JP2008152964A - キートップ及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】合成樹脂フイルムに無機混合ペーストによる無機混合塗料層を印刷によって形成した場合でもこれが破壊されることなく、ファインで良好な抜き文字部が得られるキートップ及びその製造方法を提供する。
【解決手段】透明又は半透明の樹脂フイルム10の湾曲部11内に、樹脂中に無機粉末を混合した無機混合ペーストを印刷形成してなる無機混合塗料層13と樹脂ペーストを印刷してなる保護層15とが積層して配置され、無機混合塗料層13及び保護層15に無機混合塗料層及び保護層15を設けない抜き文字部19が設けられる。保護層15及び抜き文字部19上に樹脂ペーストを印刷してなる色彩層17を配置する。湾曲部11内に合成樹脂製のキートップ本体21を取り付ける。
【選択図】図1
【解決手段】透明又は半透明の樹脂フイルム10の湾曲部11内に、樹脂中に無機粉末を混合した無機混合ペーストを印刷形成してなる無機混合塗料層13と樹脂ペーストを印刷してなる保護層15とが積層して配置され、無機混合塗料層13及び保護層15に無機混合塗料層及び保護層15を設けない抜き文字部19が設けられる。保護層15及び抜き文字部19上に樹脂ペーストを印刷してなる色彩層17を配置する。湾曲部11内に合成樹脂製のキートップ本体21を取り付ける。
【選択図】図1
Description
本発明は、各種電子機器に使用される押釦スイッチなどに用いて好適なキートップ及びその製造方法に関するものである。
近年、携帯機器などの各種電子機器に用いられる押釦スイッチにおいて、鏡面感があり、且つ照光性のあるキートップの要求が多くなっている。一方従来キートップとして、合成樹脂製の成形品であるキートップ本体の上面又は下面に合成樹脂フイルムを配置する構造のものがある。そして上記合成樹脂フイルムを用いたキートップに鏡面感及び照光性を持たせる場合、例えば前記キートップ本体と合成樹脂フイルムとを透光性のある材料で構成し、合成樹脂フイルムのキートップ本体を取り付ける側の表面に金属蒸着による蒸着膜を形成し、蒸着膜中に蒸着膜を設けない抜き文字部を形成し、さらに抜き文字部を透光性のある加飾印刷層で覆うように構成していた(例えば特許文献1)。このように構成したキートップにおいて、キートップをその下面側から照光すると、抜き文字部を合成樹脂フイルムの表面側に加飾印刷層の色彩でくっきりと表示できるとともに、キートップの表面側は蒸着膜によって鏡面感を持たせることができる。
一方キートップに鏡面感を持たせるために上述のような蒸着膜を用いると、通常の印刷による印刷層に比べてその製造コストが高くなってしまうので、近年蒸着膜の代りに、樹脂中にアルミ粉等の無機粉末を混合してなる無機混合ペーストを印刷することで、鏡面感を持たせる方法も考えられている。
しかしながら無機混合ペーストを用いて鏡面感を持たせようとすると、以下のような問題点があった。即ち樹脂中に無機粉末を混合すると、無機粉末のためにもろくなる。このため、合成樹脂フイルムに無機混合ペーストからなる印刷層(以下「無機混合塗料層」という)を形成した後にこの合成樹脂フイルムに樹脂製のキートップ本体を成形等によって取り付けようとすると、成形時の熱や応力などによって前記もろい無機混合塗料層の一部が破壊されてしまう恐れがあった。また合成樹脂フイルムに無機混合ペーストをスクリーン印刷して抜き文字部を有する無機混合塗料層を形成した場合、無機混合ペーストはもろいので、抜き文字部と無機混合塗料層との境界線がファインにならず、良好な抜き文字部が得られなかった。
特開2003−123582号公報
本発明は上述の点に鑑みてなされたものでありその目的は、合成樹脂フイルムに無機混合ペーストによる無機混合塗料層を印刷によって形成した場合でもこれが破壊されることがなく、またファインで良好な抜き文字部が得られるキートップ及びその製造方法を提供することにある。
