JP2008128210A - 車両用内燃機関制御装置 - Google Patents

車両用内燃機関制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008128210A
JP2008128210A JP2006317642A JP2006317642A JP2008128210A JP 2008128210 A JP2008128210 A JP 2008128210A JP 2006317642 A JP2006317642 A JP 2006317642A JP 2006317642 A JP2006317642 A JP 2006317642A JP 2008128210 A JP2008128210 A JP 2008128210A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
target torque
internal combustion
combustion engine
engine
balance point
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006317642A
Other languages
English (en)
Inventor
Seiji Kuwabara
清二 桑原
Masahito Kaigawa
正人 甲斐川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2006317642A priority Critical patent/JP2008128210A/ja
Publication of JP2008128210A publication Critical patent/JP2008128210A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

【課題】目標トルクに対する追従性に優れた内燃機関の制御を行う車両用内燃機関制御装置を提供する。
【解決手段】エンジン12のその時点における回転速度NEを検出するエンジン回転速度センサ58と、予め定められたトルクコンバータ14の特性から、目標トルク設定手段102により設定された目標トルクTqに対するエンジン12の回転速度NEのバランス点を検出するバランス点検出手段104と、予め定められた関係から、エンジン回転速度センサ58により検出されたエンジン回転速度NE及びバランス点検出手段104により検出されたバランス点に基づいて、目標トルク設定手段102により設定された目標トルクTqを補正する目標トルク補正手段106とを、備えたものであることから、エンジン12の回転速度NEを速やかにバランス点に到達させることができ、目標トルクTqに対する追従性を向上させることができる。
【選択図】図7

Description

本発明は、車両の駆動力を発生させる内燃機関を制御するための車両用内燃機関制御装置に関し、特に、前記内燃機関の目標トルクに対する追従性を向上させるための改良に関する。
車両の駆動力を発生させる内燃機関を制御するための車両用内燃機関制御装置が各種車両に用いられている。斯かる車両用内燃機関制御装置の一例として、前記内燃機関の目標トルクを設定すると共に、その設定された目標トルクに基づいて前記内燃機関を制御するものが知られている。例えば、特許文献1に記載された車両の駆動力制御装置がそれである。この技術によれば、アクセル開度及び車速から目標駆動力を設定し、その設定された目標駆動力を達成するための内燃機関の目標トルクを算出して、その目標トルクに基づいて前記内燃機関を制御することで、所望の駆動力特性が得られるとされている。
特開平11−348606号公報
ところで、一般に、内燃機関の出力を自動変速機を介して伝達する態様の駆動力伝達装置では、その内燃機関と自動変速機との間の駆動力伝達経路に流体伝動装置が設けられ、その流体伝動装置を介して駆動力の伝達が行われる。また、流体を介して駆動力を伝達する流体伝動装置においては、駆動力の入力開始からバランス点(動力伝達が平衡状態となる点)に到達するまでは主に入力側の回転上昇の動力が消費されること、そのバランス点に到達すると主に出力側に動力が伝達されるため入出力間の駆動力伝達に遅れが生じること、入出力間の回転速度差が大きいほど入力されたトルクを増幅して出力する等の特性が知られている。従って、前記従来の技術のように、目標駆動力を設定して内燃機関のトルクを制御する場合に、上記流体伝動装置の特性に起因して制御の追従性が悪化するという不具合があった。このため、目標トルクに対する追従性に優れた内燃機関の制御を行う車両用内燃機関制御装置の開発が求められていた。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、目標トルクに対する追従性に優れた内燃機関の制御を行う車両用内燃機関制御装置を提供することにある。
