子巻線から筐体表面へ流れ込む熱を遮断することができ筐体表面の温度上昇を低減することができる。よって、リニアモータ表面温度分布の低減を要求される半導体露光装置や検査装置などの用途に適用することができる。
本発明の第1実施例を示すキャンド・リニアモータの全体斜視図 図1におけるA−A’線に沿って断面を1/4にカットした正断面図 本発明の第2実施例を示すキャンド・リニアモータの全体斜視図 本発明の第2実施例を示すキャンド・リニアモータであって、図1におけるA−A’線に沿って断面を1/4にカットした正断面図 本発明の第3実施例を示すキャンド・リニアモータであって、図1におけるA−A’線に沿って断面を1/4にカットした正断面図 本発明の第4実施例を示すキャンド・リニアモータであって、図1におけるA−A’線に沿って断面を1/4にカットした正断面図 本発明の第5実施例を示すキャンド・リニアモータの全体斜視図 キャンを真空していない場合真空漏れの説明図 キャンを真空している場合真空漏れ防止の説明図 キャンと真空断熱材の間のスキマに起きるサーマルブリッジ現象の説明図 本発明の第6実施例を示すキャンド・リニアモータであって、図1におけるA−A’線に沿って断面を1/4にカットした正断面図 従来技術を示すキャンド・リニアモータの全体斜視図 図12におけるA−A’線に沿って断面を1/4にカットしたキャンド・リニアモータの正断面図
符号の説明
100、600 固定子
101、501 筐体
102 キャン
102a キャン
502 キャン
103 固定用ボルト
104 押え板
105、505 電機子巻線
106、506 端子台
107、507a、507b 冷媒供給口
108、508a、508b 冷媒排出口
109 Oリング
110、510 冷媒通路
111 巻線固定部材
120、520 真空断熱材
130、530 保護カバー
130a フィルムシート
130b モールド樹脂
140 真空断熱材
200、500 可動子
201 界磁ヨーク支持部材
202、602 界磁ヨーク
203、603 永久磁石

Claims (10)

  1. 複数のコイル群よりなる平板状に成形された電機子巻線と、
    前記電機子巻線を額縁状に囲むように設けた金属製の筐体と、
    前記筐体の両開口部を密閉するキャンと、
    前記電機子巻線と前記キャンとの間に形成された冷媒通路と、
    を具備したキャンド・リニアモータ電機子において、
    前記キャンの外側もしくは内側に真空断熱材を設けると共に前記真空断熱材を保護カバーにより覆ったことを特徴とするキャンド・リニアモータ電機子。
  2. 複数のコイル群よりなる円筒状に成形された電機子巻線と、
    前記電機子巻線を囲むように設けた円筒状のキャンと、
    前記キャンの両開口部を密閉する金属製の筐体と、
    前記電機子巻線と前記キャンとの間に形成された冷媒通路と、
    を具備したキャンド・リニアモータ電機子において、
    前記キャンの外側もしくは内側に真空断熱材を設けると共に前記真空断熱材を保護カバーにより覆ったことを特徴とするキャンド・リニアモータ電機子。
  3. 前記保護カバーを樹脂製もしくは金属製の板で構成したことを特徴とする請求項1または2記載のキャンド・リニアモータ電機子。
  4. 前記保護カバーを樹脂製もしくは金属製のシートで構成したことを特徴とする請求項1または2記載のキャンド・リニアモータ電機子。
  5. 前記保護カバーをモールド樹脂によって構成したことを特徴とする請求項1または2記載のキャンド・リニアモータ電機子。
  6. 複数のコイル群よりなる平板状に成形された電機子巻線と、
    前記電機子巻線を額縁状に囲むように設けた金属製の筐体と、
    前記筐体の両開口部を密閉するキャンと、
    前記電機子巻線と前記キャンとの間に形成された冷媒通路と、
    を具備したキャンド・リニアモータ電機子において、
    前記キャンの内部を中空として構成してあり、
    前記キャンの内部に真空断熱材を設けると共に前記キャンの内部を真空状態に保持したことを特徴とするキャンド・リニアモータ電機子。
  7. 複数のコイル群よりなる円筒状に成形された電機子巻線と、
    前記電機子巻線を囲むように設けた円筒状のキャンと、
    前記キャンの両開口部を密閉する金属製の筐体と、
    前記電機子巻線と前記キャンとの間に形成された冷媒通路と、
    を具備したキャンド・リニアモータ電機子において、
    前記キャンの内部を中空として構成してあり、
    前記キャンの内部に真空断熱材を設けると共に前記キャンの内部を真空状態に保持したことを特徴とするキャンド・リニアモータ電機子。
  8. 前記真空断熱材の両面にペースト状の断熱材を塗布したことを特徴とする請求項1、2、6または7に記載のキャンド・リニアモータ電機子。
  9. 前記電機子巻線と前記金属製筐体の間に真空断熱材を設けたことを特徴とする請求項1、2、6または7に記載のキャンド・リニアモータ電機子。
  10. 請求項1〜9の何れか1項に記載の電機子と、前記電機子と磁気的空隙を介して対向配置されると共に交互に極性が異なる複数の永久磁石を隣り合わせて並べて配置した界磁とを備え、
    前記電機子と前記界磁の何れか一方を固定子に、他方を可動子として、前記界磁と前記電機子を相対的に走行するようにしたことを特徴とするキャンド・リニアモータ。
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