JP2008125444A - 回転部材支持ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】作業対象面に接触させることで、少なくともその重量を当該作業対象面に対して負荷させることが可能であり、且つ、作業対象面に接触させた状態で、回転部材の回転位置を一定に保つことが可能な回転部材支持ユニットを提供する。
【解決手段】所定方向に延出して立設された主軸8、主軸を回転自在に支持する複数の軸受2,4、駆動軸38の回転力を主軸に伝達する少なくとも1組の歯車G1,G2、作業対象面に対して所定位置で回転する回転部材32を備えた回転部材支持ユニットU1において、当該回転部材支持ユニットを作業対象面に対して接触移動させるための接面機構Atを設け、当該接面機構により、前記ユニットを作業対象面に接触させることで、少なくとも当該ユニットの重量を当該作業対象面に対して負荷させるとともに、前記ユニットを作業対象面に接触させた状態で、当該回転部材の回転位置を一定に保つ。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば、地表に生育する草木(例えば、芝生や雑草など)を根元付近から刈り払う作業に用いられる草刈機、刈払機及び芝刈機、あるいは電動工具などに関し、特に、これらに取り付けられた刈刃(回転刃)などの回転部材を軸支する回転部材支持ユニットの改良に関する。
図2(a),(b)には、このような回転部材支持ユニットが備えられた草刈機の構成が一例として示されている。同図に示す構成において、かかる草刈機Aには、直線状に延出した操作管30と、当該操作管30の一端側に設けられた回転部材支持ユニット(以下、回転刃ユニットという)U2と、当該操作管30の他端側に設けられた駆動装置(エンジン)34とが備えられている。
この場合、操作管30には、その内部にエンジン34で発生された駆動力(回転出力)により回転される駆動軸38が設けられており、当該駆動軸38は、軸受(以下、駆動軸軸受という)6によって回転自在に支持されている。なお、駆動軸38のエンジン34とは反対側の端部には、歯車(同、駆動軸歯車という)G1が設けられており、駆動軸軸受6は、当該駆動軸歯車G1に外嵌されて、当該駆動軸38を回転自在に支持している。
また、回転刃ユニットU2には、所定方向に延出して立設された主軸8と、当該主軸8を回転自在に支持する2つの軸受(以下、回転刃側軸受2(図2(b)の下側の軸受)及び歯車側軸受4(同図の上側の軸受)という)と、駆動軸38の回転力を主軸8に伝達するために、当該駆動軸38及び主軸8の一端側(図2(b)の左端側及び上端側)にそれぞれ設けられて相互に噛合する1組の歯車(同、駆動軸歯車G1(図2(b)の右側の歯車)及び主軸歯車G2(同図の左側の歯車)という)と、主軸8の他端側(図2(b)の下端側)に取り付けられて、作業対象面(地表面)に対して所定位置で回転する回転部材(刈刃)32とが備えられている。
なお、この場合、主軸8は、草刈機Aの使用状態において略垂直方向に延出するように立設されており、駆動軸38は、当該主軸8に対して所定の傾斜角度(駆動軸38と主軸8との間に形成される角度)を成して傾斜し、駆動軸歯車G1及び主軸歯車G2を介して当該主軸8と連結されている。
また、回転刃側軸受2は、主軸8の延出方向の略中間、別の捉え方をすれば、刈刃32と主軸歯車G2の間に位置付けられており、一方、歯車側軸受4は、刈刃32とは反対側の主軸8の端部(図2(b)の上端部)に位置付けられている。さらに、操作管30には、作業者を刈刃32から保護するための保護カバー42が、当該刈刃32寄りの所定位置に設けられている。
このような構成によれば、エンジン34が駆動軸38を回転させると、当該回転力は駆動軸歯車G1を介して主軸歯車G2に伝達され、当該回転力によって主軸8を回転させることができる。これにより、エンジン34から発生した回転力の方向を変更するとともに、その速度を減速させながら、主軸8に取り付けられた刈刃32を回転させることができる。そして、作業者は、操作管30のエンジン34寄りの所定位置に取り付けられた操作ハンドル36により草刈機Aの全体を支えるとともに、例えば、刈刃32を左右方向に旋回移動させることで、草木を刈り払うことができる。
その際、作業者は、操作管30の所定位置に設けられた帯状バンド(図示しない)などによって、肩や腰に草刈機Aを固定して携帯し、刈り払い作業を行う。このように、草刈機Aは、作業者の腕力だけで支持される訳ではないため、誰でも刈り払い作業を比較的軽快に行うことができるとともに、当該作業による作業者の疲労も軽減することができることから、業務用のみならず一般家庭用としても急速に普及している。
このような一般家庭への普及に伴って、かかる草刈機に対し、従来からその利便性の向上や安全性の向上を図るために各種の方策が講じられている。例えば、特許文献1においては、連結管(操作管)の角度を任意に変更することが可能な草刈機の構成が開示されており、これにより、傾斜地でも草木の刈り払い作業を軽快に行うことなどを可能とし、当該草刈機における利便性の向上を実現している。一方、例えば、特許文献2においては、容易且つ確実に刈刃(回転刃)を主軸に取り付けることが可能な草刈機の構成が開示されており、これにより、刈刃(回転刃)が主軸から外れることを有効に防止することができ、当該草刈機における安全性の向上を実現している。
