JP2008156627A - 樹脂粒子の製造方法及び樹脂粒子 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 下記の樹脂粒子(C)の製造方法(I)であって、油性液(O)が、別ロットの樹脂粒子(C)を製造した際に分級工程で取り除かれた粗粉および/または微粉を含有することを特徴とする樹脂粒子の製造方法。
(I) 樹脂(a)を含有する樹脂粒子(A)の水性分散液(W)と、樹脂(b)の前駆体(b0)、または(b0)の有機溶剤溶液を含有する油性液(O)とを混合し、(W)中に(O)を分散させる過程で(b0)を反応させ、(W)中で(b)を含有する樹脂粒子(B)を形成させることにより、(B)の表面に(A)が付着した構造の樹脂粒子(C)の水性分散体(X1)を得て、さらに(X1)から水性溶剤を除去し、必要により分級する樹脂粒子(C)の製造方法。
【選択図】 なし
Description
しかしながら、樹脂原料の組成、乳化剤または分散剤の選択、製造条件等によっては、分散工程から溶剤除去の工程の間で微粉または粒子凝集による粗粉が発生することがあり、これらの微粗粉の発生を可能な限り抑止した製造条件の下でも、完全に除外することはできない。
ケミカルトナーの分野では、上記の微粗粉を分級等の操作で除外しており、収率低下の原因となっている。
これに対し、特許文献2、3には重合トナーにおいて、これら微粗粉を重合性単量体中に溶解し再利用することが提案されているが、再利用できるのは重合性単量体に溶解可能な成分のみであり、不溶成分の再利用はできないという問題点があった。
(I) 樹脂(a)を含有する樹脂粒子(A)の水性分散液(W)と、樹脂(b)の前駆体(b0)、または(b0)の有機溶剤溶液を含有する油性液(O)とを混合し、(W)中に(O)を分散させる過程で(b0)を反応させ、(W)中で(b)を含有する樹脂粒子(B)を形成させることにより、(B)の表面に(A)が付着した構造の樹脂粒子(C)の水性分散体(X1)を得て、さらに(X1)から水性溶剤を除去し、必要により分級する樹脂粒子(C)の製造方法。
(II) 上記(I)の製造方法の第1工程で得られる樹脂粒子(C)の水性分散体(X1)中において、付着している(A)を(B)から脱離させたのち水性樹脂分散体から(A)を分離除去する方法、または(A)を溶解させる方法により、樹脂粒子(B)の水性分散体(X2)を得て、さらに(X2)から水性溶剤を除去し、必要により分級する樹脂粒子(B)の製造方法。
1.別ロットの分級工程で発生する微粉および/または粗粉を再利用しリサイクルを達成することで、高収率かつ環境に配慮した製造方法を提供できる。
2.無機微粉末を用いることなく、粒径が均一な樹脂粒子を安定的に製造できる。
3.水中で分散により樹脂粒子が得られるため、安全かつ低コストで樹脂粒子を製造できる。
4.スラッシュ成形用樹脂、粉体塗料、電子部品製造用スペーサー、電子写真トナー母体粒子、静電記録トナー母体粒子、静電印刷トナー母体粒子またはホットメルト接着剤用等、各種の用途に有用な樹脂粒子を提供できる。
5.樹脂粒子をトナー母体粒子として用いた場合、定着性が向上する。
本発明において、樹脂粒子(A)に含有される樹脂(a)としては、水性分散液(W)を形成しうる樹脂であればいかなる樹脂であっても使用でき、熱可塑性樹脂であっても熱硬化性樹脂であっても良いが、例えばビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アイオノマー樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。樹脂(a)といては、上記樹脂の2種以上を併用しても差し支えない。このうち好ましいのは、微細球状樹脂粒子の水性樹脂分散体が得られやすいという観点からビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂およびそれらの併用であり、さらに好ましくはビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂およびそれらの併用である。
ビニル樹脂は、ビニルモノマーを単独重合または共重合したポリマーである。重合には、公知の重合触媒等が使用できる。
ビニルモノマーとしては、下記(1)〜(10)等が挙げられる。
(1−1)脂肪族ビニル炭化水素:炭素数2〜12のアルケン(例えばエチレン、プロピレン、ブテン、イソブチレン、ペンテン、ヘプテン、ジイソブチレン、オクテン、ドデセン、オクタデセンおよび炭素数3〜24のα−オレフィン等);炭素数4〜12のアルカジエン(例えばブタジエン、イソプレン、1,4−ペンタジエン、1,6−ヘキサジエンおよび1,7−オクタジエン等)。
(1−2)脂環式ビニル炭化水素:炭素数6〜15のモノ−またはジ−シクロアルケン(例えばシクロヘキセン、ビニルシクロヘキセンおよびエチリデンビシクロヘプテン等)、炭素数5〜12のモノ−またはジ−シクロアルカジエン(例えば、(ジ)シクロペンタジエン等);およびテルペン(例えばピネン、リモネンおよびインデン等)等。
(1−3)芳香族ビニル炭化水素:スチレン;スチレンのハイドロカルビル(炭素数1〜24の、アルキル、シクロアルキル、アラルキルおよび/またはアルケニル)置換体(例えばα−メチルスチレン、ビニルトルエン、2,4−ジメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、フェニルスチレン、シクロヘキシルスチレン、ベンジルスチレン、クロチルベンゼン、ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン、ジビニルキシレンおよびトリビニルベンゼン等);およびビニルナフタレン等。
炭素数3〜30の不飽和モノカルボン酸(例えば(メタ)アクリル酸(アクリル酸および/またはメタクリル酸を表す。以下同様の表現を用いる。)、クロトン酸イソクロトン酸および桂皮酸等);炭素数3〜30の不飽和ジカルボン酸(無水物)(例えば、(無水)マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、(無水)シトラコン酸およびメサコン酸等);および炭素数3〜30の不飽和ジカルボン酸のモノアルキル(炭素数1〜24)エステル(例えば、マレイン酸モノメチルエステル、マレイン酸モノオクタデシルエステル、フマル酸モノエチルエステル、イタコン酸モノブチルエステル、イタコン酸グリコールモノエーテルおよびシトラコン酸モノエイコシルエステル等)等。
カルボキシル基含有ビニルモノマーの塩としては、例えばアルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(カルシウム塩、マグネシウム塩等)、アンモニウム塩、アミン塩もしくは4級アンモニウム塩が挙げられる。アミン塩としては、アミン化合物であれば特に限定されないが、例えば、1級アミン塩(エチルアミン塩、ブチルアミン塩、オクチルアミン塩等)、2級アミン(ジエチルアミン塩、ジブチルアミン塩等)、3級アミン(トリエチルアミン塩、トリブチルアミン塩等)が挙げられる。4級アンモニウム塩としては、テトラエチルアンモニウム塩、トリエチルラウリルアンモニウム塩、テトラブチルアンモニウム塩、トリブチルラウリルアンモニウム塩等)が挙げられる。
カルボキシル基含有ビニルモノマーの塩の具体例としては、アクリル酸ナトリウム、メタクリル酸ナトリウム、マレイン酸モノナトリウム、マレイン酸ジナトリウム、アクリル酸カリウム、メタクリル酸カリウム、マレイン酸モノカリウム、アクリル酸リチウム、アクリル酸セシウム、アクリル酸アンモニウム、アクリル酸カルシウムおよびアクリル酸アルミニウム等が挙げられる。
炭素数2〜14のアルケンスルホン酸(例えばビニルスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸およびメチルビニルスルホン酸等);スチレンスルホン酸およびこのアルキル(炭素数2〜24)誘導体(例えばα−メチルスチレンスルホン酸等;炭素数5〜18のスルホ(ヒドロキシ)アルキル−(メタ)アクリレート(例えば、スルホプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロキシプロピルスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエタンスルホン酸および3−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸等);炭素数5〜18のスルホ(ヒドロキシ)アルキル(メタ)アクリルアミド(例えば、2−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2−ジメチルエタンスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸および3−(メタ)アクリルアミド−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸);アルキル(炭素数3〜18)アリルスルホコハク酸(例えば、プロピルアリルスルホコハク酸、ブチルアリルスルホコハク酸、2−エチルヘキシル−アリルスルホコハク酸);ポリ〔n(重合度、以下同様)=2〜30〕オキシアルキレン(オキシエチレン、オキシプロピレン、オキシブチレン:単独、ランダム、ブロックでもよい)モノ(メタ)アクリレートの硫酸エステル[例えば、ポリ(n=5〜15)オキシエチレンモノメタクリレート硫酸エステル、ポリ(n=5〜15)オキシプロピレンモノメタクリレート硫酸エステル等];下記一般式(3−1)〜(3−3)で表される化合物;およびこれらの塩等が挙げられる。
なお、塩としては、(2)カルボキシル基含有ビニルモノマーおよびそれらの塩で示した対イオン等が用いられる。
|
CH2=CHCH2OCH2CHCH2O−Ar−R (3−1)