本願請求項1に記載の発明は、透明又は半透明の樹脂フイルムに、樹脂中に無機粉末を混合した無機混合ペーストを印刷形成してなる無機混合塗料層と樹脂ペーストを印刷してなる保護層とが積層して配置され、この無機混合塗料層及び保護層に無機混合塗料層及び保護層を設けない抜き文字部が設けられ、前記保護層及び抜き文字部上に樹脂ペーストを印刷してなる色彩層を配置し、さらに前記樹脂フイルムの抜き文字部を設けた部分に合成樹脂製のキートップ本体を取り付けて構成されることを特徴とするキートップにある。
本願請求項2に記載の発明は、透明又は半透明の樹脂フイルムに、樹脂中に無機粉末を混合した無機混合ペーストを印刷形成してなる無機混合塗料層が配置され、この無機混合塗料層に無機混合塗料層を設けない抜き文字部が設けられ、前記無機混合塗料層及び抜き文字部上に樹脂ペーストを印刷してなる色彩層を配置し、さらに前記樹脂フイルムの抜き文字部を設けた部分に合成樹脂製のキートップ本体を取り付けて構成されることを特徴とするキートップにある。
本願請求項3に記載の発明は、前記樹脂フイルムの抜き文字部を設けた部分は湾曲部となっており、この湾曲部内に前記キートップ本体が取り付けられることを特徴とする請求項1又は2に記載のキートップにある。
本願請求項4に記載の発明は、前記無機粉末は金属粉であり、前記無機混合塗料層はメタリック層であることを特徴とする請求項1又は2又は3に記載のキートップにある。
本願請求項5に記載の発明は、請求項1に記載のキートップの製造方法において、透明又は半透明の樹脂フイルムの一方の面に、樹脂中に無機粉末を混合した無機混合ペーストを印刷することで無機混合塗料層を形成する工程と、前記無機混合塗料層の上に樹脂ペーストを印刷することで保護層を形成する工程と、前記無機混合塗料層及び保護層にレーザカットによって抜き文字部を形成する工程と、前記保護層及び抜き文字部を覆うように樹脂ペーストを印刷することで色彩層を形成する工程と、前記樹脂フイルムの抜き文字部を設けた部分に合成樹脂製のキートップ本体を取り付ける工程と、を具備してなることを特徴とするキートップの製造方法にある。
本願請求項6に記載の発明は、請求項2に記載のキートップの製造方法において、透明又は半透明の樹脂フイルムの一方の面に、樹脂中に無機粉末を混合した無機混合ペーストを印刷することで無機混合塗料層を形成する工程と、この無機混合塗料層にレーザカットによって無機混合塗料層を設けない抜き文字部を形成する工程と、前記無機混合塗料層及び抜き文字部を覆うように樹脂ペーストを印刷することで色彩層を形成する工程と、前記樹脂フイルムの抜き文字部を設けた部分に合成樹脂製のキートップ本体を取り付ける工程と、を具備してなることを特徴とするキートップの製造方法にある。
請求項1,3に記載の発明によれば、もろい材質からなる無機混合塗料層を、樹脂ペーストを印刷してなる保護層によって保護した上で、樹脂ペーストを印刷してなる色彩層を設けたので、もろい無機混合塗料層が強靭な保護層と色彩層とによって保護される。従ってこれら各層を積層形成した樹脂フイルムにキートップ本体を取り付けても、前記無機混合塗料層にひび割れや剥離などの不都合が生じることはない。
請求項2,3に記載の発明によれば、もろい材質からなる無機混合塗料層を、樹脂ペーストを印刷してなる色彩層によって保護したので、もろい無機混合塗料層が強靭な色彩層によって保護される。従ってこれら各層を積層形成した樹脂フイルムにキートップ本体を取り付けても、前記無機混合塗料層にひび割れや剥離などの不都合が生じることはない。
請求項4に記載の発明によれば、キートップ表面の色彩を金属色調にすることができる。
請求項5に記載の発明によれば、もろい材質からなる無機混合塗料層を形成した樹脂フイルムにキートップ本体を取り付けても、無機混合塗料層にひび割れや剥離などの不都合が生じることはない。また抜き文字部をレーザカットによって形成したので、例えもろい材質からなる無機混合ペーストを用いて無機混合塗料層を形成しても、ファインで良好な抜き文字部が得られる。
請求項6に記載の発明によれば、もろい材質からなる無機混合塗料層を形成した樹脂フイルムにキートップ本体を取り付けても、無機混合塗料層にひび割れや剥離などの不都合が生じることはない。また抜き文字部をレーザカットによって形成したので、例えもろい材質からなる無機混合ペーストを用いて無機混合塗料層を形成しても、ファインで良好な抜き文字部が得られる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
