JP2008101569A - 内燃機関の排気ガス浄化装置 - Google Patents

内燃機関の排気ガス浄化装置 Download PDF

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Abstract

【課題】この発明は、短時聞で触媒の昇温を促進してトータルの浄化率を向上でき、下流側触媒の温度上昇を抑えて耐久性を向上でき、貴金属担持量や総触媒容量に対して排気ガスを効率良く浄化でき、内燃機関の排気抵抗を下げて出力を確保することを目的とする。
【解決手段】この発明は、車両に搭載される内燃機関の排気通路途中に触媒を設けるとともに、この触媒を排気通路の内部に上流側から下流側に直列に並べて複数個配設する内燃機関の排気ガス浄化装置において、上流側触媒の外形断面積を下流側触媒の外形断面積より小さく形成する一方、下流側触媒の入口側には端面から排気通路の延出方向に沿う凹部を形成し、この凹部の内形を上流側触媒の外形と同等としてこの凹部空間に上流側触媒を出没可能とし、上流側触媒を排気通路の延出方向に沿って移動可能なアクチュエータを設けることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

この発明は内燃機関の排気ガス浄化装置に係り、特に、短時聞で触媒の昇温を促進し、トータルの浄化率を向上でき、下流側触媒の温度上昇を抑えることができ、耐久性を向上でき、貴金属担持量や総触媒容量に対して排気ガスを効率良く浄化でき、内燃機関の排気抵抗を下げることができ、出力を確保できる内燃機関の排気ガス浄化装置に関する。
車両に搭載される内燃機関においては、排気ガスを浄化するために、一般的に、排気通路途中に三元触媒を設けている。この触媒は、活性温度(例えば、約300℃)以上にならなければ活性化しないため、内燃機関の始動時には短時間で昇温を促進させることが望ましい。一方、触媒は、高温に晒されると、貴金属粒子の肥大、細孔の消失に起因する触媒劣化が起こり、排気ガス中の除去が必要な成分であるCO/HC/NOxの排出量増加を招く恐れがある。
従来の内燃機関の排気ガス浄化装置には、触媒材料をコーティングされたハニカム構造体の通過断面積がその前段に設けた排気ガスパイプの断面積よりも大であり、排気ガスパイプからハニカム構造体まで円錐状に拡幅する流体案内ハウジングが設けられ、この流体案内ハウジング内に、排気ガスパイプと内径が等しく、長さが流体案内ハウジングの軸方向長さよりも大きなパイプ片を軸方向に摺動可能に設けたものがある。
実公平7−40649号公報
従来の内燃機関の排気ガス浄化装置には、触媒担体を筒状容器の軸長方向に移動自在に配置し、排気ガス流入口から筒状容器内に流入する排気ガス温度が低いときには、触媒担体を排気ガス流入口側に移動し、温度が高いときには、触媒担体を排気ガス流出口側に移動する担体移動手段を設けたものがある。
実開平5−36016号公報
従来の内燃機関の排気ガス浄化装置には、前端側に排気ガスの入口部、後端側に排気ガスの出口部を有する筒体の内部に触媒をスライド自在に収納し、触媒の前端側に排気ガス温度に応じて触媒を前後方向に可逆的にスライドさせる形状記憶合金ばねを設け、触媒の後端側に触媒を前方に付勢する付勢ばねを設けたものある。
実開平6−14432号公報
ところで、内燃機関の排気ガス浄化装置においては、従来、触媒の早期活性を目的に、内燃機関の排気ポートのより近くに触媒を設置する、貴金属分散を向上させて触媒を改良する、触媒周囲に加熱ヒータを設ける、などの方法がとられている。
また、内燃機関の排気ガス浄化装置においては、従来、触媒の熱劣化防止を目的に、ウォッシュコートや添加剤などにより触媒を改良する、配管切り替えなどでバイパスし、触媒のひとつに排ガスを通すことなく別の触媒に導入する、などの方法がとられている。
