JP2008108337A - 復号装置および方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】復号性能を向上させる。
【解決手段】PRML復号部87は再生信号をPRML復号し、その結果得られた変調符号を先頭検出部88に供給するとともに、推定されたトレリスの状態遷移を示す状態遷移情報を平均値計算部89に供給する。先頭検出部88は、変調符号の符号系列から、予め定められた固定パターンを検出することで、複数のチャネルシンボルからなるトレリスの状態遷移の1動作単位分の符号の先頭の位置を検出し、その位置を示す先頭情報を生成する。平均値計算部89は、再生信号と状態遷移情報とを用いてトレリスの状態遷移の枝ごとの再生信号の平均値を計算する。SISO復号部90は、平均値および先頭情報を用いて、再生信号をSISO復号する。本発明は、光ディスクに対するデータの書き込みおよび読み出しを行う記録再生装置に適用することができる。
【選択図】図4
【解決手段】PRML復号部87は再生信号をPRML復号し、その結果得られた変調符号を先頭検出部88に供給するとともに、推定されたトレリスの状態遷移を示す状態遷移情報を平均値計算部89に供給する。先頭検出部88は、変調符号の符号系列から、予め定められた固定パターンを検出することで、複数のチャネルシンボルからなるトレリスの状態遷移の1動作単位分の符号の先頭の位置を検出し、その位置を示す先頭情報を生成する。平均値計算部89は、再生信号と状態遷移情報とを用いてトレリスの状態遷移の枝ごとの再生信号の平均値を計算する。SISO復号部90は、平均値および先頭情報を用いて、再生信号をSISO復号する。本発明は、光ディスクに対するデータの書き込みおよび読み出しを行う記録再生装置に適用することができる。
【選択図】図4
Description
本発明は復号装置および方法に関し、特に、再生信号の復号性能を向上させることができるようにした復号装置および方法に関する。
光ディスク等の記録媒体にデジタルデータが記録される場合、記録媒体に記録したデータを安定して再生することができるように、記録されるデータは変調符号に符号化されてから記録媒体に記録される。
そのような変調符号として、データの記録時に光ディスクの記録面におけるピットの長さを制限するために、(d,k)制限と称される、記録されるデータとしての符号である1と1の間に配置される符号0の連続する個数をd個以上、k個以下に抑えることのできるRLL(Run Length Limited)符号や、DC成分を制御可能な符号などが用いられている。
例えば、ブルーレイディスクへのデータの記録には、(d,k)制限において、d=1,k=7とされ、DC成分の制御が可能な変調符号である17PP(Parity Preserve/Prohibit Repeated Minimum Transition Runlength)符号が用いられている。
ここで、図1は、光ディスクに対するデータの記録および再生を行う、従来の記録再生装置の構成を示すブロック図である。
記録再生装置1には光ディスク2が着脱可能とされており、記録再生装置1は、光ディスク2にデータを書き込んだり、光ディスク2に記録されているデータを読み出して再生したりする。
光ディスク2にデータが書き込まれる場合、書き込み用のデータは、誤り訂正符号化部11において誤り訂正符号化され、これにより得られた誤り訂正符号が、変調符号化部12において変調符号に変調符号化されてNRZI(Non Return to Zero Inverted)符号化部13に供給される。そして変調符号は、さらにNRZI符号化部13においてNRZI符号化され、その結果得られた信号に対応する光がピックアップ14から光ディスク2の記録面に照射されて、書き込み用のデータが光ディスク2に記録される。
また、光ディスク2に記録されているデータが読み出される場合、ピックアップ14から光ディスク2にデータを読み出すための光が照射され、ピックアップ14において受光された光ディスク2からの反射光が光電変換され、その結果得られた再生信号が等化器15に供給される。そして再生信号は、等化器15においてPR(Partial Response)チャネルに等化され、PRML(Partial Response Maximum Likelihood)復号部16において、PRチャネルにおける状態の遷移がビタビアルゴリズムによって最尤推定されて、変調符号に復号される。
さらに、PRML復号部16において復号された変調符号は、変調符号復号部17において誤り訂正符号に復号され、誤り訂正復号部18において復号されて、これにより得られたデータが、読み出しデータとして出力される。
このとき、PRML復号部16は、NRZI符号化およびPRチャネルに基づいて、各時刻の符号化過程を表す状態遷移表を時系列に沿って展開したトレリスを求め、求められたトレリスに基づいて、等化器15から供給された再生信号の復号を行う。
例えばPRML復号部16は、図2に示すトレリスを用いて再生信号の復号を行う。図2のトレリスは、記録されるデータを表す符号1と1との間に配置される符号0の連続する個数が1個以上になるように制限されたNRZI符号化およびPR12221チャネルの1時刻分の状態遷移を表している。
ここで、1時刻とは、状態を遷移させて、入力された変調符号のNRZI符号へのNRZI符号化を行う1動作単位をいう。つまり、入力された変調符号に応じて、トレリスにおける状態がこれまでの状態から次の状態に遷移する1動作の単位が1時刻とされる。
なお、図中左側の円およびその円内の文字は、遷移前の前時刻における状態を表し、右側の円およびその円内の文字は、遷移後の現時刻における状態を表している。また、図2における実線の矢印は、入力された変調符号が0である場合における遷移先を示しており、点線の矢印は、入力された変調符号が1である場合における遷移先を示している。さらに、各矢印に付加された数値は、入力された変調符号に対して出力される符号を示している。
図2の例では、状態は状態S0乃至状態S9の10個の状態のうちのいずれかから、入力された変調符号に対して同じ状態または他の状態に遷移し、各状態には状態の遷移を示す矢印、すなわち状態遷移の枝が1または2だけ設けられている。
