JP2008153673A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】同一基板上にエンハンスメント型トランジスタとデプレッション型トランジスタとを簡便に製造する。
【解決手段】絶縁基板1の上に下地酸化膜2とa−Si膜3を成膜し、不純物イオンを打ち込み、レーザ光を照射して溶融・再結晶化し、p型の多結晶シリコン膜3を生成、島状に加工する。ゲート酸化膜5、ゲート電極5eを形成する。パッシベーション膜6を成膜し、電極取り出し用コンタクトホールcを形成した後、デプレッション型トランジスタ側をレジスト材rで被覆し、ゲート電極5eをマスクにしてエンハンスメント型トランジスタ側に不純物イオンを打ち込み、n型のソース領域7とドレイン領域8を形成する。レーザ光を照射してイオン注入した不純物の活性化と注入時に損傷を受けた結晶の回復処理を行う。次に、デプレッション型トランジスタ側のレジスト材rを除去する。
【選択図】図5
【解決手段】絶縁基板1の上に下地酸化膜2とa−Si膜3を成膜し、不純物イオンを打ち込み、レーザ光を照射して溶融・再結晶化し、p型の多結晶シリコン膜3を生成、島状に加工する。ゲート酸化膜5、ゲート電極5eを形成する。パッシベーション膜6を成膜し、電極取り出し用コンタクトホールcを形成した後、デプレッション型トランジスタ側をレジスト材rで被覆し、ゲート電極5eをマスクにしてエンハンスメント型トランジスタ側に不純物イオンを打ち込み、n型のソース領域7とドレイン領域8を形成する。レーザ光を照射してイオン注入した不純物の活性化と注入時に損傷を受けた結晶の回復処理を行う。次に、デプレッション型トランジスタ側のレジスト材rを除去する。
【選択図】図5
Description
本発明は多結晶半導体薄膜基板、半導体装置、および電子装置に係わり、特に多結晶膜(多結晶半導体薄膜)の表層部分に電界効果トランジスタを製造する技術および前記電界効果トランジスタを製造するための多結晶半導体薄膜基板ならびに前記電界効果トランジスタを組み込んだ液晶表示装置や情報処理装置等の電子装置の製造技術に適用した有効な技術に関する。
アクティブマトリクス駆動を行う液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等において、画素トランジスタと、周辺のドライバ回路を同一基板上(同一基板でなくとも同一のプロセスで形成する場合も含む)に形成することが求められている。液晶駆動電圧は通常のロジック回路に比べて駆動電圧が大きいため、耐圧の高いトランジスタが必要となる。例えば、シリコン基板やガラス基板、あるいはプラスチック基板上の少なくとも局所的な領域が単結晶に近い特性を持つように半導体薄膜を形成し、その領域に薄膜トランジスタを形成した場合、図1のような従来のトランジスタ構造では、チャネル長を長くしてもドレイン耐圧が大きくならない場合がある。チャネル長を長くしてドレイン耐圧を改善できた場合でもトランジスタサイズが大きくなるため、レイアウト上の問題ばかりでなく負荷容量が大きくなる等問題が多い。この問題を解決するために、高いドレイン耐圧を必要とするトランジスタにはオフセット領域に比較的低濃度の不純物を添加してドレイン端の電界強度を緩和するLDD(Lightly−Doped−Drain)を付加した構造がよく用いられるが、低濃度不純物の導入プロセスが追加となり、製造工程数が増えるため好ましくない場合がある。
一方で、図2のようなデプレッション型トランジスタは、構造の単純さゆえに単体では少ない工程数で製造でき、高いドレイン耐圧を持たせることができるが、一般的に電流駆動能力が低いこと、およびエンハンスメント型とデプレッション型を同一基板上に形成すると、ドープする不純物の極性や濃度が異なるため製造工程数が増える等の問題がある。
エンハンスメント型nチャネルMOSトランジスタの場合、図1に示すように、p型のp−Si膜3に高濃度n型(n+)のソース領域7とドレイン領域8が作られ、その間のチャネル領域の上に二酸化シリコン(SiO2)からなるゲート酸化膜5と、その上にゲート電極5eが形成される。
また、ソース領域7とドレイン領域8にはソース電極7eとドレイン電極8eがそれぞれオーミック接触される。
以上のような構成で、ゲート電極5eにゲート電圧Vg>0を加えると、Vg=0ではドレイン電流Idは流れないが(ノーマリオフ)、Vgを徐々に上げていくと、チャネル領域が反転層で結ばれ、Vg≧Vt(しきい値電圧)でドレイン電流Idが流れ始め、Vgを高くするほど反転層が広がってIdが増加する。