特開2004−194521号公報 特開平8−130959号公報
ところで、上述したように、かかる草刈機によれば、誰でも比較的軽快に刈り払い作業を行うことができる一方で、当該草刈機の全重量を作業者の身体全体で支えた状態で刈り払い作業を行う必要があるため、当該刈り払い作業が長時間に及んだ場合、疲労の蓄積など作業者に対して過度の負担が強いられてしまう。
かかる刈り払い作業中、例えば、地表が平坦面である場合や、緩やかな傾斜面である場合だけでも回転刃ユニットをこれらの地表面に接地させることができれば、身体への草刈機重量の負担が軽減され、より長時間作業を続けることが可能となるとともに、より広い範囲を作業することも可能となる。
例えば、回転刃ユニットを地表面に接地させる方法としては、当該回転刃ユニットや連結管(操作管)に継ぎ手を取り付け、当該継ぎ手に対してキャスタを装着させる方法がある。これにより、当該キャスタを介して回転刃ユニットを地表面に接地させることができるとともに、この状態、すなわち、地表面に接地させた状態で当該回転刃ユニットを自由に移動可能とすることができる。
しかしながら、かかるキャスタの装着により、回転刃ユニットを地表面に接地させた状態で、草刈機が自由に移動可能となる一方で、刈り取った草木が当該キャスタに絡みつき、かえって草刈機の取り回しが不便となってしまう場合がある。
また、例えば、地表が軟らかい場合や地表に凹凸がある場合などにおいては、草刈機をこれらの地表面から浮かせて使用しなければならず、キャスタと継ぎ手の重量増加に加え、当該キャスタの高さ分だけ高い位置で草木を刈り払うことになり、当該草木を根元から刈り払うことができなくなってしまう場合もある。この場合、地表の状態によってキャスタを着脱させることで、常に草木を根元から刈り払うことは可能であるが、地表の状態に応じたキャスタの着脱を余儀なくされ、刈り払い自体の作業効率が著しく低下してしまうこととなり、好ましくない。
本発明は、このような課題を解決するためになされており、その目的は、作業対象面に接触させることで、少なくともその重量を当該作業対象面に対して負荷させることが可能であり、且つ、作業対象面に接触させた状態で、回転部材の回転位置を一定に保つことが可能な回転部材支持ユニットを提供することにある。
このような目的を達成するために、本発明に係る回転部材支持ユニットには、所定方向に延出して立設された主軸と、当該主軸を回転自在に支持する複数の軸受と、駆動装置によって回転される駆動軸の回転力を主軸に伝達するために、当該駆動軸及び主軸の一端側にそれぞれ設けられて相互に噛合する少なくとも1組の歯車と、主軸の他端側に取り付けられ、作業対象面に対して所定位置で回転する回転部材とが備えられている。
この場合、かかる回転部材支持ユニットにおいては、当該回転部材支持ユニットを作業対象面に対して接触移動させるための接面機構が設けられており、当該接面機構は、前記ユニットを作業対象面に接触させることで、少なくとも当該ユニットの重量を当該作業対象面に対して負荷させているとともに、前記ユニットを作業対象面に接触させた状態で、前記回転部材の回転位置を一定に保っている。
一例として、接面機構は、前記作業対象面と接触することのない常時回転部、当該作業対象面と接触可能な回転可能部、及び当該常時回転部と回転可能部とを相対回転可能に支持する軸受とを備えている。この場合、常時回転部は、前記回転部材の回転中、常に当該回転部材とともに回転するのに対し、回転可能部は、前記作業対象面に接触された状態では回転せずに停止し、当該作業対象面と非接触に対向された状態では前記回転部材とともに回転する。
なお、主軸には、回転部材として、地表に生育する草木を根元付近から刈り払うための刈刃を取り付けることができる。
本発明の回転部材支持ユニットによれば、当該回転部材支持ユニットを作業対象面に対して接触移動させるための接面機構を設けることで、前記ユニットを作業対象面に接触させ、少なくとも当該ユニットの重量を当該作業対象面に対して負荷させることができる。併せて、回転部材支持ユニットを作業対象面に接触させた状態で、回転部材の回転位置を一定に保つことができる。
この結果、作業者の作業負荷を大幅に軽減させることができ、当該作業を長時間継続しても、その際の疲労を格段に軽減させることができ、広い範囲に亘る作業であっても容易に行うことができる。
以下、本発明の実施形態に係る回転部材支持ユニットについて、添付図面を参照して説明する。なお、本発明は、例えば、草刈機、刈払機及び芝刈機、あるいは電動工具などに搭載される回転部材支持ユニットとして適用することができる。すなわち、本発明は、主軸が所定方向に延出して立設され、当該主軸とともに回転する各種の回転部材を軸支する回転部材支持ユニットに適用することができるが、以下では、地表に生育する草木を根元付近から刈り払うための刈刃(回転刃)が、回転部材として主軸へ取り付けられた草刈機に用いられる回転刃ユニットを一例として想定し、当該回転刃ユニットの構成について説明する。なお、この場合、本実施形態に係る草刈機の全体構成としては、上述した従来の草刈機A(図2(a))と同様の構成を一例として想定する。また、本実施形態に係る回転刃ユニットの基本的な構成は、上述した従来の回転刃ユニットU2(図2(b))と同様であるため、当該回転刃ユニットU2と同一若しくは類似の構成については、図面上で同一の符号を付して、その説明を省略若しくは簡略化する。
