JP2008143437A - 空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】 サイプの形状及び配置に基づいて氷上性能及び耐偏摩耗性を向上することを可能にした空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】 トレッド部に、鋭角頂点Cに向かって先細りとなる鋭角部分1Bと該鋭角部分1Bよりも相対的に広くなる広幅部分1Aとを有するブロック1を設けた空気入りタイヤにおいて、ブロック1の広幅部分1Aにタイヤ幅方向に延長しつつトレッド表面にてジグザグ形状をなす複数本のサイプAを配置し、ブロック1の鋭角部分1Bにタイヤ幅方向に延長しつつトレッド表面にてジグザグ形状をなす少なくとも1本のサイプBを配置し、該サイプBのトレッド表面での振幅(R2)及び周期(L2)をそれぞれサイプAのトレッド表面での振幅(R1)及び周期(L1)よりも小さくする。
【選択図】 図1
【解決手段】 トレッド部に、鋭角頂点Cに向かって先細りとなる鋭角部分1Bと該鋭角部分1Bよりも相対的に広くなる広幅部分1Aとを有するブロック1を設けた空気入りタイヤにおいて、ブロック1の広幅部分1Aにタイヤ幅方向に延長しつつトレッド表面にてジグザグ形状をなす複数本のサイプAを配置し、ブロック1の鋭角部分1Bにタイヤ幅方向に延長しつつトレッド表面にてジグザグ形状をなす少なくとも1本のサイプBを配置し、該サイプBのトレッド表面での振幅(R2)及び周期(L2)をそれぞれサイプAのトレッド表面での振幅(R1)及び周期(L1)よりも小さくする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ブロックに複数本のサイプを設けた空気入りタイヤに関し、更に詳しくは、サイプの形状及び配置に基づいて氷上性能及び耐偏摩耗性を向上することを可能にした空気入りタイヤに関する。
氷雪路用空気入りタイヤにおいて、トレッド部のブロックにタイヤ幅方向に延長しつつトレッド表面にてジグザグ形状をなす複数本のサイプを設け、これらサイプのエッジ効果に基づいて氷上性能を発揮するようにしている(例えば、特許文献1参照)。更に、氷上性能の改善策として、トレッドゴムを低硬度化することが行われている。ところが、ブロックに多数本のサイプを設けると同時にトレッドゴムを低硬度化するとブロック剛性が不足し、制駆動時やコーナリング時にブロックが倒れ込んで接地面積が減少し、夏季及び冬季でのタイヤ性能が低下することになる。そこで、サイプを3次元構造にすることが提案されている(例えば、特許文献2参照)。このようにブロックに3次元構造のサイプを設けた場合、サイプ壁面同士が互いに噛み合うようになるためブロックの倒れ込みを抑制することができる。
しかしながら、ブロックに3次元構造のサイプを設けた場合であっても、ブロック剛性が相対的に低い鋭角部分においてはブロックの倒れ込みが起こり易く、その部分に雪詰まりを生じる傾向がある。その結果、接地面積が減少し、氷上性能や耐偏摩耗性が低下するという問題を生じている。
特開2005−297711号公報
特開2005−126055号公報
本発明の目的は、サイプの形状及び配置に基づいて氷上性能及び耐偏摩耗性を向上することを可能にした空気入りタイヤを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の空気入りタイヤは、トレッド部に、鋭角頂点に向かって先細りとなる鋭角部分と該鋭角部分よりも相対的に広くなる広幅部分とを有するブロックを設けた空気入りタイヤにおいて、前記ブロックの広幅部分にタイヤ幅方向に延長しつつトレッド表面にてジグザグ形状をなす複数本のサイプAを配置し、前記ブロックの鋭角部分にタイヤ幅方向に延長しつつトレッド表面にてジグザグ形状をなす少なくとも1本のサイプBを配置し、該サイプBのトレッド表面での振幅(R2)及び周期(L2)をそれぞれ前記サイプAのトレッド表面での振幅(R1)及び周期(L1)よりも小さくしたことを特徴とするものである。
