JP2008185231A - ローラハース式熱処理炉 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成により搬送ローラの曲がりの修正を実現し、搬送ローラの寿命延長を図るローラハース式熱処理炉に関する技術を提供する。
【解決手段】炉体1の内部に複数の搬送ローラ2・2・・・からなる炉床を備えるとともに、搬送ローラ2・2・・・・を回転駆動するモータ9・9・・・と、モータ9・9・・・を回転制御する制御手段13とを備え、搬送ローラ2・2・・・を回転制御してトレー11を搬送するローラハース式熱処理炉100であって、制御手段13は、搬送ローラ2・2・・・の重心位置を検出する重心位置あわせ手段と、前記搬送ローラの曲がり矯正手段と、を備える構成とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、ローラハース式熱処理炉の技術に関し、より詳しくは、炉床を構成する搬送ローラに発生する塑性変形(曲がり)を修正するための技術に関する。
ローラハース式熱処理炉は、自動車産業や半導体産業等の広範な産業界において、部品の焼入れ等熱処理用の用途に広く用いられている。
ローラハース式熱処理炉は、炉床部分が搬送ローラで構成されており、温度制御された複数のゾーン(例えば、昇温ゾーン・均熱ゾーン・降温ゾーン等)に分けられるトンネル状の炉内を上流側から下流側に向けて、搬送ローラによりワークを搬送しながら熱処理を行うことができる熱処理炉である。
従来、ローラハース式熱処理炉の搬送ローラは、特に炉内温度とワーク温度の差が大きい昇温ゾーンでは、熱とワークの荷重との影響により搬送ローラの塑性変形(曲がり)が発生しやすく、搬送ローラを短い周期(約1年程度)で定期的に交換する必要に迫られていた。
この搬送ローラが熱とワークの荷重との影響により塑性変形する問題を解決する技術としては、熱処理炉内にワーク持ち上げ手段を設けて、熱処理中にはワークを一時的に持ち上げて搬送ローラにワークの荷重を掛けないようにするとともに、その持ち上げている間は、搬送ローラの回転を継続させることにより、搬送ローラの塑性変形を緩和する構成とした技術が開示されている(特許文献1参照)。
特開2005−241205号公報
しかしながら、従来技術では、既に塑性変形が発生している搬送ローラの回転を継続させることにより、搬送ローラの塑性変形を助長する可能性もあり、また、熱処理炉にワーク持ち上げ手段を備える構成とすると、熱処理炉の大型化や製造コストのアップを招くという問題点があった。
そこで本発明では、このような現状を鑑み、簡易な構成により搬送ローラの曲がりの修正を実現し、搬送ローラの寿命延長を図るローラハース式熱処理炉に関する技術を提供することを課題としている。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、炉体内部に配置される複数の搬送ローラからなる炉床と、前記搬送ローラを回転駆動するモータと、前記モータを回転制御する制御手段とを備え、前記制御手段により前記搬送ローラを回転制御して、前記炉床上に載置されたワークを搬送するローラハース式熱処理炉であって、前記制御手段は、前記搬送ローラの重心位置あわせ手段と、前記搬送ローラの曲がり矯正手段と、を備える、ことを特徴としたものである。
請求項2においては、前記重心位置あわせ手段は、前記搬送ローラを前記モータによる回転駆動系から切り離して、該搬送ローラの重心位置に任せて自由回転させて、該搬送ローラの重心位置が、鉛直方向に対して最低となる回転角度を検出すること、を特徴としたものである。
請求項3においては、前記曲がり矯正手段は、前記搬送ローラ上に前記ワークを載置した状態で、前記搬送ローラの重心位置が鉛直方向に対して最低となる回転角度を基準として、該搬送ローラを、前記モータを回転制御して180度位相が異なる角度まで回転させて、かつ、該180度位相が異なる角度まで回転させた状態で一定時間保持する、ことを特徴としたものである。
請求項4においては、前記曲がり矯正手段は、前記搬送ローラを、該搬送ローラの重心位置が鉛直方向に対して最低となる回転角度から、180度位相が異なる角度まで回転させた状態で一定時間保持した後に、前記搬送ローラを、該搬送ローラの重心位置が鉛直方向に対して最低となる回転角度まで回転させる、ことを特徴としたものである。
