JP2008085367A - 半導体レーザ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】一主面を有するヒートシンク24と、このヒートシンク24の主面上に配設されたn−AlGaAsクラッド層30と、このn−AlGaAsクラッド層30の上に配設されたAlGaAs活性層34と、このAlGaAs活性層34の上に配設されたp−AlGaAsクラッド層38とを備え、AlGaAs活性層34のヒートシンク24側の主面とn−AlGaAsクラッド層30のヒートシンク24側の主面との間の実効屈折率及び熱抵抗をAlGaAs活性層34のヒートシンク24と反対側の主面とp−AlGaAsクラッド層38のヒートシンク24と反対側の主面との間の実効屈折率及び熱抵抗よりそれぞれ小さくした。
【選択図】図4
Description
一方、半導体レーザに使用される化合物半導体においてはその組成は屈折率と密接に関連するとともに、熱伝導率とも密接に関連している。
例えばM. A. Afromowitz, “Thermal conductivity of Ga1-xAlxAs alloys”, J. Appl. Phys., Vol. 44, N0. 3, March 1973, pp. 1292-1294 によれば、AlGaAsの場合においてはAl組成比が0.5に近づくにつれて熱伝導率が低下する。このため放熱体側に配設されたクラッド層と放熱体側でない側に配設されたクラッド層の屈折率の取り方によれば放熱体に熱を移動させるためには不利な構成になる場合があった。
さらに第1の半導体層及び第2の半導体層が屈折率の減少に伴って熱伝導率が増加する材料により構成され、第1の半導体層の屈折率が第2の半導体層の屈折率より小さく設定されたのでより一層上述の効果の達成に寄与する。
図1はこの発明の一実施の形態に係る半導体レーザ装置の模式図である。図2はこの発明に係る半導体レーザ装置の半導体層の屈折率分布を示す模式図である。
この実施の形態1では、実施の形態2以下の実施の形態をも含む基本的は構成を述べる。
図1において、半導体レーザ装置10は、放熱体としてのヒートシンク12とこのヒートシンク12の上に配設された半導体レーザ素子13とから構成されている。半導体レーザ素子13は、活性層14を挟んで半導体層16と半導体層18とが積層されている。活性層14に対してヒートシンク12と反対側には半導体層16が、また活性層14に対してヒートシンク12側に半導体層18がそれぞれ配設されている。
半導体層16は、活性層14に隣接する第1番目の層からヒートシンク12に最も遠い第n番目の層で構成され、第1番目の層の層厚はta1、熱伝導率はλa1、屈折率はna1、・・・・、第n−1番目の層の層厚はtan-1、熱伝導率はλan-1、屈折率はnan-1、第n番目の層の層厚はtan、熱伝導率はλan、屈折率はnanである。
また半導体層18は、活性層14に隣接する第1番目の層からヒートシンク12に最も近い第m番目の層で構成され、第1番目の層の層厚はtb1、熱伝導率はλb1、屈折率はnb1、・・・・、第m−1番目の層の層厚はtbm-1、熱伝導率はλbm-1、屈折率はnbm-1、第m番目の層の層厚はtbm、熱伝導率はλbm、屈折率はnbmである。
なお、各層において放熱体側の主面が第1の主面で、この第1の主面と互いに対向する主面、即ち放熱体側でない方の主面を第2の主面とする。
この実施の形態1における半導体層16と半導体層18との構成は、次の2つの条件(1)及び(2)が満足されるように構成されている。すなわち
(1)半導体層18の熱伝導が半導体層16の熱伝導よりも良い。
(2)半導体層18の実効屈折率(effective refractive index)が半導体層16の実効屈折率よりも低い。
すなわち、条件(1)は、熱抵抗が各層の層厚に比例し熱伝導率に反比例するとしたとき式(1)で示される。すなわち、
ta1/λa1+ta2/λa2+・・・+tan-1/λan-1+tan/λan > tb1/λb1+tb2/λb2+・・・+tbm-1/λbm-1+tbm/λbm・・・・・・(1)
