JP2008143331A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】 低内圧下のみならず高内圧下での耐久性を向上することを可能にした空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】 左右一対のビード部3,3間に少なくとも1層のカーカス層4を装架し、トレッド部1におけるカーカス層4の外周側に複数層のベルト層7を配置し、該ベルト層7の外周側に少なくとも1層のベルト補強層8を配置し、これらベルト層7及びベルト補強層8の外周側にキャップコンパウンド層11を配置し、各ビード部3におけるビードコア5の外周側にビードフィラー6を配置した空気入りタイヤにおいて、キャップコンパウンド層11が存在する領域のタイヤ径方向の高さAと、キャップコンパウンド層11の内周端からビードフィラー6の外周端までのタイヤ径方向の距離Fと、タイヤ断面高さSHとの関係を、A/SH≦0.3、F/SH≧0.45、(A+F)/SH≧0.75にすると共に、ビードフィラー6のJIS硬度を90以上にする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、偏平率45%以下の偏平タイヤとして好適な空気入りタイヤに関し、更に詳しくは、低内圧下のみならず高内圧下での耐久性を向上することを可能にした空気入りタイヤに関する。
一般に、偏平タイヤはサイドウォール部のフレックスゾーンが小さいため乗心地が悪くサイドウォール部の耐久性が悪いという欠点がある。このような不都合に鑑みて、ビードコアの外周側に配置されるビードフィラーを比較的軟質のゴムから構成すると共に、サイドウォール部のタイヤ最大幅位置での厚さを十分に小さくすることで、偏平タイヤにおけるサイドウォール部のフレックスゾーンを拡大することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
上記タイヤによれば、サイドウォール部のフレックスゾーンが十分に確保されるため、低内圧下のサイドウォール部の耐久性を向上し、更には乗心地の改善効果が期待される。しかしながら、ビードフィラーの硬さを低くした場合、リムフランジを支点としてビード部が動き易くなるため、高内圧下の耐久性が低下するという問題がある。
ところで、自動車の高級化・静寂化に伴い、空気入りタイヤにおけるロードノイズの低減が要求されている。これに対して、ベルト層の外周側に補強コードをタイヤ周方向に巻回してなるベルト補強層を配置することが行われている。このようなベルト補強層の補強コードとして、軽量かつ安価な脂肪族ポリケトン繊維コードを使用することが提案されている(例えば、特許文献2〜5参照)。
しかしながら、ベルト補強層に脂肪族ポリケトン繊維コードを用いた場合、ベルトエッジ部の耐久性や乗心地が悪化するという問題がある。そのため、脂肪族ポリケトン繊維コードからなるベルト補強層を実用化するにあたって、ベルトエッジ部の耐久性や乗心地の悪化を回避できるようなタイヤ構造が求められている。
特開2005−1443号公報 特開2001−334811号公報 特開2003−146014号公報 特開2003−127612号公報 特開2000−142025号公報
本発明の目的は、低内圧下のみならず高内圧下での耐久性を向上することを可能にした空気入りタイヤを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の空気入りタイヤは、左右一対のビード部間に少なくとも1層のカーカス層を装架し、トレッド部におけるカーカス層の外周側に複数層のベルト層を配置し、該ベルト層の外周側に少なくとも1層のベルト補強層を配置し、これらベルト層及びベルト補強層の外周側にキャップコンパウンド層を配置し、各ビード部におけるビードコアの外周側にビードフィラーを配置した空気入りタイヤにおいて、前記キャップコンパウンド層が存在する領域のタイヤ径方向の高さAと、前記キャップコンパウンド層の内周端から前記ビードフィラーの外周端までのタイヤ径方向の距離Fと、タイヤ断面高さSHとの関係を、A/SH≦0.3、F/SH≧0.45、(A+F)/SH≧0.75にすると共に、前記ビードフィラーのJIS硬度を90以上にしたことを特徴とするものである。