本発明では、ブロックの広幅部分にサイプAを配置する一方で、ブロックの鋭角部分に振幅が小さく周期が小さいサイプBを配置することにより、鋭角部分においても十分なサイプエッジ量を確保し、氷上性能を向上することができる。また、振幅が小さく周期が小さいサイプBはブロックエッジからの距離及びサイプ間距離を十分に確保しながら鋭角部分に配置することができるので、鋭角部分におけるブロック剛性の低下を回避し、耐偏摩耗性を向上することができる。
サイプAのトレッド表面での振幅(R1)及び周期(L1)とサイプBのトレッド表面での振幅(R2)及び周期(L2)との関係は、L2=L1×(0.60〜0.95)、R2=R1×(0.55〜0.95)とすることが好ましい。これにより、氷上性能や耐偏摩耗性の改善効果を十分に得ることができる。
サイプA,Bは、ブロック内部においてタイヤ径方向の2箇所以上でタイヤ周方向に屈曲してタイヤ幅方向に連なる屈曲部を形成し、かつ該屈曲部においてタイヤ径方向に振幅を持ったジグザグ形状をなす3次元構造を有することが好ましい。サイプA,Bが上記のような3次元構造を有することにより、ブロックの倒れ込みを抑制し、氷上性能を更に向上することができる。即ち、サイプA,Bはタイヤ径方向の2箇所以上でタイヤ周方向に屈曲してタイヤ幅方向に連なる屈曲部を備えているので、制駆動時にサイプの両側の小ブロックが互いに噛み合ってブロックの変形を抑制し、制駆動時のタイヤ性能を向上することができる。また、上記サイプA,Bは屈曲部においてタイヤ径方向に振幅を持ったジグザグ形状を形成しているので、コーナリング時においてもサイプの両側の小ブロックが互いに噛み合ってブロックの変形を抑制し、コーナリング時のタイヤ性能を向上することができる。従って、トレッドゴムを低硬度化した場合であっても、制駆動時のタイヤ性能とコーナリング時のタイヤ性能を同時に向上することが可能である。
サイプBの屈曲部のタイヤ径方向の振幅(b)はサイプAの屈曲部のタイヤ径方向の振幅(a)よりも大きくすることが好ましい。このようにブロック剛性が低い鋭角部分に配置されるサイプBの屈曲部のタイヤ径方向の振幅を相対的に大きくすることにより、氷上での旋回性能を向上し、また耐偏摩耗性を向上することができる。ここで、サイプAの屈曲部のタイヤ径方向の振幅(a)とサイプBの屈曲部のタイヤ径方向の振幅(b)との関係は、b=a×(1.05〜1.35)とすることが好ましい。これにより、氷上旋回性能や耐偏摩耗性の改善効果を十分に得ることができる。
サイプBのタイヤ幅方向の両端部はブロック内部で端止めすることが好ましい。これにより、ブロック剛性が相対的に低い鋭角部分の更なる剛性低下を回避し、氷上での旋回性能を向上することができる。
ブロックを区画する溝の鋭角頂点近傍での溝深さは他の部分での溝深さよりも浅くすることが好ましい。これにより、ブロック剛性が相対的に低い鋭角部分の剛性を増大し、氷上での旋回性能を向上することができる。
ブロックの鋭角部分の挟み角αは90°未満であることが必要であるが、より好ましくは、20°〜60°である。挟み角αが上記範囲にある鋭角部分はブロック剛性が低いため、このような鋭角部分を備えたブロックに上述のサイプA,Bを適用することにより、氷上性能や耐偏摩耗性の改善効果が顕著になる。
本発明は、スタッドレスタイヤに代表される氷雪路用空気入りタイヤに適用した場合に顕著な作用効果が得られるが、オールシーズン用の空気入りタイヤにも適用することが可能である。
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態からなる空気入りタイヤのトレッド部に形成されたブロックの一例を示すものである。図1において、Tcはタイヤ周方向を示し、Twはタイヤ幅方向を示す。図1に示すように、ブロック1は、平面視形状が実質的に四角形をなし、タイヤ周方向(Tc)に対して平行に延びるトレッドショルダー側の辺1aと、タイヤ周方向(Tc)に対して傾斜しながら延びるトレッドセンター側の辺1bと、これら辺1a,1bの両端同士を結ぶ辺1c,1dとを備えている。ブロック1は、辺1b,1dの交点からなる鋭角頂点Cに向かって先細りとなる鋭角部分1Bと該鋭角部分1Bよりも相対的に広くなる広幅部分1Aとを有している。ここでは、広幅部分1Aと鋭角部分1Bとの境界線D(破線)は辺1b,1cの交点を通り、かつタイヤ周方向に対して平行な線としているが、この境界線Dの位置は広幅部分1Aが鋭角部分1Bよりも広くなる条件を満足する限りにおいて任意に設定することができる。
