JP2008199168A - レイヤ2スイッチ装置、レイヤ2フレーム送信方法 - Google Patents

レイヤ2スイッチ装置、レイヤ2フレーム送信方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2008199168A
JP2008199168A JP2007030372A JP2007030372A JP2008199168A JP 2008199168 A JP2008199168 A JP 2008199168A JP 2007030372 A JP2007030372 A JP 2007030372A JP 2007030372 A JP2007030372 A JP 2007030372A JP 2008199168 A JP2008199168 A JP 2008199168A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
priority
information
frame
address
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2007030372A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahito Endo
正仁 遠藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yokogawa Electric Corp
Original Assignee
Yokogawa Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yokogawa Electric Corp filed Critical Yokogawa Electric Corp
Priority to JP2007030372A priority Critical patent/JP2008199168A/ja
Publication of JP2008199168A publication Critical patent/JP2008199168A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Small-Scale Networks (AREA)

Abstract

【課題】同一レイヤ3セグメント内で送受信される通信データについて、レイヤ3レベルでの優先制御を行う。
【解決手段】レイヤ2スイッチ装置10aにおいて、複数のレイヤ2フレームを順次受信する受信部11と、受信部11により受信されるレイヤ2フレームから、レイヤ3通信制御に関する情報であるレイヤ3情報を取得するレイヤ3情報取得部121と、各レイヤ2フレームについて、レイヤ3情報取得部121により取得されるレイヤ3情報に基づいて、レイヤ3通信制御にかかる優先度であるレイヤ3優先度を取得する判別部12aと、判別部12aにより取得されるレイヤ3優先度に基づく順序で、各レイヤ2フレームを順次送信する転送部16と、を含むことを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明はレイヤ2スイッチ装置及びレイヤ2フレーム送信方法に関する。
近年、IP(Internet Protocol)ネットワークの利用用途は、例えば工業プラントに設置される各種センサ装置とその監視端末装置間の通信など、リアルタイム性が極めて重視される通信にも広がりをみせている。このような用途で用いられるIPネットワークには、通信経路上で発生する通信データの到達遅延の許容量が非常に小さいという特徴があり、通信データの到達遅延を短縮するための技術が求められる。
このような技術のひとつに、レイヤ3(OSI参照モデルのネットワークレイヤ)レベルでの優先制御技術が挙げられる。これは、上述したようなIPネットワークにおいても、必ずしも全ての通信データについて限界まで到達遅延を短縮しなければならないわけではなく、到達遅延短縮の必要性が高い通信データとそうでないものとがあるという点に着目した技術であり、レイヤ3のレベルで、通信データに優先度を付与するものである。具体的な例では、送信元IPアドレス又は宛先IPアドレスごとの優先度をレイヤ3ルーティング装置(ルータなど)に予め記憶させておくことや、レイヤ3ヘッダのTOS(Type Of Service)フィールド内に優先度を設定することにより、通信データに優先度を付与する。レイヤ3ルーティング装置は、通信データを受信すると、該通信データに付与された優先度を取得し、取得した優先度に応じた送信制御を行う。
ところで、特許文献1には、VLAN(Virtual Local Area Network)セグメントを跨って転送される通信データの到達遅延を短縮することのできる技術が開示されている。異なるVLANセグメントに属している複数の端末装置間で送受信される通信データは、各端末装置が同一レイヤ3セグメントに属している場合であっても、全てレイヤ3ルーティング装置を経由することになる。このため、レイヤ3ルーティング装置でのルーティング処理が必要となり、通信データの到達遅延が大きくなりがちである。特許文献1に開示される技術は、このような場合に、各端末装置間で送受信される通信データがレイヤ3ルーティング装置を経由しないで済むようにすることにより、VLANセグメントを跨って転送される通信データの到達遅延を短縮しようとするものである。
具体的には、レイヤ3ルーティング装置と各端末装置の間にはレイヤ2(OSI参照モデルのデータリンクレイヤ)スイッチ装置(スイッチングハブなど)が設置されることがあり、これが利用される。このレイヤ2スイッチ装置は、端末装置とレイヤ3ルーティング装置の間で送受信される通信データのうちARP(Address Resolution Protocol)パケットを盗み見ることにより、端末装置のIPアドレスと同端末装置のMAC(Media Access Control)アドレスとの対応付けを取得し、記憶する。
ここで、レイヤ2スイッチ装置は、ある端末装置のIPアドレスAと同端末装置のMACアドレスBとを対応付けて記憶したとする。レイヤ2スイッチ装置は、IPアドレスAを宛先とするレイヤ3パケット(ARPパケットやIPパケット)を含むレイヤ2フレームを受信するとまず、その宛先であるIPアドレスAを取得する。そして、取得したIPアドレスAと対応付けて記憶しているMACアドレスBを読み出し、該レイヤ2フレームを、レイヤ3ルーティング装置のMACアドレスではなく、読み出したMACアドレスBに対して転送する。これにより、上記レイヤ2フレームに含まれるレイヤ3パケットはレイヤ3ルーティング装置を経由することなく宛先に到達することになり、レイヤ3ルーティング装置でのルーティング処理が行われなくなる。すなわち、通信データの到達遅延を小さくすることが実現される。
特開2005−217715号公報