本発明では、キャップコンパウンド層が存在する領域のタイヤ径方向の高さAを小さく設定し、キャップコンパウンド層の内周端からビードフィラーの外周端までのタイヤ径方向の距離Fを大きく設定すると共に、ビードフィラーを硬くすることにより、サイドウォール部のフレックスゾーンを十分に確保するだけでなく、ビード部周りの剛性を増大させて、バットレス部の剛性を低下させる。これにより、タイヤの撓み位置がバットレス部付近に移動することになるので、ビード部の動きを相対的に少なくし、高内圧下の耐久性を向上することができる。また、上記のようにサイドウォール部のフレックスゾーンを十分に確保しているため、低内圧下の耐久性も良好である。
本発明において、キャップコンパウンド層の両ショルダー側にウイングチップコンパウンド層を配置し、該ウイングチップコンパウンド層のJIS硬度を60以下にすることが好ましい。軟らかいウイングチップコンパウンド層をキャップコンパウンド層の両ショルダー側に配置することで、タイヤがバットレス部において撓み易くなる。但し、JIS硬度はJIS K6253に規定されるデュロメータ硬さを意味し、当該規定に準じて測定されたものである。
また、カーカス層はビードフィラーを包み込むようにしてビードコアの廻りにタイヤ内側から外側へ折り返し、カーカス層の折り返し部分をビードフィラーの外周端よりもタイヤ径方向外側まで延在させて該カーカス層の本体部分に積層することが好ましい。このようなカーカス層の折り返し構造は、フレックスゾーンを拡大しつつビード部の耐久性を高める上で有利である。
ベルト補強層は、繊維コードを1本又は複数本含むストリップを該繊維コードがタイヤ周方向に対して実質的に平行になるように螺旋状に巻き付けた巻回構造を有するものであることが好ましい。このベルト補強層は2.0cN/dtex負荷時の伸張率が1.8%以上3.5%以下、更に好ましくは、2.0%以上3.0%以下の高弾性繊維コードから構成することが好ましい。このような高弾性繊維コードをベルト補強層に用いることでロードノイズの低減効果を十分に発揮することができる。但し、本発明における伸張率とは、JIS L1017に準じて測定されたものである。同様の理由から、高弾性繊維コードの150℃での乾熱収縮応力は0.3cN/dtex以上であることが好ましい。但し、乾熱収縮応力は、JIS L1017に準じて測定されたものである。
上記高弾性繊維コードは脂肪族ポリケトン繊維コードであることが好ましい。また、高弾性繊維コードは下記(1)式で表される構造を有し、かつ1.05≧(n+m)/n≧1.00の関係を満足する脂肪族ポリケトン繊維を含むコードであることが好ましい。
−(CH2 −CH2 −CO)n−(R−CO)m− ・・・(1)
ここで、Rは炭素数が3以上のアルキレン基である。
本発明によれば、上述のような高弾性繊維コードをベルト補強層に用いた場合であっても、A/SH≦0.3、F/SH≧0.45、(A+F)/SH≧0.75の関係に基づいてサイドウォール部のフレックスゾーンを大きくしているので、ベルトエッジ部の耐久性と乗心地を向上しながら、高弾性繊維コードからなるベルト補強層によるロードノイズ低減効果を得ることが可能になる。
本発明は、各種の空気入りタイヤに適用することが可能であるが、特にサイドウォール部のフレックスゾーンが小さくなる傾向がある偏平率45%以下の偏平タイヤに適用した場合に顕著な作用効果を得ることができる。
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態からなる空気入りタイヤを示し、1はトレッド部、2はサイドウォール部、3はビード部である。左右一対のビード部3,3間には2層のカーカス層4が装架され、これらカーカス層4はビードコア5の外周側に配置されたビードフィラー6を包み込むようにしてビードコア5の廻りにタイヤ内側から外側に折り返されている。各カーカス層4はビードフィラー6のタイヤ幅方向内側を通る本体部分4aとビードフィラー6のタイヤ幅方向外側を通る折り返し部分4bとを有している。タイヤ内側に位置するカーカス層4の折り返し部分4bはビードフィラー6の外周端よりもタイヤ径方向外側まで延在し、タイヤ外側に位置するカーカス層4の本体部分4aに積層されている。
一方、トレッド部1におけるカーカス層4の外周側には2層のベルト層7が埋設されている。これらベルト層7は補強コードがタイヤ周方向に対して傾斜し、かつ層間で補強コードが互いに交差するように配置されている。また、ベルト層7の外周側には補強コードがタイヤ周方向に配向する3層のベルト補強層8が配置されている。より具体的には、ベルト補強層8はベルト層7の幅方向全域を覆う2層のフルカバーとベルト層7の幅方向両端部を局部的に覆う1層のエッジカバーとの積層構造になっている。このベルト補強層8は、繊維コードを1本又は複数本含むストリップを該繊維コードがタイヤ周方向に対して実質的に平行になるように螺旋状に巻き付けた巻回構造を有している。