斯かる目的を達成するために、本発明の要旨とするところは、内燃機関と、その内燃機関に接続されてその内燃機関から出力されるトルクを伝達する流体伝動装置とを、備えた車両において、前記内燃機関の目標トルクを設定する目標トルク設定手段と、その目標トルク設定手段により設定された目標トルクに基づいて前記内燃機関を制御する内燃機関制御手段とを、備えた車両用内燃機関制御装置であって、前記内燃機関のその時点における回転速度を検出する回転速度検出手段と、予め定められた前記流体伝動装置の特性から、前記目標トルク設定手段により設定された目標トルクに対する前記内燃機関の回転速度のバランス点を検出するバランス点検出手段と、予め定められた関係から、前記回転速度検出手段により検出された回転速度及び前記バランス点検出手段により検出されたバランス点に基づいて、前記目標トルク設定手段により設定された目標トルクを補正する目標トルク補正手段とを、備えたことを特徴とするものである。
このようにすれば、前記内燃機関のその時点における回転速度を検出する回転速度検出手段と、予め定められた前記流体伝動装置の特性から、前記目標トルク設定手段により設定された目標トルクに対する前記内燃機関の回転速度のバランス点を検出するバランス点検出手段と、予め定められた関係から、前記回転速度検出手段により検出された回転速度及び前記バランス点検出手段により検出されたバランス点に基づいて、前記目標トルク設定手段により設定された目標トルクを補正する目標トルク補正手段とを、備えたものであることから、前記内燃機関の回転速度を速やかにバランス点に到達させることができ、目標トルクに対する追従性を向上させることができる。すなわち、目標トルクに対する追従性に優れた内燃機関の制御を行う車両用内燃機関制御装置を提供することができる。
ここで、好適には、前記目標トルク補正手段は、前記バランス点検出手段により検出されたバランス点と前記回転速度検出手段により検出された回転速度との差が大きいほど前記目標トルクを増加側に補正するものである。このようにすれば、前記内燃機関の回転速度を実用的な態様で速やかにバランス点に到達させることができる。
以下、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明が適用された車両用駆動力伝達装置10の構成を説明する骨子図である。この図1に示すように、本実施例の駆動力伝達装置10は、走行用の駆動力源であるエンジン12と、そのエンジン12から出力されるトルクを伝達するトルクコンバータ14とを備えて構成されており、上記エンジン12により発生させられた駆動力が上記トルクコンバータ14を経て自動変速機16に入力され、図示しない差動歯車装置及び車軸を介して駆動輪へ伝達されるようになっている。
上記エンジン12は、ガソリンや軽油等の燃料の燃焼により車両の駆動力を発生させるガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関である。また、上記トルクコンバータ14は、上記エンジン12から出力される駆動力(トルク)を流体を介して伝達する流体伝動装置(流体式動力伝達装置)であり、そのエンジン12のクランク軸18に連結されたポンプ翼車20と、上記自動変速機16の入力軸22に連結されたタービン翼車24と、一方向クラッチ28によって一方向の回転が阻止されているステータ翼車30とを備えており、上記ポンプ翼車20とタービン翼車24との間で流体を介して動力伝達を行うと共に、上記ポンプ翼車20及びタービン翼車24の間を直結するためのロックアップクラッチ26を備えている。このロックアップクラッチ26は、係合側油室32内の油圧と解放側油室34内の油圧との差圧ΔPにより摩擦係合させられる油圧式摩擦クラッチであり、完全係合させられることにより上記ポンプ翼車20及びタービン翼車24は一体回転させられる。また、所定のスリップ状態で係合するように差圧ΔPすなわち係合トルクがフィードバック制御されることにより、車両の駆動(パワーオン)時には例えば50rpm程度の所定のスリップ量でタービン翼車24をポンプ翼車20に対して追従回転させる一方、車両の非駆動(パワーオフ)時には例えば−50rpm程度の所定のスリップ量でポンプ翼車20をタービン翼車24に対して追従回転させる。
