JP2008171582A - 電池パック - Google Patents
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Abstract
【課題】 外装にラベルを貼着した電池パックにおいて、ラベル貼着後の位置ずれ不良を確実且つ容易に検出する。
【解決手段】 外装となるラベル4が、電池の胴部周方向に巻きつけられて構成される電池パックにおいて、ラベル4の一端の端縁近傍に位置ずれ検出マーク8aが設けられており、ラベル4が胴部に巻きつけられてラベル重なり部A(5a)がラベル重なり部B(5b)の上に重なる際、位置ずれ検出マーク8aの露出によって両端の位置ずれ量を識別可能にした。
【選択図】 図1
Description
本発明は、電池パックに関するものであり、特に薄型で信頼性が大きな電池パックの外装に関する。
小型の電子機器、たとえば、携帯電話機、デジタルカメラ等の電源として、小型で大容量のリチウムイオン電池等の二次電池パックが用いられている。また、電子機器の薄型化に伴い、電池も角型且つ薄型となってきている。特に近年では厚さの点でスペース効率に優れた外装にラベルを貼着した電池パックが主流となってきている。例えば、特許文献1には、外装にラベルを貼着した電池パックが説明されている。
図6は、従来の電池パックにおける、外装にラベルを貼着した構造を表す説明図である。なお、図6(a)は電池パックの組立説明図、図6(b)はラベル貼着時のラベル位置説明図である。図6(a)に示すように、まず、保護回路や端子を取り付けた保護回路付電池1に対して、上側ケース2及び下側ケース3を組み合わせて超音波溶接により一体化する。その後、電池の胴部の全周に亘って、外装用のラベル4を巻きつけるように貼着することで、電池パック9が製造される。
図6(b)に示すように、この電池パック9の外周に貼着されたラベルは、長手方向の両端縁[ラベルの一端側となるラベル重なり部A(5a)と、他端側となるラベル重なり部B(5b)]がラベル重なり部6で重なる構造となっている。
近年の製造部門海外進出により、電池パックの組立は人手によるものがほとんどである。ここで、ラベル貼着時において、ラベル重なり部の位置ずれや、ラベル自体の巻きつけ方向の間違いなどが発生した場合も人手で判断して、手直しを行っているのが実情である。
図7は、従来の電池パックにおける位置ずれ状態を示す説明図である。例えば、図7に示されるように、ラベル貼着が上手くいかないと、ラベル重なり部6の両端にラベル位置ずれ不良部7が発生する。このラベル位置ずれ不良部7を拡大すると、ラベル重なり部A(5a)と、ラベル重なり部B(5b)に位置ずれZ1が存在する。このずれZ1は、通常、仕様に決められた規格内に納まっているか否かを外観(目視)にて検査し、規格外となる製品は不良品としている。しかしながら、使用されるラベル4は、一般的に、全体が黒色であるため、そのずれZ1の寸法を目視で判断するのに時間がかかり、作業者の負担が大きいという問題があった。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、外装にラベルを貼着した電池パックにおいて、ラベル貼着後の位置ずれ不良を確実且つ容易に検出できるようにすることを目的としている。
上記課題を解決するための本発明は、外装となるラベルが、電池の胴部周方向に巻きつけられて構成される電池パックにおいて、前記ラベルの一端の端縁近傍に位置ずれ確認用表示が設けられことを特徴とする。
また、本発明は、前記ラベルが前記胴部に巻きつけられて、前記ラベルの他端が前記一端の上に重なる際、前記位置ずれ確認用表示の露出によって両端の位置ずれ量を識別可能にしたことを特徴とする。
また、本発明は、前記位置ずれ確認用表示が非露出となる際に、両端の位置ずれ量が許容範囲となるように構成したことを特徴とする。
また、本発明は、前記位置ずれ確認用表示が色彩により識別可能としたことを特徴とする。