ベルト層7及びベルト補強層8の外周側にはキャップコンパウンド層11が配置されている。必要なタイヤ走行性能を確保するために、キャップコンパウンド層11のJIS硬度は55以上、好ましくは、60〜75の範囲に設定されている。一方、キャップコンパウンド層11の両ショルダー側にはウイングチップコンパウンド層12が配置されている。ウイングチップコンパウンド層12のJIS硬度はキャップコンパウンド層11のJIS硬度よりも低く、かつ60以下、好ましくは、54〜58の範囲に設定されている。軟らかいウイングチップコンパウンド層12をキャップコンパウンド層11の両ショルダー側に配置することでタイヤがバットレス部において撓み易くなる。
上記空気入りタイヤにおいて、図1に示すように、キャップコンパウンド層11が存在する領域のタイヤ径方向の高さAと、キャップコンパウンド層11の内周端からビードフィラー6の外周端までのタイヤ径方向の距離Fと、タイヤ断面高さSHとの関係は、A/SH≦0.3、F/SH≧0.45、(A+F)/SH≧0.75に設定されている。また、ビードフィラー6のJIS硬度は90以上に設定されている。
このようにキャップコンパウンド層11が存在する領域のタイヤ径方向の高さAを小さく設定し、キャップコンパウンド層11の内周端からビードフィラー6の外周端までのタイヤ径方向の距離Fを大きく設定すると共に、ビードフィラー6を硬くすることにより、サイドウォール部2のフレックスゾーンを十分に確保するだけでなく、ビード部3の周りの剛性を増大させて、バットレス部(トレッド部1とサイドウォール部2との間の非接地部分)の剛性を低下させることができる。これにより、タイヤの撓み位置がバットレス部付近に移動することになるので、ビード部3の動きを相対的に少なくし、高内圧下の耐久性を向上することができる。しかも、上記空気入りタイヤはサイドウォール部2のフレックスゾーンを十分に確保しているため低内圧下の耐久性も良好である。
ここで、A/SH>0.3であるとフレックスゾーンが不足して低内圧下の耐久性が低下することになる。A/SHの実用的な下限値は0.05である。従って、0.05≦A/SH≦0.3とすることが望ましい。
また、F/SH<0.45であるとフレックスゾーンが不足して低内圧下の耐久性が低下することになる。ビードフィラー6による剛性の増大効果を十分に確保するためにF/SHの上限値は0.65にすると良い。従って、0.45≦F/SH≦0.65とすることが望ましい。
更に、(A+F)/SH<0.75であるとフレックスゾーンが不足して低内圧下の耐久性が低下することになる。ビードフィラー6による剛性の増大効果を十分に確保するために(A+F)/SHの上限値は0.95にすると良い。従って、0.75≦(A+F)/SH≦0.95とすることが望ましい。
ビードフィラー6のJIS硬度が90未満であるとビード部3の剛性が不足して高内圧下の耐久性が低下することになる。ビードフィラー6のJIS硬度の実用的な上限値は100である。従って、ビードフィラー6のJIS硬度は90以上100以下にすることが望ましい。
ベルト補強層7の補強コードとしては、2.0cN/dtex負荷時の伸張率が1.8%以上3.5%以下の高弾性繊維コードを使用すると良い。高弾性繊維コードの伸張率が3.5%を超えるとロードノイズの低減効果が不十分になり、逆に1.8%未満であると加硫故障を生じ易くなる。また、高弾性繊維コードの150℃での乾熱収縮応力は0.3cN/dtex以上、より好ましくは、0.3cN/dtex以上0.45cN/dtex以下であると良い。高弾性繊維コードの150℃での乾熱収縮応力が0.3cN/dtex未満であるとロードノイズの低減効果が不十分になる。
高弾性繊維コードとしては、例えば、脂肪族ポリケトン繊維コード(POK)、ポリエステル繊維コード、リヨセル繊維コード、芳香族ポリアミド繊維と脂肪族ポリアミド繊維とを撚り合わせた複合繊維コード等が挙げられるが、特に脂肪族ポリケトン繊維コードが好ましい。
高弾性繊維コードは、下記(1)式で表される構造を有し、かつ1.05≧(n+m)/n≧1.00の関係を満足する脂肪族ポリケトン繊維を含むコードであると良い。高弾性繊維コードは上記脂肪族ポリケトン繊維と他の繊維とのハイブリッドコードであっても良い。
−(CH2 −CH2 −CO)n−(R−CO)m− ・・・(1)
ここで、Rは炭素数が3以上のアルキレン基である。