しかし、これらの従来の排気ガス浄化装置においては、効率が悪く、無駄が多いという問題があった。
また、従来の排気ガス浄化装置においては、浄化性能向上のために、高いセル密度の担体により構成した触媒を用いたものがある。しかし、浄化性能向上のために用いる高セル触媒は、内燃機関の出力が低下するといった問題を発生することがある。
この発明の目的は、短時聞で触媒の昇温を促進し、トータルの浄化率を向上でき、下流側触媒の温度上昇を抑えることができ、耐久性を向上でき、貴金属担持量や総触媒容量に対して排気ガスを効率良く浄化でき、内燃機関の排気抵抗を下げることができ、出力を確保できる内燃機関の排気ガス浄化装置を提供することにある。
この発明は、車両に搭載される内燃機関の排気通路途中に触媒を設けるとともに、この触媒を排気通路の内部に上流側から下流側に直列に並べて複数個配設する内燃機関の排気ガス浄化装置において、上流側触媒の外形断面積を下流側触媒の外形断面積より小さく形成する一方、前記下流側触媒の入口側には端面から排気通路の延出方向に沿う凹部を形成し、この凹部の内形を前記上流側触媒の外形と同等としてこの凹部空間に前記上流側触媒を出没可能とし、前記上流側触媒を排気通路の延出方向に沿って移動可能なアクチュエータを設けることを特徴とする。
この発明の内燃機関の排気ガス浄化装置は、上流側触媒が下流側触媒のウォームアップ触媒として働くので、短時聞で触媒の昇温を促進し、トータルの浄化率を向上でき、上流側触媒を排気通路の延出方向に沿って移動可能としたことで、下流側触媒を、動作条件によっては排気通路からの排気ガスが直接触れられる構造であっても、温度上昇を抑えることができ、耐久性を向上できる。また、この発明の排気ガス浄化装置は、下流側触媒に形成した凹部空間に上流側触媒を出没可能としたことで、総触媒容量に対して排気ガスを効率良く浄化でき、内燃機関の排気抵抗を下げることができ、出力を確保できる。
この発明は、短時聞で触媒の昇温を促進してトータルの浄化率を向上でき、下流側触媒の温度上昇を抑えて耐久性を向上でき、貴金属担持量や総触媒容量に対して排気ガスを効率良く浄化でき、内燃機関の排気抵抗を下げて出力を確保する目的を、下流側触媒に形成した凹部の空間に上流側触媒を出没可能とし、この上流側触媒を排気通路の延出方向に沿って移動可能とすることで実現するものである。
以下、図面に基づいて、この発明の実施例を説明する。
図1〜図11は、この発明の実施例を示すものである。図1は低速回転時及び高速回転時の排気ガス浄化装置の断面図、図2は上流側触媒移動の制御フローチャート、図3は判定要素を説明する図、図4は低速回転時の排気ガス浄化装置の断面図、図5は中速回転時時の排気ガス浄化装置の断面図、図6は高速回転時時の排気ガス浄化装置の断面図、図7はこの発明の触媒と従来例の触媒との諸元を示す図、図8はこの発明の触媒と従来例の触媒との温度測定状況を示す図、図9はこの発明の触媒と従来例の触媒との温度変化を示す図、図10はこの発明の触媒と従来例の触媒の排出ガス量を示す図、図11は変形例を示す低速回転時及び高速回転時の排気ガス浄化装置の断面図である。
図1において、1は排気ガス浄化装置である。排気ガス浄化装置1は、車両に搭載される内燃機関の排気通路2の途中に触媒(三元触媒)3を設けている。排気通路2は、その全体にわたってほぼ一様な主管部4の断面積よりも触媒3を保持するケース部5の断面積を大きく形成し、その主管部4とケース部5との間を緩やかにつなぐ拡径部6を有している。拡径部6は、小径側を主管部4に接合し、大径側をケース部5に接合している。