例えば、状態がS0である場合に変調符号0が入力されると、出力として数値−8を表す符号が出力されて状態はS0に遷移する。また、状態がS0である場合に変調符号1が入力されると、出力として数値−6を表す符号が出力されて状態はS1に遷移する。さらに、状態がS1である場合に変調符号0が入力されると、出力として数値−2を表す符号が出力されて状態はS2に遷移する。
したがって、例えば、等化器15からPRML復号部16に、値が0である等化された再生信号が供給されると、PRML復号部16は図2のトレリスを用いて、前後の時刻における状態の遷移も考慮しながら、現時刻における状態の遷移を推定する。その結果、例えば状態がS2からS3に遷移するものと推定され、PRML復号部16から変調符号1が変調符号復号部17に出力される。
つまり、図2のトレリスにおいて、状態遷移を示す矢印、すなわち16本の各状態遷移の枝に付加された数値は、等化器15からPRML復号部16に入力される再生信号の値を示しており、状態遷移を示す実線または点線の各矢印により示される符号1または符号0は、PRML復号部16から変調符号復号部17に出力される符号を示している。そして、より詳細には、これらの状態遷移の枝に付加された数値は、等化器15からPRML復号部16に入力される再生信号の値の平均値を示している。
このようなトレリスにおいては、状態遷移の各枝について、枝に付加された平均値、および再生信号の値の分布は枝ごとに異なることが知られている。例えば図2に示すトレリスでは、各枝には−8乃至+8の9通りの平均値のうちのいずれかが付加されているが、実際には各枝に付加されている平均値は離散値ではなく実数値とされ、平均値および再生信号の値の分布は枝ごとに異なる。
このように、トレリスにおける状態遷移の枝ごとに再生信号の値の分布が異なる場合に、等化器から出力された再生信号の値と、トレリスの各枝に付加された平均値との差を用いてブランチメトリックを生成し、生成したブランチメトリックを用いてPRML復号を行う適応PRML復号と称される復号方法が知られている。この適応PRML復号により再生信号の復号を行うと、等化器から出力された再生信号の値だけを用いて復号する場合と比べて、復号性能を向上させることができる。
適応PRML復号により等化器から出力された再生信号が変調符号に復号される場合、再生信号の復号を行うブロックは、図3に示すように構成される。
ここで、図示せぬ等化器からブランチメトリック計算部41および遅延部43には、PRチャネルを介して読み出された再生信号が入力される。ブランチメトリック計算部41は、平均値計算部44から供給されるトレリスの枝ごとの平均値と、入力された再生信号の値との差に基づいて、ブランチメトリックを計算し、計算されたブランチメトリックおよび再生信号をビタビ復号器42に供給する。
ビタビ復号器42は、ブランチメトリック計算部41から供給されたブランチメトリックおよび再生信号を用いて、PRチャネルの状態の遷移を最尤推定し、再生信号を復号する。そして、ビタビ復号器42は、復号により得られた変調符号を後段に出力し、最尤推定により推定されたPRチャネルの状態の遷移を示す状態遷移情報を、平均値計算部44に供給する。
また、遅延部43は、等化器から入力された再生信号を、ビタビ復号器42による対応する再生信号の復号が終了するまで遅延させ、平均値計算部44に供給する。平均値計算部44は、遅延部43から供給された再生信号、ビタビ復号器42から供給された状態遷移情報、および記憶しているトレリスの枝ごとの平均値を用いて、状態遷移情報により示されるトレリスの枝の新たな平均値を計算し、計算された平均値を記憶するとともにブランチメトリック計算部41に供給する。
ところで、近年、記録再生装置において、誤り訂正符号としてターボ符号やLDPC(Low Density Parity Check)符号を用いることで、少ないデータ量でより多くの情報を光ディスクに記録できるようにするための研究がなされている。ターボ符号やLDPC符号の復号においては、読み出したデータとしての符号の0らしさ、1らしさの確率情報(軟判定入力)が用いられて復号が行われるので、高い誤り訂正能力が発揮される。
誤り訂正符号としてターボ符号やLDPC符号が用いられる場合、図1に示した記録再生装置1においては、PRML復号部16に換えて軟判定出力が可能なSISO(Soft Input Soft Output)復号器が用いられる。
また、ターボ符号やLDPC符号が変調符号化されて得られた変調符号を復号する場合に、変調符号をトレリス符号とみなし、NRZI符号化およびPRチャネルのトレリスと、変調符号のトレリスとを混合した混合トレリスを用いて、読み出したデータをSISO復号するSISO復号器も提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、上述した技術では、PRチャネルを介したデータの読み出し単位、つまり光ディスクから読み出されたデータのPRチャネルへの等化の対象となる最小の符号数のデータが、等化されて得られたデータを1チャネルシンボル分のデータとして、読み出されたデータの復号時に複数のチャネルシンボルを状態遷移の1動作単位としたり、時間とともに周期的に変化したりするトレリスを用いて復号する17PP符号などの変調符号をSISO復号する場合、状態遷移の1動作単位とされる複数チャネルシンボルの開始位置の検出や、トレリスが変化する時刻の推定を行うことができないため、正確に変調符号を復号することが困難であった。
また、適応PRML復号により等化器から出力された再生信号を変調符号に復号する場合、ビタビ復号器を用いた実装方法は提案されているが、変調符号をSISO復号するSISO復号器と図3に示したブロックとを組み合わせてハードウェアに実装することは困難であるため、精度よく変調符号を復号することができなかった。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、再生信号の復号性能を向上させることができるようにするものである。
本発明の一側面の復号装置は、変調符号化されたデータであって、PRチャネルを介して読み出されたデータをSISO復号する復号装置であって、第1のトレリスにおける状態の遷移を推定することで、前記データをPRML復号するPRML復号手段と、前記PRML復号手段により推定された前記状態の遷移の各枝について、前記データの平均値を計算する平均値計算手段と、第2のトレリスにおける状態の遷移の各枝について、前記平均値と前記データとの差を基にブランチメトリックを計算し、計算された前記ブランチメトリックおよび前記第2のトレリスを用いて、前記データをSISO復号するSISO復号手段とを備える。
