JP2008184934A - 内燃機関の排気装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の排気管の不等長に起因して顕著となるハーフ次数の排気音を低減させ、排気音色を改善することのできる内燃機関の排気装置を提供する。
【解決手段】エンジン11からの排気ガスをそれぞれ導入する一方の排気管21及びこれより管長の長い他方の排気管22を備え、両排気管21、22に導入された排気ガスを所定の合流点Aで合流させて排気する内燃機関の排気装置において、合流点Aよりも上流側で、排気管21、22のうち少なくともいずれか一方の排気温度を調整することにより、一方の排気管21から合流点Aに流れる排気ガスの温度を他方の排気管22から合流点Aに流れる排気ガスの温度より低い温度に調節する排気温度調節手段40を設ける。排気温度調節手段40は、一方の排気管21内を通る排気ガスを冷却するのがよい。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の排気装置、特に車両に搭載され、多気筒内燃機関の排気ガスを一方及び他方の排気管に導入し合流させて干渉による排気音低減を図る内燃機関の排気装置に関する。
自動車等の車両に搭載される内燃機関(以下、エンジンともいう)の排気装置は、一般に、多気筒内燃機関の複数の気筒からの排気ガスを排気マニホルドによって排気干渉を抑えながら合流させ、消音器での消音を行ってから大気中に排気するようになっており、従前から各種の排気音低減技術が提案されている。
従来の内燃機関の排気装置としては、例えば排気マニホルドを構成する複数の排気管の一部に管路長を機械的に可変するアクチュエータを設けるとともに、複数の排気管を所定の集合点で集合させ、集合点における複数の排気管からの1〜3次の排気音(エンジン回転数の1倍、2倍及び3倍の周波数を持つ)に位相差を持たせることで、これら複数の排気管からの1〜3次の排気音が相互干渉により相殺するようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、V型エンジンのように複数のバンクを有する内燃機関の排気装置でも、エンジンの両側に配置された排気マニホルドから一方の排気管及び他方の排気管に排気ガスを導入した後、両排気管内を通る排気ガスを消音器で消音するとともに消音器付近で合流させてから大気中に排気するようにした場合に、一方の排気管と他方の排気管のうち一方を他方からの排気音を減衰する共鳴器とするように両排気管の集合位置を設定したものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
さらに、例えば排気通路の触媒コンバータより下流側に排気クーラを設けて、この排気クーラにエンジン冷却水の循環回路から通水するようにして、消音器内を通る排気ガスの流量を低下させることで、排気音低減を図るものもある(例えば、特許文献3参照)。
実公平3−20490号公報 特開2005−106052号公報 特開2004−245128号公報
しかしながら、上述のような従来の内燃機関の排気装置にあっては、特にV型エンジンの排気装置のように、車両の床下スペースの制限から、消音器(いわゆるメインマフラ)までの2つの排気経路が不等長となる場合に、適当な排気管集合位置の設定によって2つの排気管からの排気ガスの合流時に排気音(音波)を干渉させて整数次数の排気音圧レベルの低減を図ることができる一方で、内燃機関の爆発による基本次数(整数次数)以外のいわゆるハーフ次数の排気音成分(例えばエンジン回転数の0.5倍(0.5次)、1.5倍(1.5次)、2.5倍(2.5次)等の周波数を持つ)の干渉が顕著に現れ、いわゆる「ボロボロ」音のような不快な音色の排気音が生じていた。そのため、不快な排気音の改善という官能性能上の未解決の課題があった。