前記自動変速機16は、ダブルピニオン型の第1遊星歯車装置40、及びシングルピニオン型の第2遊星歯車装置42、第3遊星歯車装置44を備えて構成された遊星歯車式の変速機であり、上記第1遊星歯車装置40のサンギヤS1はクラッチC3を介して上記入力軸22に選択的に連結されると共に、一方向クラッチF2及びブレーキB3を介してハウジング38に選択的に連結され、逆方向(入力軸22と反対方向)の回転が阻止されるようになっている。また、上記第1遊星歯車装置40のキャリアCA1は、ブレーキB1を介してハウジング38に選択的に連結されると共に、そのブレーキB1と並列に設けられた一方向クラッチF1により、常に逆方向の回転が阻止されるようになっている。また、上記第1遊星歯車装置40のリングギヤR1は、上記第2遊星歯車装置42のリングギヤR2と一体的に連結されており、ブレーキB2を介してハウジング38に選択的に連結されるようになっている。また、上記第2遊星歯車装置42のサンギヤS2は、上記第3遊星歯車装置44のサンギヤS3と一体的に連結されており、クラッチC4を介して入力軸22に選択的に連結されると共に、一方向クラッチF0及びクラッチC1を介して上記入力軸22に選択的に連結され、その入力軸22に対して相対的に逆方向へ回転することが阻止されるようになっている。また、上記第2遊星歯車装置42のキャリアCA2は、上記第3遊星歯車装置44のリングギヤR3と一体的に連結されており、クラッチC2を介して上記入力軸22に選択的に連結されると共に、ブレーキB4を介して上記ハウジング38に選択的に連結されるようになっており、更にブレーキB4と並列に設けられた一方向クラッチF3により、常に逆方向の回転が阻止されるようになっている。そして、上記第3遊星歯車装置44のキャリアCA3は、出力軸46に一体的に連結されている。
上記クラッチC1〜C4、及びブレーキB1〜B4(以下、特に区別しない場合は単にクラッチC、ブレーキBという)は、多板式のクラッチやブレーキなど油圧アクチュエータによって係合制御される油圧式摩擦係合装置で、油圧制御回路98(図3参照)のソレノイド弁Sol1〜Sol5、及びリニアソレノイド弁SL1、SL2の励磁、非励磁や図示しないマニュアルバルブによって油圧回路が切り換えられることにより、例えば図2に示すように係合、解放状態が切り換えられ、シフトレバー72(図4参照)の操作位置(ポジション)に応じて6つの前進変速段(1st〜6th)及び1つの後進変速段(Rev)が成立させられる。図2の「1st」〜「6th」は前進の第1変速段〜第6変速段を意味しており、第1変速段「1st」から第6変速段「6th」へ向かうに従って変速比γ(=入力軸22の回転速度NIN/出力軸46の回転速度NOUT)は小さくなり、第4変速段「4th」の変速比は1.0である。また、図2において「○」は係合、空欄は解放を表し、「(○)」はエンジンブレーキ時の係合を表し、「●」は動力伝達に関与しない係合を表している。
上記油圧制御回路98は、上記変速用のソレノイド弁Sol1〜Sol5、リニアソレノイド弁SL1、SL2の他に、主にロックアップ油圧すなわち前記係合側油室32内の油圧と解放側油室34内の油圧との差圧ΔPを制御するリニアソレノイド弁SLU、主にライン油圧を制御するリニアソレノイド弁SLTを備えており、その油圧制御回路98内の作動油は、ロックアップクラッチ26へも供給されると共に、前記自動変速機16等の各部の潤滑にも使用される。
図3は、前記エンジン12や自動変速機16などを制御するために車両に設けられた制御系統を説明するブロック線図である。この図3に示す電子制御装置90は、CPU、RAM、ROM、入出力インターフェース等を備えた所謂マイクロコンピュータであり、そのCPUによりRAMの一時記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより、前記エンジン12の出力制御や自動変速機16の変速制御、前記ロックアップクラッチ26のロックアップクラッチ制御などを実行するようになっており、必要に応じてエンジン制御用と変速制御用とに分けて構成される。
また、車両に備えられたアクセルペダル48の操作量であるアクセル開度ACCがアクセル開度センサ50により検出されるようになっている。このアクセルペダル48は、運転者の出力要求量に応じて大きく踏み込み操作されるもので、アクセル操作部材に相当し、アクセル開度ACCは出力要求量に相当する。また、前記エンジン12の吸気配管には、スロットルアクチュエータ54によってアクセル開度ACCに応じた開き角すなわちスロットル開度θTHとされる電子スロットル弁56が設けられている。また、アイドル回転速度制御のために上記電子スロットル弁56をバイパスさせるバイパス通路52には、前記エンジン12のアイドル回転速度NEIDLを制御するために上記電子スロットル弁56の全閉時の吸気量を制御するISC(アイドル回転速度制御)バルブ53が設けられている。
