JP2008176389A - Ppiネットワークにおけるタンパク質の機能経路探索システム - Google Patents

Ppiネットワークにおけるタンパク質の機能経路探索システム Download PDF

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Abstract

【課題】PPI(PPI:Protein-Protein-Interaction)ネットワーク上において、タンパク質の機能経路の探索を行う方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
PPIネットワーク上のタンパク質の機能経路探索システムは、上記タンパク質の2項間関係情報を用いて、上記入力装置を介して入力されたタンパク質を始点とするPPIネットワークを作成する手段と、上記タンパク質の機能情報を用いて、上記PPIネットワーク上において上記入力装置を介して入力された機能と同一の機能を有するタンパク質を探索する手段と、上記探索したタンパク質の連鎖からなる機能経路を作成する手段と、上記PPIネットワーク上に上記機能経路を表示する手段と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、タンパク質の機能の解析に関し、特に、タンパク質とタンパク質の2項間関係(PPI:Protein-Protein-Interaction)の解析に関する。
近年、国際ヒトゲノム計画が達成され、ゲノム配列の情報が広く公共に知られるようになった。現在、ポストゲノムの研究としてトランスクリプトームやプロテオームなどの研究が進められている。プロテオーム解析では、タンパク質の構造及び機能の解明等の様々なテーマの解析が行われている。その中に、タンパク質とタンパク質の2項間関係の解析があり、その成果が広く公共に提供されている。
タンパク質とタンパク質の2項間関係とは、2つのタンパク質が生体内において相互作用を行うことで特定の生体機能を提供することを言う。生体内では、タンパク質は複数のタンパク質との間で2項間関係を有し、このような2項間関係が複雑に絡み合って、あたかもネットワークのような、複雑な相関関係を築いている。
PPIネットワークは、タンパク質をノード、2項間関係にある2つのタンパク質の相関関係をエッジとするグラフとして描くことができる。
特開2004−118818号公報
タンパク質をノード、2項間関係をエッジとするPPIネットワークは、各タンパク質のアノテーション(注釈)情報と2つのタンパク質の間の相関関係を示すだけである。
生体内にて複雑な働きを示すタンパク質の情報を理解するためには、PPIネットワーク上において、タンパク質の機能経路の探索を行う必要がある。即ち、対象とするタンパク質の機能と同一又は類似した機能を有するタンパク質をPPIネットワーク上にて探索することである。
本発明の目的は、PPIネットワーク上において、タンパク質の機能経路の探索を行う方法を提供することにある。
本発明によると、PPIネットワーク上のタンパク質の機能経路探索システムは、演算機能を有するCPUと、ユーザがデータ及び命令を入力するための入力装置と、ユーザがデータ及び命令を入力するための入力画面及び探索結果を表示する探索結果画面を表示する表示装置と、タンパク質の2項間関係情報とタンパク質の機能情報を含むデータベースと、上記CPUによって実行されるプログラムを格納した記憶装置とを有する。
上記プログラムは、上記タンパク質の2項間関係情報を用いて、上記入力装置を介して入力されたタンパク質を始点とするPPIネットワークを作成する手段と、上記タンパク質の機能情報を用いて、上記PPIネットワーク上において上記入力装置を介して入力された機能と同一の機能を有するタンパク質を探索する手段と、上記探索したタンパク質の連鎖からなる機能経路を作成する手段と、上記PPIネットワーク上に上記機能経路を表示する手段と、を有する。