また、条件(2)は、次のようにして規定する。
いま、各層の中で最も低い屈折率をnminとし、各層の屈折率分布n(x)を図2に示される屈折率分布で定義する。
ここで、tは各層の層厚の1/2とする。例えば、半導体層18の第1番目の層においてはt=tb1/2、n(x)=nb1となる。
V=(2π/λ)[n(x)2−nmin2]1/2t
≒(2π/λ)[2nmin×Δn]1/2t・・・・・・・(2)
ここでΔn=n(x)−nminであり、λは発振波長である。
従って各層の実効屈折率は[Δn]1/2tによって特徴付けられる。この結果、条件(2)は式(3)により示される。
[Δna1]1/2ta1+[Δna2]1/2ta2+・・・+[Δnan-1]1/2tan-1+[Δnan]1/2tan >[Δnb1]1/2tb1+[Δnb2]1/2tb2+・・・+[Δnbm-1]1/2tbm-1+[Δnbm]1/2tbm・・・・・・・・・・・・・・・・・(3)
以上のようにこの発明の実施の形態1に係る半導体レーザ装置においては、活性層に対して放熱体側に配設された半導体層の実効屈折率、すなわち活性層の第1の主面と半導体層18のうち第m番目の層の第1の主面との間の実効屈折率が活性層に対して放熱体と反対側に配設された半導体層の実効屈折率、即ち活性層の第2の主面と半導体層16のうち第n番目の層の第2の主面との間の実効屈折率より低く構成されるので、半導体レーザの光強度分布が活性層に対して放熱体と反対側に配設された半導体層に拡大する。つまり、ビームが拡大することにより光密度が低減し、高出力時の端面劣化が発生しにくくなり、高出力動作が可能となるとともに、垂直ビーム拡がり角が小さくなるのでアスペクト比が小さくなる。
さらに活性層に対して放熱体側に配設された半導体層の熱抵抗、すなわち活性層の第1の主面と半導体層18のうち第m番目の層の第1の主面との間の熱抵抗が、活性層に対して放熱体と反対側に配設された半導体層の熱抵抗、すなわち活性層の第2の主面と半導体層16のうち第n番目の層の第2の主面との間の熱抵抗よりも小さくなり、活性層近傍に発生した半導体レーザの発生熱を放熱体に伝導しやすくなる。
従って高出力動作が可能でしかも高出力動作に伴う発生熱を放熱体に伝導しやすい半導体レーザ装置を構成することができる。延いては高出力動作の信頼性の高い半導体レーザを提供することができる。
なお、実施の形態2以下においては、この実施の形態1の基本的な考え方に基づき、より具体的に構成した実施の形態である。
図3はこの発明の一実施の形態に係る半導体レーザ装置の斜視図である。図4は図3のIV−IV断面における半導体レーザ装置の断面図である。
実施の形態2から実施の形態5までは、発振波長が810nm近傍にある固体レーザ、例えば金属の溶接や切断に用いられるYAGレーザの励起用光源として使用される半導体レーザ装置を例にして説明する。
図3において半導体レーザ装置20は、半導体レーザ素子22と放熱体としてのCuWのヒートシンク24とから形成されている。ハッチングを施した部分は電流狭窄のためのプロトン注入領域26で、この図3におけるハッチングは断面を示すものではない。このプロトン注入領域26に挟まれた部分は電流が流れる領域であるストライプであり、ストライプ幅はSで示されている。またこの半導体レーザ素子22ではレーザ共振器長がL、レーザ素子幅がW、で示されている。
例えばこの実施の形態2においては、レーザ共振器長L=1000μm、レーザ素子幅W=200μm、ストライプ幅S=60μmである。またヒートシンク24の厚みは0.3mmである。
電流狭窄のためのプロトン注入領域26は、素子幅の中央に電流が流れる領域であるストライプを残してその両側に配設され、プロトン注入領域26の深さ方向には、p−GaAsコンタクト層40の表面からp−AlGaAsクラッド層38の厚みの中程までプロトンが注入されている。
さらにp−GaAsコンタクト層40の表面上にp電極42が配設される。
またn−GaAs基板28の裏面側にはn電極44が形成され、このn電極44の表面には層厚が約3μmの金メッキ層46が配設され、この金メッキ層46とヒートシンク24とが半田により接着される。