また、前記エンジン12の回転速度NEを検出するためのエンジン回転速度センサ58、前記エンジン12の吸入空気量Qを検出するための吸入空気量センサ60、吸入空気の温度TAを検出するための吸入空気温度センサ62、上記電子スロットル弁56の全閉状態(アイドル状態)及びそのスロットル開度θTHを検出するためのアイドルスイッチ付スロットルセンサ64、車速V(出力軸46の回転速度NOUTに対応)を検出するための車速センサ66、エンジン12の冷却水温TWを検出するための冷却水温センサ68、常用ブレーキであるフットブレーキペダル88の操作の有無を検出するためのブレーキスイッチ70、シフトレバー72のレバーポジション(操作位置)PSHを検出するためのレバーポジションセンサ74、タービン回転速度NT(=入力軸22の回転速度NIN)を検出するためのタービン回転速度センサ76、前記油圧制御回路98内の作動油の温度であるAT油温TOILを検出するためのAT油温センサ78、アップシフトスイッチ80、ダウンシフトスイッチ82、クルーズコントロールスイッチ86などが設けられており、それらのセンサやスイッチから、エンジン回転速度NE、吸入空気量Q、吸入空気温度TA、スロットル開度θTH、車速V、エンジン冷却水温TW、ブレーキ操作の有無、シフトレバー72のレバーポジションPSH、タービン回転速度NT、AT油温TOIL、変速レンジのアップ指令RUP、ダウン指令RDN、クルーズコントロールスイッチ86のメインスイッチのオン状態CONを表す信号、クルーズコントロールスイッチ86の車速セットスイッチのオン操作CSETを表す車速セット信号、クルーズコントロールスイッチ86の解除スイッチのオン操作CCANを表すキャンセル信号、及び設定車速VTなどを表す信号が前記電子制御装置90に供給されるようになっている。また、上記フットブレーキペダル88の操作時に車輪がロック(スリップ)しないようにブレーキ力を制御するABS(アンチロックブレーキシステム)84に接続され、ブレーキ力に対応するブレーキ油圧等に関する情報が供給されるようになっている。
前記エンジン12の出力制御では、上記スロットルアクチュエータ54により上記電子スロットル弁56が開閉制御される他、燃料噴射量制御のために燃料噴射弁92が制御され、点火時期制御のためにイグナイタ等の点火装置94が制御され、また、アイドル回転速度制御のために上記ISCバルブ53が制御される。上記電子スロットル弁56の制御は、例えば図5に示すように予め定められた関係から実際のアクセル開度ACCに基づいて上記スロットルアクチュエータ54を駆動し、アクセル開度ACCが増加するほどスロットル開度θTHを増加させる。また、前記エンジン12の始動時には、スタータ(電動モータ)96によってそのエンジン12のクランク軸18がクランキングされる。
また、前記自動変速機14の変速制御では、図4に示すシフトレバー72のレバーポジションPSHに応じて、例えば図6に示すように予め記憶された変速線図(変速マップ)が選択され、その変速線図から実際のスロットル開度θTH及び車速Vに基づいて前記自動変速機16の変速すべきギヤ段が決定される。すなわち、その時点におけるギヤ段から変速先のギヤ段への変速判断が実行され、その決定されたギヤ段への変速作動を開始させる変速出力が実行される。上記シフトレバー72は運転席の近傍に配設され、4つのレバーポジション「R(リバース)」、「N(ニュートラル)」、「D(ドライブ)」、又は「S(シーケンシャル)」へ手動操作されるようになっている。「R」ポジションは後進走行位置であり、「N」ポジションは動力伝達遮断位置であり、「D」ポジションは自動変速による前進走行位置であり、「S」ポジションは変速可能な高速側の変速段が異なる複数の変速レンジを切り換えることにより手動変速が可能な前進走行位置である。また、上記シフトレバー72がどのレバーポジションへ操作されているかが前記レバーポジションセンサ74によって検出される。
レバーポジション「R」、「N」、「D(S)」は車両の前後方向(図4の上方が車両前側)に沿って設けられており、上記シフトレバー72にケーブルやリンクなどを介して連結されたマニュアルバルブがそのシフトレバー72の前後操作に伴って機械的に作動させられることにより、油圧回路が切り換えられるようになっており、「R」ポジションではリバース用回路が機械的に成立させられるなどして図2に示す後進変速段「Rev」が成立させられ、「N」ポジションではニュートラル回路が機械的に成立させられて総てのクラッチC及びブレーキBが解放される。また、前進走行位置である「D」ポジション又は「S」ポジションへ操作された場合は、同じく前記シフトレバー72の操作に従ってマニュアルバルブにより油圧回路が切り換えられることにより前進用回路が機械的に成立させられ、前進変速段である第1変速段「1st」〜第6変速段「6th」で変速しながら前進走行することが可能となる。また、前記シフトレバー72が「D」ポジションへ操作された場合は、そのことを前記レバーポジションセンサ74の信号から判断して自動変速モードを成立させ、第1変速段「1st」〜第6変速段「6th」の総ての前進変速段を用いて変速制御が行われる。すなわち、駆動力変化などの変速ショックが発生したり摩擦材の耐久性が損なわれたりすることがないように、前記ソレノイド弁Sol1〜Sol5、及びリニアソレノイド弁SL1、SL2の励磁、非励磁がそれぞれ制御されることにより、前記油圧制御回路98が切り換えられて第1変速段「1st」〜第6変速段「6th」の何れかの前進変速段を成立させられるのである。
