JP2008203546A - レンズアセンブリ及びそれを用いた光モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】多チャンネル光通信において各光信号を個々に結合させることができ、複数のレンズ面を有する光学系を容易に構成することができるレンズアセンブリを提供する。
【解決手段】複数の整列された光伝送路61と、その光伝送路61に対応して整列され、光信号を送信または受信する複数の光電素子62との間に介設され、各光伝送路61と各光電素子62間の光信号を個々に結合させる2つの凸レンズ部13,14からなるレンズアセンブリ10において、凸レンズ部13,14を筒状のブロック内に設けてレンズブロック15,16を2つ形成すると共に、これら2つのレンズブロック15,16を互いに接合してなるものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、多チャンネルの光信号を送信または受信する光モジュールに搭載するレンズアセンブリ及びそれを用いた光モジュールに関するものである。
光通信システムの末端では、電気信号から変換された光信号を光ファイバ等の光伝送路に送信する光モジュールや、光伝送路から光信号を受信する光モジュールが用いられており、特に、複数の光信号を送信或いは受信するべくレーザダイオード(LD)アレイやフォトダイオード(PD)アレイを実装した光モジュールが用いられている。このような光モジュールは、光伝送路とLD或いはPD間に光信号を結合させる多チャンネル光通信用レンズを備えている。
図17に示すように、多チャンネル光通信レンズ180は、複数の光ファイバ181(例えば、光ファイバアレイ182)と複数のPD183(例えばPDアレイ184)との間に介設され、各光ファイバ181から出射した光信号を各PD183に個々に結合させる。多チャンネル光通信用レンズ180は、各光ファイバ181と各PD183とにそれぞれ対向して並列に形成された複数のマイクロレンズ186,187を備えたマイクロレンズアレイである。
各光ファイバ181から出射した光信号は、光ファイバ側のマイクロレンズ186でコリメートされ、それらコリメートされた光信号(平行光)がPD側のマイクロレンズ187で集光され、略焦点位置で各PD183に受光される。このような多チャンネル光通信用レンズ180を備えた光モジュールは、各光ファイバ181とそれに対応するPD183毎に一組のマイクロレンズ186,187が設けられるために、各光ファイバ181からの光信号を個々に各PD183に結合させることができる。
なお、本発明に係る多チャンネル光通信用レンズを備えた光モジュールの先行技術文献情報としては、次のものがある。
特開2005−292739号公報
光モジュールに実装されている従来の多チャンネル光通信用レンズ180は、複数のマイクロレンズ186,187を並列に配設して複数の光信号を個々にコリメート、集光するためレンズ径が小さい。このため、マイクロレンズ186,187の焦点距離は0.3mm〜0.5mmと短く、レンズ180を光モジュールに搭載する際、LDやPD、光コネクタ等のすぐ近くにレンズ180を配置しなければならなかった。したがって、LDパッケージやPDパッケージを備える光モジュールの構造が制限されるという問題があった。
また、焦点距離の短いマイクロレンズアレイでは、凸レンズに僅かなチリやゴミ(コンタミネーション、コンタミ)が付着すると、それら凸レンズを透過する光信号が劣化する問題がある。これは、マイクロレンズアレイでは凸レンズの径が小さく、コンタミのレンズ径(光信号の径)に対する比が大きいことによる。マイクロレンズよりもレンズ径を大きくした大口径レンズを使用することでコンタミによる光信号劣化の問題は解消できる。