また、ソース領域7とドレイン領域8にはソース電極7eとドレイン電極8eがそれぞれオーミック接触される。
以上のような構成で、ゲート電極5eにゲート電圧Vg>0を加えると、Vg=0ではドレイン電流Idは流れないが(ノーマリオフ)、Vgを徐々に上げていくと、チャネル領域が反転層で結ばれ、Vg≧Vt(しきい値電圧)でドレイン電流Idが流れ始め、Vgを高くするほど反転層が広がってIdが増加する。
デプレッション型pチャネルMOSトランジスタの場合、図2に示すように、p型のp−Si膜3にソース領域7とドレイン領域8が作られ、その間のボディ領域の上にゲート酸化膜5と、その上にゲート電極5eが形成される。
また、ソース領域7とドレイン領域8にはソース電極7eとドレイン電極8eがそれぞれオーミック接触される。
以上のような構成で、ゲート電極5eにゲート電圧Vg>0を加えると、Vg=0でドレイン電流Idが流れ(ノーマリオン)、Vgを徐々に上げていくと、ボディ領域の空乏層が広がってチャネルを狭くし、Vgを高くするほどIdが減少する。
また、ソース領域7とドレイン領域8にはソース電極7eとドレイン電極8eがそれぞれオーミック接触される。
以上のような構成で、ゲート電極5eにゲート電圧Vg>0を加えると、Vg=0でドレイン電流Idが流れ(ノーマリオン)、Vgを徐々に上げていくと、ボディ領域の空乏層が広がってチャネルを狭くし、Vgを高くするほどIdが減少する。
以上に述べたように、同一基板上(同一基板でなくとも同一のプロセスで形成する場合も含む)に高い電流駆動能力を持つトランジスタ構造と高いドレイン耐圧を持つトランジスタ構造を少ない工程数で形成することが望まれている。
トランジスタをLDD構造とすることでドレイン耐圧を高くすることができるが工程数が増える。少ない工程数(例えばLDD構造を持たないトランジスタを製造するための工程数)で同時に上記2種類のトランジスタを形成することは難しい。
トランジスタをLDD構造とすることでドレイン耐圧を高くすることができるが工程数が増える。少ない工程数(例えばLDD構造を持たないトランジスタを製造するための工程数)で同時に上記2種類のトランジスタを形成することは難しい。
そこで本発明は、高電流駆動能力を持つトランジスタと高耐圧トランジスタを形成すること、及び同一基板上にエンハンスメント型トランジスタとデプレッション型トランジスタとを簡便に製造できるようにすることを目的になされたものである。
かかる目的を達成するために、本発明は以下のように構成した。
すなわち、本発明の半導体装置は、絶縁基板と、
この絶縁基板上に設けられた下地酸化膜と、
この下地酸化膜上に設けられた同じ極性の第1の不純物がドープされ膜厚が同一の第1および第2の島状再結晶化半導体膜と、
前記第1の島状再結晶化半導体膜に設けられた前記第1の不純物と逆極性で高い不純物濃度のソース領域およびドレイン領域を有するnチャネル又はpチャネルエンハンスメント型トランジスタと、
前記第2の島状再結晶化半導体膜に設けられ、前記第1の不純物と逆極性の不純物をドープしないpチャネル又はnチャネルデプレッション型トランジスタとを具備することにより、上記目的が達成される。
この絶縁基板上に設けられた下地酸化膜と、
この下地酸化膜上に設けられた同じ極性の第1の不純物がドープされ膜厚が同一の第1および第2の島状再結晶化半導体膜と、
前記第1の島状再結晶化半導体膜に設けられた前記第1の不純物と逆極性で高い不純物濃度のソース領域およびドレイン領域を有するnチャネル又はpチャネルエンハンスメント型トランジスタと、
前記第2の島状再結晶化半導体膜に設けられ、前記第1の不純物と逆極性の不純物をドープしないpチャネル又はnチャネルデプレッション型トランジスタとを具備することにより、上記目的が達成される。
また、前記第1および第2の島状再結晶化半導体膜は、溶融・再結晶化された半導体膜であることを特徴とする。
また、前記第1および第2の島状再結晶化半導体膜は、不純物濃度が膜厚方向に同様の分布であることを特徴とする。
また、高いドレイン耐圧を必要とするトランジスタを前記デプレッション型トランジスタで構成し、高い電流駆動能力を必要するトランジスタを前記デプレッション型トランジスタで構成したことを特徴とする。
また、絶縁基板と、
この絶縁基板上に設けられた下地酸化膜と、
この下地酸化膜上に設けられた第1の不純物がドープされた島状再結晶化半導体膜と、