上記特許文献1に記載の技術は、要するに、同一レイヤ3セグメント内で送受信可能ではあるけれども、異なるVLANセグメントに属しているために同一レイヤ3セグメント内での送受信が行われていなかった通信データを、同一レイヤ3セグメント内で送受信するようにしたことにより、通信データの到達遅延を短縮しているのであるが、通信データがレイヤ3ルーティング装置を経由しなくなってしまうので、上述したレイヤ3レベルでの優先制御技術が使えなくなり、その結果、到達遅延短縮の必要性が高い通信データについては、特許文献1に記載の技術を導入することにより却って到達遅延が大きくなってしまうという問題がある。
このような問題は、特許文献1のようにVLANを用いる場合に限られるものではなく、そもそも同一レイヤ3セグメント内で送受信される通信データ全てについて、同様の問題が生じ得る。
従って、本発明の課題の一つは、同一レイヤ3セグメント内で送受信される通信データについて、レイヤ3レベルでの優先制御を行うことを実現するレイヤ2スイッチ装置及びレイヤ2フレーム送信方法を提供することにある。
上記課題を解決するための本発明にかかるレイヤ2スイッチ装置は、複数のレイヤ2フレームを順次受信する受信手段と、前記受信手段により受信されるレイヤ2フレームから、レイヤ3通信制御に関する情報であるレイヤ3情報を取得するレイヤ3情報取得手段と、前記各レイヤ2フレームについて、前記レイヤ3情報取得手段により取得されるレイヤ3情報に基づいて、レイヤ3通信制御にかかる優先度であるレイヤ3優先度を取得するレイヤ3優先度取得手段と、前記レイヤ3優先度取得手段により取得されるレイヤ3優先度に基づく順序で、前記各レイヤ2フレームを順次送信する送信手段と、を含むことを特徴とする。
これによれば、レイヤ2スイッチ装置がレイヤ3情報を取得し、さらに取得したレイヤ3情報に基づいてレイヤ3優先度(レイヤ3レベルでの優先度)を取得しているので、同一レイヤ3セグメント内で送受信されるレイヤ3パケットに含まれる通信データについて、レイヤ3レベルでの優先制御を行うことが実現される。
また、上記レイヤ2スイッチ装置において、前記各レイヤ2フレームのレイヤ2ヘッダはIPマルチキャストアドレスの少なくとも一部を含み、前記レイヤ3情報取得手段が取得する前記レイヤ3情報は、前記受信手段により受信されるレイヤ2フレームのレイヤ2ヘッダに含まれる前記IPマルチキャストアドレスの少なくとも一部である、こととしてもよい。
一般に、レイヤ3パケットがマルチキャスト送信されるものである場合、レイヤ2ヘッダ内の宛先MACアドレスには、レベル3情報のひとつであるIPマルチキャストアドレスの少なくとも一部(一例では32ビットのIPマルチキャストアドレスのうち、下位の23ビット。)が含まれる。上記レイヤ2スイッチ装置は、このIPマルチキャストアドレスの少なくとも一部を取得しているので、レイヤ3ヘッダを参照することなく、レイヤ3情報を取得することができる。
また、上記レイヤ2スイッチ装置において、前記レイヤ3情報取得手段は、前記受信手段により受信されるレイヤ2フレームに含まれるレイヤ3パケットから、前記レイヤ3情報を取得する、こととしてもよい。
これによれば、レイヤ2スイッチ装置は、レイヤ3ヘッダに含まれる送信元IPアドレスや、宛先IPアドレス、TOSフィールド内の情報などに基づいて、レイヤ3レベルでの優先制御を行うことができるようになる。
また、上記各レイヤ2スイッチ装置において、前記レイヤ3情報と、前記レイヤ3優先度と、を対応付けて記憶する記憶手段、を含み、前記レイヤ3優先度取得手段は、前記レイヤ3情報取得手段により取得されるレイヤ3情報と対応付けて前記記憶手段に記憶されるレイヤ3優先度を取得することにより、前記レイヤ3優先度を取得する、こととしてもよい。
これによれば、レイヤ2スイッチ装置は、記憶手段からレイヤ3優先度を取得することができるようになる。
また、上記各レイヤ2スイッチ装置において、前記各レイヤ2フレームについて、レイヤ2通信制御にかかる優先度であるレイヤ2優先度を取得するレイヤ2優先度取得手段と、前記送信手段は、前記レイヤ2優先度取得手段により取得されるレイヤ2優先度と、前記レイヤ3優先度取得手段により取得されるレイヤ3優先度と、に基づく順序で、前記各レイヤ2フレームを順次送信する、こととしてもよい。
これによれば、レイヤ2レベルでの優先制御に併せて、レイヤ3レベルでの優先制御を行うようにすることができる。
また、本発明にかかるレイヤ2フレーム送信方法は、複数のレイヤ2フレームを順次受信する受信ステップと、前記受信ステップにおいて受信されるレイヤ2フレームから、レイヤ3通信制御に関する情報であるレイヤ3情報を取得するレイヤ3情報取得ステップと、前記各レイヤ2フレームについて、前記レイヤ3情報取得ステップにおいて取得されるレイヤ3情報に基づいて、レイヤ3通信制御にかかる優先度であるレイヤ3優先度を取得するレイヤ3優先度取得ステップと、前記レイヤ3優先度取得ステップにおいて取得されるレイヤ3優先度に基づく順序で、前記各レイヤ2フレームを順次送信する送信ステップと、を含むことを特徴とする。
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施の形態にかかるIPネットワークシステム1のシステム構成を示す図である。同図に示すように、IPネットワークシステム1はレイヤ2スイッチ装置10、レイヤ3ルーティング装置20、複数の端末装置30(図1では、端末装置30−1,端末装置30−2,及び端末装置30−3の3つを例示している。)を含んで構成される。
各端末装置30の例としては、工業プラントに設置される各種センサ装置や、工業用プラントの監視端末として用いられるコンピュータなどが挙げられる。また、レイヤ2スイッチ装置10には、ハブ、スイッチングハブ、イーサネット(登録商標)スイッチなど、レイヤ2の通信制御を行う装置が含まれる。レイヤ3ルーティング装置20には、ルータ、レイヤ3スイッチなど、レイヤ3の通信制御を行う装置が含まれる。
レイヤ2スイッチ装置10は複数の通信ポートを有している。図1では、このうち通信ポートP1,通信ポートP2,通信ポートP3,及び通信ポートP4を示している。また、各端末装置30は通信ポートを1つずつ有しており、図1では、端末装置30−1,端末装置30−2,及び端末装置30−3の通信ポートを、それぞれ通信ポートP11,通信ポートP12,及び通信ポートP13としている。通信ポートP1と通信ポートP11、通信ポートP2と通信ポートP12、通信ポートP3と通信ポートP13、はそれぞれ所定のケーブルにより通信接続されている。また、通信ポートP4は、レイヤ3ルーティング装置20の通信ポートと接続されている。なお、図示していないが、レイヤ3ルーティング装置20も複数の通信ポートを有しており、そのうちのひとつはレイヤ2スイッチ装置10と接続され、他の各通信ポートはそれぞれ図示しない通信装置と接続されている。
上記各通信ポートにはレイヤ2のアドレスであるMACアドレスが予め付与されており、上記各装置は、自身の通信ポートに付与されたMACアドレスを記憶している。また、各端末装置30及びレイヤ3ルーティング装置20の各通信ポートにはレイヤ3のアドレスであるIPアドレス予め付与されており、上記各装置は、自身の通信ポートに付与されたIPアドレスも記憶している。