CH2=CHCH3
|
R−Ar−O(AO)nSO3H (3−2)
CH2COOR’
|
HO3SCHCOOCH2CH(OH)CH2OCH2CH=CH2 (3−3)
(式中、Rは炭素数1〜15のアルキル基、Aは炭素数2〜4のアルキレン基を示し、nが複数の場合同一でも異なっていてもよく、異なる場合はランダム、ブロックおよび/またはこれらの混合である。Arはベンゼン環を示し、nは1〜50の整数を示し、R’はフッ素原子で置換されていてもよい炭素数1〜15のアルキル基を示す。)
(メタ)アクリロイルオキシアルキルリン酸モノエステル(アルキル基の炭素数1〜24)(例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリロイルホスフェートおよびフェニル−2−アクリロイロキシエチルホスフェート等)、(メタ)アクリロイルオキシアルキルホスホン酸(アルキル基の炭素数1〜24)(例えば2−アクリロイルオキシエチルホスホン酸等)。
なお、塩としては、(2)カルボキシル基含有ビニルモノマーおよびそれらの塩で示した対イオン等が用いられる。
ヒドロキシスチレン、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、(メタ)アリルアルコール、クロチルアルコール、イソクロチルアルコール、1−ブテン−3−オール、2−ブテン−1−オール、2−ブテン−1,4−ジオール、プロパルギルアルコール、2−ヒドロキシエチルプロペニルエーテル、庶糖アリルエーテル等
(6−1)アミノ基含有ビニルモノマー:
アミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、t−ブチルアミノエチルメタクリレート、N−アミノエチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アリルアミン、モルホリノエチル(メタ)アクリレート、4ービニルピリジン、2ービニルピリジン、クロチルアミン、N,N−ジメチルアミノスチレン、メチルα−アセトアミノアクリレート、ビニルイミダゾール、N−ビニルピロール、N−ビニルチオピロリドン、N−アリールフェニレンジアミン、アミノカルバゾール、アミノチアゾール、アミノインドール、アミノピロール、アミノイミダゾール、アミノメルカプトチアゾール、これらの塩等
(6−2)アミド基含有ビニルモノマー:
(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−ブチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N,N’−メチレン−ビス(メタ)アクリルアミド、桂皮酸アミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジベンジルアクリルアミド、メタクリルホルムアミド、N−メチルN−ビニルアセトアミド、N−ビニルピロリドン等
(6−3)炭素数3〜10のニトリル基含有ビニルモノマー:
(メタ)アクリロニトリル、シアノスチレン、シアノアクリレート等
(6−4)4級アンモニウムカチオンからなる基を含有するビニルモノマー:
ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド等の3級アミノ基含有ビニルモノマーの4級化物(メチルクロライド、ジメチル硫酸、ベンジルクロライド、ジメチルカーボネート等の4級化剤を用いて4級化したもの。例えば、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド、トリメチルアリルアンモニウムクロライド等)。
(6−5)炭素数8〜12のニトロ基含有ビニルモノマー:
ニトロスチレン等
グルシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、p−ビニルフェニルフェニルオキサイド等
塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン、アリルクロライド、クロルスチレン、ブロムスチレン、ジクロルスチレン、クロロメチルスチレン、テトラフルオロスチレン、クロロプレン等
(9−1)炭素数4〜16のビニルエステル、
例えば酢酸ビニル、ビニルブチレート、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ジアリルフタレート、ジアリルアジペート、イソプロペニルアセテート、ビニルメタクリレート、メチル4−ビニルベンゾエート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ビニルメトキシアセテート、ビニルベンゾエート、エチルα−エトキシアクリレート、炭素数1〜50のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート[メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、ヘプタデシル(メタ)アクリレート、エイコシル(メタ)アクリレート等]、ジアルキルフマレート(2個のアルキル基は、炭素数2〜8の、直鎖、分枝鎖もしくは脂環式の基である)、ジアルキルマレエート(2個のアルキル基は、炭素数2〜8の、直鎖、分枝鎖もしくは脂環式の基である)、ポリ(メタ)アリロキシアルカン類[ジアリロキシエタン、トリアリロキシエタン、テトラアリロキシエタン、テトラアリロキシプロパン、テトラアリロキシブタン、テトラメタアリロキシエタン等]等、ポリアルキレングリコール鎖を有するビニルモノマー[ポリエチレングリコール(分子量300)モノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(分子量500)モノアクリレート、メチルアルコールエチレンオキサイド(以下、エチレンオキサイドをEOと記載する)10モル付加物(メタ)アクリレート、ラウリルアルコールEO30モル付加物(メタ)アクリレート等]、ポリ(メタ)アクリレート類[多価アルコール類のポリ(メタ)アクリレート:エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等]等;
(9−2)炭素数3〜16のビニル(チオ)エーテル、
例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテル、ビニルブチルエーテル、ビニル2−エチルヘキシルエーテル、ビニルフェニルエーテル、ビニル2−メトキシエチルエーテル、メトキシブタジエン、ビニル2−ブトキシエチルエーテル、3,4−ジヒドロ1,2−ピラン、2−ブトキシ−2’−ビニロキシジエチルエーテル、ビニル2−エチルメルカプトエチルエーテル、アセトキシスチレン、フェノキシスチレン、
(9−3)炭素数4〜12のビニルケトン(例えばビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルフェニルケトン);
炭素数2〜16のビニルスルホン(例えばジビニルサルファイド、p−ビニルジフェニルサルファイド、ビニルエチルサルファイド、ビニルエチルスルホン、ジビニルスルホンおよびジビニルスルホキサイド等)等。
イソシアナトエチル(メタ)アクリレート、m−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート等
ここで、親水性モノマーとは、25℃の水100gに100g以上溶解するモノマーをいい、疎水性モノマーとは、それ以外のモノマー(25℃の水100gに100g以上溶解しないモノマー)をいう(以下の樹脂についても同じである。)。
重縮合反応には、公知の重縮合触媒等が使用できる。
ポリオールとしては、ジオール(11)および3〜8価またはそれ以上のポリオール(12)が用いられる。
ポリカルボン酸、その酸無水物または低級アルキルエステルとしては、ジカルボン酸(13)、3〜6価またはそれ以上のポリカルボン酸(14)、これらの酸無水物および低級アルキルエステルが用いられる。
ポリオールとポリカルボン酸の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、好ましくは2/1〜1/1、さらに好ましくは1.5/1〜1/1、とくに好ましくは1.3/1〜1.02/1である。
これらのうち、アルキレングリコールおよびビスフェノール類のAO付加物が好ましく、さらに好ましくはビスフェノール類のAO付加物、およびこれとアルキレングリコールとの混合物である。
これらのうち、脂肪族多価アルコールおよびノボラック樹脂のAO付加物が好ましく、さらに好ましくはノボラック樹脂のAO付加物である。
これらのうち、アルケンジカルボン酸および芳香族ジカルボン酸が好ましく、さらに好ましくは芳香族ジカルボン酸である。
3〜6価またはそれ以上のポリカルボン酸(14)としては、炭素数9〜20の芳香族ポリカルボン酸(例えば、トリメリット酸およびピロメリット酸など)などが挙げられる。
3〜6価またはそれ以上のポリカルボン酸(14)としては、炭素数9〜20の芳香族ポリカルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)などが挙げられる。
なお、ジカルボン酸(13)または3〜6価またはそれ以上のポリカルボン酸(14)の酸無水物としては、トリメリット酸無水物、ピロメリット酸無水物等が挙げられる。また、これらの低級アルキルエステルとしては、メチルエステル、エチルエステルおよびイソプロピルエステルなどが挙げられる。
上記脂肪族ポリイソシアネートの具体例としては、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、ビス(2−イソシアナトエチル)フマレート、ビス(2−イソシアナトエチル)カーボネート、2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエートなどの脂肪族ポリイソシアネートなどが挙げられる。