すなわち、一方の排気管と他方の排気管が等長である場合には、図4(a)に示すように、管路長で決まる共鳴周波数が等しくなるために左右のバンクからの整数次数の排気音が干渉により強め合って合流後の合成波が高音圧レベルになるのに対して、一方の排気管と他方の排気管が不等長である場合には、図4(b)に示すように、左右のバンクからの整数次数の排気音は干渉により弱め合って合流後の合成波が低音圧レベルになる傾向があるという利点があるものの、ハーフ次数の排気音については等長である場合に比べて排気合流時の干渉のために排気音圧レベルが相対的に高くなってしまい(図5参照)、その結果、合成された音を聞くと、不快なボロボロとした排気音色となって官能的な排気音性能が低下していた。
そこで、本発明は、複数の排気管の不等長に起因するハーフ次数の排気音干渉を抑え、排気音色を改善した内燃機関の排気装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的達成のため、(1)内燃機関からの排気ガスをそれぞれ導入する一方の排気管及びこの排気管より管長の長い他方の排気管を備え、前記一方の排気管及び前記他方の排気管に導入された前記排気ガスを所定の合流点で合流させて排気する内燃機関の排気装置において、前記合流点より上流側で、前記一方の排気管、又は前記他方の排気管の少なくとも一方の排気温度を調整することにより、前記一方の排気管から前記合流点に流れる排気ガスの温度を前記他方の排気管から前記合流点に流れる排気ガスの温度より低い温度に調節する排気温度調節手段を設けたことを特徴とする。
この構成により、管長の短い一方の排気管中の音速が相対的に他方の排気管中の音速より小さくなることから、一方の排気管と他方の排気管との管長差を多少小さくするのと同等の効果を生じさせ、一方及び他方の排気管からの排気ガスの合流時に、内燃機関の爆発による基本次数以外のハーフ次数の排気音圧が干渉により強められるのを防止することができ、車両床下のレイアウト面から一方の排気管と他方の排気管の管長が異ならざるを得ない場合等でも、いわゆる「ボロボロ音」のような不快な排気音の音圧レベルを低減させることができる。
上記(1)の構成を有する本発明の内燃機関の排気装置は、好ましくは、(2)前記排気温度調節手段が、前記一方の排気管内を通る排気ガスを冷却するものである。
この場合、一方の排気管内の排気ガス温度が低下するので、一方の排気管内の排気音速が低下され、一方の排気管の気柱共鳴周波数も低下する。これにより、一方の排気管の下流側に消音器があればその消音効果を高めることができるし、大気中に放出される排気温度を低下させることができる。
上記(2)の構成を有する内燃機関の排気装置は、(3)前記排気温度調節手段が、前記内燃機関を冷却する冷却水と前記一方の排気管内を通る排気ガスとの間で熱交換する排気熱再循環器を有するものであるのが好ましい。
この構成により、内燃機関の冷却水と一方の排気管内を通る排気ガスとの間で熱交換がなされるので、排気熱をエンジン側に再循環させることができ、通常のガソリン車やディーゼル車では、始動直後のエンジンの早期暖機及び暖房性能の向上に寄与し得る。また、エンジンとは別に走行駆動用モータを併有するハイブリッド車であれば、更に、エンジン運転時間の短縮による燃費向上に寄与し得るものとなる。
上記(1)〜(3)の何れかの構成を有する内燃機関の排気装置は、(4)前記一方の排気管及び前記他方の排気管からの排気ガスをそれぞれ導入して消音する消音器を備え、前記合流点が前記消音器内に位置するように構成することができる。
この構成により、前記合流点が消音器内に位置するので、一方の排気管を比較的長くすることができ、排気温度調節手段の配置の自由度を高めることができる。
また、上記(1)〜(3)の何れかの構成を有する内燃機関の排気装置は、(5)前記一方の排気管及び前記他方の排気管を両排気管の下流端部で集合させる集合管を備え、前記合流点が前記集合管内に位置するものであってもよい。