前記第1のトレリスは、NRZI符号化および前記RPチャネルのトレリスとし、前記第2のトレリスは、前記第1のトレリスと、変調符号のトレリスとからなる混合トレリスとすることができる。
前記PRチャネルは、PR121チャネル、PR1221チャネル、またはPR12221チャネルとすることができる。
前記データは、17PP符号化方式により変調符号化されたデータであって、前記データの読み出し単位であるチャネルシンボルずつ前記PRチャネルを介して読み出されたデータとし、前記第2のトレリスは、3チャネルシンボルを1動作単位とする混合トレリスとすることができる。
復号装置には、前記PRML復号手段による処理時間だけ前記データの前記平均値計算手段および前記SISO復号手段への入力を遅延させる遅延手段をさらに設けることができる。
前記PRML復号手段によるPRML復号により得られた変調符号の符号系列から、予め定められた所定の符号配列である固定パターンを検出する検出手段をさらに設け、前記第2のトレリスは、時間とともに周期的に変化し、前記SISO復号手段には、前記データの読み出し単位であるチャネルシンボルずつ前記PRチャネルを介して読み出された前記データを、複数チャネルシンボルを動作単位としてSISO復号させ、前記検出手段による検出結果に基づいて、前記データにおける前記複数チャネルシンボルの先頭の位置を検出させるとともに、検出された前記先頭の位置に基づいて、前記データと前記第2のトレリスとの位相を合わせさせることができる。
前記検出手段には、前記変調符号の最大ラン長を超える個数だけ連続する符号0が含まれる符号配列を前記固定パターンとして検出させることができる。
本発明の一側面の復号方法は、変調符号化されたデータであって、PRチャネルを介して読み出されたデータをSISO復号する復号方法であって、第1のトレリスにおける状態の遷移を推定することで、前記データをPRML復号し、前記PRML復号により推定された前記状態の遷移の各枝について、前記データの平均値を計算し、第2のトレリスにおける状態の遷移の各枝について、前記平均値と前記データとの差を基にブランチメトリックを計算し、計算された前記ブランチメトリックおよび前記第2のトレリスを用いて、前記データをSISO復号するステップを含む。
本発明の一側面においては、変調符号化されたデータであって、PRチャネルを介して読み出されたデータをSISO復号する復号処理において、第1のトレリスにおける状態の遷移が推定されることで、前記データがPRML復号され、前記PRML復号により推定された前記状態の遷移の各枝について、前記データの平均値が計算され、第2のトレリスにおける状態の遷移の各枝について、前記平均値と前記データとの差を基にブランチメトリックが計算され、計算された前記ブランチメトリックおよび前記第2のトレリスが用いられて、前記データがSISO復号される。
本発明の一側面によれば、PRチャネルを介して読み出されたデータを復号することができる。特に、本発明の一側面によれば、復号性能を向上させることができる。
以下に本発明の実施の形態を説明するが、本発明の構成要件と、明細書又は図面に記載の実施の形態との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、本発明をサポートする実施の形態が、明細書又は図面に記載されていることを確認するためのものである。従って、明細書又は図面中には記載されているが、本発明の構成要件に対応する実施の形態として、ここには記載されていない実施の形態があったとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、実施の形態が構成要件に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件以外の構成要件には対応しないものであることを意味するものでもない。
本発明の一側面の復号装置は、変調符号化されたデータであって、PRチャネルを介して読み出されたデータをSISO復号する復号装置(例えば、図4の記録再生装置71)であって、第1のトレリスにおける状態の遷移を推定することで、前記データをPRML復号するPRML復号手段(例えば、図4のPRML復号部87)と、前記PRML復号手段により推定された前記状態の遷移の各枝について、前記データの平均値を計算する平均値計算手段(例えば、図4の平均値計算部89)と、第2のトレリスにおける状態の遷移の各枝について、前記平均値と前記データとの差を基にブランチメトリックを計算し、計算された前記ブランチメトリックおよび前記第2のトレリスを用いて、前記データをSISO復号するSISO復号手段(例えば、図4のSISO復号部90)とを備える。
復号装置には、前記PRML復号手段による処理時間だけ前記データの前記平均値計算手段および前記SISO復号手段への入力を遅延させる遅延手段(例えば、図4の遅延部86)をさらに設けることができる。
復号装置には、前記PRML復号手段によるPRML復号により得られた変調符号の符号系列から、予め定められた所定の符号配列である固定パターンを検出する検出手段(例えば、図4の先頭検出部88)をさらに設け、前記第2のトレリスは、時間とともに周期的に変化し、前記SISO復号手段には、前記データの読み出し単位であるチャネルシンボルずつ前記PRチャネルを介して読み出された前記データを、複数チャネルシンボルを動作単位としてSISO復号させ、前記検出手段による検出結果に基づいて、前記データにおける前記複数チャネルシンボルの先頭の位置を検出させるとともに、検出された前記先頭の位置に基づいて、前記データと前記第2のトレリスとの位相を合わせさせる(例えば、図10のステップS47の処理およびステップS48の処理)ことができる。
