JP2008187428A - マイクロストリップ線路を有するフレキシブル基板、およびこれを用いた光モジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】マイクロストリップ線路を有するフレキシブル基板をリジッドな配線基板に簡単かつ確実に半田付けできるようにする。
【解決手段】可撓性の樹脂フィルム11の互いに対向する第1の面11a、第2の面11b上にそれぞれ第1導体12と第2導体13が形成されるとともに、第1の面11aには、第1導体12と分離した位置に電極14が設けられ、この電極14と第2の面11bに形成された第2導体13とがバイアホール15内の導体16を介して接続されている。
【選択図】図2
【解決手段】可撓性の樹脂フィルム11の互いに対向する第1の面11a、第2の面11b上にそれぞれ第1導体12と第2導体13が形成されるとともに、第1の面11aには、第1導体12と分離した位置に電極14が設けられ、この電極14と第2の面11bに形成された第2導体13とがバイアホール15内の導体16を介して接続されている。
【選択図】図2
Description
本発明は、マイクロストリップ線路を有するフレキシブル基板、およびこれを用いた光モジュールに関する。
一般に、高周波信号を伝送する場合には、同軸ケーブルが広く使用されているが、このような同軸ケーブルは、嵩張って小型化が難しい。そこで、従来技術では、同軸ケーブルに代わるものとしてマイクロストリップ線路を形成したフレキシブル基板が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
すなわち、上記の特許文献1記載のフレキシブル基板は、ポリイミドやポリエステル等の可撓性の樹脂フィルムの互いに対向する一方側の表面に信号伝送路なる信号導体を、他方側の表面に接地用となるグランド導体をそれぞれ形成して構成されている。このようなフレキシブル基板を用いれば、小型化が図れるとともに、伝送特性を劣化させずに高周波信号伝送が可能になる。
ところで、特許文献1に記載されているようなフレキシブル基板をリジッドな配線基板に電気的に接続する場合、従来より導電性エポキシ樹脂などの導電性接着剤や半田を用いて接合するようにしている。
しかしながら、フレキシブル基板とリジッドな配線基板との接続に導電性接着剤を用いると、半田付けする場合に比べて接続抵抗が大きくなり、信号伝送特性が劣化し、また、接着剤による固定なので長期の接合信頼性が低いという問題がある。
また、フレキシブル基板とリジッドな配線基板とを半田付けする場合、フレキシブル基板と配線基板との間に半田を介在させた状態で、フレキシブル基板上からヒートツールにて加熱する方法が一般に採用される。このような方法で半田付けする場合、フレキシブル基板の樹脂フィルムは、熱伝導率の極めて低いポリイミド等の有機材料からなるため、従来構造のものでは、信号導体側の表面を加熱しても、グランド導体側の表面にまで十分な熱が伝導されず、フレキシブル基板と配線基板との間に介在された半田が溶融しにくいという問題が生じる。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、リジッドな配線基板に容易かつ確実に半田付けすることができるマイクロストリップ線路を有するフレキシブル基板を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明のマイクロストリップ線路を有するフレキシブル基板(以下、単にフレキシブル基板と称する)は、可撓性の樹脂フィルムの互いに対向する第1と第2の面上にそれぞれ第1導体と第2導体が形成され、上記第1の面には、上記第1導体と分離した位置に電極が設けられ、この電極と上記第2の面に形成された第2導体とがバイアホール内の導体を介して接続されていることを特徴としている。
本発明によれば、フレキシブル基板とリジッドな配線基板とを、フレキシブル基板上からヒートツールにて加熱して半田付けする場合、第1導体と共に形成されている電極が加熱されて、その熱が電極からバイアホール内の導体を経由して第2導体に効率良く伝導される。このため、第2導体を配線基板に容易かつ確実に半田付けすることができる。しかも、基本的には半田付けにより両者を接続するため、導電性接着剤を用いる場合よりも接続抵抗が小さく良好に特性を維持できるとともに、長期信頼性を確保することができる。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1におけるフレキシブル基板をリジッドな配線基板に接続した状態を示す斜視図、図2は図1のA−A線に沿う断面図である。