図1には、本発明の一実施形態に係る草刈機の回転刃ユニットU1(回転部材支持ユニット)が示されており、係る回転刃ユニットU1には、所定方向に延出した主軸8と、当該主軸8を回転自在に支持する複数の軸受2,4と、駆動装置(エンジン34(図2(a)参照))によって回転される駆動軸38の回転力を主軸8に伝達するために、当該駆動軸38及び主軸8の一端側(図1の左端側及び上端側)にそれぞれ設けられて相互に噛合する少なくとも1組の歯車G1,G2と、主軸8の他端側(図1の下端側)に取り付けられ、作業対象面(本実施形態においては、一例として、地表面)に対して所定位置で回転する回転部材(刈刃32)とが備えられている。
なお、主軸8、軸受2,4及び歯車G1,G2は、筒状を成す所定のケース40内にそれぞれ収容されており、刈刃32は、締結部材(一例として、六角ボルト)22で主軸8に締結固定され、当該ケース40の外側(図1の下側)に取り付けられている。この場合、主軸8には、その一端側(図1の下端側)に対し、例えば、締結部材(六角ボルト)22を挿入可能で、その周部に当該締結部材(六角ボルト)22の螺旋状溝(雄ねじ部)と螺合可能な螺旋状溝(雌ねじ部)が形成されたボルト穴を予め設けておけばよい。
また、主軸8は、草刈機の使用状態において略垂直方向に延出するように立設されているのに対し、駆動軸38は、当該主軸8に対して所定の傾斜角度(駆動軸38と主軸8との間に形成される角度)を成して傾斜し、駆動軸歯車G1及び主軸歯車G2を介して当該主軸8と連結されている。なお、当該傾斜角度は、例えば、草刈機の使用環境や使用目的などに応じて任意に設定されるため、ここでは特に限定しないが、一例として、本実施形態においては、駆動軸38が主軸8に対して約120°(別の捉え方をすると、刈刃32に対して約30°)の傾斜角度を成して傾斜するように構成している(図1)。
図1に示す構成において、回転刃ユニットU1には、一例として、2つの軸受(回転刃側軸受2(同図の下側の軸受)及び歯車側軸受4(同図の上側の軸受))が設けられており、当該回転刃側軸受2及び当該歯車側軸受4は、主軸8に外嵌されるとともに、ケース40に内嵌されて、当該主軸8を回転自在に支持している。この場合、一例として、回転刃側軸受2は、主軸8の延出方向の略中間、別の捉え方をすれば、刈刃32と歯車G2(後述する主軸歯車)の間に位置付けられており、歯車側軸受4は、刈刃32とは反対側の主軸8の端部(図1の上端部)に位置付けられている。その際、回転刃側軸受2は、主軸8に外嵌された刈刃押さえ蓋18に内輪を当接させて、当該主軸8の延出方向(図1の上下方向)に位置決めされている。
また、図1に示す構成において、回転刃ユニットU1には、一例として、1組の歯車(駆動軸歯車G1(図1の右側の歯車)及び主軸歯車G2(同図の左側の歯車))が設けられており、当該駆動軸歯車G1は駆動軸38に外嵌され、当該主軸歯車G2は主軸8に外嵌されて、相互に噛合している。これにより、駆動軸歯車G1及び主軸歯車G2は、エンジン34(図2(a))から発生した回転力の方向を変更するとともに、その速度を減速させながら、主軸8に取り付けられた刈刃32を回転させており、いわゆる変速機の機能を果たしている。
なお、駆動軸歯車G1及び主軸歯車G2の種類、大きさ、形状及び歯の数やピッチなどは、例えば、駆動軸38及び主軸8の大きさ、両軸の位置関係などに応じて任意に設定されるため、ここでは特に限定しない。例えば、本実施形態に係る草刈機のように、駆動軸38と主軸8とが所定の傾斜角度(例えば、約120°)を成して連結される構成の場合(図1参照)、駆動軸歯車G1及び主軸歯車G2としては、すぐばかさ歯車、はすばかさ歯車及びまがりばかさ歯車などのかさ歯車を適用すればよい。
本実施形態において、回転部材支持ユニットである回転刃ユニットU1には、当該回転刃ユニットU1を作業対象面である地表面に対して接触移動させるための接面機構Atが設けられている。かかる接面機構Atは、回転刃ユニットU1を地表面に接触させることで、少なくとも回転刃ユニットU1の重量を当該地表面に対して負荷させている。すなわち、接面機構Atを地表面と接触させることで、作業者に対する回転刃ユニットU1の重量負荷、さらには、草刈機の重量負荷を軽減させることができる。
また、接面機構Atは、回転刃ユニットU1を地表面に接触させた状態で、刈刃32の回転位置を一定に保っている(定位置に位置付けている)。
この場合、接面機構Atは、地表面と接触することのない常時回転部、地表面と接触可能な回転可能部、及び当該常時回転部と回転可能部とを相対回転可能に支持する軸受とを備えている。常時回転部は、刈刃32の回転中、常に当該刈刃32とともに回転するのに対し、回転可能部は、地表面に接触された状態では回転せずに停止し、地表面と非接触に対向された状態では刈刃32とともに回転する。
図1に示す構成においては、接面機構Atの常時回転部として、刈刃32を押さえ付けて所定位置へ回転自在に固定するための刈刃押さえ10が設けられているとともに、回転可能部として、地表面と対向可能に位置付けられ、当該地表面と接触可能なスライダ12が設けられている。