上記プログラムは、更に、上記作成した機能経路上のタンパク質と上記入力装置を介して入力されたタンパク質の機能の類似性を判定する手段と、上記類似性が所定の閾値より小さい場合に、そのタンパク質が含まれる機能経路を上記PPIネットワーク上から削除する手段と、を有する。
本発明によると、PPIネットワーク上において、タンパク質の機能経路を探索することができる。
以下、本発明によるPPIネットワーク上のタンパク質機能経路探索システムの実施の形態について説明する。ここで、PPIネットワークとは、2項間関係を有するタンパク質が集合して、互いに絡み合って構成されるネットワークであり、機能経路とは、PPIネットワーク上において、始点のタンパク質の機能と同一又は類似する機能を有するタンパク質の連鎖である。
図1は本発明のPPIネットワーク上のタンパク質機能経路探索システムの構成の一例を示す。本例のタンパク質機能経路探索システムは、演算機能を有するCPU101、キーボード及びマウスを含む入力装置102、入力画面及び結果画面を表示する表示装置103、データベース104、及び、プログラム106を格納した記憶装置105を有する。
データベース104は、タンパク質の2項間関係情報104Aとタンパク質の機能情報104Bを含む。タンパク質の2項間関係情報104Aの例は図2に示し、タンパク質の機能情報104Bの例は図3に示す。
プログラム106は、PPIネットワーク作成プログラム106A、点数表作成プログラム106B、スコア付与プログラム106C、最大スコア付与プログラム106D、終了条件判定プログラム106E、最大スコアの閾値条件判定プログラム106F、及び、不要なタンパク質の削除プログラム106Gを有する。
ユーザは、入力装置102より、所望のタンパク質と機能を指定する。PPIネットワーク作成プログラム106Aは、データベース104に格納されたタンパク質の2項間関係情報104Aを用いて、図4に示すPPIネットワークを作成する。次に、点数表の作成プログラム106Bは、図6に示す点数表を作成する。スコア付与プログラム106Cは、タンパク質の機能情報104Bを用いて、点数表にスコアを記入し、最大スコア付与プログラム106Dは、タンパク質の機能情報104Bを用いて、点数表に最大スコアを記入する。
終了条件判定プログラム106Eは探索が終了したか、又は、経路が終端であるか否かを判定する。最大スコアの閾値条件判定プログラム106Fは、経路上の最大スコアが、閾値を越えているか否かを判定する。不要なタンパク質の削除プログラム106Gは、経路上の不要なタンパク質を削除する。
こうして本発明によると、タンパク質と機能が与えられると、PPIネットワーク上において、そのタンパク質を始点とする機能経路が探索される。
表示装置103は、本発明による機能経路探索方法によって得られた機能経路を表示する。本発明のPPIネットワークにおける機能経路探索システムによれば、次のような効果が得られる。
(1)PPIネットワーク内に埋もれているタンパク質の機能経路を探索し、提供することができる。
(2)タンパク質の機能経路を探索するためのインターフェース、ならびにその結果を視覚的に確認し易いグラフィカルなViewerシステムを提供することができる。
図2はタンパク質の2項間関係情報を表すデータである。このデータは、図2(a)に示すタンパク質識別符号/名称対照テーブル201と図2(b)に示すタンパク質2項間関係テーブル202を有する。タンパク質識別符号/名称対照テーブル201は、タンパク質の基本情報を表すデータであり、タンパク質に一意に割り振られた識別記号とタンパク質の名称を含む。タンパク質2項間関係テーブル202は、タンパク質の2項間関係の情報を表すデータであり、2項間の相関関係に一意に割り振られた識別記号と、各相関関係にある2つのタンパク質の識別符号を含む。例えば、識別符号が1と2のタンパク質は、識別記号1の相関関係にある。
各タンパク質は1つ又は複数のタンパク質と2項間関係を有する。例えば、図2(b)の例では、識別符号が1のタンパク質は、識別符号が2のタンパク質と識別符号が4のタンパク質との間で、2項間関係を有する。