図1は本発明の実施の形態1におけるフレキシブル基板をリジッドな配線基板に接続した状態を示す斜視図、図2は図1のA−A線に沿う断面図である。
この実施の形態1のフレキシブル基板1は、ポリイミドやポリエステル等の有機材料からなる可撓性で絶縁性の樹脂フィルム11を有し、この樹脂フィルム11の互いに対向する第1、第2の面11a,11bの内、第1の面11aに第1導体としての左右一対の信号導体12が、第2の面に第2導体としてのグランド導体13がそれぞれ形成されている。そして、信号導体12とグランド導体13は、例えば銅などの金属を用いて写真製版とめっき、またはスパッタなどのドライプロセスによりパターン形成されたもので、両者でマイクロストリップ線路が構成されている。
さらに、この実施の形態1の特徴として、フレキシブル基板1の端部の第1の面11aには、一対の信号導体12で挟まれた位置に電極14が設けられている。この電極14は、信号導体12とは分離して形成されていて電気的に絶縁された状態となっている。また、樹脂フィルム11、電極14およびグランド導体13を上下に貫通してバイアホール15が形成されており、このバイアホール15内に設けられた導体16によって電極14とグランド導体13とが接続されている。なお、バイアホール15は、フレキシブル基板1の製造過程において、例えば電極14とグランド導体13をエッチングして開口部を形成してからその開口部の形成箇所に位置する樹脂フィルム11をレーザ加工により削除して形成することができる。
そして、このフレキシブル基板1の端部のグランド導体13は、例えば光モジュールなどを構成するためのリジッドな配線基板2の端子電極22に半田3により接合されている。
ここで、フレキシブル基板1を配線基板2に半田3で接合する際には、半田3をグランド導体13と配線基板2の端子電極22との間に配置した状態で、信号導体12と電極14に加熱ツール(図示せず)を接触させて加熱、加圧する。その際、電極14とグランド導体13とはバイアホール15内の導体16でつながっているので、熱は電極14からバイアホール15内の導体16およびグランド導体13を経由して半田3に効率良く伝導される。この場合、半田3の融点(例えばSnAgCuの場合は218℃)以上で、かつフレキシブル基板1の基材である樹脂フィルム11の耐熱温度以下の状態で温度を伝えることができるため、半田3をバイアホール15直下のみでなく、その周りも均一に溶融することができ、グランド導体13を配線基板2の端子電極21に容易かつ確実に半田付けすることが可能となる。
また、この実施の形態1では、グランド導体13を貫通してバイアホール15が形成されているので、熔融した半田3がバイアホール15内を充填する。このため、半田3はバイアホール15内で突起を形成することになり、半田3とフレキシブル基板1との接触面積が増える。その結果、半田付けによる機械的強度を向上させることができ、長期信頼性を確保することができる。
実施の形態2.
図3は本発明の実施の形態2におけるフレキシブル基板をリジッドな配線基板に接続した状態を示す斜視図、図4は図3のB−B線に沿う断面図である。なお、図1および図2に示した実施の形態1と対応する構成部分には同一の符号を付す。
図3は本発明の実施の形態2におけるフレキシブル基板をリジッドな配線基板に接続した状態を示す斜視図、図4は図3のB−B線に沿う断面図である。なお、図1および図2に示した実施の形態1と対応する構成部分には同一の符号を付す。
この実施の形態2のフレキシブル基板1の特徴は、バイアホール15がグランド導体13と樹脂フィルム11を共に貫通しているが電極14までは貫通しておらず、第1の面11aにおいて電極14がバイアホール15を覆って形成されていることである。なお、バイアホール15は、フレキシブル基板1の製造過程において、例えばグランド導体13の一部をエッチングして開口部を形成してからその開口部の形成箇所に位置する樹脂フィルム11をレーザ加工により削除して形成することができる。
したがって、この実施の形態2では、電極14はバイアホール15による開口部を有しないため、半田付けの際、溶融した半田3がバイアホール15を経由して第1の面11aまで這い上がってくるのを防止することができる。これにより、一対の信号導体12がバイアホール15を経由してはい上がってきた半田によって短絡するおそれがなくなり、信頼性をさらに向上させることができる。
その他の構成および作用効果は、実施の形態1の場合と同様であるから、ここでは詳しい説明は省略する。
その他の構成および作用効果は、実施の形態1の場合と同様であるから、ここでは詳しい説明は省略する。
実施の形態3.