この構成により、前記合流点が集合管内に位置するので、一方の排気管及び他方の排気管を消音器等の設置位置に関係なく任意の位置で集合させることができ、前記一方の排気管及び前記他方の排気管の管長設定及びレイアウトの自由度を高めることができる。
上記(1)〜(5)の何れかの構成を有する内燃機関の排気装置は、(6)前記一方の排気管及び前記他方の排気管からの排気ガスを導入して消音する消音器を備え、前記合流点が前記消音器外に位置するのが好ましい。
これにより、消音器を集合管の位置に拘束されることなく配置することができ、そのレイアウトの自由度を高めることができる。なお、この場合、集合管を消音器より上流側に配置して一方の排気管及び他方の排気管を通ったガスを合流させた後に消音器に導入させることができるし、一方の排気管及び他方の排気管にそれぞれ消音器を装着して消音器より下流側で一方の排気管及び他方の排気管を集合させることもできる。
上記(1)〜(3)の何れかの構成を有する本発明の内燃機関の排気装置は、(7)前記一方の排気管に装着された排気ガス浄化用の触媒装置を備え、前記排気温度調節手段が、前記触媒装置よりも下流側で前記一方の排気管に装着された冷却部を有するものでもよい。
この場合、触媒装置を通過した後の排気ガスを冷却するので、触媒装置の始動時暖機性への悪影響がない。
また、上記(1)又は(2)の構成を有する本発明の内燃機関の排気装置は、(8)前記他方の排気管に装着された排気ガス浄化用の他方の触媒装置を備え、前記排気温度調節手段が、前記他方の触媒装置内又は前記他方の触媒装置よりも上流側で前記排気ガスを加熱する加熱部を有するものであってもよい。
この構成により、管長の長い他方の排気管内の排気ガス温度が上昇し、他方の排気管内の排気音速が大きくなることで、管長の短い一方の排気管中の音速が相対的に他方の排気管中の音速より小さくなる。したがって、他方の排気管内の排気音速を上昇させ、実質的にこの他方の排気管の管長を短くしたのと同等の効果、すなわち、一方の排気管と他方の排気管との管長差を多少小さくするのと同等の効果を生じさせ、一方及び他方の排気管からの排気ガスの合流時に内燃機関の爆発による基本次数以外のハーフ次数の排気音圧が干渉により強められるのを防止することができる。
また、上記(1)〜(8)の何れかの構成を有する本発明の内燃機関の排気装置は、(9)前記内燃機関がそれぞれ複数の気筒が形成された一対のバンクを有し、前記一方の排気管及び前記他方の排気管が前記一対のバンクにそれぞれ連結されているものであるのが好ましい。
この構成により、V型エンジンの一対のバンクに対応する2つの排気管が不等長になっても、ハーフ次数の排気音成分を有効に低減させることができる。
本発明によれば、一方の排気管中の音速を相対的に他方の排気管中の音速よりも低下させて両排気管の管長差を小さくするのと同等の効果を生じさせ、両排気管からの排気ガスの合流時に内燃機関の爆発による基本次数以外のハーフ次数の排気音圧が干渉により強められるのを防止することができ、車両床下のレイアウト面から一方の排気管と他方の排気管の管長が異ならざるを得ない場合等でも、いわゆる「ボロボロ音」のような不快な排気音圧レベルを低減させることができる。その結果、排気音色を改善した内燃機関の排気装置を提供することができる。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
[第1の実施の形態]
図1及び図2は本発明の第1の実施の形態に係る内燃機関の排気装置を示す図である。
まず、その構成について説明する。
図1において、多気筒の内燃機関であるV型8気筒のエンジン11は複数のバンク11a、11bを有しており、エンジン11の両側に配置された排気マニホルド12、13がその上流側の端部でバンク11a、11bに結合され、エンジン11の各バンク11a、11bから排気マニホルド12、13内の排気通路内に排気ガスが排出されるようになっている。