触媒3は、上流側触媒3Uと下流側触媒3Lとに分割した複数個からなり、この触媒3U・3Lを排気通路2の内部に上流側から下流側に直列に並べて配設している。上流側触媒3Uは、外形断面積を下流側触媒3Lの外形断面積よりも小さく形成している。上流側触媒3Uは、その外形断面積を排気通路2の主管部4の断面積と同等とし、かつ拡径部6からケース部5にわたる範囲を移動可能としている。上流側触媒3Uは、下流側触媒3Lと比べて高いセル密度の担体により構成する、若しくは下流側触媒3Lと比べて貴金属担持量を多く構成するうち一以上を構成している。
一方、下流側触媒3Lは、前記ケース部5に保持材7を介して保持され、拡径部6に対向する上流側の中心に入口端8から排気通路2の延出方向に沿う凹部9を形成している。この凹部9は、内形を上流側触媒3Uの外形と同等として、この凹部9の空間に上流側触媒3Uを出没可能としている。下流側触媒3Uは、その入口端8付近をそれ以降と比べて貴金属担持量を多く構成している。
前記上流側触媒3Uは、移動機構10により下流側触媒3Lの凹部9の空間に出没可能としている。移動機構10は、例えば、ばね、油圧、バイメタル等を利用して、上流側触媒3Uを下流側触媒3Lの凹部9に対して、排気通路2の延出方向に沿うように移動させる。なお、この実施例の移動機構10は、主管部4に一端側が固定されて他端側が下流側触媒3L側に向かって進退動作するものであり、この進退動作により他端側に支持した上流側触媒3Uを下流側触媒3Lの凹部9に没入・抜出させる。また、移動機構10は、他端側が下流側触媒3L側に向かい移動動作して延びることで、隙間を生じる。
排気ガス浄化装置1は、移動機構10の動作を油圧等で制御することにより、上流側触媒3Uを排気通路2の延出方向に沿って移動可能なアクチュエータ11を設けている。アクチュエータ11には、上流側触媒3Uの中心部分の触媒温度Tを検出する温度センサ12と、車両速度Vを検出する速度センサ13とを接続している。アクチュエータ11は、触媒温度Tと車両速度Vのうち一以上を検知して移動機構10の移動動作を実行する。アクチュエータ11は、この検知した値T・Vが予め設定した所定値T1・V1と比べて大きい場合に、油圧により移動機構10を動作させて、上流側触媒3Uを下流側触媒3Lに近づくように移動させる。
この実施例のアクチュエータ11は、触媒温度Tが、予め設定した所定値T1と比べて低い場合に、図1(A)に示すように、移動機構10により上流側触媒3Uを主管部4に近接して対向するように移動させる。一方、アクチュエータ11は、触媒温度Tが、予め設定した所定値T1と比べて高い場合に、図1(B)に示すように、移動機構10により上流側触媒3Uを下流側触媒3Lの凹部9の内部に没入するように移動させる。
次に、この実施例の作用を説明する。
内燃機関の排気ガス浄化装置1は、排気ガスを排気通路2の触媒3に導入し、排気ガス中の除去成分であるCO/HC/NOxを除去する際に、触媒温度Tと車両速度Vとに基づいて上流側触媒3Uを排気通路2の延出方向に沿って移動させる。
排気ガス浄化装置1は、図2に示すように、制御がスタートすると(S01)、温度センサ12及び速度センサ13から触媒温度T及び車両速度Vの各種データをアクチュエータ11に取り込み(S02)、触媒温度Tが所定値T1を越え、及び又は、車両速度Vが所定値V1を越えているか否かを判断する(S03)。判定要素である触媒温度Tの所定値T1及び車両速度Vの所定値V1は、図3に示すように予め設定している。
この判断(S03)がYESの場合は、移動機構10により上流側触媒3Uを後段の位置(下流側触媒3L側)に移動させ(S04)、エンドにする(S06)。この判断(S03)がNOの場合は、移動機構10により上流側触媒3Uを前段の位置(主管部4側)に移動させ(S05)、エンドにする(S06)。
即ち、この内燃機関の排気ガス浄化装置1は、例えば触媒温度Tが所定値T1よりも低い場合(T≦T1)の内燃機関の低速回転時に、図4に示すように、上流側触媒3Uが前段に位置し、後段の下流側触媒3Lに対して上流側触媒3Uがウォームアップ触媒として機能する。
