JP2008198660A - プリント基板及びプリント基板の製造方法 - Google Patents

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始 永井
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春樹 新田
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Abstract

【課題】製造時の損傷による不良や凹部の形状不良などが抑制されていると共に、容易に製造可能な、凹部を有するプリント基板及びそのようなプリント基板の製造方法を提供すること。
【解決手段】第1コア基板又は第2コア基板のうち、凹部の底面を構成するコア基板における金属層は、上面視において凹部の底面と重なる部分が存在しない形状に構成されているので、プリプレグによる基板間を圧着する場合の一般的な手法である積層プレス時において、凹部の底面となる部分が金属層の厚みによって熱板に接触せず、コア基板における凹部の底面に相当する部分に圧力がかかることを防止することができる。その結果、圧着時(積層プレス時)の圧力によって凹部の底面が歪むことを防止することができ、歪みによる凹部の形状不良が生じ難い。
【選択図】図5

Description

本発明は、凹部を有するプリント基板及びその製造方法に関し、特に、製造時の損傷による不良や凹部の変形不良などが抑制されたプリント基板及びそのようなプリント基板の製造方法に関するものである。
近年、電子機器の利便性や携帯性に対する要求の増大に伴い、電子機器の小型化や薄型化が急速に進む傾向にある。その一方で、電子機器の小型化又は薄型化による収納空間の削減に対応するべく、プリント基板の高密度実装化及び薄型化が図られている。
しかし、プリント基板の高密度実装化は、搭載される電子部品自体の小型化に因る部分が大きく、電子部品の特性を維持しつつの小型化には限界があった。また、プリント基板を多層化することによって実装密度の向上を図ることもできるが、プリント基板を多層化した場合には、導体層(配線パターン)間の絶縁性を確保するためにはある程度の厚さが必要となるため、薄型化との両立が困難であった。
そこで、電子機器における収納空間や、その内部へ収納される各収納部品の形状及び収納位置などを考慮して、必要に応じた凹部を有するプリント基板が使用されている。このような凹部を有するプリント基板の製造方法としては、例えば、特開平5−160574号公報(特許文献1)に記載される方法がある。
この特許文献1には、2枚のプリント配線基板(プリント基板)をプリプレグを介して圧着した後に、電子部品搭載用凹部に相当する開口部を座ぐり加工によって形成する方法が記載されている。
より具体的には、特許文献1に記載される電子部品搭載用凹部を有するプリント配線基板の製造方法では、まず、接着層となるプリプレグに開口部に相当する穴を予め形成し、その開口部に、プリプレグの流動に対する堰となる絶縁性部材を装着した上で、2枚のプリント配線基板の間に介在させて熱圧力プレス成形(積層プレス成形)に供してプリント基板の一体化を行い、その後、座ぐり加工による切削によって電子部品搭載用凹部の形成が行われる。
また、別の方法として、凹部の輪郭に応じた外縁を有するコア基板とそのコア基板と面形状の外形寸法が異なる別のコア基板とを、接着材料が流動しない構成の接着シートにより接着し、2枚のコア基板の面形状の外形寸法の差により凹部を形成する方法もある。
特開平5−160574号公報(段落[0017]〜[0021]など)
しかしながら、特許文献1に記載されるように、凹部(電子部品搭載用凹部)を座ぐり加工によって形成した場合には、プリント基板(プリント配線基板)の損傷が生じ易いという問題点があった。
また、一般的に、多層プリント基板は、内層パターンの形成された内層コア基板を積層プレスにより一体化した後、外側の金属箔層及びめっき層をエッチングして外層パターンを形成することにより製造される。ここで、凹部を有するプリント基板を、凹部の輪郭に応じた外縁を有するコア基板とそのコア基板と面形状の外形寸法が異なる別のコア基板とを、接着材料が流出しない構成の接着シートにより接着した場合に、少なくとも一方のコア基板に既にスルーホールが形成されている場合には、スルーホールが埋まらず開口された状態で残存する。
このようにスルーホールが開口された状態で残存すると、その開口部の存在によって外層パターンの形成が困難である上に、開口部からエッチング液が浸入して内層パターンを損傷したり劣化させて導通不良を引き起こすという問題点があった。
一方で、凹部を有するプリント基板を、凹部の輪郭に応じた外縁を有するコア基板とそのコア基板と面形状の外形寸法が異なる別のコア基板とから製造する場合に、接着材料が流出しない構成の接着シートに換えて、プリプレグを使用することもできる。
このようにプリプレグを使用した場合には、積層プレス成形の際に、プリプレグにおける半硬化状態の樹脂の流動によってスルーホールが埋まり、外層パターンの形成には有利であるが、プリプレグにおける半硬化状態の樹脂が凹部の内部にまで流出するため、凹部の形状不良が発生するという問題点があった。電子機器の収納空間に収納部品が隙間無く納められている場合には、凹部に形状不良が発生すると、そのプリント基板が収納できなくなってしまう。
ここで、特許文献1と同様に、凹部(開口部)を切り取った形状にプリプレグを予め加工した上で、積層時に、プリプレグの流動に対する堰となる絶縁性部材を凹部に装着することもできるが、凹部の形状に応じた絶縁性部材の製造作業や絶縁部材の装着作業など、作業が煩雑であるという問題点があった。
本発明の目的は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、製造時の損傷による不良や凹部の形状不良などが抑制されていると共に、容易に製造可能な、凹部を有するプリント基板及びそのようなプリント基板の製造方法を提供することを目的としている。
この目的を達成するために、請求項1記載のプリント基板は、電気絶縁性材料から構成される絶縁材部と、その絶縁材部における少なくとも一方の表面に形成された外層配線パターンと、前記絶縁材部の内部に少なくとも1層形成された内層配線パターンと、前記外層配線パターンと前記内層パターンにおける少なくとも1層とを電気的に接続するスルーホールとを備え、表面に凹部を有するものであって、前記凹部は、(1)前記絶縁材部の一部である板状の第1絶縁材部と、その第1絶縁材部における一方の面に形成されたパターンであって、前記内層配線パターンを少なくとも含む第1パターンと、他方の面に配置された前記外層パターン形成可能な金属層と、所定の位置に形成された前記スルーホールとを備えている第1コア基板と、(2)前記絶縁材部の一部である板状の第2絶縁材部と、その第2絶縁材部における一方の面に配置された金属層を備え、前記第1コア基板とは面形状における外形寸法が異なる第2コア基板とを、前記第1コア基板における前記第1パターンが形成された側の面と、前記第2コア基板における前記金属層とは異なる側の面とを、前記絶縁材部を構成する電気絶縁性材料のプリプレグを介在させて圧着させることによって、前記第1コア基板と前記第2コア基板との前記面形状における外形寸法の差により形成されたものであり、前記第1コア基板又は前記第2コア基板のうち、前記凹部の底面を構成するコア基板の前記金属層は、上面視において前記凹部の底面と重なる部分が存在しない形状に構成されている。
