JP2008154130A - 音場測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ホームシアターなどのマルチチャンネル音声再生時代のスピーカ設置において、最小のマイクアレイ構造で、スピーカ設置場所の水平方向、垂直方向を正確に測定し、その音場制御の基礎データとする。
【解決手段】無指向性マイクを水平方向の正三角形の各頂点に3箇所設置し、3点マイクで水平面の音源到来方向を検出するものとし、前記水平方向の正三角形と直交した垂直方向に設定する正三角形の各頂点に無指向性マイクを2個追加設置し、前方方向のマイクは共有として3点マイクで垂直面の音源到来方向を検出し、温度補正する温度センサーからなる音場測定装置を提供する。
【選択図】図1
【解決手段】無指向性マイクを水平方向の正三角形の各頂点に3箇所設置し、3点マイクで水平面の音源到来方向を検出するものとし、前記水平方向の正三角形と直交した垂直方向に設定する正三角形の各頂点に無指向性マイクを2個追加設置し、前方方向のマイクは共有として3点マイクで垂直面の音源到来方向を検出し、温度補正する温度センサーからなる音場測定装置を提供する。
【選択図】図1
Description
本発明は、マルチチャンネルスピーカの設置位置を測定してオーディオ再生装置の音場を補正するための技術に関するものである。
昨今のAV機器でのオーディオ再生は、ホームシアター関連技術の開発が盛んであり、視聴者の周辺に複数のスピーカを配置し、全方向の臨場感を高めている。とりわけDVDの開発により記録チャンネル数が増加し、4チャンネルのMUSE3−1方式から5.1チャンネルドルビーデジタル方式、ドルビーデジタルプラス方式など、現在最大13.1チャンネルの記録方式が提案されている。この様に順次マルチチャンネル化が進んでいる。
図9は従来のマルチチャンネルオーディオ再生装置の一例を示した図である(特許文献1参照)。
以下、図9を参照しながら、従来のマルチチャンネルオーディオ再生装置について、その動作を説明する。
図9は5.1チャンネル方式でのオーディオ再生方式例であり、5チャンネル分のパワーアンプ23と、パワーアンプ23にそれぞれ接続されたフロントL/C/Rスピーカ、サラウンドLS/RSスピーカ24と音場測定マイクアレイ22と音場補正装置21とで構成されている。
5.1チャンネル方式でのオーディオ再生については、図11に示すITU−R BS.775−1勧告のスピーカ配置が推奨されている。これは等距離のスピーカ設置、±30°のフロンL/Rスピーカ設置、±100°〜120°のサラウンドLS/RSスピーカ設置を推奨している。しかしながら一般家庭において、スピーカを等距離、指定角度に配置し、その中央で視聴できる環境を整備することはごくまれであり、部屋の形、ソファーなどの家具の位置などから、スピーカの設置場所、視聴位置がおのずと制約されるため、これに伴うスピーカ距離のズレの補正、音量レベルのズレ補正、周波数特性差による音質の差を補正する必要がある。これらの補正を行うには高度の技術が必要であり、この補正を自動で簡単に行おうとするのが従来のマルチチャンネルオーディオ再生装置である。
この動作について説明する。まず始めに、音場補正装置21からインパルス信号を発生させ、パワーアンプ23を通してフロントL/C/Rスピーカ、サラウンドLS/RSスピーカ24から順次インパルス信号が出力される。出力されたインパルス信号は、部屋の空間を伝わり、視聴位置に設置された正四面体の各頂点に4個のマイクが配置されたマイクアレイ22で集音され、音場補正装置21に入力される。
図10はスピーカ24から再生されたインパルス信号が正四面体の各頂点に設置された4個のマイクアレイ22の各マイクに到達する時間の差を説明するものであり、マイク22aでは時間t1、マイク22bでは時間t2、マイク22cでは時間t3、マイク22dでは時間t4かかるとすれば、マイクアレイ22a〜22dで集音した時間t1〜t4に匹敵する水平方向の相互相関関数を求めることにより、各スピーカの設置角度が全方向に渡って求められ、図11に示す予め設定されたITU−R勧告に基づく理想的なスピーカ位置に基づく相互相関関数と比較して計算し、各チャンネル相互間の音量の混合割合を設定してスピーカと視聴位置間の距離の補正を行うことができる。