各端末装置30は、送信対象の通信データを取得し、その宛先となる端末装置30の通信ポートに付与されたIPアドレス(宛先IPアドレス)と、自身の通信ポートに付与されたIPアドレス(送信元IPアドレス)と、レイヤ3優先度(保証してほしいサービス品質(EF:Expedited Forwarding、AF:Assured Forwarding、CF:Class Selector、ベストエフォートなど)を示す情報。以下では、この情報をDSCP(Diffserv Code Point)という。)を示す情報を含むTOSフィールドと、を含むレイヤ3ヘッダを付加することで、レイヤ3ヘッダを含むレイヤ3パケットを生成する。各端末装置30はさらに、このレイヤ3パケットに、通信データの宛先となる端末装置30の通信ポートに付与されたMACアドレス(宛先MACアドレス)と、自身の通信ポートに付与されたMACアドレス(送信元MACアドレス)と、を含むレイヤ2ヘッダを付加し、レイヤ3パケット及びレイヤ2ヘッダを含むレイヤ2フレームを生成する。そして、こうして生成したレイヤ2フレームを、自身の通信ポートから送信する。
なお、各端末装置30がレイヤ3ヘッダに含める宛先IPアドレスは、操作者によって入力されるか、又は図示しないDNS(Domain Name System)サーバ装置から受信されるものである。また、各端末装置30がレイヤ2ヘッダに含める宛先MACアドレスは、ARPにより取得されるものである。すなわち、各端末装置30は予め、ARPパケットと呼ばれるパケットを用いて他の端末装置30のIPアドレス及びMACアドレスを取得し、これらを対応付けて記憶しており、各端末装置30は、レイヤ2ヘッダに含める宛先MACアドレスを、レイヤ3ヘッダに含める宛先IPアドレスと対応付けて記憶しているMACアドレスとする。
レイヤ2スイッチ装置10は、各端末装置30が以上のようにして送信したレイヤ2フレームを受信する。そして、該レイヤ2フレームが受信された通信ポートと、該レイヤ2フレームのレイヤ2ヘッダに含まれる送信元MACアドレスと、を対応付けて記憶する。レイヤ2スイッチ装置10は、この処理を常時行うことにより、自身の各通信ポートと、その先に接続されている端末装置30等のMACアドレスと、を対応付けて記憶する。
また、レイヤ2スイッチ装置10は、各端末装置30からレイヤ2フレームを受信すると、そのレイヤ2ヘッダに含まれる宛先MACアドレスを取得し、該宛先MACアドレスと対応付けて記憶している通信ポートから、受信したレイヤ2フレームを送信する。なお、該宛先MACアドレスと対応付けて記憶している通信ポートがない場合には、全ての通信ポートから、受信したレイヤ2フレームを送信することとしてもよい。
レイヤ2スイッチ装置10は、以上のようにしてレイヤ2フレームを送信する際、該レイヤ2フレームからレイヤ3通信制御に関する情報であるレイヤ3情報(送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、DSCP、後述するIPマルチキャストアドレスの一部など)を取得する。そして、取得したレイヤ3情報に基づいて、レイヤ3通信制御にかかる優先度であるレイヤ3優先度を取得し、取得した優先度に基づいてさらに、所定の優先制御処理を行う。この点については後に詳述する。
各端末装置30は、自身の通信ポートにレイヤ2フレームが到着すると、そのレイヤ2ヘッダに含まれる宛先MACアドレスを取得し、該レイヤ2フレームが到着した通信ポートに付与されているMACアドレスであるか否かを判定する。判定の結果、該レイヤ2フレームが到着した通信ポートに付与されているMACアドレスであると判定された場合に、該レイヤ2フレームを受信し、受信したレイヤ2フレームに含まれる通信データに基づく処理を行う。
レイヤ3ルーティング装置20は、自身の各通信ポートと、ネットワークアドレス及びサブネットマスクと、を対応付けるルーティングテーブルを記憶している。レイヤ3ルーティング装置20は、自身の通信ポートにレイヤ2フレームが到着するとまず、そのレイヤ2ヘッダに含まれるレイヤ3パケットを取得する。次に、ルーティングテーブルとレイヤ3パケットのレイヤ3ヘッダに含まれる宛先IPアドレスと、から宛先ネットワークアドレスを決定する。そして、決定した宛先ネットワークアドレスと対応付けて記憶される通信ポートをルーティングテーブルから読み出し、該通信ポートから上記レイヤ2フレームを送信する。
なお、この場合において、レイヤ3ルーティング装置20も端末装置30同様、ARPを用いて宛先MACアドレスを決定しており、決定した宛先MACアドレスによりレイヤ2ヘッダを書き換えたレイヤ2フレームを送信する。
以下、レイヤ2スイッチ装置10が行う優先制御処理の具体的な実施の形態1及び2について、詳細に説明する。なお、以下の説明では、端末装置30−1と端末装置30−2とが、いずれも端末装置30−2に対してレイヤ2フレームを送信する場合を例に取って説明する。
[実施の形態1]
図2は、実施の形態1にかかるレイヤ2スイッチ装置10aの機能ブロックを示す図である。同図に示すように、レイヤ2スイッチ装置10aは受信部11、判別部12a、記憶部13、送出ポート取得部14、保持部15a、転送部16を含んで構成されており、さらに、判別部12aはその内部にレイヤ3情報取得部121を含んで構成される。なお、保持部15a及び転送部16は通信ポートごとに設けられており、図2には端末装置30−2に接続されている通信ポートにかかるものだけを表示している。
受信部11は、それぞれレイヤ3パケット及びレイヤ2ヘッダを含む複数のレイヤ2フレームを順次受信する。ここでは特に、端末装置30−1及び端末装置30−2がそれぞれ送信したレイヤ2フレームを順次受信する。
送出ポート取得部14は、ARPにより各レイヤ2フレームの宛先MACアドレス(ここでは端末装置30−2に付与されているMACアドレスとなる。)と、各レイヤ2フレームを転送すべき通信ポート(ここでは端末装置30−2に接続されている通信ポートとなる。)と、を取得する。そして、各レイヤ2フレームを、当該レイヤ2フレームについて取得した通信ポートについて設けられている保持部15aに出力する。また、送出ポート取得部14は、取得した各レイヤ2フレームの宛先MACアドレスを、各レイヤ2フレームに対応付けて転送部16に出力する。
レイヤ3情報取得部121は、受信部11により受信されるレイヤ2フレームから、レイヤ3通信制御に関する情報であるレイヤ3情報を取得する。具体的には、送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、DSCP、後述するIPマルチキャストアドレスの一部などを、レイヤ3情報として取得する。レイヤ3情報取得部121が具体的にどの情報をレイヤ3情報として取得するかは、予め決めておけばよい。以下、レイヤ3情報取得部121の処理について、詳細に説明する。
まず、レイヤ3情報取得部121が、レイヤ2フレームに含まれるレイヤ3パケットからレイヤ3情報を取得する場合について説明する。レイヤ3パケットのレイヤ3ヘッダには、上述のように、送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、DSCPが含まれており、レイヤ3情報取得部121は、受信部11により受信されたレイヤ2フレームに含まれるレイヤ3ヘッダを参照し、そのレイヤ3ヘッダから、送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、DSCPのうち少なくとも1つを、レイヤ3情報として取得する。