このデータを利用して、互いに相関関係にある2つのタンパク質の間にリンクを張ることにより、PPIネットワークのグラフを描くことができる。
図3はタンパク質の機能情報を表すデータである。このデータは、図3(a)に示すタンパク質識別符号/名称対照テーブル301と図3(b)に示す機能識別符号/機能対照テーブル302と図3(c)に示すタンパク質識別符号/機能識別符号対照テーブル303を有する。タンパク質識別符号/名称対照テーブル301は、タンパク質の基本情報を表すデータであり、図2のタンパク質識別符号/名称対照テーブル201と同一である。機能識別符号/機能対照テーブル302は、タンパク質の機能の内容を表す情報であり、タンパク質の機能の識別符号と各機能の内容を含む。タンパク質識別符号/機能識別符号対照テーブル303は、タンパク質が有する機能を表す情報であり、タンパク質の識別符号と機能の識別符号を含む。
1つのタンパク質が複数の機能を有する場合がある。例えば、図3(c)の例では、識別符号が1のタンパク質は、識別符号が1及び2の機能を有する。
図4は、PPIネットワークの例を示す。図4(a)は、PPIネットワークを網目構造で表したグラフであり、図4(b)は、PPIネットワークを階層構造で表したグラフである。PPIネットワークは、図2のタンパク質の2項間関係情報を表すデータを用いて、作成する。先ず、最初に出発点となるタンパク質を指定する。図4の例では、最初にタンパク質Aを指定した。
次に、図2(b)のテーブルを用いて、タンパク質Aと2項間関係を有するタンパク質を検出する。ここでは、タンパク質B、F、Gが、タンパク質Aと2項間関係があると仮定する。そこで、タンパク質Aとタンパク質B、F、Gを線で結ぶ、又は、タンパク質Aの下にタンパク質B、F、Gを線で結ぶ。
次に、図2(b)のテーブルを用いて、タンパク質B、F、Gと、それぞれ2項間関係を有するタンパク質を検出する。ここでは、タンパク質Bと2項間関係があるのは、タンパク質C、D、Eであり、タンパク質Gと2項間関係があるのは、タンパク質H、Iであり、タンパク質Fと2項間関係があるタンパク質は検出されなかったと仮定する。そこで、互いに2項間関係があるタンパク質間を線で結ぶ。こうして図2(a)又は図2(b)に示すグラフができる。図4(a)に示すように、PPIネットワークでは、タンパク質を表す点とタンパク質の2項間関係を表すリンクからなる。
以下直感的に分かりやすいので階層構造で表した図2(b)のグラフ402を用いて説明を行う。
図5を参照して説明する。図5(a)は、機能経路の探索に使用するスコアマトリクスの例を示す。スコアマトリクスは、PPIネットワーク上の点(タンパク質)とリンク(2項間関係)に付与するスコアを表示する。本例のスコアマトリクス501によると、2項間関係にある2つのタンパク質の機能が一致する場合は、スコアが+3、2つのタンパク質の機能が異なる場合は、スコアは−3、不明の場合は、スコアが0である。即ち、リンクの両側のタンパク質の機能が一致する場合は、そのリンクに3を付与し、リンクの両側のタンパク質の機能が一致しない場合は、そのリンクに−3を付与し、リンクの両側のタンパク質の機能が一致するか一致しないか不明である場合には、そのリンクに0を付与する。こうしてPPIネットワーク上の全てのリンクに、スコアが付与される。PPIネットワーク上の点、即ち、タンパク質は、出発点からの全てのリンクのスコアの合計である。
尚、このスコアマトリクス501は1つの例であり、他の例も可能である。例えば、2つのタンパク質の機能が完全に一致しない場合でも、機能が類似している場合には、一致しない場合のスコアより優位なスコアを付与してもよい。
図5(b)は、機能経路の探索に使用する経路探索条件を表すパラメータ表の例を示す。パラメータ表は、開始時スコア、開始時最大スコア、終了条件、及び、最大スコアの閾値を含む。開始時スコアは、最初に指定したタンパク質に付与されるスコアの値である。本例では、開始時スコアは10である。即ち、最初に指定したタンパク質に対して、スコアの初期値として10が付与される。開始時最大スコアは、最初に指定したタンパク質に付与される最大スコアの値である。本例では、開始時の最大スコアは0である。即ち、最初に指定したタンパク質に対して、最大スコアの初期値として0が付与される。