また、本発明は、前記ラベルの前記一端の端縁近傍に、更に、電池胴部に対する貼着方向を示す方向表示又は方向表示用穿孔穴が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、ラベルの巻ずれによる位置ずれが発生しても確実且つ容易に検出することが可能な電池パックを提供できる。
また、ラベルを巻きつける方向についても方向表示を設けることにより、確実に正しい位置にラベルを貼着することが出来るため、電池パックの組立工程において、歩留を向上させることが出来る。
本発明の実施の形態による電池パックについて、図面を参照しながら以下に説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態の電池パックにおける、ラベルとラベルにある位置ずれ確認マークを表す説明図である。ラベル4は、長方形のシートである。ラベル表面4bは、電池パックの外表面を構成する。従って、ラベル表面4bの裏面には、接着剤が塗布されており、その裏面を電池パックに巻きつけるように貼着する。
ラベル表面4bにおける長手方向の一方の端縁に、ラベル重なり部A(5a)を設ける。また、ラベル表面4bにおける他方の端縁に、ラベル重なり部B(5b)を設ける。ラベルを電池パックの外表面に巻きつける際には、ラベル重なり部A(5a)を、ラベル重なり部B(5b)の上側に重ねる。従って、ラベル重なり部B(5b)は、通常、ラベル重なり部A(5a)の下側に位置して隠れた状態となる。
更にこのラベル4には、ラベル表面4b側であって、貼着後は下に隠れることになるラベル重なり部B(5b)に、位置ずれ確認用表示として位置ずれ検出マーク8aを設ける。具体的には、ラベル端縁の幅方向に延びるラベル重なり部B(5b)において、その幅方向両端近くの2箇所に、ライン状の位置ずれ検出マーク8aを設け、この位置ずれ検出マーク8aの両端からの距離を、電池パックの位置ずれの許容規格値により変化させる。このように、位置ずれ検出マーク8aが、ラベル重なり部B(5b)の幅方向両端近くの2箇所に設置することにより、位置ずれ量を把握することができる。
即ち、位置ずれ検出マーク8aの設置位置を、ラベル4の幅W1に対して、ラベル位置ずれ規格の許容最大量=C1=D1に合わせて設定する。従って、電池パックに対してラベル4を貼着した後、外観検査にて位置ずれ検出マーク8aが見える場合は不良品となり、目視や機械検査によって容易に判定することができる。図2は、本発明の第1の実施の形態の電池パックにおける位置ずれ表示マークである。図1ではライン状の位置ずれ検出マーク8aを配置する場合を示したが、図2に示されるマーク例のように、L字ライン、三角マーク、二重ライン、四角マーク、T字ライン等の各種表示を用いても良い。
図3は、本発明の第2の実施の形態の電池パックにおける、ラベルとラベルにある位置ずれ確認表示を表す説明図である。ラベル4には、図1の第1の実施の形態と同様に、ラベル4におけるラベル重なり部B(5b)内に位置ずれ確認用表示として位置ずれ検出表示8bを設ける。この位置ずれ検出表示8bは、ラベル重なり部B(5b)の長手方向(ラベル4の幅方向)に沿って帯状に形成される。位置ずれ検出表示8bの長さ寸法を位置ずれの規格値により変化させる。
位置ずれ検出表示8bの長さを、ラベル4の幅W2に対して、ラベル位置ずれ規格の許容最大量=C2=D2に合わせて設定する。つまり、位置ずれ検出表示8bの長さは、W2−(C2+D2)となっており、位置ずれ検出表示8bの両端にこの許容最大量(C2、D2)が残るように位置ずれ検出表示8bを設ける。この結果、ラベル4を電池パックに貼着した後、外観検査にて位置ずれ検出表示8bが見える場合は、規格外の不良品となる。また、この帯状に形成された位置ずれ検出表示8bの色には、目視にて判断しやすいように、ラベル表面4bの色と異なる色を用いる。一例として、ラベル表面4bの色が赤色の場合、位置ずれ検出表示8bの色を緑色とする。このようにすることによって、位置ずれ確認用表示を色彩によっても識別することが可能となる。
図4は、本発明の第3の実施の形態の電池パックにおける、ラベル、位置ずれ確認表示、貼着用の方向表示の位置関係を表す説明図である。ラベル4には、第2の実施の形態で示した位置ずれ確認用表示としての帯状の位置ずれ検出表示8bに加えて、ケース付電池パック1bの貼着用となる方向表示10を設ける。