請求項2記載のプリント基板は、請求項1記載のプリント基板において、前記第2コア基板は、前記金属層とは異なる側の面であって前記第1コア基板に対向される側の面に形成された第2パターンを備え、前記第1パターンは、前記内層配線パターンと、前記凹部の周縁に相当する位置に、前記内層配線パターンとは離隔されて形成された第1堰堤パターンとから構成されるパターンであり、前記第2パターンは、前記プリプレグを介在させた圧着の際に前記第1堰堤パターンと重なる位置に形成された第2堰堤パターンを少なくとも含むパターンである。
請求項3記載のプリント基板は、請求項2記載のプリント基板において、前記第1堰堤パターンの厚さと前記第2堰堤パターンの厚さとの和は、前記プリプレグの圧着前における厚さと約同等又はそれ以上である。
請求項4記載のプリント基板は、請求項2又は3に記載のプリント基板において、前記第1堰堤パターンは、前記第1絶縁材部とその絶縁材部の両面に配置された金属層とから構成される材料における片面の金属層から、エッチングによって、前記内層配線パターンと共に形成され、前記第2堰堤パターンは、前記第3絶縁材部とその絶縁材部の両面に配置された金属層とから構成される材料における片面の金属層から、エッチングによって形成される。
請求項5記載のプリント基板の製造方法は、電気絶縁性を有する絶縁材部と、その絶縁材部における少なくとも一方の表面に形成された外層配線パターンと、前記絶縁材部の内部に少なくとも1層形成された内層配線パターンとを備え、表面に凹部を有するプリント基板を製造する方法であって、前記絶縁材部の一部である板状の第1絶縁材部とその第1絶縁材部の両面に配置された金属層とから構成される第1コア基板における所定の位置に両面の金属層を電気的に接続するスルーホールを形成するスルーホール形成工程と、そのスルーホール形成工程によるスルーホールの形成後に、前記第1コア基板における片面の金属層から、エッチングによって、前記内層パターンを少なくとも含む第1パターンを形成する第1パターン形成工程と、その第1パターン形成工程により前記第1パターンが形成された前記第1コア基板における前記第1パターンの形成面と、前記絶縁材部の一部である板状の第2絶縁材部とその第2絶縁材部の片面に配置された金属層とから少なくとも構成され、前記第1コア基板とは面形状における外形寸法が異なる第2コア基板における前記金属層とは異なる側の面とを位置合わせしつつ対向させ、前記絶縁材部を構成する電気絶縁性材料のプリプレグを介在させて、前記第1コア基板と前記第2コア基板とを圧着させることによって、前記第1コア基板と前記第2コア基板との前記面形状における外形寸法の差により生じる前記凹部と、両面に配置された前記金属層とを有する積層板を得る積層板形成工程と、その積層板形成工程に先立って行われる工程であって、前記第1コア基板又は前記第2コア基板のうち、前記凹部の底面を構成する方のコア基板における該凹部の底面となる面とは反対側となる面に配置されている前記金属層から、エッチングによって、上面視において前記凹部の底面に重なる部分を除去する重なり部分除去工程と、前記積層板形成工程により得られた積層板における少なくとも一方の表面の前記金属層からエッチングによって前記外層配線パターンを形成する外層パターン形成工程とを備えている。
請求項6記載のプリント基板の製造方法は、請求項5記載のプリント基板の製造方法において、前記第2絶縁部材と第2絶縁材部の両面に配置された金属層とから構成される第2コア基板における片面の金属層から、エッチングによって、第2パターンを形成する第2パターン形成工程を備え、前記第1パターン形成工程により形成される第1パターンは、前記内層配線パターンと、前記凹部の周縁に相当する位置に、前記内層配線パターンとは離隔されて形成された第1堰堤パターンとから構成されるパターンであり、前記第2パターン形成工程により形成される第2パターンは、前記積層板形成工程の際に前記第1堰堤パターンと重なる位置に形成された第2堰堤パターンを少なくとも含むパターンである。
請求項7記載のプリント基板の製造方法は、請求項6記載のプリント基板の製造方法において、前記第1堰堤パターンの厚さと前記第2堰堤パターンの厚さとの和は、前記積層板形成工程による圧着前における前記プリプレグの厚さと約同等又はそれ以上である。
請求項8記載のプリント基板の製造方法は、請求項5から7のいずれかに記載のプリント基板の製造方法において、前記凹部の底面を構成するコア基板が前記第1コア基板である場合には、前記第1パターン形成工程において行われるエッチングによって、前記重なり部分除去工程による前記重なる部分の除去を行い、前記凹部の底面を構成するコア基板が前記第2コア基板である場合には、前記第2パターン形成工程において行われるエッチングによって、前記重なり部分除去工程による前記重なる部分の除去を行う。
請求項1記載のプリント基板によれば、凹部を有し、この凹部は、(1)第1絶縁材部(絶縁部材)における一方の面に形成されたパターンであって、内層パターンを少なくとも含む第1パターンと、他方の面に配置されて外層パターン形成可能な金属層と、所定の位置に形成されたスルーホールとを備えている第1コア基板と、(2)第2絶縁材部(絶縁部材)における一方の面に配置された金属層とを備え、第1コア基板とは面形状における外形寸法が異なる第2コア基板との面形状における外形寸法の差によって形成されたものである。より具体的には、第1コア基板における第1パターンが形成された側の面と第2コア基板における金属層とは異なる側の面との間にプリプレグを介在させつつ圧着した結果として、第1コア基板と第2コア基板との面形状における外形寸法の差によって凹部が形成される。
ここで、「プリプレグ」は、ガラスクロスなどの補強材に未硬化の絶縁性を有する熱硬化性樹脂(例えば、エポキシ樹脂)を含浸させて、半硬化のBステージ状態にした接着シートであり、圧着した場合には熱硬化樹脂の流動が生じる。よって、圧着の際、第1コア基板に形成されたスルーホールは、流動する熱硬化性樹脂の流入によって埋められることになる。
その結果、第1コア基板と第2コア基板との圧着による一体成形後、少なくとも第1コア基板に配置されていた金属層から外層パターンの形成が容易になると共に、エッチング処理で使用されるエッチング液のスルーホール内への浸入によるスルーホール内部及び内層パターンの損傷や劣化が防止されて、導通不良の発生を防止することができるという効果がある。
また、請求項1記載のプリント基板によれば、第1コア基板又は第2コア基板のうち、凹部の底面を構成するコア基板における金属層は、上面視において凹部の底面と重なる部分が存在しない形状に構成されているので、プリプレグによる基板間を圧着する場合の一般的な手法である積層プレス時において、凹部の底面となる部分が金属層の厚みによって熱板に接触せず、コア基板における凹部の底面に相当する部分(領域)に圧力がかかることを防止することができる。その結果、圧着時(積層プレス時)の圧力によって凹部の底面が歪むことを防止することができ、歪みによる凹部の形状不良が生じ難いという効果がある。
請求項2記載のプリント基板によれば、請求項1記載のプリント基板の奏する効果に加えて、次の効果を奏する。第1コア基板の片面に形成された第1パターンに含まれる第1堰堤パターンと、第2コア基板における第1コア基板と対向する側の面に形成された第2堰堤パターンとが、凹部の周縁に相当する位置に、プリプレグを介在させた圧着の際に互いに重なるように形成されている。よって、圧着の際に、プリプレグを構成する熱硬化性樹脂が凹部内へ流出することを防止し、その結果として、凹部の形状不良を生じ難いという効果がある。