請求項5においては、前記曲がり矯正手段は、前記搬送ローラを、前記180度位相が異なる角度まで回転させた状態から、該搬送ローラの重心位置が鉛直方向に対して最低となる回転角度まで回転させる際に、前記搬送ローラを、該搬送ローラの重心位置に任せて自由回転させる、ことを特徴としたものである。
請求項6においては、前記曲がり矯正手段は、前記搬送ローラを、該搬送ローラの重心位置が鉛直方向に対して最低となる回転角度から、180度位相が異なる角度まで回転させた状態で一定時間保持する工程と、前記搬送ローラを、一定時間保持後に該搬送ローラの重心位置が鉛直方向に対して最低となる回転角度まで回転させる工程とを繰り返し実行し、前記搬送ローラの重心位置が最低となる回転角度から180度位相が異なる角度まで回転させる際の搬送ローラの回転方向と、前記搬送ローラを一定時間保持した後に搬送ローラの重心位置が最低となる回転角度まで回転させる際の回転方向とが、逆方向となるように、該搬送ローラの回転方向を制御する、ことを特徴としたものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、搬送ローラの重心を検出することにより効果的かつ確実に、搬送ローラの曲がりを矯正することができる。
請求項2においては、簡易な構成で、搬送ローラの重心を容易に検出することができる。
請求項3においては、搬送ローラの自重およびワークの重量により容易かつ効率的に搬送ローラの曲がりを矯正することができる。
請求項4においては、搬送ローラの曲がりが過度に矯正されて反対方向への曲がりが生じることを防止できる。
請求項5においては、搬送ローラの曲がりが矯正されて該搬送ローラの重心位置が変化した場合でも、新しい重心位置を正確に最低高さに位置させることが可能となり、続けて次の矯正を適正に行うことができる。
請求項6においては、簡易な構成で、搬送ローラの配置(前後方向の位置)により偏ることなく、複数の搬送ローラの曲がりを一様に矯正することができる。
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明の一実施例に係るローラハース式熱処理炉の全体的な構成を示す模式図、図2は同じく搬送ローラの重心位置が変化する状況を示す模式図、図3は同じく昇温ゾーンの詳細な構成を示す模式図、図4は重心位置あわせ手段および曲がり矯正手段の動作の流れを示すフロー図、図5は搬送ローラが自転する状況を示す模式図である。
まず始めに、本発明の一実施例に係るローラハース式熱処理炉の全体的な構成について、図1乃至図3を用いて説明をする。
図1に示す如く、ローラハース式熱処理炉100は、炉体1、搬送ローラ2・2・・・、加熱用ヒータ3・3・・・、ゲート4・4、コンベア8・8・・・等により構成されている。
炉体1は、鋼製の外板を断面視略矩形のダクト状に形成し、外板の内面を耐火煉瓦等の耐熱部材やロックウール等の断熱部材で覆いトンネル状に炉内を形成する構成としている。本実施例に示すローラハース式熱処理炉100は、昇温ゾーン・均熱ゾーン・降温ゾーンの3つのゾーンに分けられており、各ゾーン毎に加熱用ヒータ3や温度センサ等を配設し、炉内温度、炉内雰囲気および熱処理時間等を異なる設定とすることが可能である。尚、本実施例に示すローラハース式熱処理炉100においては、均熱ゾーンの前後に開閉可能なゲート4・4を設けて、炉内の温度や雰囲気が異なる区画を形成することが可能な構成としている。
図2に示す如く、搬送ローラ2は、耐熱鋼製の略円柱状部材であり円柱軸方向軸心上の両側端部には、軸部2a・2aが形成されている。
ここで図2を用いて、本発明の解決すべき課題である搬送ローラ2の塑性変形(曲がり)について説明をする。
搬送ローラ2の正規の状態(即ち、曲がりの無い状態)では、図2(a)に示す如く、側面視において、搬送ローラ2と軸部2aが同一軸心上にあり、搬送ローラ2の回転重心も同軸心上に位置している。ところが、図2(b)に示す如く、搬送ローラ2を使用していくにつれて、熱による影響とワークの荷重により、搬送ローラ2には弓状の曲がりが生じてしまい、側面視において、搬送ローラ2の回転重心が軸部2aの軸心と一致しない状態へと塑性変形してしまうのである。
