JP2008088389A - 熱可塑性樹脂組成物の製造方法 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物の製造方法 Download PDF

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Hirotaka Uosaki
浩隆 宇於崎
Kuniaki Kawabe
邦昭 川辺
Motoyasu Yasui
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Abstract

【課題】ポリオレフィンワックスの熱可塑性樹脂に対する分散性に優れた熱可塑性樹脂組成物を、安定した製造条件で製造する方法、この熱可塑性樹脂組成物を用いて成形体を製造する方法、およびこの熱可塑性樹脂組成物から得られる成形体を提供する。
【解決手段】ポリオレフィンワックスと熱可塑性樹脂とを含むワックスマスターバッチ(A)と、熱可塑性樹脂(B)とを含む混合物を溶融混練し、熱可塑性樹脂組成物、成形体を製造する。
【選択図】なし

Description

本発明は熱可塑性樹脂組成物を製造する方法に関し、より詳細には、ポリオレフィンワックスを含むワックスマスターバッチと熱可塑性樹脂とを用いて熱可塑性樹脂組成物を製造する方法、その熱可塑性樹脂組成物から成形体を製造する方法および、その熱可塑性樹脂組成物から得られる成形体に関する。
従来からポリオレフィンワックスは、滑剤、離型剤、成形助剤などとして熱可塑性樹脂組成物に使用されてきている(例えば、特許文献1、および2)。
ポリオレフィンワックスは通常パウダー状にして熱可塑性樹脂と混合物とし、この混合物を押出成形機等で熱可塑性樹脂組成物とする。しかしこのような方法で製造すると、混合物中で組成のばらつきが発生すること、押出成形機等の成形機中でポリオレフィンワックスが熱可塑性樹脂と比較して先に溶解してしまうことなどから、熱可塑性樹脂に対するポリオレフィンワックスの分散が十分ではなく、離型性改良等のワックス添加効果として期待される性能がワックスの添加量に比して十分ではなく、また、得られる熱可塑性樹脂組成物の性能にもばらつきがあった。さらに、上記のような方法で熱可塑性樹脂組成物を製造しようとした場合、成形機からの熱可塑性樹脂組成物の吐出量も安定せず、生産性にも問題があった。
特公平5−80492号公報 特表2003−528948号公報
本発明の目的は、ポリオレフィンワックスの熱可塑性樹脂に対する分散性に優れた熱可塑性樹脂組成物を、安定した製造条件で製造する方法、この熱可塑性樹脂組成物を用いて成形体を製造する方法、およびこの熱可塑性樹脂組成物から得られる成形体を提供することにある。
本発明者らは上記課題を検討し、ポリオレフィンワックスを含有するマスターバッチと熱可塑性樹脂との混合物を溶融して、成形することで、ポリオレフィンワックスの分散性に優れた熱可塑性樹脂組成物が安定した製造条件で得られること、また、この組成物を用いて成形体を製造すると得られる成形体の物性が優れることを見い出し本発明を完成するに至った。
すなわち本発明の熱可塑性樹脂組成物を製造する方法は、
ポリオレフィンワックスと熱可塑性樹脂とを含むワックスマスターバッチ(A)と、
熱可塑性樹脂(B)とを含む混合物を溶融混練することに特徴がある。
上記ワックスマスターバッチ(A)に含まれるポリオレフィンワックスとしてはポリエチレンワックスが好ましく、メタロセン系ポリエチレンワックスがより好ましい。
このようにして得られた熱可塑性樹脂組成物を成形することにより、本発明の成形体が得られる。
本発明によれば、熱可塑性樹脂に対するポリオレフィンワックスの分散性が優れた熱可塑性樹脂組成物が得られる。またこのようにして得られた熱可性樹脂から得られる成形体
は、ブロッキング性、力学物性等の物性にも優れる。
以下、本発明を詳細に説明する。
〔ワックスマスターバッチ(A)〕
本発明のワックスマスターバッチは、ポリオレフィンワックスと熱可塑性樹脂とを含んでいる。
<ポリオレフィンワックス>
上記ワックスマスターバッチ(A)で用いるポリオレフィンワックスとは、降温速度2℃/分の条件で示差走査熱量計(DSC)で測定した結晶化温度が、65〜120℃の範囲にあり、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定したポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)が400〜5,000の範囲にあるものをいう。なお、ポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)が400〜5,000の範囲であるとは、ポリエチレン換算の数平均分子量(Mn)が200〜2,500の範囲であるということと同義である。
ポリエチレン換算の分子量は、Mark−Houwink粘度式の係数を用いる汎用較正法により、ポリスチレン換算の分子量を換算して求められる。
Mark−Houwink粘度式の係数は以下の通りである。
ポリスチレン(PS)の係数 : KPS=1.38×10-4, aPS=0.70
ポリエチレン(PE)の係数 : KPE=5.06×10-4, aPE=0.70
本発明で用いられるポリオレフィンワックスは特に制限はなく、例えば、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、α−オレフィン単独重合体のワックス、エチレン/α−オレフィン共重合体のワックス、エチレン/α−オレフィン/非共役ジエン共重合体のワックスなどを挙げることができる。
なお本発明では、ポリエチレンワックス、エチレン/α−オレフィン共重合体のワックス、エチレン/α−オレフィン/非共役ジエン共重合体のワックスを総称して、ポリエチレン系ワックスということがある。
これらポリオレフィンワックスの中でも、ポリエチレンワックス、エチレン/α−オレフィン共重合体のワックスが好ましく、ポリエチレンワックス、エチレンと炭素原子数が3〜20の範囲のα−オレフィンとの共重合体のワックスがより好ましく、ポリエチレンワックス、エチレン/プロピレン共重合体のワックス、エチレン/1−ブテン共重合体のワックス、エチレン/1−ペンテン共重合体のワックス、エチレン/1−ヘキセン共重合体のワックス、エチレン/4−メチル−1−ペンテン共重合体のワックス、エチレン/1−オクテン共重合体のワックスがさらに好ましく、ポリエチレンワックス、エチレン/プロピレン共重合体のワックス、エチレン/1−ブテン共重合体のワックス、エチレン/1−ヘキセン共重合体のワックス、エチレン/4−メチル−1−ペンテン共重合体のワックスが特に好ましい。
ポリオレフィンワックスが上記重合体である場合には、後述するワックスマスターバッチ(A)に使用する熱可塑性樹脂、特にポリオレフィン樹脂との分散性に本質的に優れる。
上記ポリオレフィンワックスの、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定したポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)は、400〜5,000の範囲が好ましく、700〜4,500の範囲がより好ましく、800〜4,000の範囲がさらにより好ましい。
ポリオレフィンワックスのMnが上記範囲にある場合には、得られるワックスマスターバッチ(A)の流動性改良効果を大きくすることができ、またこのワックスマスターバッチを熱可塑性樹脂組成物の製造に用いると成形機からの吐出量を安定できる傾向にある。加えて、得られる熱可塑性樹脂組成物中のワックスの分散にムラが起こしにくい傾向にある。
また、本発明では、上記ポリオレフィンワックスとしては、ポリエチレン換算の数平均分子量(Mn)が2,500を超え、5,000以下の範囲のポリオレフィンワックスを用いることもできる。
したがって、本発明のさらなる態様においては、上記ポリオレフィンワックスのポリエチレン換算の数平均分子量(Mn)は、200〜5,000の範囲が好ましく、400〜5,000の範囲がより好ましい。
ポリオレフィンワックスのMnが上記範囲にある場合には、得られるワックスマスターバッチ(A)の流動性改良効果を大きくすることができ、またこのワックスマスターバッチを熱可塑性樹脂組成物の製造に用いると成形機からの吐出量を安定できる傾向にある。加えて、得られる熱可塑性樹脂組成物中のワックスの分散にムラが起こしにくい傾向にある。
上記ポリオレフィンワックスの、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定したポリスチレン換算の重量平均分子量と数平均分子量との比(Mw/Mn)は、1.5〜4.0の範囲が好ましく、1.5〜3.5の範囲がより好ましい。
ポリオレフィンワックスのMw/Mnが上記範囲にある場合には、本発明の熱可塑性樹脂組成物より得られる成形体の表面のべたつきを本質的に低減できる。
上記ポリオレフィンワックスの、降温速度2℃/分の条件で示差走査熱量計(DSC)で測定した結晶化温度は、65〜120℃の範囲が好ましく、70〜120℃の範囲がより好ましく、70〜118℃の範囲にあることが特に好ましい。
ポリオレフィンワックスの結晶化温度が上記範囲にある場合には、本発明の熱可塑性樹脂から得られる成形体の表面のべたつきを本質的に低減できる。
上記ポリオレフィンワックスの、JIS K7112に準拠して密度勾配管法で測定した密度は、850〜980kg/m3の範囲が好ましく、870〜980kg/m3の範囲がより好ましく、890〜980kg/m3の範囲がさらに好ましい。
ポリオレフィンワックスの密度が上記範囲にある場合には、本発明の熱可塑性樹脂から得られる成形体の成形収縮率を容易に制御できる。
さらにポリオレフィンワックスは、示差走査熱量計(DSC)で測定した上記結晶化温度〔Tc(℃)〕と、上記密度勾配法で測定した密度(D(kg/m3))とが、好まし
くは下記式(I)
0.501×D−366 ≧ Tc …(I)
より好ましくは、下記式(Ia)
0.501×D−366.5 ≧ Tc …(Ia)
さらに好ましくは、下記式(Ib)
0.501×D−367 ≧ Tc …(Ib)
の関係を満たす。
ポリオレフィンワックスにおいて結晶化温度(Tc)と密度(D)とが上記式の関係を
満たしている場合には、例えば、ポリオレフィンワックスがエチレン/α−オレフィン共重合体のワックスであると、ワックス中の共重合体の組成分布がより均一となるため本発明の熱可塑性樹脂組成物から得られる成形体のタックが小さくなる傾向にある。
またポリオレフィンワックスのJIS K2207に準拠して測定した針入度は、通常30dmm以下であり、好ましくは25dmm以下、より好ましくは20dmm以下、さらに好ましくは15dmm以下である。
ポリオレフィンワックスの針入度が上記範囲にある場合には、本発明の熱可塑性樹脂から得られる成形体に十分な強度を付与できる。
ポリオレフィンワックスのアセトン抽出分量は0〜20重量%の範囲が好ましく、0〜15重量%の範囲がより好ましい。
なお、アセトン抽出分量は以下のようにして測定される。
ソックスレー抽出器(ガラス製)に、フィルター(ADVANCE社製、No.84)を使用し、下段の丸底フラスコ(300ml)にアセトン200mlを装入に70℃の湯浴で5時間抽出を行う。初めのワックスは10gをフィルター上にセットする。
ポリオレフィンワックスは、常温で固体であり、65〜130℃以上で、低粘度の液体となる。
ポリオレフィンワックスのアセトン抽出分が上記範囲にある場合には、べたつき成分が減少し、成形金型の汚れが抑制されるだけでなく、表面にべたつきがない成形体を得ることができる。
上述したポリオレフィンワックスの製造方法については特に限定はなく、例えばエチレン、α−オレフィンなどの単量体を、チーグラー/ナッタ触媒、メタロセン系触媒により重合して得られる。これら触媒の中でも、メタロセン系触媒が好ましい。
このようなメタロセン系触媒としては、例えば、
