JP2008146848A - 燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】断熱セルの変形を防止することができ、優れた断熱性能を有する燃料電池を提供する。
【解決手段】膜電極接合体を含む発電部を発電部用セパレータを介して複数積層した積層体の少なくとも一端部に断熱セルを備える燃料電池において、断熱セルの断熱層内に断熱層よりも剛性の高い高剛性部材が配置されていることにより、断熱セルの変形を防止することができ、優れた断熱性能を有する燃料電池を提供することができる。
【選択図】図6

Description

本発明は、断熱セルを有する燃料電池に関する。
環境問題や資源問題への対策の一つとして、酸素や空気等の酸化ガスと、水素やメタン等の還元性ガス(燃料ガス)あるいはメタノール等の液体燃料等とを原料として電気化学反応により化学エネルギーを電気エネルギーに変換して発電する燃料電池が注目されている。この燃料電池は、発電に使用される原料のガスや液体燃料が豊富に存在すること、また、その発電原理より排出される物質が水であること等より、クリーンなエネルギー源として様々な検討がされている。
最小発電単位である単位燃料電池は、電解質膜の一方の面に燃料極(アノード触媒層)と、もう一方の面に空気極(カソード触媒層)とが電解質膜を挟んで対向するように設けられた膜電極接合体(MEA:Membrane Electrode Assembly)を含んで構成される。単位燃料電池はメタルセパレータ等の発電部用セパレータを介して複数積層されて燃料電池スタックとされる。通常、セパレータには、流体流路が形成され、発電領域に、MEA対向面に燃料ガス流路、酸化ガス流路、MEA対向面と反対側面に冷媒流路が形成され、非発電領域に、燃料ガスマニホールド、酸化ガスマニホールド、冷媒マニホールドが形成されている。燃料ガスが燃料ガスマニホールド、燃料ガス流路に流され、酸化ガスが酸化ガスマニホールド、酸化ガス流路に流され、冷媒が冷媒マニホールド、冷媒流路に流される。流体流路はまわりから接着剤またはガスケット等のシール材によって外部からシールされる。
単位燃料電池は発電部用セパレータを介して積層されて積層体とされ、積層体の積層方向両端には、ターミナル、インシュレータ、エンドプレートが配置され、積層体が積層方向に締め付けられて固定され、燃料電池スタックが構成される。
燃料電池が氷点下環境におかれると、生成水等がMEA中等で凍結することがあるが、燃料電池の低温(氷点下環境)起動時には、発電による発熱が熱源となってMEA中で凍結水の氷解が進み、プロトン移動、電子移動が可能な湿潤状態となる。しかし、燃料電池スタックの積層体端部の単位燃料電池ではターミナル、エンドプレート等への熱の持ち出し量が大きいため、低温起動の初期状態において、端部の単位燃料電池での電圧低下の発生や低温起動に時間を要する等の問題がある。
そこで、例えば特許文献1〜3には、積層体のターミナル、エンドプレート等への伝熱を分断するために、積層体の少なくとも一端とターミナルとの間に断熱層を備える断熱セルを配置することが記載されている。
特開平7−326379号公報 特開2004−152502号公報 特開2005−19223号公報
従来、積層体の少なくとも一端とターミナルとの間に断熱層を備える断熱セルを配置した構成において、メタルセパレータ等の発電部用セパレータを流用して、断熱材等の断熱層を保持することが多かった。例えば、図12に従来の断熱セルの模式断面図を示すように、断熱セル100は、樹脂フレーム104の貫通部分108においてメタルセパレータ102aと102bとの間に断熱材106を挟持し、接着層110により樹脂フレーム104とメタルセパレータ102aと102bとがシールされて構成されている。しかし、単位燃料電池の積層時や発電時に断熱セル100に面圧がかかることにより、断熱セル100のメタルセパレータ102aが板厚が薄いためにたわみ、メタルセパレータ102aと102bとの間に挟持された断熱材106を押し潰し、断熱セル100の断熱性能を低下させることがあった。