このとき、上流側触媒3Uよりも上流の部分(主管部4下流端と上流側触媒3U上流端との間)は、移動機構10により塞がれ、排気ガスが上流側触媒3Uに集中して流れ込む。このため、上流側触媒3Uは、昇温が早くなり、この結果、活性も早くなる。また、上流側触媒3Uの排気ガスは、下流側触媒3Lの中心部分にも流れ込み、浄化に寄与する。
これにより、この排気ガス浄化装置1は、内燃機関の冷間始動時における排気ガス中の除去成分であるCO/HC/NOxの低減が可能となる。また、上流側触媒3Uと下流側触媒3Lとの間の凹部9内には乱流が起こり、浄化効率も向上する。
この段階では、内燃機関の排出する排気ガス流速が遅い(排気流量が低い〉ため、上流側触媒3Uの径が小さくても排気抵抗とはならず、背圧に影響を及ぼさない。すなわち、内燃機関の出力低下の原因とはならない。
一方、この内燃機関の排気ガス浄化装置1は、例えば触媒温度Tが所定値T1を越えた場合(T>T1)の内燃機関の中速回転時に、移動機構10が作動して上流側触媒3Uが後段側の位置に移動を開始し、図5に示すように、上流側触媒3Uの一部が下流側触媒3Lの凹部9内に移動する。
これにより、一部が下流側触媒3L内に没入した上流側触媒3Uの熱は、下流側触媒3Lにも伝わることから、上流側触媒3Uが下流側触媒3Lのウォームアップ触媒として働き、下流側触媒3Lの昇温を早める。また、上流側触媒3Uが後段側に移動したことにより、移動機構10の隙間から外周のケース部5への流れ、つまり下流側触媒3L外周の入口端8への流れが生じて入口端8の温度が上昇し、また、ケース部5への流れで空間が広がることにより排気ガスの拡散が起こるため、排気流量が高くとも、背圧に影響を及ぼすことがない。すなわち、内燃機関の出力低下の原因とはならない。
さらに、この内燃機関の排気ガス浄化装置1は、例えば触媒温度Tが所定値T1よりも高くなった場合(T>T1)の内燃機関の高速回転時に、移動機構10の作動により上流側触媒3Uが後段の位置にさらに移動し、図6に示すように、上流側触媒3Uの全てが下流側触媒3Lの凹部9内に移動する。
この段階で、下流側触媒3L内に完全に没入した上流側触媒3Uの熱は、下流側触媒3Lに伝わり、上流側触媒3Uが下流側触媒3Lのウォームアップ触媒として働き、下流側触媒3Lの昇温が早くなる。また、上流側触媒3Uが下流側触媒3L内に移動していることにより、移動機構10の隙間から外周のケース部5への流れ、つまり下流側触媒3L外周の入口端8への流れが生じ、また、ケース部5への流れで空間が広がることにより排気ガスの拡散が起こるため、排気流量が高くとも、背圧に影響を及ぼすことがない。すなわち、内燃機関の出力低下の原因とはならない。
この場合、上流側触媒3Uと下流側触媒3Lとは、下流側触媒3Lの位置に通常の触媒があるのと形状・容量は同じになるが、中心部分となる上流側触媒3Uの温度が高いため、浄化性能は通常の場合よりも向上する。
以上のように、この排気ガス浄化装置1は、背圧影響が小さい状態で、触媒3としての効率を上げることが可能となる。また、この排気ガス浄化装置1は、これらにより、触媒3が過熱することなく、触媒3全体の温度が上昇するため、触媒3の延命を図ることが可能となる。
なお、上流側触媒3Uは、温まりやすく、強度の大きいものがよく、この場合、メタル触媒や高いセル密度の触媒が望ましく、貴金属担持量も多い方がよい。一方、下流側触媒3は、低いセル密度の触媒で、貴金属担持量も少ないもので十分である。また、下流側触媒3Lの入口端8は、高速時の更なる昇温効果を狙い、貴金属担持量を他の部分よりも増加させ、高担持であることが望ましい。
次に、この発明の排気ガス浄化装置1と従来例との比較を説明する。