あと同様に音場補正装置21からワーブルトーンを順次発生させ、各スピーカの音圧補正、周波数特性補正を行う。この様にして補正した距離補正、音圧補正、周波数補正を使用して、5.1チャンネル入力のオーディオ信号を再生すると、理想に近い最適な音場環境を一般家庭で自動的に簡単に形成できる。
特開2000−354300号公報
しかしながら、正四面体の各頂点にマイクを配置するだけのマイクアレイ構造では、水平方向に対しては正確なスピーカ位置方向、距離が計算できるが、正四面体の底面に配置される3個のマイク位置には高低差が無いため、垂直方向に対しては、少し精度が落ちる。
前述のごとく、音場のチャンネル数は水平方向からドルビーデジタルプラス方式など、現在最大13.1チャンネルの記録方式が提案されており、順次マルチチャンネル化が進んで、垂直方向への音場チャンネルの拡大が図られている。例えば現時点では、天井へのトップサラウンドTs、センターバーチカルハイトCVH、フロントLRバーチカルハイトLVH、RVHなどのチャンネルが追加提案されており、今後、垂直方向のスピーカ位置測定も精度良く行うことが必要となる。
本発明は、このような垂直方向への音場測定の従来の課題を解決するものであり、最小のマイク構成で、水平面の音源到来方向と、垂直面の音源到来方向とを検出する音場測定装置を構成することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の音場測定装置は、3個の無指向性マイクを水平面内および垂直面内の正三角形の各頂点に配置可能なマイクアレイと、前記マイクアレイを水平面内に配置した状態で、音源から前記マイクアレイの前記3個の無指向性マイクに到来するパルス音の時間差を検出して、前記音源からのパルス音の到来方向の水平方向成分を検出し、前記マイクアレイを垂直面内に配置した状態で、音源から前記マイクアレイの前記3個の無指向性マイクに到来するパルス音の時間差を検出して、前記音源からのパルス音の到来方向の垂直方向成分を検出する音源到来方向検出処理部とを備えたものである。
また、前記音源到来方向検出処理部が、前記マイクアレイと同一形状に配置された3個のマイクを中心とする球面上に離散的に分布したパルス音発生源から前記3個のマイクに到来するパルス音の時間差のテーブルを有し、前記音源から前記マイクアレイの前記3個の無指向性マイクに到来するパルス音の時間差を前記テーブルで参照して前記テーブル中の最も近い時間差における前記パルス音発生源の方向を前記音源からのパルス音の到来方向の水平方向成分もしくは垂直方向成分として検出することを特徴とするものである。
また、前記音源到来方向検出処理部が、測定場所の温度を検出する温度センサーを有するとともに、前記検出した温度における音速と前記テーブルが想定する温度における音速との違いに基づき、前記音源から前記マイクアレイの前記3個の無指向性マイクに到来するパルス音の時間差もしくは前記テーブルの時間差を補正する温度補正処理部を有することを特徴とするものである。
また、前記マイクアレイが、水平面内の正三角形の各頂点に配置された第1の3個の無指向性マイクと垂直面内の正三角形の各頂点に配置された第2の3個の無指向性マイクとを有し、前記第1の3個の無指向性マイクのうちの1個と前記第2の3個の無指向性マイクのうちの1個とを共有した5個の無指向性マイクで構成したことを特徴とするものである。
また、前記マイクアレイが、正三角形の各頂点に配置された3個の無指向性マイクの配置方向を90°回転することにより水平面内と垂直面内とに変更可能としたことを特徴とするものである。
また、さらに、前記音源到来方向検出処理部で検出した前記音源からのパルス音の到来方向の水平方向成分および垂直方向成分を基に、オーディオ信号の音場を補正する音場補正部を備えたものである。