本発明の一側面の復号方法は、変調符号化されたデータであって、PRチャネルを介して読み出されたデータをSISO復号する復号方法であって、第1のトレリスにおける状態の遷移を推定することで、前記データをPRML復号し(例えば、図10のステップS44)、前記PRML復号により推定された前記状態の遷移の各枝について、前記データの平均値を計算し(例えば、図10のステップS45)、第2のトレリスにおける状態の遷移の各枝について、前記平均値と前記データとの差を基にブランチメトリックを計算し、計算された前記ブランチメトリックおよび前記第2のトレリスを用いて、前記データをSISO復号する(例えば、図10のステップS49)ステップを含む。
以下、図面を参照して、本発明を適用した実施の形態について説明する。
図4は、本発明を適用した記録再生装置の構成例を示すブロック図である。
記録再生装置71には、例えばブルーレイディスク、DVD(Digital Versatile Disc)、CD(Compact Disc)などの光ディスク72が着脱可能とされている。記録再生装置71は、装着された光ディスク72にデータを書き込んだり、光ディスク72に記録されているデータを読み出して再生したりする。
記録再生装置71は、誤り訂正符号化部81、変調符号化部82、NRZI符号化部83、ピックアップ84、等化部85、遅延部86、PRML復号部87、先頭検出部88、平均値計算部89、SISO復号部90、および誤り訂正復号部91から構成される。
誤り訂正符号化部81は、光ディスク72に記録するための書き込み用のデータが入力されると、入力されたデータを誤り訂正符号化し、その結果得られた誤り訂正符号を変調符号化部82に供給する。
変調符号化部82は、誤り訂正符号化部81から供給された誤り訂正符号を変調符号化し、これにより得られた変調符号をNRZI符号化部83に供給する。NRZI符号化部83は、変調符号化部82から供給された変調符号をNRZI符号化してピックアップ84に供給する。
ピックアップ84は、NRZI符号化部83から供給された符号に基づいて、光ディスク72の記録面に光を照射し、光ディスク72に書き込み用のデータを記録する。また、ピックアップ84は、光ディスク72にデータを読み出すための光を照射し、光ディスク72において反射された反射光を受光する。さらに、ピックアップ84は、受光した反射光を光電変換し、これにより得られた再生信号を等化部85に供給する。
等化部85は、ピックアップ84から供給された再生信号をPRチャネルに等化し、遅延部86およびPRML復号部87に供給する。このように再生信号が等化されることで、光ディスク72に記録されているデータは、PRチャネルを介して読み出されることになる。遅延部86は、等化部85から供給された再生信号を、PRML復号部87による再生信号に対する処理の時間だけ遅延させて平均値計算部89およびSISO復号部90に供給する。
PRML復号部87は、等化部85から供給された再生信号をPRML復号する。すなわち、PRML復号部87は、NRZI符号化およびPRチャネルのトレリスを用いて、ビタビアルゴリズムによる状態遷移の最尤推定を行い、再生信号を変調符号に復号する。そして、PRML復号部87は、PRML復号により得られた変調符号、すなわち変調符号の符号系列を先頭検出部88に供給するとともに、推定されたトレリスの状態遷移を示す状態遷移情報を平均値計算部89に供給する。
先頭検出部88は、PRML復号部87から供給された変調符号の符号系列から、予め定められた固定パターンを検出し、検出された固定パターンの位置に基づいて、再生信号の複数のチャネルシンボルからなる、変調符号のトレリスの状態遷移の1動作単位分の符号の先頭の位置を検出する。換言すれば、先頭検出部88は、変調符号の符号系列から固定パターンを検出することで、トレリスの状態遷移の1動作単位分の符号系列と、次の1動作単位分の符号系列との境界の位置を検出する。
ここで、固定パターンとは、変調符号化された変調符号の符号系列における例外的な符号配列、例えば変調符号化において定められた最大ラン長を超える個数だけ連続して配列された符号0が含まれる符号配列をいう。先頭検出部88は、トレリスの状態遷移の1動作単位分の符号の先頭の位置を検出すると、その位置を示す先頭情報を生成し、生成した先頭情報をSISO復号部90に供給する。
平均値計算部89は、遅延部86から供給された再生信号と、PRML復号部87から供給された状態遷移情報とを用いて、PRML復号に用いられたトレリスの状態遷移の枝ごとの再生信号の平均値を計算し、計算された平均値をSISO復号部90に供給する。
SISO復号部90は、平均値計算部89から供給された平均値、および先頭検出部88から供給された先頭情報を用いて、遅延部86から供給された再生信号をSISO復号し、これにより得られた軟出力符号、すなわち誤り訂正符号、および誤り訂正符号の符号系列の各符号(ビット)の0らしさ、または1らしさを示す情報を誤り訂正復号部91に供給する。誤り訂正復号部91は、SISO復号部90から供給された軟出力符号を誤り訂正復号し、これにより得られたデータを読み出しデータとして出力する。
図5は、図4のNRZI符号化部83の構成例を示すブロック図である。
NRZI符号化部83は、EXOR(Exclusive OR)回路121、レジスタ122、およびマッピング部123から構成され、NRZI符号化部83は、変調符号化部82から変調符号として符号1が入力された場合に、出力する符号を反転させる。
EXOR回路121は、変調符号化部82から供給された変調符号と、レジスタ122から供給された符号との排他的論理和を計算し、その結果得られた符号をレジスタ122およびマッピング部123に供給する。
レジスタ122は、EXOR回路121から供給された符号を保持し、次に変調符号化部82からEXOR回路121に変調符号が入力されるタイミングで、保持している符号をEXOR回路121に供給する。マッピング部123は、EXOR回路121から供給された符号に対してマッピング処理を行い、その結果得られた符号をピックアップ84に供給する。すなわち、マッピング部123は、EXOR回路121から符号1が供給されると、符号(+1)をピックアップ84に供給し、符号0が供給されると、符号(−1)をピックアップ84に供給する。
また、等化部85は、光ディスク72からデータが読み出される場合における読み出しチャネルをPRチャネルとみなして、ピックアップ84から供給された再生信号を等化する。例えば、等化部85は、読み出しチャネルをPR121チャネル、PR1221チャネル、PR12221チャネルなどのPRチャネルとみなして再生信号を等化する。