図6の実線はアップシフト線で、破線はダウンシフト線であり、車速Vが低くなったりスロットル弁開度θTHが大きくなったりするに従って、変速比(=入力回転速度NIN/出力回転速度NOUT)が大きい低速側のギヤ段に切り換えられるようになっており、図中の「1」〜「6」は第1速ギヤ段「1st」〜第6速ギヤ段「6th」を意味している。なお、第1変速段「1st」〜第4変速段「4th」では、一方向クラッチF0〜F3が係合されることによって各変速段が成立させられているので、車両の減速走行時にはニュートラル状態とならないように、エンジンブレーキ作用が得られるために図2に示した「(○)」に対応するクラッチC或いはブレーキB(以下エンジンブレーキ要素)が係合される。車両の減速走行時にエンジンブレーキ作用が得られることによって、車両の制動力が高められる一方で、上記ニュートラル状態となることで図示しない駆動輪と入力軸22が切り離された状態となりタービン回転速度NTと共にエンジン回転速度NEが一時的に低下させられないようにして、フューエルカット装置によるフューエルカット状態ができるだけ長く継続されてフューエルカットによる燃費効果が得られる。
前記シフトレバー72が「S」ポジションへ操作された場合は、そのことがレバーポジションセンサ74の信号から判断されてマニュアル変速モードが成立させられる。「S」ポジションは、車両の前後方向において上記「D」ポジションと同じ位置において車両の幅方向に隣接して設けられており、油圧回路は「D」ポジションの時と同じであるが、「D」ポジションで変速可能な変速範囲内すなわち第1変速段「1st」〜第6変速段「6th」の間で定められた複数の変速レンジを任意に選択できるマニュアル変速モードが電気的に成立させられるのである。「S」ポジションには、車両の前後方向にアップシフト位置「(+)」、及びダウンシフト位置「(−)」が設けられており、前記シフトレバー72がそれ等のアップシフト位置「(+)」又はダウンシフト位置「(−)」へ操作されると、そのことが前記アップシフトスイッチ80、ダウンシフトスイッチ82によって検出され、アップ指令RUPやダウン指令RDNに従って最高速段すなわち変速比が小さい高速側の変速範囲が異なる6つの変速レンジ「D」、「5」、「4」、「3」、「2」、「L」の何れかが電気的に成立させされると共に、各変速範囲内において例えば図6の変速マップに従って自動的に変速制御が行われる。上記アップシフト位置「(+)」及びダウンシフト位置「(−)」は何れも不安定で、前記シフトレバー72はスプリング等の付勢手段により自動的に「S」ポジションへ戻されるようになっており、アップシフト位置「(+)」又はダウンシフト位置「(−)」への操作回数或いは保持時間などに応じて変速レンジが変更される。
図7は、前記電子制御装置90に備えられた内燃機関制御装置の制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。この図7に示す内燃機関制御手段100は、内燃機関である前記エンジン12の駆動を制御する。例えば、前記スロットルアクチュエータ54により前記電子スロットル弁56を開閉制御してそのスロットル開度θTHを制御する他、燃料噴射量制御のための前記燃料噴射弁92の制御、点火時期制御のための前記点火装置94の制御等を行う。また、目標トルク設定手段102は、前記エンジン12の目標トルク(目標エンジントルク)Tqを設定する。例えば、スロットル開度θTHをパラメータとして予め実験的に求められて記憶された関係(エンジントルクマップ)から、前記アクセル開度センサ50により検出される実際のアクセル開度ACC等に基づいて上記目標トルクTqを算出する。上記内燃機関制御手段100による前記電子スロットル弁56の開閉制御においては、この目標トルク設定手段102により設定される目標エンジントルクTqが得られるように前記スロットルアクチュエータ54によりスロットル開度θTHが制御される。
バランス点検出手段104は、予め実験的に求められて記憶された前記トルクコンバータ14の特性から、上記目標トルク設定手段102により設定された目標トルクTqに対する前記エンジン12の回転速度NEのバランス点を検出する。このバランス点とは、前記トルクコンバータ14による動力伝達が平衡状態となる点であり、換言すれば、前記トルクコンバータ14に入力される駆動力とそのトルクコンバータ14から出力される駆動力とが略等しくなる(カップリングが成立する)点をいう。例えば、前記トルクコンバータ14の容量係数Cは、そのトルクコンバータ14の特性に基づいて速度比e(=タービン回転速度NT/エンジン回転速度NE)の関数f(e)として表すことができ、前記トルクコンバータ14からの出力トルクTOUT(=入力軸22の入力トルク)は、その容量係数C及びエンジン回転速度NEを用いて次の(1)式のように表すことができる。この(1)式から、前記目標トルク設定手段102により設定された目標トルクTqに対する前記エンジン12の回転速度のバランス点を検出(算出)することができる。また、予め定められて記憶されたマップ等から斯かるバランス点を検出する態様も考えられる。