終了条件は、経路探索の終了である。本例では、スコアが0となったとき、そのタンパク質において、経路探索を終了する。即ち、PPIネットワークが未だ続いていても、スコアが0となったら経路探索は終了する。尚、このパラメータ表には記載されていないが、PPIネットワークの終端も、経路探索の終了条件となる。
最大スコアの閾値は、探索経路を削除する条件である。出発点から終点までの探索経路における最大スコアが、最大スコアの閾値を超えていない場合には、その探索経路を削除する。最大スコアが、閾値を超えない場合、そのような経路上のタンパク質は、最初のタンパク質と機能的に類似性が少ないと判定する。そのような経路上のタンパク質は、削除する。
図6を参照して、機能経路の探索に使用する点数表の作成方法を説明する。図4(b)のPPIネットワークに示すように、最初にタンパク質Aを指定したものとする。図6(a)に示すように、最初に指定したタンパク質Aの点数表を作成する。点数表はスコアと最大スコアの欄を有するが、最初は、これらの欄は空欄である。
図5(b)のパラメータ表に示すように、開始時のスコアは10、開始時の最大スコアは0である。従って、図6(a)の点数表のタンパク質Aのスコアに10、最大スコアに0を記入する。こうして図6(a)の点数表が完成する。
次に、PPIネットワー上をタンパク質Aから次のタンパク質に進む。図4(b)のPPIネットワークに示すように、タンパク質Aの直下には3つのタンパク質B、F、Gがある。従って、図6(b)の点数表は、図6(a)の点数表のタンパク質Aを、3つのタンパク質B、F、Gによって置き換えることによって得られる。これらのタンパク質B、F、Gのスコア及び最大スコアの欄は空欄である。
先ず、タンパク質Bのスコアを求める。タンパク質Bのスコアは、タンパク質Aのスコアと、タンパク質Aとタンパク質Bを結ぶリンクのスコアの積算値である。タンパク質Aのスコアは、図6(a)より10である。タンパク質Aとタンパク質Bを結ぶリンクのスコアを求めるには、先ず、タンパク質Aとタンパク質Bの機能が一致するか否かを判定する。2つのタンパク質の機能が一致するか否かを判定するには、図3(c)のタンパク質識別符号/機能対照テーブルを用いる。ここでは、両者の機能が一致すると仮定する。次に、図5(a)のスコアマトリクスを参照して、リンクに付与するスコアを求める。スコアマトリクスによると、2つのタンパク質の機能が一致する場合、スコアは+3である。従って、タンパク質Bのスコアは、タンパク質Aのスコア10にリンクのスコア+3を積算した+13となる。
同様に、タンパク質Fのスコアは、タンパク質Aのスコアに、タンパク質Aとタンパク質Fを結ぶリンクのスコアを積算することによって求められる。タンパク質Aとタンパク質Fを結ぶリンクのスコアを、ここでは、−3とする。タンパク質Fのスコアは、+7となる。
タンパク質Gのスコアは、+10である。これは、タンパク質Aとタンパク質Gの機能が一致するか否かが不明であり、両者を結ぶリンクのスコアが0だからである。
次にタンパク質Bの最大スコアを求める。タンパク質Aを出発してタンパク質Bまでの経路上の全てのタンパク質のスコアの最大値を求める。タンパク質Aの最大スコアは、図6(a)より0である。従って、タンパク質Bの最大スコアは、タンパク質Bのスコアに等しく、13である。
同様に、タンパク質Fの最大スコアは、タンパク質Fのスコアに等しく、7である。タンパク質Gの最大スコアは、タンパク質Gのスコアに等しく、10である。こうして図6(b)の点数表が完成する。
次に、PPIネットワー上をタンパク質Bから次のタンパク質に進む。図4(b)のPPIネットワークに示すように、タンパク質Bの直下には3つのタンパク質C、D、Eがある。従って、図6(c)の点数表は、図6(b)の点数表のタンパク質Bを、3つのタンパク質C、D、Eによって置き換えることによって得られる。これらのタンパク質C、D、Eのスコア及び最大スコアの欄は空欄である。