また、第1堰堤パターン及び第2堰堤パターンは、第1コア基板及び第2コア基板の表面に予めパターンとして形成されたものであるので、堰き止め用の部材を別途製造したり、その堰き止め用の部材を凹部に応じた位置に装着するなどの煩雑な作業を不要にできるという効果がある。
請求項3記載のプリント基板によれば、請求項2記載のプリント基板の奏する効果に加えて、次の効果を奏する。第1堰堤パターンの厚さと第2堰堤パターンの厚さとの和が、プリプレグの圧着前における厚さと約同等又はそれ以上である。一般的に、プリプレグは加熱圧着の際に体積膨張が生じるので、第1堰堤パターンの厚さと第2堰堤パターンの厚さとの和を、プリプレグの圧着前における厚さと約同等又はそれ以上とすることにより、プリプレグを構成する半硬化状態の熱硬化性樹脂の凹部内への流出を防止できると共に、熱硬化性樹脂の流入によるスルーホールの穴埋めを確実に行い得るという効果がある。
請求項4記載のプリント基板によれば、請求項2又は3記載のプリント基板の奏する効果に加えて、次の効果を奏する。第1堰堤パターンは、第1コア基板の金属層からエッチングによって内層配線パターンと共に形成されるので、堰き止め部材を別途製造するなど煩雑な作業をすることなく1つの工程によって容易に形成できるという効果がある。
同様に、第2堰堤パターンもまた、第2コア基板の金属層のエッチングにより形成されるので、形成が容易であるという効果がある。また、第2コア基板に第2堰堤パターンと共に内層配線パターンを設ける場合には、第1堰堤パターンと同様に、1つの工程によって、第2堰堤パターンと共に内層配線パターンを形成することができる。
請求項5記載のプリント基板の製造方法によれば、まず、第1絶縁材部とその第1絶縁材部の両面に配置された金属層とから構成される第1コア基板における所定の位置に両面の金属層を電気的に接続するスルーホールが、スルーホール形成工程により形成され、次いで、第1パターン形成工程によって、第1コア基板における片面の金属層から、エッチングにより第1パターンが形成される。
次いで、第2絶縁材部とその絶縁材部の片面に配置されている金属層とから少なくとも構成され、第1コア基板とは面形状における外形寸法が異なる第2コア基板を準備し、積層板形成工程により、第2コア基板における金属層とは反対側の面と、第1コア基板における第1パターンの形成された面とを位置合わせしつつ対向させ、その間に、絶縁材部を構成する電気絶縁性材料のプリプレグを介在させた上で圧着すると、その結果として、積層板が得られる。
この積層板形成工程により得られた積層板は、その両面に金属層が配置されていると共に、第1コア基板と第2コア基板との面形状における外形寸法の差により生じる凹部を有する。
積層板形成工程の後、外層パターン形成工程により、得られた積層板における少なくとも一方の表面の金属層から外層配線パターンが形成される。その結果として、最終的に、少なくとも1層ずつの外層配線パターン及び内層配線パターンを備えると共に、凹部を有するプリント基板が得られる。
よって、第1コア基板と第2コア基板との接着がプリプレグにより行われるので、圧着の際、スルーホール形成工程により第1コア基板に形成されたスルーホールは、流動する熱硬化性樹脂の流入によって埋められることになる。その結果、第1コア基板と第2コア基板との圧着による一体成形後、外層パターン形成工程による外層パターンの形成が容易になると共に、エッチング処理で使用されるエッチング液のスルーホール内への浸入によるスルーホール内部及び内層パターンの損傷や劣化が防止されて、導通不良の発生を防止することができるという効果がある。
また、請求項5記載のプリント基板の製造方法によれば、重なり部分除去工程が積層板形成工程に先立って行われ、かかる重なり部分除去工程によって、第1コア基板又は第2コア基板のうち、凹部の底面を構成する方のコア基板における該凹部の底面となる面とは反対側となる面に配置されている前記金属層から、エッチングによって、上面視において前記凹部の底面に重なる部分が除去される。よって、プリプレグによる基板間を圧着する場合の一般的な手法である積層プレス時において、凹部の底面となる部分が金属層の厚みによって熱板に接触せず、コア基板における凹部の底面に相当する部分(領域)に圧力がかかることを防止することができる。その結果、圧着時(積層プレス時)の圧力によって凹部の底面が歪むことを防止することができ、歪みによる凹部の形状不良の発生を防止することができるという効果がある。
請求項6記載のプリント基板の製造方法によれば、請求項5記載のプリント基板の製造方法の奏する効果に加えて、次の効果を奏する。第2パターン形成工程によって、第2絶縁部材と第2絶縁材部の両面に配置された金属層とから構成される第2コア基板における片面の金属層から、エッチングにより第2パターンが形成される。
ここで、第1パターン形成工程により形成される第1パターンには、内層配線パターンと、凹部の周縁に相当する位置に内層配線パターンとは離隔されて形成された第1堰堤パターンとが含まれており、その一方で、第2パターン形成工程により形成される第2パターンには、積層板形成工程の際に第1堰堤パターンと重なる位置に形成された第2堰堤パターンが少なくとも含まれている。
即ち、第1パターンに含まれる第1堰堤パターンと、第2パターンに含まれる第2堰堤パターンとが、凹部の周縁に相当する位置に、プリプレグを介在させた圧着の際に互いに重なるように形成されている。よって、積層板形成工程による圧着の際に、プリプレグを構成する熱硬化性樹脂が凹部内へ流出することを防止し、その結果として、凹部の形状不良を引き起こさないという効果がある。
また、第1堰堤パターンは、第1パターン形成工程により、内層配線パターンと共に形成されるので、堰き止め部材を別途製造するなど煩雑な作業をすることなく1つの工程によって容易に形成できるという効果がある。同様に、第2堰堤パターンもまた、第2パターン形成工程により、エッチングによって第2コア基板の金属層から形成されるので、形成が容易であるという効果がある。また、第2コア基板に第2堰堤パターンと共に内層配線パターンを設ける場合には、第1堰堤パターンと同様に、1つの工程(第2パターン形成工程)によって、第2堰堤パターンと共に内層配線パターンを形成することができる。
請求項7記載のプリント基板の製造方法によれば、請求項6記載のプリント基板の製造方法の奏する効果に加えて、次の効果を奏する。第1堰堤パターンの厚さと第2堰堤パターンの厚さとの和が、積層板形成工程によるプリプレグの圧着前における厚さと約同等又はそれ以上である。一般的に、プリプレグは加熱圧着の際に体積膨張が生じるので、第1堰堤パターンの厚さと第2堰堤パターンの厚さとの和を、積層板形成工程によるプリプレグの圧着前における厚さと約同等又はそれ以上とすることにより、プリプレグを構成する半硬化状態の熱硬化性樹脂の凹部内への流出を防止できると共に、熱硬化性樹脂の流入によるスルーホールの穴埋めを確実に行い得るという効果がある。
請求項8記載のプリント基板の製造方法によれば、請求項5から7のいずれかに記載のプリント基板の製造方法の奏する効果に加えて、次の効果を奏する。凹部の底面を構成するコア基板が第1コア基板である場合には、第1パターン形成工程において行われるエッチングによって、重なり部分除去工程による前記重なる部分の除去が行われ、その一方で、凹部の底面を構成するコア基板が第2コア基板である場合には、第2パターン形成工程において行われるエッチングによって、重なり部分除去工程による重なる部分の除去が行われる。よって、第1パターンの形成又は第2パターンの形成と、上面視において凹部の底面に重なる部分の除去とを別々に行う必要がないので、凹部の歪みを防止する上で製造工程が煩雑化せず、製造コストの増加を抑制できるという効果がある。