しかしながら、このような大口径レンズを多チャンネル光通信に使用しても4チャンネル程度以下の光信号にしか適用することができない。それ以上のチャンネル数の光信号を入射させる程に大きいレンズを用いると、スポットサイズを小さくして集光させることができず、光信号をPDに結合させる際、損失が大きくなるという問題があった。
この問題を解決するには、レンズ面を複数段配置した光学系を形成しなければならず、例えば、レンズ面を4面、すなわち、凸レンズ部を2つ用いた多チャンネル光通信用のレンズアセンブリが必要となる。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、多チャンネル光通信において各光信号を個々に結合させることができ、複数のレンズ面を有する光学系を容易に構成することができるレンズアセンブリ及びそれを用いた光モジュールを提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、複数の整列された光伝送路と、その光伝送路に対応して整列され光信号を送信または受信する複数の光電素子との間に介設され、各光伝送路と各光電素子間の光信号を個々に結合させる2つのレンズ部からなるレンズアセンブリにおいて、
上記レンズ部を筒状のブロック内に設けたレンズブロックを2つ形成し、これら2つのレンズブロックを互いに接合して形成されるレンズアセンブリである。
請求項2の発明は、上記2つのレンズブロックを互いに接合する接合面には、接合用突起及び接合用穴が形成され、上記2つのレンズブロックは上記接合用突起と上記接合用穴を嵌合して接合される請求項1記載のレンズアセンブリである。
請求項3の発明は、上記レンズアセンブリを形成する上記2つのレンズブロックに設けられた上記レンズ部間には光信号の一部を反射するハーフミラーが設けられ、上記2つのレンズブロックを互いに接合する接合面を上記レンズ部の光軸に対して斜めに形成すると共に、上記接合面の少なくとも一方には上記ハーフミラーを固定する溝が形成され、その溝には上記ハーフミラーが固定される請求項1または2記載のレンズアセンブリである。
請求項4の発明は、上記2つのレンズブロックは互いに同じ形状に形成され、上記各レンズブロックは、上記筒状のブロックと上記レンズ部とを同一の光学樹脂により一体に形成される請求項1〜3いずれかに記載のレンズアセンブリである。
請求項5の発明は、複数の整列された光伝送路と、その光伝送路に対応して整列され光信号を送信または受信する複数の光電素子との間に介設され、各光伝送路と各光電素子間の光信号を個々に結合させる2つのレンズ部からなるレンズアセンブリにおいて、
上記2つのレンズ部が挿入される鏡筒を備え、上記鏡筒には上記2つのレンズ部間を上記鏡筒内で所定間隔に保持するストッパ部が形成されるレンズアセンブリである。
請求項6の発明は、上記光電素子側に設けられる上記レンズブロックまたは上記鏡筒の光電素子側端面には、上記光信号が伝搬する貫通穴が形成された光軸方向調整用スペーサが設けられ、その光軸方向調整用スペーサには、上記貫通穴から周縁にかけて溝が形成される請求項1〜5いずれかに記載のレンズアセンブリである。
請求項7の発明は、請求項1〜6いずれかに記載のレンズアセンブリと、複数の整列された光伝送路と、その光伝送路に対応して整列され、光信号を送信または受信する複数の光電素子とを備えた光モジュールである。
本発明によれば、多チャンネル光通信において各光信号を個々に結合させることができ、複数のレンズ面を有する光学系を容易に構成することができるという優れた効果を発する。
以下、本発明の好適な第一の実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
図1〜図5は本発明に係るレンズアセンブリの好適な実施の形態を示した図であり、図1は前方斜視図、図2は分解前方斜視図、図3は分解後方斜視図、図4は光伝搬方向に沿った横断面図、図5は光伝搬方向に沿った縦断面図である。