上記脂環式ポリイソシアネートの具体例としては、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート(水添MDI)、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート(水添TDI)、ビス(2−イソシアナトエチル)−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボキシレート、2,5−および/または2,6−ノルボルナンジイソシアネートなどが挙げられる。
上記芳香脂肪族ポリイソシアネートの具体例としては、m−および/またはp−キシリレンジイソシアネート(XDI)、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)などが挙げられる。
また、上記ポリイソシアネートの変性物には、ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビューレット基、ウレトジオン基、ウレトイミン基、イソシアヌレート基、オキサゾリドン基含有変性物などが挙げられる。
具体的には、変性MDI(ウレタン変性MDI、カルボジイミド変性MDI、トリヒドロカルビルホスフェート変性MDIなど)、ウレタン変性TDIなどのポリイソシアネートの変性物およびこれらの2種以上の混合物[たとえば変性MDIとウレタン変性TDI(イソシアネート含有プレポリマー)との併用]が含まれる。
これらのうちで好ましいものは6〜15の芳香族ポリイソシアネート、炭素数4〜12の脂肪族ポリイソシアネート、および炭素数4〜15の脂環式ポリイソシアネートであり、とくに好ましいものはTDI、MDI、HDI、水添MDI、およびIPDIである。
脂環式ポリアミン(C4〜C15):1,3−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン、メンセンジアミン、4,4´−メチレンジシクロヘキサンジアミン(水添メチレンジアニリン)など、複素環式ポリアミン(C4〜C15):ピペラジン、N−アミノエチルピペラジン、1,4−ジアミノエチルピペラジン、1,4ビス(2−アミノ−2−メチルプロピル)ピペラジンなど、
芳香族系ポリエポキシ化合物としては、多価フェノール類のグリシジルエーテル体およびグリシジルエステル体、グリシジル芳香族ポリアミン、並びに、アミノフェノールのグリシジル化物等が挙げられる。
多価フェノールのグリシジルエーテル体としては、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールBジグリシジルエーテル、ビスフェノールADジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、ハロゲン化ビスフェノールAジグリシジル、テトラクロロビスフェノールAジグリシジルエーテル、カテキンジグリシジルエーテル、レゾルシノールジグリシジルエーテル、ハイドロキノンジグリシジルエーテル、ピロガロールトリグリシジルエーテル、1,5−ジヒドロキシナフタリンジグリシジルエーテル、ジヒドロキシビフェニルジグリシジルエーテル、オクタクロロ−4,4’−ジヒドロキシビフェニルジグリシジルエーテル、テトラメチルビフェニルジグリシジルエーテル、ジヒドロキシナフチルクレゾールトリグリシジルエーテル、トリス(ヒドロキシフェニル)メタントリグリシジルエーテル、ジナフチルトリオールトリグリシジルエーテル、テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタンテトラグリシジルエーテル、p−グリシジルフェニルジメチルトリールビスフェノールAグリシジルエーテル、トリスメチル−tret−ブチル−ブチルヒドロキシメタントリグリシジルエーテル、9,9’−ビス(4−ヒドキシフェニル)フロオレンジグリシジルエーテル、4,4’−オキシビス(1,4−フェニルエチル)テトラクレゾールグリシジルエーテル、4,4’−オキシビス(1,4−フェニルエチル)フェニルグリシジルエーテル、ビス(ジヒドロキシナフタレン)テトラグリシジルエーテル、フェノールまたはクレゾールノボラック樹脂のグリシジルエーテル体、リモネンフェノールノボラック樹脂のグリシジルエーテル体、ビスフェノールA2モルとエピクロロヒドリン3モルの反応から得られるジグリシジルエーテル体、フェノールとグリオキザール、グルタールアルデヒド、またはホルムアルデヒドの縮合反応によって得られるポリフェノールのポリグリシジルエーテル体、およびレゾルシンとアセトンの縮合反応によって得られるポリフェノールのポリグリシジルエーテル体等が挙げられる。
グリシジル芳香族ポリアミンとしては、N,N−ジグリシジルアニリン、N,N,N’,N’−テトラグリシジルキシリレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラグリシジルジフェニルメタンジアミン等が挙げられる。
さらに、本発明において前記芳香族系として、P−アミノフェノールのトリグリシジルエーテル、トリレンジイソシアネートまたはジフェニルメタンジイソシアネートとグリシドールの付加反応によって得られるジグリシジルウレタン化合物、前記2反応物にポリオールも反応させて得られるグリシジル基含有ポリウレタン(プレ)ポリマーおよびビスフェノールAのAO(EOまたはPO)付加物のジグリシジルエーテル体も含む。
脂環族系ポリエポキシ化合物としては、ビニルシクロヘキセンジオキシド、リモネンジオキシド、ジシクロペンタジエンジオキシド、ビス(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテル、エチレングリコールビスエポキシジシクロペンチルエール、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシ−6’−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、およびビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)ブチルアミン、ダイマー酸ジグリシジルエステル等が挙げられる。また、脂環族系としては、前記芳香族系ポリエポキシド化合物の核水添化物も含む;
脂肪族系ポリエポキシ化合物としては、多価脂肪族アルコールのポリグリシジルエーテル体、多価脂肪酸のポリグリシジルエステル体、およびグリシジル脂肪族アミンが挙げられる。
多価脂肪酸のポリグリシジルエステル体としては、ジグリシジルオキサレート、ジグリシジルマレート、ジグリシジルスクシネート、ジグリシジルグルタレート、ジグリシジルアジペート、ジグリシジルピメレート等が挙げられる。
グリシジル脂肪族アミンとしては、N,N,N’,N’−テトラグリシジルヘキサメチレンジアミンが挙げられる。
また、本発明において脂肪族系としては、ジグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレートの(共)重合体も含む。
これらのうち、好ましいのは、脂肪族系ポリエポキシ化合物および芳香族系ポリエポキシ化合物である。本発明のポリエポキシドは、2種以上併用しても差し支えない。
また、樹脂粒子(C)の、耐熱性、耐水性、耐薬品性、粒径の均一性等を向上させたい場合には、樹脂(a)に架橋構造を導入させても良い。かかる架橋構造は、共有結合性、配位結合性、イオン結合性、水素結合性等、いずれの架橋形態であってもよい。(a)に架橋構造を導入する場合の架橋点間分子量は、通常30以上、好ましくは50以上である。
一方、樹脂粒子(C)から樹脂粒子(A)を溶解させ、樹脂粒子(B)の水性分散体(X2)を形成させたい場合は、架橋構造を導入しない方が好ましい。
〔1〕ビニル樹脂の場合において、モノマーを出発原料として、懸濁重合法、乳化重合法、シード重合法または分散重合法等の重合反応により、直接、樹脂粒子(A)の水性分散液を製造する方法
〔2〕ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の重付加あるいは縮合系樹脂の場合において、前駆体(モノマー、オリゴマー等)またはその有機溶剤溶液を適当な分散剤存在下で水性溶剤(水と必要により有機溶剤からなる溶剤)中に分散させ、その後に加熱したり、硬化剤を加えたりして硬化させて樹脂粒子(A)の水性樹脂分散液を製造する方法
〔3〕ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の重付加あるいは縮合系樹脂の場合において、前駆体(モノマー、オリゴマー等)またはその有機溶剤溶液(液体であることが好ましい。加熱により液状化しても良い)中に適当な乳化剤を溶解させた後、水を加えて転相乳化する方法
〔4〕あらかじめ重合反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等いずれの重合反応様式であっても良い)により作成した樹脂を機械回転式またはジェット式等の微粉砕機を用いて粉砕し、次いで、分級することによって樹脂粒子を得た後、適当な分散剤存在下で水中に分散させる方法
〔5〕あらかじめ重合反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等いずれの重合反応様式であっても良い)により作成した樹脂を有機溶剤に溶解した樹脂溶液を霧状に噴霧することにより樹脂粒子を得た後、該樹脂粒子を適当な分散剤存在下で水中に分散させる方法
〔6〕あらかじめ重合反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等いずれの重合反応様式であっても良い)により作成した樹脂を有機溶剤に溶解した樹脂溶液に貧溶剤を添加するか、またはあらかじめ有機溶剤に加熱溶解した樹脂溶液を冷却することにより樹脂粒子を析出させ、次いで、有機溶剤を除去して樹脂粒子を得た後、該樹脂粒子を適当な分散剤存在下で水中に分散させる方法