具体的には、排気マニホルド12は、例えばエンジン11の一方のバンク11aに形成された第1気筒から第4気筒(図1中に#1、#2、#3、#4の符号で示す複数の気筒)の排気ポートにそれぞれ接続する複数の排気導入部12a及びこれらを集合させる集合管部12bを有しており、排気マニホルド13は、例えばエンジン11の他方のバンク11bに形成された第5気筒から第8気筒(図1中に#5、#6、#7、#8の符号で示す複数の気筒)の排気ポートにそれぞれ接続する複数の排気導入部13a及びこれらを集合させる集合管部13bを有している。なお、エンジン11は所定の爆発順序、例えば第1気筒、第8気筒、第4気筒、第3気筒、第6気筒、第5気筒、第2気筒、第7気筒の順に爆発するようになっており、エンジン11の運転中、その順序で排気行程となるエンジン11から排気マニホルド12、13内に順次排気がなされるようになっている。
本実施形態の内燃機関の排気装置は、これら排気マニホルド12、13を介してエンジン11からの排気ガスをそれぞれ導入する互いに管長の異なる第1の排気管21(一方の排気管)及び第2の排気管22(他方の排気管)を備えている。第1の排気管21は、第2の排気管22より管長が短くなっており、排気マニホルド12の集合管部12bに接続されている。また、第1の排気管21より管長が長い第2の排気管22は、排気マニホルド13の集合管部13bに接続されている。
第1の排気管21及び第2の排気管22内を通る排気ガスは、所定の合流点Aで合流した後に排気されるようになっている。
すなわち、第1の排気管21及び第2の排気管22は、それぞれ排気マニホルド12、13に接続された上流端部21a、22aと、消音器24に接続された下流端部21b、22bとを有しており、両排気管21、22の下流端部21b、22bはそれぞれ消音器24内に挿入され、消音器24内で開口している。この場合、第1の排気管21及び第2の排気管22内を通る排気ガスはこの消音器24内で合流することになり、所定の合流点Aは消音器24内に位置する。
なお、排気マニホルド12、13内の排気通路の長さは互いに等しくなっているので、第1の排気管21の管長L1はエンジン11の一方のバンク11aの複数の排気ポートから合流点Aまでの平均の排気通路長さに対応し、第2の排気管22の管長L2はエンジン11の他方のバンク11bの複数の排気ポートから合流点Aまでの平均の排気通路長さに対応することになる。
また、図1では、第1の排気管21は、それぞれ触媒装置31a、31bを装着した上流側排気管部21cと、消音器24側に溶接等により固定された下流側排気管部21dとからなり、これら上流側排気管部21c及び下流側排気管部21dをフランジ接合部21eでフランジ結合したものとなっている。同様に、第2の排気管22も、それぞれ触媒装置32a、32bを装着した上流側排気管部22cと、消音器24側に溶接等により固定された下流側排気管部22dとからなり、これら上流側排気管部22c及び下流側排気管部22dをフランジ接合部22eでフランジ結合したものとなっている。さらに、消音器24には排気口26aを有する最後尾の排気管部26が接続されている。なお、消音器24自体は公知のものであるので、消音器24の詳細な内部構造の説明は省略する。
一方、第1の排気管21及び第2の排気管22のうち管長の短い第1の排気管21には、合流点Aより上流側に位置して第1の排気管21から合流点Aに流れる排気ガスの温度を、第2の排気管22から合流点Aに流れる排気ガスの温度より低い温度に調節する排気温度調節手段としての排気熱再循環器40が装着されている。
排気熱再循環器40は、エンジン11の冷却水と第1の排気管21内を通る排気ガスとの間で熱交換する公知の熱交換器であり、例えば図2に示すように、第1の排気管21の一部の全周を取り囲むケース41内に排気クーラ42を設けたものである。この排気クーラ42は、ケース41を貫通する冷却水導入部42a及び冷却水排出部42bと、これら冷却水導入部42a及び冷却水排出部42bに接続されたクーラ本体部42cとによって構成されており、クーラ本体部42cはその内部に図示しない冷却水通路を有するとともに、ケース41内の排気ガスに広面積で接触する排気冷却面を有している。なお、排気熱再循環器40のこのような熱交換器としての構成自体は、他の公知の各種の熱交換器の構成(例えば上記特許文献3の図6に図示されたもの)と同様とすることができる。