以下、図6乃至図8のそれぞれを参照して、PR121チャネル、PR1221チャネル、およびPR12221チャネルについて説明する。
図6は、PR121チャネルのモデルを示す図である。
図6に示すPR121チャネルのモデルは、レジスタ151、レジスタ152、乗算器153乃至乗算器155、および加算器156から構成され、レジスタ151および乗算器153には、読み出されるデータとしての符号が供給される。
レジスタ151は、供給されたデータを1時刻だけ、すなわち次にデータが供給されるまで保持し、保持しているデータをレジスタ152および乗算器154に供給するとともに、新たに供給されたデータを1時刻だけ保持する。
レジスタ152は、レジスタ151から供給されたデータを1時刻だけ保持し、レジスタ151から新たなデータが供給されると、保持しているデータを乗算器155に供給するとともに、新たにレジスタ151から供給されたデータを1時刻だけ保持する。
乗算器153は、供給されたデータの値に1を乗算して、その結果得られた値を加算器156に供給する。乗算器154は、レジスタ151から供給されたデータの値に2を乗算し、その結果得られた値を加算器156に供給する。
乗算器155は、レジスタ152から供給されたデータの値に1を乗算し、その結果得られた値を加算器156に供給する。加算器156は、乗算器153乃至乗算器155のそれぞれから供給された値のそれぞれを加算し、その結果得られた値を、PR121チャネルを介して読み出されたデータの値として出力する。
また、図7は、PR1221チャネルのモデルを示す図である。
図7に示すPR1221チャネルのモデルは、レジスタ181乃至レジスタ183、乗算器184乃至乗算器187、および加算器188から構成され、レジスタ181および乗算器184には、読み出されるデータとしての符号が供給される。
レジスタ181は、供給されたデータを1時刻だけ保持し、保持しているデータをレジスタ182および乗算器185に供給するとともに、新たに供給されたデータを1時刻だけ保持する。
レジスタ182およびレジスタ183は、レジスタ181およびレジスタ182から供給されたデータを1時刻だけ保持し、レジスタ181およびレジスタ182から新たなデータが供給されると、保持しているデータを乗算器186および乗算器187に供給するとともに、新たにレジスタ181およびレジスタ182から供給されたデータを1時刻だけ保持する。
乗算器184は、供給されたデータの値に1を乗算して、その結果得られた値を加算器188に供給する。乗算器185および乗算器186は、レジスタ181およびレジスタ182から供給されたデータの値に2を乗算し、その結果得られた値を加算器188に供給する。
乗算器187は、レジスタ183から供給されたデータの値に1を乗算し、その結果得られた値を加算器188に供給する。加算器188は、乗算器184乃至乗算器187のそれぞれから供給された値のそれぞれを加算し、その結果得られた値を、PR1221チャネルを介して読み出されたデータの値として出力する。
さらに、図8は、PR12221チャネルのモデルを示す図である。
PR12221チャネルのモデルは、レジスタ211乃至レジスタ214、乗算器215乃至乗算器219、および加算器220から構成され、レジスタ211および乗算器215には、読み出されるデータとしての符号が供給される。
レジスタ211は、供給されたデータを1時刻だけ保持し、保持しているデータをレジスタ212および乗算器126に供給するとともに、新たに供給されたデータを1時刻だけ保持する。
レジスタ212乃至レジスタ214は、レジスタ211乃至レジスタ213から供給されたデータを1時刻だけ保持し、レジスタ211乃至レジスタ213から新たなデータが供給されると、保持しているデータを乗算器217乃至乗算器219に供給するとともに、新たにレジスタ211乃至レジスタ213から供給されたデータを1時刻だけ保持する。
乗算器215は、供給されたデータの値に1を乗算して、その結果得られた値を加算器220に供給する。乗算器216乃至乗算器218は、レジスタ211乃至レジスタ213から供給されたデータの値に2を乗算し、その結果得られた値を加算器220に供給する。
乗算器219は、レジスタ214から供給されたデータの値に1を乗算し、その結果得られた値を加算器220に供給する。加算器220は、乗算器215乃至乗算器219のそれぞれから供給された値のそれぞれを加算し、その結果得られた値を、PR12221チャネルを介して読み出されたデータの値として出力する。
次に、図9のフローチャートを参照して、記録再生装置71が光ディスク72にデータを書き込む処理である記録処理について説明する。この記録処理は、記録再生装置71に光ディスク72が装着され、光ディスク72へのデータの記録が指示されると開始される。
ステップS11において、誤り訂正符号化部81は、入力された書き込み用のデータを誤り訂正符号化し、その結果得られた誤り訂正符号を変調符号化部82に供給する。例えば、誤り訂正符号化部81は、入力されたデータをリードソロモン符号等の代数的な符号や、軟判定入力により高い誤り訂正能力を発揮するターボ符号、LDPC符号等の符号などの誤り訂正符号に誤り訂正符号化する。
例えば、データがターボ符号に誤り訂正符号化される場合、書き込み用のデータは、誤り訂正符号化部81を構成する、要素符号としての畳み込み符号またはブロック符号への符号化を行う複数の要素符号化器と、インターリーバとにより誤り訂正符号化される。そのような場合、光ディスク72からのデータの読み出し時に、誤り訂正符号の復号を行う誤り訂正復号部91においては、インターリーバを介して要素符号が繰り返し復号された後、最終的な判定処理が行われ、その判定結果に基づいて読み出されたデータが出力される。
また、例えばデータがLDPC符号に誤り訂正符号化される場合、光ディスク72からのデータの読み出し時に、誤り訂正復号部91においては、低密度なパリティ検査行列に基づくタナーグラフが用いられて、Belief Propagationと称される繰り返し復号が行われ、その結果得られたデータが出力される。