先ず、タンパク質Cのスコアを求める。タンパク質Cのスコアは、タンパク質Bのスコアと、タンパク質Bとタンパク質Cを結ぶリンクのスコアの積算値である。これは、タンパク質Aの初期値と、タンパク質Aを出発してタンパク質Cまでの経路上の全てのリンクのスコアの積算値に等しい。
タンパク質Bのスコアは、図6(b)より13である。タンパク質Bとタンパク質Cを結ぶリンクのスコアを求めるには、先ず、タンパク質Bとタンパク質Cの機能が一致するか否かを判定する。2つのタンパク質の機能が一致するか否かを判定するには、図3(c)のタンパク質識別符号/機能対照テーブルを用いる。ここでは、両者の機能が一致すると仮定する。次に、図5(a)のスコアマトリクスを参照して、リンクに付与するスコアを求める。スコアマトリクスによると、2つのタンパク質の機能が一致する場合、スコアは+3である。従って、タンパク質Cのスコアは、タンパク質Bのスコア13にリンクのスコア+3を積算した+16となる。
同様に、タンパク質Dのスコアは、タンパク質Bのスコアに、タンパク質Bとタンパク質Dを結ぶリンクのスコアを積算することによって求められる。タンパク質Bとタンパク質Dを結ぶリンクのスコアを、ここでは、−3とする。タンパク質Dのスコアは、+10となる。タンパク質Eのスコアは、+13である。これは、タンパク質Bとタンパク質Eの機能が一致するか否かが不明であり、両者を結ぶリンクのスコアが0だからである。
次に、タンパク質Cの最大スコアを求める。これは、タンパク質Aを出発してタンパク質Cまでの経路上の全てのタンパク質のスコアの最大値に等しい。タンパク質Cの最大スコアは、タンパク質Bの最大スコアとタンパク質Cのスコアを比較することによって求められる。即ち、タンパク質Bの最大スコアが、タンパク質Cのスコアより大きい場合には、タンパク質Bの最大スコアがタンパク質Cの最大スコアとなる。タンパク質Bの最大スコアが、タンパク質Cのスコアより小さい場合には、タンパク質Cのスコアがタンパク質Cの最大スコアとなる。
ここでは、タンパク質Bの最大スコアは13であり、タンパク質Cのスコアは16である。従って、タンパク質Cの最大スコアは、16である。
同様に、タンパク質Dの最大スコアを求めるには、タンパク質Bの最大スコアとタンパク質Dのスコアを比較する。タンパク質Bの最大スコアは13であり、タンパク質Dのスコアは10である。従って、タンパク質Dの最大スコアは13である。タンパク質Eの最大スコアを求めるには、タンパク質Bの最大スコアとタンパク質Eのスコアを比較する。タンパク質Bの最大スコアは13であり、タンパク質Eのスコアは13である。従って、タンパク質Eの最大スコアは13である。こうして図6(c)の点数表が完成する。
次に、PPIネットワー上をタンパク質Fから次のタンパク質に進む。図4(b)のPPIネットワークに示すように、タンパク質Fは終端である。従って、次に、PPIネットワー上をタンパク質Gから次のタンパク質に進む。以下、同様な手順により、PPIネットワークの全てのタンパク質及びリンクを網羅することができる。尚、ここでは説明しなかったが、タンパク質のスコアが0となった場合には、そこで探索を終了する。更に、探索が終了した経路における最大スコアが、図5(b)のパラメータ表の最大スコアの閾値より小さい場合には、その経路は削除する。