なお、特許請求の範囲において、「第1コア基板」における「第1絶縁部材」は、その内部が絶縁材部のみで構成されていることを意図するものではなく、その内部に1又は複数の導体層(内層パターン)を含む構成であってもよい。
また、特許請求の範囲において、「第2コア基板」における「第2絶縁部材」は、その内部が絶縁材部のみで構成されていることを意図するものではなく、その内部に1又は複数の導体層(内層パターン)を含む構成であってもよい。また、特許請求の範囲において、「第2パターン」は、少なくとも第2堰堤パターンを含むパターンであればよく、第2堰堤パターン以外のパターンとして、例えば、第2堰堤パターンとは離隔された内層パターンを含むパターンなどを含むパターンであってもよい。
また、特許請求の範囲において、第1コア基板及び第2コア基板における面形状の外形寸法は、第1コア基板より第2コア基板の方が大きく、第2コア基板が凹部の底面を構成するような関係であっても、第2コア基板より第1コア基板の方が大きく、第1コア基板が凹部の底面を構成するような関係であってもよい。
また、特許請求の範囲において、「第1絶縁材部」と「第2絶縁材部」と「プリプレグ」とは、それらの材質(絶縁性材料)が全て同じであっても、少なくとも1つが異なっていてもよい。
また、特許請求の範囲において、「金属層」は、金属張り積層板(例えば、銅張り積層板)のように絶縁部材の表面に貼付された金属箔層の場合と、該金属箔層及びめっきによって該金属箔層の上に形成されためっき層の積層体の場合との両方を意図する。
以下、本発明の好ましい実施形態について、添付図面を参照して説明する。図1(a)は、本発明の1実施形態におけるプリント基板1の上面図であり、図1(b)は、図1(a)のIb−Ib線におけるプリント基板1の側断面図である。なお、図1(a)では、図面を簡略化して発明の理解を容易にするために、第1コア基板10の外層パターン(紙面手前の面に形成された配線パターン)の図示が省略されている。また、図1(b)では、プリント基板1の一部が省略された状態で図示されている。
図1(a)及び図1(b)に示すように、プリント基板1は、第1コア基板10と、その第1コア基板10より面形状の外形寸法が大きい第2コア基板との積層によって形成され、第1コア基板10と第2コア基板20との外形寸法の差により形成される凹部30を有する。即ち、第1コア基板10と第2コア基板20との外形寸法の差により、第1コア基板10の側面10aを周縁部とし、第2コア基板20の露出面20aを底面とする凹部30が形成される。
プリント基板1は、図1(b)に示すように、第1コア基板10の両面2層に形成された配線パターン3と、第2コア基板20の片面(図1(b)における上側に相当する面)に設けられた配線パターン22とを導体層として有する3層プリント基板である。
図1(b)に示すように、配線パターン3は、板状の絶縁板18の両面に形成されている。この配線パターン3は、プリント基板1における少なくとも一方の表面(例えば、図1(b)における上側に相当する面)に、搭載される非図示の電子部品(例えば、IC、コンデンサ、トランジスタ、抵抗器など)の間を電気的に接続する電気配線回路として形成されており、銅箔層12とその銅箔層12の上面に積層されるめっき層11(本実施形態では、銅めっき層)とから構成されるものである。なお、配線パターン3(銅箔層12及びめっき層11)の表面には、配線パターン3が短絡されることを防止するために、レジスト層13が被覆されている。
第1コア基板10には、両面2層の配線パターン3を互いに電気的に接続すべき位置にスルーホール18bが設けられている。このスルーホール18bの表面に、配線パターン3を構成するめっき層11と共通であるめっき層11を被覆し、このめっき層11を介して、第1コア基板10における両面2層の配線パターン3が電気的に接続される。
絶縁板18は、電気絶縁性を有する略平板状体であり、紙、ガラスクロス(織布又は不織布)などに含浸させた電気絶縁性樹脂(本実施形態ではエポキシ樹脂)を硬化させたものである。
第2コア基板20に形成された配線パターン22は、銅箔層21から構成されるものであり、配線パターン3と同様に、電気的な配線回路として形成されるものである。なお、この配線パターン22と、第1コア基板10に形成された配線パターン3、特に、電子部品(非図示)の搭載される面に形成された配線パターン3とが電気的に接続される位置には、非図示のスルーホールやビアが設けられており、そのスルーホールやビア上に被覆されためっき層(非図示)を介して、配線パターン22と配線パターン3との電気的接続が実現されている。
また、配線パターン22が片面に形成される絶縁板28は、絶縁板18と同様に、電気絶縁性を有する略平板状体であり、紙、ガラスクロス(織布又は不織布)などに含浸させた電気絶縁性樹脂(本実施形態ではエポキシ樹脂)を硬化させたものである。
第1コア基板10と第2コア基板20とは、図1(b)に示すように、接着層4により接着されることによって一体化されている。この接着層4は、後述する積層プレス工程(図2及び図4参照)により、第1コア基板10と第2コア基板20との間に介在されたプリプレグP(図4参照)の硬化によって形成される層である。なお、「プリプレグ」とは、ガラスクロスなどの補強材に未硬化の絶縁性を有する熱硬化性樹脂(本実施例では、エポキシ樹脂)を含浸させて、半硬化のBステージ状態にした接着シートである。
このプリプレグPは、積層プレス工程(図2及び図4参照)において圧着(加熱圧着)された場合には、半硬化状態にある熱硬化樹脂が流動する。よって、第1コア基板10と第2コア基板20との接着にプリプレグPを用いた場合には、流動する熱硬化性樹脂が、スルーホール18bに流入し、そのスルーホール18bを塞ぐ。
このように、スルーホール18bが接着層4(プリプレグP)によって塞がれることにより、外層パターン形成工程(図2参照)による外層パターンの形成が容易になると共に、外層パターン形成工程におけるエッチング処理で使用されるエッチング液がスルーホール18b内へ浸入することを防止できる。その結果として、エッチング液の浸入によるスルーホール18bの表面に設けられためっき層11の損傷や劣化、及び内層パターン(プリント基板1の内層に設けられた配線パターン3及び配線パターン22)の損傷や劣化が防止されて、導通不良の発生を防止することができるのである。
なお、第1コア基板10と第2コア基板20とが接着層4を介して接着された結果、第1コア基板10における接着層4に面する側(図1(b)における下側)の配線パターン3、及び第2コア基板20における配線パターン22は、プリント基板1の内層配線パターンとなる。
また、図1(a)及び図1(b)に示すように、第1コア基板10における内層側の面(図1(b)における下側に相当する面)には、凹部30の周縁部に沿って堰堤パターン15が形成されている。この堰堤パターン15は、配線パターン3と同様に、銅箔層12とその銅箔層12の上面に積層されるめっき層11とから構成されるが、配線パターン3とは電気的接点を有することなく離隔されて設けられている。
一方で、第2コア基板20には、第1コア基板10と積層された場合に、堰堤パターン15と重なるように堰堤パターン25が形成されている。この堰堤パターン25は、配線パターン22と同様に、銅箔層21から構成されるが、配線パターン22とは電気的接点を有することなく離隔されて設けられている。