なお、かかる刈刃押さえ10とスライダ12とは、転がり軸受(以下、スライダ軸受という)14によって相対回転可能に支持されており、当該スライダ軸受14は、スライダ12が取り付けられたハウジング16と刈刃押さえ10との間に介在されている。
刈刃押さえ10は、その外径がケース40の主軸8を覆う部分の径よりも大きく、刈刃32の径よりも小さく設定された略円柱状を成しており、その中心部に主軸8を挿通するための貫通孔10hを有している。また、貫通孔10hの一方側(図1の下側)の開口周縁には、締結部材(一例として、六角ボルト)22の頭部を収容するために、当該貫通孔10hと同心の凹円柱状に形成した締結部材収容穴10dが設けられている。さらに、締結部材収容穴10dの近傍には、スライダ軸受14を固定するとともに、ハウジング16の一部を収容して非接触状態に位置付けるための凹環状の取付穴10eが、当該締結部材収容穴10dを周方向に沿って取り囲むように設けられている。
なお、刈刃押さえ10の大きさや形状、並びに貫通孔10h、締結部材収容穴10d及び取付穴10eの大きさや形状などは、図1に示す構成には特に限定されず、例えば、刈刃32の大きさや主軸8の大きさなどに応じて任意に設定すればよい。
この場合、刈刃押さえ10は、一方側の端面(図1の上端面)10aを刈刃32に当接させて位置付けられ、当該刈刃32を刈刃押さえ蓋18へ押さえ付け、当該刈刃押さえ蓋18との間に挟み付けるように、主軸8に対して締結部材(一例として、六角ボルト)22によって締結固定されている。これにより、刈刃32を主軸8に対し、当該主軸8とともに回転可能に取り付けることができる。
ここで、刈刃押さえ10の貫通孔10hは、その径を主軸8の一方側の端部(図1の下端部)の外径と略同一径に設定して形成されており、刈刃押さえ蓋18にも、その中心部に同様の大きさの貫通孔18hが刈刃押さえ10の貫通孔10hと連通可能に形成されている。また、刈刃押さえ蓋18には、刈刃32及び刈刃押さえ10を係合させるために、貫通孔18hの一方側(図1の下側)の開口周縁を凸状に***させて形成した凸状部18bが設けられている。これに対し、刈刃押さえ10には、刈刃押さえ蓋18の凸状部18bを係合させるために、貫通孔10hの一方側(図1の上側)の開口周縁を凹状に窪ませて形成した、当該刈刃押さえ蓋18の凸状部18bの径と略同一径を成す凹状部10bが設けられている。さらに、刈刃32には、その中心部に刈刃押さえ蓋18の凸状部18bの径と略同一径を成す貫通孔32hが形成されている。
これにより、各貫通孔18h,32h,10hに主軸8を挿通し、これらの貫通孔18h,32h,10hを同心上に位置付けることで、刈刃押さえ蓋18、刈刃32及び刈刃押さえ10は、当該刈刃押さえ蓋18の凸状部18bに刈刃32の貫通孔32hを係合させるとともに、当該凸状部18bを刈刃押さえ10の凹状部10bに係合させて位置付けることができる。この結果、これらを相互に密着させた状態で主軸8に対して取り付けることができ、当該主軸8とともに回転させることができる。
なお、各貫通孔18h,32h,10h、凸状部18b及び凹状部10bの大きさや形状などは、刈刃押さえ蓋18、刈刃32及び刈刃押さえ10を主軸8に対して取り付けることができ、これらを当該主軸8とともに回転させることができれば、特に限定されず、任意に設定すればよい。例えば、凸状部18b及び凹状部10bを省略し、刈刃32の貫通孔32hを主軸8の一方側の端部(図1の下端部)の外径と略同一径に設定して形成してもよい。
また、スライダ軸受14には、相対回転可能に対向して配置された一対の軌道輪(内輪14i及び外輪14o)と、当該内輪14iの外周面及び外輪14oの内周面に対し、相互に対向して形成された軌道面間へ転動可能に組み込まれた複数の転動体(玉)14bとが備えられている。この場合、転動体(玉)14bは、環状を成す保持器(図示しない)に形成されたポケット内に1つずつ回転自在に保持された状態で、内外輪14i,14oの軌道面間へ組み込まれている。これにより、各転動体(玉)14bは、その転動面が相互に接触することなく、前記軌道面間を転動することができ、結果として、当該各転動体(玉)14bが相互に接触して摩擦が生じることによる回転抵抗の増大や、焼付きなどを防止することができる。
なお、本実施形態においては、転動体14bとして玉を適用しているが、例えば、接面機構Atの構成や種類などに応じ、玉に代えて、各種のころ(円すいころ、円筒ころ及び球面ころなど)を適用してもよい。
かかるスライダ軸受14の内輪14iは、その内周面i1を刈刃押さえ10の取付穴10eに当接させた状態で当該刈刃押さえ10に対して締り嵌めされており、外輪14oは、その外周面o1をハウジング16の内周面16aに当接させた状態で当該ハウジング16に対してすきま嵌めされている。さらに、外輪14oは、その一方側の端面(図1の下端面)に止め輪20を係合させることで、垂直方向(同図の上下方向)に対して位置決めされているとともに、当該ハウジング16からの抜け落ちが防止されている。これにより、外輪14oがハウジング14に対して位置決め固定されるとともに、内輪14iが刈刃押さえ10に対して位置決め固定される。
なお、この場合、止め輪20は、その外径が外輪14oの外径よりも大きく、その内径が外輪14oの外径よりも小さく、且つ、内径よりも大きな環状を成しており、ハウジング16の内周面16aには、止め輪20を装着させる装着溝が、内周面16aに沿って連続して設けられている。
