JP2008130455A - 双極型電池、双極型電極の製造方法、組電池、および車両 - Google Patents

双極型電池、双極型電極の製造方法、組電池、および車両 Download PDF

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Abstract

【課題】放電回路素子が損傷されることを防止し、電池性能の低下を抑制することができる双極型電池を提供する。
【解決手段】集電体11の一方の面に正極活物質層12が形成され、他方の面に負極活物質層13が形成されてなる双極型電極14を、イオン伝導層15を介して複数積層してなる電池要素10と、電池要素10の隣接する集電体11間に設けられ、当該集電体11に発生されている電荷を放電する有機半導体層を含む放電回路手段20と、イオン伝導層15の端部から一体的に延長されて放電回路手段20と集電体11との間に設けられ、放電回路手段20に対応する位置に導電領域を有して放電回路手段20と集電体11とを電気的に接続するとともに、弾性を有して放電回路手段20を保護する延長部30と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、双極型電池、双極型電極の製造方法、組電池、および車両に関する。本発明は、特に、電圧バランスを自動的にとることができる放電回路を内蔵した双極型電池、双極型電極の製造方法、組電池、および車両に関する。
電気自動車(EV)およびハイブリッド電気自動車(HEV)のモータ駆動用電源として、リチウムイオン電池およびニッケル水素電池などの二次電池の開発が盛んである。
モータ駆動用電源としては、下記の特許文献1に示すような双極型電池が知られている。特許文献1に開示されている双極型電池は、隣接する電極間に放電回路素子を備えるものである。このような構成にすると、双極型電池を構成する単電池層の電圧バランスが補正され、双極型電池の信頼性および安定性が向上する。
しかしながら、上記双極型電池では、極端に薄い有機半導体層が放電回路素子に含まれるため、外部から振動や圧力が作用する場合に当該素子と接触する集電体などの凹凸によって素子の有機半導体層が損傷され、電池性能が低下するという問題がある。
特開2006−156357号公報
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものである。したがって、本発明の目的は、放電回路素子が損傷されることを防止し、電池性能の低下を抑制することができる双極型電池および組電池を提供することである。
また、本発明の他の目的は、上記双極型電池または組電池を搭載した車両を提供することである。
また、本発明のさらに他の目的は、上記双極型電池の製造方法を提供することである。
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。
本発明の双極型電池は、集電体の一方の面に正極活物質層が形成され、他方の面に負極活物質層が形成されてなる双極型電極を、イオン伝導層を介して複数積層してなる電池要素と、前記電池要素の隣接する集電体間に設けられ、当該集電体に発生されている電荷を放電する有機半導体層を含む放電回路手段と、前記イオン伝導層の端部から一体的に延長されて前記放電回路手段と集電体との間に設けられ、前記放電回路手段に対応する位置に導電領域を有して前記放電回路手段と集電体とを電気的に接続するとともに、弾性を有して前記放電回路手段を保護する延長部と、を有することを特徴とする。
本発明の組電池は、上記双極型電池が、直列、並列、または直並列に電気的に接続されてなることを特徴とする。
本発明の車両は、上記双極型電池または組電池を駆動用電源として搭載したことを特徴とする。
本発明の双極型電池の製造方法は、弾性を有するイオン伝導層の延長部に導電領域を形成する工程と、前記延長部の導電領域上に有機半導体層を含む放電回路手段を形成する工程と、集電体の一方の面に正極活物質層を設け、他方の面に負極活物質層を設けて双極型電極を複数形成する工程と、隣接する前記双極型電極の正極活物質層と負極活物質層とが対向するように、前記イオン伝導層を介して前記複数の双極型電極を積層する工程と、を有することを特徴とする。
本発明の双極型電池および組電池によれば、有機半導体層が損傷されることが防止され、電池性能の低下を抑制することができる。