上述したように、プリント基板1の凹部30は、第1コア基板10と第2コア基板20とをプリプレグPを介して積層プレス工程(図2及び図4参照)に供した結果として形成される。ここで、第1コア基板10及び第2コア基板20には、それぞれ、堰堤パターン15と堰堤パターン25とが積層時に重なるように形成されているので、プリプレグPの熱硬化性樹脂が加熱圧着により流動した場合にも、堰堤パターン15と堰堤パターン25との重なりによって熱硬化性樹脂が堰き止められ、熱硬化性樹脂の凹部30の内部への流出(食み出し)を防止できるのである。よって、設計通りの外形寸法の凹部30を有するプリント基板1、即ち、凹部30に形状不良のないプリント基板1を得ることができる。
次に、図2〜図5を参照して、上記の構成を有するプリント基板1の製造方法を説明する。図2は、プリント基板1の製造方法における各工程のフローチャートである。また、図3は、内層作成工程A(S1)及び内層作成工程B(S2)を説明するための模式図であり、図4は、積層板形成工程(S3)の各工程を説明するための模式図である。なお、図3及び図4にて図示される側断面はいずれも、図1(b)に示した側断面、即ち、図1(a)のIb−Ib線における側断面に相当する側断面である。
また、図5は、積層プレス工程(S3b)において、凹部30の底面を構成する絶縁板28が受ける圧力について説明するための模式図であり、図5(a)は、積層プレス工程(S3b)において図1(a)の矢印V方向に相当する方向から見た本実施形態のプリント基板1用の銅張り積層板の側断面図であり、図5(b)は、図5(a)と同方向から見た比較例とする銅張り積層板の側断面図である。
図2に示すように、まず、内層作成工程A(S1)及び内層作成工程B(S2)を行う。ここで、内層作成工程A(S1)は、第1コア基板10に内層パターン(内層配線パターンとなる配線パターン3、及び堰堤パターン15)を形成する工程であり、一方の内層作成工程B(S2)は、第2コア基板20に内層パターン(配線パターン22、及び堰堤パターン25)を形成する工程である。
図3に示すように、内層作成工程A(S1)は、まず、エポキシ樹脂をガラスクロスに含浸させて硬化させた絶縁板であって、厚さ約0.1mmの平板状の絶縁板18の両面に約16μmの銅箔層12が配設された銅張り積層板を準備する。なお、この内層作成工程A(S1)のために準備される銅張り積層板は、その縦横の外形寸法が、プリント基板1の縦横の外形寸法に等しいものが準備される。
銅張り積層板の準備後、まず、孔あけ工程(S1a)を行い、銅張り積層板にスルーホール18bを穿孔する。次いで、スルーホールめっき(THめっき)工程を行い(S1b)、スルーホール18b及び銅箔層12の表面に銅めっきを施し、めっき層11を形成する。なお、このTHめっき工程(S1b)により、銅箔層12の表面にめっき層11を形成された結果として、銅箔層12とめっき層11との積層部分の暑さは約35μmに構成される。
THめっき工程(S1b)の後、内層パターン形成工程を行う(S1c)。この内層パターン形成工程(S1c)では、内層側(接着層4と接する側)となる面をエッチング処理に供することによって、配線パターン3及び堰堤パターン15の形成を行う。
内層パターン形成工程(S1c)により、配線パターン3と堰堤パターン15とを形成した後、凹部30の周縁部となる位置(図3の内層パターン形成工程(S1c)の欄内のCut線)で切断する外形加工工程を行う(S1d)。外形加工工程(S1d)による外形加工が行われると、凹部30の周縁部となる側面10aを有する第1コア基板10が得られる。
一方、内層作成工程B(S2)は、図3に示すように、まず、エポキシ樹脂をガラスクロスに含浸させて硬化させた絶縁板であって、厚さ約0.4mmの平板状の絶縁板28の両面に約35μmの銅箔層21が配設された銅張り積層板を準備する。なお、この内層作成工程B(S2)のために準備される銅張り積層板は、その縦横の外形寸法が、プリント基板1の縦横の外形寸法に等しいものが準備される。
銅張り積層板の準備後、内層パターン形成工程(S2a)を行う。この内層パターン形成工程(S2a)では、銅張り積層板の内層側(接着層4と接する側)となる面をエッチング処理に供することによって、配線パターン22及び堰堤パターン25の形成を行う。ここで、上述したように、堰堤パターン25は、第1コア基板10との積層時に堰堤パターン15と重なる位置に形成される。
また、内層パターン形成工程(S2a)では、上述のように配線パターン22及び堰堤パターン25の形成を行うと共に、銅張り積層板の外層(表面)側の銅箔層21をエッチング処理に供することによって、上面視において凹部30の底面(露出面20a)に重なる部分、即ち、堰堤パターン25の凹部30側の周縁(図3の内層パターン形成工程(S2a)の欄内の点線A)を外周縁21aとする領域を除去する。
従って、この内層パターン形成工程(S2a)により、内層パターン(配線パターン22及び堰堤パターン25)と凹部30の底面となる露出面20aとを片面に有すると共に、その露出面20aと上面視において重なる露出面20bと絶縁板における露出面20b以外の部分を覆う銅箔層21とを他方の面に有する第2コア基板20が得られる。
再度、図2に戻って説明する。内層作成工程A(S1)及び内層作成工程B(S2)の後、これらの工程の結果として得られた第1コア基板10と第2コア基板20とを積層して一体化させる積層板形成工程(S3)を行う。
この積層板形成工程(S3)では、まずレイアップ工程が行われる(S3a)。このレイアップ工程(S3a)は、第1コア基板10と第2コア基板20とを、それぞれ、内層パターン形成工程(S1c)により形成された内層パターンと、内層パターン形成工程(S2a)により形成された内層パターンとを位置あわせしつつ対向させ、その間に、エポキシ樹脂のプリプレグP(厚さ約60μm)を介在させて積層する工程である(図4(a)参照)。
レイアップ工程(S3a)により、第1コア基板10とプリプレグPと第2コア基板20とをこの順で積層した後、積層プレス工程が行われる(S3b)。この積層プレス工程(S3b)は、レイアップ工程(S3a)において積層された積層体を真空状態で加熱圧着する工程である。この加熱圧着によって、凹部30を有し、両面にめっき層11及び銅箔層21が配設された銅張り積層板が得られる(図4(b)参照)。
積層プレス工程(S3b)により、第1コア基板10とプリプレグPと第2コア基板20との積層体が加熱圧着されると、プリプレグPの熱硬化樹脂(本実施形態では、エポキシ樹脂)が流動して、スルーホール18bに流入し、そのスルーホール18bが熱硬化性樹脂により塞がれる。
このように、スルーホール18bが接着層4(プリプレグP)によって塞がれることにより、次に行われる外層パターン形成工程による外層パターンの形成が容易になると共に、外層パターン形成工程におけるエッチング処理で使用されるエッチング液がスルーホール18b内へ浸入することを防止できる。その結果として、エッチング液の浸入によるスルーホール18bの表面に設けられためっき層11の損傷や劣化、及び内層パターン(プリント基板1の内層に設けられた配線パターン3及び配線パターン22)の損傷や劣化が防止されて、導通不良の発生を防止することができるのである。
また、上述のように、プリプレグPは加熱圧着の際に熱硬化性樹脂が流動するが、第1コア基板10及び第2コア基板20には、それぞれ、堰堤パターン15と堰堤パターン25とが積層時に重なるように形成されているので、プリプレグPの熱硬化性樹脂が加熱圧着により流動した場合にも、堰堤パターン15と堰堤パターン25との重なりによって熱硬化性樹脂が堰き止められ、その結果として、熱硬化性樹脂の凹部30の内部への流出(食み出し)が防止される。よって、凹部30の形状不良の発生が抑制されるので、電子機器の収納空間にプリント基板1などの収納部品を隙間無く納める必要がある場合でも、その収納空間に収めることのできるプリント基板1を確実に製造できるのである。