上記ブロック1において、広幅部分1Aにはタイヤ幅方向(Tw)に延長しつつトレッド表面にてジグザグ形状をなす複数本のサイプAが配置され、鋭角部分1Bにはタイヤ幅方向(Tw)に延長しつつトレッド表面にてジグザグ形状をなす少なくとも1本のサイプBが配置されている。ここで、サイプA,Bは振幅及び周期が互いに異なるものであり、サイプBのトレッド表面での振幅(R2)及び周期(L2)はそれぞれサイプAのトレッド表面での振幅(R1)及び周期(L1)よりも小さくなっている。
このようにブロック1の広幅部分1Aに所望の振幅及び周期を有するサイプAを配置する一方で、ブロック1の鋭角部分1Bに振幅が小さく周期が小さいサイプBを配置することにより、鋭角部分1Bにおいても十分なサイプエッジ量を確保し、氷上性能を向上することができる。また、振幅が小さく周期が小さいサイプBはブロックエッジからの距離及びサイプ間距離を十分に確保しながら鋭角部分1Bに配置することができるので、鋭角部分1Bにおけるブロック剛性の低下を回避し、耐偏摩耗性を向上することができる。サイプBは鋭角頂点Cの近傍に1本だけ配置しても良いが、複数本のサイプBを鋭角部分1Bに配置することが好ましい。
サイプAのトレッド表面での振幅(R1)及び周期(L1)とサイプBのトレッド表面での振幅(R2)及び周期(L2)との関係は、L2=L1×(0.60〜0.95)、R2=R1×(0.55〜0.95)とすると良い。これにより、氷上性能や耐偏摩耗性の改善効果を十分に得ることができる。R2<R1×0.55であると氷上性能が低下し、R2>R1×0.95であると耐偏摩耗性が低下する。また、L2<L1×0.60であると離型性が低下し、L2>L1×0.95)であると氷上性能が低下する。
サイプA,Bは、トレッド表面での形状をそのままトレッド内部において維持するものであっても良いが、ブロック剛性を確保するために、以下のような3次元構造を有することが望ましい。
図2は3次元構造のサイプを備えたブロック(サイプA,Bを共通に図示)を一部切り欠いて示すものである。図3(a)〜(b)はブロックにおけるサイプAの内壁面の一部を示し、(a)は平面図、(b)は側面図である。図4(a)〜(b)はブロックにおけるサイプBの内壁面の一部を示し、(a)は平面図、(b)は側面図である。
図2に示すように、サイプA(又はB)は、トレッド表面Sにおいてタイヤ周方向(Tc)に振幅を持ったジグザグ形状を形成し、ブロック内部ではタイヤ径方向(Tr)の2箇所以上でタイヤ周方向(Tc)に屈曲してタイヤ幅方向(Tw)に連なる複数の屈曲部Wを形成している。これら屈曲部Wは凸状の屈曲部W1と凹状の屈曲部W2とを有し、サイプAの一方の壁面では凸状の屈曲部W1と凹状の屈曲部W2とが交互に配置され、これに対向する他方の壁面(不図示)では凸状の屈曲部W1と凹状の屈曲部W2との位置関係が逆になっている。サイプA,Bにタイヤ周方向に屈曲する屈曲部Wを設けた場合、制駆動時にサイプA,Bの両側の小ブロックが互いに噛み合ってブロック1の変形を抑制し、ブロック1のタイヤ周方向への倒れ込みを抑制することができる。なお、屈曲部Wを各サイプA,Bにおいて2箇所以上設けることで、タイヤの正転及び逆転に起因してブロック剛性に差を生じるのを回避することができる。
図3(a)〜(b)に示すように、広幅部分1Aに配置されるサイプAは屈曲部Wにおいてタイヤ径方向(Tr)に振幅(a)を持ったジグザグ形状を形成している。サイプAを屈曲部Wにおいてタイヤ径方向(Tr)に振幅を持ったジグザグ形状とした場合、コーナリング時にサイプAの両側の小ブロックが互いに噛み合ってブロック1の変形を抑制し、ブロック1のタイヤ幅方向への倒れ込みを抑制することができる。