レンズアセンブリは、並列に整列された複数の光伝送路と、それら複数の光伝送路に光信号を送信する或いは複数の光伝送路からの光信号を受信する複数の光電素子との間に介設され、光伝送路からの光信号を光電素子に結合させる或いは光電素子からの光信号を光伝送路に結合させるものである。
図1〜図5に示すように、本実施の形態のレンズアセンブリ10は、ブロック体11,12内に光路11a,12aを形成すると共にそのブロック体内の光路11a,12aに凸レンズ部13,14をそれぞれ一体に形成して2つの独立したレンズブロック15,16を形成し、それらレンズブロック15,16同士を互いに接合(連結)してなることに特徴を有する。
本実施の形態では、ブロック体11,12を角筒状に形成して光路11a,12aを形成した。
ここで、2つの独立したレンズブロック15,16のうち、複数の光伝送路側に配置されるレンズブロックを第1レンズブロック15、複数の光電素子側に配置されるレンズブロックを第2レンズブロック16とする。本実施の形態では第1凸レンズ部13と第2凸レンズ部14との互いに対向するレンズ面の距離を4mmとした。
レンズアセンブリ10は、互いに接合された2つのレンズブロック15,16と、第1レンズブロック15に嵌合された光コネクタ接続用キャップ18と、第2レンズブロック16に嵌合された光軸方向調整スペーサ23とを備える。
第1レンズブロック15では、ブロック体11内を伝搬する光信号が光伝送路の入射端面または端面近傍に集光する位置に第1凸レンズ部13が形成され、第2レンズブロック16ではブロック体12内を伝搬する光信号が光電素子の受光端面または端面近傍に集光する位置に第2凸レンズ部14が形成される。
両レンズブロック15,16の互いに対向する端面には両レンズブロック15,16を互いに接合するための接合用突起24及び接合用穴25が形成される。両レンズブロック15,16は、接合用突起24及び接合用穴25を嵌合させて互いに接合される。
本実施の形態では、レンズブロック15,16を同一の光学樹脂材料を用いて金型成形により作製した。レンズブロック材料に用いられる光学樹脂には、アクリル系樹脂(特に、PMMA系:メタクリル酸メチル樹脂)、PC系(ポリカーボネイト)、COP系(シクロオレフィンポリマー)などがある。また、材料強度や耐熱性が必要であれば、スーパーエンジニアプラスチックであるPEI(ポリエーテルイミド)が適している。本実施の形態のレンズブロック15,16にはこれら光学樹脂のいずれを用いてもよい。
光伝送路(光コネクタ)側に配置される第1レンズブロック15には、第1レンズブロック15と光コネクタとを接続するための光コネクタ接続用キャップ18が設けられる。
光コネクタ接続用キャップ18は、図2及び図3に示すように、一面が開口した箱体に形成され、その開口側が第1レンズブロック15の一端を覆う。光コネクタ接続用キャップ18の開口側と反対側(光伝送路側)には、例えば、光電素子から出射する光信号をMT(Mechanically Transferable)フェルールに設けられる光伝送路の端面に入射すべく、光伝送窓19が形成される。光伝送窓19の両側には、MTフェルールと光コネクタ用接続キャップ18とを接合するためのガイドピン21が設けられる。ガイドピン21は光コネクタ接続用キャップ18の光伝送窓19の両側に設けられる。光伝送窓19の幅及びガイドピン21の間隔はMTフェルール等の規格によって決まる。
本実施の形態では、光コネクタ接続用キャップ18は、その内壁18aが光コネクタ側から第1レンズブロック15側にかけて拡がるテーパ状に形成される(図4参照)。これにより、光コネクタ(MTフェルール)に設けられた光伝送路の端面から出射し、光伝送用窓19から光コネクタ接続用キャップ18内に入射した光信号は光コネクタ接続用キャップ18の内壁18aに当たることなく第1凸レンズ部13へ入射される。逆に、第1凸レンズ部13から出射した光信号が光コネクタ接続用キャップ18の内壁18aに当たることなく光伝送窓19から出射し、光コネクタに設けられた光伝送路の端面に入射される。ただし、内壁18aのテーパ角(光軸に対する傾き)は、光ファイバのNA(開口数)等により決定される。