また、堰堤パターン15の厚さ(約35μm)と堰堤パターン25の厚さ(約35μm)との和が、加熱圧着前のプリプレグPの厚さ(約60μm)よりも大きく構成されている。一般的に、プリプレグPは加熱圧着の際に体積膨張が生じる。例えば、本実施形態で用いた約60μmの厚さのプリプレグPは、最終寸法が約0.1〜0.2mm程度に膨張する。よって、加熱圧着前のプリプレグPの厚さが、堰堤パターン15の厚さと堰堤パターン25の厚さとの和より大きくなると、堰堤パターン15と堰堤パターン25とによる堰き止め効果が小さくなってしまう。
従って、堰堤パターン15の厚さと堰堤パターン25の厚さとの和を、加熱圧着前のプリプレグP厚さよりも大きく構成することによって、熱硬化性樹脂の凹部30内への流出を確実に防止できると共に、熱硬化性樹脂の流入によるスルーホールの穴埋めを確実に行い得るのである。なお、堰堤パターン15の厚さと堰堤パターン25の厚さとの和を、加熱圧着前のプリプレグP厚さと同程度に構成してもよい。
なお、本実施形態では、堰堤パターン15の幅と堰堤パターン25の幅とが同じ場合について例示(図1(b)参照)したが、堰堤パターン15及び堰堤パターン25の幅は、積層時に互いに重なる幅であればよく、堰堤パターン15と堰堤パターン25とが同じ幅である必要はない。ただし、内層の配線パターン3,22と堰堤パターン15,25とが確実に絶縁されることを条件とする。
また、図5(a)に示すように、銅張り積層板の外層側となる第2コア基板20の銅箔層21は、上面視において凹部30の底面(露出面20a)に重なる部分が内層パターン形成工程(S2a,図3参照)によって予め除去されており、かかる部分の銅箔層21が存在しない形状に構成(即ち、露出面20bとして構成)されているので、熱板による加熱圧着を行う場合に、熱板が銅箔層21の厚みによって絶縁板28における凹部30の底面に相当する領域(露出面20a,20bに相当する領域)に接触しない。よって、絶縁板28における凹部30の底面に相当する領域は、加熱圧着時に熱板から圧力を受けない。
これに対し、図5(b)に示すように、内層パターン形成工程(S2a,図3参照)によって露出面20bの形成が行われなかった場合には、加熱圧着時に熱板からの圧力が、銅箔層21を介して、絶縁板28における凹部30の底面に相当する領域に付与されることになる。このように、絶縁板28における凹部30の底面に相当する領域に熱板からの圧力が付与されると、かかる圧力によって凹部30の底面(露出面20a)が***し、歪みが生じる恐れがある。
しかし、本実施形態におけるプリント基板1の製造方法によれば、上述のように、内層パターン形成工程(S2a,図3参照)により第2コア基板20に露出面20bが予め形成されたことによって、積層プレス工程(S3b)における加熱圧着時に、絶縁板28における凹部30の底面に相当する領域に、熱板からの圧力がかからず、その結果として、凹部30の底面(露出面20a)の歪みを防止することができる。このように、歪みによる凹部30の形状不良の発生が抑制されたことにより、電子機器の収納空間にプリント基板1などの収納部品を隙間無く納める必要がある場合でも、その収納空間に収めることのできるプリント基板1を得ることができるのである。
再度、図2に戻って説明する。積層板形成工程(S3)の後、層間接続工程(S4)を行う。この層間接続工程(S4)では、配線パターン22と、第1コア基板10に形成された配線パターン3(特に、電子部品(非図示)の搭載される面に形成された配線パターン3)とを電気的に接続すべき位置に、孔あけ又は座ぐり加工によって電気的な接続用のスルーホール又はビア(いずれも非図示)を形成し、そのスルーホールやビア上にめっき層を被覆し、配線パターン22と配線パターン3との電気的接続を行う。
層間接続工程(S4)の後、外層回路形成工程(S5)を行う。この外層回路形成工程(S5)では、積層板形成工程(S3)により形成された銅張り積層板(図4(b)参照)における、めっき層11側の面をエッチング処理に供することによって、外層の配線パターン3(銅箔層12及びめっき層11)を形成する。
また、外層回路形成工程(S5)では、積層板形成工程(S3)により形成された銅張り積層板(図4(b)参照)における、銅箔層21側の面をエッチング処理に供し、銅箔層21の除去を行う。
外層回路形成工程(S5)の後、外層の導電パターン3(銅箔層12及びめっき層11)の上にレジストインクを塗布し、レジスト層13を形成するレジストインク塗布工程(S6)を行う。このレジストインク塗布工程(S6)により、外層の導電パターン3(銅箔層12及びめっき層11)の上レジスト層13が被覆されると、凹部30を有する3層プリント基板1が得られる。
以上説明したように、本実施形態のプリント基板1では、積層プレス工程(S3b)に先立って行われる内層パターン形成工程(S2a)において、第2コア基板20における銅張り積層板の外層側となる第2コア基板20の銅箔層21のうち、上面視において凹部30の底面(露出面20a)に重なる部分が除去されているので、絶縁板28における凹部30の底面に相当する領域に、積層プレス工程(S3b)における加熱圧着時に熱板から圧力がかからず、凹部30の底面の歪みが防止される。よって、本実施形態のプリント基板1によれば、歪みによる凹部30の形状不良が生じ難い。
また、第2コア基板20の外層側の銅箔層21のうち、上面視において凹部30の底面(露出面20a)に重なる部分は、内層パターン形成工程(S2a)において除去される。即ち、内層パターン形成工程(S2a)において堰堤パターン25などの内層パターンを形成するために行われるエッチング処理によって、上面視において凹部30の底面に重なる部分が除去される。よって、内層パターンの形成と上面視において凹部30の底面に重なる部分の除去とを別々に行う必要がないので、凹部30の歪みが防止されることに伴う製造工程の煩雑化がなく、製造コストの増加が抑制される。
また、本実施形態のプリント基板1では、堰堤パターン15と堰堤パターン25とが、凹部30の周縁に相当する位置に、プリプレグPを介在させた圧着の際に互いに重なるように形成されている。よって、積層板形成工程(S3)による加熱圧着の際に、プリプレグPを構成する熱硬化性樹脂(本実施形態では、エポキシ樹脂)が凹部30内へ流出することを防止し、その結果として、凹部30の形状不良を生じることなく、凹部30を有するプリント基板1を得ることができる。
また、堰堤パターン15及び堰堤パターン25はいずれも、内層パターン形成工程(S1c,S2a)により、内層の配線パターン(配線パターン3,配線パターン22)と同時に形成することができる。即ち、配線パターン(配線パターン3,配線パターン22)を形成する内層パターン形成工程(S1c,S2a)の利用によって、堰堤パターン15及び堰堤パターン25を形成することができるのである。従って、プリプレグPから流出する熱硬化性樹脂を堰き止めるための部材を別途製造するなど煩雑な作業をすることなく、容易な方法によって堰き止め効果を発現させることができる。
