JP2008100365A - 伝動ベルトの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 心線ダメージを抑制し、かつ高モジュラスな伝動ベルトの製造方法を提供する。
【解決手段】 可撓性ジャケット22を装着した内型円筒ドラム21に、未加硫伸張ゴムシートを巻き付けて伸張ゴム層15を配置した後、アラミド繊維と4cN/dtex荷重時の原糸中間伸度が4〜15%の繊維とをアラミド繊維の重量割合が50〜90%となるよう混撚した撚糸コード13を螺旋状にスピニングし、未加硫圧縮ゴムシートを巻き付けることにより圧縮ゴム層16を配置して未加硫ベルトスリーブ11を形成する。次いで、外型モールド26の内側に該円筒ドラムを載置固定した後、可撓性ジャケット21を膨張せしめることにより、ジャケット外周面に装着されている未加硫ベルトスリーブ11を半径方向に均一に膨張させて、未加硫ベルトスリーブを外型モールド26のV形突起に押圧し、表面に複数のV型溝を有する加硫ベルトスリーブを形成する。
【選択図】図1
【解決手段】 可撓性ジャケット22を装着した内型円筒ドラム21に、未加硫伸張ゴムシートを巻き付けて伸張ゴム層15を配置した後、アラミド繊維と4cN/dtex荷重時の原糸中間伸度が4〜15%の繊維とをアラミド繊維の重量割合が50〜90%となるよう混撚した撚糸コード13を螺旋状にスピニングし、未加硫圧縮ゴムシートを巻き付けることにより圧縮ゴム層16を配置して未加硫ベルトスリーブ11を形成する。次いで、外型モールド26の内側に該円筒ドラムを載置固定した後、可撓性ジャケット21を膨張せしめることにより、ジャケット外周面に装着されている未加硫ベルトスリーブ11を半径方向に均一に膨張させて、未加硫ベルトスリーブを外型モールド26のV形突起に押圧し、表面に複数のV型溝を有する加硫ベルトスリーブを形成する。
【選択図】図1
Description
本発明は動力伝動などに用いられる伝動ベルトの製造方法に関する。
動力伝動に用いられる伝動ベルトは、様々な形状を有するものが知られているが、その一つにベルト内周面に凹凸部を有する伝動ベルトがある。例えばVリブドベルトは、凹凸部がリブ部である伝動ベルトであって、詳しくはベルト内面側に、ベルト長手方向に平行に延設された複数のリブを有する圧縮ゴム層が配置され、その上部にコードからなる心線を埋設した接着ゴム層を積層し、そしてその背面側に伸張層を配置した構成を有する。このようなVリブドベルトの製造方法として、従来はフラットな加硫スリーブにV溝を研削することによりリブを形成していたが、近年、材料の廃棄量をできるかぎり少なくすると共に、製造工程を簡素化させるような工法の要求がある。
この要求に対して、周面にリブ刻印を設けた内型ドラムに、未加硫ベルトスリーブを巻き付けた後、加熱加圧によりベルトスリーブを内型ドラムに押圧してリブ部を型付けする方法が提案されている。しかし、前記方法においては、通常の温度、圧力条件では、リブ部を充分に刻印できないことがあり、これらの諸条件の水準を高くして正確に刻印しようとすると、ゴムや心線に大きな熱履歴を与えるといった弊害があった。またこの方法では未加硫ベルトスリーブの形成方法として、圧縮ゴムシート、接着ゴムシートを巻き付けた後に心線をスピニングすることから、心線ピッチが乱れ、ひいてはベルト成形体を駆動させた時に発振、蛇行が生じるといった問題があった。更に、ベルトスリーブを内型ドラムへ押圧するため、成形後のベルトスリーブの脱型が困難であるといった問題もあった。
一方で、円筒ドラムに装着された可撓性ジャケットの上に、短繊維を含有する未加硫伸張ゴムシートを捲き付け、その上に心線をスピニングし、次いで未加硫圧縮ゴムシートを捲き付けて無端状の未加硫ベルトスリーブを形成した後、ジャケットを膨張させてV型突起を有する外型に該ベルトスリーブを押圧して加硫成形する方法が提案されている。(例えば特許文献1参照)
特開2005−125742号公報
エンジンの負荷変動が大きい駆動装置においては、モジュラスの高い伝動ベルト、具体的にはアラミド繊維コードを心線とした伝動ベルトが適用される。しかしながら、上記製造方法にてこの伝動ベルトを作製した場合、アラミド繊維コードがジャケットの膨張に対応できず、心線が切断したり損傷したりするなどの問題が発生した。また切断や損傷に至らないでも、ジャケットの膨張に対して心線が均一にかつスムーズに伸張することができず、結果、心線ピッチの乱れが発生することがあった。これらの問題に対してアラミド撚糸コードの撚り数を多くしてコードのモジュラスを下げることが考えられたが、心線並びは向上するもののベルト強力が低下するという不具合があった。
本願発明では、上記の問題点を解消し、心線ダメージ並びに心線ピッチの乱れを抑制し、かつベルトモジュラスが高く、特に負荷変動が大きな駆動装置に好適な伝動ベルトを簡便に製造する方法を提供することを目的とする。
即ち、本願請求項1の発明は、ベルト内面に凹凸部を有する伝動ベルトの製造方法において、ジャケットを装着した内型に、伝動ベルト背面となるゴム部材、撚糸コード、伝動ベルト内面となるゴム部材を順次配置して未加硫ベルトスリーブを形成する工程、及びジャケットを膨張させて、凹凸部に対応した刻印を有する外型に未加硫ベルトスリーブを押圧して加硫し、表面に凹凸部を刻設した加硫ベルトスリーブを形成する工程を含むものであって、前記撚糸コードとして、アラミド繊維と4cN/dtex荷重時の原糸中間伸度が4〜15%の繊維とをアラミド繊維の重量割合が50〜90%となるよう混撚した撚糸コードを用いることを特徴とする。
本願請求項2の発明は、請求項1記載の伝動ベルトの製造方法において、撚糸コードが諸撚り構造であって、アラミド繊維を撚糸した下撚コードと4cN/dtex荷重時の原糸中間伸度が4〜15%の繊維を撚糸した下撚コードとを上撚係数が2.0〜7.0となるよう混撚した撚糸コードであることを特徴とする。
本願請求項3の発明は、請求項1又は2記載の伝動ベルトの製造方法において、撚糸コードの100N時伸びが1.3〜5.0%であることを特徴とする。
本願請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の伝動ベルトの製造方法において、4cN/dtex荷重時の原糸中間伸度が4〜15%の繊維が、ポリアミド繊維及び/又はポリエチレンテレフタレート繊維であることを特徴とする。