OUT=C×NE 2 ・・・(1)
目標トルク補正手段106は、予め定められた関係から、前記エンジン回転速度センサ58により検出された実際のエンジン回転速度NE及び上記バランス点検出手段104により検出されたバランス点に基づいて、上記目標トルク設定手段102により設定された目標トルクTqを補正する。好適には、前記バランス点検出手段104により検出されたバランス点と前記エンジン回転速度センサ58により検出された実際のエンジン回転速度NEとの差が大きいほど前記目標トルクTqを増加側に補正する。以下、この目標トルク補正手段106による目標トルクTqの補正制御の一例を図8に基づいて説明する。
図8は、上記目標トルク補正手段106による目標トルクTqの補正を詳しく説明するタイムチャートである。この図8の上段に破線で示すように、従来の技術により設定される目標トルクに基づくエンジントルク制御(変更前)では、図に太線で示すエンジン回転速度のバランス点に達するまでに比較的時間がかかる。これは、前記トルクコンバータ14への駆動力の入力開始からバランス点に到達するまでは主に入力側の回転上昇の動力が消費されるためであり、その結果として図の下段に破線で示すように、前記アクセルペダル48の踏み込みに応じた駆動力の追従が鈍く運転者の踏み増し感(余分に踏み込むべきだと思う感覚)を誘発すると共に、バランス点に到達した際にはイナーシャがなくなった分のトルクが伝達されて駆動力が急変し、飛び出し感を助長する。また、バランス点に到達してトルク伝達が安定した後も、イナーシャ分のトルクが落ち込み駆動力が低下する。
一方、図8の上段に二点鎖線で示すように、前記目標トルク補正手段106により補正された目標トルクに基づくエンジントルク制御(変更後)では、図に太線で示すエンジン回転速度のバランス点に達するまで要する時間が、破線で示す従来の技術による制御よりも短縮される。この目標トルク補正手段106による補正は、図の中段に示すトルク制御量と目標トルクとの差分、換言すれば前記バランス点検出手段104により検出されたバランス点とエンジン回転速度センサ58により検出された実際のエンジン回転速度との差により算出されるトルク増幅分に基づいて行われ、斯かる補正の結果として図の下段に一点鎖線で示すように、前記アクセルペダル48の踏み込みに応じて滑らかに駆動力が上昇し、発進時の操作性を向上させられると共に運転者に不要な踏み増し感を与えることを好適に防止できる。また、再加速時等、前記トルクコンバータ14が平衡に達した状態からはトルク増幅を行わないので、飛び出し感を与えることを好適に防止できる。また、バランス点に到達してトルク伝達が安定した後は、イナーシャ分のトルクの落ち込みを防ぐことで駆動力の低下を抑制できる。
図9は、前記電子制御装置90によるエンジン駆動制御の要部を説明するフローチャートであり、例えば数msec乃至数十msec程度の極めて短いサイクルタイムで繰り返し実行されるものである。
先ず、前記目標トルク設定手段102の動作に対応するステップ(以下、ステップを省略する)S1において、予め実験的に求められて記憶された関係から、前記アクセル開度センサ50により検出される実際のアクセル開度ACC等に基づいて目標トルクTqが算出される。次に、前記バランス点検出手段104の動作に対応するS2において、予め実験的に求められて記憶された前記トルクコンバータ14の特性に基づく関係から、S1にて算出された目標トルクTqに対する前記エンジン12の回転速度NEのバランス点が検出される。次に、S3において、S2にて検出されたバランス点と前記エンジン回転速度センサ58により検出された実際のエンジン回転速度NEとの差が算出される。次に、S4において、S3にて算出されたバランス点と実際のエンジン回転速度NEとの差に基づいて、例えばその差が大きいほど前記目標トルクTqを増加させるようにその目標トルクTqが補正される。次に、前記内燃機関制御手段100の動作に対応するS5において、S4にて補正された目標トルクTqに基づいて前記スロットルアクチュエータ54を介して前記電子スロットル弁56の開閉制御が行われた後、本ルーチンが終了させられる。以上の制御において、S3及びS4が前記目標トルク補正手段106の動作に対応する。