また、本発明の組電池を搭載した車両によれば、長期に渡り安定した性能を発揮することができる。
また、本発明の双極型電池の製造方法によれば、有機半導体層が損傷されることが防止され、電池性能の低下を抑制することができる双極型電池を提供することができる。
以下、添付の図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、理解を容易にするために、図面には各構成要素が誇張して示されている。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態における双極型電池を示す断面図である。図1に示されるとおり、本実施の形態の双極型電池100は、電池要素10、放電回路素子20、延長部30、および外装ケース50を有する。
電池要素10は、物質の化学反応などを利用して電気を発生させるものである。電池要素10は、一枚の集電体(集電箔)11の一方の面に正極活物質層12が形成され他方の面に負極活物質層13が形成されてなる双極型電極14がイオン伝導層15を介して複数直列に接続されて構成される。複数積層された双極型電極14のうち最下位の双極型電極14の下部には、集電体11の一方の面に正極活物質層12のみが形成されてなる正極末端極16がイオン伝導層15を介して積層され、最上位の双極型電極14の上部には、集電体11の一方の面に負極活物質層13のみが形成されてなる負極末端極17がイオン伝導層15を介して積層される。ここで、隣接する一対の集電体11間に配置される正極活物質層12、イオン伝導層15、および負極活物質層13は、発電の最小要素である単電池層18を構成する。また、本実施の形態の双極型電池100は、たとえば、リチウムイオン二次電池であって、電池要素自体は、一般的な双極型電池と同様であるため、詳細な説明は省略する。
放電回路素子20は、単電池層18で発生される電気を放電する放電回路手段である。本実施の形態の放電回路素子20は、電池要素10の隣接する集電体11間にそれぞれ設けられており、集電体11に発生されている電荷を受けて放電する有機半導体層を有する。放電回路素子20は、基準電圧機能を有しており、所定の閾値以上の電圧が印加される場合には積極的に放電し、当該閾値以下の電圧では積極的には放電しない。このように構成される放電回路素子20によれば、単電池層18が発電する際の電圧に応じて放電回路素子20が放電することによって各単電池層18の電圧が所定値以下に維持され、単電池層18の電圧バランスが調整される。放電回路素子20についての詳細な説明は後述する。
延長部30は、放電回路素子20と集電体11との間に設けられ、放電回路素子20に対応する位置に導電領域を有して集電体11と放電回路素子20とを電気的に接続するとともに、弾性を有して放電回路素子20を保護するものである。本実施の形態における延長部30は、イオン伝導層15を構成するセパレータがイオン伝導層15の端部からシール部材70の外部に一体的に延長されてなる。このような延長部30、すなわちセパレータは、ポリイミド、アラミド、ポリオレフィン、およびセルロースなどの樹脂材料から形成される。但し、製造時に熱が印加される場合があるので、延長部30は熱可塑性の材料でないことが好ましい。延長部30についての詳細な説明は後述する。
外装ケース50は、電池要素10、放電回路素子20、および延長部30を内部に収容して封止するものである。外装ケース50は、たとえば、2枚のアルミラミネートフィルム51,52が相互に熱融着されてなり、正極末端極16および負極末端極17の集電体11にそれぞれ接続される正極タブ53および負極タブ54が導出される。外装ケース自体も、一般的な双極型電池の外装ケースと同様であるため、詳細な説明は省略する。
次に、図2を参照して、本実施の形態の双極型電池における放電回路素子20および延長部30について詳細に説明する。図2は、図1に示す双極型電池の部分拡大図である。
本実施の形態における双極型電池100の単電池層18は、下側集電体11a上に正極活物質層12、イオン伝導層15、および負極活物質層13が順次に積層されて構成される。負極活物質層13上には、上側集電体11bが設けられている。