〔7〕あらかじめ重合反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等いずれの重合反応様式であっても良い)により作成した樹脂を有機溶剤に溶解した樹脂溶液を、適当な分散剤存在下で水性溶剤中に分散させ、これを加熱または減圧等によって有機溶剤を除去する方法
〔8〕あらかじめ重合反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等いずれの重合反応様式であっても良い)により作成した樹脂を有機溶剤に溶解した樹脂溶液中に適当な乳化剤を溶解させた後、水を加えて転相乳化する方法
高級アルコール硫酸エステル塩の具体例としては、オクチルアルコール硫酸エステル塩,デシルアルコール硫酸エステル塩,ラウリルアルコール硫酸エステル塩,ステアリルアルコール硫酸エステル塩,チーグラー触媒を用いて合成されたアルコール(例えば、ALFOL 1214:CONDEA社製)の硫酸エステル塩,オキソ法で合成されたアルコール(たとえばドバノール23,25,45:三菱油化製,トリデカノール:協和発酵製,オキソコール1213,1215,1415:日産化学製,ダイヤドール115−L,115H,135:三菱化成製)の硫酸エステル塩;高級アルキルエーテル硫酸エステル塩の具体例としては、ラウリルアルコールEO2モル付加物硫酸エステル塩,オクチルアルコールEO3モル付加物硫酸エステル塩;硫酸化油の具体例としては、ヒマシ油,落花生油,オリーブ油,ナタネ油,牛脂,羊脂などの硫酸化物のナトリウム,カリウム,アンモニウム,アルカノールアミン塩硫酸化脂肪酸エステルの具体例としては、オレイン酸ブチル,リシノレイン酸ブチルなどの硫酸化物のナトリウム,カリウム,アンモニウム,アルカノールアミン塩;硫酸化オレフィンの具体例としては、ティーポール(シェル社製)が挙げられる。
脂肪族アルコールのカルボキシメチル化物の塩の具体例としては、オクチルアルコールカルボキシメチル化ナトリウム塩,デシルアルコールカルボキシメチル化ナトリウム塩,ラウリルアルコールカルボキシメチル化ナトリウム塩,ドバノール23カルボキシメチル化ナトリウム塩,トリデカノールカルボキシメチル化ナトリウム塩,;脂肪族アルコールのEO1〜10モル付加物のカルボキシメチル化物の塩の具体例としては、オクチルアルコールEO3モル付加物カルボキシメチル化ナトリウム塩,ラウリルアルコールEO4モル付加物カルボキシメチル化ナトリウム塩,ドバノール23EO3モル付加物カルボキシメチル化ナトリウム塩,トリデカノールEO5モル付加物カルボキシメチル化ナトリウム塩などが挙げられる。
アルキルベンゼンスルホン酸塩の具体例としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩;アルキルナフタレンスルホン酸塩の具体例としては、ドデシルナフタレンスルホン酸ナトリウム塩;スルホコハク酸ジエステル型の具体例としては、スルホコハク酸ジ−2−エチルヘキシルエステルナトリウム塩などが挙げられる。芳香環含有化合物のスルホン酸塩としては、アルキル化ジフェニルエーテルのモノまたはジスルホン酸塩、スチレン化フェノールスルホン酸塩などが挙げられる。
例えば、第1級アミン塩型のものとしては、脂肪族高級アミン(ラウリルアミン、ステアリルアミン、セチルアミン、硬化牛脂アミン、ロジンアミンなどの高級アミン)の無機酸塩または有機酸塩;低級アミン類の高級脂肪酸(ステアリン酸、オレイン酸など)塩などが挙げられる。
第2級アミン塩型のものとしては、例えば脂肪族アミンのEO付加物などの無機酸塩または有機酸塩が挙げられる。
また、第3級アミン塩型のものとしては、例えば、脂肪族アミン(トリエチルアミン、エチルジメチルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミンなど)、脂肪族アミンのEO(2モル以上)付加物、脂環式アミン(N−メチルピロリジン、N−メチルピペリジン、N−メチルヘキサメチレンイミン、N−メチルモルホリン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)−7−ウンデセンなど)、含窒素ヘテロ環芳香族アミン(4−ジメチルアミノピリジン、N−メチルイミダゾール、4,4’−ジピリジルなど)の無機酸塩または有機酸塩;トリエタノールアミンモノステアレート、ステアラミドエチルジエチルメチルエタノールアミンなどの3級アミン類の無機酸塩または有機酸塩などが挙げられる。
[R−NH−(CH2)n−COO]mM
[式中、Rは1価の炭化水素基;nは通常1または2;mは1または2;Mは水素原子、アルカリ金属原子、アルカリ土類金属原子、アンモニウムカチオン、アミンカチオン、アルカノールアミンカチオンなどである。]
具体的には、例えば、アルキルアミノプロピオン酸型両性界面活性剤(ステアリルアミノプロピオン酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウムなど);アルキルアミノ酢酸型両性界面活性剤(ラウリルアミノ酢酸ナトリウムなど)などが挙げられる。
これらのうち好ましいものは、EOおよびEOとPOのランダムまたはブロック付加物である。
AOの付加モル数としては10〜50モルが好ましく、該AOのうち50〜100重量%がEOであるものが好ましい。
ポリオキシアルキレン多価アルコ−ル高級脂肪酸エステル(例えば、ポリエチレングリコールのラウリン酸ジエステル、ポリエチレングリコールのオレイン酸ジエステル、ポリエチレングリコールのステアリン酸ジエステルなど);
ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエ−テル(例えば、ノニルフェノールEO付加物、ノニルフェノールEO・POブロック付加物、オクチルフェノールEO付加物、ビスフェノールA・EO付加物、ジノニルフェノールEO付加物、スチレン化フェノールEO付加物など);ポリオキシアルキレンアルキルアミノエ−テルおよび(例えば、ラウリルアミンEO付加物,ステアリルアミンEO付加物など);ポリオキシアルキレンアルキルアルカノ−ルアミド(例えば、ヒドロキシエチルラウリン酸アミドのEO付加物、ヒドロキシプロピルオレイン酸アミドのEO付加物、ジヒドロキシエチルラウリン酸アミドのEO付加物など)が挙げられる。
多価アルコール脂肪酸エステルAO付加物の具体例としては、エチレングリコールモノオレートEO付加物、エチレングリコールモノステアレートEO付加物、トリメチロールプロパンモノステアレートEO・POランダム付加物、ソルビタンモノラウレートEO付加物、ソルビタンモノステアレートEO付加物、ソルビタンジステアレートEO付加物、ソルビタンジラウレートEO・POランダム付加物などが挙げられる。
多価アルコールアルキルエーテルの具体例としては、ペンタエリスリトールモノブチルエーテル、ペンタエリスリトールモノラウリルエーテル、ソルビタンモノメチルエーテル、ソルビタンモノステアリルエーテル、メチルグリコシド、ラウリルグリコシドなどが挙げられる。
多価アルコールアルキルエーテルAO付加物の具体例としては、ソルビタンモノステアリルエーテルEO付加物、メチルグリコシドEO・POランダム付加物、ラウリルグリコシドEO付加物、ステアリルグリコシドEO・POランダム付加物などが挙げられる。
(U)の具体例としては、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、テトラリン等の芳香族炭化水素系溶剤;n−ヘキサン、n−ヘプタン、ミネラルスピリット、シクロヘキサン等の脂肪族または脂環式炭化水素系溶剤;塩化メチル、臭化メチル、ヨウ化メチル、メチレンジクロライド、四塩化炭素、トリクロロエチレン、パークロロエチレンなどのハロゲン系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、メトキシブチルアセテート、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテートなどのエステル系またはエステルエーテル系溶剤;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのエーテル系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジ−n−ブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶剤;メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、2−エチルヘキシルアルコール、ベンジルアルコールなどのアルコール系溶剤;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド系溶剤;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶剤、N−メチルピロリドンなどの複素環式化合物系溶剤、ならびにこれらの2種以上の混合溶剤が挙げられる。
(V)としては、何ら限定されず、以下のものが例示される。
(V1)フタル酸エステル[フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ブチルベンジル、フタル酸ジイソデシル等];
(V2)脂肪族2塩基酸エステル[アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸−2−エチルヘキシル等];
(V3)トリメリット酸エステル[トリメリット酸トリ−2−エチルヘキシル、トリメリット酸トリオクチル等];
