JP2008144381A - 雪崩・落石予防柵 - Google Patents

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Abstract


【課題】支柱の設置部への取付構造を改良し、安価で耐久性に優れた雪崩・落石予防柵を提供する。
【解決手段】所定の間隔で複数の支柱2を設け、支柱2間に網体3を設けた雪崩・落石防護柵1において、支柱2を全方向に傾動可能に立設し、支柱2の上下と前側の斜面Sとを控えロープ材61,据付けロープ材62で連結する。支柱2が全方向に傾動可能であるから、設計時に考慮する斜面S水平方向の雪圧などの荷重のほか、雪などの沈降力や斜面Sの凹凸に起因する支柱2に斜めに加わる荷重やその向きの変化に柔軟に対応でき、雪崩・落石防護柵1としての機能の幅が広がり、耐久性が向上する。
【選択図】図3

Description

本発明は、雪崩・落石防護柵に関する。
一般に、この種の防護柵として、所定の間隔で支柱を設け、各支柱の間に水平ロープ材を水平方向のスライドを許容した状態で係留し、水平ロープ材の両端は固定し、各支柱間を水平ロープ材に掛止されたワイヤ製のネットで遮蔽した防護柵(例えば特許文献1)や、支柱間に張り渡された保持ロープの中途に、同保持ロープに及んでくる衝撃エネルギーを吸収するためのブレーキ装置が設けてあり、このブレーキ装置が、重ね合わされた両端部を緊締部材によって固定したループ管を有しており、当該保持ロープがこのループ管内を通り、他方端部の管口からでて延びており、緊締部でのループ管重畳部の摩擦及びループ管と緊締部材との間の摩擦によりエネルギー吸収する防護柵(例えば特許文献2)や、山側の地山と支柱の上部及び下部とを据付用ロープで接続した吊棚式の防護柵などが知られている。
特公平7−18134号公報 特開平10−88527号公報
上記特許文献1又は2のように、防護柵には、鋼製やコンクリート製のものが広く普及しているが、これらは斜面に予め現場打ちコンクリートで下部工を構築し、この下部工を支持体としてその上に柵の上部工を構築する構造であり、現場での斜面の切土と下部工の施工が必要であった。
また、上記吊柵式の防護柵では、下部工は不要となるが、上部工を据付用ロープで支持固定する構造であって、上部工の支柱などは地山に載置されているだけであるから、下部工を設けるものに比べて、安定性に欠ける問題がある。
そこで、本発明は、支柱の設置箇所への取付構造を改良し、安価で耐久性に優れた雪崩・落石予防柵を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、所定の間隔で複数の支柱を設け、前記支柱間に網体を設けた雪崩・落石防護柵において、前記支柱を全方向に傾動可能に立設し、前記支柱の上下と山側の地山とをそれぞれロープ材で連結したものである。
また、請求項2の発明は、前記支柱の設置箇所と該支柱とに、前記支柱を傾動可能とする傾動構造を設け、この傾動構造は、前記設置箇所に立設した係合突起と、前記支柱下部に設けられ前記係合突起が遊嵌する係合受部とを備えるものである。
また、請求項3の発明は、前記係合受部は、前記支柱下部に開口した係合孔を有し、前記係合突起の上部に、前記係合孔の上部に係止する係止頭部を設けたものである。
また、請求項4の発明は、前記設置箇所にアンカー部材を埋設し、このアンカー部材に前記係合突起を固定したものである。
また、請求項5の発明は、前記アンカー部材が前記支柱より細い鋼管である。
また、請求項6の発明は、前記支柱の上部と前記ロープ材とを上下及び左右回動可能に連結する回動連結部材を備えるものである。
また、請求項7の発明は、前記網体と前記支柱との連結箇所を上下の2箇所にしたものである。
また、請求項8の発明は、前記上下を前記支柱に連結した前記網体は、撓み部を有するものである。