(A) 周期表第4族から選ばれる遷移金属のメタロセン化合物、並びに
(B)(b-1)有機アルミニウムオキシ化合物、
(b-2)前記架橋メタロセン化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物および
(b-3)有機アルミニウム化合物
とから選ばれる少なくとも1種以上の化合物とからなるオレフィン重合用触媒を
挙げることができる。
以下にこれらについて詳細に説明する。
[メタロセン化合物]
(A) 周期表第4族から選ばれる遷移金属のメタロセン化合物
メタロセン系触媒を形成するメタロセン化合物は、周期表第4族から選ばれる遷移金属のメタロセン化合物であり、具体的な例としては下記一般式(1)で表される化合物が挙げられる。
1Lx …(1)
ここで、M1は周期表第4族から選ばれる遷移金属、xは遷移金属M1の原子価、Lは配位子である。M1で示される遷移金属の例としては、ジルコニウム、チタン、ハフニウムな
どがある。Lは遷移金属M1に配位する配位子であって、そのうち少なくとも1個の配位
子Lはシクロペンタジエニル骨格を有する配位子であって、このシクロペンタジエニル骨格を有する配位子は置換基を有していてもよい。シクロペンタジエニル骨格を有する配位子Lとしては、例えばシクロペンタジエニル基、メチルシクロペンタジエニル基、エチルシクロペンタジエニル基、n−またはi−プロピルシクロペンタジエニル基、n−、i−
、sec−またはt−ブチルシクロペンタジエニル基、ジメチルシクロペンタジエニル基、メチルプロピルシクロペンタジエニル基、メチルブチルシクロペンタジエニル基、メチルベンジルシクロペンタジエニル基等のアルキルまたはシクロアルキル置換シクロペンタジエニル基;さらにインデニル基、4,5,6,7−テトラヒドロインデニル基、フルオレ
ニル基などが挙げられる。このシクロペンタジエニル骨格を有する配位子の水素は、ハロゲン原子またはトリアルキルシリル基などで置換されていてもよい。
上記のメタロセン化合物が、配位子Lとしてシクロペンタジエニル骨格を有する配位子を2個以上有する場合には、そのうち2個のシクロペンタジエニル骨格を有する配位子同士が、エチレン、プロピレン等のアルキレン基;イソプロピリデン、ジフェニルメチレン等の置換アルキレン基;シリレン基またはジメチルシリレン基、ジフェニルシリレン基、メチルフェニルシリレン基等の置換シリレン基などを介して結合されていてもよい。
シクロペンタジエニル骨格を有する配位子以外の配位子(シクロペンタジエニル骨格を有しない配位子)Lとしては、炭素原子数1〜12の炭化水素基、アルコキシ基、アリーロキシ基、スルフォン酸含有基(−SO31)、ハロゲン原子または水素原子(ここで、R1はアルキル基、ハロゲン原子で置換されたアルキル基、アリール基、ハロゲン原子で
置換されたアリール基またはアルキル基で置換されたアリール基である。)などが挙げられる。
[メタロセン化合物の例−1]
上記一般式(1)で表されるメタロセン化合物が、例えば遷移金属の原子価が4である場合、より具体的には下記一般式(2)で表される。
2 k3 l4 m5 n1 …(2)
ここで、M1は周期表第4族から選ばれる遷移金属、R2はシクロペンタジエニル骨格を有する基(配位子)、R3、R4及びR5はそれぞれ独立にシクロペンタジエニル骨格を有す
るかまたは有しない基(配位子)である。kは1以上の整数であり、k+l+m+n=4である。
1がジルコニウムであり、かつシクロペンタジエニル骨格を有する配位子を少なくと
も2個含むメタロセン化合物の例を次に挙げる。ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムモノクロリドモノハイドライド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(1−メチル−3−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムビス(トリフルオロメタンスルホナト)、ビス(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジクロリドなど。
上記の化合物の中で、1,3−位置換シクロペンタジエニル基を1,2−位置換シクロペンタジエニル基に置き換えた化合物も用いることができる。
またメタロセン化合物の別の例としては、上記一般式(2)において、R2、R3、R4
及びR5の少なくとも2個、例えばR2及びR3がシクロペンタジエニル骨格を有する基(
配位子)であり、この少なくとも2個の基がアルキレン基、置換アルキレン基、シリレン基または置換シリレン基などを介して結合されているブリッジタイプのメタロセン化合物を使用することもできる。このときR4及びR5は、それぞれ独立に、前述したシクロペンタジエニル骨格を有する配位子以外の配位子Lと同様である。
このようなブリッジタイプのメタロセン化合物としては、エチレンビス(インデニル)ジメチルジルコニウム、エチレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシリレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、メチルフェニルシリレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリドなどが挙げられる。
[メタロセン化合物の例−2]
またメタロセン化合物の例としては、下記一般式(3)で表される特開平4−268307号公報記載のメタロセン化合物が挙げられる。
Figure 2008088389
ここで、M1は周期表第4族遷移金属であり、具体的にはチタニウム、ジルコニウム、
ハフニウムが挙げられる。
11及びR12は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子;炭素原子数1〜10のアルキル基;炭素原子数1〜10のアルコキシ基;炭素原子数6〜10のアリール基;炭素原子数6〜10のアリーロキシ基;炭素原子数2〜10のアルケニル基;炭素原子数7〜40のアリールアルキル基;炭素原子数7〜40のアルキルアリール基;炭素原子数8〜40のアリールアルケニル基;またはハロゲン原子であり、R11及びR12は、塩素原子であることが好ましい。
13及びR14は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子;ハロゲン原子;ハロゲン化されていてもよい炭素原子数1〜10のアルキル基;炭素原子数6〜10のアリール基;−N(R20)2、−SR20、−OSi(R20)3、−Si(R20)3または−P(R20)2基である。ここで、R20はハロゲン原子、好ましくは塩素原子;炭素原子数1〜10、好ましくは1〜3のアルキル基;または炭素原子数6〜10、好ましくは6〜8のアリール基である。R13及びR14は、特に水素原子であることが好ましい。
15及びR16は、水素原子が含まれないことを除きR13及びR14と同じであって、互いに同じでも異なっていてもよく、好ましくは同じである。R15及びR16は、好ましくはハロゲン化されていてもよい炭素原子数1〜4のアルキル基、具体的にはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、トリフルオロメチル等が挙げられ、特にメチルが好ましい。
上記一般式(3)において、R17は次の群から選ばれる。
Figure 2008088389
=BR21、=AlR21、−Ge−、−Sn−、−O−、−S−、=SO、=SO2、=N
21、=CO、=PR21、=P(O)R21など。M2はケイ素、ゲルマニウムまたは錫、
好ましくはケイ素またはゲルマニウムである。ここで、R21、R22及びR23は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子;ハロゲン原子;炭素原子数1〜10のアルキル基;炭素原子数1〜10のフルオロアルキル基;炭素原子数6〜10のアリール基;炭素原子数6〜10のフルオロアリール基;炭素原子数1〜10のアルコキシ基;炭素原子数2〜10のアルケニル基;炭素原子数7〜40のアリールアルキル基;炭素原子数8〜40のアリールアルケニル基;または炭素原子数7〜40のアルキルアリール基である。「R21とR22」または「R21とR23」とは、それぞれそれらが結合する原子と一緒になって環を形成してもよい。また、R17は、=CR2122、=SiR2122、=GeR2122、−O−、−S−、=SO、=PR21または=P(O)R21であることが好ましい。R18及びR19は互いに同一でも異なっていてもよく、R21と同じものが挙げられる。m及びnは互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ0、1または2、好ましくは0または1であり、m+nは0、1または2、好ましくは0または1である。
上記一般式(3)で表されるメタロセン化合物の例としては、次の化合物が挙げられる。rac−エチレン(2−メチル−1−インデニル)2−ジルコニウム−ジクロライド、
rac−ジメチルシリレン(2−メチル−1−インデニル)2−ジルコニウム−ジクロラ
イドなど。これらのメタロセン化合物は、例えば、特開平4−268307号公報に記載の方法で製造することができる。
[メタロセン化合物の例−3]
また、メタロセン化合物としては、下記一般式(4)で表されるメタロセン化合物を用いることもできる。
Figure 2008088389
式(4)中、M3は、周期表第4族の遷移金属原子を示し、具体的にはチタニウム、ジ
ルコニウム、ハフニウムなどである。R24及びR25は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハ
ロゲン化炭化水素基、ケイ素含有基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基またはリン含有基を示す。R24は炭化水素基であることが好ましく、特にメチル、エチルまたはプロピルの炭素原子数1〜3のアルキル基であることが好ましい。R25は水素原子または炭化水素基が好ましく、特に水素原子、またはメチル、エチルもしくはプロピルの炭素原子数1〜3のアルキル基であることが好ましい。R26、R27、R28及びR29は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基を示す。これらの中では水素原子、炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基であることが好ましい。R26とR27、R27とR28、R28とR29のうち少なくとも1組は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、単環の芳香族環を形成していてもよい。また芳香族環を形成する基以外に、炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基が2個以上ある場合には、これらが互いに結合して環状になっていてもよい。なおR29が芳香族基以外の置換基である場合、水素原子であることが好ましい。X1
及びX2は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1
〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素原子含有基またはイオウ原子含有基を示すYは、炭素原子数1〜20の2価の炭化水素基、炭素原子数1〜20の2価のハロゲン化炭化水素基、2価のケイ素含有基、2価のゲルマニウム含有基、2価のスズ含有基、−O−、−CO−、−S−、−SO−、−SO2−、−NR30−、
−P(R30)−、−P(O)(R30)−、−BR30−または−AlR30−(ただし、R30は水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基)を示す。