この比較においては、内燃機関の冷間始動を含むモード走行により、触媒の温度と排気ガス中の除去成分量(CO/HC/NOx)との測定を行った。この排気ガス浄化装置1による触媒3と従来例の触媒とは、図7に示す諸元を有し、図8に示す構造とする。
この排気ガス浄化装置1の触媒3は、図7に示すように、上流側触媒3Uが900セルのセラミック、下流側触媒3Lが600セルのセラミックである。従来例の触媒は、600セルのセラミックである。
排気ガス浄化装置1の触媒3は、図8(A)(B)に示すように、下流側触媒3Lの外周部分及び中心部分の温度を夫々熱電対a及びbにより検出し、上流側触媒3Uの中心部分の温度を熱電対cにより検出した。また、これは前述実施例のように動作するものとする。従来例の触媒3Pは、図8(C)に示すように、外周部分及び中心部分の温度を夫々熱電対a及びbにより検出した。また、この排気ガス浄化装置1による触媒3は、前述実施例のように動作するものとする。
この排気ガス浄化装置1による触媒3と従来例の触媒3Pとは、図9、図10に示すように、温度変化と排出ガス量との測定結果を得た。
この発明の排気ガス浄化装置1の触媒3は、内燃機関の始動後、図8に示すように、上流側触媒3Uが従来例の触媒3Pよりも排気ガス流れの上流に位置すること、上流側触媒3Uのセル数が多いことから、図9(A)(B)に示すように、従来例の触媒3Pよりも昇温速度が速い。
また、排気ガス浄化装置1の触媒3は、排気ガス温度よりも上流側触媒3Uでの反応により高温となった排気ガスが下流側触媒3Lの中心部分に流れることで、図9(A)に示す下流側触媒3Lの熱電対bの検出する温度は、図9(B)に示す従来例の触媒3P(排気ガスの流れにより徐々に昇温する)の熱電対bの検出する温度よりも早く昇温し、設定温度t1に達する時間がb2からb1に早まる。
次いで、排気ガス浄化装置1の触媒3は、移動機構10の稼働により上流側触媒3Uが下流側触媒3Lの凹部9内に移動することで、熱電対bの温度はさらに上昇する。熱電対bでは、移動機構10の稼働時点b0において、上流側触媒3Uから下流側触媒3Lへの伝熱により昇温速度が一旦低下するが、排気ガス流れにより再度昇温を開始する。
また、排気ガス浄化装置1の触媒3は、上流側触媒3Uからの伝熱により、下流側触媒3Lの熱電対aの検出する温度も従来例の触媒3P(排ガスの流れにより徐々に昇温する)の熱電対aの検出する温度よりも早く昇温する。
以上のように、排気ガス浄化装置1は、図10に示すように、下流側触媒3Lの温度を従来例の触媒3Pよりも早く上昇させることができ、ひいては、内燃機関の低温時の浄化を促進させることができ、その緕果、排出ガス量の低減が可能となる。
このように、この内燃機関の排気ガス浄化装置1は、上流側触媒3Uの外形断面積を下流側触媒3Lの外形断面積より小さく形成する一方、下流側触媒3Lの入口側には端面から排気通路2の延出方向に沿う凹部9を形成し、この凹部9の内形を上流側触媒3Uの外形と同等としてこの凹部9空間に上流側触媒3Uを出没可能とし、上流側触媒3Uを排気通路2の延出方向に沿って移動可能なアクチュエータ11を設けることにより、上流側触媒3Uが下流側触媒3Lのウォームアップ触媒として働くので、短時聞で触媒3の昇温を促進し、トータルの浄化率を向上でき、上流側触媒3Uを排気通路2の延出方向に沿って移動可能としたことで、下流側触媒3Lを、動作条件によっては排気通路2からの排気ガスが直接触れられる構造であっても、温度上昇を抑えることができ、耐久性を向上できる。また、この排気ガス浄化装置1は、下流側触媒3Lに形成した凹部9空間に上流側触媒3Uを出没可能としたことで、総触媒容量に対して排気ガスを効率良く浄化でき、内燃機関の排気抵抗を下げることができ、出力を確保できる。