図7を参照して、タンパク質機能経路探索の手順を説明する。ここでは、ユーザはタンパク質Aを指定し、所定の機能を指定し、タンパク質Aを始点とするPPIネットワークが既に作成されているものとする。ステップS700にて、タンパク質を指定する。最初のループでは、タンパク質Aを指定する。図6(a)に示すように、タンパク質Aの点数表を作成し、タンパク質Aにスコア及び最大スコアを記入する。図5(b)のパラメータ表に示すように、最初のスコアは+10であり、最初の最大スコアは0である。ステップS701にて、図4(b)に示す階層構造のグラフ402において、タンパク質Aの直下にタンパク質が存在するが否かを判定する。存在しない場合にはステップS706に進み、存在する場合にはステップS702に進む。ここでは、タンパク質Aの直下にタンパク質B、F、Gが存在するものとする。ステップS702にて、タンパク質Aをその直下のタンパク質B、F、Gによって置き換える。即ち、図5(a)の点数表において、タンパク質Aを、その直下のタンパク質B、F、Gによって置き換える。それによって、図5(a)の点数表は、図5(b)の点数表に変化する。ステップS703にて、点数表の全てのタンパク質にスコア及び最大スコアを付与する。スコアの付与は、図6(a)のスコアマトリクスを用いる。タンパク質Bのスコアは、タンパク質Aのスコア=+10に経路のスコア=+3を加算したものである。従って、タンパク質Bのスコア=+13である。同様に、タンパク質Fのスコアは、タンパク質Aのスコア=+10に経路のスコア=−3を加算したものである。従って、タンパク質Cのスコア=+7である。タンパク質Gのスコアは、タンパク質Aのスコア=+10に経路のスコア=+0を加算したものである。従って、タンパク質Gのスコア=+10である。こうして、図5(b)の点数表のスコアが記入される。
ステップS704にて、各タンパク質B、F、Gのスコアが、タンパク質Aから出発して現在までの経路上の全てのタンパク質のスコアの最大値より大きいか否かを判定する。各タンパク質のスコアが、それまでの最大スコアを超えている場合にはステップS705に進み、そうでない場合にはステップS706に進む。ステップS705にて、最大スコアを書き換える。ここでは、図5(b)の点数表のスコアの欄の数字を、図5(b)の点数表の最大スコアの欄に記入する。
ステップS706にて、図5(b)の終了条件を満たすか否かを判定する。終了条件は、スコアが0であるか、又は、図4(b)に示す階層構造のグラフ402において、そのタンパク質の直下にタンパク質が存在しない場合である。終了条件を満たす場合には、ステップS707に進み、そうでない場合にはステップS711に進む。ステップS707にて、探索が終了した経路の評価を行う。即ち、その経路の最大スコアが図5(b)の最大スコアの閾値より大きいか否かを判定する。閾値より大きい場合は、その経路は有効であると判断し、ステップS708に進み、そうでない場合に、その経路は有効でないと判断し、ステップS710に進む。
ステップS708にて、有効と判断した経路中の末端に存在する不要なタンパク質を削除し、点数表から経路を削除する。即ち、経路の末端のタンパク質から最大スコアのタンパク質の手前のタンパク質を削除する。これは経路の末端のタンパク質から開始時のタンパク質へ逆に経路をさかのぼり、最後に機能が一致すると評価されたタンパク質までに存在するタンパク質を削除することにより可能である。このタンパク質までの経路上の不要なタンパク質を削除し、点数表からも削除する。従って、始点から最大スコアのタンパク質までが残る。
ステップS709にて、不要なタンパク質を削除した残りのタンパク質からなる経路を有効な経路として登録し、ステップS711に進む。
ステップS710にて、点数表から、有効でないと判断した経路の全てのタンパク質を削除する。その経路上の最大スコアが閾値より小さい場合には、その経路の全てのタンパク質は、タンパク質Aとは機能が一致も類似もしないと判定する。
ステップS711にて、点数表に他のタンパク質が存在するか否かを判定する。他のタンパク質が存在する場合には、ステップ701に進み、存在しない場合にはこの処理を終了する。
図8は本発明による機能経路探索方法によって得られた結果を示す。本例の結果は、機能801と、3つの経路802と各経路に付与されたスコア803を含む。機能801は、ユーザが入力したタンパク質の機能である。経路の最初のタンパク質Aは、ユーザが入力したタンパク質である。ここに表示された経路は、図7のステップS709の有効な経路として登録されたものである。したがって、これらの経路には、ステップS708の処理によって削除された不要なタンパク質は含まれていない。上述のように、ステップS708の処理では、経路上の最大スコアのタンパク質より末端側の全てのタンパク質は削除される。従って、図8に示す、これらの経路の終端のタンパク質F、Y、Uは、この経路における最大スコアのタンパク質である。