次に、レイヤ3情報取得部121が、レイヤ2フレームのレイヤ2ヘッダからレイヤ3情報を取得する場合について説明する。これは、レイヤ2フレームに含まれるレイヤ3パケットがマルチキャスト送信にかかるものである場合である。この場合、マルチキャスト送信を行う端末装置30は、その中に含まれるレイヤ3ヘッダ内の宛先IPアドレスに、予めマルチキャスト用に予約された特定のアドレス空間内のIPアドレス(IPマルチキャストアドレス)を設定する。
図3(a)は、IPv4におけるIPマルチキャストアドレスの例を示す図である。また、図3(c)は、IPv6におけるIPマルチキャストアドレスの例を示す図である。これらの図に示すように、IPマルチキャストアドレスは、当該IPアドレスがIPマルチキャストアドレスであることを示すマルチキャスト指示情報と、マルチキャストグループIDと、を含んで構成される。なお、IPv4においては、マルチキャスト指示情報は4ビットの情報(具体的には2進数で「1110」。)であり、マルチキャストグループIDは28ビットの情報である。また、IPv6においては、マルチキャスト指示情報は16ビットの情報(具体的には16進数で「FFXX」。ただし、「X」は任意の値である。)であり、マルチキャストグループIDは112ビットの情報である。
また、マルチキャスト送信を行う端末装置30は、レイヤ2ヘッダ内の宛先MACアドレスにも、予めマルチキャスト用に予約された特定のアドレス空間内のMACアドレス(MACマルチキャストアドレス)を設定する。
図3(b)は、IPv4におけるMACマルチキャストアドレスの例を示す図である。また、図3(d)は、IPv6におけるMACマルチキャストアドレスの例を示す図である。これらの図に示すように、MACマルチキャストアドレスは、当該MACアドレスがMACマルチキャストアドレスであることを示すマルチキャスト指示情報と、同じレイヤ2フレーム内のレイヤ3ヘッダに含まれるIPマルチキャストアドレスを構成するマルチキャストグループIDの一部と、を含んで構成される。なお、IPv4においては、マルチキャスト指示情報は24ビットの情報(具体的には16進数で「01:00:5E」。)であり、マルチキャストグループIDの一部は、該マルチキャストグループIDの下位23ビット分のコピーである。また、IPv6においては、マルチキャスト指示情報は24ビットの情報(具体的には16進数で「33:33:33」。)であり、マルチキャストグループIDの一部は、該マルチキャストグループIDの下位24ビット分のコピーである。
レイヤ3情報取得部121は、レイヤ2フレームに含まれるレイヤ2ヘッダから、宛先MACアドレスを取り出し、まずその上位24ビットを参照する。そして、その値が、上記マルチキャスト指示情報に相当している場合、該宛先MACアドレスはMACマルチキャストアドレスであると判定し、その中に含まれるマルチキャストグループIDの一部を取得する。そして、該一部をレイヤ3情報とする。
なお、以上のようにマルチキャストグループIDの一部(23ビット又は24ビット)をレイヤ3情報とする場合、マルチキャスト送信を行う各端末装置30が、上記一部が重複しないマルチキャストグループIDを用いるようにすることが望ましい。具体的な例では、各端末装置30は、マルチキャスト送信を行う際、予め記憶しているマルチキャストグループID群の中からマルチキャストグループIDを選択して使用するが、このマルチキャストグループID群に記憶しておくマルチキャストグループIDを、上記一部が互いに異なるもののみにしておくことが望ましい。
記憶部13は、上記のようにして取得されるレイヤ3情報と、レイヤ3通信制御にかかる優先度であるレイヤ3優先度と、を対応付けて記憶する。具体的には、送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、マルチキャストグループIDの上記一部のうち少なくとも1つ又はこれらの組み合わせと、レイヤ3優先度と、を対応付けて記憶する。以下、具体的な例を挙げながら説明する。
1つ目の例は、記憶部13が、送信元IPアドレスと、レイヤ3優先度と、を対応付けて記憶する例である。この例では、表1に示すように、送信元IPアドレスごとに、「高」又は「低」のいずれかのレイヤ3優先度が記憶される。
Figure 2008199168
2つ目の例は、記憶部13が、宛先IPアドレスと、レイヤ3優先度と、を対応付けて記憶する例である。この例では、表2に示すように、宛先IPアドレスごとに、「高」又は「低」のいずれかのレイヤ3優先度が記憶される。
Figure 2008199168
3つ目の例は、記憶部13が、送信元IPアドレス及び宛先IPアドレスの組み合わせと、レイヤ3優先度と、を対応付けて記憶する例である。この例では、表3に示すように、送信元IPアドレス及び宛先IPアドレスの組み合わせごとに、「高」又は「低」のいずれかのレイヤ3優先度が記憶される。
Figure 2008199168
4つ目の例は、記憶部13が、マルチキャストグループIDの上記一部と、レイヤ3優先度と、を対応付けて記憶する例である。この例では、表4に示すように、送信元IPアドレス及び宛先IPアドレスの組み合わせごとに、「高」又は「低」のいずれかのレイヤ3優先度が記憶される。なお、表4はIPv4の場合の例(上記一部が23ビットである例)である。
Figure 2008199168
5つ目の例は、記憶部13が、マルチキャストグループIDの上記一部を含むレイヤ3情報及びマルチキャストグループIDの上記一部を含まないレイヤ3情報のそれぞれと、レイヤ3優先度と、を対応付けて記憶する例である。この例では、表4に示すように、マルチキャストグループIDの上記一部を含むレイヤ3情報にレイヤ3優先度「高」が、マルチキャストグループIDの上記一部を含まないレイヤ3情報にレイヤ3優先度「低」が、それぞれ対応付けて記憶される。すなわち、この例は、マルチキャスト送信にかかる通信データの優先度が、ユニキャスト送信(1対1送信)にかかる通信データよりも高くなるようにした例である。
Figure 2008199168
なお、以上説明した記憶部13の記憶内容は、図示しない入力手段を用いて、ユーザにより設定される。
判別部12aは、受信部11により受信される各レイヤ2フレームについて、レイヤ3情報取得部121により取得されるレイヤ3情報に基づいてレイヤ3優先度を取得するレイヤ3優先度取得手段として機能する。
具体的には、レイヤ3情報取得部121が記憶部13に記憶されるレイヤ3情報を取得する場合、判別部12aは、レイヤ3情報取得部121により取得されるレイヤ3情報と対応付けて記憶部13に記憶されるレイヤ3優先度を取得することにより、レイヤ3優先度を取得する。