本願請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の伝動ベルトの製造方法において、凹凸部がリブ部であって、伝動ベルトがVリブドベルトであることを特徴とする。
本願請求項6の発明は、ベルト内面に凹凸部を有する伝動ベルトの製造方法において、ジャケットを装着した内型に、伝動ベルト内面となるゴム部材を配置した第1未加硫スリーブを形成する工程、ジャケットを膨張させて、凹凸部に対応した刻印を有する外型に、該第1未加硫スリーブを内周側から押圧して、表面に凹凸部を刻設した予備成型体を作製する工程、予備成型体を密着させた外型から内型を離間させ、ジャケットを装着した内型に、伝動ベルト背面となるゴム部材、撚糸コードを順次配置して第2未加硫スリーブを形成する工程、及びジャケットを膨張させて、前記予備成型体を密着させた外型に、該第2未加硫スリーブを内周側から押圧して予備成型体と一体的に加硫することにより、表面に凹凸部を刻設した加硫ベルトスリーブを形成する工程を含むものであって、前記撚糸コードとして、アラミド繊維と4cN/dtex荷重時の原糸中間伸度が4〜15%の繊維とをアラミド繊維の重量割合が50〜90%となるよう混撚した撚糸コードを用いることを特徴とした伝動ベルトの製造方法である。
本願請求項7の発明は、請求項6記載の伝動ベルトの製造方法において、撚糸コードが諸撚り構造であって、アラミド繊維を撚糸した下撚コードと4cN/dtex荷重時の原糸中間伸度が4〜15%の繊維を撚糸した撚糸コードとを上撚係数が2.0〜7.0となるよう混撚した撚糸コードであることを特徴とする。
本願請求項8の発明は、請求項6又は7記載の伝動ベルトの製造方法において、撚糸コードの100N時伸びが、1.3〜5.0%であることを特徴とする。
本願請求項9の発明は、請求項6〜8のいずれか1項に記載の伝動ベルトの製造方法において、4cN/dtex荷重時の原糸中間伸度が4〜15%の繊維が、ポリアミド繊維及び/又はポリエチレンテレフタレート繊維であることを特徴とする。
本願請求項10の発明は、請求項6〜9のいずれか1項に記載の伝動ベルトの製造方法において、凹凸部がリブ部であって、伝動ベルトがVリブドベルトであることを特徴とする。
心線として、アラミド繊維と4cN/dtex荷重時の原糸中間伸度が4〜15%の繊維とを特定の重量割合で混撚させた撚糸コードを用いることで、押圧成形においても心線並びの不良や心線損傷の発生を抑制すると共に、エンジンの負荷変動が大きい駆動装置においても使用可能な高モジュラスな伝動ベルトを製造することができる。また撚糸コードを、各繊維からなる下撚コードを特定の上撚係数で諸撚した構造とすることで、撚糸コードのモジュラス制御が容易になり、複合化が充分なものとできる効果がある。また撚糸コードの伸びを特定値とすることで、心線ピッチの乱れや損傷の発生をより抑制し、凹凸を明確に刻印した伝動ベルトを得ることができる。また4cN/dtex荷重時の原糸中間伸度が4〜15%の繊維として特定の繊維を用いることで、撚糸コードのモジュラス設計が容易になるという効果がある。そして伝動ベルトとしてVリブドベルトに適用することで、心線状態が良好で、リブ部が明確に刻印されてなり、しかも高モジュラスなVリブドベルトを容易に製造することができる。
本発明にかかる伝動ベルトは、ベルト内面に凹凸部を有する伝動ベルトであり、その具体例としてVリブドベルトの製造方法を第1,2図をもとに説明する。
第1図は本発明に係るVリブドベルトの製造方法において使用するベルト加硫機の未加硫ベルトスリーブを形成した状態を示す断面図、第2図は同じくベルト加硫機の加硫ベルトスリーブを形成した後の状態を示す断面図である。これら各図において、内型20は基台上に載置された鉄製の内型円筒ドラム21と該ドラム21の外周に装着された弾性体よりなる膨張収縮可能な円筒状可撓性ジャケット22からなる。可撓性ジャケット22は夫々の上下部において内型円筒ドラム21と固定されていて、本体部が内型円筒ドラム21と密着された状態となっている。そしてこの内型円筒ドラム21の中央部には後述する圧力媒体送入、排出のための媒体流通口Aが設けられている。
第1図は本発明に係るVリブドベルトの製造方法において使用するベルト加硫機の未加硫ベルトスリーブを形成した状態を示す断面図、第2図は同じくベルト加硫機の加硫ベルトスリーブを形成した後の状態を示す断面図である。これら各図において、内型20は基台上に載置された鉄製の内型円筒ドラム21と該ドラム21の外周に装着された弾性体よりなる膨張収縮可能な円筒状可撓性ジャケット22からなる。可撓性ジャケット22は夫々の上下部において内型円筒ドラム21と固定されていて、本体部が内型円筒ドラム21と密着された状態となっている。そしてこの内型円筒ドラム21の中央部には後述する圧力媒体送入、排出のための媒体流通口Aが設けられている。
又、前記内型円筒ドラム21の中央付近に設けられた媒体流通口Aは、ジョイントJ、パイプ又は可撓性ホースかなる媒体送入排出路Bを通じて、高圧蒸気又は高圧空気のような媒体送入機(図示せず)と連結されている。また媒体送入排出路Bは、切換えバルブによって真空ポンプとも連結されてなる。
以上が、内型円筒ドラム21の構成であるが、この外周には外型円筒モールド26が内型ドラム21から一定の間隔をおいて包囲するように基台に固定されている。外型円筒モールド26は、その内周面に周方向に延びる複数横条のV形溝が刻設されていると共に、内部に加熱ヒーター、スチームバイブなどの加熱機構(図示せず)が設置されてなる。この外型円筒モールド26は、通常は分割不可能な円筒体であるが、軸方向に数個(例えば2分割)に分割可能にすることもできる。
本発明で用いるベルト加硫機は以上のような構成によりなるものであり、次にこのベルト加硫機を使用して実施する未加硫ベルトスリーブの加硫方法について説明する。
先ず、前記内型ドラム21に装着された可撓性ジャケット22の外周面に、未加硫伸張ゴムシート(ベルト背面となるゴム部材)、心線(撚糸コード)、未加硫圧縮ゴムシート(ベルト内面となるゴム部材)を順次無端状に捲き付けたフラット状の広幅未加硫ベルトスリーブ11を形成する。即ち、可撓性ジャケット22を装着した内型円筒ドラム21に、未加硫伸張ゴムシートを巻き付けて伸張ゴム層15を配置した後、心線13を螺旋状にスピニングし、未加硫圧縮ゴムシートを巻き付けることにより圧縮ゴム層16を配置した未加硫ベルトスリーブ11が形成される。