図1は本発明の第1実施形態にかかるキートップ1−1の拡大概略断面図である。なおこのキートップ1−1を構成する樹脂フイルム10の周囲には、実際には複数のキートップ(キートップ1−1と同一構造でも、異なる構造でもよい)が配置されており、1枚の樹脂フイルム10上に複数のキートップを設けたキートップ板となっている。また図示の都合上、各部材の厚みは実際の厚みよりもかなり厚く示している。
〔第1実施形態〕
図1は本発明の第1実施形態にかかるキートップ1−1の拡大概略断面図である。なおこのキートップ1−1を構成する樹脂フイルム10の周囲には、実際には複数のキートップ(キートップ1−1と同一構造でも、異なる構造でもよい)が配置されており、1枚の樹脂フイルム10上に複数のキートップを設けたキートップ板となっている。また図示の都合上、各部材の厚みは実際の厚みよりもかなり厚く示している。
同図に示すようにキートップ1−1は、湾曲部11を設けてなる透明又は半透明の樹脂フイルム10の湾曲部11内に、無機混合塗料層13と保護層15と色彩層17とを配置し、さらに湾曲部11内に合成樹脂製のキートップ本体21を取り付けて構成されている。以下各構成部材について説明する。
樹脂フイルム10は弾性(可撓性)を有する透明又は半透明な樹脂フイルムで構成されており、この実施形態ではポリエチレンテレフタレート(PET)フイルムが使用されている。もちろん他の各種材質からなる樹脂フイルム、例えばポリフェニレンスルフイド(PPS)フイルム、ポリイミド(PI)フィルム、ポリエチレンナフタレート(PEN)フイルム、ポリエーテルイミド(PEI)フイルム、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)フイルム、ポリエーテルケトン(PEK)フイルム、ポリカーボネート(PC)フイルム、ポリブチレンナフタレート(PBN)フイルム、ポリブチレンテレフタレート(PBT)フイルム等、を使用しても良い。またこの実施形態では樹脂フイルム10の厚みを50μmとしているが、他の寸法であっても良い。
無機混合塗料層13は樹脂フイルム10の湾曲部11の下面(内面)及び湾曲部11の外方の樹脂フイルム10の下面に連続して設けられている。この無機混合塗料層13は金属色調であり、鏡面感がある材料で構成され、具体的には樹脂中に溶剤と無機粉末とを混合した無機混合ペーストを印刷形成することで形成されるメタリック層である。この実施形態では、無機粉末としてアルミニウム粉を使用し、その厚みを5〜10μmとしている。もちろん無機粉末として他の各種無機粉末、例えばニッケル、チタン、クロム等の金属粉、さらに金属以外の各種無機粉末等を用いてもよい。この実施形態では無機混合塗料層13は可視光線を透過させない色彩・厚みで印刷されている(もちろん可視光線を透過させる状態で印刷しても良い)。また無機混合塗料層13には、無機混合塗料層13を設けない抜き文字部(光透過部)19が設けられている。抜き文字部19の形状は、文字ばかりでなく、数字、図形、記号、模様等を含む概念である。
保護層15はポリエステル系樹脂やウレタン系樹脂等を溶剤に溶かしたものを印刷することによって形成されている。保護層15は透光性を有していなくてもよいが、この実施形態では下記する色彩層17とその材質を同一とするため、透光性を有し有色のものを使用しており、この実施形態では黒色系の色彩のものを使用している。保護層15の厚みは、この実施形態では5〜10μm程度である。保護層15にも、前記無機混合塗料層13と同一の保護層15を設けない抜き文字部(光透過部)19が設けられている。
色彩層17はポリエステル系樹脂やウレタン系樹脂等を溶剤に溶かしたものを印刷することによって形成されており、合成樹脂製のキートップ本体21を成形する際にこのキートップ本体21に対して接着する材質のものを使用している。色彩層17は透光性を有しており、有色のものを使用しており、この実施形態では黒色系の色彩のものを使用している。色彩層17の厚みは、この実施形態では5〜10μm程度である。色彩層17は保護層15及び抜き文字部19上に配置されている。