(1)式において、mの分率(エチレン以外のアルキレンユニット)が増えると、タイヤの走行成長が大きくなり、耐久性が低下する。これは、紡糸繊維の結晶構造がmユニットの増加により変化し、分子鎖間の二次結合力が低下するためと考えられる。また、該繊維の強度が低くなると撚りコードとした時に更に強度が低下するので、タイヤの破壊強度を確保するためにコードの使用量を多くする必要があり、軽量で経済性の高いタイヤの提供が困難となる。ここでより好ましくはm=0である実質的にエチレンと一酸化炭素だけからなる交互共重合ポリマーを用いるのが良い。このような繊維を製造するには湿式紡糸を用いるのが好適である。
上記空気入りタイヤでは、高弾性繊維コードをベルト補強層7に用いた場合であっても、A/SH≦0.3、F/SH≧0.45、(A+F)/SH≧0.75の関係に基づいてサイドウォール部2のフレックスゾーンを大きくしているので、ベルトエッジ部の耐久性と乗心地を向上しながら、高弾性繊維コードからなるベルト補強層7よるロードノイズ低減効果を得ることができる。
タイヤサイズ225/35R19 84Wで、左右一対のビード部間に2層のカーカス層を装架し、トレッド部におけるカーカス層の外周側に2層のベルト層を配置し、該ベルト層の外周側に3層のベルト補強層(2層のフルカバーと1層のエッジカバーとの積層構造)を配置し、これらベルト層及びベルト補強層の外周側にキャップコンパウンド層を配置し、各ビード部におけるビードコアの外周側にビードフィラーを配置した空気入りタイヤにおいて、キャップコンパウンド層が存在する領域のタイヤ径方向の高さAと、キャップコンパウンド層の内周端からビードフィラーの外周端までのタイヤ径方向の距離Fと、タイヤ断面高さSHとの関係、及び、ビードフィラーのJIS硬度を表1のように種々異ならせた従来例1、実施例1及び比較例1〜6の空気入りタイヤを製作した。
これら試験タイヤについて、下記の方法により、低内圧下の耐久性と高内圧下の耐久性を評価し、その結果を表1に併せて示した。
低内圧下の耐久性:
試験タイヤをリムサイズ19×9Jのホイールに組み付け、内圧130kPa、荷重4.9kN、速度81km/hの条件でドラム耐久試験を実施し、故障を生じるまでの走行距離を測定した。評価結果は、従来例1を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほど低内圧下の耐久性が優れていることを意味する。
高内圧下の耐久性:
試験タイヤをリムサイズ19×9Jのホイールに組み付け、内圧330kPa、荷重7.4kN、速度81km/hの条件でドラム耐久試験を実施し、故障を生じるまでの走行距離を測定した。評価結果は、従来例1を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほど高内圧下の耐久性が優れていることを意味する。
Figure 2008143331
この表1から明らかなように、実施例1のタイヤは従来例1に比べて低内圧下の耐久性及び高内圧下の耐久性が共に優れていた。比較例1〜6のタイヤは低内圧下の耐久性が良好であるものの高内圧下の耐久性が不十分であった。
次に、タイヤサイズ225/35R19 84Wで、左右一対のビード部間に2層のカーカス層を装架し、トレッド部におけるカーカス層の外周側に2層のベルト層を配置し、該ベルト層の外周側に3層のベルト補強層(2層のフルカバーと1層のエッジカバーとの積層構造)を配置し、これらベルト層及びベルト補強層の外周側にキャップコンパウンド層を配置し、各ビード部におけるビードコアの外周側にビードフィラーを配置した空気入りタイヤにおいて、ベルト補強層の補強コードの材質、キャップコンパウンド層が存在する領域のタイヤ径方向の高さAと、キャップコンパウンド層の内周端からビードフィラーの外周端までのタイヤ径方向の距離Fと、タイヤ断面高さSHとの関係、及び、ビードフィラーのJIS硬度を表2のように種々異ならせた従来例11、実施例11及び比較例11〜25の空気入りタイヤを製作した。ベルト補強層の補強コードとしては、66ナイロン繊維コード(66N)又は脂肪族ポリケトン繊維コード(POK)を使用した。
これら試験タイヤについて、下記の方法により、ロードノイズ、耐久性、乗心地を評価し、その結果を表2に併せて示した。
ロードノイズ:
試験タイヤをリムサイズ19×9Jのホイールに組み付けて空気圧230kPaの条件で排気量2000ccの車両に装着し、舗装路面を速度60km/hで走行している時のロードノイズを官能にて評価した。評価結果は、従来例11を3点とする5点法にて示した。点数が大きいほどロードノイズが少なく騒音性能が優れていることを意味する。