このように、スライダ軸受14(具体的には、内輪14i)を刈刃押さえ10に対して締り嵌めすることで、当該スライダ軸受14が刈刃押さえ10から抜け落ちる(脱落する)ことを確実に防止することができるとともに、刈り払い作業中の振動による内輪14iと刈刃押さえ10との摩擦を防止し、これに伴うフレッチング摩耗の発生を有効に抑制することができる。
一方、スライダ軸受14(具体的には、外輪14o)をハウジング16に対してすきま嵌めするとともに、止め輪20により垂直方向(図1の上下方向)に対して位置決めすることで、刈り払い作業中の発熱による当該スライダ軸受14の熱膨張によって、ラジアルすきまが過少となることを有効に防止することができる。また、このような固定方法とすることで、スライダ軸受14をハウジング16に対して容易に組み付けることも可能となる。
ハウジング16は、円筒状を成す本体部16mと、スライダ12を取り付けるためのスリンガ部16f、及びスライダ軸受14の外輪14oを係合させるための係合部16gとで構成されている。この場合、本体部16mは、その外径を刈刃押さえ10の取付穴10eの外径よりも僅かに小さく、その内径をスライダ軸受14の外径(外輪14oの外径)と略同一径に設定した円筒状に構成されている。また、スリンガ部16fは、本体部16mの一方側の端部(図1の下端部)に連続し、略直角に拡径方向へ所定長さで全周に亘って平板状に延出されている。これに対し、係合部16gは、本体部16mの他端側の端部(図1の上端部)に連続し、略直角に縮径方向へ所定長さで全周に亘って平板状に延出されている。
なお、ハウジング16の大きさや形状、すなわち、本体部16m、スリンガ部16f及び係合部16gの大きさや形状などは、図1に示す構成には特に限定されず、例えば、刈刃押さえ10の大きさやスライダ軸受14の大きさなどに応じて任意に設定すればよい。例えば、スリンガ部16fは、地表面側(図1の下側)及び刈刃32側(同図の上側)のいずれかへ傾斜して延出させてもよいし、本体部16mの全周に亘って設けることなく、周方向に沿って断続して設けてもよい。
そして、ハウジング16は、その内周面16aにスライダ軸受14の外輪14oの外周面o1を当接させ、当該外輪14oを係合部16g及び止め輪20によって垂直方向(図1の上下方向)へ位置決めした状態で、本体部16m及び係合部16gを刈刃押さえ10の取付穴10eへ、当該取付穴10eと接触しないように収容され、当該刈刃押さえ10に対して位置決めされている。すなわち、一方側の端面(同図の上端面)16cを刈刃押さえ10の取付穴10eの底面e1と所定間隔を空けて対向させるとともに、外周面16dを当該取付穴10eの外周面e2と所定間隔を空けて対向させた状態で、当該刈刃押さえ10に対して位置決めされている。
別の捉え方をすれば、ハウジング16は、スライダ軸受14を介して刈刃押さえ10にぶら下がった状態で、当該刈刃押さえ10に対して位置決めされている。これにより、ハウジング16と刈刃押さえ10とは、スライダ軸受14によって相対回転可能に支持され、刈刃押さえ10をハウジング16に対して回転可能な構成とすることができる。
また、ハウジング16の一方側の端部(図1の下端部)、すなわち、本体部16mとスリンガ部16fとの連続部分には、スライダ12が取り付けられている。スライダ12は、その径を刈刃押さえ10の外径と略同一径に設定した略円板状に構成され、一方側(地表面側(図1の下側))に所定の曲率半径を有する凸曲面状の接地部12gが設けられ、他方側(刈刃32側(同図の上側))に所定の大きさで突出した嵌合部12dが設けられている。 この場合、嵌合部12dは、スライダ12をハウジング16に対して嵌合させるため、その径をハウジング16(本体部16m)の内径と略同一径に設定した円柱状に構成されており、当該円柱部をハウジング16側(図1の上側)へ所定高さ(同図の上下方向の距離)で突出させて形成されている。
一方、接地部12gは、スライダ12を地表面に対して接触させた状態で、草刈機を地表面に沿ってスムーズに移動させるため、所定の曲率半径で地表面側(図1の下側)へ所定の大きさでなだらかな曲面状に突出して形成されている。なお、接地部12gの曲率半径は、例えば、草刈機が使用される際に想定される地表面の状態などに応じ、当該接地部12gが当該地表面と滑らかに接触し、スライダ12が当該地表面を滑りながら容易に移動することが可能となる任意の値に設定されるため、ここでは特に限定しない。
例えば、接地部12gの曲率半径を小さく設定した場合、当該接地部12gと地表面との接触面積(接地面積)が小さくなるため、硬い地表面での作業時において、当該地表面との間の摩擦抵抗を小さくでき、草刈機をスムーズに移動させることができる。これに対し、接地部12gの曲率半径を大きく設定した場合、当該接地部12gと地表面との接触面積(接地面積)が大きくなるため、軟らかい地表面での作業時において、草刈機が沈み難く、スムーズに移動させることができる。
一例として、図1に示す構成においては、接地部12gの曲率半径がスライダ軸受14の外径(具体的には、外輪14oの外径)寸法の約3倍の大きさに設定されている場合を想定する。