式(4)において、R26とR27、R27とR28、R28とR29のうち少なくとも1組が互いに結合して形成する単環の芳香族環を含み、M3に配位する配位子としては、次式で表さ
れるものなどが挙げられる。
Figure 2008088389
(式中、Yは前式に示したものと同じである。)
<メタロセン化合物の例−4>
メタロセン化合物としては、また下記一般式(5)で表されるメタロセン化合物を用いることもできる。
Figure 2008088389
式(5)中、M3、R24、R25、R26、R27、R28及びR29は、上記一般式(4)と同
じである。R26、R27、R28及びR29のうち、R26を含む2個の基がアルキル基であるこ
とが好ましく、R26とR28、またはR28とR29がアルキル基であることが好ましい。このアルキル基は、2級または3級アルキル基であることが好ましい。またこのアルキル基は、ハロゲン原子、ケイ素含有基で置換されていてもよく、ハロゲン原子、ケイ素含有基としては、R24、R25で例示した置換基が挙げられる。R26、R27、R28及びR29のうち、アルキル基以外の基は、水素原子であることが好ましい。またR26、R27、R28及びR29は、これらから選ばれる2種の基が互いに結合して芳香族環以外の単環あるいは多環を形成していてもよい。ハロゲン原子としては、上記R24及びR25と同様のものが挙げられる。X1、X2及びYとしては、上記と同様のものが挙げられる。
上記一般式(5)で表されるメタロセン化合物の具体的な例を次に示す。rac−ジメチルシリレン−ビス(4,7−ジメチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、r
ac−ジメチルシリレン−ビス(2,4,7−トリメチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac−ジメチルシリレン−ビス(2,4,6−トリメチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリドなど。
これらの化合物において、ジルコニウム金属を、チタニウム金属、ハフニウム金属に置換えた遷移金属化合物を用いることもできる。遷移金属化合物は、通常ラセミ体として用いられるが、R型またはS型を用いることもできる。
[メタロセン化合物の例−5]
メタロセン化合物として、下記一般式(6)で表されるメタロセン化合物を使用することもできる。
Figure 2008088389
式(6)中、M3、R24、X1、X2及びYは、上記一般式(4)と同じである。R24
炭化水素基であることが好ましく、特にメチル、エチル、プロピルまたはブチルの炭素原子数1〜4のアルキル基であることが好ましい。R25は、炭素原子数6〜16のアリール基を示す。R25はフェニル、ナフチルであることが好ましい。アリール基は、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基または炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基で置換されていてもよい。X1及びX2としては、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基であることが好ましい。
上記一般式(6)で表されるメタロセン化合物の具体的な例を次に示す。rac−ジメチルシリレン−ビス(4−フェニル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac−ジメチルシリレン−ビス(2−メチル−4−フェニル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac−ジメチルシリレン−ビス(2−メチル−4−(α−ナフチル)−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac−ジメチルシリレン−ビス(2−メチル−4−(β−ナフチル)−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac−ジメチルシリレン−ビス(2−メチル−4−(1−アントリル)−1−インデニル)ジルコニウムジクロリドなど。またこれら化合物において、ジルコニウム金属をチタニウム金属またはハフニウム金属に置き換えた遷移金属化合物を用いることもできる。
[メタロセン化合物の例−6]
またメタロセン化合物として、下記一般式(7)で表されるメタロセン化合物を用いることもできる。
LaM43 2 …(7)
ここで、M4は周期表第4族またはランタニド系列の金属である。Laは非局在化π結合基の誘導体であり、金属M4活性サイトに拘束幾何形状を付与している基である。X3は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数20以下の炭化水素基、20以下のケイ素を含有するシリル基または20以下のゲルマニウムを含有するゲルミル基である。
この化合物の中では、次式(8)で示される化合物が好ましい。
Figure 2008088389
式(8)中、M4は、チタン、ジルコニウムまたはハフニウムである。X3は上記一般式(7)で説明したものと同様である。CpはM4にπ結合しており、かつ置換基Zを有す
る置換シクロペンタジエニル基である。Zは酸素、イオウ、ホウ素または周期表第4族の元素(例えばケイ素、ゲルマニウムまたは錫)である。Yは窒素、リン、酸素またはイオウを含む配位子であり、ZとYとで縮合環を形成していてもよい。このような式(8)で表されるメタロセン化合物の具体的な例を次に示す。(ジメチル(t−ブチルアミド)(テ
トラメチル−η5−シクロペンタジエニル)シラン)チタンジクロリド、((t−ブチルア
ミド)(テトラメチル−η5−シクロペンタジエニル)−1,2−エタンジイル)チタンジク
ロリドなど。またこのメタロセン化合物において、チタンをジルコニウムまたはハフニウムに置き換えた化合物を挙げることもできる。
[メタロセン化合物の例−7]
またメタロセン化合物としては、下記一般式(9)で表されるメタロセン化合物を使用することもできる。
Figure 2008088389
式(9)中、M3は周期表第4族の遷移金属原子であり、具体的には、チタニウム、ジ
ルコニウムまたはハフニウムであり、好ましくはジルコニウムである。R31は互いに同一でも異なっていてもよく、そのうち少なくとも1個が炭素原子数11〜20のアリール基、炭素原子数12〜40のアリールアルキル基、炭素原子数13〜40のアリールアルケニル基、炭素原子数12〜40のアルキルアリール基またはケイ素含有基であるか、またはR31で示される基のうち隣接する少なくとも2個の基が、それらの結合する炭素原子とともに、単数または複数の芳香族環または脂肪族環を形成している。この場合、R31により形成される環は、R31が結合する炭素原子を含んで全体として炭素原子数が4〜20である。アリール基、アリールアルキル基、アリールアルケニル基、アルキルアリール基及び芳香族環、脂肪族環を形成しているR31以外のR31は、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜10のアルキル基またはケイ素含有基である。R32は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基、炭素原子数2〜10のアルケニル基、炭素原子数7〜40のアリールアルキル基、炭素原子数8〜40のアリールアルケニル基、炭素原子数7〜40のアルキルアリール基、ケイ素含有基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基またはリン含有基である。また、R32で示される基のうち隣接する少なくとも2個の基が、それらの結合する炭素原子とともに、単数または複数の芳香族環または脂肪族環を形成していてもよい。この場合、R32により形成される環は、R32が結合する炭素原子を含んで全体として炭素原子数が4〜20であり、芳香族環、脂肪族環を形成しているR32以外のR32は、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜10のアルキル基またはケイ素含有基である。なお、R32で示される2個の基が、単数または複数の芳香族環または脂肪族環を形成して構成される基にはフルオレニル基が次式のような構造になる態様も含まれる。
Figure 2008088389
32は、水素原子またはアルキル基であることが好ましく、特に水素原子またはメチル、エチル、プロピルの炭素原子数1〜3の炭化水素基であることが好ましい。このような置換基としてR32を有するフルオレニル基としては、2,7−ジアルキル−フルオレニル
基が好適な例として挙げられ、この場合の2,7−ジアルキルのアルキル基としては、炭
素原子数1〜5のアルキル基が挙げられる。また、R31とR32は、互いに同一でも異なっていてもよい。R33及びR34は互いに同一でも異なっていてもよく、上記と同様の水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基、炭素原子数2〜10のアルケニル基、炭素原子数7〜40のアリールアルキル基、炭素原子数8〜40のアリールアルケニル基、炭素原子数7〜40のアルキルアリール基、ケイ素含有基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基またはリン含有基である。これらのうち、R33及びR34は、少なくとも一方が炭素原子数1〜3のアルキル基であることが好ましい。X1及びX2は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基もしくは窒素含有基、またはX1とX2とから形成された共役ジエン残基である。X1とX2とから形成された共役ジエン残基としては、1,3−ブタジエン、2,4−ヘキサジエン、1−フェニル−1,3−ペンタジエン、1,4−ジフェニルブタジエンの残基が好ましく、これらの残基はさらに炭素原子数1〜10の炭化水素基で置換されていてもよい。X1及びX2としては、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基またはイオウ含有基であることが好ましい。Yは、炭素原子数1〜20の2価の炭化水素基、炭素原子数1〜20の2価のハロゲン化炭化水素基、2価のケイ素含有基、2価のゲルマニウム含有基、2価のスズ含有基、−O−、−CO−、−S−、−SO−、−SO2−、−
NR35−、−P(R35)−、−P(O)(R35)−、−BR35−または−AlR35−(ただし、R35は水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基)を示す。これらの2価の基のうちでも、−Y−の最短連結部が1個または2個の原子で構成されているものが好ましい。また、R35は、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基である。Yは、炭素原子数1〜5の2価の炭化水素基、2価のケイ素含有基または2価のゲルマニウム含有基であることが好ましく、2価のケイ素含有基であることがより好ましく、アルキルシリレン、アルキルアリールシリレンまたはアリールシリレンであることが特に好ましい。
[メタロセン化合物の例−8]
またメタロセン化合物としては、下記一般式(10)で表されるメタロセン化合物を用いることもできる。
Figure 2008088389
式(10)中、M3は周期表第4族の遷移金属原子であり、具体的にはチタニウム、ジ