図5は本発明の実施の形態3におけるフレキシブル基板をリジッドな配線基板に接続した状態を示す斜視図、図6は同フレキシブル基板の半田付け端部の第2の面を示す平面図である。なお、図3および図4に示した実施の形態2と対応する構成部分には同一の符号を付す。
図5は本発明の実施の形態3におけるフレキシブル基板をリジッドな配線基板に接続した状態を示す斜視図、図6は同フレキシブル基板の半田付け端部の第2の面を示す平面図である。なお、図3および図4に示した実施の形態2と対応する構成部分には同一の符号を付す。
この実施の形態3のフレキシブル基板1の特徴は、バイアホール15の断面形状が楕円形に形成されていることである。また、実施の形態2の場合と同様、第1の面11aにおいて電極14がバイアホール15を覆って形成されている。このように、バイアホール15の断面形状が楕円形に形成されることにより、実施の形態2の場合よりも配線基板2に対する接合強度を向上させることができる。
その他の構成および作用効果は、実施の形態2の場合と同様であるから、ここでは詳しい説明は省略する。
その他の構成および作用効果は、実施の形態2の場合と同様であるから、ここでは詳しい説明は省略する。
実施の形態4.
図7は本発明の実施の形態4におけるフレキシブル基板を用いた光モジュールの平面図、図8は図7のC−C線に沿う断面図である。なお、図3および図4に示した実施の形態2と対応する構成部分には同一の符号を付す。
図7は本発明の実施の形態4におけるフレキシブル基板を用いた光モジュールの平面図、図8は図7のC−C線に沿う断面図である。なお、図3および図4に示した実施の形態2と対応する構成部分には同一の符号を付す。
この実施の形態4の光モジュール4は、ケース5内に光電変換用の光素子6、配線基板としてのモジュール端子2、およびフレキシブル基板1が収納され、また、ケース5を内外に貫通して外部信号端子7が設けられている。そして、モジュール端子2の上に光素子6が搭載されるとともに、フレキシブル基板1のグランド導体13がモジュール端子2の端子電極22に半田3で接合されている。また、光素子6とフレキシブル基板1の各信号導体12の一端がリードワイヤ8を介してそれぞれ電気的に接続され、各信号導体12の他端側は外部信号端子7に接続されている。
この実施の形態4のように、光素子6と外部信号端子7とを電気的に接続する線路としてこのようなフレキシブル基板1を用いれば、微細配線が形成できるために光モジュール4を小型化できるという利点が得られる。しかも、このフレキシブル基板1の基材となる樹脂フィルム11は熱伝導率が低いので、ケース5の外部から光素子6への熱流入を抑えることができる。このため、光素子6の特性劣化を有効に防止することができる。
なお、上記の実施の形態1〜3では、グランド導体13が半田3でリジッドな配線基板2に接続された構成について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば樹脂フィルム11の第1の面11aにグランド導体13を、第2の面11bに信号導体12をそれぞれ形成し、信号導体12を半田3で配線基板2に接続する構成であっても、本発明を適用することが可能である。
1 フレキシブル基板、2 配線基板、3 半田、4 光モジュール、6 光素子、
11 樹脂フィルム、11a 第1の面、11b 第2の面、
12 信号導体(第1導体)、13 グランド導体(第2導体)、14 電極、
15 バイアホール、16 導体。
11 樹脂フィルム、11a 第1の面、11b 第2の面、
12 信号導体(第1導体)、13 グランド導体(第2導体)、14 電極、
15 バイアホール、16 導体。
Claims (4)
- 可撓性の樹脂フィルムの互いに対向する第1と第2の面上にそれぞれ第1導体と第2導体が形成され、上記第1の面には、上記第1導体と分離した位置に電極が設けられ、この電極と上記第2の面に形成された第2導体とがバイアホール内の導体を介して接続されていることを特徴とするマイクロストリップ線路を有するフレキシブル基板。
- 上記電極は、上記第1の面においてバイアホールを覆って形成されていることを特徴とするマイクロストリップ線路を有するフレキシブル基板。
- 上記バイアホールは断面形状が楕円形に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のマイクロストリップ線路を有するフレキシブル基板。
- 上記請求項1〜3のいずれか1項に記載のマイクロストリップ線路を有するフレキシブル基板を備えてなる光モジュール。
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WO2012029912A1 (ja) * | 2010-09-03 | 2012-03-08 | 日亜化学工業株式会社 | 発光装置、及び発光装置用パッケージアレイ |
JP7457497B2 (ja) | 2019-12-20 | 2024-03-28 | CIG Photonics Japan株式会社 | 光モジュール |
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