前記島状再結晶化半導体膜に設けられた前記第1の不純物と逆極性の不純物をドープしないデプレッション型トランジスタとを具備してなることを特徴とする。
この絶縁基板上に設けられた下地酸化膜と、
この下地酸化膜上に設けられた第1の不純物がドープされた島状再結晶化半導体膜と、
前記島状再結晶化半導体膜に設けられた前記第1の不純物と逆極性の不純物をドープしないデプレッション型トランジスタとを具備してなることを特徴とする。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、絶縁基板上に下地酸化膜を成膜する工程と、
前記下地酸化膜上に同じ極性の第1の不純物が同一不純物濃度でイオン打ち込みされ膜厚が同一の第1および第2の島状再結晶化半導体膜を生成する工程と、
前記第1および第2の島状再結晶化半導体膜上にゲート酸化膜およびゲート電極を形成する工程と、
前記ゲート酸化膜およびゲート電極上にパッシベーション膜を形成する工程と、
前記パッシベーション膜を形成した第1の島状再結晶化半導体膜側をレジスト材で被覆して、前記第2の島状再結晶化半導体膜に前記第1の不純物と逆極性の不純物を高い不純物濃度にイオン打ち込みしてソース領域およびドレイン領域を形成する工程と、
前記第1の島状再結晶化半導体膜上のレジスト材を除去し、第1および第2の島状再結晶化半導体膜上に電極用メタルを形成し、第1の島状再結晶化半導体膜にpチャネルまたはnチャネルデプレッション型トランジスタを、第2の島状再結晶化半導体膜にnチャネルまたはpチャネルエンハンスメント型トランジスタをそれぞれ形成する工程と、
からなることにより、上記目的が達成される。
前記下地酸化膜上に同じ極性の第1の不純物が同一不純物濃度でイオン打ち込みされ膜厚が同一の第1および第2の島状再結晶化半導体膜を生成する工程と、
前記第1および第2の島状再結晶化半導体膜上にゲート酸化膜およびゲート電極を形成する工程と、
前記ゲート酸化膜およびゲート電極上にパッシベーション膜を形成する工程と、
前記パッシベーション膜を形成した第1の島状再結晶化半導体膜側をレジスト材で被覆して、前記第2の島状再結晶化半導体膜に前記第1の不純物と逆極性の不純物を高い不純物濃度にイオン打ち込みしてソース領域およびドレイン領域を形成する工程と、
前記第1の島状再結晶化半導体膜上のレジスト材を除去し、第1および第2の島状再結晶化半導体膜上に電極用メタルを形成し、第1の島状再結晶化半導体膜にpチャネルまたはnチャネルデプレッション型トランジスタを、第2の島状再結晶化半導体膜にnチャネルまたはpチャネルエンハンスメント型トランジスタをそれぞれ形成する工程と、
からなることにより、上記目的が達成される。
高い電流駆動能力を持つトランジスタ構造と高いドレイン耐圧を持つトランジスタ構造を同時に同一基板上に形成することができる。
また、本発明方法により、少ない工程数で、同一基板上にエンハンスメント型トランジスタとデプレッション型トランジスタとを製造できる。
また、本発明方法により、少ない工程数で、同一基板上にエンハンスメント型トランジスタとデプレッション型トランジスタとを製造できる。
以下に図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
上述の問題を解決するためには、同一基板上(同一基板でなくとも同一のプロセスで形成する場合も含む)の、高いドレイン耐圧を必要とするトランジスタにデプレッション型構造を用い、高い電流駆動能力を必要とするトランジスタにエンハンスメント型構造を用いるとよい。この場合に製造工程数を増やさないために、半導体層に注入する不純物の種類(極性)やその濃度以外は同一の構造とする。例えば、エンハンスメント型構造は図1の構造とし、デプレッション型構造は図2の構造とし各層の膜厚は同一とする。また、不純物ドーピングの製造工程数を増やさないためには、半導体層に注入する不純物は、図1に示すように、エンハンスメント型をnチャネルで構成する場合は、図2に示すように、デプレッション型をpチャネルで構成し、逆に、図3に示すように、エンハンスメント型をpチャネルで構成する場合は、図4に示すように、デプレッション型をnチャネルで構成する。また、エンハンスメント型のチャネル領域の不純物濃度を膜厚方向に分布を持たせる場合も、デプレッション型のボディ領域の不純物濃度を膜厚方向に同様の分布を持たせる。