本実施の形態の単電池層18を上部から見る場合、集電体11は矩形状に形成されており、矩形状の集電体11の外縁部に沿って正極活物質層12および負極活物質層13を取り囲むようにシール部材70が形成されている。集電体11は、ミクロンオーダの厚さを有するステンレスなどから形成され、サブミクロンオーダの表面粗さ(表面粗さ:約200nm)を有する。シール部材70の外側に位置する集電体11aの端部には、放電回路素子20が形成されている。
イオン伝導層15は、液状もしくはゲル状の電解質またはポリマー電解質と当該電解質を保持するセパレータとから構成されており、当該セパレータは、集電体11よりも大きな矩形状に形成されている。すなわち、本実施の形態のイオン伝導層15は、シール部材70の外部に延長される延長部30を有している。延長部30は、上述した機能に加え、集電体11a,11bの短絡を防止する役割も果たす。
そして、図2に示されるとおり、シール部材70の外側に位置する下側集電体11aの端部には、下側弾性部材35、下部電極64、放電回路素子20、延長部30、配線部材60、および上側集電体11bが順次に形成されている。
下側弾性部材35は、絶縁性および弾性を有して放電回路素子20の下部を保護する。下側弾性部材35は、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリアセタール、およびエポキシなどの樹脂から形成される。好ましくは、下側弾性部材35の厚さは、下側集電体11aの表面粗さよりも大きい。
下部電極64は、下側集電体11aから上方に延長される第1電極部62と当該第1電極部62から水平方向に延長されて放電回路素子20の下部と連結される第2電極部63とから構成される。このような断面逆凹状の下部電極64は、下側弾性部材35を取り囲むように配置され、放電回路素子20と下側集電体11aとを電気的に接続する。本実施の形態における下部電極64は、ナノオーダの粒子サイズを有する銀(Ag)、金(Au)などからなる金属微粒子(以下、金属ナノ粒子と称する)により形成される。
放電回路素子20は、下部電極64の第2電極部63上部に設けられている。本実施の形態において、放電回路素子20は、第1電極部62と隣接する第2電極部63の端部よりも内側の領域に形成されている。言い換えれば、放電回路素子20と第1電極部62とは、第2電極部63によって水平方向に相互に離隔されている。放電回路素子20は、下部電極64上に順次に積層される高仕事関数金属層21、有機半導体層22、および低仕事関数金属層23を有する。高仕事関数金属層21は、金(Au)、ニッケル(Ni)、およびパラジウム(Pd)などの金属または酸化インジウムスズ(ITO:Indium Tin Oxide)、酸化インジウムと酸化亜鉛(IZO:Indium Zinc Oxide)などの金属酸化物から形成される。有機半導体層22は、ポリフェニレンビニレン、ポリチオフェン、ポリフルオレン、ポリフェニレン、ポリピロール、ポリアセチレン、およびこれらの誘導体などの高分子系の有機物、または、(a)ナフタレン、アントラセン、テトラセン、ペンタセン、ヘキサセン、およびこれらの誘導体から選択される少なくとも1種のアセン分子材料、(b)フタロシアニン系化合物、アゾ系化合物、ペリレン系化合物、およびこれらの誘導体から選択される少なくとも1種の顔料、もしくは(c)ヒドラゾン化合物、トリフェニルメタン化合物、ジフェニルメタン化合物、スチルベン化合物、アリールビニル化合物、ピラゾリン化合物、トリフェニルアミン化合物、トリアリールアミン化合物、およびこれらの誘導体から選択される少なくとも1種の化合物からなる低分子系の有機物から形成される。低仕事関数金属層23は、アルミニウム(Al)、インジウム(In)、銀(Ag)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ガリウム(Ga)、タリウム(Tl)、およびチタン(Ti)などの金属から形成される。このように構成される放電回路素子20は、サブミクロンオーダの厚さ(厚さ:約100nm)を有し、上述したとおり、集電体11に生成される電荷を放電することができる。なお、高仕事関数金属層21および低仕事関数金属層23は省略されることができ、放電回路素子の構成も上記形態に限定されず、種々の形態を用いることができる。
延長部30は、弾性を有して放電回路素子20の上部を保護している。また、延長部30は、放電回路素子20の上部に導電領域30aを有しており、導電領域30aを介して放電回路素子20と上側集電体11bとを電気的に接続する。このような導電領域30aは、多孔質のセパレータの微細孔に金属ナノ粒子が充填されることにより形成され、厚さ方向のみならず面方向にも導電性を有する。