このように、本実施例によれば、内燃機関であるエンジン12のその時点における回転速度NEを検出する回転速度検出手段としてのエンジン回転速度センサ58と、予め定められた流体伝動装置であるトルクコンバータ14の特性から、前記目標トルク設定手段102(S1)により設定された目標トルクTqに対する前記エンジン12の回転速度NEのバランス点を検出するバランス点検出手段104(S2)と、予め定められた関係から、前記エンジン回転速度センサ58により検出されたエンジン回転速度NE及び前記バランス点検出手段104により検出されたバランス点に基づいて、前記目標トルク設定手段102により設定された目標トルクTqを補正する目標トルク補正手段106(S3及びS4)とを、備えたものであることから、前記エンジン12の回転速度NEを速やかにバランス点に到達させることができ、目標トルクTqに対する追従性を向上させることができる。すなわち、目標トルクTqに対する追従性に優れたエンジン12の制御を行う車両用内燃機関制御装置を提供することができる。
また、前記目標トルク補正手段106は、前記バランス点検出手段104により検出されたバランス点と前記エンジン回転速度センサ58により検出されたエンジン回転速度Ndとの差が大きいほど前記目標トルクTqを増加側に補正するものであるため、前記エンジンの回転速度NEを実用的な態様で速やかにバランス点に到達させることができる。
以上、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、更に別の態様においても実施される。
例えば、前述の実施例では、有段式の自動変速機16を備えた駆動力伝達装置10に本発明の車両用内燃機関制御装置が適用された例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、無断式の自動変速機を備えた駆動力伝達装置にも好適に適用されるものである。
また、前述の実施例において、前記バランス点検出手段104は、前述した(1)式に示すような関係から、前記目標トルク設定手段102により設定された目標トルクTqに対する前記エンジン12の回転速度NEのバランス点を検出するものであったが、前記目標トルク設定手段102により設定された目標トルクTqに対するエンジン回転速度のバランス点を検出し得るのであればその態様は本実施例のものに限定されず、様々な関係や検出方法が適宜選択されて用いられ得る。
また、前述の実施例において、前記目標トルク補正手段106は、前記バランス点検出手段104により検出されたバランス点と前記エンジン回転速度センサ58により検出されたエンジン回転速度Ndとの差が大きいほど前記目標トルクTqを増加側に補正するものであったが、これはあくまで制御の一例であり、目標トルクに対する追従性を向上させるという本発明の効果を奏し得るものであればその態様は本実施例のものに限定されない。
また、前述の実施例では、前記エンジン12に接続されてそのエンジン12から出力されるトルクを伝達する流体伝動装置としてトルクコンバータ14が備えられた車両に本発明が適用された例を説明したが、斯かる流体伝動装置としてフルードカップリング(流体継手)が設けられた車両にも本発明は好適に適用されるものである。
その他、一々例示はしないが、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が加えられて実施されるものである。
本発明が適用された車両用駆動力伝達装置の構成を説明する骨子図である。 図1の駆動力伝達装置に備えられた自動変速機において複数のギヤ段を成立させる際の係合装置の作動の組み合わせを説明する作動図表である。 図1の駆動力伝達装置におけるエンジンや自動変速機などを制御するために車両に設けられた制御系統を説明するブロック線図である。 図1の駆動力伝達装置に備えられた自動変速機のシフトポジションを切り換えるために車両に備えられたシフトレバーを例示する斜視図である。 図1の駆動力伝達装置に備えられたエンジン制御に関してアクセル開度に基づいてスロットル弁開度を制御するために予め定められた関係を例示する図である。 図1の駆動力伝達装置に備えられた自動変速機制御に関して車速及びスロットル弁開度に基づいて変速段を決定するために予め定められた関係を例示する図である。 図3の電子制御装置に備えられた内燃機関制御装置の制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。 本実施例の車両用内燃機関制御装置による目標トルクの補正を詳しく説明するタイムチャートである。 図3の電子制御装置によるエンジン駆動制御の要部を説明するフローチャートである。
符号の説明
12:エンジン(内燃機関)
14:トルクコンバータ(流体伝動装置)
58:エンジン回転速度センサ(回転速度検出手段)
100:内燃機関制御手段
102:目標トルク設定手段
104:バランス点検出手段
106:目標トルク補正手段

Claims (2)