ステップS12において、変調符号化部82は、誤り訂正符号化部81から供給された誤り訂正符号を変調符号化し、これにより得られた変調符号をNRZI符号化部83に供給する。例えば、変調符号化部82は、誤り訂正符号を17PP符号などの変調符号に変調符号化する。この17PP符号は、(d,k)制限において、d=1,k=7とされ、DC成分の制御が可能な変調符号であり、17PP符号に変調符号化する17PP符号化方式は、例えばブルーレイディスクへのデータの記録時にデータを変調符号化する変調符号化方式として用いられている。
ステップS13において、NRZI符号化部83は、変調符号化部82から供給された変調符号をNRZI符号化してピックアップ84に供給する。すなわち、EXOR回路121は、変調符号化部82から供給された変調符号と、レジスタ122から供給された符号との排他的論理和を計算し、その結果得られた符号をレジスタ122およびマッピング部123に供給する。そして、マッピング部123は、EXOR回路121から供給された符号に対してマッピング処理を行い、その結果得られた符号をピックアップ84に供給する。
ステップS14において、ピックアップ84は、NRZI符号化部83から供給された符号に基づいて光ディスク72の記録面に光を照射して、光ディスク72に書き込み用のデータを記録し、記録処理は終了する。
このようにして、書き込み用のデータは符号化されて光ディスク72に記録される。
このようにして、光ディスク72にデータが記録されると、記録再生装置71は、光ディスク72に記録されたデータを読み出して再生することができる。記録再生装置71は、記録再生装置71を操作するユーザにより光ディスク72からのデータの読み出しが指示されると、光ディスク72からデータを読み出して再生する処理である再生処理を開始する。
以下、図10のフローチャートを参照して、記録再生装置71による再生処理について説明する。
ステップS41において、ピックアップ84は、光ディスク72からデータを読み出す。すなわち、ピックアップ84は、光ディスク72にデータを読み出すための光を照射し、光ディスク72において反射された反射光を受光する。そして、ピックアップ84は、受光した反射光を光電変換し、これにより得られた再生信号を等化部85に供給する。
ステップS42において、等化部85は、ピックアップ84から供給された再生信号をPRチャネルに等化し、遅延部86およびPRML復号部87に供給する。例えば、等化部85は、再生信号をPR121チャネル、PR1221チャネル、PR12221チャネルなどのPRチャネルに等化する。
ステップS43において、遅延部86は、等化部85から供給された再生信号を、PRML復号部87による再生信号に対する処理の時間だけ遅延させて平均値計算部89およびSISO復号部90に供給する。
ステップS44において、PRML復号部87は、等化部85から供給された再生信号をPRML復号する。すなわち、PRML復号部87は、NRZI符号化およびPRチャネルのトレリス、つまり変調符号の入力に対して等化された再生信号を出力とするトレリスを用いて、ビタビアルゴリズムによる状態遷移の最尤推定を行い、再生信号を変調符号に復号する。そして、PRML復号部87は、PRML復号により得られた変調符号、すなわち変調符号の符号系列を先頭検出部88に供給するとともに、推定されたPRチャネルのトレリスにおける状態遷移を示す状態遷移情報を平均値計算部89に供給する。
例えば、PRML復号部87が再生信号の復号に用いるトレリスがPR12221チャネルのトレリスである場合、PR12221チャネルのトレリスは、(d,k)制限において、d=1とされた変調符号に対して、図2に示したように10個の状態からなり、1時刻における各状態から遷移先の状態への遷移を示す枝の合計が16本であるトレリスとされる。ここで、トレリスにおける遷移先の状態は、遷移前の状態、およびNRZI符号化の対象となる符号によって定められる。
ステップS45において、平均値計算部89は、遅延部86から供給された再生信号と、PRML復号部87から供給された状態遷移情報とを用いて、NRZI符号化およびPRチャネルのトレリスの状態遷移の各枝について、それらの枝に付加された等化部85から出力される再生信号の値の平均値を計算し、計算された平均値をSISO復号部90に供給する。
すなわち、平均値計算部89は、トレリスの状態遷移の枝ごとに付加された平均値を記憶している。そして、平均値計算部89は、記憶している枝ごとの平均値のうちの状態遷移情報により示される状態の遷移の枝の平均値と、遅延部86から供給された再生信号と、を用いて、その枝について新たな平均値を求める。
平均値計算部89は、新たな平均値を求めると、求められた新たな平均値に基づいて記憶している枝ごとの平均値を更新し、更新された平均値をSISO復号部90に供給する。換言すれば、平均値計算部89は、状態遷移情報により示される状態の遷移の枝については、新たに求められた平均値をSISO復号部90に供給し、その他の状態の遷移の枝については、記憶している枝ごとの平均値をSISO復号部90に供給する。
ステップS46において、先頭検出部88は、PRML復号部87から供給された変調符号の符号系列から、予め定められた固定パターンを検出し、検出された固定パターンの位置に基づいて、再生信号の複数のチャネルシンボルからなる、変調符号のトレリスの状態遷移の1動作単位分の符号の先頭の位置を検出する。そして、先頭検出部88は、トレリスの状態遷移の1動作単位分の符号の先頭の位置を検出すると、その位置を示す先頭情報を生成し、生成した先頭情報をSISO復号部90に供給する。
例えば、SISO復号部90が読み出したデータをSISO復号するために用いるトレリスが、NRZI符号化およびPRチャネルのトレリスと、17PP符号のトレリスとを混合した混合トレリス、すなわち誤り訂正符号の入力に対して、変調符号化、NRZI符号化、および等化の過程を介した再生信号を出力とするトレリスである場合、その混合トレリスは3つのチャネルシンボルを状態の遷移の1動作単位とした644周期のトレリスとされる。
また、17PP符号は1932(=644×3)bitの符号を1フレームとする変調符号であり、符号系列のフレームの先頭付近のみに、最大ラン長k=7を超える8個の連続する符号0を含む例外的な符号配列「1000000001000000001」が必ず含まれている。