かかるスライダ12をハウジング16に対して取り付ける場合には、まず、嵌合部12dの周縁部をハウジング16の内周面16aに当接させた状態で、当該スライダ12を地表面側(図1の下側)からハウジング16の本体部16m内へ挿入する。次いで、嵌合部12dの基端部分がハウジング16のスリンガ部16fに当接するまで、スライダ12を刈刃32側(図1の上側)へ押し込む。これにより、スライダ12をハウジング16に対して締り嵌めにより嵌合固定させることができる。
このように、スライダ12をハウジング16に対して嵌合固定させることで、当該スライダ12をハウジング16へ容易に装着することができるとともに、ハウジング16から容易に取り外すことができる。この結果、スライダ12をいわゆるアタッチメントとして構成することが可能となり、例えば、厚さ(図1に示す距離L)の設定寸法が異なる各種のスライダ12を、地表面の状態に応じて容易に付け替えることも可能となる。
なお、スライダ12のハウジング16に対する取付方法は、当該スライダ12を容易にハウジング16に対して着脱させることが可能であれば、上述したような嵌合固定には特に限定されず、例えば、各種の締結部材(ねじなど)により締結固定してもよい。
また、スライダ12の大きさや形状、並びに接地部12g及び嵌合部12dの大きさや形状などは、例えば、ハウジング16の大きさや回転刃ユニットU1の重量、さらには、草刈機が使用される際に想定される地表面の状態などに応じて任意に設定されるため、ここでは特に限定しない。例えば、スライダ12の厚さ(図1に示す距離L)は、想定する刈り払い後の草木の高さに応じて所定寸法に設定すればよい。すなわち、スライダ12の厚さ(図1に示す距離L)寸法を調整することで、地表面(草木の根元位置)から刈刃32までの高さ(同図に示す距離LL)寸法を所定の寸法に容易に設定することができ、結果として、刈り払い後の草木の高さを一定に揃えることができる。
さらに、スライダ12は、例えば、草刈機が使用される際に想定される地表面の状態などに応じて、任意の素材を材料として構成すればよい。例えば、スライダ12は、各種の金属製や各種の樹脂製とすることができるが、本実施形態においては、少なくともその一部が弾性変形可能な弾性材(樹脂材)で構成されたスライダ12を適用している場合を、一例として想定する。この場合、スライダ12全体を弾性材(樹脂材)で構成してもよいし、接地部12gのみを弾性材(樹脂材)で構成してもよい。
また、スライダ12全体、若しくは接地部12gに対し、位置センサや小型モニタなどを組み込むことも可能である。例えば、地表面(すなわち、刈り払う草木の根元位置)から刈刃32までの高さ(図1に示す距離LL)を検知する位置センサを組み込み、当該地表面の状態に応じて距離LLを任意に変位させる構成としてもよい。この結果、草木を常に定位置で刈り払うことができ、刈り払い後の草木の高さを一定に揃えることができる。
なお、各種の金属製のスライダ12を適用した場合、当該スライダ12は、ハウジング16に対し、嵌合固定ではなく締結固定することが好ましい。
ここで、上述したような接面機構Atを設けた回転刃ユニットU1が搭載された草刈機を用いて、地表に生育する草木を根元付近から刈り払う作業を行う場合における当該接面機構Atの動作について、以下、説明する。
例えば、接面機構At、具体的には、スライダ12の接地部12gを地表面に対して接触(接地)させることなく、接地部12gを地表面に対して浮かせた状態(以下、便宜上、当該状態を非接地状態という)で刈り払い作業を行う場合、主軸8に取り付けられた刈刃32が当該主軸8の回転に伴って回転し、当該回転する刈刃32を左右方向に旋回移動させることで、草木を刈り払うことができる。その際、刈刃32とともに主軸8に取り付けられた刈刃押さえ10も、当該主軸8の回転に伴って回転する。さらには、スライダ軸受14によって刈刃押さえ10に対して相対回転可能に支持されているハウジング16が、当該刈刃押さえ10とともに回転し、当該ハウジング16に取り付けられたスライダ12も回転状態となる。
なお、かかる刈り払い作業を行うと、刈り払った草木の屑、泥水及び塵埃などの異物がハウジング16のスリンガ部16fの上に降りかかって堆積される場合があるが(図1のSbの状態)、上述したように、非接地状態での刈り払い作業中は、ハウジング16、すなわち、スリンガ部16fが回転している。このため、前記異物に対し、スリンガ部16fの回転に伴って生じる遠心力が作用し、この結果、当該異物は、スリンガ部16fの延出方向(一例として、図1の左方向)へ押し出されることになる。これにより、かかる異物をスリンガ部16fの上から振り落とすことができ、当該異物がスリンガ軸受14の内部に侵入することを有効に防止することができる。
また、例えば、接面機構At、具体的には、スライダ12の接地部12gを地表面に対して接触(接地)させた状態(以下、便宜上、当該状態を接地状態という)で刈り払い作業を行う場合、主軸8に取り付けられた刈刃32及び刈刃押さえ10が、当該主軸8の回転に伴って回転する。一方で、接地部12gを地表面に対して接触(接地)させたスライダ12は、当該接地部12gと地表面との摩擦抵抗により停止状態となり、さらには、スライダ12が固定(締り嵌め)されたハウジング16も停止状態となる。