本発明は、断熱セルの変形を防止することができ、優れた断熱性能を有する燃料電池である。
本発明は、膜電極接合体を含む発電部を発電部用セパレータを介して複数積層した積層体を備える燃料電池であって、前記積層体の少なくとも一端部に、断熱層を備える断熱セルを有し、前記断熱層内に前記断熱層よりも剛性の高い高剛性部材が配置されている。
また、前記燃料電池において、前記断熱セルは、断熱セル用樹脂フレームを有し、前記高剛性部材が前記断熱セル用樹脂フレームの貫通部分に設けられた梁状部材であることが好ましい。
また、前記燃料電池において、前記断熱セルは、断熱セル用セパレータを有し、前記断熱セル用樹脂フレーム及び前記断熱セル用セパレータにより形成された空間に導電性の断熱部材が配置されていることが好ましい。
また、前記燃料電池において、前記断熱セル用セパレータは、前記発電部用セパレータとは形状が異なることが好ましい。
また、前記燃料電池において、前記断熱セル用セパレータは、前記梁状部材に対応する部位に凸部を有し、前記凸部と前記梁状部材との間に接着層を有することが好ましい。
本発明では、膜電極接合体を含む発電部を発電部用セパレータを介して複数積層した積層体の少なくとも一端部に断熱セルを備える燃料電池において、断熱セルの断熱層内に断熱層よりも剛性の高い高剛性部材が配置されていることにより、断熱セルの変形を防止することができ、優れた断熱性能を有する燃料電池を提供することができる。
本発明の実施の形態について以下説明する。本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
<燃料電池及び燃料電池用ガスケット>
図1に、本実施形態に係る固体高分子電解質型の燃料電池10の一例の概略側面図を示す。また、図2に、本実施形態に係る燃料電池10におけるMEA(膜電極接合体)40の一例の概略断面図を示す。
図2に示すように、MEA40は、電解質膜11と、電解質膜11の一方の表面に配置された触媒層12を含む燃料極(アノード)14と、電解質膜11の他方の表面に配置された触媒層15を含む空気極(カソード)17とから構成される。触媒層12及び15と発電部用セパレータ(図2において図示せず)との間には、通気性を有するガス拡散層13,16がアノード側、カソード側にそれぞれ設けられる。
発電部であるMEA40を単位燃料電池として、発電部用セパレータを介して積層し、セル積層体とすることができる。また、発電部であるMEA40を単位燃料電池とし、MEA40を一対の発電部用セパレータにより挟持して単セルとして、その単セルを積層してセル積層体としてもよい。以下、MEA40を一対の発電部用セパレータにより挟持して単セルとして、その単セルを積層したセル積層体を例として本実施形態を説明するが、これに限定されるものではない。ここで、単位燃料電池は最小発電単位である。
本実施形態では、図1における各単セル19は、図2に示すMEA40の拡散層13,16の両外側を一対の発電部用セパレータにより挟持して構成される。図1のように、単セル19を積層してセル積層体38とし、セル積層体38のセル積層方向両端に、ターミナル20、インシュレータ21、エンドプレート22を配置し、セル積層体38のセル積層方向の少なくとも一端部の単セル19とターミナル20との間に断熱セル32を配置し、セル積層体38をセル積層方向に締め付け、セル積層体38の外側でセル積層方向に延びる締結部材(例えば、テンションプレート)24、ボルト・ナット25等にて固定して、燃料電池スタック23を構成する。ここで、セル積層体38のセル積層方向の両端部の単セル19とターミナル20との間にそれぞれ断熱セル32を配置してもよい。また、断熱セル32の位置は、セル積層体38のセル積層方向の最端部に限らず、セル積層方向の断熱セル32の外側にさらに単セル19を少なくとも1層備える構成でも良い。なお、セル積層体38における単セル19の積層数は1層以上であれば良く特に制限はない。