本発明の音場測定装置は、上記構成により、最小のマイク構成で、音源到来方向の水平方向成分と、音源到来方向の垂直方向成分とを高精度に検出する音場測定装置を簡単な回路構成で実現できるものである。
本発明の実施の形態における音場測定装置では、水平面上の正三角形の頂点3箇所に設置したマイクで水平面の音源到来方向すなわち音源到来方向の水平方向成分を検出し、上記水平面上の正三角形と直交する正三角形の頂点3箇所に設置したマイクで垂直面の音源到来方向すなわち音源到来方向の垂直方向成分を検出し、また温度センサーによる実音場での音速を補正することにより正確な水平、垂直方向の音源到来方向を検出できる音場測定装置である。以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1における音場測定装置について、以下にその動作と各構成要素を詳しく説明する。図1は本発明の実施の形態1における音場測定装置のマイクアレイを示す立体図である。
本発明の実施の形態1における音場測定装置について、以下にその動作と各構成要素を詳しく説明する。図1は本発明の実施の形態1における音場測定装置のマイクアレイを示す立体図である。
図1に示す本発明の実施の形態1における音場測定装置のマイクアレイは、水平面上の正三角形の頂点に設置した無指向性のマイク1(M1)、マイク2(M2)、マイク3(M3)及び、水平面と直交する正三角形の頂点に設置した無指向性のマイク4(M4)、マイク5(M5)からなる。マイク1は水平面配置と垂直面配置とで共用している。図2は図1のマイクアレイ出力を入力とする音場測定装置の構成を示すブロック図である。
図2に示す本発明の実施の形態1における音場測定装置は、水平面音源到来方向検出処理部6、垂直面音源到来方向検出処理部7、温度センサー8、温度補正処理部9からなる。
(水平面の音源到来方向検出方法)
まず、水平面の音源到来方向検出方法について説明する。図3(a)は視聴室に設置されたフロントLスピーカ10、Cスピーカ11、Rスピーカ12、サラウンドLSスピーカ13、サラウンドRSスピーカ14と、図1に示すマイクアレイのうち、水平面の音源到来方向を検出するマイク1、マイク2、マイク3の配置を示す配置図である。
まず、水平面の音源到来方向検出方法について説明する。図3(a)は視聴室に設置されたフロントLスピーカ10、Cスピーカ11、Rスピーカ12、サラウンドLSスピーカ13、サラウンドRSスピーカ14と、図1に示すマイクアレイのうち、水平面の音源到来方向を検出するマイク1、マイク2、マイク3の配置を示す配置図である。
通常、視聴位置からスピーカまでの音源距離を測定するには、インパルス信号によるパルス音をスピーカから再生し、その到達時間を測定すれば良い。到達時間をτsecとし、音速Vtを(331.5+0.6t/℃)m/sec(但しtは温度℃)とすれば、スピーカまでの距離はVt×τで求まる。たとえば、温度20℃の場合、音速は343.5m/secなので、スピーカ出力されてからマイクに最初のインパルス信号が到達するまでの時間τを10msecとすれば、スピーカまでの距離は、
343.5m/sec×0.01sec=3.435m
となる。1個のマイクでインパルス応答を測定すればこのように、スピーカまでの距離測定は可能であるが、到来方向を求めるには3点以上の測定が必要となる。すなわち、図1に示すマイクアレイの内、マイク1、2、3を使用して水平方向の到来方向を検出する。
343.5m/sec×0.01sec=3.435m
となる。1個のマイクでインパルス応答を測定すればこのように、スピーカまでの距離測定は可能であるが、到来方向を求めるには3点以上の測定が必要となる。すなわち、図1に示すマイクアレイの内、マイク1、2、3を使用して水平方向の到来方向を検出する。