この実施の形態2はn−GaAs基板28がAlGaAs活性層34に対してヒートシンク24側に配設されたジャンクションアップ(J−UP)組み立てである。
H. C. Causey Jr., D. D. Sell, and M. B. Panish, “Refractive index of AlxGa1-xAs between 1.2 and 1.8 eV ”, Appl. Phys. Lett., Vol. 24, No. 2, 15 January 1974, pp. 63 - 65 によれば、AlGaAs系材料の屈折率はAl組成比が増加するにつれて単調に減少し、Al組成比xに対して屈折率n(x)は式(4)で表すことができる。
n(x)=3.590−0.710x +0.091x2・・・・(4)
半導体レーザ装置20におけるn−AlGaAsクラッド層30のAl組成比はx=0.90であり、p−AlGaAsクラッド層38のAl組成比はx=0.55であるので、式(4)から屈折率を計算すると、n−AlGaAsクラッド層30の屈折率は3.025となり、p−AlGaAsクラッド層38の屈折率は3.227となる。
従ってAlGaAs活性層34を挟んでアンドープAlGaAsガイド層32およびアンドープAlGaAsガイド層36は屈折率・層厚とも対称構造であることを考慮すると、AlGaAs活性層34に対してヒートシンク24と反対側にあるアンドープAlGaAsガイド層36およびp−AlGaAsクラッド層38の実効屈折率がAlGaAs活性層34に対してヒートシンク24側にあるアンドープAlGaAsガイド層32およびn−AlGaAsクラッド層30の実効屈折率より高くなるので、光強度分布はヒートシンク24と反対側にあるp−AlGaAsクラッド層38側に拡大することになる。
このため、垂直ビーム拡がり角θvが小さくなり、水平ビーム拡がり角θhは特に変化がないので、水平ビーム拡がり角θhに対する垂直ビーム拡がり角θvの比であるアスペクト比が小さくなる。
さらにまた、光強度分布がヒートシンク24と反対側にあるp−AlGaAsクラッド層38側に拡大することになると、n−AlGaAsクラッド層30に起因するフリーキャリアの吸収が低減され、光吸収が低減することによりスロープ効率が向上し高出力動作を行うことができる。
一方、先に述べたAfromowitz論文によれば、Al組成比が0から増加するにつれて0.5近傍までは熱抵抗率は単調に増加し、Al組成比が0.5近傍からさらに増加するにつれて熱抵抗率は単調に減少することが示されている。
半導体レーザ装置20においては、AlGaAs活性層34に対してヒートシンク24側にあるn−AlGaAsクラッド層30のAl組成比はx=0.90であり、AlGaAs活性層34に対してヒートシンク24と反対側にあるp−AlGaAsクラッド層38のAl組成比はx=0.55であるので、p−AlGaAsクラッド層38の熱伝導率よりもn−AlGaAsクラッド層30の熱伝導率の方が高いことが分かる。
これに基づき半導体レーザ装置20の熱抵抗を計算すると、21.54℃/Wとなった。
比較のためにヒートシンク24側にあるn−AlGaAsクラッド層のAl組成比をp−AlGaAsクラッド層38のAl組成比と同じであるx=0.55にし、層厚はもちろんn−AlGaAsクラッド層30の層厚t=1.5μmと同じにし、他の仕様を半導体レーザ装置20と同じにして熱抵抗を計算すると、この対称屈折率構造の比較例1の熱抵抗は21.90℃/Wとなった。
従って、この実施の形態に係る半導体レーザ装置20は、p−AlGaAsクラッド層とn−AlGaAsクラッド層とのAl組成比を同じにした比較例1の場合に比べて、約1.6%の熱抵抗の低減を図ることができる。
図5はこの発明の一実施の形態に係る半導体レーザ装置の変形例の断面図である。図5も図2の構成と基本的に同じであるので、図5の断面位置も図3のIV−IV断面である。なお各図において同じ符号は同じかまたは相当であることを示す。