一方、図4(a)〜(b)に示すように、鋭角部分1Bに配置されるサイプBは屈曲部Wにおいてタイヤ径方向(Tr)に振幅(b)を持ったジグザグ形状を形成している。サイプBを屈曲部Wにおいてタイヤ径方向(Tr)に振幅を持ったジグザグ形状とした場合、コーナリング時にサイプBの両側の小ブロックが互いに噛み合ってブロック1の変形を抑制し、ブロック1のタイヤ幅方向への倒れ込みを抑制することができる。
屈曲部Wのタイヤ径方向の振幅(a,b)は0.5〜5.0mmに設定すると良い。この振幅が0.5mm未満であるとコーナリング時におけるブロック1の倒れ込みを支える効果が不十分になり、逆に5.0mmを超えると金型からの抜けが悪くなる。
特に、サイプBの屈曲部のタイヤ径方向の振幅(b)はサイプAの屈曲部のタイヤ径方向の振幅(a)よりも大きくすると良い。このようにブロック剛性が低い鋭角部分1Bに配置されるサイプBの屈曲部のタイヤ径方向の振幅(b)を相対的に大きくすることにより、氷上での旋回性能を向上し、また耐偏摩耗性を向上することができる。ここで、サイプAの屈曲部のタイヤ径方向の振幅(a)とサイプBの屈曲部のタイヤ径方向の振幅(b)との関係は、b=a×(1.05〜1.35)とすることが好ましい。これにより、氷上旋回性能や耐偏摩耗性の改善効果を十分に得ることができる。b<a×1.05であると氷上旋回性能や耐偏摩耗性の改善効果が不十分になり、b>a×1.35であると離型性が低下する。
上記空気入りタイヤにおいて、図5に示すように、サイプBのタイヤ幅方向の両端部はブロック1の内部で端止めしても良い。言い換えれば、サイプBのタイヤ幅方向の両端部はブロック1を区画する溝に対して非連通としても良い。この場合、ブロック剛性が相対的に低い鋭角部分1Bの更なる剛性低下を回避し、氷上での旋回性能を向上することができる。
また、図6に示すように、ブロック1を区画するラグ溝や主溝等の溝2の鋭角頂点近傍部分2a(図中、斜線部)での溝深さを他の部分での溝深さよりも浅くすると良い。つまり、ブロック1の鋭角頂点近傍部分2aにおいて溝2を底上げすると良い。これにより、ブロック剛性が相対的に低い鋭角部分1Bの剛性を増大し、氷上での旋回性能を向上することができる。溝2の底上げの程度は特に限定されるものではないが、底上げ部分での溝深さを他の部分での溝深さの50%〜80%にすれば良い。
更に、図1に示すように、ブロック1の鋭角部分1Bの挟み角αは20°〜60°にすると良い。挟み角αが上記範囲にある鋭角部分1Bはブロック剛性が低いため、このような鋭角部分1Bを備えたブロック1に上述のサイプA,Bを適用することにより、氷上性能や耐偏摩耗性の改善効果が顕著になる。鋭角部分1Bの挟み角αは、鋭角部分1Bに沿って延びるブロック1の辺1b,1dが鋭角頂点Cでなす角度である。なお、鋭角部分1Bに面取り加工が施され、ブロックエッジ上に明確な鋭角頂点Cが存在しない場合、鋭角部分1Bを挟み込むブロック1の辺1b,1dを延長し、その仮想延長線同士の交点を鋭角頂点Cと見做せば良い。
上記空気入りタイヤにおいて、トレッド部を構成するゴム組成物のJIS-A 硬度(0℃)は40〜60、好ましくは45〜55にすると良い。トレッドゴムのJIS-A 硬度が40未満であるとブロック4の倒れ込みを生じ易くなり、逆に60を超えると氷上摩擦力が低下する。
タイヤサイズが195/65R15でトレッド部に鋭角頂点に向かって先細りとなる鋭角部分と該鋭角部分よりも相対的に広くなる広幅部分とを有するブロックを含むブロックパターンを有する氷雪路用空気入りタイヤにおいて、ブロックに設けるサイプの形状だけを種々異ならせた従来例、実施例1〜3のタイヤをそれぞれ製作した。