ルコニウムまたはハフニウムであり、好ましくはジルコニウムである。R36は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数6〜10のアリール基、炭素原子数2〜10のアルケニル基、ケイ素含有基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基またはリン含有基である。なお、上記アルキル基及びアルケニル基は、ハロゲン原子で置換されていてもよい。R36はこれらのうち、アルキル基、アリール基または水素原子であることが好ましく、特にメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピルの炭素原子数1〜3の炭化水素基、フェニル、α−ナフチル、β−ナフチルなどのアリール基または水素原子であることが好ましい。R37は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基、炭素原子数2〜10のアルケニル基、炭素原子数7〜40のアリールアルキル基、炭素原子数8〜40のアリールアルケニル基、炭素原子数7〜40のアルキルアリール基、ケイ素含有基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基またはリン含有基である。なお、上記アルキル基、アリール基、アルケニル基、アリールアルキル基、アリールアルケニル基、アルキルアリール基は、ハロゲンが置換していてもよい。R37はこれらのうち、水素原子またはアルキル基であることが好ましく、特に水素原子またはメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、tert−ブチルの炭素原子数1〜4の炭化水素基であることが好ましい。また、上記R36とR37は、互いに同一でも異なっていてもよい。R38及びR39は、いずれか一方が炭素原子数1〜5のアルキル基であり、他方は水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数2〜10のアルケニル基、ケイ素含有基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基またはリン含有基である。これらのうち、R38及びR39は、いずれか一方がメチル、エチル、プロピルなどの炭素原子数1〜3のアルキル基であり、他方は水素原子であることが好
ましい。X1及びX2は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基もしくは窒素含有基、またはX1とX2とから形成された共役ジエン残基である。これらのうち、ハロゲン原子または炭素原子数1〜20の炭化水素基であることが好ましい。Yは、炭素原子数1〜20の2価の炭化水素基、炭素原子数1〜20の2価のハロゲン化炭化水素基、2価のケイ素含有基、2価のゲルマニウム含有基、2価のスズ含有基、−O−、−CO−、−S−、−SO−、−SO2−、−NR40−、−P(R40)−
、−P(O)(R40)−、−BR40−または−AlR40−(ただし、R40は水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基)を示す。これらのうちYは、炭素原子数1〜5の2価の炭化水素基、2価のケイ素含有基または2価のゲルマニウム含有基であることが好ましく、2価のケイ素含有基であることがより好ましく、アルキルシリレン、アルキルアリールシリレンまたはアリールシリレンであることが特に好ましい。
[メタロセン化合物の例−9]
またメタロセン化合物としては、下記一般式(11)で表されるメタロセン化合物を用いることもできる。
Figure 2008088389
式(11)において、Yは炭素、ケイ素、ゲルマニウムおよびスズ原子から選ばれ、MはTi、ZrまたはHfであり、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11およびR12は水素、炭化水素基、ケイ素含有基から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよく
、R5からR12までの隣接した置換基は互いに結合して環を形成してもよく、R13、R14は炭
化水素基およびケイ素含有基から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよく、R13
よびR14が互いに結合して環を形成してもよい。Qはハロゲン、炭化水素基、アニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子から同一または異なる組合せで選んでもよく、jは1〜4の整数である。)
以下、本発明に関わる架橋メタロセン化合物の化学構造上の特徴であるシクロペンタジエニル基、フルオレニル基、架橋部、およびその他特徴について順次説明した後に、これらの特徴を併せ持つ好ましい架橋メタロセン化合物を説明する。
シクロペンタジエニル基
シクロペンタジエニル基は置換されていてもいなくてもよい。置換されていてもいなくてもよいシクロペンタジエニル基とは、上記一般式(11)におけるシクロペンタジエニル基部分が保有するR1、R2、R3およびR4が全て水素原子であるか、またはR1、R2、R3およびR4の内のいずれか一つ以上が炭化水素基(f1)、好ましくは総炭素数1から20の炭化水素基(f1')、またはケイ素含有基(f2)、好ましくは総炭素数1から20のケイ素含有基(f2')で置換
されたシクロペンタジエニル基であることを意味する。R1、R2、R3およびR4の内の二つ以上が置換されている場合は、それらの置換基は相互に同一でも異なっていてもよい。また、総炭素数1から20の炭化水素基とは、炭素および水素のみから構成されるアルキル、ア
ルケニル、アルキニル、アリール基である。この中には、隣接する任意の二つの水素原子が同時に置換されて脂環族あるいは芳香族環を形成しているものも含む。総炭素数1から20の炭化水素基(f1')としては、炭素および水素のみから構成されるアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール基以外に、これらの炭素に直結した水素原子の一部がハロゲン原子、酸素含有基、窒素含有基、ケイ素含有基で置換されたヘテロ原子含有炭化水素基や、隣接する任意の二つの水素原子が脂環族を形成しているものも含む。このような基(f1')
としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、アリル(allyl)基、n-ブチル基、n-ペン
チル基、n-ヘキシル基、n-ヘプチル基、n-オクチル基、n-ノニル基、n-デカニル基などの直鎖状炭化水素基;イソプロピル基、t-ブチル基、アミル基、3-メチルペンチル基、1,1-ジエチルプロピル基、1,1-ジメチルブチル基、1-メチル-1-プロピルブチル基、1,1-プロ
ピルブチル基、1,1-ジメチル-2-メチルプロピル基、1-メチル-1-イソプロピル-2-メチル
プロピル基などの分岐状炭化水素基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、ノルボルニル基、アダマンチル基などの環状飽和炭化水素基;フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、アントラセニル基などの環状不飽和炭化水素基およびこれらの核アルキル置換体;ベンジル基、クミル基などのアリール基の置換した飽和炭化水素基; メトキシ基、エトキシ基、フェノキシ基N-メチルアミノ基、トリフルオロメチル基、トリブロモメチル基、ペンタフルオロエチル基、ペンタフルオロフェニル基などのヘテロ原子含有炭化水素基を挙げることができる。
ケイ素含有基(f2)とは、例えば、シクロペンタジエニル基の環炭素がケイ素原子と直接共有結合している基であり、具体的にはアルキルシリル基やアリールシリル基である。総炭素数1から20のケイ素含有基(f2')としては、トリメチルシリル基、トリフェニルシリル基等を例示することができる。
フルオレニル基
フルオレニル基は置換されていてもいなくてもよい。置換されていてもいなくてもよいフルオレニル基とは、上記一般式(11)におけるフルオレニル基部分が保有するR5、R6、R7、R8、R9、R10、R11およびR12が全て水素原子であるか、またはR5、R6、R7、R8、R9、R10、R11およびR12の内のいずれか一つ以上が炭化水素基(f1)、好ましくは総炭素数1から20の炭化水素基(f1')、またはケイ素含有基(f2)、好ましくは総炭素数1から20のケイ素含
有基(f2')で置換されたフルオレニル基であることを意味する。R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11およびR12の内の二つ以上が置換されている場合は、それらの置換基は相互に同一でも異なっていてもよい。また、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11およびR12は、隣接する基
が互いに結合して環を形成していてもよい。触媒のその製造上の容易性からR6とR11、お
よびR7とR10が相互に同一であるものが好んで使用される。
炭化水素基(f1)の好ましい基は、前記した総炭素数1から20の炭化水素基(f1')であり、ケイ素含有基(f2)の好ましい例は、前記した総炭素数1から20のケイ素含有基(f2')である。
共有結合架橋
シクロペンタジエニル基とフルオレニル基を結ぶ結合の主鎖部は、炭素、ケイ素、ゲルマニウムおよびスズ原子を一つ含有する2価の共有結合架橋である。本発明の高温溶液重合
において重要な点は、共有結合架橋部の架橋原子Yが、相互に同一でも異なっていてもよ
いR13とR14を有することである。炭化水素基(f1)の好ましい基は、前記した総炭素数1か
ら20の炭化水素基(f1')であり、ケイ素含有基(f2)の好ましい例は、前記した総炭素数1から20のケイ素含有基(f2')である。
架橋メタロセン化合物のその他の特徴
前記一般式(11)において、Qはハロゲン、炭素数が1〜10の炭化水素基、または炭素数が10以下の中性、共役または非共役ジエン、アニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子から同一または異なる組み合わせで選ばれる。ハロゲンの具体例としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素であり、炭化水素基の具体例としては、メチル、エチル、n-
プロピル、イソプロピル、2-メチルプロピル、1,1-ジメチルプロピル、2,2-ジメチルプロピル、1,1-ジエチルプロピル、1-エチル-1-メチルプロピル、1,1,2,2-テトラメチルプロ
ピル、sec-ブチル、tert-ブチル、1,1-ジメチルブチル、1,1,3-トリメチルブチル、ネオ
ペンチル、シクロヘキシルメチル、シクロヘキシル、1-メチル-1-シクロヘキシル等が挙
げられる。炭素数が10以下の中性、共役または非共役ジエンの具体例としては、s-シス-
またはs-トランス-η4-1,3-ブタジエン、s-シス-またはs-トランス-η4-1,4-ジフェニル-1,3-ブタジエン、s-シス-またはs-トランス-η4-3-メチル-1,3-ペンタジエン、s-シス-またはs-トランス-η4-1,4-ジベンジル-1,3-ブタジエン、s-シス-またはs-トランス-η4-2,4-ヘキサジエン、s-シス-またはs-トランス-η4-1,3-ペンタジエン、s-シス-またはs-ト
ランス-η4-1,4-ジトリル-1,3-ブタジエン、s-シス-またはs-トランス-η4-1,4-ビス(ト
リメチルシリル)-1,3-ブタジエン等が挙げられる。アニオン配位子の具体例としては、メトキシ、tert-ブトキシ、フェノキシ等のアルコキシ基、アセテート、ベンゾエート等の
カルボキシレート基、メシレート、トシレート等のスルホネート基等が挙げられる。孤立電子対で配位可能な中性配位子の具体例としては、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、ジフェニルメチルホスフィンなどの有機リン化合物、またはテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、1,2-ジメトキシエタン等のエーテル類が挙げられる。jは1〜4の整数であり、jが2以上の時は、Qは互いに同一でも異なっていてもよい。