尚、本製造において心線13の並びをよくするために、伸張ゴム層15を短繊維を含有させたゴム組成物にて構成することができる。即ち、心線の内周面が硬度の高い伸張ゴム層が隣接して配置された状態となるため、外型への押圧成形において心線の内周側への落ち込みを防止し、また圧縮ゴムの変形の影響を受けにくい構成となる。これにより心線ピッチの乱れが少なく、また背面に帆布を積層しないために可撓性が高くベルト寿命が長くなり、そして安価なVリブドベルトが得られるといった効果がある。尚、ベルトの可撓性を考慮すると、未加硫伸張ゴム層15に含有される短繊維がベルト幅方向に配向するよう配置することが好ましい。一方、多方向に対する耐久性を確保するためには、未加硫伸張ゴム層15に含有される短繊維がランダム方向に配向するよう配置することが好ましい。
ここで、心線13をとりまくゴム層がすべて短繊維を含む配合となると、心線13とベルト本体との接着性に難があるため、例えば伸張ゴム層15及び圧縮ゴム層16が短繊維を含有する場合は、伸張ゴム層15と圧縮ゴム層16を隣接させず、接着ゴム層12を介在させることが好ましい。即ち、未加硫伸張ゴムシートを巻き付け、心線13をスピニングした後、未加硫圧縮ゴムシートを巻装する前に未加硫接着ゴムシートを巻き付けて接着ゴム層12を配置したり、未加硫圧縮ゴムシートとして圧縮ゴム層16の内周面に接着ゴム層12を積層したゴムシートを巻き付けることにより、心線13周りに短繊維を含有しない接着ゴム層12を配置し、接着性の改善を図ることができる。このとき心線13をスピニングした後に接着ゴム層12を配置するため、加硫後のベルト成形体において心線全体が接着ゴム層内に埋設されることはなく、心線の一部が成形時の圧力により背面側に隣接する伸張ゴム層に埋設された状態となる。
ここで心線13は、アラミド繊維と原糸中間伸度が4〜15%の繊維とをアラミド繊維の重量割合が50〜90%となるよう混撚した撚糸コードが用いられることを特徴とする。この構成によって、撚糸コードの初期モジュラスが低くなる、即ち初期伸びが大きくなり、ジャケットの膨張に対してスムーズに伸張できるため、撚糸コードの破断や損傷の発生が抑制されると共に心線並びが良好で、負荷変動が大きい駆動装置に好適に用いられる高モジュラスな伝動ベルトを簡便に製造することができる。前記重量割合が50%未満の場合はベルト強力が低下するため、高負荷変動のベルト伝動に適用できない。一方、重量割合が90%を超えると、初期モジュラスが低下しないため心線並びが不良となる。ここで、原糸中間伸度とは4cN/dtex荷重時の伸度の値である。4%未満であればジャケット膨張時に必要な初期伸びが確保できず、一方、15%を超えると撚糸コードのモジュラスが低下しすぎるという不具合がある。
更に、撚糸コードには100N時伸びが1.3〜5.0%である特性を付与することが望ましい。この構成によって、ジャケットの膨張に対してコードがスムーズに伸張できるため、心線並びが良好になると共に心線ダメージを抑制することが可能であり、またベルトスリーブ表面にリブ(凹凸)を明確に刻印ができるといった効果がある。ここで、100N時伸びとは100N荷重時の伸度の値である(JIS L1017)。1.3%未満であればジャケット膨張時に必要な初期伸びが確保できず、一方、5.0%を超えるとベルトのモジュラスが低下しすぎるという不具合がある。
原糸中間伸度が4〜15%の繊維としては、アラミドと比較して低モジュラスな合成繊維が好ましく用いられ、具体的にはポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維などのポリエステル繊維、ナイロン66、ナイロン46などのポリアミド繊維等を挙げることができる。なかでもポリアミド及び/又はポリエチレンテレフタレートが好ましく用いられる。撚糸コードは、好ましくは諸撚り構造であって、アラミド繊維を撚糸した下撚コードと4cN/dtex荷重時の原糸中間伸度が4〜15%の繊維を撚糸した下撚コードとを下記の〔数1〕で定義する上撚係数が2.0〜7.0となるよう混撚すると複合化が充分なものとなる。上撚係数が2.0未満ではコードの屈曲疲労性が悪くなり、一方7.0を超えるとコードモジュラスが低下しすぎてしまうという問題がある。また好ましくは、アラミド繊維からなる下撚コードの下撚係数が2.0〜7.0、4cN/dtex荷重時の原糸中間伸度が4〜15%の繊維からなる下撚コードの下撚係数が2.0〜7.0とすることが望ましい。尚、上撚りと下撚りの間に中撚りを設けることも可能である。また、混撚り以外の複合化としては芯鞘構造による複合化が挙げられる。各繊維どちらを芯、鞘とするかは所望に応じて決めることができる。
撚糸コードの総繊度は3,000〜12,000dtexとすることが好適である。総繊度が3,000dtex未満の場合には、心線のモジュラス、強力が低くなり過ぎ、一方、12,000dtexを越えると、ベルトの厚みが厚くなって、屈曲疲労性が悪くなる。また下撚コードの構成としては、アラミド繊維からなる下撚コードの繊度が400〜2,000dtex、原糸中間伸度が4〜15%の繊維からなる下撚コードの繊度が400〜2,000dtexとすることが好ましい。
心線13は、接着処理を施した撚糸コードを用いることができる。このような接着処理としては繊維をレゾルシン−ホルムアルデヒド−ラテックス(RFL液)に浸漬後、加熱乾燥して表面に均一に接着層を形成するのが一般的である。しかし、これに限ることなくエポキシ又はイソシアネート化合物で前処理を行なった後に、RFL液で処理する方法等もある。
そして、心線13は、ベルト幅方向の繊度が2,000〜5,000dtex/mm、更に好ましくは2,000〜4,000dtex/mmの構成となるよう配置されることが望ましい。2,000dtex/mm未満となると、ベルト強力が低くなりすぎ、ベルトのモジュラスが徐々に低下するといった不具合が起こる恐れがある。一方、5,000dtex/mmを越えると、ベルトのモジュラスが高くなりすぎる恐れがある。尚、ベルト幅当りの繊度が等しくあっても、細いコードを用いるほうが屈曲による発熱が少なく、また、太いコードを粗く巻くより、細いコードを密に巻く方がベルトの均一性が良くなり、長寿命につながる。更に、コードを粗く巻いた場合、コードのピッチ乱れが発生する恐れもある。