そこで、先頭検出部88は、この符号の符号配列「1000000001000000001」を固定パターンとして、PRML復号部87から供給された変調符号の符号系列から固定パターンを検出し、先頭情報を生成する。
ステップS47において、SISO復号部90は、先頭検出部88から供給された先頭情報を用いて、遅延部86から供給された再生信号としての符号から、SISO復号に用いる混合トレリスの状態遷移の1動作単位分の符号の先頭の位置、すなわち1動作単位分の符号系列と、次の1動作単位分の符号系列との境界の位置を検出する。
例えば、SISO復号部90は、NRZI符号化およびPR12221チャネルのトレリスと、17PP符号のトレリスとを混合した、34個の状態からなる時間により周期的に変化する混合トレリスを再生信号のSISO復号に用いる。SISO復号部90は、遅延部86から供給された再生信号としての符号の符号系列から、この混合トレリスの1動作単位分の符号系列の境界の位置を検出する。
ステップS48において、SISO復号部90は、先頭検出部88から供給された先頭情報を用いて、SISO復号に用いる混合トレリスの位相を合わせる。すなわち、SISO復号部90は、先頭情報を用いて検出した混合トレリスの1動作単位分の符号の先頭の位置に基づいて、予め定められた混合トレリスが変化する位置を検出し、SISO復号に用いる混合トレリスの1動作単位の先頭の位置と、再生信号としての符号系列における1動作単位分の符号の先頭の位置とを合わせる。
これにより、SISO復号部90は、再生信号としての符号の符号系列において、どの位置が1動作単位分の複数チャネルシンボルの先頭の位置であり、どの位置で混合トレリスが変化するかを知ることができるので、より正確に再生信号を復号することができる。
ステップS49において、SISO復号部90は、平均値計算部89から供給された平均値、および位相の合わせられた混合トレリスを用いて、遅延部86から供給された再生信号をSISO復号し、これにより得られた軟出力符号、つまり誤り訂正符号、およびその誤り訂正符号の符号系列の各符号の0らしさ、または1らしさを示す情報を誤り訂正復号部91に供給する。
すなわち、SISO復号部90は、平均値計算部89から供給された平均値と、遅延部86から供給された再生信号との差を用いて、混合トレリスの各枝についてブランチメトリックを計算する。そして、SISO復号部90は、計算されたブランチメトリックおよび混合トレリスを用いて、遅延部86から供給された再生信号をSISO復号する。
ステップS50において、誤り訂正復号部91は、SISO復号部90から供給された軟出力符号を誤り訂正復号し、これにより得られたデータを読み出しデータとして出力し、再生処理は終了する。
このようにして、記録再生装置71は、再生信号をPRML復号して得られた変調符号の符号系列から、変調符号のトレリスの状態遷移の1動作単位分の符号の先頭の位置を検出し、検出された先頭の位置を示す先頭情報を生成する。また、記録再生装置71は、NRZI符号化およびPRチャネルのトレリスの状態遷移の各枝について、再生信号の平均値を計算する。そして、記録再生装置71は、先頭情報および平均値を用いて、読み出された再生信号をSISO復号する。
このように、再生信号をPRML復号して得られた変調符号の符号系列から、変調符号のトレリスの状態遷移の1動作単位分の符号の先頭の位置を検出して先頭情報を生成することで、SISO復号に用いる混合トレリスの1動作単位分の符号の先頭の位置、および混合トレリスの変化する位置をリアルタイムで検出することができる。したがって、複数のチャネルシンボルを状態の遷移の1動作単位とし、時間とともに変動する混合トレリスを用いて再生信号の復号を行う場合であっても、再生信号を正確に復号することができ、復号性能を向上させることができる。
また、トレリスの状態遷移の各枝について計算された平均値を用いて再生信号をSISO復号することで、より確からしい状態の遷移を推定することができるので、より精度よくSISO復号を行うことができ、その結果、再生信号の復号性能を向上させることができる。
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、プログラム記録媒体からインストールされる。
図11は、上述した一連の処理をプログラムにより実行するパーソナルコンピュータの構成の例を示すブロック図である。パーソナルコンピュータ301のCPU(Central Processing Unit)311は、ROM(Read Only Memory)312、または記録部318に記録されているプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM(Random Access Memory)313には、CPU311が実行するプログラムやデータなどが適宜記憶される。これらのCPU311、ROM312、およびRAM313は、バス314により相互に接続されている。
CPU311にはまた、バス314を介して入出力インターフェース315が接続されている。入出力インターフェース315には、キーボード、マウス、マイクロホンなどよりなる入力部316、ディスプレイ、スピーカなどよりなる出力部317が接続されている。CPU311は、入力部316から入力される指令に対応して各種の処理を実行する。そして、CPU311は、処理の結果を出力部317に出力する。
入出力インターフェース315に接続されている記録部318は、例えばハードディスクからなり、CPU311が実行するプログラムや各種のデータを記録する。通信部319は、インターネットやローカルエリアネットワークなどのネットワークを介して外部の装置と通信する。
また、通信部319を介してプログラムを取得し、記録部318に記録してもよい。
入出力インターフェース315に接続されているドライブ320は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどのリムーバブルメディア331が装着されたとき、それらを駆動し、そこに記録されているプログラムやデータなどを取得する。取得されたプログラムやデータは、必要に応じて記録部318に転送され、記録される。