また、堰堤パターン15及び堰堤パターン25の形成によって、第1コア基板10と第2コア基板20との接着にプリプレグPを利用することが可能となった結果として、加熱圧着の際、スルーホール形成工程により第1コア基板に形成されたスルーホールが、流動する熱硬化性樹脂の流入によって埋められる(塞がれる)ことになる。その結果、第1コア基板10と第2コア基板20との加熱圧着による一体成形後、外層パターン形成工程(S5)による外層の配線パターン3の形成が容易になると共に、エッチング処理で使用されるエッチング液の浸入によるスルーホール18bの表面に設けられためっき層11の損傷や劣化、及び内層パターン(プリント基板1の内層に設けられた配線パターン3及び配線パターン22)の損傷や劣化が防止されて、導通不良の発生を防止することができる。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、例えば、上記実施形態で挙げた数値は一例であり、他の数値を採用することは当然可能である。
また、上記実施形態では、プリント基板1として3層プリント基板を例示して説明したが、導体層の数は3層に限定されるものではなく、面形状の外形寸法が異なる2つのコア基板(本実施形態における第1コア材10及び第2コア材20)の重ね合わせによって凹部30を有するプリント基板1を形成する場合には適用可能である。
例えば、図6は、凹部30を有する4層プリント基板100を示す模式図である。なお、図6に示すプリント基板100において、上記実施形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明は省略する。
図6に示すように、外層2層及び内層2層の導体層(配線パターン)を有する4層プリント基板1は、第2コア基板20の両面に配線パターン22が形成されており、両面の配線パターン22は、絶縁板28に穿孔されたスルーホール28bの表面に形成されためっき層23を介して電気的に接続されている。
図6に示すような第2コア基板20は、上記実施形態において第1コア基板10に対して行われた内層作成工程A(S1)におけるS1a〜S1cの工程と同様の工程を行うことによって作成することができる。
なお、図6の4層プリント基板1では、上記のように第2コア基板20にめっき層23が積層されているので、堰堤パターン25は、銅箔層21とめっき層23との積層体により構成されることになる。
上記実施形態と同様に積層板形成工程(S3)を行い、第1コア基板10とプリプレグPと第2コア基板20との積層体が加熱圧着されると、プリプレグPの熱硬化樹脂(本実施形態では、エポキシ樹脂)が流動して、第1コア基板10に設けられているスルーホール18b、及び第2コア基板20に設けられているスルーホール28bのいずれにも流入し、これらのスルーホール18b及びスルーホール28bが熱硬化性樹脂により塞がれる。
積層板形成工程(S3)に続いて、層間接続工程(S4)により、配線パターン3と配線パターン22とを必要に応じた位置で電気的に接続し、外層回路形成工程(S5)により、積層板形成工程(S3)により形成された銅張り積層板の両面をエッチング処理に供することによって、外層の配線パターン3と配線パターン22とを形成する。外層パターン形成工程(S5)の後、レジストインク塗布工程(S6)を行い、外層に形成された配線パターン3及び配線パターン22上にレジスト層13を形成し、凹部30を有する4層プリント基板1を得ることができる。
また、上記実施形態における第2コア基板20に、第2堰堤パターン25のみを形成する構成、即ち、プリント基板1が第1コア基板10の両面に形成された2層の配線パターン3を有する構成であってもよい。
また、上記実施形態では、第1コア基板10及び第2コア基板20のいずれも、銅張り積層板を原材料として、両面に2層の導体層(銅箔層12,21又はその銅箔層12,21から形成される配線パターン)を有し、絶縁板18及び絶縁板28の内部に導体層(内層パターン)を有さない構成としたが、第1コア基板10又は第2コア基板20が、絶縁板18,28の内部に1層以上の導体層(内層パターン)を有する構成、即ち、3層以上の導体層を有する構成であってもよい。
また、上記実施形態では、第1コア基板10より第2コア基板20の面形状の外形寸法の方が大きい構成としたが、第2コア基板20より第1コア基板10の面形状の外形寸法の方が大きい構成であってもよい。
また、上記実施形態では、内層パターン形成工程(S2a)において形成される露出面20bの外周縁となる外周縁21aが、堰堤パターン25の凹部30側の周縁に一致する構成を例示したが、外周縁21aと堰堤パターン25の凹部30側の周縁とが完全一致することに限定することを意図するものではない。露出面20bは、少なくとも、上面視において凹部30の底面(露出面20a)に重なる部分であればよく、例えば、外周縁21aが、上面視において堰堤パターン25に重なる位置となるような構成であってもよい。
なお、上記実施形態では、凹部30の底面を構成するコア基板が第2コア基板20であるために、銅張り積層板の外層側となる第2コア基板20の銅箔層21のうち、上面視において凹部30の底面(露出面20a)に重なる部分が除去する構成とされているが、プリント基板の凹部の底面を構成するコア基板が第1コア基板10である場合には、銅張り積層板の外層側となる第1コア基板10の銅箔層12及びめっき層11のうち、上面視において凹部の底面に重なる部分をエッチングによって除去するように構成すればよい。
ここで、第1コア基板10の銅箔層12及びめっき層11から、上面視において凹部の底面に重なる部分を除去する場合には、内層パターン形成工程(S1c)において堰堤パターン15などの内層パターンを形成するために行われるエッチング処理によって、かかる部分を除去することが好ましい。このように、内層パターンの形成と上面視において凹部30の底面に重なる部分の除去とを共通のエッチング処理によって行うことにより、積層プレス工程(S3b)における加熱加圧による凹部の歪みを防止することに伴う製造工程の煩雑化が防止され、製造コストの増加が抑制される。
また、上記実施形態では、銅箔層12,21を例示したが、銅箔層12,21は、導電性を有する金属箔層(例えば、金箔層や銀箔層など)であれば置換可能である。同様に、銅めっき層であるめっき層11を例示したが、めっき層11は、導電性を有する金属めっき(例えば、金めっきや銀めっきなど)であれば置換可能である。
また、上記実施形態では、絶縁板18、絶縁板28、及びプリプレグPを構成する絶縁性材料として、エポキシ樹脂を用いたが、エポキシ樹脂に換えて、フェノール樹脂や変形ポリイミドやポリイミドなどの電気絶縁性樹脂を使用できることは容易に推測可能である。
また、上記実施形態では、絶縁板18、絶縁板28、及びプリプレグPはいずれも、絶縁性材料であるエポキシ樹脂から構成されるものであったが、絶縁板18、絶縁板28、及びプリプレグPを構成する絶縁性材料は、上記実施形態のように全て同じでなくてもよい。
本発明の一実施形態におけるプリント基板を説明する図であり、(a)は、本発明のプリント基板の上面図であり、(b)は、(a)のIb−Ib線における側断面図である。 本発明のプリント基板の製造方法における各工程のフローチャートである。 内層作成工程A及び内層作成工程Bを説明するための模式図である。 積層板形成工程の各工程を説明するための模式図であり、(a)はレイアップ工程の模式図であり、(b)は積層プレス工程の模式図である。 積層プレス工程において、凹部の底面を構成する絶縁板が受ける圧力について説明するための模式図であり、(a)は、本発明のプリント基板用の銅張り積層板の側断面図であり、(b)は、比較例とする銅張り積層板の側断面図である。 本発明のプリント基板の変形例である4層プリント基板を示す模式図である。
符号の説明
1 プリント基板
3 配線パターン(外層配線パターン、内層配線パターン)
22 配線パターン(外層配線パターン、内層配線パターン)
11 めっき層(外層配線パターン、内層配線パターン、金属層、スルーホールの一部)
12 銅箔層(外層配線パターン、内層配線パターン、金属層)