次いでこの未加硫ベルトスリーブ11を内型円筒ドラム21に捲き付けた状態のままで、外型モールド26の内側に一定の空隙部を形成するよう基台上に載置固定する。この場合、内型ドラム21は別の成形工程より移動してくる関係上、媒体流通口Aと媒体送入排出路Bとは分離しており、内型円筒ドラム21を基台に載置後、媒体流通口AをジョイントJでパイプと連結する。
次いで、媒体送入機を作動して高圧空気もしくは高圧蒸気を媒体送入排出路B、媒体流通口Aを経て、可撓性ジャケット22の内部に送入する。可撓性ジャケット22は、その上下部が内型円筒ドラム21上に密閉固定されているため、可撓性ジャケット22の内面と内型円筒ドラム21の外面との間にエアーが充満し、可撓性ジャケット22は次第に膨張する。そして、その外周面に装着されている未加硫ベルトスリーブ11を半径方向に均一に膨張させ、加熱ヒーター若しくは高温蒸気で加熱した外型モールド26のV形突起と接触せしめる。
このとき、可撓性ジャケット22の膨張押圧力により、未加硫ベルトスリーブ11の未加硫圧縮ゴムは、外型モールド26の熱で次第に流動状態を呈しながら加硫されると共に、外型モールド26のV溝中に食い込み、第2図のような表面に複数のV型溝を有する加硫ベルトスリーブ11’を形成するに至る。本発明においては、心線として伸びが大きく強力を維持した撚糸コードを用いるため、心線を損傷させることなく高い膨張押圧力でベルトスリーブを押圧加硫することが可能であり、ひいてはV型溝をくっきりと正確に刻設することができるものである。またこのとき伸張ゴム層15’を構成するゴム組成物が短繊維を含有すると、圧縮ゴムの流動による影響を受けにくく、径方向の変形が少なくなるため、結果、伸張ゴム層15’に隣接する心線13’の整列状態が維持されるといった効果がある。尚、圧縮ゴム層16’に短繊維が含有される場合、加硫成形後の圧縮ゴム層において短繊維はリブ形状に沿った流動状態を呈している。
そして、加硫後はバルブを真空ポンプの方へ切替えて、真空ポンプを作動させて可撓性ジャケット22内に充満しているエアーを排気し、次いで吸引作用で可撓性ジャケット22を第1図に示す元の位置に収縮復帰せしめる。
次いで、内型円筒ドラム21から加硫ベルトスリーブ11’を取り出すが、取り出された加硫ベルトスリーブ11’は、以後別のドラムに挿入し、加硫ベルトスリーブ11’を円周方向に所定幅に切断し、ドラムより取出して反転することにより、周長が一定で、V形リブが正確に型付形成されたVリブドベルトが複数本得られる。尚、外型円筒モールド26を前述のような分割式モールドを使用した場合、未加硫ベルトスリーブ11の挿入ならびに加硫スリーブの取り外しが容易にでき、かつこの分割面が一種のエアー抜きの機能を果し、V型リブをより一層正確に形成することができる。
上述の製造方法によれば、簡便な工程で、リブが正確に刻印されると共に、心線の損傷並びに心線ピッチの乱れを抑制し、しかも高強力を維持したVリブドベルトを作製することができるといった利点がある。
次に、本発明に係るVリブドベルトの別の製造方法を第3〜6図をもとに説明する。第3図は本発明に係るVリブドベルトの別の製造方法において使用するベルト加硫機の第1未加硫スリーブを形成した状態を示す断面図、第4図は同じくベルト加硫機の予備成型体を作製した状態を示す断面図、第5図は同じくベルト加硫機の第2未加硫スリーブを形成した状態を示す断面図、第6図は同じくベルト加硫機の加硫ベルトスリーブを形成した状態を示す断面図である。ここで用いるベルト加硫機は上述と同様のものを使用することができる。
先ず、図3に示すように、内型円筒ドラム21に装着された可撓性ジャケット22の外周面に、未加硫接着ゴムシート、未加硫圧縮ゴムシートを順次無端状に巻き付けたフラット状の広幅未加硫スリーブ(第1未加硫スリーブ30)を形成する。即ち、可撓性ジャケット22を装着した内型円筒ドラム21に、未加硫接着ゴムシートを巻き付けて接着ゴム層12を配置した後、未加硫圧縮ゴムシートを巻き付けることにより圧縮ゴム層16を配置した第1未加硫スリーブ30が形成される。尚、接着ゴム層12と圧縮ゴム層16を予め積層した未加硫ゴムシートを巻き付けて第1未加硫スリーブ30を形成してもかまわない。
ここで、第1未加硫スリーブ30として接着ゴム層12を有する構成を挙げたが、接着ゴム層12を配置せず圧縮ゴム層16のみの構成とすることも可能である。但し、心線13をとりまくゴム層がすべて短繊維を含む配合となると、心線13とベルト本体との接着性に難があるため、圧縮ゴム層16が短繊維を含有する場合は、伸張ゴム層15と圧縮ゴム層16を隣接させず、接着ゴム層12を介在させることが好ましい。
次いで、この接着ゴム層12付き圧縮ゴム層16(第1未加硫スリーブ30)を内型円筒ドラム21に捲き付けた状態のままで、外型円筒モールド26の内側に一定の空隙部を形成するよう基台上に載置固定する。内型円筒ドラム21は別の成形工程より移動してくる関係上、媒体流通口Aと媒体送入排出路Bとは分離しており、内型円筒ドラム21を基台に載置後、媒体流通口AをジョイントJでパイプと連結する。
次いで、媒体送入機を作動して高圧空気もしくは高圧蒸気を媒体送入排出路B、媒体流通口Aを経て、可撓性ジャケット22の内部に送入する。可撓性ジャケット22は、その上下部が内型円筒ドラム21上に密閉固定されているため、可撓性ジャケット22の内面と内型円筒ドラム21の外面の間にエアーが充満し、可撓性ジャケット22は次第に膨張する。そして、その外周面に装着されている第1未加硫スリーブ30を半径方向に均一に膨張させ、加熱ヒーター若しくは高温蒸気で130〜160°Cに加熱したV型突起を有する外型円筒モールド26と10〜30秒間接触せしめる。
このとき、可撓性ジャケット22の膨張押圧力により、圧縮ゴム層16が外型円筒モールド26のV型に押圧され、第4図のような表面に複数のV型溝を有する予備成型体31を形成するに至る。