炉内には両端の軸部2a・2aを回転自在に支持する支持部材5・5を配設しており、搬送ローラ2を回転自在に支持している。そして、複数の搬送ローラ2・2・・・を、互いに平行かつ等間隔に、同一水平面上にワークの搬送方向に対して直交する向きに配設して、ローラハース式熱処理炉100の炉床を形成する構成としている。
また、軸部2a・2aの一側端部には略円形の従動スプロケット6が同一軸心上に固設されている。このとき、複数の従動スプロケット6・6・・・は各搬送ローラ2・2・・・と直交する略同一の鉛直平面上に配置されることとなる。そして、各従動スプロケット6・6・・・にチェーン7を巻回して連結し、同じチェーン7で連結された従動スプロケット6・6・・・は同一方向および角度に回転する構成としている。尚、本実施例では、同じチェーン7で連結された一連の従動スプロケット6・6・・・で一単位のコンベア8を形成しており、各コンベア8・8・・・に対して一つ以上のモータ9・9・・・を備える構成としている。
尚、図1に示す如く、本実施例のローラハース式熱処理炉100は、10個のコンベア8・8・・・(即ち、コンベア8(C1)乃至コンベア8(C10))を備える構成としているが、本発明を適用するローラハース式熱処理炉100に備えられるコンベアの個数をこれに限定するものではない。
図3に示す如く、モータ9の出力軸上には駆動スプロケット10が固設されており、この駆動スプロケット10もまた、前記一連の従動スプロケット6・6・・・と同じ鉛直平面上に配置して、同じチェーン7を巻回して連結されている。つまり、モータ9の出力軸が回転することにより駆動スプロケット10が駆動されて、それに伴って、一連の従動スプロケット6・6・・・が回転駆動される構成としている。そして、各搬送ローラ2・2・・・が回転駆動されて、搬送ローラ2・2・・・上のワークを搬送ローラ2の回転方向に応じて前方または後方に搬送することができる構成としている。
また、前記モータ9が停止した状態にあるときには、該モータ9の出力軸は自由に回転することが可能となるが、前記モータ9はブレーキを備えており、該ブレーキを作動させることによって、モータ9が回転を停止したときの出力軸の回転を規制することが可能となっている。
これにより、前記モータ9の停止時においては、前記ブレーキを作動させることで各搬送ローラ2・2・・・の回転位置(位相)を保持することができ、該ブレーキを動作解除状態にすることで、各搬送ローラ2・2・・・を自由に回転させることができる。
次に、本発明の一実施例に係るコンベアの構成について、図1または図3を用いて詳細に説明をする。
図1に示す如く、本実施例に示すローラハース式熱処理炉100は、前述の通り合計10個のコンベア8・8・・・(即ち、コンベア(C1)乃至コンベア(C10))を備えている。
また、図3に示す如く、コンベア8は、搬送ローラ2・2・・・、チェーン7、モータ9等により構成されている。尚、本実施例における搬送ローラ2・2・・・の配置構成は、搬送ローラ2の直径をφdとし、搬送ローラ2・2・・・間のピッチをpとしている。
コンベア8・8・・・上には、搬送対象物であるワークを収納して搬送するトレー11が載置されている。あるいは、ワークの形状によっては、トレー11を省略してコンベア8・8・・・上に直接ワークを載置する態様とすることも可能である。
尚、図3に示すコンベア8は、5個の搬送ローラ2・2・・・と、各1個ずつのチェーン7およびモータ9により構成する例を示しているが、本発明を適用するローラハース式熱処理炉100に用いるコンベア8を構成する各部品の個数をこれに限定するものではない。
図3に示す如く、炉内の側面(あるいは上下面でもよい)には、複数の光電式センサ12・12・・・が配設されている。光電式センサ12・12・・・が遮光または通光状態を検知することにより、どのコンベア8上にトレー11(あるいはワーク)が位置しているかを検知することができるとともに、遮光状態を検知することにより、トレー11をコンベア8上の所定位置で停止させることも可能な構成としている。
図3に示す如く、本実施例では、光電式センサ12(K22)が遮光している場合には、トレー11がコンベア8(C3)上の最上流地点付近に位置していることを検知し、また、光電式センサ12(K32)が遮光する位置(即ち、トレー11がコンベア(C3)上の略中央付近に位置している状態)を基準としてトレー11を停止させて、曲がり矯正動作を行う構成としている。