この場合、スライダ軸受14の構成部材のうち、刈刃押さえ10に締り嵌めされたスライダ軸受14の内輪14i、転動体(玉)14b及び保持器(図示しない)は、当該刈刃押さえ10とともに回転するのに対し、ハウジング16にすきま嵌めされ、止め輪20によって位置決めされたスライダ軸受14の外輪14oは、当該ハウジング16が停止状態となっているため、同様に停止状態となる。
このように、接地状態での刈り払い作業中は、停止状態のスライダ12により、回転刃ユニットU1の重量、さらには、草刈機全体の重量を地表面に対して負荷させることができるため、作業者が負荷しなければならないこれらの重量を大幅に軽減させることができる。これにより、かかる草刈機による刈り払い作業を長時間継続しても、その際の疲労を格段に軽減させることができ、広い範囲に亘る刈り払い作業であっても、容易に行うことができる。
その際、上述した非接地状態と同様の回転速度や回転角度などで刈刃32を回転させることができるとともに、接地状態においても、凸曲状を成す接地部12gにより刈刃32をスムーズに移動(例えば、左右方向に旋回)させることができる。このため、接地状態であっても、非接地状態と同様の刈り払い作業を行うことができる。
また、接地状態での刈り払い作業中、地表面の状態が変化した場合であっても、スライダ12の厚さ(図1に示す距離L)寸法の調整、厚さの設定寸法の異なるスライダ12への付け替え、及び、弾性材製のスライダ12への位置センサや小型モニタなどの組み込みにより、刈刃32の回転位置(刈り払い位置)を常に一定に保つ(定位置へ位置付ける)ことができる。別の捉え方をすれば、地表面(すなわち、刈り払う草木の根元位置)から刈刃32までの高さ(同図に示す距離LL)を、当該地表面の状態変化に応じて任意に変位させることができる。この結果、地表面の状態が変化した場合であっても、接地状態のままで、草木を常に定位置で刈り払うことができ、刈り払い後の草木の高さを一定に揃えることができる。
したがって、例えば、平地や凹凸の少ない緩斜地などでは、接地状態で刈り払い作業を行うことで、当該作業負荷を大幅に軽減させることができ、さらには、刈り払い後の草木(例えば、芝など)の高さを一定に揃えることができ、外観上の美観アップも同時に図ることができる。
なお、接地状態での刈り払い作業中は、上述した非接地状態での刈り払い作業中と同様に、刈り払った草木の屑、泥水及び塵埃などの異物がハウジング16のスリンガ部16fの上に降りかかって堆積される場合がある(図1のSbの状態)。ただし、本実施形態においては、刈刃押さえ10とハウジング16との間にラビリンスが形成されているため、前記異物がスリンガ軸受14の内部に侵入することを有効に防止することができる。
この場合、かかるラビリンスにおけるラビリンスすきまを可能な限り小さく(狭めて)設定するとともに、ラビリンス長さを可能な限り大きく(長く)設定することで、前記異物のスリンガ軸受14の内部への侵入をより確実に防止することができる。
なお、ラビリンスすきまは、刈刃押さえ10とハウジング16のスリンガ部16fとの対向間隔(図1に示す距離W1)、及び、刈刃押さえ10の取付穴10eの外周面e2とハウジング16(本体部16m)の外周面16dとの間の間隔(図1に示す距離W2)として設定される。ただし、スリンガ軸受14の内部への異物の侵入防止の観点からは、前記距離のうち、特に距離W2を可能な限り小さく(狭めて)したラビリンスすきまを設定することが重要、且つ有効となる。
また、ラビリンス長さは、刈刃押さえ10のハウジング16のスリンガ部16fに対する対向部(図1の下端部)からハウジング16(本体部16m)の端面16cまでの距離(同図に示す距離WW)として設定される。
一例として、本実施形態においては、ラビリンスすきま(距離W2)を0.2mmに設定し、ラビリンス長さ(距離WW)を10mmに設定した場合を想定している。
また、上述したように非接地状態においては、スリンガ部16fの回転に伴って生じる遠心力によって、当該スリンガ部16fの上に降りかかって堆積された異物を振り落とすことができる。このため、接地状態での刈り払い作業中に、一時的に非接地状態とすることで、すなわち、スライダ12の接地部12gを一時的に地表面から浮かせることで、容易にかかる異物をスリンガ部16f上から振り落とすことができる。これによっても、前記異物がスリンガ軸受14の内部に侵入することを防止することができる。
なお、特に言及しなかったが、スライダ軸受14の内外輪14i,14o間には、転動体(玉)14bを挟んで、その両側(同図の左側と右側)にスライダ軸受14を密封するための密封部材(図示しない)をそれぞれ設けることが好ましい。この場合、密封部材としては、例えば、鋼板製の芯金の全面若しくは一部を各種の弾性材(ゴムやプラスチックなどの樹脂材)でコーティングして成る接触型あるいは非接触型のシール(図示しない)や、ステンレス板、鉄板などの薄い金属板からプレス成形等された非接触型のシールド(図示しない)を任意に選択して適用すればよい。
このように密封部材を設けることで、スライダ軸受14の外部から異物(例えば、刈り払った草木の屑、泥水及び塵埃など)が内部に侵入することをさらに確実に防止することができるとともに、内部に封入された潤滑剤(例えば、グリース、油など)が外部へ漏洩することも併せて防止することができる。