図3に単セル19の一例の上面概略図を示す。単セル19は、中央部にガス流路と冷媒流路と電極が存在し発電を行う発電領域51を有し、その周囲に位置し発電を行わない非発電領域52を有する。本例におけるセパレータは発電部用の金属製セパレータ(以下、発電部用メタルセパレータという)18である。図4に単セル19を分解した概略斜視図を示すように、単セル19において、MEA40と発電部用メタルセパレータ18との間で、非発電領域52の部位に、枠状の(発電領域51に対応する領域が中抜きされた)発電部用樹脂フレーム36が設けられており、MEA40は2枚の発電部用樹脂フレーム36で挟まれ、その2枚の発電部用樹脂フレーム36が2枚の発電部用メタルセパレータ18で挟まれる。発電部用メタルセパレータ18と発電部用樹脂フレーム36には、非発電領域52において、燃料ガスマニホールド30、酸化ガスマニホールド31、冷媒マニホールド29がそれぞれ形成されている。なお、非発電領域52における燃料ガスマニホールド30、酸化ガスマニホールド31及び冷媒マニホールド29の配置位置は、図3,4の位置に限定されるものではない。
図5に、図3におけるA−A断面概略図を示す。発電部用メタルセパレータ18により、発電領域51において、MEA40のアノード側に燃料ガス(通常は水素)を供給するための燃料ガス流路27が形成され、MEA40のカソード側に酸化ガス(酸素、通常は空気)を供給するための酸化ガス流路28が形成されている。また、発電部用メタルセパレータ18には冷媒(通常は冷却水)を流すための冷媒流路26も形成されている。図3,4の燃料ガスマニホールド30は図5の燃料ガス流路27と連通しており、酸化ガスマニホールド31は酸化ガス流路28と連通しており、冷媒マニホールド29は冷媒流路26と連通している。マニホールド30、31、29と発電領域の流体流路27、28、26は、それぞれ図示しない連通路を介して、連通しており、連通路にも流体が流れる。通常、単セル19において、冷媒流路26、燃料ガス流路27及び酸化ガス流路28は、複数個並列に形成される。
発電部用メタルセパレータ18には通常、隣接する単セル19間の電気接触抵抗を低減するためにメタルセパレータ基材47のMEA40との対向面(MEA対向面)の反対側面に貴金属コート42aが形成され、発電部用メタルセパレータ18とMEA40との電気接触抵抗を低減するとともに原料ガス(燃料ガス、酸化ガス)及び生成水中の酸性成分等による発電部用メタルセパレータ18の腐食を抑制するためにメタルセパレータ基材47のMEA対向面に貴金属コート42b、または貴金属コート42b及び耐食コート44が形成される。表面処理コートのうち耐食コート44は、メタルセパレータ基材47の連通路を構成する部分にも形成されることが望ましい。なお、発電部用メタルセパレータ18の構成はこれらに限定されない。
MEA40を挟んだ一対の発電部用樹脂フレーム36間は接着剤等を用いた接着層49によりシールされる。一方、貴金属コート42a,42b、耐食コート44等の表面処理コートが形成された発電部用メタルセパレータ18は、接着剤等を用いた接着層46により発電部用樹脂フレーム36とシールされる。また、隣接する単セル19の間は、リップ部を有するガスケット等によりシールされる。ガスケットは燃料ガスマニホールド、酸化ガスマニホールド及び冷媒マニホールドを流れる各種流体(燃料ガス、酸化ガス、冷媒)を相互にかつ外部から分離した状態で、これらの流体をシールする。シール材としてガスケットを使用することにより、容易に単セル19の取り外し分解が可能となる。