配線部材60は、延長部30の導電領域30a上に設けられ、放電回路素子20と上側集電体11bとを電気的に接続する。本実施の形態における配線部材60は、金属ナノ粒子、あるいは金属ナノ粒子よりも粒子サイズが大きく、低コストで形成可能な金属マイクロ粒子(たとえば、銀ペースト)により形成されることができる。
以上のとおり構成される本実施の形態の双極型電池100では、単電池層18の電圧を調整するために設けられた放電回路素子20が弾性を有する延長部30および下側弾性部材35によって覆われている。したがって、延長部30および下側弾性部材35が集電体11の表面の凹凸を吸収することにより、放電回路素子20の損傷が防止される。また、導電領域30aおよび下部電極64は、微細な金属ナノ粒子から形成されるとともに、外部から力が作用する場合には、延長部30および下側弾性部材35とともにそれぞれ変形するため、導電領域30aおよび下部電極64による放電回路素子20の損傷も防止される。
次に、図3を参照しつつ、本実施の形態の双極型電池の製造方法について説明する。図3は、図1に示す双極型電池の製造方法を示すフローチャートである。本実施の形態における双極型電池の製造方法では、クリーンな環境下でセパレータ上に放電回路素子20を形成した後、別途に作成された双極型電極14とセパレータとを積層して双極型電池100を組み立てる。
まず、セパレータに導電領域30aが形成される(ステップS101)。具体的には、図4に示されるとおり、延長部30に該当するセパレータの端部に、銀、金などの金属ナノ粒子と分散材とが混合されたペースト(金属ナノインク)が塗布されて焼結処理される。その結果、セパレータの微細孔に金属ナノ粒子が充填されるとともに、セパレータ表面にも金属ナノ粒子が残存し、厚さ方向のみならず面方向にも導電性を有する導電領域30aが形成される。なお、このような導電領域を付与する技術自体は、一般的な金属ペーストの塗布および焼結技術と同様であるため、詳細な説明は省略する。
次に、ステップS101に示す処理で形成されたセパレータの導電領域30aに放電回路素子20が形成される(ステップS102)。具体的には、一般的な成膜技術またはインクジェット技術を用いて、セパレータの導電領域30aに低仕事関数金属層23、有機半導体層22、および高仕事関数金属層21が順次に積層される。このような成膜処理は、クリーンルーム内などのクリーン環境下で実施されることができる。なお、配線部材60ならびに下側弾性部材35および下部電極64は、放電回路素子20とともにセパレータ上に形成されることもでき、あるいは、ステップS103に示す処理において、集電体11上に形成されることもできる。
次に、放電回路素子20とは別に、双極型電極14が複数形成される(ステップS103)。具体的には、集電体11の一方の面に正極活物質層12が設けられ、他方の面に負極活物質層13が設けられて双極型電極14が複数形成される。このような双極型電極14を形成する処理は、クリーン環境下で実施される必要がなく、一般的な作業環境化で実施されることができる。なお、双極型電極を形成する処理自体も、一般的な双極型電極の形成処理と同様であるため、詳細な説明は省略する。
次に、双極型電池が組み立てられる(ステップS104)。具体的には、ステップS101,S102に示す処理で放電回路素子20が形成されたセパレータと電解質とからなるイオン伝導層15を介して、ステップS103に示す処理で形成された隣接する双極型電極14の正極活物質層12と負極活物質層13とが対向するように複数積層される。そして、集電体11間に配置されるシール部材70で熱融着することにより、電池要素10が形成される。最後に、電極タブ53,54が導出されつつ電池要素10が外装ケース50に収容されて、図1に示すような双極型電池100が完成される。
以上のとおり、図3に示すフローチャートの処理によれば、放電回路素子の作製環境と双極型電極の作製環境とが分離される。したがって、双極型電池作製時の作業性が向上される。また、正極および負極活物質が金属ナノ粒子の焼成温度にさらされないため、双極型電極の損傷が抑制される。