請求項1の構成によれば、支柱が全方向に傾動可能であるから、設計時に考慮する斜面水平方向の雪圧などの荷重のほか、雪などの沈降力や斜面の凹凸に起因する支柱に斜めに加わる荷重やその向きの変化に柔軟に対応でき、防護柵としての機能の幅が広がり、耐久性が向上する。
また、請求項2の構成によれば、設置場所に立設した係合突起を、支柱下部の係合受部を挿入するように支柱をセットすることにより、支柱を全方向に傾動可能とすることができる。
また、請求項3の構成によれば、支柱が所定角度だけ倒れると、係止頭部が挿入孔の上部に係止し、それ以上の支柱の倒れを防止することができる。
また、請求項4の構成によれば、アンカー部材により、支柱の回転中心となる係合突起を固定することができる。
また、請求項5の構成によれば、従来に比べて施工が容易で且つ安価な基礎構造が得られ、且つ、支柱下部の沈下やずれなどの発生を防ぐことができる。
また、請求項6の構成によれば、支柱の傾動に対応して、支柱とロープ材との連結箇所が回動し、それらの連結箇所付近に無理な力が加わることがない。
また、請求項7の構成によれば、支柱に発生する断面力を軸力とし、これにより支柱に加わるモーメントを略ゼロにすることができ、支柱の断面を小さくすることが可能となり、コスト削減を図ることができる。
また、請求項8の構成によれば、網体に加わる雪圧などをフレキシブルに受け止め、網体を構成する部材に発生する張力などを低減することができる。
本発明における好適な実施の形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須要件であるとは限らない。各実施例では、従来とは異なる新規な雪崩・落石予防柵を採用することにより、従来にない雪崩・落石予防柵が得られ、その雪崩・落石予防柵について記述する。
以下、本発明の実施例を添付図面を参照して説明する。図1〜図17は本発明の実施例1を示し、同図に示すように、雪崩・落石防護柵1は、設置箇所である斜面Sあるいは斜面の下部に、所定の間隔で複数の支柱2R,2,2,2Lを設け、これら支柱2R,2,2,2Lの間に網体3を設けてなる。尚、Yは、防護柵1の山側を示す。
前記支柱2R,2,2Lは、鋼管などからなり、前記斜面Sには、支柱2R,2,2Lの設置箇所に対応して、アンカー部材4が挿入されており、この例では、アンカー部材4は前記支柱2R,2,2Lより細い鋼管からなり、そのアンカー部材4の下端を斜めに切断して先鋭に形成し、上端に鍔部4Aを設けている。また、前記アンカー部材4に対応して、斜面Sには砕石充填部5が形成されている。この砕石充填部5は、水平方向の水平底面部5Aと、この水平底面部5Aの地中側先端とアンカー部材4の上部とを結ぶ傾斜底面部5Bと、斜面Sとで囲まれた部分に砕石を充填して形成されている。尚、砕石充填部5は左右方向に所定の幅を有し、支柱毎に設けられている。
図7〜図8に示すように、前記アンカー部材4は、砕石充填部5の斜面Sの上下方向略中央に挿入されており、そのアンカー部材4の上端には、ベースプレート6が固着されている。この例では、アンカー部材4の前記鍔部4Aと前記ベースプレート6をボルトナットで固着されている。また、前記ベースプレート6の中央には、雌螺子孔7を穿設すると共に、前記ベースプレート6の中央下部に雌螺子筒8を固着し、この雌螺子筒8はアンカー部材4内に挿入配置されており、その雌螺子孔7と雌螺子筒8とに連続してネジ棒9が螺合され、該ネジ棒9の上部が、ベースプレート6の上面から上部に突出している。
図5などにも示すように、前記ベースプレート6の中央上面に、円形の凹部10を形成し、この凹部10に係合突起11の下端が挿入されると共に、前記係合突起11の下端が前記ネジ棒9に螺合され、これにより係合突起11がアンカー部材4に固着されている。