特にエンハンスメント型のチャネル領域とデプレッション型のボディ領域を同じ極性の不純物を同じ濃度分布で(同一製造プロセスで)形成することにより、工程数を増やすことなく製造できる。
特にエンハンスメント型のチャネル領域とデプレッション型のボディ領域を同じ極性の不純物を同じ濃度分布で(同一製造プロセスで)形成することにより、工程数を増やすことなく製造できる。
図5に、本発明を実施した半導体装置の製造工程の断面図を示す。
図5において、(1)〜(2)に示すように、絶縁基板1の上に下地酸化膜2とa−Si膜3aを成膜し、これにボロンなどの不純物イオンaを打ち込み、さらにレーザ光bを照射して溶融・再結晶化し、p型のp−Si膜3を生成する。
次に、(3)〜(4)に示すように、その上に保護酸化膜4を成膜し、レジスト材rを塗布してパターンを露光し、p−Si膜3を島状に加工した後、レジスト材rを除去する。
次に、(5)〜(6)に示すように、その上にゲート酸化膜5を堆積して、その上にゲート電極5eを形成し、レジスト材rを塗布してパターンを露光し、ゲート電極5eを島状に加工した後、レジスト材rを除去する。
次に、(7)〜(8)に示すように、その上にパッシベーション膜6を成膜し、レジスト材rを塗布してパターンを露光し、電極取り出し用コンタクトホールcを形成した後、レジスト材rを除去する。
次に、(9)〜(10)に示すように、デプレッション型トランジスタ側をレジスト材rで被覆し、ゲート電極5eをマスクにしてエンハンスメント型トランジスタ側にリンなどの不純物イオンaを打ち込み、n型のソース領域7とドレイン領域8を形成する。
さらに、レーザ光bを照射してイオン注入不純物の活性化と注入時に損傷を受けた結晶の回復処理を行う。
次に、(11)〜(12)に示すように、デプレッション型トランジスタ側のレジスト材rを除去した後、電極用メタル9を形成する。
そして、レジスト材rを塗布してパターンを露光し、電極用メタル9を各電極に切り離した後、レジスト材rを除去する。
図5において、(1)〜(2)に示すように、絶縁基板1の上に下地酸化膜2とa−Si膜3aを成膜し、これにボロンなどの不純物イオンaを打ち込み、さらにレーザ光bを照射して溶融・再結晶化し、p型のp−Si膜3を生成する。
次に、(3)〜(4)に示すように、その上に保護酸化膜4を成膜し、レジスト材rを塗布してパターンを露光し、p−Si膜3を島状に加工した後、レジスト材rを除去する。
次に、(5)〜(6)に示すように、その上にゲート酸化膜5を堆積して、その上にゲート電極5eを形成し、レジスト材rを塗布してパターンを露光し、ゲート電極5eを島状に加工した後、レジスト材rを除去する。
次に、(7)〜(8)に示すように、その上にパッシベーション膜6を成膜し、レジスト材rを塗布してパターンを露光し、電極取り出し用コンタクトホールcを形成した後、レジスト材rを除去する。
次に、(9)〜(10)に示すように、デプレッション型トランジスタ側をレジスト材rで被覆し、ゲート電極5eをマスクにしてエンハンスメント型トランジスタ側にリンなどの不純物イオンaを打ち込み、n型のソース領域7とドレイン領域8を形成する。
さらに、レーザ光bを照射してイオン注入不純物の活性化と注入時に損傷を受けた結晶の回復処理を行う。
次に、(11)〜(12)に示すように、デプレッション型トランジスタ側のレジスト材rを除去した後、電極用メタル9を形成する。
そして、レジスト材rを塗布してパターンを露光し、電極用メタル9を各電極に切り離した後、レジスト材rを除去する。
エンハンスメント型トランジスタのソースおよびドレインは一般的にソース、ドレインの寄生抵抗を低減するために高い不純物濃度とする。チャネル領域は意図的に不純物を加えない場合もあるが、一般的にはしきい値電圧制御のためにソース、ドレインにドープしたものとは逆極性の不純物を低濃度でドープする。
よって、チャネル領域の濃度は必要なしきい値電圧によって規定されることが多い。
デプレッション型においてもボディ領域の濃度によってしきい値電圧やドレイン耐圧が変化するが、比較的許容範囲が広い。よってデプレッション型の不純物濃度をエンハンスメント型の不純物濃度で規定する(同一にする)ことができる。よって、エンハンスメント型とデプレッション型を同一製造プロセスで形成することができ、高い電流駆動能力を持ったトランジスタと高いドレイン耐圧を持ったトランジスタを同一製造プロセスで更に工程数を増やすことなく製造することができるため、製造コストの低減に役立つ。
よって、チャネル領域の濃度は必要なしきい値電圧によって規定されることが多い。