例えば、密封部材として接触型のシールを適用した場合、地表側(スライダ12側(図1の下側))に位置するシールには、その弾性材によるコーティング部位に対し、スライダ軸受14の内部の圧力変化を抑制するための貫通孔を設けることが好ましい。これにより、スライダ軸受14の回転中、その内部が加圧された場合、シール(弾性材によるコーティング部位)の弾性変形により貫通孔が開口され、当該貫通孔から内気を排出することができる。この結果、スライダ軸受14内部の圧力が上昇することを抑制し、軸受内圧を常に一定に保つことができる。これにより、例えば、シールのリップ部の摺接圧力が減少して外輪14oとの間にすきまが生じ、軸受内部に前記異物が侵入してしまうことを防止することができる。
一方、例えば、スライダ軸受14の内部が減圧された場合、同様に貫通孔が開口され、当該貫通孔から外気を流入することで、軸受内部の圧力が低下することを抑制し、軸受内圧を常に一定に保つことができる。これにより、例えば、シールのリップ部の摺接圧力が増加して外輪14oに吸着し、スライダ軸受14の回転トルクが増大してしまうことを防止することができる。
なお、刈刃32側(図1の上側)に位置するシールには、かかる貫通孔を必ずしも設けなくともよい。すなわち、かかる貫通孔を設けない場合には、スライダ軸受14の内部の密封性(気密性及び液密性)を高めることができ、軸受内部に前記異物が侵入してしまうことを確実に防止することができる。この場合、スライダ軸受14の内部への異物の侵入は、上述した刈刃押さえ10とハウジング16との間に形成されるラビリンスによって充分に防止することができる。
また、刈刃32及び刈刃押さえ10、並びにハウジング16及びスライダ12を長期に亘って安定してスムーズに回転させるべく、スライダ軸受14の焼付き防止や疲れ寿命の延長などを図るため、スライダ軸受14に対しては、潤滑を行うことが好ましい。
この場合、潤滑剤の種類や成分構成などは特に限定されないが、本実施形態においては、一例として、増ちょう剤がリチウム石鹸、基油が鉱油系のグリースをスライダ軸受14の内部に封入した場合を想定し、基油である鉱油の40℃における動粘度を130mm/Sに設定した。なお、スライダ軸受14がほとんど回転しない状態で外部振動を受ける場合、当該スライダ軸受14のフレッチング摩耗を防止し、回転トルクを比較的小さくするためには、鉱油の40℃における動粘度を25〜150mm/Sの範囲内の所定値に設定すればよい。
本発明の一実施形態に係る回転刃ユニットの構成例を示す断面図。 従来の草刈機の構成例を示す図であって、(a)は、全体構成を示す斜視図、(b)は、回転刃ユニットの断面図。
符号の説明
2 回転刃側軸受
4 歯車側軸受
8 主軸
10 刈刃押さえ
12 スライダ
12g 接地部
14 スライダ軸受
16 ハウジング
18 刈刃押さえ蓋
20 止め輪
22 六角ボルト
32 刈刃
38 駆動軸
At 接面機構
G1 駆動軸歯車
G2 主軸歯車
Sb 異物
U1 回転刃ユニット

Claims (3)

  1. 所定方向に延出して立設された主軸と、当該主軸を回転自在に支持する複数の軸受と、駆動装置によって回転される駆動軸の回転力を主軸に伝達するために、当該駆動軸及び主軸の一端側にそれぞれ設けられて相互に噛合する少なくとも1組の歯車と、主軸の他端側に取り付けられ、作業対象面に対して所定位置で回転する回転部材とを備えた回転部材支持ユニットであって、
    回転部材支持ユニットを作業対象面に対して接触移動させるための接面機構が設けられており、当該接面機構は、前記ユニットを作業対象面に接触させることで、少なくとも当該ユニットの重量を当該作業対象面に対して負荷させているとともに、前記ユニットを作業対象面に接触させた状態で、前記回転部材の回転位置を一定に保っていることを特徴とする回転部材支持ユニット。
  2. 接面機構には、前記作業対象面と接触することのない常時回転部、当該作業対象面と接触可能な回転可能部、及び当該常時回転部と回転可能部とを相対回転可能に支持する軸受とが備えられており、常時回転部は、前記回転部材の回転中、常に当該回転部材とともに回転するのに対し、回転可能部は、前記作業対象面に接触された状態では回転せずに停止し、当該作業対象面と非接触に対向された状態では前記回転部材とともに回転することを特徴とする請求項1に記載の回転部材支持ユニット。
  3. 主軸には、回転部材として、地表に生育する草木を根元付近から刈り払うための刈刃が取り付けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の回転部材支持ユニット。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010213608A (ja) * 2009-03-16 2010-09-30 Kitamura Seisakusho:Kk 刈払機の刃押え具及びこれを備えた刈払機
KR101063974B1 (ko) * 2010-03-18 2011-09-08 양안종 베어링유닛과 이를 이용한 예초기용 보호커버
JP2013507985A (ja) * 2009-10-26 2013-03-07 アン ジョン ヤン, 軸受ユニット及びこれを用いた草刈機用保護カバー

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