従来例は、ブロックの広幅部分にタイヤ幅方向に延長しつつトレッド表面にてジグザグ形状をなす複数本のサイプAを配置し、ブロックの鋭角部分にタイヤ幅方向に延長しつつトレッド表面にてジグザグ形状をなす複数本のサイプBを配置し、該サイプBのトレッド表面での振幅(R2)及び周期(L2)をそれぞれサイプAのトレッド表面での振幅(R1)及び周期(L1)と同じにしたものである。一方、実施例1〜3は、ブロックの広幅部分にタイヤ幅方向に延長しつつトレッド表面にてジグザグ形状をなす複数本のサイプAを配置し、ブロックの鋭角部分にタイヤ幅方向に延長しつつトレッド表面にてジグザグ形状をなす複数本のサイプBを配置し、該サイプBのトレッド表面での振幅(R2)及び周期(L2)をそれぞれサイプAのトレッド表面での振幅(R1)及び周期(L1)よりも小さくしたものである。なお、実施例2〜3では図2に示す3次元構造のサイプを採用し、特に実施例3ではサイプBの屈曲部のタイヤ径方向の振幅(b)をサイプAの屈曲部のタイヤ径方向の振幅(a)よりも大きくした。また、全ての試験タイヤにおいて、サイプ深さは7.0mm、サイプ厚さは0.4mm、サイプ配置間隔は4.0mmとした。
これら試験タイヤについて、下記の試験方法により、氷上制動性能、氷上旋回性能、耐偏摩耗性を評価し、その結果を表1に示した。
氷上制動性能:
試験タイヤをリムサイズ15×6.5JJ、空気圧200kPaの条件で排気量2000ccのFR車に装着し、凍結路面において速度40km/hの走行状態から制動を行い、その制動距離を測定した。評価結果は、測定値の逆数を用い、従来例を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほど氷上制動性能が優れていることを意味する。
試験タイヤをリムサイズ15×6.5JJ、空気圧200kPaの条件で排気量2000ccのFR車に装着し、凍結路面において速度40km/hの走行状態から制動を行い、その制動距離を測定した。評価結果は、測定値の逆数を用い、従来例を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほど氷上制動性能が優れていることを意味する。
氷上旋回性能:
試験タイヤをリムサイズ15×6.5JJ、空気圧200kPaの条件で排気量2000ccのFR車に装着し、凍結路面において半径30mの旋回走行を行い、その平均速度を求めた。評価結果は、従来例を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほど氷上旋回性能が優れていることを意味する。
試験タイヤをリムサイズ15×6.5JJ、空気圧200kPaの条件で排気量2000ccのFR車に装着し、凍結路面において半径30mの旋回走行を行い、その平均速度を求めた。評価結果は、従来例を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほど氷上旋回性能が優れていることを意味する。
耐偏摩耗性:
試験タイヤをリムサイズ15×6.5JJ、空気圧200kPaの条件で排気量2000ccのFR車に装着し、舗装路面にて8000km走行後、鋭角部分と広幅部分とを有するブロックに生じたヒールアンドトウ摩耗量を測定した。評価結果は、測定値の逆数を用い、従来例を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほど耐偏摩耗性が優れていることを意味する。
試験タイヤをリムサイズ15×6.5JJ、空気圧200kPaの条件で排気量2000ccのFR車に装着し、舗装路面にて8000km走行後、鋭角部分と広幅部分とを有するブロックに生じたヒールアンドトウ摩耗量を測定した。評価結果は、測定値の逆数を用い、従来例を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほど耐偏摩耗性が優れていることを意味する。
この表1から判るように、実施例1〜3のタイヤは氷上性能及び耐偏摩耗性が従来例に比べて優れていた。
1 ブロック
1A 広幅部分
1B 鋭角部分
2 溝
A,B サイプ
C 鋭角頂点
D 境界線
L1,L2 サイプのトレッド表面での周期
R1,R2 サイプのトレッド表面での振幅
W,W1,W2 屈曲部
a,b サイプの屈曲部のタイヤ径方向の振幅
1A 広幅部分