デプレッション型においてもボディ領域の濃度によってしきい値電圧やドレイン耐圧が変化するが、比較的許容範囲が広い。よってデプレッション型の不純物濃度をエンハンスメント型の不純物濃度で規定する(同一にする)ことができる。よって、エンハンスメント型とデプレッション型を同一製造プロセスで形成することができ、高い電流駆動能力を持ったトランジスタと高いドレイン耐圧を持ったトランジスタを同一製造プロセスで更に工程数を増やすことなく製造することができるため、製造コストの低減に役立つ。
高電流駆動能力を持つエンハンスメント型トランジスタと高耐圧であるデプレッション型トランジスタを同一製造プロセスで形成する。その際、デプレッション型トランジスタのボディ領域の不純物濃度はエンハンスメント型のチャネル濃度と同じとし、エンハンスメント型のしきい値電圧が所望の電圧となるように決める。デバイスシミュレーションにより、エンハンスメント型、およびデプレッション型トランジスタのしきい値電圧のチャネル濃度依存性を計算した。計算においてソースおよびドレインの不純物濃度は十分高く、1.0E+20(cm−3)とし、ソース電極およびドレイン電極は半導体層とオーミック接触とし、ゲート電極はn+ポリシリコンゲートとした。
図6〜9に、計算結果に基づくId−Vg特性のチャネル濃度依存性グラフを示す。
図6、7は、nチャネルとpチャネルのエンハンスメント型トランジスタのもので、図8、9は、nチャネルとpチャネルのデプレッション型トランジスタのものである。
また、図10に、計算結果に基づくデプレッション型トランジスタのドレイン耐圧の不純物濃度依存性グラフを示す。
これより、チャネル濃度でエンハンスメント型トランジスタのしきい値電圧を制御することができ(図6、図7)、デプレッション型トランジスタの場合もこの不純物濃度の範囲内でトランジスタ動作させる(図8、図9)ことができるだけでなく、ドレイン耐圧も高く設計することができる(図10)。この結果から、同一プロセスかつ工程数を増やさずに、高電流駆動能力を持つトランジスタと高耐圧トランジスタを形成することが可能である。
図6、7は、nチャネルとpチャネルのエンハンスメント型トランジスタのもので、図8、9は、nチャネルとpチャネルのデプレッション型トランジスタのものである。
また、図10に、計算結果に基づくデプレッション型トランジスタのドレイン耐圧の不純物濃度依存性グラフを示す。
これより、チャネル濃度でエンハンスメント型トランジスタのしきい値電圧を制御することができ(図6、図7)、デプレッション型トランジスタの場合もこの不純物濃度の範囲内でトランジスタ動作させる(図8、図9)ことができるだけでなく、ドレイン耐圧も高く設計することができる(図10)。この結果から、同一プロセスかつ工程数を増やさずに、高電流駆動能力を持つトランジスタと高耐圧トランジスタを形成することが可能である。
1 絶縁基板
2 下地酸化膜
3 p−Si膜
3a a−Si膜
4 保護酸化膜
5 ゲート酸化膜
5e ゲート電極
6 パッシベーション膜
7 ソース領域
7e ソース電極
8 ドレイン領域
8e ドレイン電極
9 電極用メタル
a 不純物イオン
b レーザ光
c 電極取り出し用コンタクトホール
r レジスト材
2 下地酸化膜
3 p−Si膜
3a a−Si膜
4 保護酸化膜
5 ゲート酸化膜
5e ゲート電極
6 パッシベーション膜
7 ソース領域
7e ソース電極
8 ドレイン領域
8e ドレイン電極
9 電極用メタル
a 不純物イオン
b レーザ光
c 電極取り出し用コンタクトホール
r レジスト材
Claims (10)
- 絶縁基板と、
この絶縁基板上に設けられた下地酸化膜と、
この下地酸化膜上に設けられた同じ極性の第1の不純物がドープされ膜厚が同一の第1および第2の島状再結晶化半導体膜と、
前記第1の島状再結晶化半導体膜に設けられた前記第1の不純物と逆極性で高い不純物濃度のソース領域およびドレイン領域を有するnチャネルエンハンスメント型トランジスタと、
前記第2の島状再結晶化半導体膜に設けられ、前記第1の不純物と逆極性の不純物をドープしないpチャネルデプレッション型トランジスタとを具備してなることを特徴とする半導体装置。 - 絶縁基板と、
この絶縁基板上に設けられた下地酸化膜と、
この下地酸化膜上に設けられた同じ極性の第1の不純物がドープされ膜厚が同一の第1および第2の島状再結晶化半導体膜と、