(V4)燐酸エステル[リン酸トリエチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、リン酸トリクレジール等];
(V5)脂肪酸エステル[オレイン酸ブチル等];
(V6)およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
(A)の体積平均粒径は、一般的には、0.0005〜30μmが好ましい。上限は、さらに好ましくは20μm、特に好ましくは10μmであり、下限は、さらに好ましくは0.01μm、特に好ましくは0.02μm、最も好ましくは0.04μmである。ただし、例えば、体積平均粒径1μmの(C)を得たい場合には、好ましくは0.0005〜0.3μm、特に好ましくは0.001〜0.2μmの範囲、10μmの(C)を得た場合には、好ましくは0.005〜3μm、特に好ましくは0.05〜2μm、100μmの粒子(C)を得たい場合には、好ましくは0.05〜30μm、特に好ましくは0.1〜20μmである。なお、体積平均粒径は、レーザー式粒度分布測定装置LA−920(堀場製作所製)やコールターカウンター〔例えば、商品名:マルチサイザーIII(コールター社製)〕で測定できる。
一般に、(b)として好ましいものは、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ビニル樹脂、およびポリエステル樹脂が挙げられ、さらに好ましくはビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂およびそれらの併用であり、とくに好ましくはポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂およびそれらの併用である。
例えば、樹脂粒子(C)、樹脂粒子(B)をスラッシュ成形用樹脂、粉体塗料として用いる場合、(b)のMnは、通常2,000〜50万、好ましくは4,000〜20万である。(b)の融点は、通常0℃〜200℃、好ましくは、35℃〜150℃である。(b)のTgは、通常−60℃〜100℃、好ましくは、−30℃〜60℃である。(b)のSP値は、通常7〜18、好ましくは8〜14である。
電子写真、静電記録、静電印刷などに使用されるトナー母体粒子(母体粒子とは疎水性シリカ等の外添剤が未添加のものをさす)として用いる場合、(b)のMnは、通常1,000〜500万、好ましくは2,000〜50万である。(b)の融点は、通常20℃〜300℃、好ましくは、80℃〜250℃である。(b)のTgは、通常20℃〜200℃、好ましくは、40℃〜200℃である。(b)のSP値は、通常8〜16、好ましくは9〜14である。
また、油性液(O)中に、(b0)またはその有機溶剤溶液と共に、必要により(b0)と非反応性の樹脂(b1)を用いてもよい。(b0)と併用する樹脂(b1)は、(b0)の反応により得られる樹脂(b)と同一であっても異なっていてもよい。
(b1)の含有量は、(b0)と(b1)の合計量に対して、好ましくは0〜99%、さらに好ましくは30〜98%、とくに好ましくは45〜95%、最も好ましくは60〜90%である。
別ロットとしては、本発明の製造方法により得られる樹脂粒子(C)または樹脂粒子(B)と同一製品の以前に製造されたロットであることが好ましいが、類似品〔例えば樹脂粒子(C)の製造に際し、樹脂粒子(B)の組成が同じで、樹脂粒子(A)の組成が異なるもの、あるいは同一製品の(C)から(A)が除去された樹脂粒子(B)のみのものを用いる。〕であっても差し支えない。
また、本発明において用いる粗粉および/または微粉は、樹脂粒子(C)の製造に際し、別ロットの(C)のみならず、別ロットの樹脂粒子(B)のものを用いることができ、別ロットの(B)と(C)のものを併用することもできる。また、樹脂粒子(B)の製造に際し、別ロットの(B)のみならず、別ロットの(C)のものを用いることができ、別ロットの(B)と別ロットの(C)のものを併用することもできる。
なお、本発明の製造方法において、粗粉および/または微粉が油性液(O)中に含有される別ロットの樹脂粒子(C)または別ロットの樹脂粒子(B)には、(O)中に粗粉および/または微粉を含有させない以外は、本発明の製造方法と同様にして得られた樹脂粒子も含まれる。
樹脂粒子(C)および樹脂粒子(B)の粗粉、微粉は通常廃棄されるが、樹脂粒子(C)および/または樹脂粒子(B)の製造に再使用することで、リサイクルされ収率が向上するとともに廃棄物が低減できる。
ここで、溶解とは、粗粉および/または微粉の粒子の存在が目視で確認できない程度に油性液(O)中で均一化されていることを意味し、微分散とは、粗粉および/または微粉の粒子がさらに小さな粒子となって(O)中で均一に分散されていることを意味する。粗粉および/または微粉の一部が溶解し、一部が微分散している状態であってもよい。
粗粉および/または微粉の粒子が微分散している状態は、プレパラートとカバーグラスの間に油性液(O)をはさんだ上で、例えば、一般の光学顕微鏡またはビデオマイクロスコープVH−8000[キーエンス(株)製]のような光学機器を用いることで、容易に観察することができる。
混合の際は、前躯体(b0)、または(b0)の有機溶剤溶液を含有する油性液(O)を攪拌している中に、粗粉および/または微粉を逐次投入していく方法が、半溶解状の塊等ができにくく好適である。
混合の際の攪拌装置としては、とくに限定されず、通常工業用途で使用されている3段パドル型攪拌翼などの攪拌装置が使用できる。また、ホモジナイザー(IKA社製)、TKオートホモミキサー(特殊機化工業社製)等のバッチ式乳化機、エバラマイルダー(荏原製作所社製)、TKフィルミックス、TKパイプラインホモミキサー(特殊機化工業社製)等の連続式乳化機なども使用できる。
混合の際の温度は、溶剤を用いる場合に溶剤が揮発しない程度であればよく、好ましくは0〜50℃、さらに好ましくは5〜45℃、とくに好ましくは10〜30℃である。
本発明で使用する分散装置は、一般に乳化機、分散機として市販されているものであれば特に限定されず、例えば、ホモジナイザー(IKA社製)、ポリトロン(キネマティカ社製)、TKオートホモミキサー(特殊機化工業社製)等のバッチ式乳化機、エバラマイルダー(荏原製作所社製)、TKフィルミックス、TKパイプラインホモミキサー(特殊機化工業社製)、コロイドミル(神鋼パンテック社製)、スラッシャー、トリゴナル湿式微粉砕機(三井三池化工機社製)、キャピトロン(ユーロテック社製)、ファインフローミル(太平洋機工社製)等の連続式乳化機、マイクロフルイダイザー(みずほ工業社製)、ナノマイザー(ナノマイザー社製)、APVガウリン(ガウリン社製)等の高圧乳化機、膜乳化機(冷化工業社製)等の膜乳化機、バイブロミキサー(冷化工業社製)等の振動式乳化機、超音波ホモジナイザー(ブランソン社製)等の超音波乳化機等が挙げられる。このうち粒径の均一化の観点で好ましいものは、APVガウリン、ホモジナイザー、TKオートホモミキサー、エバラマイルダー、TKフィルミックス、TKパイプラインホモミキサーが挙げられる。
樹脂(b)の前駆体(b0)もしくは(b0)の有機溶剤溶液、および必要により樹脂(b1)を含有し、さらに別ロットの樹脂粒子(C)または別ロットの樹脂粒子(B)を製造した際に分級工程で取り除かれた粗粉および/または微粉を含む油性液(O)の粘度は、粒径均一性の観点から、好ましくは10〜5万mPa・s(B型粘度計で測定、分散時の温度)、さらに好ましくは100〜1万mPa・sである。
分散時の温度としては、通常、0〜150℃(加圧下)、好ましくは5〜98℃である。分散体の粘度が高い場合は、高温にして粘度を上記好ましい範囲まで低下させて、乳化分散を行うのが好ましい。
(b0)の有機溶剤溶液〔必要により(b1)を含有する〕に用いる溶剤は、(b0)および(b1)を常温もしくは加熱下で溶解しうる溶剤であれば特に限定されず、具体的には、有機溶剤(U)と同様のものが例示される。好ましいものは(b0)、(b1)の種類によって異なるが、(b0)および(b1)とのSP値差が3以下であるのが好適である。また、樹脂粒子(C)の粒径均一性の観点からは、樹脂(b)〔(b0)から得られる樹脂および必要により樹脂(b1)〕を溶解させるが、樹脂(a)を含有する樹脂粒子(A)を溶解・膨潤させにくい有機溶剤が好ましい。
(I−1)油溶性パーオキサイド系重合開始剤:アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキサイド、イソブチリルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシビバレート、3,5,5−トリメチルヘキサノニルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ステアロイルパーオキサイド、プロピオニトリルパーオキサイド、サクシニックアシッドパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ベンゾイルパーオキサイド、パラクロロベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシマレイックアシッド、t−ブチルパーオキシラウレート、シクロヘキサノンパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、2,5−ジメチル−2,5−ジベンゾイルパーオキシヘキサン、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジイソブチルジパーオキシフタレート、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジt−ブチルパーオキシヘキサン、t−ブチルクミルパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキサイド、ジt−ブチルパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンヒドロパーオキサイド、パラメンタンヒドロパーオキサイド、ピナンヒドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロパーオキサイド、クメンパーオキサイド等