キートップ本体21は熱可塑性の透明又は半透明な合成樹脂材料で構成されており、この実施形態ではポリカーボネート樹脂を使用している。もちろん他の各種合成樹脂(例えば熱可塑性の合成樹脂であるABS樹脂やPET樹脂やポリメチルメタアクリレート樹脂等)を用いても良い。キートップ本体21の下面は樹脂フイルム10の下面と同一面となっている。
図2は上記キートップ1−1の下面にゴム状弾性板30を配置した状態を示す拡大概略断面図である。同図に示すように、ゴム状弾性板30は、ゴム状弾性を有する透明又は半透明な板部材31(この実施形態ではシリコンゴムを使用しているが、ゴム状弾性を有する材質であれば他のゴム材、合成樹脂材等、どのような材質であってもよい)の下面に、下方向に突出する突状の押圧部33を設けて構成されている。押圧部33はその上に載置するキートップ1−1の真下に位置する。
そしてキートップ1−1を押圧すれば、押圧部33が押圧されてその真下に配置した図示しないスイッチが押圧され、オンする。一方ゴム状弾性板30の下側から各種照光手段によって照光すれば、その光はゴム状弾性板30を通してキートップ1−1に導かれ、キートップ本体21を透過し、有色ではあるが光を通す色彩層17で覆われている抜き文字部19を透過し、抜き文字部19がキートップ1−1の表面側(樹脂フイルム11の表面側)にくっきりと明るく照らし出され、表示されるとともに、キートップ1−1の表面側は無機混合塗料層13によって鏡面感が持たせられる。
次にキートップ1−1の製造方法を説明する。図3乃至図7はキートップ1−1の製造方法説明図である。まず図3に示すように、樹脂フイルム10の一方の面(下面)の略全面に、前記無機混合ペーストをスクリーン印刷(シルクスクリーン印刷)によって印刷することで無機混合塗料層13を形成する。
次に図4に示すように、無機混合塗料層13の上(下面)の湾曲部11となる部分に樹脂ペーストをスクリーン印刷することで保護層15を形成する。
次に図5に示すように、保護層15を設けた側からレーザ光線を照射することで、保護層15及び無機混合塗料層13をレーザカットして抜き文字部19を形成する。無機混合塗料層13は無機粉末を有していてもろいので、スクリーン印刷の段階で抜き文字部19を形成しようとすると、前述のように抜き文字部19と無機混合塗料層13との境界線がファインにならない。そこで本発明においては、抜き文字部19をレーザカットによって形成することで、例えもろい材質の無機混合ペーストを用いて無機混合塗料層13を形成しても、ファインで良好な抜き文字部19が得られるようにしたのである。なおレーザ光線は場合によっては樹脂フイルム10側から照射しても良い。
次に図6に示すように、保護層15の表面を覆うように樹脂ペーストを印刷することで色彩層17を形成してこの色彩層17の色彩を樹脂フイルム10側から見えるように抜き文字部19に露出させる。色彩層17も保護層15の上(下面)の湾曲部11となる部分に形成される。
次に図7に示すように、樹脂フイルム10のキートップ1−1を設けようとする部分を図示しない樹脂フイルムフォーミング用の金型を用いて絞り加工することで上方向に(無機混合塗料層13等を印刷した側の面を内側として)凸となるように湾曲変形させて湾曲部11を形成する(プレフォーミング)。湾曲部11の形状はキートップ1−1の上面形状と略同一にする(但し、必ずしも略同一にする必要はない)。
次に湾曲部11を設けた樹脂フイルム10を図示しない樹脂成形用の金型内に設置する。このとき金型内にはキートップ1−1と同一形状のキャビティーが形成されており、このキャビティー内に前記湾曲部11が収納される。そしてこのキャビティー内に溶融した樹脂を注入して満たし、溶融樹脂が固化した後に金型を取り外せば、図1に示すキートップ1−1が完成する。