本例によると、ユーザが入力した機能とタンパク質に対して、スコアの高い機能経路情報を提供することができる。
図9は、PPIネットワーク上に経路探索結果を表示した状態を示す。PPIネットワーク上の特定の経路を強調表示又は他と異なる色により表示することによって、ユーザは探索結果を視覚的に認識することができる。
本発明によると、注目するタンパク質がどのようなタンパク質と共同で機能しているか、特定の機能を阻害するような薬剤を開発するためにターゲットタンパク質をどのように選択してよいのか、などの判断の一助になる情報を提供できると考える。
以上本発明の例を説明したが本発明は上述の例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲にて様々な変更が可能であることは当業者によって容易に理解されよう。
本発明によるタンパク質機能経路探索装置の構成を示す図である。 タンパク質の2項間関係情報の例を示す図である。 タンパク質の機能情報の例を示す図である。 PPIネットワークをグラフで表した図である。 本発明によるタンパク質機能経路探索方法に使用する点数表の例を示す図である。 本発明によるタンパク質経路情報探索方法に使用するスコアマトリクスとパラメータ表の例を示す図である。 本発明によるタンパク質機能経路探索方法の手順を示す図である。 本発明によるタンパク質機能経路探索方法の結果の例を示す図である。 本発明によるタンパク質機能経路探索方法の結果の例をグラフによって示す図である。
符号の説明
101…CPU、102…入力装置、103…表示装置、104…データベース、104A…タンパク質の2項間関係情報、104B…タンパク質の機能情報、105…記憶装置、106…プログラム

Claims (2)

  1. PPIネットワーク上のタンパク質の機能経路探索システムにおいて、
    演算機能を有するCPUと、ユーザがデータ及び命令を入力するための入力装置と、ユーザがデータ及び命令を入力するための入力画面及び探索結果を表示する探索結果画面を表示する表示装置と、タンパク質の2項間関係情報とタンパク質の機能情報を含むデータベースと、上記CPUによって実行されるプログラムを格納した記憶装置とを有し、該プログラムは、
    上記タンパク質の2項間関係情報を用いて、上記入力装置を介して入力されたタンパク質を始点とするPPIネットワークを作成する手段と、
    上記タンパク質の機能情報を用いて、上記PPIネットワーク上において上記入力装置を介して入力された機能と同一の機能を有するタンパク質を探索する手段と、
    上記探索したタンパク質の連鎖からなる機能経路を作成する手段と、
    上記PPIネットワーク上に上記機能経路を表示する手段と、を有することを特徴とするタンパク質の機能経路探索システム。
  2. 請求項1記載のタンパク質の機能経路探索システムにおいて、
    上記プログラムは、更に、
    上記作成した機能経路上のタンパク質と上記入力装置を介して入力されたタンパク質の機能の類似性を判定する手段と、
    上記類似性が所定の閾値より小さい場合に、そのタンパク質が含まれる機能経路を上記PPIネットワーク上から削除する手段と、
    を有することを特徴とするタンパク質の機能経路探索システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012164224A (ja) * 2011-02-08 2012-08-30 Fuji Xerox Co Ltd 情報処理装置および情報処理システム
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