本実施の形態では、NAによって決まる光伝送路からの出射角は24°未満であるので、内壁18aのテーパ角を24°とした。内壁18aのテーパ角は、光伝送路からの出射角よりも大きい角度に形成すればよい。
光軸方向調整用スペーサ23は、円形、長円形或いは長方形の板状に形成され、その中央に、光信号の光路とする貫通穴26が形成され、その貫通穴26の周囲に第2レンズブロック16を嵌合固定するためのレンズブロック嵌合溝27が形成される。光軸方向調整用スペーサ23の厚さd(正確には、光軸方向調整用スペーサ23の底面23aとレンズブロック嵌合溝27の底面27a間の距離)は、第2凸レンズ部14と光電素子(例えばPD)33の受光端面間の距離を、第2凸レンズ部14の焦点距離に一致させるべく、第2レンズブロック16とPDアセンブリ30間の距離を調整する厚さである。PDアセンブリ30は、一面に開口部が形成されたパッケージ31内の内底面に光電素子(PD)33が設けられ、カバーガラス32により封止されている。
ここで、本実施の形態のレンズアセンブリ10に備えられる第1凸レンズ部13及び第2凸レンズ部14について図6(a)に基づいて説明する。
第1凸レンズ部13は、複数の光伝送路61に対向して配置され、第2凸レンズ部14は複数の光電素子62に対向して配置される。また、第1凸レンズ部13の有効レンズ径は、整列した複数の光伝送路61のうち互いに最も離れた両端の光伝送路61間の光軸間距離よりも大きく、第2凸レンズ部14の有効レンズ径は、整列した複数の光電素子62のうち互いに最も離れた両端の光電素子62間の光軸間距離よりも大きい。
本実施の形態ではレンズの球面収差を低減すべく、レンズ面13a,13b,14a,14bを非球面に形成した。さらに、非点収差を低減すべく、第1凸レンズ部13及び第2凸レンズ部14の互いに対向するレンズ面13b,14bを、非軸対称面(トーリック面)に形成した。
より詳細には、レンズアセンブリ10は、整列された光伝送路61の端面または端面近傍と光電素子62の端面または端面近傍とがそれぞれ第1凸レンズ部13、第2凸レンズ部14の集光位置となるように第1凸レンズ部13と第2凸レンズ部14とをレンズブロック15,16内に配置し、両凸レンズ部13,14の相対する内側のレンズ面13b,14bを非軸対称レンズ面(トーリック面)に形成したものである。
ここで、非軸対称レンズ面とは、レンズ面の子午面(子午線方向断面、図中x方向)と球欠面(球欠線方向断面、図中y方向)とで互いに異なる曲線で形成されたレンズ面であり、特に、曲率、楕円定数及び/又は高次の非球面定数等のパラメータが互いに異なる。
本実施の形態のレンズアセンブリ10に拠れば、非球面を有するレンズ面を4面形成することでレンズの球面収差を低減し、更に非球面に形成したレンズ面のうち、内側レンズ面13b,14bを非球面かつトーリック面に形成することで非点収差を低減して、各光伝送路と各光電素子とを低損失で光結合させることができる。
また、複数の光伝送路61として、複数本の光ファイバが挙げられる。本実施の形態では、複数の光伝送路61として12本(チャンネル)の光ファイバを並列に整列して配置し、光ファイバの入出射端に図示しない光コネクタ(例えば、12心テープファイバ用MT光コネクタ)が設けられる。各光ファイバ間の間隔は250μmピッチであり、両端の光ファイバ間の距離L1は2.75mmである。
図4に示すように、レンズアセンブリ10を用い、光軸方向調整用スペーサ23の底面23aがPDアセンブリ30のカバーガラス32面上となるように、PDアセンブリ30にレンズアセンブリ10を光結合して実装し、実装後のレンズアセンブリ10に複数の整列された光伝送路61を光結合すれば、光モジュールとして、受信用光モジュールが得られる。