図6に、本実施形態に係る断熱セル32の一例を分解した概略斜視図を示す。図6に示すように、本実施形態に係る断熱セル32は、一対の断熱セル用セパレータ33a,33bと、断熱セル用樹脂フレーム34と、断熱層35とを備える。また図7に、図6におけるB−B概略断面図を示し、図8には断熱層35を備える断熱セル用樹脂フレーム34の概略上面図を示す。図6〜8に示すように、断熱セル用樹脂フレーム34には、断熱層35内に断熱層35よりも剛性の高い高剛性部材として少なくとも1つの梁状部材56が断熱層35を分断する形で設けられている。これにより、単位燃料電池の積層時や発電時に断熱セル32に面圧がかかることにより、断熱セル用セパレータ33a,33bがたわみ、挟持した断熱層35が押し潰され、断熱セル32の断熱性能が低下することを防止することができる。また、断熱セル用セパレータ33a,33bの板厚を薄くすることができ(例えば、約0.1mm〜0.2mm)、接触抵抗の低減、重量の低減等の効果がある。なお、断熱セル用セパレータ33a,33b及び断熱セル用樹脂フレーム34には、発電部用樹脂フレーム36と同様に、燃料ガスマニホールド30、酸化ガスマニホールド31及び冷媒マニホールド29が形成されている。
図7に示すように断熱層35は、断熱セル用樹脂フレーム34の貫通部分54及び断熱セル用セパレータ33a,33bにより形成された空間に配置されており、断熱層35を構成する断熱部材(断熱材)37が、断熱セル用セパレータ33aと33bとの間で挟持されている。断熱セル用セパレータ33a,33bの周囲部分と、断熱セル用樹脂フレーム34とは接着層62によりそれぞれシールされている。また、断熱セル用セパレータ33a,33bは、断熱セル用樹脂フレーム34の梁状部材56に対応する部位に凸部58a,58bをそれぞれ有し、凸部58a,58bと断熱セル用樹脂フレーム34の梁状部材56との間に接着層60を有することが好ましい。これにより、断熱セル32の面内密着性が向上するため、接触抵抗を低減することができる。
断熱セル用樹脂フレーム34における梁状部材56の剛性は、断熱層35の剛性よりも高ければ良く、特に制限はない。例えば、梁状部材56の剛性は、断熱層35を構成する断熱材37の剛性よりも高ければ良く、ヤング率が500〜2000MPaの範囲であることが好ましい。ヤング率が100MPa未満であると、通常断熱層35に用いられる断熱材37よりも剛性が低くなるため、断熱セル用セパレータ33a,33bがたわむことを防止できない場合があり、また断熱層の厚さを確保できない場合がある。
断熱セル用樹脂フレーム34に配置される梁状部材56の数は、断熱セル用セパレータ33a,33bがたわむことを防止できれば良く時に制限はない。図6及び図8の例では、梁状部材56の数は4本である。梁状部材56の数は、貫通部分54や断熱層35の平面積や梁状部材56の幅、接着層60の接着性等に応じて決めれば良く、少なくとも1本以上であればよい。また、梁状部材56は、断熱セル用セパレータ33a,33bに均一に面圧がかかるように貫通部分54において等間隔に配置されることが好ましい。
梁状部材56の幅(図7,8におけるd)は、断熱セル用セパレータ33a,33bがたわむことを防止できれば良く時に制限はない。梁状部材56の幅dは、貫通部分54や断熱層35の平面積や梁状部材56の数、接着層60の接着性等に応じて決めれば良いが、例えば、0.5mm〜2.0mmの範囲、好ましくは0.8mm〜1.8mmの範囲とすることができる。
断熱セル32は発電に関与するものではないが、導電性を有する必要がある。そこで、断熱層35には導電性が要求される。断熱層35を構成する断熱材37は、導電性が高く、断熱性能に優れたものであれば良く特に制限はないが、例えば、カーボンクロス、カーボンペーパ、ガラス状カーボン等のカーボン材料等が挙げられる。