図5に示された半導体レーザ装置50が半導体レーザ装置20と相違する点は、n−AlGaAsクラッド層30aは、Al組成比はx=0.90、層厚をt=0.4μmとし、p−AlGaAsクラッド層38aは、Al組成比はx=0.55、層厚をt=2.0μmとしたものである。半導体レーザ装置50の他の構成は半導体レーザ装置20におけるものと同じである。
半導体レーザ装置20においても半導体レーザ装置50においても、AlGaAs活性層34に対してヒートシンク24と反対側にあるp−AlGaAsクラッド層38およびp−AlGaAsクラッド層38aの屈折率がAlGaAs活性層34に対してヒートシンク24側にあるn−AlGaAsクラッド層30およびn−AlGaAsクラッド層30aの屈折率より高くなるので、光強度分布はヒートシンク24と反対側にあるp−AlGaAsクラッド層38およびp−AlGaAsクラッド層38a側に拡大することになる。
このためにAlGaAs活性層34に対してヒートシンク24側のn−AlGaAsクラッド層の層厚が少し薄くなっても、n−GaAs基板28の光学的な影響を受けることがない。このために半導体レーザ装置50においては、n−AlGaAsクラッド層30aは、Al組成比をx=0.90としたそのままで、層厚をt=0.4μmとしている。
また光強度分布が拡大する方であるp−AlGaAsクラッド層38aは、Al組成比はx=0.55そのままで、p−GaAsコンタクト層40の光学的な影響を低減するために層厚をt=2.0μmと厚くしている。
半導体レーザ装置50の熱抵抗は約21.11℃/Wとなり、比較例1の熱抵抗に比べて約3.6%低下し、半導体レーザ装置20の熱抵抗に比べて約2.0%低下する。
以上のようにこの実施の形態に係る半導体レーザ装置においては、AlGaAs活性層に対して放熱体側に配設されたn−AlGaAsクラッド層の熱伝導が、AlGaAs活性層に対して放熱体と反対側に配設されたp−AlGaAsクラッド層の熱伝導より良くすることにより、半導体レーザの発生熱を放熱体に伝導しやすくするとともに、AlGaAs活性層に対して放熱体側に配設されたn−AlGaAsクラッド層の屈折率がAlGaAs活性層に対して放熱体と反対側に配設されたp−AlGaAsクラッド層の屈折率より低く構成されたので、半導体レーザの光強度分布が放熱体と反対側に配設されたp−AlGaAsクラッド層側に拡大し、アスペクト比が小さくなり、またビーム径が拡大することにより光密度が低減し高出力時の端面劣化が発生しにくくなり、高出力動作が可能となる。
さらに、n−AlGaAsクラッド層に起因するフリーキャリアの吸収が低減され、光吸収が低減することによりスロープ効率が向上し高出力動作を行うことができる。
また、光強度分布が放熱体と反対側にあるp−AlGaAsクラッド層側に拡大することになるために、ヒートシンク側のn−AlGaAsクラッド層の層厚を薄くすることが出来て、ヒートシンクへの熱伝導をより容易にして放熱効果を高めることができる。
従って高出力動作が可能でしかも高出力動作に伴う発生熱を放熱体に伝導しやすい半導体レーザ装置を構成することができる。延いては高出力動作の信頼性の高い半導体レーザを提供することができる。
図6はこの発明の一実施の形態に係る半導体レーザ装置の斜視図である。図7は図6のVII−VII断面における半導体レーザ装置の断面図である。
図6において半導体レーザ装置54は、半導体レーザ素子56とヒートシンク24とから形成されている。
例えばこの実施の形態3においても、レーザ共振器長L=1000μm、レーザ素子幅W=200μm、ストライプ幅S=60μmである。またヒートシンク24の厚みは0.3mmである。