この排気ガス浄化装置1のアクチュエータ11は、触媒温度と車両速度のうち一以上を検知して移動動作を実行し、この検知した値が予め設定した所定値と比べて大きい場合に、上流側触媒3Uを下流側触媒3Lに近づくように移動させるで、下流側触媒3Lを、排気通路2からの排気ガスが直接触れられる構造であっても、耐久性を向上でき、また、内燃機関の排気抵抗を下げることができ、出力を確保できる。
この排気ガス浄化装置1は、上流側触媒3Uを、下流側触媒3Lと比べて高いセル密度の担体により構成する、若しくは、下流側触媒3Lと比べて貴金属担持量を多く構成するうち一以上を構成することで、総触媒容量に対して排気ガスを効率良く浄化でき、出力も確保できる。また、この排気ガス浄化装置1は、上流側触媒3Uが下流側触媒3Lのウォームアップ触媒として働く働きが大きくなるので、より短時間で触媒3の昇温を促進し、トータルの浄化率を向上できる。
この排気ガス浄化装置1は、下流側触媒3Lを、その入口端8付近をそれ以降と比べて貴金属担持量を多く構成することで、より浄化効率が高められる。
この排気ガス浄化装置1の排気通路2は、その全体にわたってほぼ一様な主管部4の断面積より触媒を保持するケース部5の断面積を大きく形成し、その主管部4とケース部5との間を緩やかにつなぐ拡径部6を有し、上流側触媒3Uは、その外形断面積を排気通路2の主管部4の断面積と同等とし、かつ拡径部6からケース部5にわたる範囲を移動可能とし、アクチェエータ11は、触媒温度Tが、予め設定した所定値T1と比べて低い場合に、上流側触媒3Uを主管部4に対向するように移動させ、予め設定した所定値T1と比べて高い場合に、上流側触媒3Uを下流側触媒3Lの内部に没入するように移動させることで、触媒3のケース部5を含めた排気経路4を、コンパクトに構成できる。
また、アクチュエータ11は、車両速度Vが、予め設定した所定値V1と比べて低い場合に、上流側触媒3Uを主管部4に対向するように移動させ、予め設定した所定値V1と比べて高い場合に、上流側触媒3Uを下流側触媒3Lの内部に没入するように移動させることで、触媒温度Tによる上流側触媒3Uの移動の場合と同様に、内燃機関の出力に応じた排気ガスの効率良い浄化が行える。
なお、この発明は、上述の実施例に限定されず、種々応用改変が可能である。
例えば、上述実施例においては、触媒温度Tが、所定値T1以下の場合に上流側触媒3Uを主管部4に対向するように移動させ、所定値T1を越える場合に上流側触媒3Uを下流側触媒3Lの内部に没入するように移動させたが、移動機構10が作動開始して上流側触媒3Uを下流側触媒3Lの内部に没入した後、下流側触媒3Lの温度や車速が予め定めた変動範囲内となった場合は、上流側触媒3Uを下流側触媒3L内に固定することも可能である。また、移動機構10が作動開始して上流側触媒3Uを下流側触媒3Lの内部に没入した後、下流側触媒3Lの温度や車速に応じて移動機構10を再稼動し、上流側触媒3Uを移動させることも可能である。
また、上述実施例においては、移動機構10の動作を油圧を利用してアクチュエータ11により制御すると説明したが、移動機構10の動作を背圧により自動作動させることもできる。
さらに、上述実施例においては、主管部4に一端側を固定して他端側を下流側触媒3L側に向かって進退動作する移動機構10を設け、この移動機構10により上流側触媒3Uを下流側触媒3Lの凹部9に没入・抜出させたが、図11に示すように、下流側触媒3Lの凹部9内に一端側を固定して他端側を主管部4側に向かって進退動作する移動機構10を設け、この移動機構10により上流側触媒3Uを下流側触媒3Lの凹部9から抜出・没入させることもできる。つまり、上流側触媒3Uを下流側触媒3Lに対して移動させる機構であれば、上流側触媒3Uが下流側触媒3Lに入る、下流側触媒3Lが上流側触媒3Uを覆う、触媒3自体が移動することも含まれる。