その後は、バルブを真空ポンプの方へ切替えて、真空ポンプを作動させて可撓性ジャケット22内に充満しているエアーを排気し、次いで吸引作用で可撓性ジャケット22を図3に示す元の位置に収縮復帰せしめる。このとき、予備成型体31は外型円筒モールド26に密着した状態となっている。
そして、内型円筒ドラム21を外型円筒モールド26から取出し、内型円筒ドラム21の可撓性ジャケット22の外周面に、未加硫伸張ゴムシートを巻き付けて伸張ゴム層15を配置した後、心線13を螺旋状にスピニングして第2未加硫スリーブ32を形成する。ここで、ベルトの可撓性を考慮すると、未加硫伸張ゴム層15は短繊維がベルト幅方向に配向するよう配置することが好ましい。そして、図5に示すようにこの内型円筒ドラム21を外型円筒モールド26内へ設置した後、図6に示すように可撓性ジャケット22を膨張させ、伸張ゴム層15と心線13(第2未加硫スリーブ32)を半径方向に均一に膨張させ、加熱ヒーター若しくは高温蒸気で150〜180°Cに加熱したV型突起を有する外型円筒モールド26に密着した予備成型体31に押し付けて一体的に加硫し、加硫ベルトスリーブ11’を作製する。
ここで、心線13は、上述と同様の撚糸コードが用いられる。本発明においては、心線として初期伸びが大きく強力を維持した撚糸コードを用いているため、心線を損傷させることなく高い膨張押圧力でベルトスリーブを押圧加硫することが可能であり、ひいてはリブをくっきりと正確に刻設することができるものである。そして得られたVリブドベルトは、高モジュラスを有し、エンジンの負荷変動が大きな駆動装置などに好適に用いられるものである。
このとき接着ゴム層12は予備成型体31として心線13の外周に存在するため、加硫後のベルト成形体において心線全体が接着ゴム層内に埋設されることはなく、心線の一部が成形時の圧力により背面側に隣接する伸張ゴム層に埋設された状態となる。そして予備成型体を予め作製することから、心線が圧縮ゴムの流動による影響を受けにくく、径方向の変形が少なくなるため、結果、伸張ゴム層15’に隣接する心線13’の整列状態が維持される。また伸張ゴム層15’を構成するゴム組成物として、短繊維を含有するゴム組成物を用いると、より心線の径方向の変形を抑制することが可能となる。
次いで、内型円筒ドラム21から加硫ベルトスリーブ11’を取り出すが、取り出された加硫ベルトスリーブ11’は、以後別のドラムに挿入し、加硫ベルトスリーブ11’を円周方向に所定幅に切断し、ドラムより取出して反転することにより、周長が一定で、V形リブが正確に型付形成されたVリブドベルトが複数本得られる。尚、外型円筒モールド26を前述のような分割式モールドを使用した場合、未加硫スリーブの挿入ならびに加硫スリーブの取り外しが容易にでき、かつこの分割面が一種のエアー抜きの機能を果し、V型リブをより一層正確に形成することができる。
上述の製造方法によれば、リブが正確に刻印されると共に、心線の損傷並びに心線ピッチの乱れを抑制し、しかも強力を維持したVリブドベルトを作製することができるといった利点がある。また未加硫の予備成型体31を形成することにより、心線13の伸び量を抑え、かつ脱型後の収縮も少ないため寸法安定性に優れたVリブドベルトを作製することができる。
尚、本発明の製造方法は、伸張層、接着層を順次配置した後に撚糸コードをスピニングすることもできる。また、伸張層、接着層を順次配置した後、撚糸コードをスピニングし、更に接着層、圧縮ゴム層を順次配置することもできる。しかし心線並びを考慮すると、撚糸コードをスピニングする前に接着層を配置させない、即ち、未加硫ベルトスリーブの形成において撚糸コードより内周側に接着層を配置しないことが望ましい。
また伸張層は、短繊維をランダム配向状態で含有する伸張ゴム層であってもよい。これにより、一定の方向に対する方向性を示すことなく多方向から作用する力に対して耐性があるため、多方向からの裂きや亀裂の発生を抑制でき、これによりベルト寿命が向上するという効果を奏することができる。このとき短繊維は屈曲を有する短繊維、例えばナイロンミルドファイバーであることが好ましい。また伸張ゴム層と内型の間に凹凸パターン転写材を介在させた状態で加硫を行った後、凹凸パターン転写材を剥ぎ取ることにより伸張ゴム層表面に凹凸パターンを形成させてもよい。
また上記製造方法は、圧縮ゴム表面に植毛を施す工程を含むものでもよい。該工程を含む製造方法としては例えば次のようなものがある。
(イ)未加硫圧縮ゴムシートに植毛を施し、該未加硫圧縮ゴムシートを内型に捲き付けることにより、植毛を施した圧縮ゴム層を配置する。すなわち内型に予め植毛を施した圧縮ゴム層を配置する。該未加硫圧縮ゴムシートは、シート表面に接着剤層を形成し、短繊維を接着剤層上に付着させることにより作製できる。
(ロ)内型に圧縮ゴム層を配置した後に植毛を施す。具体的には、内型に未加硫圧縮ゴムシートを捲き付けて圧縮ゴム層を配置した後、表面に接着剤層を形成し、短繊維を該接着剤層上に付着させる。
(ハ)内周面に短繊維付着させたリブ刻印を有する外型に、外周に圧縮ゴム層を配置した未加硫スリーブを押圧することにより植毛する。具体的には、内周面に接着剤層を介して短繊維付着させたリブ刻印を有する外型を準備し、該外型に、外周に圧縮ゴム層を配置した未加硫スリーブを押圧し、短繊維をスリーブ表面に付着させる。
(ニ)リブを刻設した加硫ベルトスリーブに植毛を施す。具体的には、リブを刻設した加硫ベルトスリーブの圧縮ゴム層表面に接着剤層を形成し、短繊維を該接着剤層上に付着させる。このとき、加硫ベルトスリーブを1軸に設置もしくは2軸に掛張して回転させながら接着剤層を形成させたり、短繊維を付着させたりしてもよい。
植毛において接着剤層を形成する方法としては、例えば接着剤をスプレー法、ディップ法等により塗布する方法が挙げられる。尚、接着剤層を形成する前に、表面をアルコール拭きなどのクリーニング処理、プライマー処理等の前処理を行ってもよい。
接着剤としては、RFL(レゾルシン−ホルムアルデド−ラテックス)液、ウレタン系エマルジョン、アクリル系エマルジョン、酢酸ビニル系エマルジョン、スチレン系エマルジョン、ゴム系接着剤、有機溶剤系接着剤等がある。RFL液はレゾルシンとホルムアルデドとの初期縮合体をラテックスに混合したものであり、ここで使用するラテックスとしてはクロロプレン、スチレン・ブタジエン・ビニルピリジン三元共重合体、水素化ニトリル、NBR、エチレン・α−オレフィン・ジエン共重合体ゴムラテックスである。また、RFL液にイソシアネート化合物も添加することができる。