前記係合突起11は、裁頭円錐型で下端の直径より高さ寸法の高い本体12と、この本体12の上部に一体に設けた係止頭部13とを備え、この係止頭部13は、上方に向って拡大するテーパー状拡大部13Aと、この上部に設けた円柱部13Bとを備える。また、前記ベースプレート6の中央には、リング状の傾動案内板14が設けられ、この傾動案内板14の中央には、前記本体12の下部を挿入する孔14Aが設けられ、さらに、その傾動案内板14の外周には湾曲面14Bが形成され、この例では湾曲面14Bは半円形をなしている。尚、湾曲面14Bは、その外周上角部のみに設ければよい。
前記支柱2R,2,2Lの下端には、前記傾動案内板14に載置する傾動プレート15が固着され、この傾動プレート15は支柱2R,2,2Lと直交する。前記傾動プレート15の外径は前記ベースプレート6より大きく、その傾動プレート15の中央には、係合孔16が形成され、この係合孔16の内周面は、湾曲面16Aに形成され、この例では、半円形をなす。また、前記係合孔16に前記本体12が挿入されている。また、前記支柱2R,2,2Lの下部の内部には、前記係合孔16に連続する空洞部17とが形成され、前記係合孔16と空洞部17により、前記係合突起11が遊嵌する係合受部18が構成され、傾動構造19は、それら係合突起11と係合受部18とからなる。
そして、図6に示すように、前記支柱2を傾けると、斜めとなった傾動プレート15の下側下面が、傾動案内板14の湾曲面14Bに沿って摺動しながら傾き、係合孔16は湾曲面16Aが係合突起11の本体12に摺動し、一方、所定角度以上に傾くと、斜めとなって係合孔16の上側の上部である上縁が、係止頭部13に当接状態で係合し、それ以上の傾きが防止される。尚、この例では、支柱2R,2,2Lを、全方向に略40度程度、傾動することができる。
支柱2の下部と前側である山側の地山とは据付けロープ材により連結され、支柱2R,2,2Lの上部と地山とは控えロープ材により連結され、また、支柱2R,2,2Lの上下の後側には、前記網体3が連結され、さらに、支柱2,2の上部間には、間隔保持用ロープ材が設けられる。
そのため、図7などに示すように、前記支柱2R,2,2Lの下部には、その前,後(山側,谷側)に、据付け用ロープ用連結部21,網体用連結部22が設けられ、それら連結部21,22は、支柱2に固定したリング101とこのリング101の中央に形成された孔102とからなり、この孔102を用いてロープ材の端部が連結される。また、下部のリング101の下部は前記傾動プレート15に固着され、さらに、そのリング101の上部は、支柱2に固定した補強リング20にも固定されている。
同様に、図13などに示すように、前記支柱2の上部には、その前,後に、据付け用ロープ用連結部23,網体用連結部22が設けられ、それら連結部23,21は、支柱2R,2,2Lに固定したリング101とこのリング101の中央に形成された孔102とからなり、この孔102を用いてロープ材の端部が連結される。また、下部のリング101は、支柱2に固定した上下の補強リング20,20にも固定されている。
さらに、支柱2R,2,2Lの上端には、図12及び図13に示すように、該支柱2,2L,2Rの上部を塞ぐ蓋体24が設けられ、この蓋体24の上部に連結軸25が設けられ、この連結軸25に間隔保持用ロープ材26を連結することにより、隣り合う支柱2R,2,2,2Lの上部間が間隔保持用ロープ材26により連結される。
次に、斜面Sに設けるロープ固定用のアンカー31について説明する。図8〜図9に示すように、アンカー31は、斜面3に削孔32を形成し、この削孔32内に、エポキシ樹脂を粉体塗装したネジ棒33を挿入し、このネジ棒33の先端にはナット34が螺合され、また、ネジ棒33の長さ方向中央側には複数のスペーサ35が設けられ、前記削孔33にグラウト材36を充填することによりネジ棒33が固定されている。