次に、本実施の形態のレンズアセンブリ10を介して、光伝送路(光ファイバ)61から出射した光が光電素子(PD)62で受光される光信号の伝搬経路について図6(a)および図6(b)を用いて説明する。図6(a)および図6(b)では、光信号の光軸(主光線)は実線で示した。また、光軸の上部を通過する上光線及び光軸の下部を通過する下光線はそれぞれ破線で示した。
複数の光伝送路61から出射した各光信号は、光伝送路61のNAによって決まる所定の拡がり角で第1凸レンズ部13に入射する。第1凸レンズ部13に入射した各光信号は、外側レンズ面13a及び内側レンズ面13bで屈折して光軸(主光線)が曲げられると共に平行光となって(コリメートされて)第1凸レンズ部13を出射し、第2凸レンズ部14へ向かう。その際、第1凸レンズ部13の外側(中心から離れた位置)で入射した光信号程、光軸の曲がり角が大きく、レンズ部13の中心に近く入射した光信号程曲がり角が小さい。従って、第1凸レンズ部13を出射し、それぞれ平行光となった各光信号の光軸は、第1凸レンズ部13と第2凸レンズ部14との間で略一点Aで交差する。また、上光線及び下光線も第1の凸レンズ部13と第2凸レンズ部14との間でそれぞれ略一点A1,A2で交差する。
第2凸レンズ部14では、第1凸レンズ部13でコリメートされた平行光の光軸が互いに平行にされると共に、各平行光は各光電素子の受光端面又は端面近傍に集光される。
本実施の形態のレンズアセンブリ10によれば、並列に整列した複数の光伝送路61の両端のうち両端の光伝送路61間の距離以上に有効レンズ径を大きくしているので、外側レンズ面13aに入射する或いは外側レンズ面13aから出射する光信号の焦点距離を大きくすることができる(本実施の形態では、焦点距離は2.12mm)。
これにより、光電素子(LDやPD)とレンズとの間に、光電素子をパッケージ内に封止するカバーガラス(厚さ0.5mm)を設けることができ、光電素子の信頼性を高めることができる。つまり、従来のマイクロレンズのような焦点距離の短いレンズでは、光電素子とレンズとの間に光電素子をパッケージ内に封止するためのカバーガラスを設けることができない。これに対し、本発明のレンズアセンブリに拠れば、上述した通り、カバーガラスを用いて光電素子をパッケージ内に封止することができる。
図1〜図6のレンズアセンブリ10では、光電素子を受光素子とし、光伝送路から出射した光信号を受光素子にて受信する構造について説明したが、光電素子として発光素子を用い、発光素子から出射した光信号を光ファイバ(光コネクタ)に入射させる(送信する)構造でも同様の作用効果を有する。発光素子としては、レーザダイオード(LD)が挙げられ、整列した複数の発光素子としてはLDアレイが挙げられる。特に、LDアレイは、面発光型LD(VCSEL)アレイが用いられる。その際、光電素子から出射した複数の光信号は、その伝搬方向が図6(a)に示される光信号の伝搬方向と逆向きになるだけである。つまり、レンズアセンブリ10を用いれば、光モジュールとしての送信用光モジュールも得られる。
さらに、光アセンブリとして、上述したPDアレイとLDアレイを備えた光送受信アセンブリを用いれば、光モジュールとして光トランシーバも得られる。
本実施の形態のレンズアセンブリ10は、ブロック体11,12内に光路11a,12aを形成すると共にそのブロック体内の光路に凸レンズ部13,14を一体に形成して2つの独立したレンズブロック15,16を形成し、それらレンズブロック15,16同士を互いに接合して形成される。レンズアセンブリ10に形成された光路11a,12aでは、光伝送路61と光電素子62との間を各チャンネル毎に光信号が伝搬する。
