JP2008112913A - ギャップ付き変圧器及び非接触電力伝送装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電力伝送効率を極力高めたギャップ付き変圧器及び非接触電力伝送装置を提供する。
【解決手段】ギャップ付き変圧器11は、一次巻線16pが巻装された一次鉄心12と、ギャップ14を有して一次鉄心12に対向して配置され二次巻線16sが巻装された二次鉄心13とを備え、これら鉄心12,13の夫々の対向面17,18は、当該鉄心12,13のギャップ14を挟んだ部分における磁束の方向に垂直な断面Sより大きくなるように形成されている。
【選択図】図2
【解決手段】ギャップ付き変圧器11は、一次巻線16pが巻装された一次鉄心12と、ギャップ14を有して一次鉄心12に対向して配置され二次巻線16sが巻装された二次鉄心13とを備え、これら鉄心12,13の夫々の対向面17,18は、当該鉄心12,13のギャップ14を挟んだ部分における磁束の方向に垂直な断面Sより大きくなるように形成されている。
【選択図】図2
Description
本発明は、ギャップを有して対向配置された第1の鉄心と第2の鉄心とを備えてなるギャップ付き変圧器及び非接触電力伝送装置に関する。
上記ギャップ付き変圧器は、第1の鉄心に巻装された第1の巻線と、第2の鉄心に巻装された第2の巻線とを備えて構成されており、1次側たる第1の巻線から入力される電力が2次側たる第2の巻線から出力されるようになっている。このギャップ付き変圧器は、ギャップが無い通常の鉄心を備えた変圧器に比し電力の伝送効率が低くなる問題がある。ギャップは第1及び第2の鉄心に比べて磁気抵抗が大きいので、第1の巻線に流れる電流によって生じた磁束が両鉄心内を通る際に、その磁束の一部が鉄心外に漏れて周回(ショートカット)し、第2の巻線と鎖交する磁束が少なくなるからである。
そこで、この種の変圧器においては、ギャップによって生じる漏れ磁束を少なくするため、第1及び第2の鉄心の夫々に磁束の方向に沿って導体層を設けるなどの工夫がされている(例えば特許文献1参照)。このギャップ付き変圧器の第1及び第2の鉄心はE型あるいは中空状をなし、前記導体層は銅板から構成されている。この銅板は、両鉄心の内側(及び外側)に沿って張られていて、第1及び第2の巻線と鎖交する鉄心内の主磁束の方向に対して平行に配置されている。
特開2001−338820号公報
上記構成によれば、鉄心外に漏れようとする磁束が銅板を横切る際に、銅板にその磁束を打ち消すような渦電流が発生するので、漏れ磁束を減少させることができる。しかし、その反面、渦電流によってジュール損失が生じるため、依然として電力伝送効率の低下の問題を孕んでいる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、電力伝送効率を極力高めたギャップ付き変圧器及び非接触電力伝送装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために本発明は、第1の鉄心と、この第1の鉄心に巻装された第1の巻線と、ギャップを有して前記第1の鉄心に対向して配置された第2の鉄心と、この第2の鉄心に巻装された第2の巻線とを備えたギャップ付き変圧器であって、前記第1及び第2の鉄心の夫々の対向面は、当該第1及び第2の鉄心の前記ギャップを挟んだ部分における磁束の方向に垂直な断面より大きくなるように形成されていることを特徴とする。
また、本発明の非接触電力伝送装置は、前記ギャップ付き変圧器を備え、当該ギャップ付き変圧器の前記第1の巻線に交流電源が接続されると共に、前記第2の巻線に負荷が接続されるように構成されていることを特徴とする。
本発明のギャップ付き変圧器及び非接触電力伝送装置によれば、ギャップ部分の対向面の面積が増大するので、当該ギャップにおける磁気抵抗が減少して漏れ磁束が少なくなり、電力伝送効率が向上する。
<第1の実施例>
以下、本発明の第1の実施例について図1乃至図5を参照しながら説明する。
図1はギャップ付き変圧器全体の概略的な斜視図を示し、図2(a)はこの変圧器の周方向に対する断面を拡大して示している。図1に示すように、ギャップ付き変圧器(以下、変圧器と略す)11は、全体として円環状をなし、同心状の一次鉄心12(第1の鉄心)と二次鉄心13(第2の鉄心)とを備えている。これら鉄心12,13は積層された電磁鋼板からなり、一次鉄心12は固定され二次鉄心13は軸線の回りに回転自在に配置されている。