また、排気熱再循環器40の排気クーラ42は、エンジン11に装備された図示しないウォーターポンプに配管接続され、エンジン11内のウォータージャケット及びその前方に配置されたラジエータ45内を通る冷却水の循環回路の一部を構成するようになっており、例えば冷却水導入部42aにエンジン11を冷却した後の冷却水を導入し、冷却水排出部42bからエンジン11側(ラジエータ45からエンジン11への冷却水供給通路)に排気冷却後の冷却水を還流させるようになっている。すなわち、排気クーラ42は、排気冷却により温度上昇した冷却水をエンジン11側に還流させることで、エンジン11の排気熱をエンジン11側に再循環させることができる。
排気熱再循環器40は、さらに、排気クーラ42内を通る冷却水の流量を加減調節する流量調節バルブ47を含んで構成されており、この流量調節バルブ47は、例えばエンジン11又はラジエータ45に支持される一方、エンジン11を電子制御する図示しないエンジンコントロールコンピュータによって制御されるようになっている。すなわち、排気熱再循環器40は、流量調節バルブ47及びエンジンコントロールコンピュータと協働し、前記排気温度調節手段として機能する。
また、排気熱再循環器40は、第1の排気管21に装着された排気ガス浄化用の触媒装置31a、31bよりも下流側に位置しており、触媒装置31a、31bを通過した後の排気ガスが排気熱再循環器40のケース41内を通るようになっている。
次に、作用を説明する。
エンジン11の運転中、エンジン11の両側の排気マニホルド12、13から第1の排気管21及び第2の排気管22に排気ガスが導入され、両排気管21、22内を通った排気ガスは消音器24内で合流するとともに消音され、最後尾の排気管部26を通して大気中に排気される。
この状態において、第1の排気管21及び第2の排気管22には、エンジン11の所定の爆発順序に従ってエンジン11から順次高温の排気がなされ、第1の排気管21及び第2の排気管22内の排気圧力がエンジン11の回転に応じて変動する。
このとき、エンジン11の排気ポートから合流点Aまでの排気通路長さをL、通路(排気管路)の直径をdとし、エンジン11の回転に応じて変動する排気音(音波)の周波数をf、モード次数をm、音速をCとすれば、各排気管21、22内の排気音による各排気管21、22のヘルムホルツ共鳴周波数(固有振動数)は、次の式(1)で表される。

本実施形態においては、排気熱再循環器40によって、エンジン11の冷却水と第1の排気管21内を通る排気ガスとの間の熱交換がなされ、第1の排気管21内を通る排気ガスの温度が第2の排気管22内を通る排気ガスの温度より低温に調節されるので、第1の排気管21内の音速が低下し、第1の排気管21の気柱共鳴周波数fも低下することになって、実質的に第1の排気管21の管長L1を長くしたのと同等の効果が生じることになる。したがって、合流点Aにおける第1の排気管21及び第2の排気管22からの排気ガスの合流時に、エンジン11の爆発による基本次数(整数次数)以外のハーフ次数の排気音圧が干渉により強め合うことのが防止され、ハーフ次数の排気音が不快な排気音として聞こえる音域から外れる。すなわち、本実施形態のようにV型エンジンで、第1の排気管21と第2の排気管22に対応する2つの排気ガス通路が不等長になり易い場合でも、ハーフ次数の排気音成分を有効に低減させることができ、その結果、車両の床下のレイアウト面から第1の排気管21と第2の排気管22が不等長にならざるを得ない場合でも、いわゆる「ボロボロ音」のような不快な排気音の音圧レベルを低減させることができる。
