JP2008121810A - 正・逆両回転用オイルシール - Google Patents

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Abstract

【課題】例えば6000回転(26.7m/秒)といった高速摺動下における正・逆両回転の作動においても、良好に流体を密封し続けることを可能とする両回転用オイルシールを提供する。
【解決手段】ゴム100重量部当り、テトラポッド型結晶構造を有する酸化亜鉛ウィスカを1〜60重量部含有するゴム組成物を加硫成形してなる正・逆両回転用オイルシール。この正・逆両回転用オイルシールに用いられるゴム組成物には、テトラポッド型結晶構造を有する酸化亜鉛ウィスカが配合されているため、その形状効果によりその加硫物は変形に対して抵抗力を有するようになるものと考えられる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、正・逆両回転用オイルシールに関する。さらに詳しくは正・逆両回転の作動においても流体を密封し続けることを可能とする正・逆両回転用オイルシールに関する。
オイルシールは、自動車、産業機械等の分野で重要な機械部品として広く用いられている。このうち各種部材の正・逆両回転の作動においても流体を密封し続けることを目的とする両回転用オイルシールは、例えばポンプ、自動車のデフ、農業用機械、鉄道車両などの部材用部品として幅広い分野で用いられている。
従来用いられていたオイルシールでは、オイルシールと接触している部材を正転方向に回転させた後逆転させた場合に、密封していた流体の漏れを生ずる場合がある。かかる不具合を回避するために、例えば特許文献1では、一の部材に嵌合する第一環状部材に接着し他の部材と密接に摺動するオイルシールリップの反密封対象側傾斜面に、前記他の部材の正回転時および逆回転時における回転方向に対し特定の傾斜角を有するねじ部をそれぞれ複数本づつ群として交互に設けたオイルシールにおいて、前記各ねじ部が設けられた回転方向と反対回転方向に対し特定の傾斜角を有する補助ねじ部を前記各ねじ部と対になるように設けたオイルシールが提案されている。しかるに、このような補助ねじをねじ部と対になるように設けた構造のみでは、正転・逆転が繰り返された場合に、摩耗によるシール面の状態が何らかの不具合が生じ、逆回転時にシール漏れを生ずる可能性があり得る。
特開2006−125454号公報
一方、鉄道車両用部材などに用いられる正・逆両回転用オイルシールの耐摩耗材料としては、特許文献2に原料ゴム100重量部とフッ素樹脂20〜90重量部とを有するゴム材料組成物であって、スプリング硬度が60〜90のゴム材料を与えるゴム組成物が、また特許文献3にカルボキシル化アクリロニトリルブタジエンゴム100重量部とカーボンブラック20〜90重量部とを有するゴム組成物がそれぞれ提案されている。しかるに、いずれの材料も正・逆回転によるシール漏れについては十分ではなく、その改良が望まれている。
特開2001−031795号公報 特開2002−212341号公報
そこで、本出願人は先に正・逆両回転の作動においても良好に流体を密封し続けることを可能とする両回転用オイルシールとして、ゴム100重量部当り、アスペクト比8以上の針状または繊維状充填剤を1〜100重量部含有するゴム組成物を加硫成形してなる正・逆両回転用オイルシールを提案している(特願2006−242711)。しかるに、鉄道の高速化などに伴い、オイルシールについても高速摺動化する傾向があり、かかる環境下の耐久性のさらなる改善が求められている。
本発明の目的は、例えば6000回転(26.7m/秒)といった高速摺動下における正・逆両回転の作動においても、良好に流体を密封し続けることを可能とする両回転用オイルシールを提供することにある。
かかる本発明の目的は、ゴム100重量部当り、テトラポッド型結晶構造を有する酸化亜鉛ウィスカを1〜60重量部含有するゴム組成物を加硫成形してなる正・逆両回転用オイルシールによって達成される。
本発明の正・逆両回転用オイルシールに用いられるゴム組成物には、テトラポッド型結晶構造を有する酸化亜鉛ウィスカが配合されているため、その形状効果によりその加硫物は変形に対して抵抗力を有するようになるものと考えられる。すなわち、異方性をもつ繊維状または板状の充填剤を配合することにより、4000回転程度のオイルシール摺動面の摺動方向への変形をある程度は抑制することはできたとしても、6000回転程度のオイルシール摺動面の摺動方向への変形を抑制することは困難となる面もあるが、酸化亜鉛ウィスカとしてテトラポッド型結晶構造を有するものを用いることにより、針状、繊維状充填剤を配合した材料や他の形状の充填剤を配合した材料と比較して、高速摺動下における正・逆両回転方向に対して流体を密封、保持することを著しく高めることを可能とさせるといったすぐれた効果を奏する。
ゴムの種類は特に限定されないが、好ましくはフッ素ゴム、アクリルゴム、水素化ニトリルまたはニトリルゴムが選択され、その硬度(デュロA)Hsが75〜85のものが用いられる。フッ素ゴム、アクリルゴムまたは水素化ニトリルゴムを用いた場合には、使用環境温度が例えば100〜200℃といった比較的高温であっても長時間の使用が可能であり、またニトリルゴムを用いた場合には、安価で工業的に有利である。ここで、これ以外の硬度のものを用いると、両回転シールとして用いられた場合にシール漏れが生じるため好ましくない。