  1. 内燃機関と、該内燃機関に接続されて該内燃機関から出力されるトルクを伝達する流体伝動装置とを、備えた車両において、前記内燃機関の目標トルクを設定する目標トルク設定手段と、該目標トルク設定手段により設定された目標トルクに基づいて前記内燃機関を制御する内燃機関制御手段とを、備えた車両用内燃機関制御装置であって、
    前記内燃機関のその時点における回転速度を検出する回転速度検出手段と、
    予め定められた前記流体伝動装置の特性から、前記目標トルク設定手段により設定された目標トルクに対する前記内燃機関の回転速度のバランス点を検出するバランス点検出手段と、
    予め定められた関係から、前記回転速度検出手段により検出された回転速度及び前記バランス点検出手段により検出されたバランス点に基づいて、前記目標トルク設定手段により設定された目標トルクを補正する目標トルク補正手段と
    を、備えたものであることを特徴とする車両用内燃機関制御装置。
  2. 前記目標トルク補正手段は、前記バランス点検出手段により検出されたバランス点と前記回転速度検出手段により検出された回転速度との差が大きいほど前記目標トルクを増加側に補正するものである請求項1の車両用内燃機関制御装置。
JP2006317642A 2006-11-24 2006-11-24 車両用内燃機関制御装置 Pending JP2008128210A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006317642A JP2008128210A (ja) 2006-11-24 2006-11-24 車両用内燃機関制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006317642A JP2008128210A (ja) 2006-11-24 2006-11-24 車両用内燃機関制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008128210A true JP2008128210A (ja) 2008-06-05

Family

ID=39554286

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006317642A Pending JP2008128210A (ja) 2006-11-24 2006-11-24 車両用内燃機関制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008128210A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3685149B2 (ja) 車両用駆動制御装置
US6908413B2 (en) Driving control apparatus for vehicle and driving control method for vehicle
JP4120642B2 (ja) 車両用駆動制御装置
JP4453714B2 (ja) 車両の制御装置
JP2004322740A (ja) 車両用制御装置の故障診断装置
JP2008144738A (ja) 車両用動力出力装置の制御装置
JP4743289B2 (ja) 車両用駆動装置の制御装置
JP2009019587A (ja) 車両の制御装置
JP4001146B2 (ja) 車両用駆動制御装置
JP4690278B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
US20080119323A1 (en) Control device for vehicle automatic transmission
JP2008045637A (ja) 車両用自動変速機の制御装置
JP2005249207A (ja) 車両用駆動制御装置
JP2008296650A (ja) 車両用自動変速機の制御装置
JP2005162205A (ja) 車両用駆動制御装置
JP5035221B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP4830718B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JP2007224745A (ja) 車両の制御装置
JP2008128210A (ja) 車両用内燃機関制御装置
JP2007211619A (ja) エンジンのフューエルカット制御装置
JP2011089642A (ja) 車両用駆動制御装置
JP5942786B2 (ja) 車両のクリープトルク制御装置
JP2004036802A (ja) 車両用動力伝達装置の制御装置
JP4114432B2 (ja) 車両用自動変速機の油圧制御装置
JP4821525B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置