これにより、表裏面にレンズ面13a,13b,14a、14bが形成された2つの凸レンズ部13,14からなる光学系を構成した光モジュールを実現することができる。
第1レンズブロック15と第2レンズブロック16の形状は、互いに異なっていてもよいが同形状であるのが好ましい。第1レンズブロック15と第2レンズブロック16とを同形状にすることにより、1種類の金型で両レンズブロック15,16を形成することができ製造コストを低減することができる。また、レンズブロック15,16を同形状にすることで、レンズブロック15,16の接合面と凸レンズ部13との間の距離と、レンズブロック15,16の接合面と凸レンズ部14との間の距離とが等しくなり、2つの凸レンズ部(4つのレンズ面)13,14が構成する光学系の設計を容易にすることができる。すなわち、図6に示される各光信号の主光線が一点に交わる点を、レンズブロック15,16の接合面上に位置するように、一方のレンズブロックの設計をするだけでよい。
次に、本発明の好適な第二の実施の形態を図7〜図9に基づいて説明する。
基本的な構成部分は、上述した図1〜図6のレンズアセンブリ10とほぼ同様であり、同一構成部分には、図1〜図6の場合と同一の符号を付してあるが、本実施の形態のレンズアセンブリ70は、第1レンズブロック71と第2レンズブロック72とを接合する面73を凸レンズ部13、14の光軸に対して斜めに形成し、その斜面73に沿ってハーフミラー74を設けた点が前実施の形態のレンズアセンブリ10と異なる。
まず、本実施の形態のレンズアセンブリ70の構成について図7を用いて説明する。
ハーフミラー74は、ガラス板材の表面に、ミラー膜(金属薄膜又は誘電体薄膜等)を設けてなり、ミラー膜を構成する材料やミラー膜の厚さによって光信号の透過率(反射率)を任意に選択することができる。本実施の形態では透過率を90%以上(反射率10%未満)とした。
第1レンズブロック71及び第2レンズブロック72の互いに接合する面(接合面)73はレンズの光軸に対して所定の角度を有する斜面に形成される。ハーフミラー74は、各光電素子を出射した光信号の殆どを透過させるために、全反射させない角度(臨界角以下)に形成される。さらに、第1レンズブロック71及び第2レンズブロック72の互いに接合する面73において、その光路(開口部)の上部及び下部にはハーフミラー74を接合面に固定するための溝75が形成される。光路の上下に形成された溝75間にハーフミラー74を配置すると共に、両レンズブロック71,72を接合して、ハーフミラー74がレンズの光軸に対して所定の角度に固定される。
次に、本実施形態のレンズアセンブリ70に設けられたハーフミラー74の機能について図8を用いて説明する。
本実施の形態のレンズアセンブリ70では、各光電素子(例えば、VCSEL)78を出射した光信号は前実施の形態と略同じように伝搬する。ただし、前実施の形態とは、各光電素子78から出射された光信号について、第1凸レンズ部13と第2凸レンズ部14との間に設けられたハーフミラー74で光信号の光強度比数%の光が反射し、反射光は再び第2凸レンズ部14に入射する点で異なる。従って、複数の光電素子78と複数のモニタ用受光素子79とを同じ平面77上(第2凸レンズ部14までの距離を同じ)に配置させれば、ハーフミラー74で反射した反射光を第2凸レンズ部14で各モニタ用受光素子79に集光させることができ、VCSELの駆動をモニタすることができる。
本実施の形態では、レンズブロック71,72の両接合面73に溝を設けたが、一方のレンズブロック接合面にのみ溝を設けてハーフミラーを固定してもよい。
次に、本発明の好適な第三の実施の形態を図9〜図11に基づいて説明する。
基本的な構成部分は、上述した図1〜図6のレンズアセンブリ10とほぼ同様であるが、本実施の形態のレンズアセンブリ90は、図10に示すように、光軸方向調整用スペーサ91の光電素子側(裏側)に、貫通穴26からスペーサ周縁まで延びるアウトガス排出溝92を少なくとも一つ以上形成した点において、第一の実施の形態のレンズアセンブリ10と異なる。本実施の形態では、アウトガス排出溝92を、貫通穴26から上下左右の4方向に延出して形成した。