更に詳述すると、図3に示す如く、本実施例では、一つのコンベア8に対して2箇所の光電式センサ12を設ける構成としている。
光電式センサ12・12の配置は、コンベア8(C3)を例に詳細に説明をすると、第一番目の光電式センサ12(K32)の配置位置は、コンベア8(C3)上の中央付近にトレー11が載置された状態におけるトレー11の最前面を基準として、該基準面から後方側(B方向)に距離cだけ離間した位置としている。
また、第二番目の光電式センサ12(K31)の配置位置は、コンベア8(C4)の最上流側の搬送ローラ2の軸心から後方側(B方向)に距離eだけ離間した位置としている。
尚、本実施例においては、図3中の各値(a、b、c、d、e、p)を、以下の数式が成立するように決定している。
e=p/2
a>(π×d/2)
b>(π×d/2)+c
c≒10(mm)
図3に示す如く、各光電式センサ12・12・・・は、制御手段13に接続されているため、各センサの検知情報と制御手段13に予め設定されているプログラム等に基づいて、各モータ9・9・・・の回転を制御して、トレー11の位置を制御しつつ、各コンベア8・8間でトレー11を移載したり、また、コンベア8上の所定位置でトレー11を停止させたり、さらに、搬送ローラ2・2・・・の曲がり矯正手段の動作を制御したりする構成としている。
次に、本発明の一実施例に係る、重心位置合わせ手段および曲がり矯正手段の動作の流れについて、図3乃至図5を用いて説明をする。尚、経験上搬送ローラ2の曲がりは昇温ゾーンにおいて発生しやすいため、ここでは説明の便宜上、代表して昇温ゾーンのコンベア8(C2)およびコンベア8(C3)の間にトレー11が位置している場合について説明をするが、昇温ゾーンのその他のコンベア、およびその他のゾーンの各コンベアにおいても同様の動作が行われるものであり、本発明の適用範囲を昇温ゾーンに限定するものではない。
図3および図4に示す如く、コンベア8(C2)上にトレー11が載置されている状態において、モータ9(M2)およびモータ9(M3)が右回転(図2における時計回りに回転)し(S01)、トレー11がコンベア8(C2)からコンベア8(C3)に移載される(S02)。
その後も、モータ9(M2)およびモータ9(M3)の回転は継続されて、トレー11が光電式センサ12(K32)を遮ると(S03)、モータ9(M3)の回転を停止しつつ、モータ9(M3)のブレーキを作動させる(S04)。このとき、トレー11はコンベア8(C3)上の略前後方向中央に載置された状態となっている(S05)。
ここで、モータ9(M3)のブレーキを解除すると(S06)、各搬送ローラ2・2・・・が自由に回転できる状態となるため、ブレーキ作動状態における各搬送ローラ2・2・・・の重心位置に応じて、重心位置が鉛直方向に対して最低高さとなる状態まで、各搬送ローラ2・2・・・が自由かつ自然に回転する。
図5に示す如く、さらに詳述すると、例えば、ブレーキ作動状態において、搬送ローラ2の重心位置が図5(a)の(S05)に示す位置であるとき(搬送ローラ2の重心位置が、搬送ローラ2の軸部2aの軸心よりもトレー11の搬送方向における前方に位置しているとき)、ブレーキが解除されると、搬送ローラ2が図5(a)における時計回りの方向に、重心位置が鉛直方向に対して最低高さとなる状態(図5(a)の(S07)に示す状態)まで自由かつ自然に回転(自転)する。
一方、例えば、ブレーキ作動状態において、搬送ローラ2の重心位置が図5(b)の(S05)に示す位置であるときには(搬送ローラ2の重心位置が、搬送ローラ2の軸部2aの軸心よりもトレー11の搬送方向における後方に位置しているときには)、ブレーキが解除されると、搬送ローラ2が図5(b)における反時計回りの方向に、重心位置が鉛直方向に対して最低高さとなる状態(図5(b)の(S07)に示す状態)まで自由かつ自然に回転(自転)する。
つまり、ブレーキが解除された状態においては、搬送ローラ2の重心位置は、必然的に鉛直方向に対して最低高さの状態になるため、これにより、搬送ローラ2の重心位置を特定することが可能となる。