例えば、図3に示すフロンRスピーカ12の方向を測定する場合、インパルス信号は、τ1後にM1マイク1に到来し、τ2後にM3マイク3に到来し、τ3後にM2マイク2に到来する。この様子を夫々図4の(a)、(b)、(c)に示す。なお、図4(a)において、最初にτ1後に到達するインパルス応答の後に、2本のインパルス応答が検出されているが、後のインパルス応答は反射波を示すものであるため、無視してよい。(b)、(c)も同様である。
上記の場合、最初にインパルス信号が到来するのはM1マイク1であるから、まず、τ1とτ2との時間差Δτ12、およびτ1とτ3との時間差Δτ13を測定する。
そして予め準備した、種々の音源到来方向に対するM1マイクとM2マイクとの到達時間差データとM1マイクとM3マイクとの到達時間差データとのセットのテーブルを参照して、測定したΔτ12とΔτ13のセットに最も近いデータセットの音源到来方向を、フロントRスピーカ12の方向の水平方向成分として検出する。
上記テーブルは、最初にインパルス信号が到来するマイクを基準にしているため、マイクアレイの中心からM1マイクに向かう方向(正面方向)に対して、左右60度分のデータを準備しておけば、最初にインパルス信号が到来するマイクがM2の場合やM3の場合は、マイク番号を入れ替えるだけで同じデータが利用できる。
上記テーブルのデータの一例として、音源の方向が正面方向から右に角度θの方向である場合の時間差データについて、図5を用いて説明する。図5において、M1、M2、M3は各マイクの位置を示し、それらの相互間の距離をdとする。音源とM1とを結ぶ線上にM2およびM3から下ろした垂線の足をN2、N3とすると、M1とN2間の距離はd・cos(30°−θ)となり、M1とN3間の距離はd・cos(30°+θ)となる。
したがって、音速をVtとすると、M1マイクとM2マイクへの到達時間差データΔτ12は、
Δτ12=d・cos(30°−θ)/Vt
となり、M1マイクとM3マイクへの到達時間差データΔτ13は、
Δτ13=d・cos(30°+θ)/Vt
として計算できるので、任意のθに対するΔτ12とΔτ13とのデータセットが計算できる。
Δτ12=d・cos(30°−θ)/Vt
となり、M1マイクとM3マイクへの到達時間差データΔτ13は、
Δτ13=d・cos(30°+θ)/Vt
として計算できるので、任意のθに対するΔτ12とΔτ13とのデータセットが計算できる。
このθの値については、例えば、±60°の間で10°毎の離散的な値について計算したデータを準備しておけばよい。そのような例を、図6のテーブルの仰角0度の部分に示す。図6は、マイク間距離10cm、温度20℃を想定し、最初の音源到来マイクがM1の場合のテーブルである。テーブルから判るとおり、τ12のデータとτ13のデータは、0度を中心として対称の関係になっている。そして、θが+60度の場合は、Δτ12は0msecとなり、−60度の場合は、Δτ13は0msecとなる。また、θが+30度の場合はΔτ12が最大となり、−30度の場合は、Δτ13が最大となる。
上記計算例は、音源の方向がマイクアレイを含む水平面上にある場合を示しているが、実際には、音源が水平面から仰角θ1だけ上方に位置する場合のデータセットも必要である。その場合のデータセットは図6には示していないが、計算がかなり複雑になるので、実際には、θ1=0度の場合を含めて、実測により、任意のθ、θ1に対するデータセットを求めればよい。その場合、θ、θ1の値の選び方については、例えば、図7に示すように、マイクアレイを中心とする球面上に離散的に分布した音源Sを想定し、その音源方向のマイクアレイを含む水平面方向の成分と正面方向とのなす角度をθとし、音源方向の前記水平面に対する仰角をθ1とすればよい。仰角θ1が大きくなるにつれて、音源SとM1とを結ぶ線上にM2、M3から下ろした垂線の足N2、N3はM1に近づくため、Δτ12、Δτ13の値は小さくなって行き、θ1が+90°または−90°すなわち、真上または真下になった場合は、Δτ12もΔτ13も0msecとなる。
このようにして準備したテーブルとマイクアレイとを用いて、実際に音源方向を測定する方法について説明する。