コンピュータにインストールされ、コンピュータによって実行可能な状態とされるプログラムを格納するプログラム記録媒体は、図11に示すように、磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory),DVDを含む)、光磁気ディスク、もしくは半導体メモリなどよりなるパッケージメディアであるリムーバブルメディア331、または、プログラムが一時的もしくは永続的に格納されるROM312や、記録部318を構成するハードディスクなどにより構成される。プログラム記録媒体へのプログラムの格納は、必要に応じてルータ、モデムなどのインターフェースである通信部319を介して、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の通信媒体を利用して行われる。
なお、本明細書において、プログラム記録媒体に格納されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
なお、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
71 記録再生装置, 84 ピックアップ, 85 等化部, 86 遅延部, 87 PRML復号部, 88 先頭検出部, 89 平均値計算部, 90 SISO復号部, 91誤り訂正復号部
Claims (8)
- 変調符号化されたデータであって、PR(Partial Response)チャネルを介して読み出されたデータをSISO(Soft Input Soft Output)復号する復号装置において、
第1のトレリスにおける状態の遷移を推定することで、前記データをPRML(Partial Response Maximum Likelihood)復号するPRML復号手段と、
前記PRML復号手段により推定された前記状態の遷移の各枝について、前記データの平均値を計算する平均値計算手段と、
第2のトレリスにおける状態の遷移の各枝について、前記平均値と前記データとの差を基にブランチメトリックを計算し、計算された前記ブランチメトリックおよび前記第2のトレリスを用いて、前記データをSISO復号するSISO復号手段と
を備える復号装置。 - 前記第1のトレリスは、NRZI(Non Return to Zero Inverted)符号化および前記RPチャネルのトレリスとされ、
前記第2のトレリスは、前記第1のトレリスと、変調符号のトレリスとからなる混合トレリスとされる
請求項1に記載の復号装置。 - 前記PRチャネルは、PR121チャネル、PR1221チャネル、またはPR12221チャネルとされる
請求項2に記載の復号装置。 - 前記データは、17PP(Parity Preserve/Prohibit Repeated Minimum Transition Runlength)符号化方式により変調符号化されたデータであって、前記データの読み出し単位であるチャネルシンボルずつ前記PRチャネルを介して読み出されたデータとされ、
前記第2のトレリスは、3チャネルシンボルを1動作単位とする混合トレリスとされる
請求項2に記載の復号装置。 - 前記PRML復号手段による処理時間だけ前記データの前記平均値計算手段および前記SISO復号手段への入力を遅延させる遅延手段をさらに備える
請求項1に記載の復号装置。 - 前記PRML復号手段によるPRML復号により得られた変調符号の符号系列から、予め定められた所定の符号配列である固定パターンを検出する検出手段をさらに備え、
前記第2のトレリスは、時間とともに周期的に変化し、
前記SISO復号手段は、前記データの読み出し単位であるチャネルシンボルずつ前記PRチャネルを介して読み出された前記データを、複数チャネルシンボルを動作単位としてSISO復号し、前記検出手段による検出結果に基づいて、前記データにおける前記複数チャネルシンボルの先頭の位置を検出するとともに、検出された前記先頭の位置に基づいて、前記データと前記第2のトレリスとの位相を合わせる
請求項1に記載の復号装置。 - 前記検出手段は、前記変調符号の最大ラン長を超える個数だけ連続する符号0が含まれる符号配列を前記固定パターンとして検出する
請求項6に記載の復号装置。 - 変調符号化されたデータであって、PRチャネルを介して読み出されたデータをSISO復号する復号方法において、
第1のトレリスにおける状態の遷移を推定することで、前記データをPRML復号し、
前記PRML復号により推定された前記状態の遷移の各枝について、前記データの平均値を計算し、
第2のトレリスにおける状態の遷移の各枝について、前記平均値と前記データとの差を基にブランチメトリックを計算し、計算された前記ブランチメトリックおよび前記第2のトレリスを用いて、前記データをSISO復号する
ステップを含む復号方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006289389A JP2008108337A (ja) | 2006-10-25 | 2006-10-25 | 復号装置および方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP (1) | JP2008108337A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2015107571A1 (ja) * | 2014-01-17 | 2015-07-23 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 復号装置および復号方法、記録再生装置および記録再生方法 |
-
2006
- 2006-10-25 JP JP2006289389A patent/JP2008108337A/ja not_active Withdrawn
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WO2015107571A1 (ja) * | 2014-01-17 | 2015-07-23 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 復号装置および復号方法、記録再生装置および記録再生方法 |
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