具体的には、ラベル重なり部A(5a)の下に隠れるラベル重なり部B(5b)内に、方向表示10を設ける。この方向表示10は、方向表示設置領域11の内部に設ける。この方向表示設置領域11は、ラベル4の幅W3に対して、ラベル位置ずれ規格の許容最大量=C3=D3を除いた領域であり、即ち、位置ずれ検出表示8bが形成されている領域と一致する。特に、方向表示10を、ケース付電池パック1bの端子部12との関係もわかるように、上下非対称な状態になるように設置することが好ましく、ここでは方向表示10がラベル4の中央ではなく、一方に偏った場所に設置する。
この方向表示10によれば、視覚的に、貼着する方向を誤ることなく、ケース付電池パック1bにラベル4を貼着することが可能である。つまり、ラベル4の上下・左右方向を視覚的に明らかにできると共に、電池パックとの関係を表示できるので、巻きつけ方向の誤りを低減できる。なお、この方向表示10は、穿孔穴でも可能である。図5は、本発明の第3の実施の形態の電池パックにおける貼着方向表示マーク例である。図5の表示マーク例に示されるように、ケース付電池パック1bの端子方向がわかるような電池マークや、矢印に「端子部」という文字を組み合わせたマークでも良い。つまり、ケース付電池パック1bの端子部12の方向を指示することが可能な上下非対称のマークを採用することで、端子部12とラベル4の状態を視覚的に確認しながら貼着する作業を行うことができる。
従って、このラベル4を用いれば、貼着用の方向表示10と、位置ずれ検出表示8bの双方が設置されているので、電池パックへのラベル貼着時において、貼着方向自体の誤りを回避すると同時に、位置ずれ確認の容易化が達成され、組み立て時の歩留りを向上させることが可能になる。特に、本ラベルでは、方向表示設置領域11を、ラベル4の幅W3に対してラベル位置ずれ規格の許容最大量=C3=D3を除いた領域に設定するので、位置ずれ規格内にラベル4が正しく貼着する限り、この方向表示10がラベル重なり部A(5a)によって覆い隠される。従って、完成品において方向表示10によって外観を損なうことも回避される。
1 保護回路付電池
1b ケース付電池パック
2 上側ケース
3 下側ケース
4 ラベル
4a ラベル裏面
4b ラベル表面
5a ラベル重なり部A
5b ラベル重なり部B
6 ラベル重なり部
7 ラベル位置ずれ不良部
8a 位置ずれ検出マーク
8b 位置ずれ検出表示
9 電池パック
10 方向表示
11 方向表示設置領域
12 端子部
1b ケース付電池パック
2 上側ケース
3 下側ケース
4 ラベル
4a ラベル裏面
4b ラベル表面
5a ラベル重なり部A
5b ラベル重なり部B
6 ラベル重なり部
7 ラベル位置ずれ不良部
8a 位置ずれ検出マーク
8b 位置ずれ検出表示
9 電池パック
10 方向表示
11 方向表示設置領域
12 端子部
Claims (5)
- 外装となるラベルが、電池の胴部周方向に巻きつけられて構成される電池パックにおいて、前記ラベルの一端の端縁近傍に位置ずれ確認用表示が設けられたことを特徴とする電池パック。
- 前記ラベルが前記胴部に巻きつけられ、前記ラベルの他端が前記一端の上に重なる際、前記位置ずれ確認用表示の露出によって両端の位置ずれ量を識別可能にしたことを特徴とする電池パック。
- 前記位置ずれ確認用表示が非露出となる際に、両端の位置ずれ量が許容範囲となるように構成したことを特徴とする請求項1又は2記載の電池パック。
- 前記位置ずれ確認用表示が色彩により識別可能としたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電池パック。
- 前記ラベルの前記一端の端縁近傍に、更に、電池胴部に対する貼着方向を示す方向表示又は方向表示用穿孔穴が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電池パック。
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