接着剤層の厚みは、特に限定されるものではないが、0.05〜1mm、好ましくは0.05mm〜0.5mmである。
短繊維を付着させる方法としては、機械的、静電気的など方法は限定されない。例えば接着剤層を形成した圧縮ゴム上に、短繊維を落下または吹き付けなどにより、ゴム表面に短繊維を付着させ、その後、自然または加熱乾燥を行う。また例えば、接着剤層を形成した圧縮ゴムを配置した金型をアースとし、静電植毛機の電極に電圧を印加することにより電界を形成し、この電界内に表面を電着処理した短繊維を供給し、飛翔させてゴム表面に向けて突き刺すことにより短繊維を付着させ、その後、自然または加熱乾燥を行う。
外型の内周面に接着剤層を介して短繊維付着させる方法としては、例えば、内周面にシリコンオイル等の離型剤を塗布した後、上述の如き方法で接着剤層を形成し、次いで短繊維を落下又は吹き付けることにより付着させたり、外型を電荷させて短繊維を電気力線によって飛ばして付着させたりすることができる。
短繊維の材質は、ポリエステル、ナイロン、アラミド、ビニロン、炭素繊維、ポリテトフルオロエチレン、綿等などから所望に応じて選ばれてなる。該短繊維の長さは0.1〜5.0mmが好ましく、アスペクト比(長さLmm/太さ直径Dmm)は30〜300であることが望ましい。また、短繊維の密度は摩擦係数や走行時の音に寄与するものであり、具体的には10,000〜500,000本/cm2であるが限定されるものではない
尚、圧縮ゴム表面に接着剤層を形成し、短繊維を付着させる代わりに、短繊維を含有する接着剤を圧縮ゴム表面に付着させてもかまわない。
これらのような製造方法により得られるVリブドベルトの一実施形態を図7に示す。Vリブドベルト1は、背面8が短繊維4を含有する伸張ゴム層5で形成されており、該伸張ゴム層5に隣接してベルト長手方向に心線3が配置され、しかも心線3の一部が伸張ゴム層5に埋設された状態となっている。そして伸張ゴム層5の下層には接着ゴム層2、そして短繊維4を含有する圧縮ゴム層6を配置した構成を有している。また前記圧縮ゴム層6にはベルト長手方向に伸びる断面略三角形の複数のリブ部7が設けられている。
第8図はVリブドベルトの別の一実施形態を示す。Vリブドベルト1は、背面8が短繊維4を含有する伸張ゴム層5で形成されており、該伸張ゴム層5に隣接してベルト長手方向に心線3が配置され、しかも心線3の一部が伸張ゴム層5に埋設された状態となっている。そして伸張ゴム層5の下層には短繊維を含有しない圧縮ゴム層6を配置した構成を有している。また前記圧縮ゴム層6にはベルト長手方向に伸びる断面略三角形の複数のリブ部7が設けられており、表面は短繊維9が植毛されている。
上記圧縮ゴム層6に使用されるゴムとしては、エチレン−α−オレフィンエラストマー、ニトリルゴム、水素化ニトリルゴム、水素化ニトリルゴムに不飽和カルボン酸金属塩を添加したもの、クロロスルフォン化ポリエチレン、クロロプレン、ウレタンゴム、エピクロルヒドリンゴム、天然ゴム、CSM、ACSM、SBRなどが挙げられる。
水素化ニトリルゴムは水素添加率80%以上で、耐熱性及び耐オゾン性の特性を発揮するために、好ましくは90%以上が良い。水素添加率80%未満の水素化ニトリルゴムは、耐熱性及び耐オゾン性は極度に低下する。耐油性及び耐寒性を考慮すると、結合アクリロニトリル量は20〜45%の範囲が好ましい。
クロロスルフォン化ポリエチレンは塩素含有量15〜35重量%、好ましくは25〜32重量%で、かつ硫黄含有量が0.5〜2.5重量%の範囲になるようにクロロスルフォン化した直鎖状低密度ポリエチレンである。
エチレン−α−オレフィンエラストマーとしては、エチレン−プロピレンゴム(EPR)やエチレン−プロピレン−ジエンモノマー(EPDM)などが例示できる。ジエンモノマーの例としては、ジシクロペンタジエン、メチレンノルボルネン、エチリデンノルボルネン、1,4−ヘキサジエン、シクロオクタジエンなどがあげられる。
上記エチレン−α−オレフィンエラストマーの加硫剤としてパーオキサイドを添加することができる。また、共架橋剤(co−agent)としTIAC、TAC、1,2ポリブタジエン、不飽和カルボン酸の金属塩、オキシム類、グアニジン、トリメチロールプロパントリメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、N−N’−m−フェニレンビスマレイミド、硫黄など通常パーオキサイド架橋に用いるものである。
この中でもN,N’−m−フェニレンジマレイミドが好ましく、これを添加することによって架橋度を上げて粘着摩耗等を防止することができる。N,N’−m−フェニレンジマレイミドの添加量はエチレン−α−オレフィンエラストマー100重量部に対して0.2〜10重量部であり、0.2重量部未満の場合には、架橋密度が小さくなり耐摩耗性、耐粘着摩耗性の改善効果が小さく、一方10重量部を越えると加硫ゴムの伸びの低下が著しく、耐屈曲性に問題が生じる。
上記ゴムには公知公用のゴム配合剤、例えば短繊維、カーボンブラック、シリカなどの補強材、クレー、炭酸カルシウムなどの充填剤、可塑剤、軟化剤、加工助剤、老化防止剤、加硫剤、共架橋剤などを所望に応じて配合することができる。
また図8のようにVリブドベルト1の圧縮ゴム層表面に短繊維9を植毛し、ベルト走行時の騒音を軽減させることも可能である。
伸張ゴム層5は上記に記載した圧縮ゴム層と同様のマトリクスゴム、配合剤を用いることができる。配合する短繊維4としては、ナイロン6、ナイロン66、ポリエステル、綿、アラミドなどが使用可能であって、繊維長さは1〜20mmのものが好ましく用いられている。その添加量はゴム100重量部に対して1〜30重量部である。
また前記短繊維4として、屈曲を有する短繊維を用いることもできる。屈曲を有する短繊維とは、1個の短繊維につき1個以上の屈曲部を有するものであればよい。具体的には、ミルドファイバーを用いることができる。ミルドファイバーは、例えばチョップドストランドをミル等により粉砕処理することによって得られる短繊維であり、この粉砕処理時の負荷により適度な屈曲部を有する短繊維を形成することができるものである。なお、伸張ゴム層5は、屈曲部を有する短繊維とともに、屈曲部を有さない短繊維も含有するものであってもよい。材質として例えばポリアミド製のもの(ナイロン短繊維等)を用いることができ、繊維長が0.1〜3.0mmの範囲であることが望ましい。