(I−2)水溶性パーオキサイド系重合開始剤:過酸化水素、過酢酸、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム等
(II−1)油溶性アゾ系重合開始剤:2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビスシクロヘキサン1−カーボニトリル、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、1,1’−アゾビス(1−アセトキシ−1−フェニルエタン)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)等
(II−2)水溶性アゾ系重合開始剤:アゾビスアミジノプロパン塩、アゾビスシアノバレリックアシッド(塩)、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]等
(III−1)非水系レドックス系重合開始剤:ヒドロペルオキシド、過酸化ジアルキル、過酸化ジアシル等の油溶性過酸化物と、第三アミン、ナフテン酸塩、メルカプタン類、有機金属化合物(トリエチルアルミニウム、トリエチルホウ素、ジエチル亜鉛等)等の油溶性還元剤とを併用
(III−2)水系レドックス系重合開始剤:過硫酸塩、過酸化水素、ヒドロペルオキシド等の水溶性過酸化物と、水溶性の無機もしくは有機還元剤(2価鉄塩、亜硫酸水素ナトリウム、アルコール、ポリアミン等)とを併用等が挙げられる。
〔1〕:反応性基含有プレポリマー(α)が有する反応性基が、活性水素化合物と反応可能な官能基(α1)であり、硬化剤(β)が活性水素基含有化合物(β1)であるという組み合わせ。
〔2〕:反応性基含有プレポリマー(α)が有する反応性基が活性水素含有基(α2)であり、硬化剤(β)が活性水素含有基と反応可能な化合物(β2)であるという組み合わせ。
これらのうち、水中での反応率の観点から、〔1〕がより好ましい。
上記組合せ〔1〕において、活性水素化合物と反応可能な官能基(α1)としては、イソシアネート基(α1a)、ブロック化イソシアネート基(α1b)、エポキシ基(α1c)、酸無水物基(α1d)および酸ハライド基(α1e)などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、(α1a)、(α1b)および(α1c)であり、特に好ましいものは、(α1a)および(α1b)である。
ブロック化イソシアネート基(α1b)は、ブロック化剤によりブロックされたイソシアネート基のことをいう。
上記ブロック化剤としては、オキシム類[アセトオキシム、メチルイソブチルケトオキシム、ジエチルケトオキシム、シクロペンタノンオキシム、シクロヘキサノンオキシム、メチルエチルケトオキシム等];ラクタム類[γ−ブチロラクタム、ε−カプロラクタム、γ−バレロラクタム等];炭素数1〜20の脂肪族アルコール類[エタノール、メタノール、オクタノール等];フェノール類[フェノール、m−クレゾール、キシレノール、ノニルフェノール等];活性メチレン化合物[アセチルアセトン、マロン酸エチル、アセト酢酸エチル等];塩基性窒素含有化合物[N,N−ジエチルヒドロキシルアミン、2−ヒドロキシピリジン、ピリジンN−オキサイド、2−メルカプトピリジン等];およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
これらのうち好ましいのはオキシム類であり、特に好ましいものはメチルエチルケトオキシムである。
ポリエーテル(αw)としては、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリブチレンオキサイド、ポリテトラメチレンオキサイドなどが挙げられる。
ポリエステル(αx)としては、ジオール(11)とジカルボン酸(13)の重縮合物、ポリラクトン(ε−カプロラクトンの開環重合物)などが挙げらる。
エポキシ樹脂(αy)としては、ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど)とエピクロルヒドリンとの付加縮合物などが挙げられる。
ポリウレタン(αz)としては、ジオール(11)とポリイソシアネート(15)の重付加物、ポリエステル(αx)とポリイソシアネート(15)の重付加物などが挙げられる。
〔1〕:二以上の構成成分のうちの一つを過剰に用いることで構成成分の官能基を末端に残存させる方法、
〔2〕:二以上の構成成分のうちの一つを過剰に用いることで構成成分の官能基を末端に残存させ、さらに残存した該官能基と反応可能な官能基および反応性基を含有する化合物を反応させる方法などが挙げられる。
上記方法〔1〕では、水酸基含有ポリエステルプレポリマー、カルボキシル基含有ポリエステルプレポリマー、酸ハライド基含有ポリエステルプレポリマー、水酸基含有エポキシ樹脂プレポリマー、エポキシ基含有エポキシ樹脂プレポリマー、水酸基含有ポリウレタンプレポリマー、イソシアネート基含有ポリウレタンプレポリマーなどが得られる。
構成成分の比率は、例えば、水酸基含有ポリエステルプレポリマーの場合、ポリオール(1)とポリカルボン酸(2)の比率が、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、通常2/1〜1/1、好ましくは1.5/1〜1/1、さらに好ましくは1.3/1〜1.02/1である。他の骨格、末端基のプレポリマーの場合も、構成成分が変わるだけで比率は同様である。
上記方法〔2〕では、上記方法〔1〕で得られたプレプリマーに、ポリイソシアネートを反応させることでイソシアネート基含有プレポリマーが得られ、ブロック化ポリイソシアネートを反応させることでブロック化イソシアネート基含有プレポリマーが得られ、ポリエポキサイドを反応させることでエポキシ基含有プレポリマーが得られ、ポリ酸無水物を反応させることで酸無水物基含有プレポリマーが得られる。
官能基および反応性基を含有する化合物の使用量は、例えば、水酸基含有ポリエステルにポリイソシアネートを反応させてイソシアネート基含有ポリエステルプレポリマーを得る場合、ポリイソシアネートの比率が、イソシアネート基[NCO]と、水酸基含有ポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、通常5/1〜1/1、好ましくは4/1〜1.2/1、さらに好ましくは2.5/1〜1.5/1である。他の骨格、末端基を有するプレポリマーの場合も、構成成分が変わるだけで比率は同様である。
反応性基含有プレポリマー(α)のMnは、通常500〜30,000、好ましくは1,000〜20,000、さらに好ましくは2,000〜10,000である。
反応性基含有プレポリマー(α)の重量平均分子量(ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにて測定、以下Mwと略記)は、通常1,000〜50,000、好ましくは2,000〜40,000、さらに好ましくは4,000〜20,000である。
反応性基含有プレポリマー(α)の粘度は、100℃において、通常2,000ポイズ以下、好ましくは1,000ポイズ以下である。2,000ポイズ以下にすることで、少量の溶剤で粒度分布のシャープな樹脂粒子(C)が得られる点で好ましい。
(β1a)としては、ポリアミン(16)と同様のものが例示される。(β1a)として好ましいものは、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、キシリレンジアミン、イソホロンジアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンおよびそれらの混合物である。
ポリメルカプタン(β1c)としては、エチレンジチオール、1,4−ブタンジチオール、1,6−ヘキサンジチオールなどが挙げられる。
反応停止剤(βs)としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミンなど);
モノアミンをブロックしたもの(ケチミン化合物など);
モノオール(メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、フェノールなど);
モノメルカプタン(ブチルメルカプタン、ラウリルメルカプタンなど);
モノイソシアネート(ラウリルイソシアネート、フェニルイソシアネートなど);
モノエポキサイド(ブチルグリシジルエーテルなど)などが挙げられる。
アミノ基が脱離可能な化合物でブロック化された有機基としては、前記(β1a)の場合と同様のものが例示できる。
ポリエポキシド(β2b)としては、ポリエポキシド(18)と同様のものが例示され、好ましいものも同様である。
ジカルボン酸(β2c−1)としては、前記ジカルボン酸(13)と、ポリカルボン酸(β2c−2)としては、前記3〜6価またはそれ以上のポリカルボン酸(14)と同様のものが例示され、好ましいものも同様である。
ポリ酸ハライド類(β2e)としては、前記(β2c)の酸ハライド(酸クロライド、酸ブロマイド、酸アイオダイド)などが挙げられる。
さらに、必要により(β2)と共に反応停止剤(βs)を用いることができる。
また、本発明においては、添加物は、必ずしも、水性溶剤中で粒子を形成させる時に混合しておく必要はなく、粒子を形成せしめた後、添加してもよい。たとえば、有機溶剤(U)および/または可塑剤(V)とともに上記添加物を含浸させることもできる。