前記第1の島状再結晶化半導体膜に設けられた前記第1の不純物と逆極性で高い不純物濃度のソース領域およびドレイン領域を有するpチャネルエンハンスメント型トランジスタと、
前記第2の島状再結晶化半導体膜に設けられ、前記第1の不純物と逆極性の不純物をドープしないnチャネルデプレッション型トランジスタとを具備してなることを特徴とする半導体装置。 - 前記第1および第2の島状再結晶化半導体膜は、溶融・再結晶化された半導体膜であることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置。
- 前記第1および第2の島状再結晶化半導体膜は、不純物濃度が膜厚方向に同様の分布であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の半導体装置。
- 高いドレイン耐圧を必要とするトランジスタを前記デプレッション型トランジスタで構成し、高い電流駆動能力を必要するトランジスタを前記デプレッション型トランジスタで構成したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の半導体装置。
- 絶縁基板と、
この絶縁基板上に設けられた下地酸化膜と、
この下地酸化膜上に設けられた第1の不純物がドープされた島状再結晶化半導体膜と、
前記島状再結晶化半導体膜に設けられた前記第1の不純物と逆極性の不純物をドープしないデプレッション型トランジスタとを具備してなることを特徴とする半導体装置。 - 絶縁基板上に下地酸化膜を成膜する工程と、
前記下地酸化膜上に同じ極性の第1の不純物が同一不純物濃度でイオン打ち込みされ膜厚が同一の第1および第2の島状再結晶化半導体膜を生成する工程と、
前記第1および第2の島状再結晶化半導体膜上にゲート酸化膜およびゲート電極を形成する工程と、
前記第2の島状再結晶化半導体膜に前記第1の不純物と逆極性の不純物を高い不純物濃度にイオン打ち込みしてソース領域およびドレイン領域を形成してnチャネルエンハンスメント型トランジスタを形成する工程と、
前記第1の島状再結晶化半導体膜に図5に示すように前記第1の不純物と逆極性の不純物をドーピングの製造工程なしにPチャネルデプレッション型トランジスタを形成する工程と、
からなる半導体装置の製造方法。 - 絶縁基板上に下地酸化膜を成膜する工程と、
前記下地酸化膜上に同じ極性の第1の不純物が同一不純物濃度でイオン打ち込みされ膜厚が同一の第1および第2の島状再結晶化半導体膜を生成する工程と、
前記第1および第2の島状再結晶化半導体膜上にゲート酸化膜およびゲート電極を形成する工程と、
前記第2の島状再結晶化半導体膜に前記第1の不純物と逆極性の不純物を高い不純物濃度にイオン打ち込みしてソース領域およびドレイン領域を形成してPチャネルエンハンスメント型トランジスタを形成する工程と、
前記第1の島状再結晶化半導体膜に図5に示すように前記第1の不純物と逆極性の不純物をドーピングの製造工程なしにnチャネルデプレッション型トランジスタを形成する工程と、
からなる半導体装置の製造方法。 - 前記第1および第2の島状再結晶化半導体膜は、レーザ光に照射されて溶融・再結晶化された半導体膜であることを特徴とする請求項7または8に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記エンハンスメント型トランジスタのチャネル領域とデプレッション型トランジスタのボディ領域は、同じ極性の不純物を膜厚方向に同じ濃度分布に形成したものであることを特徴とする請求項7または8に記載の半導体装置の製造方法。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2007
- 2007-12-25 JP JP2007331612A patent/JP2008153673A/ja not_active Abandoned
Cited By (2)
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JP2022111119A (ja) * | 2010-04-09 | 2022-07-29 | 株式会社半導体エネルギー研究所 | 半導体装置 |
JP7302068B2 (ja) | 2010-04-09 | 2023-07-03 | 株式会社半導体エネルギー研究所 | 半導体装置 |
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