なお、上述した本実施の形態における双極型電池100では、延長部300と上側集電体11bとの間には、配線部材60が設けられた。しかしながら、図5に示されるとおり、たとえば、配線部材60の内部に弾性部材36を形成することもできる。このような構成にすると、弾性を有する延長部30と弾性部材35,36とによって、より確実に放電回路素子20を保護することができる。
以上のとおり、説明した本実施の形態は、以下の効果を奏する。
(a)本実施の形態の双極型電池は、集電体の一方の面に正極活物質層が形成され、他方の面に負極活物質層が形成されてなる双極型電極を、イオン伝導層を介して複数積層してなる電池要素と、電池要素の隣接する集電体間に設けられ、当該集電体に発生されている電荷を放電する有機半導体層を含む放電回路素子と、イオン伝導層の端部から一体的に延長されて放電回路素子と集電体との間に配置され、放電回路素子に対応する位置に導電領域を有して放電回路素子と集電体とを電気的に接続するとともに、弾性を有して放電回路素子を保護する延長部と、を有する。したがって、車両搭載時の振動や電池構成部材の積層時、プレス時に放電回路素子の上下に形成された電極が放電回路素子の有機半導体層を貫通して短絡することを防止することができる。その結果、有機半導体層が損傷されることが防止され、電池性能の低下を抑制することができる。また、弾性部材を別途に準備する場合と比較して、部材が共通化されていることにより、双極型電池の構造が単純化され、製造工程も簡略化される。
(b)イオン伝導層は、複数の微細孔を備える多孔質のセパレータを含み、延長部の導電領域は、セパレータの微細孔に金属ナノ粒子が充填されてなる。したがって、セパレータに導電性を付与することができる。
(c)延長部は、ポリイミド、アラミド、ポリオレフィン、およびセルロースからなる群から選択された少なくとも1種を含む。したがって、延長部とセパレータとを一体的に形成することができる。
(d)本実施の形態の双極型電池の製造方法は、弾性を有するイオン伝導層の延長部に導電領域を形成する工程と、延長部の導電領域上に有機半導体層を含む放電回路素子を形成する工程と、集電体の一方の面に正極活物質層を設け、他方の面に負極活物質層を設けて双極型電極を複数形成する工程と、隣接する双極型電池の正極活物質層と負極活物質層とが対向するように、イオン伝導層を介して複数の双極型電極を積層する工程と、を有する。したがって、電極作製環境と放電回路素子作製環境とを分けることができるため、作業性が向上する。また、正極および負極活物質が金属ナノ粒子の焼成温度にさらされないため、双極型電極の損傷が抑制される。
(第2の実施の形態)
図6は、本発明の第2の実施の形態における双極型電池を説明するための断面図である。本実施の形態の双極型電池100は、延長部30が放電回路素子20の上下を保護している点を除けば、第1の実施の形態と同様であるため、双極型電池についての詳細な説明は省略する。
図6に示されるとおり、本実施の形態における延長部30は、イオン伝導層15の端部から延長され、放電回路素子20を挟み込むように放電回路素子20の外側で折り返されている。より具体的には、イオン伝導層15の端部から外部に向かって延長される延長部30が折曲部で折り返されて、上側延長部と下側延長部とに分離される。上側延長部は放電回路素子20の上部に位置し、下側延長部は放電回路素子20の下部に位置する。上側延長部および下側延長部それぞれの放電回路素子20に対応する位置には、導電領域30aがそれぞれ形成されている。上側延長部の上部には上側配線部材60bが設けられ、上側延長部の導電領域30aを介して放電回路素子20と上側集電体11bとを電気的に接続している。同様に、下側延長部の下部には下側配線部材60aが設けられ、下側延長部の導電領域30aを介して放電回路素子20と下側集電体11aとを電気的に接続している。
以上のとおり構成される本実施の形態の双極型電池100では、単電池層18の電圧を調整するために設けられた放電回路素子20が弾性を有する上側延長部および下側延長部によって覆われている。したがって、延長部30が集電体11の表面の凹凸を吸収することにより、放電回路素子20の損傷が防止される。さらに、延長部30が放電回路素子20の両面を覆っているため、第1の実施の形態における弾性部材35および下部電極64が省略され、電池の構成および製造工程がより簡素化される。