以下、本発明の第1の実施例について図1乃至図5を参照しながら説明する。
図1はギャップ付き変圧器全体の概略的な斜視図を示し、図2(a)はこの変圧器の周方向に対する断面を拡大して示している。図1に示すように、ギャップ付き変圧器(以下、変圧器と略す)11は、全体として円環状をなし、同心状の一次鉄心12(第1の鉄心)と二次鉄心13(第2の鉄心)とを備えている。これら鉄心12,13は積層された電磁鋼板からなり、一次鉄心12は固定され二次鉄心13は軸線の回りに回転自在に配置されている。
変圧器11は、二次鉄心13の外周側にギャップ14を有して一次鉄心12が配置された所謂ラジアルギャップ構造を備えている。一次鉄心12は、内周側(図2(a)中、左側)が開放された断面「コ」の字状に形成されており、その溝部15には、周方向に沿って一次巻線16p(第1の巻線)が巻装されている。一次鉄心12の内周側に形成された上下端面は、二次鉄心13と対向する対向面17,17となっている。
他方、二次鉄心13も、外周側が開放された断面「コ」の字状に形成されており、その溝部19には、周方向に沿って二次巻線16s(第2の巻線)が巻装されている。二次鉄心13の外周側に形成された上下端面は、一次鉄心12と対向する対向面18,18となっている。尚、一次鉄心12及び二次鉄心13は、磁路の幅すなわち鉄心12,13の厚みTが一定となるように形成されている。また、上下のギャップ14,14は、空隙(例えば空気層)に相当し、両ギャップ長は相等しく設定されている。
一次鉄心12の外周側に形成された対向面17と、二次鉄心13の外周側に形成された対向面18は、ギャップ14を挟んで平行をなしており、夫々一次鉄心12及び二次鉄心13の当該ギャップ14を挟んだ部分における磁束の方向(図2(a)に破線で示す)に垂直な断面Sに対して傾斜している。従って、これら傾斜面としての対向面17,18は、上記断面Sよりも面積が大きくなっている。
図3は、非接触電力伝送装置としての変圧器11を用いた電力伝送形態の一例を示している。変圧器11の一次巻線16pには交流電源20が接続され、二次巻線16sには負荷21が接続されている。交流電源20は、変圧器11に対し正弦波状の単相交流電圧(例えば100V)を出力するようになっている。一次巻線16pに電流が流れると、一次鉄心12及び二次鉄心13に図2(a)に破線で示すような磁束が発生し、変圧器11を介して交流電源20から負荷21に電力が伝送される。
次に、上記構成を有する変圧器11と図2(b)に示す従来構成の変圧器1との電力伝送効率について説明する。図2(b)に示す従来構成の変圧器1は、本実施形態の変圧器11と比べ、ギャップ4を挟んで対向する一次鉄心2と二次鉄心3の各対向面7、8が磁束の方向に対し垂直に形成されている点が異なっている。その他の構成つまり鉄心2、3の磁路寸法、溝部5の形状、一次鉄心2と二次鉄心3の巻装状態などは全て変圧器11と同じである。
空気は鉄に比べ透磁率が極端に低いため、一次鉄心と二次鉄心との間にギャップ(空隙)が存在すると、当該ギャップにおける磁気抵抗が高くなる。磁気抵抗が高くなると、図2(b)に模式的に示すように、磁束の一部がギャップ部分から鉄心外に漏れ易くなり、二次巻線と鎖交する磁束が減少して電力伝送効率が低下する。
磁気抵抗は、ギャップ長つまり一次鉄心と二次鉄心との間の距離に比例し、鉄心の対向面の面積に反比例する。このため、ギャップ付き変圧器で一次側と二次側とを密に結合し電力伝送効率を高めるには、ギャップ長を極力短くすることが有効となる。しかし、一次鉄心と二次鉄心とが相対的に回転する構成を持つ上記変圧器では、相互の接触を防ぐために所定の最小ギャップ長を確保する必要があり、磁気抵抗の低減には限界がある。
変圧器11では、そのギャップ14を挟んだ対向面17,18が、従来構成の変圧器1の対向面7,8よりも大きくなるため、当該ギャップ部分における磁気抵抗を下げることができる。その結果、ギャップ部分における漏れ磁束が減少し、一次側と二次側とが密に結合し電力伝送効率を高めることができる。