尚、ベルト背面8の表層には背面駆動時の異音を抑制すべく凹凸パターンを設けることができる。例えば、前記工程において可撓性ジャケット22と伸張ゴム層15の間に凹凸パターン転写材を介在させた状態で加硫を行った後、凹凸パターン転写材を剥ぎ取って凹凸パターンを付与する。また例えば、凹凸パターンを有する可撓性ジャケット22を用いることもできる。凹凸パターンとしては、編布パターン、織布パターン、スダレ織布パターンなどを挙げることができるが、最も好ましくは織物パターンである。織物パターンが独特のパターンにより、摩擦係数の低下を防止し、背面駆動時の異音発生を効果的に阻止できる。
上記凹凸パターンの具体的な形成工程を例示すると、可撓性ジャケット22を装着した内型円筒ドラム21に超音波溶着ジョイントした筒状帆布を嵌入する。この筒状帆布としては、ポリアミド、ポリエステル、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリフロルエチレン、ポリアクリル、ポリビニルアルコール等の有機繊維で構成される糸を用いて、平織、綾織、朱子織等に製織した布、また編布である。そして前記筒状帆布の上に未加硫伸張ゴムシートを巻き付けて、上述と同様の成形を行い、加硫ベルトスリーブを形成する。得られた加硫スリーブを金型から抜き取り、そして筒状織物を強制的に剥ぎとることによって凹凸パターンを付与できる。
凹凸パターンの深さであるが、平均深さで0.1〜0.6mmの範囲のパターンとすることが好ましい。この平均深さが0.1mm未満であるとパターンの凸部が小さくなって摩擦係数が低下せずに背面駆動時の異音発生が起こりやすくなり、逆に0.6mmを超えるような深さであると搬送物との摩擦によって、搬送面表面の凸部が削り取られたりちぎられたりすることによって、周囲にゴム粉を撒き散らしたり、場合によってはベルトの破損につながったりすることもあるので好ましくない。
また接着ゴム層2を配置する場合、圧縮ゴム層6と同様のゴム組成物が使用される。しかし、心線であるアラミド繊維、4cN/dtex荷重時の原糸中間伸度が4〜15%の繊維等と良好に接着するために、パーオキサイドを含まない硫黄加硫によるエチレン−α−オレフィンエラストマー組成物や、クロロスルフォン化ポリエチレン組成物もしくは水素化ニトリルゴム組成物を使用することもできる。また短繊維は配合しないことが望ましい。
尚、Vリブドベルトの実施形態として、接着ゴム層2を配置し、圧縮ゴム層6として短繊維を含有するゴム組成物で構成したVリブドベルト(図7)と、接着ゴム層2を配置せず、圧縮ゴム層6として短繊維を含有しないゴム組成物で構成し、表面に短繊維9を植毛したVリブドベルト(図8)を例示したが、例えば接着ゴム層2を配置し、圧縮ゴム層6として短繊維を含有しないゴム組成物で構成したVリブドベルトや、圧縮ゴム層6として短繊維を含有するゴム組成物で構成し、しかも表面に短繊維9を植毛したVリブドベルトなども本発明の技術的範囲に属する。
また伝動ベルトとしてリブ部を有するVリブドベルトを例示したがこれに限定されるものではなく、ベルト内面に凹凸部を有する伝動ベルトであれば本製造方法が適用可能なものである。
以下に、本発明を具体的な実施例により更に詳細に説明する。
実施例1〜7、比較例1〜3
まず、表1に示すように、1,100dtexのパラ系アラミド繊維、940dtexのナイロン66繊維、1,100dtexのポリエチレンテレフタレート繊維(PET繊維)を各々表1に示す下撚り係数にて撚糸し、各繊維からなる下撚コードを作製した。そして実施例1〜5ではアラミド下撚コードを3本とナイロン下撚コード1本を、実施例6ではアラミド下撚コードを2本とナイロン下撚コード2本を、実施例7ではアラミド下撚コード3本とPET下撚コード1本を、比較例1,2ではアラミド下撚コード3本を、比較例3ではアラミド下撚コードを1本とナイロン下撚コード3本を、それぞれ表1に示す上撚り係数にて諸撚りし、心線となる撚糸コードを準備した。
実施例1〜7、比較例1〜3
まず、表1に示すように、1,100dtexのパラ系アラミド繊維、940dtexのナイロン66繊維、1,100dtexのポリエチレンテレフタレート繊維(PET繊維)を各々表1に示す下撚り係数にて撚糸し、各繊維からなる下撚コードを作製した。そして実施例1〜5ではアラミド下撚コードを3本とナイロン下撚コード1本を、実施例6ではアラミド下撚コードを2本とナイロン下撚コード2本を、実施例7ではアラミド下撚コード3本とPET下撚コード1本を、比較例1,2ではアラミド下撚コード3本を、比較例3ではアラミド下撚コードを1本とナイロン下撚コード3本を、それぞれ表1に示す上撚り係数にて諸撚りし、心線となる撚糸コードを準備した。
次に各撚糸コードをトルエン90gにPAPI(化成アップジョン社製ポリイソシアネート化合物)10gからなる接着剤でプレディップした後、200°Cに温度設定した乾燥炉に2分間通して乾燥した。続いて表2に示すRFL液からなる接着剤に含浸させ、230°Cで2分間熱処理を行い、この熱処理時にヒートセット延伸率0〜3%で熱延伸固定した。更に表3に示す配合ゴムを固形分濃度10%となるよう希釈したゴム糊に各コードを浸漬させた後、160°Cで4分間熱処理して撚糸コードに接着処理を施した。
この接着処理コードの物性として、以下に示す100N時伸び(%)、コード引張強力(N)を測定した。
(1)100N時伸び(%)
各撚糸コードを300mm/分の速度で引っ張って、100N時の伸び(%)を測定した。
各撚糸コードを300mm/分の速度で引っ張って、100N時の伸び(%)を測定した。
(2)コード引張強力(N)
各撚糸コードを300mm/分の速度で引っ張って、コード切断時の引張強力(N)を測定した。
各撚糸コードを300mm/分の速度で引っ張って、コード切断時の引張強力(N)を測定した。
本実施例におけるVリブドベルトの製造方法は、以下の通りである。