即ち、本実施例に示す重心位置あわせ手段は、モータ9・9・・・のブレーキを解除し、搬送ローラ2・2・・・をモータ9・9・・・による回転駆動系から切り離して、該搬送ローラ2・2・・・の重心位置に任せて自由回転させて、搬送ローラ2・2・・・の重心位置が、鉛直方向に対して最低となる回転角度を検出する構成としている。
これにより、特別なセンサ等を用いることなく、簡易な構成で、搬送ローラ2・2・・・の重心を容易に検出することができるのである。
図5(a)に示す如く、搬送ローラ2が図5(a)における時計回りに自転する場合には、搬送ローラ2が自転するのに伴って、トレー11がA方向に移動するため、光電式センサ12(K32)が遮光された状態が継続される(S08a)。
この場合、下流側(A方向)に近い搬送ローラに偏って曲がりの矯正が行われることを防止するため、またトレー11がコンベア8(C3)から下流側へはみ出すことを防止するために、搬送ローラ2・2・・・を反時計回りに反転(180°回転)させて、トレー11を上流側(B方向)に移動させつつ、搬送ローラ2の重心位置が鉛直方向に対して最高高さに位置する状態とする(S09a)。
そして、この状態のまま一定時間(本例では2分間)の間搬送ローラ2・2・・・の回転を停止するようにしている(S10a)。
この状態においては、搬送ローラ2の曲がりを矯正するためには、搬送ローラ2に対して鉛直方向下向きの荷重を加えるのが好適であるが、この場合、トレー11およびワークの自重により自然に搬送ローラ2に鉛直方向下向きの荷重が加えられるため、効果的に搬送ローラ2の曲がりを矯正することができる。
また、この状態のまま長時間保持しすぎると、上流側(B方向)に近い搬送ローラ2に偏って、曲がりの矯正が行われたり、過度に矯正されて反転方向に曲がりが生じる可能性があるため、一定時間経過後に再び搬送ローラ2・2・・・を時計回りに反転(180°回転)させて、トレー11を下流側(A方向)に移動させつつ、搬送ローラ2の重心位置が鉛直方向に対して最低高さに位置する状態に戻すようにしている(S11a)。
尚、搬送ローラ2の重心位置を鉛直方向に対して最低高さに位置する状態に戻すことは、例えば、モータ9(M3)の駆動により搬送ローラ2・2・・・を時計回りへ180°回転させることで行うことができる。
また、モータ9(M3)の駆動により搬送ローラ2・2・・・に時計回りへの反転を開始させたのち、モータ9(M3)を停止するとともに該モータ9(M3)のブレーキを解除して、搬送ローラ2を自由回転可能な状態にすることで、該搬送ローラ2の重心位置を最低高さに位置させることもできる。搬送ローラ2の重心位置が最低高さとなった後にはモータ9(M3)のブレーキを作動させて、重心位置が最低高さとなった状態を保持する。
このように、モータ9(M3)の駆動により搬送ローラ2・2・・・の反転を開始させたのち、該搬送ローラ2・2・・・を自由回転可能な状態にして、重心位置を最低高さに位置させるように構成した場合は、ステップ(S10a)での曲がりの矯正によって搬送ローラ2の重心位置が変化した場合でも、正確に搬送ローラ2の重心位置を最低高さに位置させることが可能となり、続けて次の矯正を適正に行うことができる。
次に、光電式センサ12(K21)が遮光するまで、モータ9(M3)を反時計回りに回転させて、一旦トレー11をコンベア8(C3)の最も上流側(B方向)まで戻すようにし(S12)、その後、光電式センサ12(K32)が遮光するまで、モータ9(M3)を時計回りに回転させて、トレー11をコンベア8(C3)の下流側(A方向)に再度戻すようにしている(S13)。
一方、図5(b)に示す如く、搬送ローラ2が図5(b)における反時計回りに自転する場合には、搬送ローラ2が自転するのに伴って、トレー11がB方向に移動するため、光電式センサ12(K32)が通光する状態となる(S08b)。
この場合、上流側(B方向)に近い搬送ローラに偏って、曲がりの矯正が行われることを防止するため、またトレー11がコンベア8(C3)から上流側へはみ出すことを防止するために、搬送ローラ2・2・・・を時計回りに反転(180°回転)させて、トレー11を下流側(A方向)に移動させつつ、搬送ローラ2の重心位置が鉛直方向に対して最高高さに位置する状態とする(S09b)。
そして、この状態のまま一定時間の間搬送ローラ2・2・・・の回転を停止するようにしている(s10b)。