[メタロセン化合物の例−10]
またメタロセン化合物としては、下記一般式(12)で表されるメタロセン化合物を用いることもできる。
Figure 2008088389
式中、R1、R2、R3、R 4、R 5、R 6、R 7、R 8、R 9、R 10、R 11、R 12、R 13、R 14は水素、炭化水素基、ケイ素含有基から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよく、R 1からR 14までの隣接した置換基は互いに結合して環を形成してもよく、MはTi、Zr
またはHfであり、Yは第14族原子であり、Qはハロゲン、炭化水素基、炭素数が10以下の中性、共役または非共役ジエン、アニオン配位子、および孤立電子対で配位可能な中性配位子からなる群から同一または異なる組合せで選ばれ、nは2〜4の整数、jは1〜4の整数である。
上記一般式(12)において、炭化水素基としては、好ましくは炭素数1〜20のアルキル基、炭素数7〜20のアリールアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、または炭素数7〜20のアルキルアリール基であり、1つ以上の環構造を含んでいてもよい。
その具体例としては、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、2-メチルプロピル
、1,1-ジメチルプロピル、2,2-ジメチルプロピル、1,1-ジエチルプロピル、1-エチル-1-
メチルプロピル、1,1,2,2-テトラメチルプロピル、sec-ブチル、tert-ブチル、1,1-ジメ
チルブチル、1,1,3-トリメチルブチル、ネオペンチル、シクロヘキシルメチル、シクロヘキシル、1-メチル-1-シクロヘキシル、1-アダマンチル、2-アダマンチル、2-メチル-2-アダマンチル、メンチル、ノルボルニル、ベンジル、2-フェニルエチル、1-テトラヒドロナフチル、1-メチル-1-テトラヒドロナフチル、フェニル、ナフチル、トリル等が挙げられ
る。
上記一般式(12)において、ケイ素含有炭化水素基としては、好ましくはケイ素数1〜4、炭素数3〜20のアルキルまたはアリールシリル基であり、その具体例としては、トリメチルシリル、tert-ブチルジメチルシリル、トリフェニルシリル等が挙げられる。
本発明において、上記一般式(12)のR1からR14は水素、炭化水素基、ケイ素含有
炭化水素基から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよい。好ましい炭化水素基、ケイ素含有炭化水素基の具体例としては、上記と同様のものを挙げることができる。
上記一般式(12)のシクロペンタジエニル環上のR 1からR 14までの隣接した置換基
は、互いに結合して環を形成してもよい。
一般式(12)のMは、周期律表第4族元素、すなわちジルコニウム、チタンまたはハ
フニウムであり、好ましくはジルコニウムである。
Yは第14族原子であり、好ましくは炭素原子または珪素原子である。nは2〜4の整
数であり、好ましくは2または3、特に好ましくは2である。
Qはハロゲン、炭化水素基、炭素数が10以下の中性、共役または非共役ジエン、アニ
オン配位子および孤立電子対で配位可能な中性配位子からなる群から同一または異なる組み合わせで選ばれる。Qが炭化水素基であるとき、より好ましくは炭素数が1〜10の炭
化水素基である。
ハロゲンの具体例としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素であり、炭化水素基の具体例としては、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、2-メチルプロピル、1,1-ジメチルプロピル、2,2-ジメチルプロピル、1,1-ジエチルプロピル、1-エチル-1-メチルプロピ
ル、1,1,2,2-テトラメチルプロピル、sec-ブチル、tert-ブチル、1,1-ジメチルブチル、1,1,3-トリメチルブチル、ネオペンチル、シクロヘキシルメチル、シクロヘキシル、1-メ
チル-1-シクロヘキシル等が挙げられる。炭素数が10以下の中性、共役または非共役ジ
エンの具体例としては、s-シス-またはs-トランス-η4-1,3-ブタジエン、s-シス-またはs-トランス-η4-1,4-ジフェニル-1,3-ブタジエン、s-シス-またはs-トランス-η4-3-メチ
ル-1,3-ペンタジエン、s-シス-またはs-トランス-η4-1,4-ジベンジル-1,3-ブタジエン、s-シス-またはs-トランス-η4-2,4-ヘキサジエン、s-シス-またはs-トランス-η4-1,3-ペンタジエン、s-シス-またはs-トランス-η4-1,4-ジトリル-1,3-ブタジエン、s-シス-またはs-トランス-η4-1,4-ビス(トリメチルシリル)-1,3-ブタジエン等が挙げられる。アニオン配位子の具体例としては、メトキシ、tert-ブトキシ、フェノキシ等のアルコキシ基
、アセテート、ベンゾエート等のカルボキシレート基、メシレート、トシレート等のスルホネート基等が挙げられる。孤立電子対で配位可能な中性配位子の具体例としては、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、ジフェニルメチルホスフィンなどの有機リン化合物、またはテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、1、2−ジメトキシエタン等のエーテル類が挙げられる。jが2以上の整数である場合は、複数のQは同一でも異なっていてもよい。
式(12)において、Yは2〜4の複数個存在するが、複数のYは相互に同一であっても異なっていてもよい。Yに結合する複数のR13及び複数のR14は、それぞれ相互に同一であ
っても異なっていてもよい。例えば同一のYに結合する複数のR13が相互に異なっていてもよいし、異なるYに結合する複数のR13が相互に同一であってもよい。また、R13もしくはR14同士が環を形成していてもよい。
式(12)で表される第4族遷移金属化合物の好ましい例として、下記式(13)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 2008088389
式(13)中、R 1、R 2、R 3、R 4、R 5、R 6、R 7、R 8、R 9、R 10、R 11、R 12
水素原子、炭化水素基、ケイ素含有基から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよく、R 13、R 14、R 15、R 16は水素原子または炭化水素基であり、nは1〜3の整数であり
、n=1のときは前記R 1からR 16は同時に水素原子ではなく、それぞれ同一でも異なっていてもよい。R 5からR 12までの隣接した置換基は互いに結合して環を形成してもよく、R
13とR 15は互いに結合して環を形成してもよく、またR 13とR 15は互いに結合して環を
形成すると同時にR 14とR 16は互いに結合して環を形成してもよく、Y1およびY2は第14族原子であり相互に同一でも異なっていてもよく、MはTi、ZrまたはHfであり、Qはハロゲン、炭化水素基、アニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子から同一または異なる組合せで選んでもよく、jは1〜4の整数である。
このようなメタロセン化合物の例−9、10のような化合物は特開2004−175707号公報WO2001/027124、WO2004/029062、WO2004/083265等に挙げられている。
以上に説明したメタロセン化合物は、単独であるいは2種以上組み合せて用いられる。またメタロセン化合物は、炭化水素またはハロゲン化炭化水素などに希釈して用いてもよい。
触媒成分は、(A)前記で表される架橋メタロセン化合物、並びに(B)(b-1) 有機アルミニウムオキシ化合物、(b-2) 前記架橋メタロセン化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物、および(b-3)有機アルミニウム化合物から選ばれる少なくても1種の化合
物から構成される。
以下、(B)成分について具体的に説明する。
[(b-1) 有機アルミニウムオキシ化合物]
本発明で用いられる(b-1) 有機アルミニウムオキシ化合物は、従来公知のアルミノキサンをそのまま使用できる。具体的には、下記一般式(14)
Figure 2008088389
および/または一般式(15)
Figure 2008088389
(ここで、Rは炭素数1〜10の炭化水素基、nは2以上の整数を示す。)で代表される化合物を挙げることができ、特にRがメチル基であるメチルアルミノキサンでnが3以上、好まし
くは10以上のものが利用される。これらアルミノキサン類に若干の有機アルミニウム化合物が混入していても差し支えない。本発明の高温溶液重合において特徴的な性質は、特開平2-78687号公報に例示されているようなベンゼン不溶性の有機アルミニウムオキシ化合
物をも適用できることである。また、特開平2-167305号公報に記載されている有機アルミニウムオキシ化合物、特開平2-24701号公報、特開平3-103407号公報に記載されている二
種類以上のアルキル基を有するアルミノキサンなども好適に利用できる。なお、本発明の高温溶液重合で用いられる「ベンゼン不溶性の」有機アルミニウムオキシ化合物とは、60℃のベンゼンに溶解するAl成分がAl原子換算で通常10%以下、好ましくは5%以下、特に好
ましくは2%以下であり、ベンゼンに対して不溶性または難溶性であることをいう。
また、本発明で用いられる有機アルミニウムオキシ化合物としては下記(16)のような修飾メチルアルミノキサン等も挙げられる。
Figure 2008088389
(ここで、Rは炭素数1〜10の炭化水素基、m,nは2以上の整数を示す。)
この修飾メチルアルミノキサンはトリメチルアルミニウムとトリメチルアルミニウム以外のアルキルアルミニウムを用いて調製されるものである。このような化合物[V]は一般にMMAOと呼ばれている。このようなMMAOはUS4960878およびUS5041584で挙げられている方法
で調製することが出来る。また、東ソー・ファインケム社等からもトリメチルアルミニウムとトリイソブチルアルミニウムを用いて調製したRがイソブチル基であるものがMMAOやTMAOといった名称で商業生産されている。このようなMMAOは各種溶媒への溶解性および保
存安定性を改良したアルミノキサンであり、具体的には上記(14)、(15)のようなベンゼンに対して不溶性または難溶性のものとは違い、脂肪族炭化水素や脂環族炭化水素
に溶解するものである。
さらに、本発明で用いられる有機アルミニウムオキシ化合物としては、下記一般式(1
7)で表されるボロンを含んだ有機アルミニウムオキシ化合物を挙げることもできる。
Figure 2008088389
(式中、Rcは炭素原子数が1〜10の炭化水素基を示す。Rdは、互いに同一でも異なってい
てもよく、水素原子、ハロゲン原子または炭素原子数が1〜10の炭化水素基を示す。)
<(b-2) 架橋メタロセン化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物>
架橋メタロセン化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物(b-2)(以下、「イオン性化合物」と略称する場合がある。)としては、特開平1-501950号公報、特開平1-502036号公報、特開平3-179005号公報、特開平3-179006号公報、特開平3-207703号公報、特開平3-207704号公報、USP5321106号などに記載されたルイス酸、イオン性化合物、ボラン化合物およびカルボラン化合物などを挙げることができる。さらに、ヘテロポリ化合物およびイソポリ化合物も挙げることができる。