まず、測定するスピーカからパルス音を発生する。そして、各マイク1、2、3に到達するまでの時間τ1、τ2、τ3を測定する。τ1が最小の場合すなわち最初の音源到来マイクがM1の場合は、上記テーブルがそのまま利用できる。τ2が最小の場合すなわち最初の音源到来マイクがM2の場合は、M2をM1に、M3をM2に、M1をM3に置き換えて上記テーブルを使用すればよい。τ3が最小の場合すなわち最初の音源到来マイクがM3の場合は、M3をM1に、M1をM2に、M2をM3に置き換えて上記テーブルを使用すればよい。そして、各マイク間の遅延時間差セットΔτ12、Δτ13を測定し、その測定した遅延時間差セットに最も近い遅延時間差のデータセットをテーブルから検索し、その検索したデータセットの水平角度θが、求める音源方向の水平方向成分θHとなる。
ところで、上記テーブルが想定する基準の温度と、測定時の温度とに差がある場合、音速の違いに基づく誤差が発生するので、これを補正する必要がある。そこで、測定時に温度センサー8で検出した温度を用いて補正を行うのであるが、補正の方法には2通りある。1つは、検出した時間差Δτ12、Δτ13等を上記基準温度における音速での時間差になるように補正し、この補正後の時間差とテーブルとを照合する方法である。そして他の方法は、テーブルの時間差データを、上記測定時の温度における音速での時間差になるように補正し、検出した時間差Δτ12、Δτ13等をこの補正後のテーブルと比較する方法である。上記いずれかの補正を、温度補正部9で行う。
(垂直面の音源到来方向検出方法)
次に、垂直面の音源到来方向検出方法について説明する。図3(b)は視聴室に設置されたフロントLスピーカ10、Cスピーカ11、Rスピーカ12、サラウンドLSスピーカ13、サラウンドRSスピーカ14と、図1に示すマイクアレイのうち、垂直面の音源到来方向を検出するマイク1、マイク4、マイク5の配置を示す図である。
次に、垂直面の音源到来方向検出方法について説明する。図3(b)は視聴室に設置されたフロントLスピーカ10、Cスピーカ11、Rスピーカ12、サラウンドLSスピーカ13、サラウンドRSスピーカ14と、図1に示すマイクアレイのうち、垂直面の音源到来方向を検出するマイク1、マイク4、マイク5の配置を示す図である。
この3点マイク配置により音源到来方向を検出する動作については、水平面の音源到来方向検出方法において、マイク4をM2と見做し、マイク5をM3と見做して、同様に測定し、テーブルを参照して得たθを、求める音源方向の垂直方向成分θVとすればよい。
以上のように本発明の実施の形態1における音場測定装置では、5点マイク構成で水平面、垂直面の音源到来方向θH、θVが推定計算でき、しかも温度誤差による音速補正を考慮するので正確な測定が可能となる。また水平面、垂直面の検出方法については、同じ処理ルーチン、遅延時間差テーブルを利用できるので処理に必要なプログラムも節約できる。また、スピーカからのインパルス信号は水平面検出用、垂直面検出用とする必要がなく、一度にマイク1〜マイク5までのデータを収集しておくと測定時間の短縮になる。
なお、音源到来方向はテーブルにより近似的に求めたが、各マイクの遅延時間による等価距離は計算し、三角関数で角度を求められることは言うまでもない。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2における音場測定装置では、無指向性マイクを水平方向の正三角形の各頂点に3箇所設置し、3点マイクで水平面の音源到来方向を検出するものとし、垂直面の音源到来方向測定時には、前記水平方向の正三角形を90°回転させて垂直面の音源到来方向を検出するものであり、最小のマイク数で水平面、垂直面の音源到来方向を検出するものである。
本発明の実施の形態2における音場測定装置では、無指向性マイクを水平方向の正三角形の各頂点に3箇所設置し、3点マイクで水平面の音源到来方向を検出するものとし、垂直面の音源到来方向測定時には、前記水平方向の正三角形を90°回転させて垂直面の音源到来方向を検出するものであり、最小のマイク数で水平面、垂直面の音源到来方向を検出するものである。