テトラポッド型結晶構造を有する酸化亜鉛ウィスカとしては、金属亜鉛を特殊雰囲気中で酸化処理して得られた針状単結晶体(ウィスカ)であって、核部と核部より異なる4軸方向に伸びた針状結晶部からなるもの、すなわちテトラポッド型結晶構造のものであって、例えば針状結晶部の基部の径が0.7〜14μm、針状結晶部の基部から先端までの繊維長が2〜50μm、針状繊維径0.2〜3.0μmであるものが用いられる。実際には、市販品、例えばパナソニック製品パナテトラなどをそのまま用いることができる。
かかる酸化亜鉛ウィスカは、ゴム100重量部当り、1〜60重量部、好ましくは10〜40重量部の割合で用いられる。これよりも少ない使用割合では、所望の効果を得ることができず、一方これよりも多い割合で用いられると、成形加工性が著しく悪化する。
以上の必須成分よりなるゴム組成物には、加硫上、物性上、機能上要求される各種配合剤が添加され、例えば用いられたゴムの種類に応じたポリオール系、イオウ系、有機過酸化物系の加硫剤や加硫助剤、カーボンブラック等の補強剤、シリカ等の充填剤、2価金属の酸化物または水酸化物、ハイドロタルサイト等の受酸剤、その他必要な配合剤が配合された上で、オープンロール、ニーダーなどを用いる任意の混練手段により組成物の調製が行われ、160〜200℃、3〜30分間のヒートプレスおよび必要に応じて150〜250℃、0.5〜24時間の二次加硫を行うことにより正・逆両回転用オイルシールへと加硫成形される。
次に、実施例について本発明を説明する。
実施例
フッ素ゴム(デュポンダウエラストマージャパン製品バイトンA500) 100重量部
酸化亜鉛ウィスカ(パナソニック製品パナテトラ) 20 〃
水酸化カルシウム 3 〃
高活性酸化マグネシウム(協和化学工業製品キョーワマグ150) 6 〃
カルナバワックス 1.5 〃
ビスフェノールAF(デュポンエラストマー・ジャパン製品キュラティブ♯30) 3 〃
ホスホニウム塩(同社製品キュラティブ♯20) 5 〃
以上の各成分を密閉式混練機を用いて混練し、195℃、4分間の一次加硫および200℃、15時間の二次加硫を行い、内径85mm、外径105mm、幅13mmのオイルシールを金属材(SPCC)と一体に加硫成形した。
また、得られたオイルシールを用いて異なる回転数で正・逆両回転密封試験を行った。正・逆両回転密封試験は、潤滑油(トヨタ製品モーターオイルSL10W-30)を回転軸を中心とした状態で密封して、自然昇温下、回転数4000rpm(17.8m/秒)または6000rpm(26.7m/秒)の条件下で正転方向に8時間運転し、5分間休止させた後、逆転方向に8時間運転し、運転直後の油漏れの有無を目視にて確認することにより行われた。その結果、いずれの回転数とも、正転方向および逆転方向のいずれの場合も、油漏れはみられなかった。
比較例1
実施例1において、酸化亜鉛ウィスカの代わりにチタン酸カリウムウィスカー(大塚化学製品ティスモD)が同量用いられたところ、4000rpmでは正転方向および逆転方向のいずれの場合も、油漏れはみられなかったが、6000rpmでは逆回転時に潤滑油のにじみが確認された。
比較例2
実施例1において、酸化亜鉛ウィスカの代わりにシリカ(中央シリカ製品シリカ6B)が同量用いられたところ、いずれの回転数においても正転方向では油漏れはみられなかったが、逆転方向では、4000rpmでは潤滑油のにじみが、また6000rpmでは潤滑油の漏れが確認された。
比較例3
実施例1において、酸化亜鉛ウィスカの代わりにウォラストナイト(NYCO Minerals製品NYAD400)が同量用いられたところ、いずれの回転数においても正転方向では油漏れはみられなかったが、逆転方向では潤滑油の漏れが確認された。

Claims (3)

  1. ゴム100重量部当り、テトラポッド型結晶構造を有する酸化亜鉛ウィスカを1〜60重量部含有するゴム組成物を加硫成形してなる正・逆両回転用オイルシール。
  2. 鉄道車両用オイルシールとして用いられる請求項1記載の正・逆両回転用オイルシール。
  3. ゴムとして硬度(デュロA)Hsが75〜85のものが用いられた請求項1または2記載の正・逆両回転用オイルシール。
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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02219844A (ja) * 1989-02-21 1990-09-03 Sumitomo Chem Co Ltd ゴム変性スチレン系樹脂組成物
JPH05239439A (ja) * 1992-02-27 1993-09-17 Nippon Reinz Co Ltd シール用組成物
JP2001031795A (ja) * 1999-07-21 2001-02-06 Nsk Ltd ゴム材料組成物

Patent Citations (3)

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