やはりこの状態においても、トレー11およびワークの自重により自然に搬送ローラ2に鉛直方向下向きの荷重が加えられるため、効果的に搬送ローラ2の曲がりを矯正することができる。
また、この状態のまま長時間保持しすぎると、下流側(A方向)に近い搬送ローラ2に偏って、曲がりの矯正が行われたり、過度に矯正されて反対方向に曲がりが生じる可能性があるため、一定時間経過後に再び搬送ローラ2・2・・・を反時計回りに反転(180°回転)させて、トレー11を上流側(B方向)に移動させつつ、搬送ローラ2の重心位置が鉛直方向に対して最低高さに位置する状態に戻すようにしている(S11b)。
尚、搬送ローラ2の重心位置を鉛直方向に対して最低高さに位置する状態に戻すことは、例えば、モータ9(M3)の駆動により搬送ローラ2・2・・・を反時計回りへ180°回転させることで行うことができる。
また、モータ9(M3)の駆動により搬送ローラ2・2・・・に反時計回りへの反転を開始させたのち、モータ9(M3)を停止するとともに該モータ9(M3)のブレーキを解除して、搬送ローラ2を自由回転可能な状態にすることで、該搬送ローラ2の重心位置を最低高さに位置させることもできる。搬送ローラ2の重心位置が最低高さとなった後にはモータ9(M3)のブレーキを作動させて、重心位置が最低高さとなった状態を保持する。
このように、モータ9(M3)の駆動により搬送ローラ2・2・・・の反転を開始させたのち、該搬送ローラ2・2・・・を自由回転可能な状態にして、重心位置を最低高さに位置させるように構成した場合は、ステップ(S10b)での曲がりの矯正によって搬送ローラ2の重心位置が変化した場合でも、正確に搬送ローラ2の重心位置を最低高さに位置させることが可能となり、続けて次の矯正を適正に行うことができる。
次に、光電式センサ12(K21)が遮光するまで、モータ9(M3)を反時計回りに回転させて、一旦トレー11をコンベア8(C3)の最も上流側まで戻すようにし(S12)、その後、光電式センサ12(K32)が遮光するまで、モータ9(M3)を時計回りに回転させて、トレー11をコンベア8(C3)の下流側に再度戻すようにしている(S13)。
そして、これら(S09a)乃至(S13)のステップ、または(S09b)乃至(S13)のステップを、サイクルタイムの間(即ち、熱処理時間が経過するまでの間)繰り返し実行することにより、各搬送ローラ2・2・・・の曲がりが上流側から下流側に至り偏ることなく矯正される構成としている。
即ち、本実施例に示す曲がり矯正手段は、搬送ローラ2・2・・・上にトレー11を載置した状態で、搬送ローラ2・2・・・の重心位置が鉛直方向に対して最低となる回転角度を基準として、搬送ローラ2・2・・・を、モータ9(M3)を回転制御して180度位相が異なる角度まで回転させて、かつ、該180度位相が異なる角度まで回転させた状態で一定時間保持した後に、モータ9(M3)を回転制御して搬送ローラ2・2・・・を反転させるように構成している。
また、搬送ローラ2・2・・・の重心位置が最低となる位置から180度位相が異なる角度までの回転と、搬送ローラ2・2・・・を前記180度位相が異なる角度から反転させる回転を交互に反復して行い、トレー11を前後に揺動させる構成としている。
これにより、簡易な構成で、搬送ローラ2・2・・・の配置(前後方向の位置)により偏ることなく、各搬送ローラ2・2・・・の曲がりを一様に矯正することができるのである。
そして、必要な熱処理時間が経過した時点で、モータ9(M3)およびモータ9(M4)を時計回りに回転させて(S14)、トレー11がコンベア8(C3)からコンベア8(C4)に移載されるようにしている(S15)。
即ち、炉体1の内部に配置される複数の搬送ローラ2・2・・・からなる炉床と、搬送ローラ2・2・・・を回転駆動するモータ9・9・・・と、モータ9・9・・・を回転制御する制御手段13とを備え、制御手段13により搬送ローラ2・2・・・を回転制御して、前記炉床上に載置されたワークを搬送するローラハース式熱処理炉100であって、制御手段13は、搬送ローラ2・2・・・の重心位置あわせ手段と、搬送ローラ2・2・・・の曲がり矯正手段と、を備える構成としている。
このように、重心位置あわせ動作を実行することにより搬送ローラ2・2・・・の重心を検出してから曲がり矯正動作を実行することにより、効果的かつ確実に、搬送ローラ2・2・・・の曲がりを矯正することができるのである。