すなわち、レイヤ3情報取得部121が送信元IPアドレスをレイヤ3情報として取得する場合、判別部12aは、記憶部13から該送信元IPアドレスと対応付けて記憶されるレイヤ3優先度(表1)を取得する。また、レイヤ3情報取得部121が宛先IPアドレスをレイヤ3情報として取得する場合、判別部12aは、記憶部13から該宛先IPアドレスと対応付けて記憶されるレイヤ3優先度(表2)を取得する。また、レイヤ3情報取得部121が送信元IPアドレス及び宛先IPアドレスをレイヤ3情報として取得する場合、判別部12aは、記憶部13から該送信元IPアドレス及び該宛先IPアドレスの組み合わせと対応付けて記憶されるレイヤ3優先度(表3)を取得する。さらに、レイヤ3情報取得部121がマルチキャストグループIDの上記一部をレイヤ3情報として取得する場合、判別部12aは、記憶部13から該一部と対応付けて記憶されるレイヤ3優先度(表4)を取得する。また、レイヤ3情報取得部121がマルチキャストグループIDの上記一部をレイヤ3情報として取得するように予め決められている場合において、レイヤ3情報取得部121により取得されるレイヤ3情報にマルチキャストグループIDの上記一部が含まれているか否かに応じ、判別部12aは、記憶部13からレイヤ3優先度(表5)を取得する。
また、レイヤ3情報取得部121がDSCPを取得する場合、判別部12aは、DSCPにより示されるレイヤ3優先度(EF、AF、CF、ベストエフォートなど)を取得する。以下の説明では、簡単のためDSCPにより示されるレイヤ3優先度も「高」又は「低」のいずれかに分類されるとして説明する。
なお、以上説明した判別部12aの処理はあくまで一例である。例えば表4と表5を組み合わせ、レイヤ3情報がマルチキャストグループIDの上記一部を含み、かつそのマルチキャストグループIDが「0.0.1」である場合に優先度「高」、レイヤ3情報がマルチキャストグループIDの上記一部を含み、かつそのマルチキャストグループIDが「127.0.1」である場合に優先度「中」、レイヤ3情報がマルチキャストグループIDの上記一部を含まない場合に優先度「低」というようにしてもよいし、他にも種々の実施例が考えられる。
保持部15aは、送出ポート取得部14から入力される各レイヤ2フレームに含まれるレイヤ3パケットを、レイヤ3優先度ごとに一時的に保持する。具体的には、保持部15aは上記レイヤ3優先度ごとの記憶領域を有しており、各レイヤ2フレームについて判別部12aにより取得されたレイヤ3優先度に対応する記憶領域に、該各レイヤ2フレームにそれぞれ含まれるレイヤ3パケットを一時的に記憶する。なお、各記憶領域には、FIFO(First In First Out:先入れ先出し)方式のキューを用いることが好適である。
転送部16は、保持部15aの各記憶領域に記憶される各レイヤ2フレームを、該各記憶領域に対応するレイヤ3優先度(判別部12aにより取得されたレイヤ3優先度)に基づく順序で、順次送信する。具体的には、保持部15aの各記憶領域から、各記憶領域に対応するレイヤ3優先度に応じて順次レイヤ3パケットを取り出す。そして、送出ポート取得部14から入力される宛先MACアドレスを宛先MACアドレスとして、自身に対応して設けられている通信ポート(ここでは端末装置30−2に接続している通信ポートとなる。)に付与されているMACアドレスを送信元MACアドレスとして、それぞれ含むレイヤ2ヘッダを付加し、レイヤ2フレームを生成する。転送部16は、こうして生成したレイヤ2フレームを上記通信ポートから送信する。
転送部16による上記各記憶領域からのレイヤ3パケットの取り出しについて、例を挙げて詳しく説明する。
一例では、転送部16は、まず、優先度「高」に対応して設けられる記憶領域(記憶領域M1とする。)にレイヤ3パケットが記憶されているか否かを判定する。そして、記憶されていると判定した場合、記憶領域M1に記憶されるレイヤ3パケットを取り出した上で、記憶領域M1にレイヤ3パケットが記憶されているか否かの判定処理から、同様の処理を繰り返す。一方、記憶されていないと判定した場合、転送部16は、優先度「低」に対応して設けられる記憶領域(記憶領域M2とする。)にレイヤ3パケットが記憶されているか否かを判定する。そして、記憶されていると判定した場合、記憶領域M2に記憶されるレイヤ3パケットを取り出し、記憶領域M1にレイヤ3パケットが記憶されているか否かの判定処理から、同様の処理を繰り返す。
なお、上記例において、転送部16は、所定回数連続して記憶領域M1からレイヤ3パケットを取り出した場合、記憶領域M2に記憶されるレイヤ3パケットを取り出すための処理を行うこととしてもよい。こうすれば、優先度「低」のレイヤ2フレームも、適切な頻度で送信することができるようになる。
次に、以上説明したレイヤ2スイッチ装置10aの処理を、該処理のフロー図を参照しながら再度より詳細に説明する。
図4は、レイヤ2スイッチ装置10aの処理フロー及び装置間の処理シーケンスを示す図である。同図では、まず、端末装置30−3がレイヤ3パケット及びレイヤ2ヘッダを含むレイヤ2フレームF2を端末装置30−2に対して送信する(S1)。
レイヤ2スイッチ装置10aの受信部11は、端末装置30−3が送信したレイヤ2フレームF2を受信し、レイヤ3情報取得部121及び送出ポート取得部14に渡す。レイヤ3情報取得部121は、渡されたレイヤ2フレームF2からレイヤ3情報を取得する(S2)。続いて、判別部12aは、取得されたレイヤ3情報に基づいてレイヤ3優先度を取得する(S3)。なお、ここではレイヤ3優先度「低」が取得されたとする。
保持部15aは、送出ポート取得部14から入力されるレイヤ2フレームF2に含まれるレイヤ3パケットを、判別部12aにより取得されたレイヤ3優先度「低」に対応する記憶領域(低優先度キュー)に保持する(S4)。
ここで、端末装置30−1は、端末装置30−3がレイヤ2フレームF2を送信した直後に、レイヤ3パケット及びレイヤ2ヘッダを含むレイヤ2フレームF1を端末装置30−2に対して送信したとする(S5)。
レイヤ2スイッチ装置10aの受信部11は、端末装置30−1が送信したレイヤ2フレームF1を受信し、レイヤ3情報取得部121及び送出ポート取得部14に渡す。レイヤ3情報取得部121は、渡されたレイヤ2フレームF1からレイヤ3情報を取得する(S6)。続いて、判別部12aは、取得されたレイヤ3情報に基づいてレイヤ3優先度を取得する(S7)。なお、ここではレイヤ3優先度「高」が取得されたとする。
保持部15aは、送出ポート取得部14から入力されるレイヤ2フレームF1に含まれるレイヤ3パケットを、判別部12aにより取得されたレイヤ3優先度「高」に対応する記憶領域(高優先度キュー)に保持する(S8)。
以上の処理が完了したところで、転送部16によるレイヤ3パケット取り出しタイミングが到来したとする。すると、取り出し時点では、低優先度キューと高優先度キューに1つずつレイヤ3パケットが記憶されており、転送部16は、まず高優先度キューに記憶されているものを取り出す。こうして取り出されるのは、レイヤ2フレームF1に含まれていたものである。転送部16は、取り出したレイヤ3パケットにレイヤ2ヘッダを付加することによりレイヤ2フレームF1’を生成し、端末装置30−2に対して送信する(S9)。次に、転送部16は、低優先度キューに記憶されているレイヤ3パケットを取り出す。こうして取り出されるのは、レイヤ2フレームF2に含まれていたものである。転送部16は、取り出したレイヤ3パケットにレイヤ2ヘッダを付加することによりレイヤ2フレームF2’を生成し、端末装置30−2に対して送信する(S10)。