光軸方向調整用スペーサ91に設けられたアウトガス排出溝92の機能について図11を用いて説明する。
レンズアセンブリ90とPDアセンブリ30とは通常接着剤(例えば、UV硬化型接着剤)を用いて接着される。その際、接着剤が硬化してアウトガスが発生する。アウトガスが、光軸方向調整用スペーサ91内に溜まると、レンズアセンブリ内の光路を伝搬する光信号に影響を与え、レンズ集光特性が変化してしまう。
そこで、本実施の形態では、光軸方向調整用スペーサ91にアウトガス排出溝92を形成することで、光軸方向調整用スペーサ91とPDアセンブリ30とを接着する際に、接着剤から発生するアウトガスの逃げ道を形成し、アウトガスをレンズアセンブリ外部に排出させることができる。
また、レンズアセンブリ90とPDアセンブリ30とを接着する際に、接着剤を硬化させるために加熱処理する場合でも、アウトガス排出溝92を形成することで、膨張した気体を外部に逃がすことができる。
次に、本発明の好適な第四の実施の形態を図12〜図16に基づいて説明する。
第一〜第三の実施の形態のレンズアセンブリは、2つの独立したレンズブロックを形成し、それらレンズブロック同士接合して構成したものであるの対し、図12〜図16に示すように、本実施の形態のレンズアセンブリ130は、光路132を形成する鏡筒131内に2つの凸レンズ部134,135を位置決めするストッパ部として、ストッパ(レンズ位置決め用ストッパ)138を形成し、鏡筒131内に2つの凸レンズ部134,135を挿入したことに特徴を有する。
本実施の形態のレンズアセンブリ130の構成について、図14を用いて説明する。
鏡筒131は、外筒壁136、内筒壁137ともに略角筒状に形成され、鏡筒131内に挿入する2つの凸レンズ部134,135の輪郭は、鏡筒131の内筒壁137の断面に一致するよう形成される。内筒壁137には、凸レンズ部134,135を固定する位置に合わせて段差が形成され、その段差がストッパ138となる。ストッパ138は、凸レンズ部134,135を鏡筒131の両側から挿入した際、両凸レンズ部134,135が各光伝送路61と各光電素子62とを個々に光結合するように、両凸レンズ部134,135を所望の位置に位置決めする。
鏡筒131に挿入される2つの凸レンズ部134,135はストッパ138で位置決めされた後、接着固定されるとよい。接着には、アクリル系光学接着剤やエポキシ系光学系接着剤などが用いられる。
2つの凸レンズ部134,135及び鏡筒131は第一〜第三の実施の形態と同様に、金型成形を用いて同一の光学樹脂材料で形成される。
鏡筒131の光伝送路側には光コネクタ接続用キャップ18が設けられる。また、鏡筒131の光電素子側は、鏡筒131の主部131aより幅広に形成される光軸方向調整用スペーサ139が形成される。光軸方向調整用スペーサ139は、鏡筒131の光電素子側を幅広に形成することにより、鏡筒131とPDアセンブリ30との接触面積を大きくし、レンズアセンブリ130とPDアセンブリ30とを強固に接合することができる。
また、光軸方向調整用スペーサ139の光電素子側(裏側)には、図示しないアウトガス排出溝が形成される。
本実施の形態のレンズアセンブリ130においても第一の実施の形態と同様な作用効果を有する。
一般に、凸レンズ部にボス部(凸)を設けたり、凸レンズ部を矩形状に加工にすると、レンズ面の精度が悪くなる可能性がある。そこで、本実施の形態では、凸レンズ部134,135の形状をシンプルにして鏡筒131と別工程で作製し、その凸レンズ部134,135を鏡筒131に挿入して固定する構成にすることにより、凸レンズ部134,135のレンズ面を高精度に形成したレンズアセンブリを得ることができる。