本発明において、好ましく採用されるイオン性化合物は下記一般式(18)で表される化合物である。
Figure 2008088389
式中、Re+としては、H+、カルベニウムカチオン、オキソニウムカチオン、アンモニウ
ムカチオン、ホスホニウムカチオン、シクロヘプチルトリエニルカチオン、遷移金属を有するフェロセニウムカチオンなどが挙げられる。Rf〜Riは、互いに同一でも異なっていてもよく、有機基、好ましくはアリール基である。
前記カルベニウムカチオンとして具体的には、トリフェニルカルベニウムカチオン、トリス(メチルフェニル)カルベニウムカチオン、トリス(ジメチルフェニル)カルベニウムカチオンなどの三置換カルベニウムカチオンなどが挙げられる。
前記アンモニウムカチオンとして具体的には、トリメチルアンモニウムカチオン、トリエチルアンモニウムカチオン、トリ(n-プロピル)アンモニウムカチオン、トリイソプロピルアンモニウムカチオン、トリ(n-ブチル)アンモニウムカチオン、トリイソブチルアンモニウムカチオンなどのトリアルキルアンモニウムカチオン、N,N-ジメチルアニリニウムカチオン、N,N-ジエチルアニリニウムカチオン、N,N-2,4,6-ペンタメチルアニリニウムカチオンなどのN,N-ジアルキルアニリニウムカチオン、ジイソプロピルアンモニウムカチオン、ジシクロヘキシルアンモニウムカチオンなどのジアルキルアンモニウムカチオンなどが挙げられる。
前記ホスホニウムカチオンとして具体的には、トリフェニルホスホニウムカチオン、トリス(メチルフェニル)ホスホニウムカチオン、トリス(ジメチルフェニル)ホスホニウムカチオンなどのトリアリールホスホニウムカチオンなどが挙げられる。
上記のうち、Re+としては、カルベニウムカチオン、アンモニウムカチオンなどが好ま
しく、特にトリフェニルカルベニウムカチオン、N,N-ジメチルアニリニウムカチオン、N,N-ジエチルアニリニウムカチオンが好ましい。
カルベニウム塩として具体的には、トリフェニルカルベニウムテトラフェニルボレート、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルカルベニウムテトラキス(3,5-ジトリフルオロメチルフェニル)ボレート、トリス(4-メ
チルフェニル)カルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリス(3,5-ジメチルフェニル)カルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートなどを挙
げることができる。
アンモニウム塩としては、トリアルキル置換アンモニウム塩、N,N-ジアルキルアニリニウム塩、ジアルキルアンモニウム塩などを挙げることができる。
トリアルキル置換アンモニウム塩として具体的には、たとえばトリエチルアンモニウムテトラフェニルボレート、トリプロピルアンモニウムテトラフェニルボレート、トリ(n-
ブチル)アンモニウムテトラフェニルボレート、トリメチルアンモニウムテトラキス(p-トリル)ボレート、トリメチルアンモニウムテトラキス(o-トリル)ボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリエチルアンモニウム
テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリプロピルアンモニウムテトラキス(
ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリプロピルアンモニウムテトラキス(2,4-ジメチルフェニル)ボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラキス(3,5-ジメチルフェニル)ボ
レート、トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラキス(4-トリフルオロメチルフェニル)ボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラキス(3,5-ジトリフルオロメチルフェニル)ボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラキス(o-トリル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラフェニルボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(p-トリル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(o-トリル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(2,4-ジメチルフェニル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(3,5-ジメチルフェニル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(4-トリフルオロメチルフェニル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(3,5-ジトリフルオロメチルフェニル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムなどが挙げられる。
N,N-ジアルキルアニリニウム塩として具体的には、たとえばN,N-ジメチルアニリニウムテトラフェニルボレート、 N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、 N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(3,5-ジトリフルオロメチルフェニ
ル)ボレート、N,N-ジエチルアニリニウムテトラフェニルボレート、N,N-ジエチルアニリ
ニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、 N,N-ジエチルアニリニウムテト
ラキス(3,5-ジトリフルオロメチルフェニル)ボレート、N,N-2,4,6-ペンタメチルアニリニウムテトラフェニルボレート、N,N-2,4,6-ペンタメチルアニリニウムテトラキス(ペンタ
フルオロフェニル)ボレートなどが挙げられる。
ジアルキルアンモニウム塩として具体的には、たとえばジ(1-プロピル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジシクロヘキシルアンモニウムテトラフェニルボレートなどが挙げられる。
その他、本出願人によって開示(特開2004-51676号公報)されているイオン性化合物も制限無く使用が可能である。
尚、上記のようなイオン性化合物(b-2)は、2種以上混合して用いることができる。
[(b-3) 有機アルミニウム化合物]
オレフィン重合触媒を形成する(b-3)有機アルミニウム化合物としては、例えば下記
一般式[X]で表される有機アルミニウム化合物、下記一般式(19)で表される第1族金属とアルミニウムとの錯アルキル化物などを挙げることができる。
Ra mAl(ORb)nHpXq------ (19)
(式中、RaおよびRbは、互いに同一でも異なっていてもよく、炭素原子数が1〜15、好
ましくは1〜4の炭化水素基を示し、Xはハロゲン原子を示し、mは0<m≦3、nは0≦n<3、pは0≦p<3、qは0≦q<3の数であり、かつm+n+p+q=3である。)で表される有機アルミ
ニウム化合物。このような化合物の具体例として、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリn-ブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウムなどのトリn-アルキルアルミニウム;トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリsec-ブチルアルミニウム、トリtert-ブチルアルミニウム、
トリ2-メチルブチルアルミニウム、トリ3-メチルヘキシルアルミニウム、トリ2-エチルヘキシルアルミニウムなどのトリ分岐鎖アルキルアルミニウム;トリシクロヘキシルアルミニウム、トリシクロオクチルアルミニウムなどのトリシクロアルキルアルミニウム;トリフェニルアルミニウム、トリトリルアルミニウムなどのトリアリールアルミニウム;ジイソプロピルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライドなどのジアルキルアルミニウムハイドライド;一般式(i-C4H9)xAly(C5H10)z(式中、x、y、zは正
の数であり、z≦2xである。)
などで表されるイソプレニルアルミニウムなどのアルケニルアルミニウム;イソブチルアルミニウムメトキシド、イソブチルアルミニウムエトキシドなどのアルキルアルミニウムアルコキシド;ジメチルアルミニウムメトキシド、ジエチルアルミニウムエトキシド、ジブチルアルミニウムブトキシドなどのジアルキルアルミニウムアルコキシド;エチルアルミニウムセスキエトキシド、ブチルアルミニウムセスキブトキシドなどのアルキルアルミニウムセスキアルコキシド;一般式Ra 2.5Al(ORb)0.5などで表される平均組成を有する部
分的にアルコキシ化されたアルキルアルミニウム;ジエチルアルミニウムフェノキシド、ジエチルアルミニウム(2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノキシド)などのアルキルアルミニウムアリーロキシド;ジメチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムクロリド、ジブチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムブロミド、ジイソブチルアルミニウムクロリドなどのジアルキルアルミニウムハライド;エチルアルミニウムセスキクロリド、ブチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムセスキブロミドなどのアルキルアルミニウムセスキハライド;エチルアルミニウムジクロリドなどのアルキルアルミニウムジハライドなどの部分的にハロゲン化されたアルキルアルミニウム;ジエチルアルミニウムヒドリド、ジブチルアルミニウムヒドリドなどのジアルキルアルミニウムヒドリド;エチルアルミニウムジヒドリド、プロピルアルミニウムジヒドリドなどのアルキルアルミニウムジヒドリドなどその他の部分的に水素化されたアルキルアルミニウム;エチルアルミニウムエトキシクロリド、ブチルアルミニウムブトキシクロリド、エチルアルミニウムエトキシブロミドなどの部分的にアルコキシ化およびハロゲン化されたアルキルアルミニウムなどを挙げることができる。
M2AlRa 4 -----------(20)
(式中、M2はLi、NaまたはKを示し、Raは炭素原子数が1〜15、好ましくは1〜4の炭化水素基を示す。)
で表される周期律表第1族金属とアルミニウムとの錯アルキル化物。このような化合物としては、LiAl(C2H5)4、LiAl(C7H15)4などを例示することができる。
また、上記一般式(20)で表される化合物に類似する化合物も使用することができ、例えば窒素原子を介して2以上のアルミニウム化合物が結合した有機アルミニウム化合物を
挙げることができる。このような化合物として具体的には、(C2H5)2AlN(C2H5)Al(C2H5)2
などを挙げることができる。
入手容易性の点から、(b−3)有機アルミニウム化合物としては、トリメチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムが好んで用いられる。
[重合]