なお、上述した本実施の形態における双極型電池では、上側延長部と上側集電体11bとの間、および下側延長部と下側集電体11aとの間には、配線部材60b,60aが設けられた。しかしながら、図7に示されるとおり、上側配線部材60bの内部に弾性部材36を形成し、下側配線部材60aの内部に弾性部材35を形成することもできる。このような構成にすると、弾性を有するセパレータおよび弾性部材によって、より確実に放電回路素子20を保護することができる。
また、本実施の形態とは異なり、放電回路素子20を上下から挟み込むことなく、延長部30が放電回路素子20の外側で折り返されることもできる(図8参照)。このような構成にすると、上側集電体11bと放電回路素子20との間の空間を補うスペーサとして、重畳されたセパレータが機能することができる。
以上のとおり、説明した本実施の形態は、第1の実施の形態の効果に加えて、以下の効果を奏する。
(e)延長部は、放電回路素子を挟み込むように折り返されている。したがって、放電回路素子の上部のみならず、下部および側部を保護することができる。また、別途の弾性部材が省略され、電池の構成および製造工程がより簡素化される。
(f)延長部は、放電回路素子と集電体との間の空間を充填するように折り返されている。したがって、配線部材を低減または省略することができる。
(第3の実施の形態)
以上説明してきた双極型電池100は、直列または並列に複数接続されて電池モジュール200(図9参照)を形成し、この電池モジュール200がさらに直列または並列に複数接続されて組電池300を形成することができる。図示する電池モジュール200は、上記双極型電池100を複数個積層してモジュールケース内に収納し、各双極型電池100を並列に接続したものである。図9(A)〜図9(C)は、各々本発明の第3の実施の形態における組電池の平面図、正面図、および側面図である。作成された電池モジュール200は、バスバーのような電気的な接続手段を用いて相互に接続され、電池モジュール200は接続治具310を用いて複数段積層される。何個の双極型電池100を接続して電池モジュール200を作成するか、また、何段の電池モジュール200を積層して組電池300を作成するかは、搭載される車両(電気自動車)の電池容量や出力に応じて決定される。
以上のとおり、説明した本実施の形態は、第1および第2の実施の形態の効果に加えて、以下の効果を奏する。
(g)本実施の形態の組電池は、双極型電池が、直列、並列、または直並列に電気的に接続されてなる。したがって、電池モジュールが複数直並列に接続されてなる組電池は、高容量、高出力を得ることができ、一つ一つの電池モジュールの信頼性が高いことから、組電池としての長期的な信頼性の維持が可能である。また、一部の組電池モジュールが故障しても、その故障部分を交換するだけで修理が可能になる。
(第4の実施の形態)
図10は、本発明の第4の実施の形態における車両として自動車を示す概略構成図である。上述した双極型電池100、電池モジュール200、および/または組電池300を自動車および電車などの車両に搭載し、モータなどの電気機器の駆動用電源に使用することができる。
組電池300を、電気自動車400に搭載するには、図10に示すとおり、電気自動車400の車体中央部の座席下に搭載する。座席下に搭載すれば、車内空間およびトランクルームを広く取ることができるからである。なお、組電池300を搭載する場所は、座席下に限らず、後部トランクルームの下部でもよいし、車両前方のエンジンルームでも良い。以上のような組電池300を用いた電気自動車400は高い耐久性を有し、長期間使用しても十分な出力を提供しうる。さらに、燃費、走行性能に優れた電気自動車、ハイブリッド自動車を提供できる。
なお、本発明では、組電池300だけではなく、使用用途によっては、電池モジュール200のみを搭載するようにしてもよいし、これら組電池300と電池モジュール200とを組み合わせて搭載するようにしてもよい。また、本発明の組電池または電池モジュールを搭載することのできる車両としては、上記の電気自動車およびハイブリッド自動車などが好ましいが、これらに制限されるものではない。
以上のとおり、説明した本実施の形態は、第1〜第3の実施の形態の効果に加えて、以下の効果を奏する。
(h)本実施の形態の車両は、双極型電池または組電池を駆動用電源として搭載する。したがって、長期に渡り安定した性能を発揮する車両を得ることができる。