ちなみに、仮に、第1の排気管21を管長2mとして、排気熱再循環器40によって排気温度を例えば摂氏800度から400度までの範囲で低下させるとすれば、上記(1)式より、排気熱再循環器40による気柱共鳴周波数fの調整幅は17Hz程度となり、これはV型8気筒エンジンの場合、255rpm分の回転差に相当する調節幅であるから、ハーフ次数の不快な排気音の低減に寄与し得ることがわかる。
また、本実施形態では、排気温度調節手段としての排気熱再循環器40が、エンジン11の冷却水と第1の排気管21内を通る排気ガスとの間の熱交換をなし、排気熱を再循環させるので、通常のガソリン車やディーゼル車では、始動直後のエンジン11の早期暖機及び車両の暖房性能の向上に寄与し得るものとなる。また、車両がエンジン11と共に走行駆動用の電気モータを装備したハイブリッド車であれば、更に、エンジン運転時間の短縮による燃費向上に寄与することができる。
また、本実施形態では、合流点Aが消音器24内に位置するので、第1の排気管21を比較的長くすることができ、排気熱再循環器40の配設位置がさほど制約されないで済むことになる。
さらに、触媒装置31a、31bよりも下流側に位置する排気熱再循環器40は、触媒装置31a、31bを通過した後の排気ガスを冷却することになるので、触媒装置31a、31bの始動時暖機性への悪影響もない。
このように、本実施形態の内燃機関の排気装置によれば、第1の排気管21内の音速を低下させて第1の排気管21の気柱共鳴周波数fを低下させ、実質的にこの第1の排気管21の管長L1を長くしたのと同等の効果を生じさせて、第1の排気管21及び第2の排気管22からの排気ガスの合流時にエンジン11の爆発による基本次数以外のハーフ次数の排気音圧が干渉により強め合うのを有効に抑制することができるので、車両床下のレイアウト面から第1の排気管21と第2の排気管22の管長が異ならざるを得ない場合等でも、いわゆる「ボロボロ音」のような不快な排気音圧レベルを低減させることができ、排気音色を改善した内燃機関の排気装置を提供することができる。
なお、上述の実施形態においては、第1の排気管21及び第2の排気管22を通る排気ガスの合流点Aを消音器24内に位置させていたが、消音器24外にその合流点を設定すべく、第1の排気管21及び第2の排気管22の下流端部を消音器24外で集合させてもよいことはいうまでもない。すなわち、消音器24より上流側に集合管を配置して第1の排気管21及び第2の排気管22を通ったガスを合流させた後に消音器24に導入することができるし、第1の排気管21及び第2の排気管22にそれぞれ消音器24と同程度に消音可能な消音器を装着してそれらの消音器より下流側で第1の排気管21及び第2の排気管22を通ったガスを集合管により合流させることもできる。次に、そのような実施の形態について説明する。
[第2の実施の形態]
図3は、本発明の第2の実施の形態に係る内燃機関の排気装置を示す図である。
本実施形態は上述の第1の実施の形態と類似するもので、第1の排気管及び第2の排気管を通る排気ガスの合流のさせ方が上述の場合とは異なるために第1の排気管及び第2の排気管の長さや形状が相違する点を除けば、他の構成は第1の実施の形態と同様である。したがって、図3中において図1に示した第1の実施の形態の構成要素と同様なものについては、図1中の対応する構成要素と同一の符号で示し、以下、その相違点について説明する。
図3に示すように、本実施形態の内燃機関の排気装置は、第1の排気管51(一方の排気管)及び第2の排気管52(他方の排気管)を消音器54の外方で集合させる集合管53を備えており、第1の排気管51及び第2の排気管52内を通る排気ガスの合流点Bがその集合管53内に位置している。集合管53は、略Y字形のその集合管構造自体は公知のものと同様で、第1の排気管51及び第2の排気管52の下流端部を構成する一対の上流部53a、53bと、消音器54に接続された下流部53cとを有している。なお、第1の排気管51及び第2の排気管52の上流側排気管部51c、52cは、上述した第1の実施形態の排気管21、22の上流側排気管部21c、22cとほぼ同様のもので、排気マニホルド12、13に接続されている。