反応温度は、通常、0〜150℃、好ましくは50〜120℃である。
また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的には、例えばイソシアネートと活性水素化合物の反応の場合には、ジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレートなどが挙げられる。
〔1〕(X1)を減圧下または常圧下で乾燥する方法
〔2〕遠心分離器、スパクラフィルター、フィルタープレスなどにより固液分離し、得られた粉末を乾燥する方法
〔3〕(X1)を凍結させて乾燥させる方法(いわゆる凍結乾燥)
等が例示される。
上記〔1〕、〔2〕において、得られた粉末を乾燥する際、流動層式乾燥機、減圧乾燥機、循風乾燥機など公知の設備を用いて行うことができる。
また、必要に応じ、風力分級器(エルボジェット等)などを用いて分級し、所定の粒度分布とすることもできる。
この工程で回収した粗粉、微粉は、さらに次回の別ロットの樹脂粒子(C)の製造時に、油性液(O)中に含有させて再利用することで、トータルの収率を高くすることができる。また、樹脂粒子(B)の製造時に再利用することもできる。
表面被覆率(%)=[(A)に覆われている部分の面積/〔(A)に覆われている部分の面積+(B)が露出している部分の面積〕]×100
また、粒径均一性から、樹脂粒子(C)の[体積平均粒径/個数平均粒径(DV/DN)]は、1.0〜1.5であるのが好ましく、1.0〜1.45であるのがさらに好ましい。
(C)の体積平均粒径は、用途により異なるが、一般的には0.1〜300μmが好ましい。上限は、さらに好ましくは250μm、特に好ましくは200μmであり、下限は、さらに好ましくは0.5μm、特に好ましくは1μmである。
なお、体積平均粒径および個数平均粒径は、コールターカウンターで同時に測定することができる。
同様に粉体流動性の観点から、(C)の表面平均中心線粗さRaが0.01〜0.8μmであるのが好ましい。Raは、粗さ曲線とその中心線との偏差の絶対値を算術平均した値のことであり、例えば、走査型プローブ顕微鏡システム(東陽テクニカ製)で測定することができる。
さらに、この水性樹脂分散体(X2)から水性溶剤を除去することにより、本発明の樹脂粒子(B)が得られる。水性溶剤の除去方法としては、樹脂粒子(C)の場合と同様の方法が例示される。
なお、(C)と同様に、(B)を得る際に回収した粗粉、微粉は、さらに次回の別ロットの樹脂粒子(B)の製造時に、油性液(O)中に含有させ再利用することで、トータルの収率を高くすることができる。また、樹脂粒子(C)の製造時に再利用することもできる。
水性樹脂分散体(X1)中において、付着している樹脂粒子(A)と樹脂粒子(B)を脱離させる方法としては、
〔1〕(X1)を超音波処理する方法
〔2〕(X1)を大量の水またはメタノール、エタノールもしくはアセトン等の水溶性の有機溶剤で希釈し、攪拌により剪断を与える方法
〔3〕(X1)に酸、アルカリまたは無機塩類等を添加し、攪拌により剪断を与える方法
〔4〕(X1)を加熱し、攪拌により剪断を与える方法
〔5〕(X1)が有機溶剤を含む場合[樹脂(a)の有機溶剤溶液および/または樹脂(b)の前躯体(b0)の有機溶剤溶液が水性溶剤中に分散されている場合や、水性溶剤中に有機溶剤が溶解している場合]に、脱溶剤を行う方法
等が例示される。
〔1〕樹脂(a)がカルボキシル基、リン酸基、スルホン酸基等の酸性官能基を有する樹脂(一般に酸性官能基1個当たりの分子量が1,000以下であるのが好ましい)である場合に、水性樹脂分散体(X1)中に水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、DBU等のアルカリまたはそれらの水溶液を加える方法
〔2〕樹脂(a)が1級アミノ基、2級アミノ基、3級アミノ基、4級アンモニウム塩基等の塩基性官能基を有する樹脂(一般に塩基性官能基1個当たりの分子量が1,000以下であるのが好ましい)である場合に、水性樹脂分散体(X1)中に塩酸、硫酸、リン酸、酢酸等の酸またはそれらの水溶液を加える方法
〔3〕樹脂(a)が、特定の有機溶剤(U)に溶解する場合{一般に樹脂(a)と有機溶剤(U)のSP値の差が2.5以下であるのが好ましい}に、水性樹脂分散体(X1)中に特定の有機溶剤(U)を加える方法
等が例示される。
〔1〕一定の目開きを有する濾紙、濾布、メッシュ等を用いて濾過し、樹脂粒子(B)のみを濾別する方法
〔2〕遠心分離により樹脂粒子(B)のみを沈降させ、上澄み中に含まれる樹脂粒子(A)またはその溶解物を除去する方法
等が例示される。
(A)による(B)表面の被覆率や(A)が(B)側に埋め込まれている深さは、以下のような方法で制御することができる。
〔1〕(X1)を製造する際に、(A)と(B)が正負逆の電荷を持つようにすると被覆率、深さが大きくなる。この場合、(A)、(B)各々の電荷を大きくするほど、被覆率、深さが大きくなる。
〔2〕(X1)を製造する際に、(A)と(B)が同極性(どちらも正、またはどちらも負)の電荷を持つようにすると、被覆率は下がり、深さが小さくなる傾向にある。この場合、一般に界面活性剤(S)および/または水溶性ポリマー(T)[特に(A)および(B)と逆電荷を有するもの]を使用すると被覆率が上がる。また、水溶性ポリマー(T)を使用する場合には、水溶性ポリマー(T)の分子量が大きいほど深さが小さくなる。
〔3〕(X1)を製造する際に、樹脂(a)がカルボキシル基、リン酸基、スルホン酸基等の酸性官能基を有する樹脂(一般に酸性官能基1個当たりの分子量が1,000以下であるのが好ましい)である場合に、水性溶剤のpHが低いほど被覆率、深さが大きくなる。逆に、pHを高くするほど被覆率、深さが小さくなる。
〔4〕(X1)を製造する際に、樹脂(a)が1級アミノ基、2級アミノ基、3級アミノ基、4級アンモニウム塩基等の塩基性官能基を有する樹脂(一般に塩基性官能基1個当たりの分子量が1,000以下であるのが好ましい)である場合に、水性溶剤のpHが高いほど被覆率、深さが大きくなる。逆に、pHを低くするほど被覆率、深さが小さくなる。
〔5〕樹脂(a)と樹脂(b)のSP値差を小さくするほど被覆率、深さが大きくなる。
樹脂粒子(B)の形状は、粉体流動性、溶融レベリング性等の観点から球状であるのが好ましく、Wadellの実用球形度が0.85〜1.00であるのが好ましく、より好ましくは0.90〜1.00である。
攪拌装置および脱水装置のついた反応容器に、ビスフェノールA・EO2モル付加物109部、ビスフェノールA・PO3モル付加物269部、テレフタル酸107部、アジピン酸24部、ジブチルチンオキサイド1部を投入し、常圧、230℃で8時間脱水反応を行った後、3Torrの減圧下で6時間脱水反応を行った。更に180℃に冷却し、無水トリメリット酸22部を投入し、常圧で2時間反応を行い、[ポリエステル樹脂1]を得た。[ポリエステル樹脂1]はTg45℃、Mn2680、Mw6550、酸価24であった。
攪拌装置および脱水装置のついた反応容器に、ビスフェノールA・EO2モル付加物340部、ビスフェノールA・PO2モル付加物40部、テレフタル酸137部、アジピン酸3部、無水トリメリット酸11部、ジブチルチンオキサイド1部を投入し、常圧、230℃で6時間脱水反応を行った後、3Torrの減圧下で4時間脱水反応を行い、[ポリエステル樹脂2]を得た。[ポリエステル樹脂2]はTg55℃、Mn2250、Mw9400、酸価0.6、水酸基価54であった。
オートクレーブに、製造例2で得られた[ポリエステル樹脂2]204部、IPDI27部、酢酸エチル243部を投入し、密閉状態で100℃、8時間反応を行い、分子末端にイソシアネート基を有する[ウレタンプレポリマー溶液1]を得た。[ウレタンプレポリマー溶液1]のNCO含量は0.9%であった。
撹拌機、脱溶剤装置、および温度計をセットした反応容器に、イソホロンジアミン50部とメチルエチルケトン300部を投入し、50℃で5時間反応を行った後、脱溶剤してケチミン化合物である[硬化剤1]を得た。[硬化剤1]の全アミン価は415であった。
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、水683部、メタクリル酸EO付加物硫酸エステルのナトリウム塩(エレミノールRS−30、三洋化成工業製)11部、スチレン139部、メタクリル酸138部、アクリル酸ブチル184部、過硫酸アンモニウム1部を仕込み、400回転/分で15分間撹拌したところ、白色の乳濁液が得られた。加熱して、系内温度75℃まで昇温し5時間反応させた。更に、1%過硫酸アンモニウム水溶液30部を加え、75℃で5時間熟成してビニル樹脂(スチレン−メタクリル酸−メタクリル酸ブチル−メタクリル酸EO付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水性分散液[微粒子分散液1]を得た。[微粒子分散液1]をLA−920で測定した体積平均粒径は、0.15μmであった。
水1200部、カーボンブラック(キャボット社製、リーガル400R)40部、製造例1記載のポリエステル樹脂60部をヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)で混合し、混合物を3本ロールを用いて150℃で30分混練後、圧延冷却しパルペライザーで粉砕して[顔料マスターバッチ1]を得た。
攪拌棒をセットした容器に、水955部、製造例5により得られた[微粒子分散液1]15部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム水溶液(エレミノールMON7、三洋化成工業製)30部を投入し、乳白色の液体[水相1]を得た。