1B 鋭角部分
2 溝
A,B サイプ
C 鋭角頂点
D 境界線
L1,L2 サイプのトレッド表面での周期
R1,R2 サイプのトレッド表面での振幅
W,W1,W2 屈曲部
a,b サイプの屈曲部のタイヤ径方向の振幅
Claims (8)
- トレッド部に、鋭角頂点に向かって先細りとなる鋭角部分と該鋭角部分よりも相対的に広くなる広幅部分とを有するブロックを設けた空気入りタイヤにおいて、前記ブロックの広幅部分にタイヤ幅方向に延長しつつトレッド表面にてジグザグ形状をなす複数本のサイプAを配置し、前記ブロックの鋭角部分にタイヤ幅方向に延長しつつトレッド表面にてジグザグ形状をなす少なくとも1本のサイプBを配置し、該サイプBのトレッド表面での振幅(R2)及び周期(L2)をそれぞれ前記サイプAのトレッド表面での振幅(R1)及び周期(L1)よりも小さくしたことを特徴とする空気入りタイヤ。
- 前記サイプAのトレッド表面での振幅(R1)及び周期(L1)と前記サイプBのトレッド表面での振幅(R2)及び周期(L2)との関係を、L2=L1×(0.60〜0.95)、R2=R1×(0.55〜0.95)としたことを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- 前記サイプA,Bは、ブロック内部においてタイヤ径方向の2箇所以上でタイヤ周方向に屈曲してタイヤ幅方向に連なる屈曲部を形成し、かつ該屈曲部においてタイヤ径方向に振幅を持ったジグザグ形状をなす3次元構造を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の空気入りタイヤ。
- 前記サイプBの屈曲部のタイヤ径方向の振幅(b)を前記サイプAの屈曲部のタイヤ径方向の振幅(a)よりも大きくしたことを特徴とする請求項3に記載の空気入りタイヤ。
- 前記サイプAの屈曲部のタイヤ径方向の振幅(a)と前記サイプBの屈曲部のタイヤ径方向の振幅(b)との関係を、b=a×(1.05〜1.35)としたことを特徴とする請求項4に記載の空気入りタイヤ。
- 前記サイプBのタイヤ幅方向の両端部をブロック内部で端止めしたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
- 前記ブロックを区画する溝の鋭角頂点近傍での溝深さを他の部分での溝深さよりも浅くしたことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
- 前記ブロックの鋭角部分の挟み角αが20°〜60°であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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---|---|---|---|
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011162050A (ja) * | 2010-02-09 | 2011-08-25 | Bridgestone Corp | 空気入りタイヤ |
JP2011162022A (ja) * | 2010-02-08 | 2011-08-25 | Bridgestone Corp | 空気入りタイヤ |
JP2013220726A (ja) * | 2012-04-16 | 2013-10-28 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | 空気入りタイヤ |
JP2015214327A (ja) * | 2014-05-07 | 2015-12-03 | ハンコック タイヤ カンパニー リミテッド | 車両用空気入りタイヤ |
-
2006
- 2006-12-13 JP JP2006335342A patent/JP2008143437A/ja active Pending
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