以上説明したように、本実施の形態によれば、レイヤ2スイッチ装置10aがレイヤ3情報を取得し、さらに取得したレイヤ3情報に基づいてレイヤ3優先度(レイヤ3レベルでの優先度)を取得しているので、同一レイヤ3セグメント内で送受信されるレイヤ3パケットに含まれる通信データについて、レイヤ3レベルでの優先制御を行うことが実現される。その結果、重要度の高い通信データを優先的に処理できるようになる。
また、レイヤ2スイッチ装置10aは、IPマルチキャストアドレスの少なくとも一部を取得しているので、レイヤ3ヘッダを参照することなく、レイヤ3情報を取得することができる。
さらに、レイヤ2スイッチ装置10aは、レイヤ3ヘッダに含まれる送信元IPアドレスや、宛先IPアドレス、TOSフィールド内の情報などに基づいて、レイヤ3レベルでの優先制御を行うことができるようになる。
また、上記優先制御を行うことにより、レイヤ2スイッチ装置10aは、帯域制御を行っていることになる。すなわち、優先度の高い通信データに広い帯域を割り当て、優先度の低い通信データに狭い帯域を割り当てているのと同様の効果を得ることができる。
また、送信元IPアドレスや、宛先IPアドレス、TOSフィールド内の情報などに基づいて上記優先制御を行う場合には、記憶部13の記憶内容に応じた優先制御を行うことになるため、端末装置30の設定に拠ることなく、IPネットワークシステム1全体として帯域を保証することができるようになる。
[実施の形態2]
図5は、実施の形態2にかかるレイヤ2スイッチ装置10bの機能ブロックを示す図である。同図に示すように、レイヤ2スイッチ装置10bは、レイヤ2スイッチ装置10aにおいて、判別部12aに代えて判別部12bを、保持部15aに代えて保持部15bを、それぞれ含むようにしたものである。以下、レイヤ2スイッチ装置10aとの相違点について説明する。
判別部12bは、上述のレイヤ3優先度取得手段として機能するとともに、受信部11により受信されるレイヤ2フレームについて、レイヤ2通信制御にかかる優先度であるレイヤ2優先度を取得するレイヤ2優先度取得手段としても機能する。レイヤ2優先度は、元来レイヤ2スイッチ装置での優先制御のために用いられる優先度である。具体的な例を挙げると、IEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc.)802.1pでは8段階のレイヤ2優先度を示す情報を含むCoS(Class of Service)フィールドをレイヤ2ヘッダに設けることが規定されており、判別部12bは、受信されるレイヤ2フレームのレイヤ2ヘッダのCoSフィールドから、その中に記述されているレイヤ2優先度を取得する。
次に、判別部12bは、以上のようにして取得したレイヤ2優先度及びレイヤ3優先度に基づき、総合優先度を決定する。表6は、レイヤ2優先度及びレイヤ3優先度の組み合わせと、総合優先度と、の関係の具体例を示している。この例では、レイヤ2優先度及びレイヤ3優先度は2段階であり、総合優先度は3段階となっている。記憶部13は、この例のようなレイヤ2優先度及びレイヤ3優先度の組み合わせ、総合優先度と、の関係を規定するテーブルを記憶しており、判別部12bは、このテーブルに基づいて総合優先度を決定する。
Figure 2008199168
保持部15bは、送出ポート取得部14から入力される各レイヤ2フレームに含まれるレイヤ3パケットを、総合優先度ごとに一時的に保持する。具体的には、保持部15aは上記総合優先度ごとの記憶領域を有しており、各レイヤ2フレームについて判別部12aにより取得された総合優先度に対応する記憶領域に、該各レイヤ2フレームにそれぞれ含まれるレイヤ3パケットを一時的に記憶する。なお、各記憶領域には、FIFO方式のキューを用いることが好適である。
転送部16は、保持部15bの各記憶領域に記憶される各レイヤ2フレームを、該各記憶領域に対応する総合優先度(判別部12bにより取得された総合優先度)に基づく順序で、順次送信する。具体的には、保持部15bの各記憶領域から、各記憶領域に対応する総合優先度に応じて順次レイヤ3パケットを取り出す。そして、送出ポート取得部14から入力される宛先MACアドレスを宛先MACアドレスとして、送信する。具体的な送信方法については、実施の形態1に示したものと同様である。
転送部16による上記各記憶領域からのレイヤ3パケットの取り出しについても実施の形態1で示したものと同様であるが、ここでは3段階の優先度(「最高」、「高」、「低」)を用いる場合の例を挙げて、再度詳しく説明しておく。
転送部16は、まず、優先度「最高」に対応して設けられる記憶領域(記憶領域N1とする。)にレイヤ3パケットが記憶されているか否かを判定する。そして、記憶されていると判定した場合、記憶領域N1に記憶されるレイヤ3パケットを取り出した上で、記憶領域N1にレイヤ3パケットが記憶されているか否かの判定処理から、同様の処理を繰り返す。一方、記憶されていないと判定した場合、転送部16は、優先度「高」に対応して設けられる記憶領域(記憶領域N2とする。)にレイヤ3パケットが記憶されているか否かを判定する。そして、記憶されていると判定した場合、記憶領域N2に記憶されるレイヤ3パケットを取り出し、記憶領域N1にレイヤ3パケットが記憶されているか否かの判定処理から、同様の処理を繰り返す。一方、記憶されていないと判定した場合、転送部16は、優先度「低」に対応して設けられる記憶領域(記憶領域N3とする。)にレイヤ3パケットが記憶されているか否かを判定する。そして、記憶されていると判定した場合、記憶領域N3に記憶されるレイヤ3パケットを取り出し、記憶領域N1にレイヤ3パケットが記憶されているか否かの判定処理から、同様の処理を繰り返す。
なお、上記例において、転送部16は、所定回数連続して記憶領域N1からレイヤ3パケットを取り出した場合、記憶領域N2に記憶されるレイヤ3パケットを取り出すための処理を行うこととするとともに、所定回数連続して記憶領域N1又は記憶領域N2のいずれかからレイヤ3パケットを取り出した場合、記憶領域N3に記憶されるレイヤ3パケットを取り出すための処理を行うこととしてもよい。こうすれば、優先度「高」や優先度「低」のレイヤ2フレームも、適切な頻度で送信することができるようになる。
次に、以上説明したレイヤ2スイッチ装置10bの処理を、該処理のフロー図を参照しながら再度より詳細に説明する。
図6は、レイヤ2スイッチ装置10bの処理フロー及び装置間の処理シーケンスを示す図である。同図では、まず、端末装置30−3がレイヤ3パケット及びレイヤ2ヘッダを含むレイヤ2フレームF2を端末装置30−2に対して送信する(S11)。