まず、円筒状の成形ドラムに装着された可撓性ジャケットの上に伸張ゴムシートを巻きつけ、前述の接着処理を施した撚糸コードをスピニングし、さらに、圧縮ゴムシート巻きつけて未加硫ベルトスリーブを形成する。そして、可撓性ジャケットを膨張させて、未加硫スリーブをリブ部に対応した刻印を有する外型に押圧して加硫成形し、得られた加硫ベルトスリーブをカッターにより個々のベルトに切断して、Vリブドベルトを得た。
まず、円筒状の成形ドラムに装着された可撓性ジャケットの上に伸張ゴムシートを巻きつけ、前述の接着処理を施した撚糸コードをスピニングし、さらに、圧縮ゴムシート巻きつけて未加硫ベルトスリーブを形成する。そして、可撓性ジャケットを膨張させて、未加硫スリーブをリブ部に対応した刻印を有する外型に押圧して加硫成形し、得られた加硫ベルトスリーブをカッターにより個々のベルトに切断して、Vリブドベルトを得た。
ここで圧縮ゴムシートは、表3の配合に従いゴム組成物を調製し、バンバリーミキサーで混練後、カレンダーロールにて圧延することにより圧縮ゴムシートを作製した。また表2の配合に、ナイロンミルドファイバー(繊維長2mm)をゴム成分100重量部に対して10重量部配合したゴム組成物を調整し、バンバリーミキサーで混練後、カレンダーロールにて圧延し、伸張ゴムシートを作製した。
作製したVリブドベルトは、ベルト本体に撚糸コードからなる心線を埋設し、背面(伸張部)をゴム層で形成し、他方の面側に設けられた圧縮部に3個のリブ部をベルトの長手方向に配したものである。前記伸張部には短繊維が含有されてなり、該短繊維はランダム方向に配向している。このVリブドベルトはRMA規格による長さ1,100mmのK型3リブドベルトであり、リブピッチ3.56mm、リブ高さ2.9mm、リブ角度40°であった。
次いで、前記Vリブドベルトの評価を行った。この結果を表4に示す。尚、試験方法は、以下の通りである。
(1)ベルト引張強力(kN/rib)
ベルトを50mm/分の速度で引っ張って、ベルトを切断するのに必要な引張強力を測定し、1リブ(3.56mm)当たりの引張強力に換算した。
ベルトを50mm/分の速度で引っ張って、ベルトを切断するのに必要な引張強力を測定し、1リブ(3.56mm)当たりの引張強力に換算した。
(2)心線並び
ベルトの幅方向の断面を表面拡大写真にて確認し、ピッチ乱れがないかどうかを確認した。
ベルトの幅方向の断面を表面拡大写真にて確認し、ピッチ乱れがないかどうかを確認した。
結果、本発明のVリブドベルトでは、心線並びが良好で、かつモジュラスが高いVリブドベルトであることが判った。
本発明にかかる製造方法により得られた伝動ベルトは、自動車用あるいは一般産業用の駆動装置などに装着される。なかでも負荷変動が大きい駆動装置において好適に使用される。
1 Vリブドベルト
2 接着ゴム層
3 心線
4 短繊維
5 伸張ゴム層
6 圧縮ゴム層
7 リブ部
8 背面
2 接着ゴム層
3 心線
4 短繊維
5 伸張ゴム層
6 圧縮ゴム層
7 リブ部
8 背面
Claims (10)
- ベルト内面に凹凸部を有する伝動ベルトの製造方法において、
ジャケットを装着した内型に、伝動ベルト背面となるゴム部材、撚糸コード、伝動ベルト内面となるゴム部材を順次配置して未加硫ベルトスリーブを形成する工程、及びジャケットを膨張させて、該凹凸部に対応した刻印を有する外型に未加硫ベルトスリーブを押圧して加硫し、表面に凹凸部を刻設した加硫ベルトスリーブを形成する工程を含むものであって、
前記撚糸コードとして、アラミド繊維と4cN/dtex荷重時の原糸中間伸度が4〜15%の繊維とをアラミド繊維の重量割合が50〜90%となるよう混撚した撚糸コードを用いることを特徴とした伝動ベルトの製造方法。 - 撚糸コードが諸撚り構造であって、アラミド繊維を撚糸した下撚コードと4cN/dtex荷重時の原糸中間伸度が4〜15%の繊維を撚糸した下撚コードとを上撚係数が2.0〜7.0となるよう混撚した撚糸コードである請求項1記載の伝動ベルトの製造方法。
- 撚糸コードの100N時伸びが、1.3〜5.0%である請求項1又は2記載の伝動ベルトの製造方法。
- 4cN/dtex荷重時の原糸中間伸度が4〜15%の繊維が、ポリアミド繊維及び/又はポリエチレンテレフタレート繊維である請求項1〜3のいずれか1項に記載の伝動ベルトの製造方法。
- 凹凸部がリブ部であって、伝動ベルトがVリブドベルトである請求項1〜4のいずれか1項に記載の伝動ベルトの製造方法。
- ベルト内面に凹凸部を有する伝動ベルトの製造方法において、
ジャケットを装着した内型に、伝動ベルト内面となるゴム部材を配置した第1未加硫スリーブを形成する工程、ジャケットを膨張させて、凹凸部に対応した刻印を有する外型に、該第1未加硫スリーブを内周側から押圧して、表面に凹凸部を刻設した予備成型体を作製する工程、予備成型体を密着させた外型から内型を離間させ、ジャケットを装着した内型に、伝動ベルト背面となるゴム部材、撚糸コードを順次配置して第2未加硫スリーブを形成する工程、及びジャケットを膨張させて、前記予備成型体を密着させた外型に、該第2未加硫スリーブを内周側から押圧して予備成型体と一体的に加硫することにより、表面に凹凸部を刻設した加硫ベルトスリーブを形成する工程を含むものであって、
前記撚糸コードとして、アラミド繊維と4cN/dtex荷重時の原糸中間伸度が4〜15%の低モジュラス繊維とをアラミド繊維の重量割合が50〜90%となるよう混撚した撚糸コードを用いることを特徴とした伝動ベルトの製造方法。 - 撚糸コードが諸撚り構造であって、アラミド繊維を撚糸した下撚コードと4cN/dtex荷重時の原糸中間伸度が4〜15%の繊維を撚糸した撚糸コードとを上撚係数が2.0〜7.0となるよう混撚した撚糸コードである請求項6記載の伝動ベルトの製造方法。
- 撚糸コードの100N時伸びが、1.3〜5.0%である請求項6又は7記載の伝動ベルトの製造方法。
- 4cN/dtex荷重時の原糸中間伸度が4〜15%の繊維が、ポリアミド繊維及び/又はポリエチレンテレフタレート繊維である請求項6〜8のいずれか1項に記載の伝動ベルトの製造方法。
- 凹凸部がリブ部であって、伝動ベルトがVリブドベルトである請求項6〜9のいずれか1項に記載の伝動ベルトの製造方法。
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