本発明の一実施例に係るローラハース式熱処理炉の全体的な構成を示す模式図。 同じく搬送ローラの重心位置が変化する状況を示す模式図。 同じく昇温ゾーンの詳細な構成を示す模式図。 重心位置あわせ手段および曲がり矯正手段の動作の流れを示すフロー図。 搬送ローラが自転する状況を示す模式図。
符号の説明
1 炉体
2 搬送ローラ
9 モータ
11 トレー
13 制御手段
100 ローラハース式熱処理炉

Claims (6)

  1. 炉体内部に配置される複数の搬送ローラからなる炉床と、
    前記搬送ローラを回転駆動するモータと、
    前記モータを回転制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段により前記搬送ローラを回転制御して、前記炉床上に載置されたワークを搬送するローラハース式熱処理炉であって、
    前記制御手段は、
    前記搬送ローラの重心位置あわせ手段と、
    前記搬送ローラの曲がり矯正手段と、
    を備える、
    ことを特徴とするローラハース式熱処理炉。
  2. 前記重心位置あわせ手段は、
    前記搬送ローラを前記モータによる回転駆動系から切り離して、
    該搬送ローラの重心位置に任せて自由回転させて、
    該搬送ローラの重心位置が、
    鉛直方向に対して最低となる回転角度を検出する、
    ことを特徴とする請求項1記載のローラハース式熱処理炉。
  3. 前記曲がり矯正手段は、
    前記搬送ローラ上に前記ワークを載置した状態で、
    前記搬送ローラの重心位置が鉛直方向に対して最低となる回転角度を基準として、
    該搬送ローラを、
    前記モータを回転制御して180度位相が異なる角度まで回転させて、かつ、
    該180度位相が異なる角度まで回転させた状態で一定時間保持する、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2記載のローラハース式熱処理炉。
  4. 前記曲がり矯正手段は、
    前記搬送ローラを、該搬送ローラの重心位置が鉛直方向に対して最低となる回転角度から、180度位相が異なる角度まで回転させた状態で一定時間保持した後に、
    前記搬送ローラを、該搬送ローラの重心位置が鉛直方向に対して最低となる回転角度まで回転させる、
    ことを特徴とする請求項3記載のローラハース式熱処理炉。
  5. 前記曲がり矯正手段は、
    前記搬送ローラを、前記180度位相が異なる角度まで回転させた状態から、該搬送ローラの重心位置が鉛直方向に対して最低となる回転角度まで回転させる際に、前記搬送ローラを、該搬送ローラの重心位置に任せて自由回転させる、
    ことを特徴とする請求項4記載のローラハース式熱処理炉。
  6. 前記曲がり矯正手段は、
    前記搬送ローラを、該搬送ローラの重心位置が鉛直方向に対して最低となる回転角度から、180度位相が異なる角度まで回転させた状態で一定時間保持する工程と、
    前記搬送ローラを、一定時間保持後に該搬送ローラの重心位置が鉛直方向に対して最低となる回転角度まで回転させる工程とを繰り返し実行し、
    前記搬送ローラの重心位置が最低となる回転角度から180度位相が異なる角度まで回転させる際の搬送ローラの回転方向と、
    前記搬送ローラを一定時間保持した後に搬送ローラの重心位置が最低となる回転角度まで回転させる際の回転方向とが、
    逆方向となるように、該搬送ローラの回転方向を制御する、
    ことを特徴とする請求項4または請求項5記載のローラハース式熱処理炉。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN107654582A (zh) * 2017-08-28 2018-02-02 广东星光传动股份有限公司 一种窑炉流水线传动***
JP2019038670A (ja) * 2017-08-28 2019-03-14 中外炉工業株式会社 搬送ローラーの状態管理システム

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