断熱層35の厚みは、断熱性能と接触抵抗のバランスを考慮して、例えば0.8mm〜1.8mmとすることができる。断熱層35の厚みが0.8mmより薄いと十分な断熱性能が得られない場合があり、1.8mmより厚いと接触抵抗が高くなる場合がある。
本実施形態に係る断熱セルは、図9のように、断熱セル用セパレータ33bの樹脂フレーム34対向面と反対側にSUS等の断熱プレート66を挟んでさらに断熱セル用セパレータ68を有する構成であっても良い。これにより断熱セル32の断熱性をさらに向上することができる。なお、断熱セル用セパレータ33b及び68と、断熱プレート66との間はそれぞれ接着層64によりシールされている。また、断熱セル用セパレータ33b及び68と、断熱プレート66とによりそれぞれ酸化ガス流路70及び燃料ガス流路72が形成されている。
図10(a),(b)に、断熱セル用樹脂フレーム34の他の例の概略上面図を示す。図10(a),(b)に示すように、断熱セル用樹脂フレーム34には、断熱層35よりも剛性の高い高剛性部材として、断熱層35内に正方形状、長方形状等の四角状の島状部材74が少なくとも1つ設けられている。これにより、単位燃料電池の積層時や発電時にセルに面圧がかかることにより、断熱セル用セパレータ33a,33bがたわみ、挟持した断熱層35が押し潰され、断熱セル32の断熱性能が低下することを防止することができる。島状部材74の形状、数、大きさ(幅、長さ)等は断熱セル用セパレータ33a,33bに均一に面圧がかかるようにすれば良く特に制限されない。また、図11のように、図7のような断熱セル用樹脂フレーム34を用いずに、断熱セル用セパレータ33a,33bの凸部58a,58bを接着層76を介して直接接合して梁状部材78や島状部材を構成しても良い。
本実施形態において、断熱セル用セパレータ33a,33bは、積層体が備える発電部用セパレータとは形状が異なることが好ましいが、その層構成は発電部用メタルセパレータ18と同様のものを用いることができる(なお、図7,9,11において表面処理コートは省略してある。)。発電部用メタルセパレータ18及び断熱セル用セパレータ33a,33bが含むメタルセパレータ基材を構成する材料は、例えば、ステンレス鋼、アルミニウムまたはその合金、チタンまたはその合金、マグネシウムまたはその合金、銅またはその合金、ニッケルまたはその合金、鋼等である。なお、メタルセパレータ基材の表面部が不働態膜を形成している場合は、その不働態膜も基材の一部を構成する。また、メタル製の断熱セル用セパレータ33a,33bの代わりに、焼成カーボン等のカーボン系材料等で構成されるセパレータを使用しても、上記高剛性部材を備えることにより、面圧がかかることによるセパレータのたわみ、割れ等を防止することができる。
貴金属コート42a,42bは、例えば、金、銀、白金、パラジウムまたはそれらの合金等を含んで構成される。また、耐食コート44は、例えば、カーボン等を含んで構成される。
発電部用樹脂フレーム36及び断熱セル用樹脂フレーム34を構成する材料は、例えば、フッ素系樹脂等である。また、梁状部材56や島状部材74を構成する材料は、断熱セル用樹脂フレーム34と同様のものを用いることができる。
接着層46,49,60,62,64,76は、例えば、シリコーン、オレフィン、エポキシ、アクリルなどの樹脂等の接着剤等を含んで構成され、塗布時には液状で、接着剤の両側の部材で押されて拡げられ、塗布後に乾燥または熱により固化される。
ガスケットを構成する材料は、例えば、VMQ等のシリコーン系ゴム、FKM等のフッ素系ゴム、EPDM(エチレンプロピレンジエンゴム)等である。
電解質膜11としては、プロトン(H)等のイオン伝導性の高い材料であれば特に制限はなく、例えば、パーフルオロスルホン酸系等の固体高分子電解質が用いられる。具体的には、ジャパンゴアテックス(株)のゴアセレクト(Goreselect、登録商標)、デュポン社(Du Pont社)のナフィオン(Nafion、登録商標)、旭化成(株)のアシプレックス(Aciplex、登録商標)、旭硝子(株)のフレミオン(Flemion、登録商標)等のパーフルオロスルホン酸系固体高分子電解質を使用することができる。