さらに、このネジ棒33の先端には、アンカー側接続用金具41が取り付けられる。この接続用金具41は、本体ベース42の両側に側板部43,43を一体に備えたコ字形をなし、その本体ベース42に筒部44を一体に設け、この筒部44と本体ベース42とに前記ネジ棒33の先端を挿通し、その先端にナット45を螺着し、前記側板部43,43の間には、ロープ材を連結する連結ピン46,46が上下に装着される。
また、支柱2R,2,2Lの据付けロープ用連結部21及び控えロープ用連結部23には、支柱側接続金具51が取り付けられる。回動連結部材たる前記接続金具51は、図10〜図11に示すように、縦連結部材52と、横連結部材53とを備える。
また、図12〜図16に示すように、その縦連結部材52は、前記リング101に挟む一対の縦挟持板54,54の孔54K,54Kに、ネジ付きピン54Aを挿通すると共に、このネジ付きピン54Aを前記孔102に挿通することにより、連結部21,23に縦連結部材52を、ネジ付きピン54Aを中心に上下方向回動可能に連結し、前記縦挟持板54,54には交差方向をなす一対の横挟持板55,55が設けられており、これら横挟持板55,55には連結孔55A,55Aが穿設されている。
前記横連結部材53は、一対のベース板56,56を間隔を置いて配置し、それらの中央を軸57により連結し、前記一対のベース板56,56には、前記連結孔55A,55Aに対応して連結孔56A,56Aが穿設され、それら一対のベース板56,56に前記一対の横挟持板55,55を挟んだ状態で、それら連結孔55A,56A,56A,55Aにネジ付きピン58を挿通することにより、縦連結部材52に対してネジ付きピン53を、連結ボルト58を中心に左右方向回動可能に連結している。
また、前記一対のベース板56,56には、ネジ付きピン59,59A,59Aを挿通する孔56B,56B,56Bが3箇所挿通配置され、これらネジ付きピン59,59A,59Aと前記ネジ付きピン58とは、正方形の角部の位置に配置されている。すなわち、ネジ付きピン59,59A,59Aは、前,中央左,中央右に位置している。尚、前とは、この場合、山Y側である。
尚、網体用連結部22に連結する場合は、図13〜図14などに示すように、ネジ付きピン59は後(反山側)に位置する。また、網体用連結部22に連結する接続金具51は、連結部21,23に連結する接続金具51に比べて多少大きく形成されているが、基本構成は同一であるので、同一符号を付している。
次に、据付けロープ材62と控えロープ材61について説明する。図1〜図3に示すように、中間の支柱2,2の山側の斜面Sには、3つの前記アンカー31,31,31が並んで設けられており、アンカー31は支柱2の真前と、この左右に設けられている。中間の支柱2の下部の据付けロープ用連結部21と、前記接続用金具41の下の連結ピン46とを据付けロープ材62により連結しており、具体的には、中央のアンカー31と前のネジ付きピン59とを据付けロープ材62で連結し、左右のアンカー31,31と中央左,右のネジ付きピン59A,59Aとを据付けロープ材62で連結している。尚、中央と左右の据付けロープ材62,61は平面で略20度の角度をなす。
また、同様に、中間の支柱2の上部の控えロープ用連結部23と、前記接続用金具41の上の連結ピン46とを控えロープ材61により連結しており、具体的には、中央のアンカー31と前のネジ付きピン59とを控えロープ材61で連結し、左右のアンカー31,31と中央左,右のネジ付きピン59A,59Aとを控えロープ材61で連結している。尚、中央と左右の控えロープ材61,61は平面で略20度の角度をなす。