以上のキートップ1−1の製造工程において、樹脂フイルム10に湾曲部11を形成する際と、湾曲部11内に溶融樹脂を注入する際に、樹脂フイルム10及びこれに積層された各層には強い延伸力や収縮力及び熱と圧力というストレスが印加される。このためもろい材質からなる無機混合塗料層13は前記ストレスによってその一部が破壊されてしまう恐れがあるが、本発明にかかるキートップ1−1においては、もろい材質からなる無機混合塗料層13を、樹脂ペーストを印刷してなる保護層15によって保護した上で、樹脂ペーストを印刷してなる色彩層17を設けたので、もろい無機混合塗料層13が強靭な保護層15と色彩層17とによって保護される。従って前述のようなストレスが無機混合塗料層13に印加されても、無機混合塗料層13にひび割れや剥離などの不都合が生じることはない。
〔第2実施形態〕
図8は本発明の第2実施形態にかかるキートップ1−2の拡大概略断面図である。同図に示すキートップ1−2において、前記図1〜図7に示す実施形態にかかるキートップ1−1と同一又は相当部分には同一符号を付す。なお以下で説明する事項以外の事項については、前記図1〜図7に示す実施形態と同じである。
図8は本発明の第2実施形態にかかるキートップ1−2の拡大概略断面図である。同図に示すキートップ1−2において、前記図1〜図7に示す実施形態にかかるキートップ1−1と同一又は相当部分には同一符号を付す。なお以下で説明する事項以外の事項については、前記図1〜図7に示す実施形態と同じである。
このキートップ1−2において前記キートップ1−1と相違する点は、前記キートップ1−1において無機混合塗料層13の下面側に積層した保護層15を省略した点のみである。即ちこのキートップ1−2は、湾曲部11を設けてなる透明又は半透明の樹脂フイルム10の前記湾曲部11内に、樹脂中に無機粉末を混合した無機混合ペーストを印刷形成してなる無機混合塗料層13を配置し、この無機混合塗料層13に無機混合塗料層13を設けない抜き文字部19を設け、無機混合塗料層13及び抜き文字部19上に樹脂ペーストを印刷してなる色彩層17を配置してこの色彩層17の色彩を樹脂フイルム10側から見えるように前記抜き文字部19に露出させ、さらに前記湾曲部11内に合成樹脂製のキートップ本体21を取り付けて構成されている。
またキートップ1−2の製造方法も、前記キートップ1−1の製造方法から保護層15の形成工程を省略した点のみが相違する。即ちキートップ1−2の製造は、透明又は半透明の樹脂フイルム10の一方の面に、樹脂中に無機粉末を混合した無機混合ペーストを印刷することで無機混合塗料層13を形成する工程と、この無機混合塗料層13にレーザカットによって無機混合塗料層13を設けない抜き文字部19を形成する工程と、無機混合塗料層13及び抜き文字部19を覆うように樹脂ペーストを印刷することで色彩層17を形成してこの色彩層17の色彩を樹脂フイルム10側から見えるように抜き文字部19に露出させる工程と、樹脂フイルム10を無機混合塗料層13を印刷した側の面を内側として湾曲させて湾曲部11を形成するとともに湾曲部11内に合成樹脂製のキートップ本体21を成形する工程と、によって行われる。
この実施形態のように保護層15を設けない場合、色彩層17が保護層の役目を兼用する。即ち色彩層17は上記実施形態でも説明したように、保護層15と同一の材質によって形成されているので、この色彩層17が無機混合塗料層13を保護し、従って上記キートップ1−2の製造工程において、樹脂フイルム10に湾曲部11を形成する際と、湾曲部11内に溶融樹脂を注入する際に、樹脂フイルム10及びこれに積層された各層には強い延伸力や収縮力及び熱と圧力というストレスが印加されるが、本発明にかかるキートップ1−2においては、もろい材質からなる無機混合塗料層13を、樹脂ペーストを印刷してなる色彩層17によって保護したので、もろい無機混合塗料層13が強靭な色彩層17によって保護される。従って前述のようなストレスが無機混合塗料層13に印加されても、無機混合塗料層13にひび割れや剥離などの不都合が生じることはない。またレーザ光線を照射することで無機混合塗料層13をレーザカットして抜き文字部19を形成するので、例えもろい材質の無機混合ペーストを用いて無機混合塗料層13を形成しても、ファインで良好な抜き文字部19が得られる。
〔第3実施形態〕