レイヤ2スイッチ装置10bの受信部11は、端末装置30−3が送信したレイヤ2フレームF2を受信し、レイヤ3情報取得部121及び送出ポート取得部14に渡す。レイヤ3情報取得部121は、渡されたレイヤ2フレームF2からレイヤ3情報を取得する(S12)。続いて、判別部12bは、取得されたレイヤ3情報に基づいてレイヤ3優先度を取得する(S13)。なお、ここではレイヤ3優先度「高」が取得されたとする。また、判別部12bは、レイヤ2フレームF2からレイヤ2優先度を取得する(S14)。なお、ここではレイヤ3優先度「低」が取得されたとする。表6を参照することにすると、この場合の総合優先度は、「高」となる。
保持部15bは、送出ポート取得部14から入力されるレイヤ2フレームF2に含まれるレイヤ3パケットを、判別部12bにより取得された総合優先度「高」に対応する記憶領域(高優先度キュー)に保持する(S15)。
ここで、端末装置30−1は、端末装置30−3がレイヤ2フレームF2を送信した直後に、レイヤ3パケット及びレイヤ2ヘッダを含むレイヤ2フレームF1を端末装置30−2に対して送信したとする(S16)。
レイヤ2スイッチ装置10bの受信部11は、端末装置30−1が送信したレイヤ2フレームF1を受信し、レイヤ3情報取得部121及び送出ポート取得部14に渡す。レイヤ3情報取得部121は、渡されたレイヤ2フレームF1からレイヤ3情報を取得する(S17)。続いて、判別部12bは、取得されたレイヤ3情報に基づいてレイヤ3優先度を取得する(S18)。なお、ここではレイヤ3優先度「高」が取得されたとする。また、判別部12bは、レイヤ2フレームF1からレイヤ2優先度を取得する(S19)。なお、ここではレイヤ3優先度「高」が取得されたとする。再度表6を参照すると、この場合の総合優先度は、「最高」となる。
保持部15bは、送出ポート取得部14から入力されるレイヤ2フレームF1に含まれるレイヤ3パケットを、判別部12bにより取得された総合優先度「最高」に対応する記憶領域(最高優先度キュー)に保持する(S20)。
以上の処理が完了したところで、転送部16によるレイヤ3パケット取り出しタイミングが到来したとする。すると、取り出し時点では、高優先度キューと最高優先度キューに1つずつレイヤ3パケットが記憶されており、転送部16は、まず最高優先度キューに記憶されているものを取り出す。こうして取り出されるのは、レイヤ2フレームF1に含まれていたものである。転送部16は、取り出したレイヤ3パケットにレイヤ2ヘッダを付加することによりレイヤ2フレームF1’を生成し、端末装置30−2に対して送信する(S21)。次に、転送部16は、高優先度キューに記憶されているレイヤ3パケットを取り出す。こうして取り出されるのは、レイヤ2フレームF2に含まれていたものである。転送部16は、取り出したレイヤ3パケットにレイヤ2ヘッダを付加することによりレイヤ2フレームF2’を生成し、端末装置30−2に対して送信する(S22)。
以上説明したように、レイヤ2スイッチ装置10bによれば、レイヤ2レベルでの優先制御に併せて、レイヤ3レベルでの優先制御を行うようにすることができる。
以上本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施され得ることは勿論である。
例えば、レイヤ2スイッチ装置10の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、上記各処理を行ってもよい。
ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。また、この「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
さらに、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」には、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
さらに、上記プログラムは、上述した各機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した各機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
本発明の実施の形態にかかるIPネットワークシステムのシステム構成を示す図である。 本発明の実施の形態1にかかるレイヤ2スイッチ装置の機能ブロックを示す図である。 (a)は、IPv4におけるIPマルチキャストアドレスの例を示す図である。(b)は、IPv4におけるMACマルチキャストアドレスの例を示す図である。(c)は、IPv6におけるIPマルチキャストアドレスの例を示す図である。(d)は、IPv6におけるMACマルチキャストアドレスの例を示す図である。 本発明の実施の形態1にかかるレイヤ2スイッチ装置の処理フロー及び装置間の処理シーケンスを示す図である。 本発明の実施の形態2にかかるレイヤ2スイッチ装置の機能ブロックを示す図である。 本発明の実施の形態2にかかるレイヤ2スイッチ装置の処理フロー及び装置間の処理シーケンスを示す図である。
符号の説明
1 IPネットワークシステム、
10,10a,10b レイヤ2スイッチ装置、
11 受信部、
12a,12b 判別部、
13 記憶部、
14 送出ポート取得部、
15a,15b 保持部、
16 転送部、
20 レイヤ3ルーティング装置、
30 端末装置、
121 レイヤ3情報取得部。

Claims (6)

  1. 複数のレイヤ2フレームを順次受信する受信手段と、
    前記受信手段により受信されるレイヤ2フレームから、レイヤ3通信制御に関する情報であるレイヤ3情報を取得するレイヤ3情報取得手段と、
    前記各レイヤ2フレームについて、前記レイヤ3情報取得手段により取得されるレイヤ3情報に基づいて、レイヤ3通信制御にかかる優先度であるレイヤ3優先度を取得するレイヤ3優先度取得手段と、
    前記レイヤ3優先度取得手段により取得されるレイヤ3優先度に基づく順序で、前記各レイヤ2フレームを順次送信する送信手段と、
    を含むことを特徴とするレイヤ2スイッチ装置。
  2. 請求項1に記載のレイヤ2スイッチ装置において、
    前記各レイヤ2フレームのレイヤ2ヘッダはIPマルチキャストアドレスの少なくとも一部を含み、
    前記レイヤ3情報取得手段が取得する前記レイヤ3情報は、前記受信手段により受信されるレイヤ2フレームのレイヤ2ヘッダに含まれる前記IPマルチキャストアドレスの少なくとも一部である、
    ことを特徴とするレイヤ2スイッチ装置。
  3. 請求項1に記載のレイヤ2スイッチ装置において、
    前記レイヤ3情報取得手段は、前記受信手段により受信されるレイヤ2フレームに含まれるレイヤ3パケットから、前記レイヤ3情報を取得する、
    ことを特徴とするレイヤ2スイッチ装置。
  4. 請求項1から3までのいずれかに記載のレイヤ2スイッチ装置において、
    前記レイヤ3情報と、前記レイヤ3優先度と、を対応付けて記憶する記憶手段、
    を含み、
    前記レイヤ3優先度取得手段は、前記レイヤ3情報取得手段により取得されるレイヤ3情報と対応付けて前記記憶手段に記憶されるレイヤ3優先度を取得することにより、前記レイヤ3優先度を取得する、
    ことを特徴とするレイヤ2スイッチ装置。
  5. 請求項1から4までのいずれかに記載のレイヤ2スイッチ装置において、