続いて、図4、図5を参照しながら、好ましいギャップの形成位置について説明する。図4は、数値計算により得られた空気雰囲気中における磁束分布図である。図4(a)〜(d)は、全て縦横比が3対2に設定された同一の外形寸法を有し、ギャップ長が0.5mm、巻数比が1対1の変圧器であって、一次側の交流電源が100Vの場合の磁束の分布を示している。このうち、図4(a)、(b)、(c)は対向面17,18が傾斜面とされた変圧器(モデルA、B、C)であり、図4(d)は対向面17,18が垂直面とされた従来構成の変圧器(モデルD)である。磁束線の分布に着目すると、従来構成の変圧器(モデルD)は、対向面17,18が傾斜面とされた変圧器(モデルA〜C)に比べ、ギャップ付近からの漏れ磁束が多いことが分かる。
図5は、モデルA,B,Cの変圧器11について、無負荷の状態から順次負荷を増大させたときの、一次側の電圧に対する二次側の電圧の比率(変圧比)を数値計算により求めたものである。モデルB,Cの変圧器11は、モデルAの変圧器11に比べ高い変圧比(1に近い変圧比)を有し、電力伝送効率が向上している。
このような結果が得られたのは、以下のように考えられる。モデルB、Cの変圧器11は、ギャップ14が二次巻線16sよりも一次巻線16pに近い位置に配されている。このうちモデルBの変圧器11は、対向面17が内周側に向かって拡開する「ハ」の字状に傾斜し、モデルCの変圧器11は、対向面18が外周側に向かって拡開する「ハ」の字状に傾斜している。これに対し、モデルAの変圧器11は、ギャップ14が一次巻線16pよりも二次巻線16sに近い位置に配されている。
即ち、モデルB,Cの二次鉄心13は一次巻線16p側に延びるように形成されているため、一次巻線16pに流れる電流によって発生する磁束が、ギャップ14を隔てることなく直接二次鉄心13に通り易くなり、二次巻線16sと鎖交する磁束が増加して変圧比が上昇する。従って、電力伝送効率をより高めるには、対向面17,18を傾斜面とした上で、さらに二次巻線16sよりも一次巻線16pに近い位置にギャップ14を配することが効果的となる。
以上のように本実施例によれば、一次鉄心12及び二次鉄心13の夫々の対向面を前記傾斜面から構成したので、その面積を可及的に大きくすることができ、ギャップ14によって生じる漏れ磁束を少なくすることができる。また、ギャップ14を二次巻線16sよりも一次巻線16pに近い位置に配することで、より二次巻線16sと鎖交する磁束を増加させることができ、総じて変圧器11の電力伝送効率を高めることができる。
前述した特許文献1に記載の変圧器は、漏れ磁束の低減を図るべく鉄心の側面に銅板を設けた構成であるが、当該銅板に渦電流が発生するため、そのジュール損失によって電力伝送効率が低下する問題を孕んでいた。これに対し本実施例の変圧器11によれば、銅板を不要としながらも漏れ磁束を減少させることができると共に、簡単な構成で電力伝送効率を向上させることができる。
尚、上記ラジアルギャップ構造の変圧器11においては、一次鉄心12のみを回転可能に設けるようにしてもよい。このように、一次鉄心12及び二次鉄心13のうち一方の鉄心を他方の鉄心の外周側にギャップ14を有して同心状に環状配置することで、回転体等に対し所定の空隙距離を確保しながら非接触で電力を供給することができる。
<第2の実施例>
図6は、本発明の第2の実施例を示すものであり、第1の実施例と異なるところを説明する。図6は、変圧器22の周方向に対する断面を拡大して示しており、第1の実施例と同一部分には同一符号を付している。
一次鉄心12の各対向面17,17は、内周側に向かって拡開するように断面「く」の字状に形成された2つの傾斜面からなり、二次鉄心13の各対向面18,18は、夫々一次鉄心12の対向面17,17とギャップ14を挟んで平行をなしている。
図6は、本発明の第2の実施例を示すものであり、第1の実施例と異なるところを説明する。図6は、変圧器22の周方向に対する断面を拡大して示しており、第1の実施例と同一部分には同一符号を付している。
一次鉄心12の各対向面17,17は、内周側に向かって拡開するように断面「く」の字状に形成された2つの傾斜面からなり、二次鉄心13の各対向面18,18は、夫々一次鉄心12の対向面17,17とギャップ14を挟んで平行をなしている。
本実施例の変圧器22によれば、対向面17、18の夫々の面積を上記断面Sよりも大きくすることができ、ギャップ14における磁気抵抗を低減させることができる。また、二次鉄心13の対向面18を、一次巻線16p側に突出するように形成したので、一次巻線16pに流れる電流によって発生する磁束が、直接二次鉄心13に通り易くなり、対向面17、18の面積増加と相俟って変圧器22の電力伝送効率をより高めることができる。