本発明で用いられるポリオレフィンワックスは、上記メタロセン系触媒の存在下に、エチレンを通常液相で単独重合するか、またはエチレンおよびα−オレフィンを共重合させることにより得られる。重合の際には、各成分の使用法、添加順序は任意に選ばれるが、以下のような方法が例示される。
[q1] 成分(A)を単独で重合器に添加する方法。
[q2] 成分(A)および成分(B)を任意の順序で重合器に添加する方法。
上記[q2]の方法においては、各触媒成分の少なくとも2つ以上は予め接触されていても
よい。この際、一般に炭化水素溶媒が用いられるが、α−オレフィンを溶媒として用いてもよい。なお、ここで用いる各モノマーは、前述した通りである。
重合方法は、ポリオレフィンワックスがヘキサン等の溶媒中に粒子として存在する状態で重合する懸濁重合、溶媒を用いないで重合する気相重合、そして140℃以上の重合温度で、ポリオレフィンワックスが溶剤と共存または単独で溶融した状態で重合する溶液重合が可能であり、その中でも溶液重合が経済性と品質の両面で好ましい。
重合反応は、バッチ法あるいは連続法いずれの方法で行ってもよい。重合をバッチ法で実施するに際しては、前記の触媒成分は次に説明する濃度下で用いられる。
上記のようなオレフィン重合用触媒を用いて、オレフィンの重合を行うに際して、成分(A)は,反応容積1リットル当り、通常10-9〜10-1モル、好ましくは10-8〜10-2モルに
なるような量で用いられる。
成分(b−1)は、成分(b−1)と、成分(A)中の全遷移金属原子(M)とのモル比
〔(b−1)/M〕が通常0.01〜5,000、好ましくは0.05〜2,000となるような量で用いられる。成分(b−2)は、成分(b−2)中のイオン性化合物と、成分(A)中の全遷移金属(M)とのモル比〔(b−2)/M〕が、通常0.01〜5,000、好ましくは1〜2,000となるような量で用いられる。成分(b−3)は、成分(b−3)と、成分(A)中の遷移金属原子(M)とのモル比〔(b−3)/M〕が、通常1〜1
0000、好ましくは1〜5000となるような量で用いられる。
重合反応は、温度が通常、ワックス10gをフィルター上にセットして、−20〜+200℃、好ましくは50〜180℃、さらに好ましくは70〜180℃で、圧力が通常、0を超えて7.8MPa(80kgf/cm2、ゲージ圧)以下、好ましくは0を超えて
4.9MPa(50kgf/cm2、ゲージ圧)以下の条件下に行われる。
重合に際して、エチレンおよび必要に応じて用いられるα−オレフィンは、前記した特定組成のポリオレフィンワックスが得られるような量割合で重合系に供給される。また重合に際しては、水素などの分子量調節剤を添加することもできる。
このようにして重合させると、生成した重合体は通常これを含む重合液として得られるので、常法により処理するとポリオレフィンワックスが得られる。
本発明においては、特に<メタロセン化合物の例−6>で示したメタロセン化合物を含
む触媒の使用が好ましい。
このような触媒を用いると上述したMn、Mw/Mn、融点の範囲、その他の好ましい物性を有するポリオレフィンワックスが容易に得られ、またこのような触媒を用いて得られたポリオレフィンワックスを含むワックスマスターバッチを用いて熱可塑性樹脂組成物を製造すると成形時の流動性の改良効果が大きい。またこのような熱可塑性樹脂組成物を用いて成形体を製造する際には成形速度を大きく向上させるだけでなく、表面にべたつきがない成形体を得ることができる。
<熱可塑性樹脂>
本発明で用いるワックスマスターバッチ(A)では、上記ポリオレフィンワックスに熱可塑性樹脂を混合して使用する。本発明では熱可塑性樹脂とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定したポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)が8,000以上の熱可塑性重合体、好ましくは10,000を超える熱可塑性重合体、またはそれらのブレンド物をいう。
本発明で用いる熱可塑性樹脂には特に制限はなく、例えば
低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、環状オレフィン重合体、エチレン−プロピレン共重合体、環状オレフィン共重合体などのポリオレフィン;
ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、などのスチレン系重合体;
ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン;
エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、;
ポリカーボネート、ポリメタクリレート;
ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル;
ナイロン6、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン46、ナイロン66、ナイロンMXD6、全芳香族ポリアミド、半芳香族ポリアミドなどのポリアミド;
ポリアセタール、およびこれら樹脂のブレンド物などが挙げられる。
これら熱可塑性樹脂の中でも、ポリオレフィンが好ましく、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体がより好ましい。
熱可塑性樹脂が上記樹脂である場合には、ポリオレフィンワックスとの分散性に本質的に優れているため、ワックスマスターバッチ(A)の流動性の改良効果が大きい。またこのようなワックスマスターバッチ(A)を含む熱可塑性樹脂組成物を用いて成形体を製造する際には、さらに成形速度も向上する傾向にあり、また、得られる成形体の表面のべたつきがより少なくなる傾向にある。さらに、ポリオレフィンワックスが成形体に良好に分散することにより、従来のワックスを添加したことによる成形体強度の低下や低分子量成分のブリードアウトといった成形体の性能低下を抑制することができる。
<添加剤>
本発明では、ワックスマスターバッチにさらに必要に応じて、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤等の安定剤、金属石鹸、充填剤、難燃剤、顔料等の添加剤を加えててもよい。
上記安定剤としては、フィンダードフェノール系化合物、フォスファイト系化合物、チオエーテル系化合物などの酸化防止剤;
ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物などの紫外線吸収剤;
ヒンダードアミン系化合物などの光安定剤が挙げられる。
上記金属石鹸としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸亜鉛などのステアリン酸塩等が挙げられる。
上記充填剤としては、炭酸カルシウム、酸化チタン、硫酸バリウム、タルク、クレー、カーボンブラックなどが挙げられる。
上記難燃剤としては、デガブロムジフェニルエーテル、オクタブロムジフェニルエーテル等のハロゲン化ジフェニルエーテル、ハロゲン化ポリカーボネイトなどのハロゲン化合物;三酸化アンチモン、四酸化アンチモン、五酸化アンチモン、ピロアンチモン酸ソーダ、水酸化アルミニウムなどの無機化合物;リン系化合物などが挙げられる。
また、ドリップ防止のため難燃助剤としてはテトラフルオロエチレン等の化合物を添加することができる。
上記抗菌剤、防カビ剤としては、イミダゾール系化合物、チアゾール系化合物、ニトリル系化合物、ハロアルキル系化合物、ピリジン系化合物などの有機化合物;
銀、銀系化合物、亜鉛系化合物、銅系化合物、チタン系化合物などの無機物質、無機化合物などが挙げられる。
これら化合物のなかでも、熱的に安定で性能の高い銀、銀系化合物が好ましい。
上記銀系化合物としては、銀錯体、脂肪酸、リン酸等銀塩を挙げることができる。
銀および銀系化合物を抗菌剤、防カビ剤として用いる場合には、これら物質はゼオライト、シリカゲル、リン酸ジルコニウム、リン酸カルシュウム、ハイドロタルサイト、ヒドロキシアパタイト、ケイ酸カルシウムなどの多孔性構造体に担持させて使用する場合もある。
上記顔料としては、合成樹脂の着色に従来から用いられている顔料を使用できる。具体的には、アルミニウム、銀、金などの金属類;炭酸カルシウム、炭酸バリウムなどの炭酸塩;ZnO、TiO2などの酸化物;Al23・nH2O、Fe23・nH2Oなどの水酸
化物;CaSO4、BaSO4などの硫酸塩;Bi(OH)2NO3などの硝酸塩;PbCl2などの塩化物;CaCrO4、BaCrO4などのクロム酸塩;CoCrO4などの亜クロム酸塩、マンガン酸塩および過マンガン酸塩;Cu(BO)2などの硼酸塩;Na227・6H2Oなどのウラン酸塩;K3Co(NO26・3H2Oなどの亜硝酸塩;SiO2などの珪酸塩;CuAsO3・Cu(OH)2などのひ酸塩および亜ひ酸塩;Cu(C232
2・Cu(OH)2などの酢酸塩;(NH42MnO2(P27)2などの燐酸塩;アル
ミ酸塩、モリブデン酸塩、亜鉛酸塩、アンチモン酸塩、タングステン酸塩セレン化物、チタン酸塩、シアン化鉄塩、フタル酸塩、CaS、ZnS、CdS、黒鉛、カーボンブラックなどの無機顔料、
コチニール・レーキ、マダー・レーキなどの天然有機顔料、ナフトール・グリーンY、ナフトール・グリーンBなどのニトロソ顔料;ナフトールエローS、ピグメント・クロリン2Gなどのニトロ顔料;パーマネント・レッド4R;ハンザエロー、ブリリアント・カーミン68、スカーレット2Rなどのアゾ顔料;マラカイン・グリーン、ローダミンBなどの塩基性染料レーキ、アシツド、グリーンレーキ、エオシン・レーキなどの酸性染料レーキ、アリザリン・レーキ、プルプリン・レーキ、などの媒染染料レーキ、チオ・インジゴ・レッドB、インタンスレン・オレンジなどの建染染料顔料、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーンなどのフタロシアニン顔料などの有機顔料などが挙げられる。
その他添加剤としては、可塑剤、老化防止剤、可塑剤、オイルなどが挙げられる。
<ワックスマスターバッチの製造方法>
本発明で用いるワックスマスターバッチの製造方法は特に制限はないが、例えば上記ポリオレフィンワックス、上記熱可塑性樹脂、および必要に応じて添加剤を溶融混練して製造する方法が挙げられる。溶融混練は、例えば、押出機、プラストミル、ブラベンダー、ニーダー、ロールミキサー、バンバリーミキサーなどで行うことができる。
溶融混練時の温度としては、ポリオレフィンワックス、熱可塑性樹脂等が溶融する温度であれば特に制限はないが、例えば、熱可塑性樹脂がポリプロピレンである場合には、通常、190〜300℃の範囲、好ましくは200〜250℃の範囲である。
また本発明で用いるワックスマスターバッチは、ポリオレフィンワックスを含む溶液と熱可塑性樹脂を含む溶液とを混合し、この混合溶液から脱溶媒することにより得ることもできる。
本発明で用いられるワックスマスターバッチ(A)中の上記ポリオレフィンワックスの
配合量は、特に制限はないが、ワックスマスターバッチ(A)に含まれる熱可塑性樹脂100重量部に対して、通常5〜95重量部の範囲、好ましくは10〜90重量部の範囲、より好ましくは20〜80重量部の範囲である。
上記範囲でポリオレフィンワックスを配合すると、本発明で得られる熱可塑性樹脂組成物の成形時の流動性の改良効果が大きく、しかも成形速度がより一層向上する傾向にある。また、ポリオレフィンワックスを全く含まない熱可塑性樹脂組成物と比較すると、より低い成形温度で成形可能となり、冷却時間が短縮され、成形サイクルが向上する傾向にある。さらに、成形温度を低くすることにより、樹脂の熱劣化を抑制し、樹脂強度の低下を抑制するだけでなく、樹脂の焼け焦げや黒点を抑制することができる傾向にある。
〔熱可塑性樹脂(B)〕
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、上記ワックスマスターバッチ(A)と熱可塑性樹脂(B)とを含む混合物を溶融混練することにより得ることができる。