    前記各レイヤ2フレームについて、レイヤ2通信制御にかかる優先度であるレイヤ2優先度を取得するレイヤ2優先度取得手段と、
    前記送信手段は、前記レイヤ2優先度取得手段により取得されるレイヤ2優先度と、前記レイヤ3優先度取得手段により取得されるレイヤ3優先度と、に基づく順序で、前記各レイヤ2フレームを順次送信する、
    ことを特徴とするレイヤ2スイッチ装置。
  6. 複数のレイヤ2フレームを順次受信する受信ステップと、
    前記受信ステップにおいて受信されるレイヤ2フレームから、レイヤ3通信制御に関する情報であるレイヤ3情報を取得するレイヤ3情報取得ステップと、
    前記各レイヤ2フレームについて、前記レイヤ3情報取得ステップにおいて取得されるレイヤ3情報に基づいて、レイヤ3通信制御にかかる優先度であるレイヤ3優先度を取得するレイヤ3優先度取得ステップと、
    前記レイヤ3優先度取得ステップにおいて取得されるレイヤ3優先度に基づく順序で、前記各レイヤ2フレームを順次送信する送信ステップと、
    を含むことを特徴とするレイヤ2フレーム送信方法。
JP2007030372A 2007-02-09 2007-02-09 レイヤ2スイッチ装置、レイヤ2フレーム送信方法 Withdrawn JP2008199168A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007030372A JP2008199168A (ja) 2007-02-09 2007-02-09 レイヤ2スイッチ装置、レイヤ2フレーム送信方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007030372A JP2008199168A (ja) 2007-02-09 2007-02-09 レイヤ2スイッチ装置、レイヤ2フレーム送信方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008199168A true JP2008199168A (ja) 2008-08-28

Family

ID=39757745

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007030372A Withdrawn JP2008199168A (ja) 2007-02-09 2007-02-09 レイヤ2スイッチ装置、レイヤ2フレーム送信方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008199168A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012129997A (ja) * 2010-12-16 2012-07-05 Internatl Business Mach Corp <Ibm> パケットにqosレベルを付するための方法、装置およびコンピュータ・プログラム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012129997A (ja) * 2010-12-16 2012-07-05 Internatl Business Mach Corp <Ibm> パケットにqosレベルを付するための方法、装置およびコンピュータ・プログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11374848B2 (en) Explicit routing with network function encoding
RU2735725C1 (ru) Способ и устройство обработки и отправки пакетов, узел pe и узел
EP3863237B1 (en) Packet forwarding method, packet transmission device, and packet reception device
US10924389B2 (en) Segment routing based on maximum segment identifier depth
CN109861924B (zh) 报文的发送、处理方法及装置,pe节点,节点
US9634929B2 (en) Using context labels to scale MAC tables on computer network edge devices
US10749794B2 (en) Enhanced error signaling and error handling in a network environment with segment routing
US10425327B2 (en) System and method for routing in software defined networks using a flow header
JP5880570B2 (ja) マッピングサーバ装置、ネットワークシステム、パケット転送方法およびプログラム
WO2013168737A1 (ja) 通信システム、制御装置、通信方法及びプログラム
US20120243544A1 (en) Usage of masked bmac addresses in a provider backbone bridged (pbb) network
US20080159285A1 (en) Method and apparatus for improved multicast routing
WO2022062506A1 (zh) 一种数据处理方法、装置、存储介质及电子装置
CN109714274B (zh) 一种获取对应关系的方法和路由设备
JPWO2006093299A1 (ja) トンネリング装置及びそれに用いるトンネルフレーム振分方法並びにそのプログラム
WO2017198131A1 (zh) 用于重定向数据流的方法和***、网络设备和控制设备
CN102273177A (zh) 邻居发现协议调解
Perlman et al. Introduction to TRILL
CN105227466A (zh) 通信处理方法和装置
US20210044445A1 (en) Group-based policy multicast forwarding
CN112491706B (zh) 数据报文的处理方法及装置、存储介质、电子装置
US20150032898A1 (en) Method for establishing a virtual community network connection and a system for implementing said method
CN113726653A (zh) 报文处理方法及装置
JP2008199168A (ja) レイヤ2スイッチ装置、レイヤ2フレーム送信方法
Kumar et al. Computer Network-IP Address & Subnetting

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20100511