ビーカー内に[ポリエステル樹脂1]132部、[顔料マスターバッチ1]25部、後述する比較例1と同様の樹脂粒子を製造した際の分級工程で回収した微粉(体積平均粒径4.1μm)20部、酢酸エチル181部、[ウレタンプレポリマー溶液1]39.2部、および[硬化剤1]0.9部を投入して溶解・混合均一化し、[樹脂溶液1]を得た。この[樹脂溶液1]中に[水相1]600部を添加し、TKホモミキサー(特殊機化工業社製)を使用し、回転数12000rpm、25℃、1分間の条件で分散操作を行い、さらにフィルムエバポレータで、減圧度−0.05MPa(ゲージ圧)、温度40℃、回転数100rpmの条件で30分間脱溶剤し、水性樹脂分散体(X1−1)を得た。
(X1−1)100部を遠心分離し、更に水60部を加えて遠心分離して固液分離する工程を2回繰り返した後、35℃で1時間乾燥した後に、分級装置[エルボジェット〔マツボウ(株)製〕]で、3.17μm以下の微粉が12個数%以下、8.0μm以上の粗粉が3体積%以下となるように、微粉および粗粉を除去して樹脂粒子(C1)を得た。(C1)の特性値を表1に示す。
実施例1において、後述する比較例1と同様の樹脂粒子を製造した際の分級工程で回収した微粉(体積平均粒径4.1μm)20部の代わりに、比較例1と同様の樹脂粒子を製造した際の分級工程で回収した粗粉(体積平均粒径6.6μm)20部を用いる以外は、同様の操作を行い、水性樹脂分散体(X1−2)を得た。
さらに(X1−2)を用いて、実施例1と同様の操作で樹脂粒子(C2)を得た。(C2)の特性値を表1に示す。
実施例1において、後述する比較例1と同様の樹脂粒子を製造した際の分級工程で回収した微粉(体積平均粒径4.1μm)20部の代わりに、比較例1と同様の樹脂粒子を製造した際の分級工程で回収した粗粉(体積平均粒径6.6μm)10部と微粉(体積平均粒径4.1μm)10部とを用いる以外は、同様の操作を行い、水性樹脂分散体(X1−3)を得た。
さらに(X1−3)を用いて、実施例1と同様の操作で樹脂粒子(C3)を得た。(C3)の特性値を表1に示す。
ビーカー内に[ウレタンプレポリマー1]282部、後述する比較例1と同様の樹脂粒子を製造した際の分級工程で回収した微粉(体積平均粒径4.1μm)34部、[顔料マスターバッチ1]25部、および酢酸エチル59部を投入して溶解・混合均一化し、[樹脂溶液3]を得た。この[樹脂溶液3]中に[水相1]600部を添加し、TKホモミキサー(特殊機化工業社製)を使用し、回転数12000rpm、25℃、1分間の条件で分散操作を行い、さらにフィルムエバポレータで、減圧度−0.05MPa(ゲージ圧)、温度40℃、回転数100rpmの条件で30分間脱溶剤し、水性樹脂分散体(X1−4)を得た。
(X1−4)100部を遠心分離し、更に水60部を加えて遠心分離して固液分離する工程を2回繰り返した後、35℃で1時間乾燥した後に、分級装置[エルボジェット〔マツボウ(株)製〕]で、3.17μm以下の微粉が12個数%以下、8.0μm以上の粗粉が3体積%以下となるように、微粉および粗粉を除去して樹脂粒子(C4)を得た。(C4)の特性値を表1に示す。
上記<実施例1>において得られた水性樹脂分散体(X1−1)に、5%水酸化ナトリウム水溶液数滴を加え、スラリーのpHを12とし、TKホモミキサー(特殊機化工業製)で13,000rpmの条件で10分間攪拌し、樹脂粒子(C1)の表面に付着した微粒子を溶解させて、水性着色樹脂分散体(X2−1)を得た。
(X2−1)100部を遠心分離し、更に水60部を加えて遠心分離して固液分離する工程を2回繰り返した後、35℃で1時間乾燥した後に分級装置[エルボジェット(マツボウ(株)製)]で微粉、粗粉を除去して樹脂粒子(B1)を得た。(B1)の特性値を表1に示す。
実施例1において、後述する比較例1と同様の樹脂粒子を製造した際の分級工程で回収した微粉(体積平均粒径4.1μm)20部の代わりに、実施例5の分級工程で回収した粗粉(体積平均粒径6.8μm)10部と微粉(体積平均粒径3.9μm)10部とを用いる以外は、同様の操作を行い、水性樹脂分散体(X1−5)を得た。
さらに(X1−5)を用いて、実施例1と同様の操作で樹脂粒子(C5)を得た。(C5)の特性値を表1に示す。
ビーカー内に[ポリエステル樹脂1]155部、[顔料マスターバッチ1]25部、酢酸エチル180部、[ウレタンプレポリマー溶液1]39.2部、および[硬化剤1]0.9部を投入して溶解・混合均一化し、[樹脂溶液4]を得た。この[樹脂溶液4]中に[水相1]600部を添加し、TKホモミキサー(特殊機化工業社製)を使用し、回転数12000rpm、25℃、1分間の条件で分散操作を行い、さらにフィルムエバポレータで、減圧度−0.05MPa(ゲージ圧)、温度40℃、回転数100rpmの条件で30分間脱溶剤し、比較の水性樹脂分散体(RX1−1)を得た。
(RX1−1)100部を遠心分離し、更に水60部を加えて遠心分離して固液分離する工程を2回繰り返した後、35℃で1時間乾燥した後に、分級装置[エルボジェット〔マツボウ(株)製〕]で、3.17μm以下の微粉が12個数%以下、8.0μm以上の粗粉が3体積%以下となるように、微粉および粗粉を除去して比較の樹脂粒子(RC1)を得た。(RC1)の特性値を表1に示す。
<実施例4>において、[ウレタンプレポリマー1]282部、比較例1と同様の樹脂粒子を製造した際の分級工程で回収した微粉(体積平均粒径4.1μm)34部、[顔料マスターバッチ1]25部、および酢酸エチル59部を使用する代わりに、[ウレタンプレポリマー1]350部、[顔料マスターバッチ1]25部、および酢酸エチル25部を使用する以外は同様の操作で、比較の樹脂粒子(RC2)を得た。(RC2)の特性値を表1に示す。
<実施例5>において、水性樹脂分散体(X1−1)の代わりに、<比較例1>に記載の比較の水性樹脂分散体(RX1−1)を使用する以外は同様の操作で、比較の樹脂粒子(RB1)を得た。(RB1)の特性値を表1に示す。
1)粒径、粒度分布、微粉量、粗粉量の測定
実施例1〜6および比較例1〜3で得た樹脂粒子(C1)〜(C5)、(B1)、(RC1)、(RC2)、および(RB1)を水に分散して、体積平均粒径、粒度分布、体積平均粒径が3.17μm以下の微粉の量、体積平均粒径が8μm以上の粗粉の量をマルチサイザーIII(コールター社製)で測定した。
2)収率の算出
樹脂粒子の収率を下記の生産式で算出した。
収率(%)=[樹脂粒子の得量(部)/使用した原料の固形分(部)]×100
但し、リサイクルした別ロットの微粗粉は、使用した原料の固形分から除外して算出した。
3)定着性評価(GROSS、ホットオフセット評価)
定着ローラとして市販のカラー複写機(CLC−1:キャノン製)を改造した装置を用いて、複写テストを行った。定着画像に光沢が発現した温度(GLOSS)およびホットオフセットが発生した温度を目視評価で判定した。
評価には、実施例1〜6および比較例1〜3で得た樹脂粒子(C1)〜(C5)、(B1)、(RC1)、(RC2)、および(RB1)各100部にコロイダルシリカ(アエロジルR972:日本アエロジル製)0.5部をサンプルミルで混合して使用した。
また、同一組成で微粗粉を使用したものと使用しなかったもの、すなわち、実施例1、2、3および6のいずれかと比較例1、実施例4と比較例2、実施例5と比較例3を対比すると、意外なことに、理由は不明ながら、いずれも、微粗粉を使用した実施例の方が比較例よりもホットオフセット発生温度が10℃高く、良好であった。
Claims (7)
- 下記の樹脂粒子(C)の製造方法(I)、または下記の樹脂粒子(B)の製造方法(II)であって、油性液(O)が、別ロットの樹脂粒子(C)または樹脂粒子(B)を製造した際に分級工程で取り除かれた粗粉および/または微粉を含有することを特徴とする樹脂粒子の製造方法。
(I) 樹脂(a)を含有する樹脂粒子(A)の水性分散液(W)と、樹脂(b)の前駆体(b0)、または(b0)の有機溶剤溶液を含有する油性液(O)とを混合し、(W)中に(O)を分散させる過程で(b0)を反応させ、(W)中で(b)を含有する樹脂粒子(B)を形成させることにより、(B)の表面に(A)が付着した構造の樹脂粒子(C)の水性分散体(X1)を得て、さらに(X1)から水性溶剤を除去し、必要により分級する樹脂粒子(C)の製造方法。
(II) 上記(I)の製造方法の第1工程で得られる樹脂粒子(C)の水性分散体(X1)中において、付着している(A)を(B)から脱離させたのち水性樹脂分散体から(A)を分離除去する方法、または(A)を溶解させる方法により、樹脂粒子(B)の水性分散体(X2)を得て、さらに(X2)から水性溶剤を除去し、必要により分級する樹脂粒子(B)の製造方法。 - 該粗粉および/または微粉が、油性液(O)中に溶解および/または微分散されている請求項1記載の製造方法。
- 樹脂(a)および/または(b)が、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ビニル樹脂およびポリエステル樹脂からなる群から選ばれる1種以上の樹脂である請求項1または2記載の製造方法。
- 前躯体(b0)が、反応性基を有するプレポリマー(α)と硬化剤(β)からなる請求項1〜3のいずれか記載の製造方法。
- (α)が、イソシアネート基、ブロック化イソシアネート基およびエポキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1つの反応性基を有し、かつ(β)が活性水素基含有化合物(β1)である請求項4記載の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれか記載の製造方法により得られる樹脂粒子。
- スラッシュ成形用樹脂、粉体塗料、電子部品製造用スペーサー、電子測定機器の標準粒子、電子写真トナー母体粒子、静電記録トナー母体粒子、静電印刷トナー母体粒子またはホットメルト接着剤用である請求項6記載の樹脂粒子。
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