熱可塑性樹脂(B)としては特に制限はなく、例えば、ワックスマスターバッチ(A)に含まれる熱可塑性樹脂と同様の樹脂を用いることができる。
これら熱可塑性樹脂の中でも、ポリオレフィンが好ましく、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体がより好ましい。
熱可塑性樹脂(B)が上記樹脂である場合にはワックスマスターバッチ(A)との分散
性に優れているため、本発明の熱可塑性樹脂組成物の流動性の改良効果が大きい。またこのような熱可塑性樹脂(B)を含む熱可塑性樹脂組成物を用いて成形体を製造する際には、さらに成形速度も向上する傾向にあり、また、得られる成形体の表面のべたつきがより少なくなる傾向にある。さらに、ポリオレフィンワックスが成形体に良好に分散することにより、従来のワックスを添加したことによる成形体強度の低下や低分子量成分のブリードアウトといった成形体の性能低下を抑制することができる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物には、さらに必要に応じて、ワックスマスターバッチ(A
)の項で説明したような、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤等の安定剤、金属石鹸、充填剤、難燃剤、可塑剤、老化防止剤、顔料、着色剤、オイル等の添加剤を添加してもよい。
〔熱可塑性樹脂組成物の製造方法〕
本発明の熱可塑性樹脂組成物の製造方法では、ワックスマスターバッチ(A)、熱可塑
性樹脂(B)、およびさらに必要に応じて、添加剤を含む混合物をまず作製する。混合物
の作製方法には特に制限はなく、例えば、単純にこれら配合物を容器に入れ振り混ぜてもよいし、タンブラー、ヘンシェルミキサーなどの混合装置で作製してもよい。
このようにして作製した混合物を溶融混練することによって本発明の熱可塑性樹脂組成物が得られる。溶融混練は、例えば、押出機、プラストミル、ブラベンダー、ニーダー、ロールミキサー、バンバリーミキサーなどで行うことができる。
溶融混練時の温度としては、ワックスマスターバッチ(A)、熱可塑性樹脂(B)等が溶融する温度であれば特に制限はないが、例えば、熱可塑性樹脂(B)がポリプロピレンである場合には、通常、190〜300℃の範囲、好ましくは200〜250℃の範囲である。
本発明で得られる熱可塑性樹脂組成物中の上記ワックスマスターバッチ(A)の配合量は、特に制限はないが、熱可塑性樹脂(B)100重量部に対して、通常0.01〜20重量部の範囲、好ましくは0.1〜10重量部の範囲、より好ましくは0.3〜5重量部の範囲である。
上記範囲でワックスマスターバッチ(A)を配合すると、得られる熱可塑性樹脂組成物の成形時の流動性の改良効果が大きく、しかも成形速度がより一層向上する傾向にある。また、ワックスマスターバッチ(A)を添加しない熱可塑性樹脂組成物と比較してより低
い成形温度で成形可能となり、冷却時間が短縮され、成形サイクルが向上する傾向にある。さらに、成形温度を低くすることにより、樹脂の熱劣化を抑制し、樹脂強度の低下を抑制するだけでなく、樹脂の焼け焦げや黒点を抑制することができる傾向にある。
〔成形体〕
本発明の成形体は、上記熱可塑性樹脂組成物を成形して得られる。また、ワックスマスターバッチ(A)と熱可塑性樹脂(B)とを含む混合物を溶融混練し、熱可塑性樹脂組成物としたものを、直ちに成形して成形体を得てもよい。
成形方法としては、例えば、射出成形、押出成形、ブロー成形、その他公知の成形方法が挙げられる。
例えば押出ブロー成形で本発明の成形体を得る場合には、通常、ポリオレフィンワックス(A)と熱可塑性樹脂(B)とを含む熱可塑性樹脂組成物を、通常樹脂温度170〜240℃の範囲でダイよりチューブ状パリソンとして押出し、次いで付与すべき形状の金型中にパリソンを保持した後、空気を吹き込み通常樹脂温度160〜230℃の範囲で金型に着装し成形体が得られる。また押出ブロー成形する際には適切な倍率に延伸してもよい。
熱可塑性樹脂(A)として高密度ポリエチレンを用いて押出ブロー成形する場合には、樹脂温度が通常170〜220℃の範囲、好ましくは180〜210℃の範囲でダイより押出し、樹脂温度が通常160〜210℃の範囲、好ましくは170〜200℃の範囲で金型に着装することで成形体が得られる。また押出ブロー成形する際には延伸をしてもよい。
熱可塑性樹脂(A)としてポリプロピレンを用いて押出ブロー成形する場合には、樹脂温度が通常190〜230℃の範囲、好ましくは200〜220℃の範囲でダイより押出し、樹脂温度が通常180〜220℃の範囲、好ましくは190〜210℃の範囲で金型に着装することで成形体が得られる。また押出ブロー成形する際には延伸をしてもよい。
これらブロー成形は、それぞれのブロー成形法に対応をした適切な成形機で行うことが
できる。
熱可塑性樹脂(A)としてポリプロピレンを用いて射出成形する場合には、射出成形時のシリンダー温度は、通常180〜400℃、好ましくは200〜300℃、より好ましくは200〜250℃の範囲であり、射出圧力は通常10〜200MPa、好ましくは20〜150MPaの範囲であり、金型温度は通常20〜200℃、好ましくは20〜80℃、より好ましくは20〜60℃の範囲である。
熱可塑性樹脂(A)としてポリプロピレンを用いてTダイ押出機等により、押出シート成形またはフィルム成形する場合には、通常200〜300℃、好ましくは200〜270℃、より好ましくは200〜250℃の範囲で押出成形することにより成形体が得られる。また押出機より押出したフィルムを、例えばテンター法(縦横延伸、横縦延伸)、同時二軸延伸法、一軸延伸法により延伸することにより、延伸フィルムが得られる。
また、成形の際に本発明の熱可塑性樹脂組成物に発泡剤を混ぜることにより発泡押出成形を行うことができる。発泡押出の場合、ダイとサイジングダイの設計は発泡倍率等を勘案して作成されなければならない。本発明における発泡成形体を作る際の発泡剤としては有機または無機の化学発泡剤が好ましい。化学発泡剤として使われるものとしては一般に、アゾジカルボンアミド(ADCA)、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DPT)、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)(OBSH)、炭酸水素ナトリウム(重曹)、炭酸アンモニウム等が挙げられる。または上記の発泡剤を2種以上混合して発泡剤として用いても良い。また、亜鉛化合物、尿素化合物、酸性物質、アミン類等の発泡助剤を用いても良い。さらには取り扱い性を改良した発泡剤のマスターバッチを用いてもよい。
本発明で得られる熱可塑性樹脂組成物を溶融して成形すると、樹脂の溶融粘度が低下するため、成形時の負荷、例えば、押出成形時のモーター負荷が低減されるだけでなく、流動性が改良され、成形速度が向上する傾向にある。また、成形体の表面が改質され、なめらかな表面を持つ成形体を得ることができる。さらに、低い成形温度で成形できるので、冷却時間が短縮され、成形サイクルが向上するだけでなく、樹脂の熱劣化、樹脂の焼け焦げ、および黒点を抑制でき、成形体の力学強度も優れたものとなる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明は、これら実施例により何ら限定されるものではない。
[原料]
熱可塑性樹脂 : ポリプロピレン(プライムポリプロF113G、(株)プライムポリマー社製 ;プロピレンホモポリマー、形状:ペレット)
ワックス:メタロセン系ポリエチレン系ワックス、エクセレックス(登録商標)30200BT(三井化学(株)社製)〔エチレン含量:95mol%、密度:913kg/m3
、平均分子量(Mn):2000、分子量分布(Mw/Mn):2.5、結晶化温度(Tc):86℃、形状:ペレット〕
メタロセン系ポリエチレン系ワックス、エクセレックス(登録商標)30200B(三井化学(株)社製)〔
エチレン含量:95mol%、密度:913kg/m3、平均分子量(Mn):2000
、分子量分布(Mw/Mn):2.5、結晶化温度(Tc):86℃、 形状:粉体〕
〔実施例1〕
[マスターバッチの作製]
熱可塑性樹脂であるポリプロピレン(プライムポリプロE111G、プライムポリマー社製)のペレット80重量部とメタロセン触媒を用いて調製したメタロセン系ポリエチレン系ワックス(エクセレックス(登録商標)30200BT、エチレン含量:95mol
%、密度:913kg/m3、平均分子量(Mn):2000)のペレット20重量部と
をミキサーを用いて混合し、二軸押出機にてダイス温度210℃にてペレット化を行い、マスターバッチを作製した。
マスターバッチの組成を表1に示した。
20mmφ単軸押出機に、リップ幅240mmのTダイを取り付け、回転数70rpm、シリンダー温度、ダイス温度を230℃に設定して、表1に示す配合で押出シート成形
を行い、0.5mm厚のシートを作製した。
得られたシートについて次の項目の評価を行った。結果を表2に示した。
[ブロッキング]
シートを120℃の乾燥機中にて2時間加熱し、融着度合いを評価した。
○ 融着なし
× 融着あり
[引張強度]
JIS K7161に準じて測定を行った。
[ヘイズ]
JIS K7105に準じて測定を行った。
[高速面衝撃]
23℃での高速面衝撃をASTM D3763に準じて測定を行った。
〔実施例2〜5〕
マスターバッチの組成及びポリプロピレンとマスターバッチの混合割合を変えたほかは、実施例1と同様に行なった。マスターバッチの組成を表1に、得られたシートについの評価結果を表2に示した。
〔比較例1〕
熱可塑性樹脂であるポリプロピレン(プライムポリプロE111G、(株)プライムポリマー社製)のペレット100重量部に、メタロセン触媒を用いて調製したメタロセン系ポリエチレン系ワックスの粉体(粒径:篩目開き2.00mmΦのメッシュパス、平均粒径350μm)0.5重量部を添加し、タンブラーミキサーで10分間混合してポリプロピレンとポリエチレン系ワックスとの混合物を作成した。
20mmφ単軸押出機に、リップ幅240mmのTダイを取り付け、回転数70rpm、シリンダー温度、ダイス温度を230℃に設定して、表1に示す配合で押出シート成形
を行い、0.5mm厚のシートを作製した。
得られたシートについて実施例1と同様な項目の評価を行った。結果を表3に示した。
〔比較例2、3〕
ポリプロピレンとワックスとの混合割合を、表1に示すように、ポリプロピレン100重量部に対しワックスを2重量部(比較例2)、5重量部(比較例3)に変えたほかは、比較例1と同様にシートを作製し、評価を行った。得られたシートについの評価結果を表3に示した。
Figure 2008088389
Figure 2008088389
Figure 2008088389

Claims (5)

  1. ポリオレフィンワックスと熱可塑性樹脂とを含むワックスマスターバッチ(A)と、
    熱可塑性樹脂(B)とを含む混合物を溶融混練し、熱可塑性樹脂組成物を製造する方法。
  2. 上記ワックスマスターバッチ(A)に含まれるポリオレフィンワックスがポリエチレン系ワックスである請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物を製造する方法。
  3. 上記ワックスマスターバッチ(A)に含まれるポリオレフィンワックスがメタロセン系触媒を用いて得られるポリエチレン系ワックスである請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物を製造する方法。
  4. 請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物から成形体を製造する方法。
  5. 請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物から得られる成形体。
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