以上のとおり、第1〜第4の実施の形態において、本発明の双極型電池、双極型電池の製造方法、組電池、および車両を説明した。しかしながら、本発明は、その技術思想の範囲内において当業者が適宜に追加、変形、省略することができることはいうまでもない。
たとえば、第1〜第4の実施の形態では、配線部材および下部電極などの電流経路を用いて、集電体と放電回路素子とが電気的に接続された。しかしながら、弾性部材に導電性が付与されることにより、配線部材および下部電極が省略されることもできる。この場合、弾性部材には、カーボン、金属、導電性酸化物、および導電性有機物などの導電性物質が含まれることにより、導電性を有する弾性保護膜30が実現される。
本発明の第1の実施の形態における双極型電池を示す断面図である。 図1に示す双極型電池の部分拡大図である。 図1に示す双極型電池の製造方法を示すフローチャートである。 図1に示す双極型電池の導電領域を説明するための図である。 図1に示す双極型電池の変形例を示す図である。 本発明の第2の実施の形態における双極型電池を示す断面図である。 図6に示す双極型電池の変形例を示す図である。 図6に示す双極型電池の変形例を示す図である。 本発明の第3の実施の形態における組電池を示す図である。 本発明の第4の実施の形態における車両として自動車を示す概略構成図である。
符号の説明
10 電池要素、
20 放電回路素子、
30 延長部、
50 外装ケース、
100 双極型電池、
200 電池モジュール、
300 組電池、
400 自動車。

Claims (8)

  1. 集電体の一方の面に正極活物質層が形成され、他方の面に負極活物質層が形成されてなる双極型電極を、イオン伝導層を介して複数積層してなる電池要素と、
    前記電池要素の隣接する集電体間に設けられ、当該集電体に発生されている電荷を放電する有機半導体層を含む放電回路手段と、
    前記イオン伝導層の端部から一体的に延長されて前記放電回路手段と集電体との間に設けられ、前記放電回路手段に対応する位置に導電領域を有して前記放電回路手段と集電体とを電気的に接続するとともに、弾性を有して前記放電回路手段を保護する延長部と、を有することを特徴とする双極型電池。
  2. 前記イオン伝導層は、複数の微細孔を備える多孔質のセパレータを含み、
    前記延長部の導電領域は、前記セパレータの微細孔に金属粒子が充填されてなることを特徴とする請求項1に記載の双極型電池。
  3. 前記延長部は、ポリイミド、アラミド、ポリオレフィン、およびセルロースからなる群から選択された少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項1に記載の双極型電池。
  4. 前記延長部は、前記放電回路手段を挟み込むように折り返されていることを特徴とする請求項1に記載の双極型電池。
  5. 前記延長部は、前記放電回路手段と前記集電体との間の空間を充填するように折り返されていることを特徴とする請求項1に記載の双極型電池。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の双極型電池が、直列、並列、または直並列に電気的に接続されてなることを特徴とする組電池。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の双極型電池または請求項6に記載の組電池を駆動用電源として搭載したことを特徴とする車両。
  8. 弾性を有するイオン伝導層の延長部に導電領域を形成する工程と、
    前記延長部の導電領域上に有機半導体層を含む放電回路手段を形成する工程と、
    集電体の一方の面に正極活物質層を設け、他方の面に負極活物質層を設けて双極型電極を複数形成する工程と、
    隣接する前記双極型電極の正極活物質層と負極活物質層とが対向するように、前記イオン伝導層を介して前記複数の双極型電極を積層する工程と、を有することを特徴とする双極型電極の製造方法。
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JP2012054152A (ja) * 2010-09-02 2012-03-15 Nissan Motor Co Ltd 双極型二次電池

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