本実施形態においても、第1の排気管51の管路中の気柱共鳴周波数fを低下させ、実質的にこの第1の排気管51の管長L1を長くしたのと同等の効果を生じさせて、合流点Bにおける第1の排気管51及び第2の排気管52内を通る排気ガスの合流時にエンジン11の爆発による基本次数以外のハーフ次数の排気音圧が干渉により強められるのを防止することができ、上述の第1の実施形態と同様の効果が期待できる。
さらに、本実施形態においては、合流点Bが集合管53内に位置するので、第1の排気管51及び第2の排気管52内の管路を消音器54等の設置位置に関係なく任意の位置で合流させることができる。したがって、第1の排気管51及び第2の排気管52の管長設定及びレイアウトの自由度を高めることができる。
なお、上述の各実施形態においては、第1の排気管及び第2の排気管のうち管長の短い第1の排気管側に排気熱再循環器40を設けていたが、本発明における排気温度調節手段は冷却水を利用する熱交換器に限定されるものでないし、第1の排気管内を通る排気ガスを冷却するものに限定されるものでもない。
例えば、図3に示した第1の排気管51及び第2の排気管52のうち管長の長い第2の排気管52に、同図中に仮想線で示すように電気ヒータh1、h2(排気温度調節手段)を装着して第2の排気管52を通る排気ガス温度を上昇させるようにすれば、第2の排気管52内の排気音速を高めることにより第2の排気管52の管長を多少短くしたのと同等の効果を生じさせることができ、両排気管51、52からの排気ガスの合流点Bでの合流時にエンジン11の爆発による基本次数以外のハーフ次数の排気音圧が干渉により強められるのを防止することができる。この場合、電気ヒータh1、h2は、触媒装置32a、32bのいずれか一方又は双方に装着するか、あるいは、下流側の触媒装置32bより上流側に位置させるようにすることで、触媒暖機用のヒータとしても機能し得る。
図3に示す場合、排気温度調節手段が電気ヒータh1、h2と共に第1の排気管51に装着された排気熱再循環器40を併有するものとなるから、排気熱再循環器40のみの第2の実施の形態よりも合流点Bにけるハーフ次数の排気音低減のための調整幅を拡大し得る。また、第1の排気管51に排気熱再循環器40を装着せず、第2の排気管52に電気ヒータh1、h2を装着するだけでも、排気音色の調整効果は期待できる。
以上説明したように、本発明は、一方の排気管又は他方の排気管の少なくとも一方の排気温度を調整することにより、第1の排気管中の音速を第2の排気管中のそれより相対的に低下させ、第1の排気管と第2の排気管の管長差を縮小したのと同等の効果を生じさせて、第1及び第2の排気管の合流点における両排気管からの排気ガスの合流時に内燃機関の爆発による基本次数以外のハーフ次数の排気音圧が干渉により強め合うのを抑制することができ、車両床下のレイアウト面から第1の排気管と第2の排気管の管長が異ならざるを得ない場合等でも、いわゆる「ボロボロ音」のような不快な排気音圧レベルを低減させることができ、排気音色を改善した内燃機関の排気装置を提供することができるという効果を奏するものであり、内燃機関の排気装置、特に車両に搭載され、多気筒内燃機関の排気ガスを一方及び他方の排気管に導入し合流させて干渉による排気音低減を図る内燃機関の排気装置全般に有用である。
本発明に係る内燃機関の排気装置の第1実施形態の概略の全体構成を示す平面図である。 第1の実施の形態に係る内燃機関の排気装置の要部の模式的断面図である。 本発明に係る内燃機関の排気装置の第2実施形態の概略の全体構成を示す平面図である。 従来の内燃機関の排気装置における2つの排気管が等長の場合(a)と不等長の場合(b)のそれぞれについて、整数次数の排気音の干渉による音圧レベルの変化を示すグラフで、縦軸は排気音圧レベルを、横軸は周波数を示す。 従来の内燃機関の排気装置における2つの排気管が不等長の場合にハーフ次数の排気干渉が顕著に現れるという問題点を説明するグラフで、縦軸は排気音圧レベルを、横軸は周波数を示す。