一方、図1〜図3に示したように、左右の支柱2L,2Rは、その真前と前外側とに前記アンカー31,31が並んで設けられいる。左側端部の支柱2Lの下部の据付けロープ用連結部21と、前記接続用金具41の下の連結ピン46とを据付けロープ材62により連結しており、具体的には、左右の支柱2L,2Rは、中央のアンカー31と前のネジ付きピン59とを据付けロープ材62で連結し、左側端部の支柱2Lは、左のアンカー31と中央左のネジ付きピン59Aとを据付けロープ材62で連結し、右側端部の支柱2Rは、右のアンカー31の中央右のネジ付きピン59Aとを据付けロープ材62で連結している。尚、中央と外側の据付けロープ材62,61は平面で略50度の角度θをなす。
また、同様に、左右の支柱2L,2Rの上部の控えロープ用連結部23と、前記接続用金具41の上の連結ピン46とを控えロープ材61により連結しており、具体的には、左右の支柱2L,2Rは、中央のアンカー31と前のネジ付きピン59とを控えロープ材61で連結し、左側端部の支柱2Lは、左のアンカー31と中央左のネジ付きピン59Aとを控えロープ材61で連結し、右側端部の支柱2Rは、右のアンカー31の中央右のネジ付きピン59Aとを控えロープ材61で連結している。尚、中央と外側の控えロープ材61,61は平面で略50度の角度をなす。
尚、後述するように、支柱2R,2Lの後方においても、据付けロープ材62と控えロープ材61とが連結されている。また、据付けロープ材62と控えロープ材61の途中には、ターンバックスなどの張力調整手段を設けても良い。
次に、前記網体3について説明する。図17に示すように、網体3は、水平方向の横ロープ材71,71を上下に備え、縦方向の縦ロープ材72,72を左右に備え、それらロープ材71,72は両端に輪部71A,72Aを有する。そして、上下の横ロープ材71,71間に、中間縦ロープ材73を上から下に引き回し、この下で下の横ロープ材71に略添う添い部73Sを設け、この添い部73Sの端部で折り返して逆に下から上に引き回し、この上で上の横ロープ材71に略添う添い部73Sを設け、この添い部73Sの端部で上側に折り返し、再度上から下に引き回し、隣り合う中間縦ロープ材73間に所定の間隔を設けている。尚、この間隔は、数10cm程度であり、例えば30〜80cm程度である。
また、縦ロープ材72,72間に、中間横ロープ材74を左から右に引き回し、この右で右の縦ロープ材72に略添う添い部74Sを設け、この添い部74Sの端部で折り返して逆に右から左に引き回し、この左で縦ロープ材72に略添う添い部74Sを設け、この添い部74Sの端部で右側に折り返し、再度右から左に引き回し、左右で隣り合う中間横ロープ材74間に所定の間隔を設けている。尚、この間隔は、数10cm程度であり、例えば30〜80cm程度である。また、前記中間縦ロープ材73及び中間横ロープ材74は、ロープ材71,72との交差箇所を結束するなどして固定される。
そして、それらロープ材71,72,73,74により、略桝目状の網が形成される。さらに、これらロープ材71,72,73,74に、それより桝目の小さい金網75を重ねて前記網体3が形成される。
次に、前記網体3の網体用連結部22への連結構造について説明する。前記網体用連結部22には、前記支柱側接続金具51が連結される。即ち、支柱の後側上下に支柱側接続金具51が連結される。この連結は、前記連結部21,23と接続金具51との連結構造と同一である。そして、網体3の縦ロープ材72の上下の輪部72A,72Aを、上下の後のネジ付きピン59,59に連結し、この状態で、図3に示すように、縦ロープ材72は撓む。また、横ロープ材71の左右の輪部71A,71Aを、対応する左右のネジ付きピン59A,59Aに連結し、この状態で、図1に示すように、横ロープ材72は撓み、これらにより、取付状態において、網体3の中心側には、図1に示すように、撓み部3Aが形成される。
また、図1及び図2の左右両側に図示したように、上下の網体連結部22,22に接続した接続金具51には、その外側のネジ付きピン59Aに控えロープ材62と据付けロープ材61とがそれぞれ連結され、これらロープ材62,62が接続用金具41の上下の連結ピン46,46に連結され、これら両側のロープ材62,62は平面で前後方向に対して、73度程度の角度をなす。