図9は本発明の第3実施形態にかかるキートップ1−3の拡大概略断面図である。同図に示すキートップ1−3において、前記図1〜図7に示す実施形態にかかるキートップ1−1と同一又は相当部分には同一符号を付す。なお以下で説明する事項以外の事項については、前記図1〜図7に示す実施形態と同じである。
図9は本発明の第3実施形態にかかるキートップ1−3の拡大概略断面図である。同図に示すキートップ1−3において、前記図1〜図7に示す実施形態にかかるキートップ1−1と同一又は相当部分には同一符号を付す。なお以下で説明する事項以外の事項については、前記図1〜図7に示す実施形態と同じである。
このキートップ1−3において前記キートップ1−1と相違する点は、樹脂フイルム10に湾曲部11を設けず、平面状の樹脂フイルム10上に直接合成樹脂製のキートップ本体21を取り付けた点である。この実施形態の場合、樹脂フイルム10を湾曲変形しないので、その分無機混合塗料層13へのストレスは減少するが、キートップ本体21を成形やその他の方法で取り付ける際の熱や圧力や機械的外力は印加されるので、もろい無機混合塗料層13が破壊される恐れがあり、その下面側に保護層15と色彩層17を設けて無機混合塗料層13を保護することは有効である。
即ちこのキートップ1−3は、透明又は半透明の樹脂フイルム10に、樹脂中に無機粉末を混合した無機混合ペーストを印刷形成してなる無機混合塗料層13と樹脂ペーストを印刷してなる保護層15とが積層して配置され、この無機混合塗料層13及び保護層15に無機混合塗料層13及び保護層15を設けない抜き文字部19が設けられ、前記保護層15及び抜き文字部19上に樹脂ペーストを印刷してなる色彩層17を配置し、さらに前記樹脂フイルム10の抜き文字部19を設けた部分に合成樹脂製のキートップ本体21を取り付けて構成されている。
またキートップ1−3の製造方法も、前記キートップ1−1の製造方法と比べて湾曲部11を形成する点が省略されている。即ちキートップ1−3の製造は、透明又は半透明の樹脂フイルム10の一方の面に、樹脂中に無機粉末を混合した無機混合ペーストを印刷することで無機混合塗料層13を形成する工程と、前記無機混合塗料層13の上に樹脂ペーストを印刷することで保護層15を形成する工程と、前記無機混合塗料層13及び保護層15にレーザカットによって抜き文字部19を形成する工程と、前記保護層15及び抜き文字部19を覆うように樹脂ペーストを印刷することで色彩層17を形成する工程と、前記樹脂フイルム10の抜き文字部19を設けた部分に合成樹脂製のキートップ本体21を取り付ける工程と、によって行われる。
この実施形態の場合も、第1実施形態の場合と同様の効果を奏する。なおこの実施形態では、無機混合塗料層13及び保護層15及び色彩層17を樹脂フイルム10の下面側(キートップ本体21を取り付ける面の反対側の面)に配置したが、逆に樹脂フイルム10の上面側(キートップ本体21を取り付ける側の面)に配置しても良い。
〔第4実施形態〕
図10は本発明の第4実施形態にかかるキートップ1−4の拡大概略断面図である。同図に示すキートップ1−4において、前記図8に示す実施形態にかかるキートップ1−2と同一又は相当部分には同一符号を付す。なお以下で説明する事項以外の事項については、前記図8に示す実施形態と同じである。
図10は本発明の第4実施形態にかかるキートップ1−4の拡大概略断面図である。同図に示すキートップ1−4において、前記図8に示す実施形態にかかるキートップ1−2と同一又は相当部分には同一符号を付す。なお以下で説明する事項以外の事項については、前記図8に示す実施形態と同じである。
このキートップ1−4において前記キートップ1−2と相違する点は、樹脂フイルム10に湾曲部11を設けず、平面状の樹脂フイルム10上に直接合成樹脂製のキートップ本体21を取り付けた点である。この実施形態の場合も第3実施形態と同様に、樹脂フイルム10を湾曲変形しないので、その分無機混合塗料層13へのストレスは減少するが、キートップ本体21を成形やその他の方法で取り付ける際の熱や圧力や機械的外力は印加されるので、もろい無機混合塗料層13が破壊される恐れがあり、その下面側に保護層15と色彩層17を設けて無機混合塗料層13を保護することは有効である。