符号の説明
11 エンジン
11a、11b バンク
12、13 排気マニホルド
21、51 第1の排気管(一方の排気管)
21a、22a、51a、52a 上流端部
21b、22b、51b、52b 下流端部
21c、22c 上流側排気管部
21d、22d 下流側排気管部
21e、22e フランジ接合部
22、52 第2の排気管(他方の排気管)
24、54 消音器
26 最後尾の排気管部
31a、31b 触媒装置
32a、32b 触媒装置(他方の触媒装置)
40 排気熱再循環器(排気温度調節手段)
41 ケース
42 排気クーラ
42a 冷却水導入部
42b 冷却水排出部
42c クーラ本体部
45 ラジエータ
47 流量調節バルブ
53 集合管
53a、53b 上流部
53c 下流部
A、B 合流点
h1、h2 電気ヒータ(排気温度調節手段)
L1、L2 管長

Claims (9)

  1. 内燃機関からの排気ガスをそれぞれ導入する一方の排気管及びこの排気管より管長の長い他方の排気管を備え、前記一方の排気管及び前記他方の排気管に導入された前記排気ガスを所定の合流点で合流させて排気する内燃機関の排気装置において、
    前記合流点より上流側で、前記一方の排気管、又は前記他方の排気管の少なくとも一方の排気温度を調整することにより、前記一方の排気管から前記合流点に流れる排気ガスの温度を前記他方の排気管から前記合流点に流れる排気ガスの温度より低い温度に調節する排気温度調節手段を設けたことを特徴とする内燃機関の排気装置。
  2. 前記排気温度調節手段が、前記一方の排気管内を通る排気ガスを冷却することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気装置。
  3. 前記排気温度調節手段が、前記内燃機関を冷却する冷却水と前記一方の排気管内を通る排気ガスとの間で熱交換する排気熱再循環器を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の排気装置。
  4. 前記一方の排気管及び前記他方の排気管からの排気ガスをそれぞれ導入して消音する消音器を備え、前記合流点が前記消音器内に位置することを特徴とする請求項1ないし3の何れか1項に記載の内燃機関の排気装置。
  5. 前記一方の排気管及び前記他方の排気管を両排気管の下流端部で集合させる集合管を備え、前記合流点が前記集合管内に位置することを特徴とする請求項1ないし3の何れか1項に記載の内燃機関の排気装置。
  6. 前記一方の排気管及び前記他方の排気管からの排気ガスを導入して消音する消音器を備え、前記合流点が前記消音器外に位置することを特徴とする請求項1ないし5の何れか1項に記載の内燃機関の排気装置。
  7. 前記一方の排気管に装着された排気ガス浄化用の触媒装置を備え、
    前記排気温度調節手段が、前記触媒装置よりも下流側で前記一方の排気管に装着された冷却部を有することを特徴とする請求項1ないし3の何れか1項に記載の内燃機関の排気装置。
  8. 前記他方の排気管に装着された排気ガス浄化用の他方の触媒装置を備え、
    前記排気温度調節手段が、前記他方の触媒装置内又は前記他方の触媒装置よりも上流側で前記排気ガスを加熱する加熱部を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の排気装置。
  9. 前記内燃機関がそれぞれ複数の気筒が形成された一対のバンクを有し、
    前記一方の排気管及び前記他方の排気管が前記一対のバンクにそれぞれ連結されていることを特徴とする請求項1ないし8の何れか1項に記載の内燃機関の排気装置。
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