<第3の実施例>
図7及び図8は、本発明の三相変圧器に係る第3の実施例を示すものであり、第1の実施例と異なるところを説明する。図7は、組み付け時における変圧器23の断面図を示しており、第1の実施例と同一部分には同一符号を付している。
図7及び図8は、本発明の三相変圧器に係る第3の実施例を示すものであり、第1の実施例と異なるところを説明する。図7は、組み付け時における変圧器23の断面図を示しており、第1の実施例と同一部分には同一符号を付している。
一次鉄心12及び二次鉄心13は、下方より上方がやや径大に設定されており、図7に示すように全体として円錐台形状に形成されている。一次鉄心12の内周部には、全周に亘る3つの溝部15a,15b,15cが等間隔を有して形成されており、これら溝部15a〜15cに夫々周方向に沿って三相の一次巻線25u,25v,25wが巻装されている。一次鉄心12の内周側に形成された端面は、二次鉄心13と対向する対向面17a,17b,17c,17dとなっている。
他方、二次鉄心13の外周部にも、全周に亘る3つの溝部19a,19b,19cが等間隔を有して形成されており、これら溝部19a〜19cに夫々周方向に沿って三相の二次巻線26u,26v,26wが巻装されている。二次鉄心13の内周側に形成された端面は、一次鉄心12と対向する対向面18a,18b,18c,18dとなっている。
一次鉄心12の各対向面17a〜17dは、夫々上記磁束の方向(図7に示すX方向)に垂直な断面Sに対して一定の向きに傾斜し、且つ当該磁束の方向に垂直な方向(Y方向)から投影された当該対向面17a〜17dの投影が互いに重ならないように形成されている。二次鉄心13の対向面18a〜18dも、同様に形成されており、対向面17aと18a、17bと18b、17cと18c、17dと18dの各距離(ギャップ長)は等しく設定されている。
尚、上述の投影とは、3次元空間の物体を2次元の平面に映し出すこと(表示すること、また表示されたもの)をいう。具体的には、一次鉄心12を、軸線の方向(Y方向)から、これと直交するXZ平面(図1の矢印X、Z参照)に投影した場合、その平面上には対向面17a〜17dが互いに重ならないように表示される。
図8は、非接触電力伝送装置としての変圧器23を用いた電力伝送形態の一例を示している。変圧器23の一次巻線25u〜25wにはインバータ装置27が接続され、二次巻線26u〜26wには三相の負荷28(28uv、28vw、28wu)が接続されている。インバータ装置27は、ブリッジ接続されたダイオード29a〜29dからなる整流回路29、平滑用のコンデンサ30、および三相ブリッジ接続されたIGBT31up〜31wnからなるインバータ回路31から構成されており、その入力端子はリアクトル32を介して交流電源33に接続されている。IGBT31up〜31wnの各ゲートには図示しない制御回路からPWM信号が与えられ、インバータ装置27は、変圧器23に対し正弦波状の三相交流電圧を出力するようになっている。
次に、本実施例の作用、効果について図7を参照しながら説明する。
上記構成の変圧器23の組み立ての際、一次鉄心12及び二次鉄心13は、夫々一次巻線25u〜25w及び二次巻線26u〜26wが巻装された状態で、二次鉄心13が、一次鉄心12の内周側に収容されることにより組み付けられる。この組み付けは、対向面18a〜18dと17a〜17dとが夫々対向するように二次鉄心13を一次鉄心12に対し上側(径大側)から収容することにより行われる。
上記構成の変圧器23の組み立ての際、一次鉄心12及び二次鉄心13は、夫々一次巻線25u〜25w及び二次巻線26u〜26wが巻装された状態で、二次鉄心13が、一次鉄心12の内周側に収容されることにより組み付けられる。この組み付けは、対向面18a〜18dと17a〜17dとが夫々対向するように二次鉄心13を一次鉄心12に対し上側(径大側)から収容することにより行われる。
即ち、ラジアルギャップ構造を有する変圧器において、二次鉄心を一次鉄心に収容する場合、対向面の傾斜如何によっては、互いの対向面の近傍部同士が干渉して組み付けが困難となる事態が考えられる。これに対し、本実施例の変圧器23では、一次鉄心12及び二次鉄心13夫々についての各対向面17a〜17d及び18a〜18dを、前記断面Sに対して一定の向きに傾斜させ、且つ上記投影が互いに重ならないように形成した。これにより、二次鉄心13を一次鉄心12に対し一方向(Y方向)に移動させるだけで収容することができるので、組み付け作業性を大幅に向上させることができる。この他、電力伝送効率を高めることができる等、第1の実施例と同様の効果を得ることができる。