このように本実施例では、請求項1に対応して、所定の間隔で複数の支柱2R,2,2,2Lを設け、支柱2R,2,2,2L間に網体3を設けた雪崩・落石防護柵において、支柱2R,2,2,2Lを全方向に傾動可能に立設し、支柱2R,2,2,2Lの上下と山側Yの地山たる斜面Sとをそれぞれロープ材たる控えロープ材61,据付けロープ材62で連結したから、支柱2R,2,2,2Lが全方向に傾動可能であるから、設計時に考慮する斜面S水平方向の雪圧などの荷重のほか、雪などの沈降力や斜面Sの凹凸に起因する支柱2R,2,2,2Lに斜めに加わる荷重(垂直以外の)やその向きの変化に柔軟に対応でき、防護柵1としての機能の幅が広がり、耐久性が向上する。
このように本実施例では、請求項2に対応して、支柱2R,2,2,2Lの設置箇所と該支柱2R,2,2,2Lとに、支柱2R,2,2,2Lを傾動可能とする傾動構造19を設け、この傾動構造19は、設置箇所に立設した係合突起11と、支柱2R,2,2,2Lの下部に設けられ係合突起11が遊嵌する係合受部18とを備えるから、設置場所に立設した係合突起11を支柱下部の係合受部18に挿入するように支柱2R,2,2,2Lをセットすることにより、支柱2R,2,2,2Lを全方向に傾動可能とすることができる。
また、このように本実施例では、請求項3に対応して、係合受部18は、支柱2R,2,2,2L下部に開口した係合孔16を有し、係合突起11の上部に、係合孔16の上部に係止する係止頭部13を設けたから、支柱2R,2,2,2Lが所定角度だけ倒れると、係止頭部13が係合孔16の上部たる上縁に係止し、それ以上の支柱2R,2,2,2Lの倒れを防止することができる。
また、このように本実施例では、請求項4に対応して、設置箇所たる斜面Sにアンカー部材4を埋設し、このアンカー部材4に係合突起11を固定したから、アンカー部材により、支柱2R,2,2,2Lの回転中心となる係合突起11を斜面Sに固定することができる。
また、このように本実施例では、請求項5に対応して、アンカー部材4が支柱2R,2,2,2Lより細い鋼管であるから、従来に比べて施工が容易で且つ安価な基礎構造が得られ、且つ、支柱2R,2,2,2Lの下部の沈下やずれなどの発生を防ぐことができる。
また、このように本実施例では、請求項6に対応して、支柱2R,2,2,2Lの上部とロープ材62,62とを上下及び左右回動可能に連結する回動連結部材たる接続金具51を備えるから、支柱2R,2,2,2Lとロープ材62,62との連結箇所が回動し、それらの連結箇所付近に無理な力が加わることがない。
また、このように本実施例では、請求項7に対応して、網体3と支柱2R,2,2,2Lとの連結箇所を上下の2箇所にしたから、支柱2R,2,2,2Lに発生する断面力を軸力とし、これにより支柱2R,2,2,2Lに加わるモーメントを略ゼロにすることができ、支柱2R,2,2,2Lの断面を小さくすることが可能となり、コスト削減を図ることができる。
また、このように本実施例では、請求項8に対応して、上下を支柱2R,2,2,2Lに連結した網体3は、撓み部3Aを有するから、網体3に加わる雪圧などをフレキシブルに受け止め、網体を構成するロープ材71,72,73,74など部材に発生する張力などを低減することができる。