本発明の実施の形態2における音場測定装置について、以下にその動作と各構成要素を詳しく説明する。図8は本発明の実施の形態2における音場測定装置のマイク構成を示す立体図である。
図8に示す本発明の実施の形態2における音場測定装置は、水平面上の正三角形の頂点に設置した無指向性マイク1、2、3及び、前記マイクアレイを支持するマイク支持筐体15である。
(水平面の音源到来方向検出方法)
まず、水平面の音源到来方向検出方法について説明する。水平面の音源到来方向検出は前述の実施の形態1と同じ手段で行う。すなわち、図3(a)を使用して説明すると、図3(a)は、視聴室に設置されたフロントLスピーカ10、Cスピーカ11、Rスピーカ12、サラウンドLSスピーカ13、サラウンドRSスピーカ14の配置と、図8のマイクアレイのH測定面を上にした時のマイク1、マイク2、マイク3の配置M1、M2、M3を示す。
まず、水平面の音源到来方向検出方法について説明する。水平面の音源到来方向検出は前述の実施の形態1と同じ手段で行う。すなわち、図3(a)を使用して説明すると、図3(a)は、視聴室に設置されたフロントLスピーカ10、Cスピーカ11、Rスピーカ12、サラウンドLSスピーカ13、サラウンドRSスピーカ14の配置と、図8のマイクアレイのH測定面を上にした時のマイク1、マイク2、マイク3の配置M1、M2、M3を示す。
各スピーカから水平検出用としてインパルス信号を順次発生させ、実施の形態1に記述した水平面の音源到来方向検出方法と同じ方法で、水平面の音源到来方向θHを検出する。詳細な説明は割愛する。
(垂直面の音源到来方向検出方法)
次に、垂直面の音源到来方向検出方法について説明する。垂直面の音源到来方向検出は前述の実施の形態1と同じ手段で行う。但し、図8に示すマイクアレイを、マイク支持筐体15を90°回転させ、垂直方向に3点マイク構成となるようにする。水平面の音源到来方向検出と同じ様に、図3(b)を使用して説明すると、図3(b)は、視聴室に設置されたフロントLスピーカ10、Cスピーカ11、Rスピーカ12、サラウンドLSスピーカ13、サラウンドRSスピーカ14の配置と、図8のマイクアレイのV測定面を上にした時のマイク1、マイク2、マイク3の配置M1、M5、M4を示す。
次に、垂直面の音源到来方向検出方法について説明する。垂直面の音源到来方向検出は前述の実施の形態1と同じ手段で行う。但し、図8に示すマイクアレイを、マイク支持筐体15を90°回転させ、垂直方向に3点マイク構成となるようにする。水平面の音源到来方向検出と同じ様に、図3(b)を使用して説明すると、図3(b)は、視聴室に設置されたフロントLスピーカ10、Cスピーカ11、Rスピーカ12、サラウンドLSスピーカ13、サラウンドRSスピーカ14の配置と、図8のマイクアレイのV測定面を上にした時のマイク1、マイク2、マイク3の配置M1、M5、M4を示す。
各スピーカから今度は垂直検出用としてインパルス信号を順次発生させ、実施の形態1に記述した垂直面の音源到来方向検出方法と同じ方法で、垂直面の音源到来方向を検出させる。詳細な説明は割愛する。
以上のように本発明の実施の形態2における音場測定装置では、3点マイク構成の最小マイク数で水平面、垂直面の音源到来方向θH、θVが推定計算でき、しかも温度誤差による音速補正を考慮するので正確な測定が可能となる。また水平面、垂直面の検出方法については、同じ処理ルーチン、遅延時間差テーブルを利用できるので処理に必要なプログラムも節約できる。また、スピーカからのインパルス信号を水平面検出用、垂直面検出用とすることで2度信号発生が必要であり、測定時間が2倍必要となるが、マイク装置の大幅削減になる音場測定装置を実現できる。