本発明に係る好適な第一の実施形態のレンズアセンブリを示す前方斜視図である。 図1のレンズアセンブリの分解前方斜視図である。 図1のレンズアセンブリの分解後方斜視図である。 図1のレンズアセンブリの光伝搬方向に沿った横断面図である。 図1のレンズアセンブリの光伝搬方向に沿った縦断面図である。 図6(a)は図1のレンズアセンブリを用いた光モジュールの光路を説明する概略図、図6(b)はその1チャンネル分を示す概略図である。 好適な第二の実施形態のレンズアセンブリを示す分解斜視図である。 図7のレンズアセンブリの横断面図である。 好適な第三の実施形態のレンズアセンブリを示す前方斜視図である。 図9のレンズアセンブリの後方斜視図である。 図9のレンズアセンブリの横断面図である。 好適な第四の実施形態のレンズアセンブリを示す斜視図である。 図12のレンズアセンブリの分解斜視図である。 図12のレンズアセンブリの分解断面斜視図である。 図12のレンズアセンブリの縦断面図である。 図12のレンズアセンブリの横断面図である。 従来のレンズアセンブリを用いた光モジュールを説明する概略図である。
符号の説明
10 レンズアセンブリ
11,12 ブロック体
13,14 凸レンズ部
15 第1レンズブロック
16 第2レンズブロック
18 光コネクタ接続用キャップ
23 光軸方向調整用スペーサ

Claims (7)

  1. 複数の整列された光伝送路と、その光伝送路に対応して整列され光信号を送信または受信する複数の光電素子との間に介設され、各光伝送路と各光電素子間の光信号を個々に結合させる2つのレンズ部からなるレンズアセンブリにおいて、
    上記レンズ部を筒状のブロック内に設けたレンズブロックを2つ形成し、これら2つのレンズブロックを互いに接合して形成されることを特徴とするレンズアセンブリ。
  2. 上記2つのレンズブロックを互いに接合する接合面には、接合用突起及び接合用穴が形成され、上記2つのレンズブロックは上記接合用突起と上記接合用穴を嵌合して接合される請求項1記載のレンズアセンブリ。
  3. 上記レンズアセンブリを形成する上記2つのレンズブロックに設けられた上記レンズ部間には光信号の一部を反射するハーフミラーが設けられ、上記2つのレンズブロックを互いに接合する接合面を上記レンズ部の光軸に対して斜めに形成すると共に、上記接合面の少なくとも一方には上記ハーフミラーを固定する溝が形成され、その溝には上記ハーフミラーが固定される請求項1または2記載のレンズアセンブリ。
  4. 上記2つのレンズブロックは互いに同じ形状に形成され、上記各レンズブロックは、上記筒状のブロックと上記レンズ部とを同一の光学樹脂により一体に形成される請求項1〜3いずれかに記載のレンズアセンブリ。
  5. 複数の整列された光伝送路と、その光伝送路に対応して整列され光信号を送信または受信する複数の光電素子との間に介設され、各光伝送路と各光電素子間の光信号を個々に結合させる2つのレンズ部からなるレンズアセンブリにおいて、
    上記2つのレンズ部が挿入される鏡筒を備え、上記鏡筒には上記2つのレンズ部間を上記鏡筒内で所定間隔に保持するストッパ部が形成されることを特徴するレンズアセンブリ。
  6. 上記光電素子側に設けられる上記レンズブロックまたは上記鏡筒の光電素子側端面には、上記光信号が伝搬する貫通穴が形成された光軸方向調整用スペーサが設けられ、その光軸方向調整用スペーサには、上記貫通穴から周縁にかけて溝が形成される請求項1〜5いずれかに記載のレンズアセンブリ。
  7. 請求項1〜6いずれかに記載のレンズアセンブリと、複数の整列された光伝送路と、その光伝送路に対応して整列され、光信号を送信または受信する複数の光電素子とを備えたことを特徴とする光モジュール。
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