また、本実施例上の効果として、傾動案内板14の外周には湾曲面14Bが形成され、係合孔16の内周面は、湾曲面16Aに形成されてるから、前記支柱2を傾けると、斜めとなった傾動プレート15の下側が、傾動案内板14の湾曲面14Bに沿って摺動しながら傾き、係合孔16は湾曲面16Aが係合突起11の本体12に摺動し、スムーズな傾動動作を行うことができ、部材に無理な力が加わらない。また、斜面Sには砕石充填部5を形成し、ここにアンカー部材4を配置したから、支柱2L,2,2Rを安定して設置することができる。さらに、、支柱2L,2,2Rの下部にも、上下及び左右回動可能に連結する回動連結部材たる接続金具51を接続したから、支柱2L,2,2Rが傾動しても、据付け用ロープ材61と支柱2L,2,2Rとの連結箇所に無理な力が加わることがない。また、防護柵1の外側の控えロープ材61,61により、支柱2L,2Rを外側に引っ張る力を加えるのに対して、支柱2L,2,2,2R間に間隔保持用ロープ材26を設けたから、支柱2L,2,2Rを傾動可能としても安定した構造が得られる。さらに、係合突起11に対して、支柱2L,2,2Rは着脱可能であるから、据付け及び取外しを容易に行うことができる。
なお、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、回動連結部材は実施例のものに限定されるものではなく、例えば、自在継ぎ手などにより360度角度変更可能であれば、上下及び左右方向回動可能となる。
本発明の実施例1を示す全体平面図である。 同上、全体正面図である。 同上、全体側面図である。 同上、支柱下部側を分解した状態の断面図である。 同上、支柱下部の平断面図である。 同上、傾動動作を説明する支柱下部の断面図である。 同上、支柱下部の断面図である。 同上、アンカーの断面図である。 同上、アンカーに設けた接続用金具の正面図である。 同上、接続金具の部品を示し、図10(A)は平面図、図10(B)は側面図である。 同上、接続金具の他の部品を示し、図11(A)は平面図、図11(B)は側面図である。 同上、一部を断面にした支柱上部の背面図である。 同上、図12のA−A線断面図である。 同上、支柱上部の断面図である。 同上、一部を断面にした支柱下部の背面図である。 同上、図15のA−A線断面図である。 同上、網体の要部の正面図である。
符号の説明
1 雪崩・落石防護柵
2 支柱
3 網体
3A 撓み部
4 アンカー部材
5 砕石充填部
11 係合突起
13 係止頭部
14 傾動案内板
16 係合孔
18 係合受部
19 傾動構造
24 蓋体
51 接続金具(傾動連結部材)
61 控えロープ材
62 据付けロープ材

Claims (8)

  1. 所定の間隔で複数の支柱を設け、前記支柱間に網体を設けた雪崩・落石防護柵において、前記支柱を全方向に傾動可能に立設し、前記支柱の上下と山側の地山とをそれぞれロープ材で連結したことを特徴とする雪崩・落石防護柵。
  2. 前記支柱の設置箇所と該支柱とに、前記支柱を傾動可能とする傾動構造を設け、この傾動構造は、前記設置箇所に立設した係合突起と、前記支柱下部に設けられ前記係合突起が遊嵌する係合受部とを備えることを特徴とする請求項1記載の雪崩・落石防護柵。
  3. 前記係合受部は、前記支柱下部に開口した係合孔を有し、前記係合突起の上部に、前記係合孔の上部に係止する係止頭部を設けたことを特徴とする請求項2記載の雪崩・落石防護柵。
  4. 前記設置箇所にアンカー部材を埋設し、このアンカー部材に前記係合突起を固定したことを特徴とする請求項2又は3記載の雪崩・落石防護柵。
  5. 前記アンカー部材が前記支柱より細い鋼管であることを特徴とする請求項4記載の雪崩・落石防護柵。
  6. 前記支柱の上部と前記ロープ材とを上下及び左右回動可能に連結する回動連結部材を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の雪崩・落石防護柵。
  7. 前記網体と前記支柱との連結箇所を上下の2箇所にしたことを特徴とする請求項1記載の雪崩・落石防護柵。
  8. 前記上下を前記支柱に連結した前記網体は、撓み部を有することを特徴とする請求項7記載の雪崩・落石防護柵。
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