本発明に係る音場測定装置によれば、最小マイク数で水平面、垂直面の音源到来方向が推定計算でき、しかも温度誤差による音速補正を考慮するので正確な測定が可能となり、AV機器の音声チャンネル数増加に伴う垂直方向のスピーカ位置測定には有用であり、音場制御は水平面だけの2次元から、垂直方向を加えた3次元の音場制御への技術展開にはとりわけ有用である。
1〜5 マイク
6 水平面音源到来方向検出処理部
7 垂直面音源到来方向検出処理部
8 温度センサー
9 温度補正処理部
10 Lチャンネルスピーカ
11 Cチャンネルスピーカ
12 Rチャンネルスピーカ
13 サラウンドLSチャンネルスピーカ
14 サラウンドRSチャンネルスピーカ
15 マイク支持筐体
21 音場補正装置
22 マイクアレイ
23 パワーアンプ
24 スピーカ
6 水平面音源到来方向検出処理部
7 垂直面音源到来方向検出処理部
8 温度センサー
9 温度補正処理部
10 Lチャンネルスピーカ
11 Cチャンネルスピーカ
12 Rチャンネルスピーカ
13 サラウンドLSチャンネルスピーカ
14 サラウンドRSチャンネルスピーカ
15 マイク支持筐体
21 音場補正装置
22 マイクアレイ
23 パワーアンプ
24 スピーカ
Claims (6)
- 3個の無指向性マイクを水平面内および垂直面内の正三角形の各頂点に配置可能なマイクアレイと、
前記マイクアレイを水平面内に配置した状態で、音源から前記マイクアレイの前記3個の無指向性マイクに到来するパルス音の時間差を検出して、前記音源からのパルス音の到来方向の水平方向成分を検出し、前記マイクアレイを垂直面内に配置した状態で、音源から前記マイクアレイの前記3個の無指向性マイクに到来するパルス音の時間差を検出して、前記音源からのパルス音の到来方向の垂直方向成分を検出する音源到来方向検出処理部とを備えた音場測定装置。 - 前記音源到来方向検出処理部が、前記マイクアレイと同一形状に配置された3個のマイクを中心とする球面上に離散的に分布したパルス音発生源から前記3個のマイクに到来するパルス音の時間差のテーブルを有し、前記音源から前記マイクアレイの前記3個の無指向性マイクに到来するパルス音の時間差を前記テーブルで参照して前記テーブル中の最も近い時間差における前記パルス音発生源の方向を前記音源からのパルス音の到来方向の水平方向成分もしくは垂直方向成分として検出することを特徴とする請求項1記載の音場補正装置。
- 前記音源到来方向検出処理部が、測定場所の温度を検出する温度センサーを有するとともに、前記検出した温度における音速と前記テーブルが想定する温度における音速との違いに基づき、前記音源から前記マイクアレイの前記3個の無指向性マイクに到来するパルス音の時間差もしくは前記テーブルの時間差を補正する温度補正処理部を有することを特徴とする請求項2記載の音場測定装置。
- 前記マイクアレイが、水平面内の正三角形の各頂点に配置された第1の3個の無指向性マイクと垂直面内の正三角形の各頂点に配置された第2の3個の無指向性マイクとを有し、前記第1の3個の無指向性マイクのうちの1個と前記第2の3個の無指向性マイクのうちの1個とを共有した5個の無指向性マイクで構成したことを特徴とする請求項1記載の音場測定装置。
- 前記マイクアレイが、正三角形の各頂点に配置された3個の無指向性マイクの配置方向を90°回転することにより水平面内と垂直面内とに変更可能としたことを特徴とする請求項1記載の音場測定装置。
- 前記音源到来方向検出処理部で検出した前記音源からのパルス音の到来方向の水平方向成分および垂直方向成分を基に、オーディオ信号の音場を補正する音場補正部を備えた請求項1記載の音場測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006342162A JP2008154130A (ja) | 2006-12-20 | 2006-12-20 | 音場測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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