触媒層12,15は、例えば、白金(Pt)等を担持したカーボン、白金(Pt)等をルテニウム(Ru)等の他の金属と共に担持したカーボン等の触媒をナフィオン(登録商標)等の固体高分子電解質等の樹脂に分散させて成膜されたものである。
ガス拡散層13,16としては、導電性が高く、燃料及び空気等の原料の拡散性が高い材料であれば特に制限はないが、多孔質導電体材料であることが好ましい。導電性の高い材料としては、例えば、金属板、金属フィルム、導電性高分子、カーボン材料等が挙げられ、カーボンクロス、カーボンペーパ、ガラス状カーボン等のカーボン材料が好ましく、カーボンクロス、カーボンペーパ等の多孔質カーボン材料であることがより好ましい。
燃料電池10の各単位燃料電池において、例えば、燃料極14に供給する燃料ガスを水素ガス、空気極17に供給する酸化ガスを空気として運転した場合、燃料極14の触媒層12において、
2H → 4H+4e
で示される反応式(水素酸化反応)を経て、水素ガス(H)から水素イオン(H)と電子(e)とが発生する。電子(e)は拡散層13から外部回路を通り、空気極17の拡散層16から触媒層15に到達する。触媒層15において、供給される空気中の酸素(O)と、電解質膜11を通過した水素イオン(H)と、外部回路を通じて触媒層15に到達した電子(e)により、
4H+O+4e → 2H
で示される反応式(酸素還元反応)を経て、水が生成する。このように燃料極14及び空気極17において化学反応が起こり、電荷が発生して電池として機能することになる。そして、一連の反応において排出される成分は水であるので、クリーンな電池が構成されることになる。
<燃料電池の製造方法>
上記燃料電池の絶縁セルは、例えば、絶縁セル用樹脂フレームの貫通部分に、断熱層を形成するための断熱フィルム等の断熱部材(断熱材)を配置し、断熱部材を配置した絶縁セル用樹脂フレームを一対の絶縁セル用セパレータの間に挟持する挟持工程と、断熱部材を有する絶縁セル用樹脂フレームを挟持した絶縁セル用セパレータの間に面圧をかけて接合する接合工程と、を含む方法により得られる。
まず、図6のように、絶縁セル用樹脂フレーム34の貫通部分54に、断熱層35を形成するための断熱フィルム等の断熱部材を配置し、所定の部位に接着剤等を塗布した後、断熱部材を配置した絶縁セル用樹脂フレーム34を一対の絶縁セル用セパレータ33a,33bの間に挟持する(挟持工程)。
次に、断熱部材を有する絶縁セル用樹脂フレーム34を挟持した絶縁セル用セパレータ33a,33bの間に面圧をかけて接合する(接合工程)。
ここで、挟持工程において、断熱フィルム等の断熱部材としてカーボン系材料を使用した場合、粘土状の材質であるため、ある程度断熱部材の膜厚を所定の厚みより大きめに設定しておき、接合工程において接合時の荷重がかかったときに所定の厚みになるようにしておくことが好ましい。例えば、断熱セル32における断熱層35の目的の厚みが0.8mm〜1.8mmの場合、断熱フィルムの膜厚を断熱層35の厚みより+0.1mm〜+0.3mm程度に設定しておけばよい。絶縁セル用セパレータ、絶縁セル用樹脂フレーム及び断熱部材の厚みは通常それぞれ寸法ばらつきがあり、これらの寸法ばらつきを考慮して、接合工程において接着層(例えば、図7における接着層60,62)の厚みを設定する必要がある。この方法によれば、断熱層の断熱性を維持しつつ、接触抵抗を減らすことができる。
これらの方法により、優れた断熱性能を有する燃料電池を製造することができる。なお、これらは上記燃料電池用絶縁セルの製造方法の一例を示したものであり、これらの方法に限定されるわけではない。