<第4の実施例>
図9は、本発明の第4の実施例を示すものであり、第1の実施例と異なるところを説明する。図9は、変圧器34の断面を拡大して示しており、第1の実施例と同一部分には同一符号を付している。
図9は、本発明の第4の実施例を示すものであり、第1の実施例と異なるところを説明する。図9は、変圧器34の断面を拡大して示しており、第1の実施例と同一部分には同一符号を付している。
断面「コ」の字状をなす一次鉄心12は、断面「コ」の字状をなす二次鉄心に比し軸方向(Y方向)が長尺に設定されており、内周側の両縁部12a,12aが二次鉄心13の上下の外壁面に沿って延びるように形成されている。一次鉄心12の溝部15における上下の内壁面は、二次鉄心13と対向する対向面35,35となっている。一次巻線16p及び二次巻線16sは、夫々溝部15及び19において幅狭に形成されており、一次巻線16pは、その上下に二次鉄心13が入り込む隙間を存した中央寄りに巻装されている。二次鉄心13は、一次鉄心12の溝部15に収容されるように配置されており、外周側の両縁部13a,13aが一次鉄心12に沿って一次巻線16p側まで延びるように形成されている。二次鉄心13の上下の外壁面は、一次鉄心12と対向する対向面36,36となっている。
本実施例における一次鉄心12及び二次鉄心13は、夫々の開放面側同士を対向させた状態で、二次鉄心13が一次鉄心12に収容されるように配置されている。これにより、断面「コ」の字状をなす一次鉄心12及び二次鉄心13の内壁面及び外壁面を利用して、対向面35及び36の面積を一層大きくすることができ、電力伝送効率を高めることができる。二次鉄心13の両縁部13a,13aを、一次巻線16p側まで延びるように形成したので、一次巻線16pに流れる電流によって発生する磁束が、直接二次鉄心13に通り易くなり、対向面35,36の面積増加と相俟って変圧器34の電力伝送効率をより高めることができる。
なお、本発明は上記した実施形態にのみ限定されるものではなく、次のように変形または拡張することができる。
本発明は、円環状の一次鉄心12及び二次鉄心13に限られず、断面形状がC型、U型、E型、EI型などの鉄心を備えた変圧器にも適用できるものである。また、静止型のギャップ付き変圧器全般にも適用できるものである。
本発明は、円環状の一次鉄心12及び二次鉄心13に限られず、断面形状がC型、U型、E型、EI型などの鉄心を備えた変圧器にも適用できるものである。また、静止型のギャップ付き変圧器全般にも適用できるものである。
前記電源電圧、巻数比、一次鉄心12及び二次鉄心13の寸法などは、一例を示すものであり適宜変更してもよい。第3の実施例における非接触電力伝送装置は、変圧器23とインバータ装置27等を一体化した構成にしてもよい。また、変圧器23の一次巻線25u〜25w及び二次巻線26u〜26wをともにデルタ結線(図8参照)としたが、これに限定するものではなく、両者をスター結線としてもよいし、何れか一方をデルタ結線、他方をスター結線とするなど、適宜変更してもよい。
一次鉄心12及び二次鉄心13を同心状に配置したが、これに限定するものではない。即ち、第3の実施例の変圧器23において、各対向面18a〜18dの垂線上に、対応する対向面17a〜17dが位置するように(正面に位置するように)、二次鉄心13を一次鉄心12に対し若干上方にずらして配置してもよい。これにより、各対向面17a〜17dと18a〜18dとがより完全に向かい合うので、漏れ磁束をより低減させることができると考えられる。
第4の実施例では、二次鉄心13を一次鉄心12の溝部15に収容するように配置したが、一次鉄心12及び二次鉄心13のうち一方の鉄心の少なくとも一部を他方の鉄心に収容するように配置してもよい。このように、一次鉄心12及び二次鉄心13の少なくとも一部を、互いに他方の鉄心に沿って延びるように配設することで、対向面35及び36の面積を増大させることができる。
このほか、本発明は、一次鉄心12及び二次鉄心13をフェライトコア等の磁性材により構成する等、要旨を逸脱しない範囲で適宜変更して実施し得る。