即ちこのキートップ1−4は、透明又は半透明の樹脂フイルム10に、樹脂中に無機粉末を混合した無機混合ペーストを印刷形成してなる無機混合塗料層13が配置され、この無機混合塗料層13に無機混合塗料層13を設けない抜き文字部19が設けられ、前記無機混合塗料層13及び抜き文字部19上に樹脂ペーストを印刷してなる色彩層17を配置し、さらに前記樹脂フイルム10の抜き文字部19を設けた部分に合成樹脂製のキートップ本体21を取り付けて構成されている。
またキートップ1−4の製造方法も、前記キートップ1−2の製造方法と比べて湾曲部11を形成する点が省略されている。即ちキートップ1−4の製造は、透明又は半透明の樹脂フイルム10の一方の面に、樹脂中に無機粉末を混合した無機混合ペーストを印刷することで無機混合塗料層13を形成する工程と、この無機混合塗料層13にレーザカットによって無機混合塗料層13を設けない抜き文字部19を形成する工程と、前記無機混合塗料層13及び抜き文字部19を覆うように樹脂ペーストを印刷することで色彩層17を形成する工程と、前記樹脂フイルム10の抜き文字部19を設けた部分に合成樹脂製のキートップ本体21を取り付ける工程と、によって行われる。
この実施形態の場合も、第2実施形態の場合と同様の効果を奏する。なおこの実施形態では、無機混合塗料層13及び色彩層17を樹脂フイルム10の下面側(キートップ本体21を取り付ける面の反対側の面)に配置したが、逆に樹脂フイルム10の上面側(キートップ本体21を取り付ける側の面)に配置しても良い。
以上本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。なお直接明細書及び図面に記載のない何れの形状・構造・材質であっても、本願発明の作用・効果を奏する以上、本願発明の技術的思想の範囲内である。例えば上記実施形態では、無機混合塗料層13、保護層15、色彩層17を何れも1層ずつ設けたが、これらはそれぞれ必要に応じて複数層ずつ設けてもよい。上記実施形態では色彩層17を黒色としたが、他の各種色彩でも良く、さらに本発明でいう色彩層17の色彩は、無色透明も含む概念である。また上記実施形態では保護層15と色彩層17を同一材質としたが、異なる材質としてもよい。また抜き文字部19を裏面側からの照光タイプとしない場合は、色彩層17を光を透過しない材質で構成しても良い。またキートップ1−1の下面側にゴム状弾性板30を配置したが、ゴム状弾性板30は省略し、キートップ1−1の下面で直接スイッチを押圧するように構成しても良い。
また上記実施形態では予め湾曲部11を形成(プレフォーミング)した樹脂フイルム10を、樹脂成形用の金型内に設置してキャビティー内に溶融成形樹脂を圧入してキートップ1−1,1−2を製造したが、プレフォーミング工程を省略して、図6に示す平板状の樹脂フイルム10を直接樹脂成形用の金型内に設置してキャビティー内に溶融樹脂を圧入することでその熱と圧力によって樹脂フイルム10をキャビティーの内壁面まで引き延ばして湾曲部11を形成してキートップ1−1,1−2を製造するようにしてもよい。また上記実施形態ではキートップ本体21を金型を用いて成形することで樹脂フイルム10に取り付けたが、キートップ本体21は例えば紫外線硬化型樹脂を印刷又は塗布等によって樹脂フイルム10に取り付けたり、予め単品で成形したキートップ本体21を接着等によって樹脂フイルム10に取り付けたりしても良い。
1−1 キートップ
10 樹脂フイルム
11 湾曲部
13 無機混合塗料層(メタリック層)
15 保護層
17 色彩層
19 抜き文字部(光透過部)
21 キートップ本体
30 ゴム状弾性板
1−2 キートップ
1−3 キートップ
1−4 キートップ
10 樹脂フイルム
11 湾曲部
13 無機混合塗料層(メタリック層)
15 保護層
17 色彩層
19 抜き文字部(光透過部)
21 キートップ本体
30 ゴム状弾性板
1−2 キートップ
1−3 キートップ
1−4 キートップ
Claims (6)