以降、公知の方法に従い、単位燃料電池及び発電部用セパレータを用いて、単位燃料電池を所定数積層し、上記燃料電池用絶縁セルを配置して燃料電池とすることができる。
本実施形態に係る燃料電池は、例えば、携帯電話、携帯用パソコン等のモバイル機器用小型電源、自動車用電源、家庭用電源等として用いることができる。
本発明の実施形態に係る燃料電池の一例を示す概略側面図である。 本発明の実施形態に係る燃料電池におけるMEA(膜電極接合体)の一例を示す概略断面図である。 本発明の実施形態に係る燃料電池における単セルの一例の概略上面図を示す。 本発明の実施形態に係る燃料電池における単セルの一例を分解した概略斜視図である。 本発明の実施形態に係る燃料電池における図3の単セルのA−A線の概略断面図である。 本発明の実施形態に係る燃料電池における断熱セルの一例を分解した概略斜視図である。 本発明の実施形態に係る燃料電池における図6の断熱セルのB−B線の概略断面図である。 本発明の実施形態に係る燃料電池における断熱セル用樹脂フレームの一例の概略上面図を示す。 本発明の実施形態に係る燃料電池における断熱セルの他の例の概略断面図である。 本発明の実施形態に係る燃料電池における断熱セル用樹脂フレームの他の例の概略上面図を示す。 本発明の実施形態に係る燃料電池における断熱セルの他の例の概略断面図である。 従来の燃料電池における断熱セルの変形の様子を示す概略断面図である。
符号の説明
10 燃料電池、11 電解質膜、12,15 触媒層、13,16 拡散層、14 燃料極(アノード)、17 空気極(カソード)、18 発電部用メタルセパレータ、19 単セル、20 ターミナル、21 インシュレータ、22 エンドプレート、23 燃料電池スタック、24 締結部材、25 ボルト・ナット、26 冷媒流路(冷却水流路)、27,72 燃料ガス流路、28,70 酸化ガス流路、29 冷媒マニホールド、30 燃料ガスマニホールド、31 酸化ガスマニホールド、32,100 断熱セル、33a,33b,68,102a,102b 断熱セル用セパレータ、34,104 断熱セル用樹脂フレーム、35 断熱層、36 発電部用樹脂フレーム、37 断熱部材(断熱材)、38 セル積層体、40 MEA、42a,42b 貴金属コート、44 耐食コート、46,49,60,62,64,76,110 接着層、47 メタルセパレータ基材、51 発電領域、52 非発電領域、54,108 貫通部分、56,78 梁状部材、58a,58b 凸部、66 導電プレート、74 島状部材、106 断熱材。

Claims (5)

  1. 膜電極接合体を含む発電部を発電部用セパレータを介して複数積層した積層体を備える燃料電池であって、
    前記積層体の少なくとも一端部に、断熱層を備える断熱セルを有し、
    前記断熱層内に前記断熱層よりも剛性の高い高剛性部材が配置されていることを特徴とする燃料電池。
  2. 請求項1に記載の燃料電池であって、
    前記断熱セルは、断熱セル用樹脂フレームを有し、
    前記高剛性部材が前記断熱セル用樹脂フレームの貫通部分に設けられた梁状部材であることを特徴とする燃料電池。
  3. 請求項2に記載の燃料電池であって、
    前記断熱セルは、断熱セル用セパレータを有し、
    前記断熱セル用樹脂フレーム及び前記断熱セル用セパレータにより形成された空間に導電性の断熱部材が配置されていることを特徴とする燃料電池。
  4. 請求項3に記載の燃料電池であって、
    前記断熱セル用セパレータは、前記発電部用セパレータとは形状が異なることを特徴とする燃料電池。
  5. 請求項3または4に記載の燃料電池であって、
    前記断熱セル用セパレータは、前記梁状部材に対応する部位に凸部を有し、前記凸部と前記梁状部材との間に接着層を有することを特徴とする燃料電池。
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