18b スルーホール(スルーホールの一部)
4 接着層(絶縁材部)
18 絶縁板(絶縁材部、第1絶縁材部)
28 絶縁板(絶縁材部、第2絶縁材部)
P プリプレグ
10 第1コア基板
20 第2コア基板
30 凹部
10a 側面(凹部の一部)
20a 露出面(凹部の一部,凹部の底面)
15 堰堤パターン(第1堰堤パターン)
25 堰堤パターン(第2堰堤パターン)
S1a 孔あけ工程(スルーホール形成工程の一部)
S1b THめっき工程(スルーホール形成工程の一部)
S1c 内層パターン形成工程(第1エッチング工程)
S2a 内層パターン形成工程(第2エッチング工程,重なり部分除去工程)

Claims (8)

  1. 電気絶縁性材料から構成される絶縁材部と、その絶縁材部における少なくとも一方の表面に形成された外層配線パターンと、前記絶縁材部の内部に少なくとも1層形成された内層配線パターンと、前記外層配線パターンと前記内層パターンにおける少なくとも1層とを電気的に接続するスルーホールとを備え、表面に凹部を有するプリント基板において、
    前記凹部は、
    前記絶縁材部の一部である板状の第1絶縁材部と、その第1絶縁材部における一方の面に形成されたパターンであって、前記内層配線パターンを少なくとも含む第1パターンと、他方の面に配置された前記外層パターン形成可能な金属層と、所定の位置に形成された前記スルーホールとを備えている第1コア基板と、
    前記絶縁材部の一部である板状の第2絶縁材部と、その第2絶縁材部における一方の面に配置された金属層を備え、前記第1コア基板とは面形状における外形寸法が異なる第2コア基板とを、
    前記第1コア基板における前記第1パターンが形成された側の面と、前記第2コア基板における前記金属層とは異なる側の面とを、前記絶縁材部を構成する電気絶縁性材料のプリプレグを介在させて圧着させることによって、前記第1コア基板と前記第2コア基板との前記面形状における外形寸法の差により形成されたものであり、
    前記第1コア基板又は前記第2コア基板のうち、前記凹部の底面を構成するコア基板の前記金属層は、上面視において前記凹部の底面と重なる部分が存在しない形状に構成されていることを特徴とするプリント基板。
  2. 前記第2コア基板は、前記金属層とは異なる側の面であって前記第1コア基板に対向される側の面に形成された第2パターンを備え、
    前記第1パターンは、前記内層配線パターンと、前記凹部の周縁に相当する位置に、前記内層配線パターンとは離隔されて形成された第1堰堤パターンとから構成されるパターンであり、
    前記第2パターンは、前記プリプレグを介在させた圧着の際に前記第1堰堤パターンと重なる位置に形成された第2堰堤パターンを少なくとも含むパターンであることを特徴とする請求項1記載のプリント基板。
  3. 前記第1堰堤パターンの厚さと前記第2堰堤パターンの厚さとの和は、前記プリプレグの圧着前における厚さと約同等又はそれ以上であることを特徴とする請求項2記載のプリント基板。
  4. 前記第1堰堤パターンは、前記第1絶縁材部とその絶縁材部の両面に配置された金属層とから構成される材料における片面の金属層から、エッチングによって、前記内層配線パターンと共に形成され、
    前記第2堰堤パターンは、前記第3絶縁材部とその絶縁材部の両面に配置された金属層とから構成される材料における片面の金属層から、エッチングによって形成されることを特徴とする請求項2又は3に記載のプリント基板。
  5. 電気絶縁性を有する絶縁材部と、その絶縁材部における少なくとも一方の表面に形成された外層配線パターンと、前記絶縁材部の内部に少なくとも1層形成された内層配線パターンとを備え、表面に凹部を有するプリント基板の製造方法において、
    前記絶縁材部の一部である板状の第1絶縁材部とその第1絶縁材部の両面に配置された金属層とから構成される第1コア基板における所定の位置に両面の金属層を電気的に接続するスルーホールを形成するスルーホール形成工程と、
    そのスルーホール形成工程によるスルーホールの形成後に、前記第1コア基板における片面の金属層から、エッチングによって、前記内層パターンを少なくとも含む第1パターンを形成する第1パターン形成工程と、
    その第1パターン形成工程により前記第1パターンが形成された前記第1コア基板における前記第1パターンの形成面と、前記絶縁材部の一部である板状の第2絶縁材部とその第2絶縁材部の片面に配置された金属層とから少なくとも構成され、前記第1コア基板とは面形状における外形寸法が異なる第2コア基板における前記金属層とは異なる側の面とを位置合わせしつつ対向させ、前記絶縁材部を構成する電気絶縁性材料のプリプレグを介在させて、前記第1コア基板と前記第2コア基板とを圧着させることによって、前記第1コア基板と前記第2コア基板との前記面形状における外形寸法の差により生じる前記凹部と、両面に配置された前記金属層とを有する積層板を得る積層板形成工程と、
    その積層板形成工程に先立って行われる工程であって、前記第1コア基板又は前記第2コア基板のうち、前記凹部の底面を構成する方のコア基板における該凹部の底面となる面とは反対側となる面に配置されている前記金属層から、エッチングによって、上面視において前記凹部の底面に重なる部分を除去する重なり部分除去工程と、
    前記積層板形成工程により得られた積層板における少なくとも一方の表面の前記金属層からエッチングによって前記外層配線パターンを形成する外層パターン形成工程とを備えていることを特徴とするプリント基板の製造方法。
  6. 前記第2絶縁部材と第2絶縁材部の両面に配置された金属層とから構成される第2コア基板における片面の金属層から、エッチングによって、第2パターンを形成する第2パターン形成工程を備え、
    前記第1パターン形成工程により形成される第1パターンは、前記内層配線パターンと、前記凹部の周縁に相当する位置に、前記内層配線パターンとは離隔されて形成された第1堰堤パターンとから構成されるパターンであり、
    前記第2パターン形成工程により形成される第2パターンは、前記積層板形成工程の際に前記第1堰堤パターンと重なる位置に形成された第2堰堤パターンを少なくとも含むパターンであることを特徴とする請求項5記載のプリント基板の製造方法。
  7. 前記第1堰堤パターンの厚さと前記第2堰堤パターンの厚さとの和は、前記積層板形成工程による圧着前における前記プリプレグの厚さと約同等又はそれ以上であることを特徴とする請求項6記載のプリント基板の製造方法。
  8. 前記凹部の底面を構成するコア基板が前記第1コア基板である場合には、前記第1パターン形成工程において行われるエッチングによって、前記重なり部分除去工程による前記重なる部分の除去を行い、
    前記凹部の底面を構成するコア基板が前記第2コア基板である場合には、前記第2パターン形成工程において行われるエッチングによって、前記重なり部分除去工程による前記重なる部分の除去を行うことを特徴とする請求項5から7のいずれかに記載のプリント基板の製造方法。



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US11335628B2 (en) 2019-05-29 2022-05-17 Denso Corporation Semiconductor package, semiconductor device and semiconductor package manufacturing method

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