耐久性:
試験タイヤをリムサイズ19×9Jのホイールに組み付け、内圧330kPa、荷重7.4kN、速度81km/hの条件でドラム耐久試験を実施し、故障を生じるまでの走行距離を測定した。評価結果は、従来例11を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほど耐久性が優れていることを意味する。
乗心地:
試験タイヤをリムサイズ19×9Jのホイールに組み付けて空気圧230kPaの条件で排気量2000ccの車両に装着し、舗装路面を速度50km/hで走行している時の乗心地を官能にて評価した。評価結果は、従来例11を3点とする5点法にて示した。点数が大きいほど乗心地が良好であることを意味する。
Figure 2008143331
この表2から明らかなように、実施例11のタイヤは従来例11に比べてロードノイズが少なく耐久性及び乗心地が優れていた。一方、比較例11〜25のタイヤは全ての評価項目について改善効果を得ることはできなかった。
本発明の実施形態からなる空気入りタイヤを示す子午線半断面図である。
符号の説明
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 カーカス層
4a 本体部分
4b 折り返し部分
5 ビードコア
6 ビードフィラー
7 ベルト層
8 ベルト補強層
11 キャップコンパウンド層
12 ウイングチップコンパウンド層

Claims (8)

  1. 左右一対のビード部間に少なくとも1層のカーカス層を装架し、トレッド部におけるカーカス層の外周側に複数層のベルト層を配置し、該ベルト層の外周側に少なくとも1層のベルト補強層を配置し、これらベルト層及びベルト補強層の外周側にキャップコンパウンド層を配置し、各ビード部におけるビードコアの外周側にビードフィラーを配置した空気入りタイヤにおいて、前記キャップコンパウンド層が存在する領域のタイヤ径方向の高さAと、前記キャップコンパウンド層の内周端から前記ビードフィラーの外周端までのタイヤ径方向の距離Fと、タイヤ断面高さSHとの関係を、A/SH≦0.3、F/SH≧0.45、(A+F)/SH≧0.75にすると共に、前記ビードフィラーのJIS硬度を90以上にした空気入りタイヤ。
  2. 前記キャップコンパウンド層の両ショルダー側にウイングチップコンパウンド層を配置し、該ウイングチップコンパウンド層のJIS硬度を60以下にした請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記カーカス層を前記ビードフィラーを包み込むようにして前記ビードコアの廻りにタイヤ内側から外側へ折り返し、前記カーカス層の折り返し部分を前記ビードフィラーの外周端よりもタイヤ径方向外側まで延在させて該カーカス層の本体部分に積層した請求項1又は請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記ベルト補強層を2.0cN/dtex負荷時の伸張率が1.8%以上3.5%以下の高弾性繊維コードから構成した請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記高弾性繊維コードの150℃での乾熱収縮応力が0.3cN/dtex以上である請求項4に記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記高弾性繊維コードが脂肪族ポリケトン繊維コードである請求項4に記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記高弾性繊維コードが下記(1)式で表される構造を有し、かつ1.05≧(n+m)/n≧1.00の関係を満足する脂肪族ポリケトン繊維を含むコードである請求項4に記載の空気入りタイヤ。
    −(CH2 −CH2 −CO)n−(R−CO)m− ・・・(1)
    ここで、Rは炭素数が3以上のアルキレン基である。
  8. 前記ベルト補強層は繊維コードを1本又は複数本含むストリップを該繊維コードがタイヤ周方向に対して実質的に平行になるように螺旋状に巻き付けた巻回構造を有する請求項1〜7のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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