この発明の内燃機関の排気ガス浄化装置は、下流側触媒に形成した凹部の空間に上流側触媒を出没可能とし、この上流側触媒を排気通路の延出方向に沿って移動可能とすることを、車両に搭載された内燃機関に適用したが、他の装置にも適用することができる。
実施例を示し、(A)は低速回転時の排気ガス浄化装置の断面図、(B)は高速回転時の排気ガス浄化装置の断面図である。 上流側触媒移動の制御フローチャートである。 判定要素を説明する図である。 低速回転時の排気ガス浄化装置の断面図である。 中速回転時の排気ガス浄化装置の断面図である。 高速回転時の排気ガス浄化装置の断面図である。 この発明の触媒と従来例の触媒との諸元を示す図である。 (A)(B)はこの発明の触媒の温度測定状況を示す図、(C)は従来例の触媒の温度測定状況を示す図である。 (A)はこの発明の触媒の温度変化を示す図、(B)は従来例の触媒の温度変化を示す図である。 この発明の触媒と従来例の触媒の排出ガス量を示す図である。 変形例を示し、(A)は低速回転時の排気ガス浄化装置の断面図、(B)は高速回転時の排気ガス浄化装置の断面図である。
符号の説明
1 排気ガス浄化装置
2 排気通路
3 触媒(三元触媒)
3U 上流側触媒
3L 下流側触媒
4 主管部
5 ケース部
6 拡径部
8 下流側触媒入口端
9 凹部
10 移動機構
11 アクチュエータ
12 温度センサ
13 速度センサ

Claims (5)

  1. 車両に搭載される内燃機関の排気通路途中に触媒を設けるとともに、この触媒を排気通路の内部に上流側から下流側に直列に並べて複数個配設する内燃機関の排気ガス浄化装置において、上流側触媒の外形断面積を下流側触媒の外形断面積より小さく形成する一方、前記下流側触媒の入口側には端面から排気通路の延出方向に沿う凹部を形成し、この凹部の内形を前記上流側触媒の外形と同等としてこの凹部空間に前記上流側触媒を出没可能とし、前記上流側触媒を排気通路の延出方向に沿って移動可能なアクチュエータを設けることを特徴とする内燃機関の排気ガス浄化装置。
  2. 前記アクチュエータは、触媒温度と車両速度のうち一以上を検知して移動動作を実行し、この検知した値が予め設定した所定値と比べて大きい場合に、前記上流側触媒を前記下流側触媒に近づくように移動させることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気ガス浄化装置。
  3. 前記上流側触媒を、前記下流側触媒と比べて高いセル密度の担体により構成する、若しくは前記下流側触媒と比べて貴金属担持量を多く構成するうち一以上を構成することを特徴とする請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の内燃機関の記載の排気ガス浄化装置。
  4. 前記下流側触媒は、その入口端付近をそれ以降と比べて貴金属担持量を多く構成することを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の排気ガス浄化装置。
  5. 前記排気通路は、その全体にわたってほぼ一様な主管部の断面積より触媒を保持するケース部の断面積を大きく形成し、その主管部と前記ケース部との間を緩やかにつなぐ拡径部を有し、前記上流側触媒は、その外形断面積を排気通路の前記主管部の断面積と同等とし、かつ前記拡径部から前記ケース部にわたる範囲を移動可能とし、前記アクチェエータは、触媒温度が、予め設定した所定値と比べて低い場合に、前記上流側触媒を主管部に対向するように移動させ、予め設定した所定値と比べて高い場合に、前記上流側触媒を下流側触媒の内部に没入するように移動させることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の内燃機関の排気ガス浄化装置。
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