図面中、11は変圧器(ギャップ付き変圧器)、12は一次鉄心(第1の鉄心)、13は二次鉄心(第2の鉄心)、14はギャップ、16pは一次巻線(第1の巻線)、16sは二次巻線(第2の巻線)、17,17a,17b,17c,17dは対向面、18,18a,18b,18c,18dは対向面、20は交流電源、21は負荷、22,23は変圧器、25u,25v,25wは一次巻線(第1の巻線)、26u,26v,26wは二次巻線(第2の巻線)、28は負荷、33は交流電源、34は変圧器、35,36は対向面である。
Claims (7)
- 第1の鉄心と、この第1の鉄心に巻装された第1の巻線と、ギャップを有して前記第1の鉄心に対向して配置された第2の鉄心と、この第2の鉄心に巻装された第2の巻線とを備えたギャップ付き変圧器であって、
前記第1及び第2の鉄心の夫々の対向面は、当該第1及び第2の鉄心の前記ギャップを挟んだ部分における磁束の方向に垂直な断面より大きくなるように形成されていることを特徴とするギャップ付き変圧器。 - 前記第1及び第2の鉄心の夫々の対向面は、前記磁束の方向に垂直な断面に対して傾斜した傾斜面であることを特徴とする請求項1記載のギャップ付き変圧器。
- 前記第1及び第2の鉄心夫々についての各傾斜面は、前記磁束の方向に垂直な断面に対して一定の向きに傾斜し、且つ前記磁束の方向に対して垂直な方向から投影された当該各傾斜面の投影が互いに重ならないように形成されていることを特徴とする請求項2記載のギャップ付き変圧器。
- 前記第1及び第2の鉄心の少なくとも一部が、互いに他方の鉄心に沿って延びるように配設されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のギャップ付き変圧器。
- 前記第1及び第2の鉄心は、夫々断面「コ」の字状に形成されていると共に、夫々の開放面側同士を対向させた状態で一方の鉄心の少なくとも一部が他方の鉄心に収容されるように配置されていることを特徴とする請求項4記載のギャップ付き変圧器。
- 前記ギャップは、前記第2の巻線よりも前記第1の巻線に近い位置に配されていることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載のギャップ付き変圧器。
- 請求項1乃至6の何れかに記載のギャップ付き変圧器を備え、当該ギャップ付き変圧器の前記第1の巻線に交流電源が接続されると共に、前記第2の巻線に負荷が接続されるように構成されていることを特徴とする非接触電力伝送装置。
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JP2006296004A Pending JP2008112913A (ja) | 2006-10-31 | 2006-10-31 | ギャップ付き変圧器及び非接触電力伝送装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008112913A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8604746B2 (en) | 2010-05-31 | 2013-12-10 | Samsung Sdi Co., Ltd. | Contactless power charging system and energy storage system including the same |
JP2014514897A (ja) * | 2011-03-18 | 2014-06-19 | インゲニュールビュロー ドゥシュル | 誘導エネルギー伝送のための装置 |
-
2006
- 2006-10-31 JP JP2006296004A patent/JP2008112913A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8604746B2 (en) | 2010-05-31 | 2013-12-10 | Samsung Sdi Co., Ltd. | Contactless power charging system and energy storage system including the same |
JP2014514897A (ja) * | 2011-03-18 | 2014-06-19 | インゲニュールビュロー ドゥシュル | 誘導エネルギー伝送のための装置 |
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