- 透明又は半透明の樹脂フイルムに、樹脂中に無機粉末を混合した無機混合ペーストを印刷形成してなる無機混合塗料層と樹脂ペーストを印刷してなる保護層とが積層して配置され、この無機混合塗料層及び保護層に無機混合塗料層及び保護層を設けない抜き文字部が設けられ、前記保護層及び抜き文字部上に樹脂ペーストを印刷してなる色彩層を配置し、
さらに前記樹脂フイルムの抜き文字部を設けた部分に合成樹脂製のキートップ本体を取り付けて構成されることを特徴とするキートップ。 - 透明又は半透明の樹脂フイルムに、樹脂中に無機粉末を混合した無機混合ペーストを印刷形成してなる無機混合塗料層が配置され、この無機混合塗料層に無機混合塗料層を設けない抜き文字部が設けられ、前記無機混合塗料層及び抜き文字部上に樹脂ペーストを印刷してなる色彩層を配置し、
さらに前記樹脂フイルムの抜き文字部を設けた部分に合成樹脂製のキートップ本体を取り付けて構成されることを特徴とするキートップ。 - 前記樹脂フイルムの抜き文字部を設けた部分は湾曲部となっており、
この湾曲部内に前記キートップ本体が取り付けられることを特徴とする請求項1又は2に記載のキートップ。 - 前記無機粉末は金属粉であり、前記無機混合塗料層はメタリック層であることを特徴とする請求項1又は2又は3に記載のキートップ。
- 請求項1に記載のキートップの製造方法において、
透明又は半透明の樹脂フイルムの一方の面に、樹脂中に無機粉末を混合した無機混合ペーストを印刷することで無機混合塗料層を形成する工程と、
前記無機混合塗料層の上に樹脂ペーストを印刷することで保護層を形成する工程と、
前記無機混合塗料層及び保護層にレーザカットによって抜き文字部を形成する工程と、
前記保護層及び抜き文字部を覆うように樹脂ペーストを印刷することで色彩層を形成する工程と、
前記樹脂フイルムの抜き文字部を設けた部分に合成樹脂製のキートップ本体を取り付ける工程と、
を具備してなることを特徴とするキートップの製造方法。 - 請求項2に記載のキートップの製造方法において、
透明又は半透明の樹脂フイルムの一方の面に、樹脂中に無機粉末を混合した無機混合ペーストを印刷することで無機混合塗料層を形成する工程と、
この無機混合塗料層にレーザカットによって無機混合塗料層を設けない抜き文字部を形成する工程と、
前記無機混合塗料層及び抜き文字部を覆うように樹脂ペーストを印刷することで色彩層を形成する工程と、
前記樹脂フイルムの抜き文字部を設けた部分に合成樹脂製のキートップ本体を取り付ける工程と、
を具備してなることを特徴とするキートップの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006337236A JP2008152964A (ja) | 2006-12-14 | 2006-12-14 | キートップ及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2006337236A JP2008152964A (ja) | 2006-12-14 | 2006-12-14 | キートップ及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2008152964A true JP2008152964A (ja) | 2008-07-03 |
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ID=39654940
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2006337236A Pending JP2008152964A (ja) | 2006-12-14 | 2006-12-14 | キートップ及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2008152964A (ja) |
-
2006
- 2006-12-14 JP JP2006337236A patent/JP2008152964A/ja active Pending
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