図7において、半導体レーザ素子56は、n−GaAs基板28とこのn−GaAs基板28の表面上に、n−GaAs基板28側から順次、第2の半導体層としてのn−AlGaAsクラッド層58(Al組成比x=0.55,層厚t=1.5μm)、第4の半導体層としてのアンドープAlGaAsガイド層32(Al組成比x=0.40,層厚t=94nm)、AlGaAs活性層34(Al組成比x=0.10,層厚t=16nm)、第3の半導体層としてのアンドープAlGaAsガイド層36(Al組成比x=0.40,層厚t=94nm)、第1の半導体層としてのp−AlGaAsクラッド層60(Al組成比x=0.9,層厚t=1.5μm)、p−GaAsコンタクト層40が配設されている。電流狭窄のためのプロトン注入領域26は、素子幅の中央に電流が流れる領域であるストライプを残してその両側に配設され、プロトン注入領域26の深さ方向には、p−GaAsコンタクト層40の表面からp−AlGaAsクラッド層60の厚みの中程までプロトンが注入されている。
またn−GaAs基板28の裏面側にはn電極44が形成されている。
この実施の形態3はn−GaAs基板28に形成されるエピタキシャル成長層がヒートシンク24側に配設されたジャンクションダウン(J−DOWN)組み立てである。
次にこの実施の形態3の半導体レーザの動作について説明する。
半導体レーザ装置54におけるp−AlGaAsクラッド層60のAl組成比はx=0.90であり、n−AlGaAsクラッド層58のAl組成比はx=0.55であるので、式(4)から屈折率を計算すると、p−AlGaAsクラッド層60の屈折率は3.025となり、n−AlGaAsクラッド層58の屈折率は3.227となる。
従ってAlGaAs活性層34を挟んでアンドープAlGaAsガイド層32およびアンドープAlGaAsガイド層36は屈折率・層厚とも対称構造であることを考慮すると、AlGaAs活性層34に対してヒートシンク24と反対側にあるアンドープAlGaAsガイド層32およびn−AlGaAsクラッド層58の実効屈折率がAlGaAs活性層34に対してヒートシンク24側にあるアンドープAlGaAsガイド層36およびp−AlGaAsクラッド層60の実効屈折率より高くなるので、光強度分布はAlGaAs活性層34に対してヒートシンク24と反対側にあるn−AlGaAsクラッド層58側に拡大することになる。
また近視野像(NFP)のビーム径が拡大し、光密度が低減するので高出力時の端面劣化を少なくすることになり高出力動作におけるLDの信頼性を高めることになる。
半導体レーザ装置54においては、AlGaAs活性層34に対してヒートシンク24側にあるp−AlGaAsクラッド層60のAl組成比はx=0.90であり、AlGaAs活性層34に対してヒートシンク24と反対側にあるn−AlGaAsクラッド層58のAl組成比はx=0.55であるので、n−AlGaAsクラッド層58の熱伝導率よりもp−AlGaAsクラッド層60の熱伝導率の方が高いことが分かる。
半導体レーザ装置54の熱抵抗を計算すると、9.06℃/Wとなった。
比較のためにヒートシンク24側にあるp−AlGaAsクラッド層のAl組成比をn−AlGaAsクラッド層58のAl組成比と同じx=0.55にし、層厚をp−AlGaAsクラッド層60の層厚t=1.5μmと同じにし、他の仕様を半導体レーザ装置54と同じにして熱抵抗を計算すると、この対称屈折率構造の比較例2の熱抵抗は9.54℃/Wとなった。
従って、この実施の形態に係る半導体レーザ装置54は、p−AlGaAsクラッド層とn−AlGaAsクラッド層とのAl組成比を同じにした比較例2の場合に比べて、約5.0%の熱抵抗の低減を図ることができる。
図8はこの発明の一実施の形態に係る半導体レーザ装置の変形例の断面図である。図8も図6の構成と基本的に同じであるので、図8の断面位置も図6のVII−VII断面である。
図8に示された半導体レーザ装置70が半導体レーザ装置54と相違する点は、p−AlGaAsクラッド層60aは、Al組成比をx=0.90、層厚をt=0.4μmとし、n−AlGaAsクラッド層58aは、Al組成比をx=0.55、層厚をt=2.0μmとしたことである。半導体レーザ装置70の他の構成は半導体レーザ装置54におけるものと同じである。
半導体レーザ装置54においても半導体レーザ装置70においても、AlGaAs活性層34に対してヒートシンク24と反対側にあるn−AlGaAsクラッド層58およびn−AlGaAsクラッド層58aの屈折率がAlGaAs活性層34に対してヒートシンク24側にあるp−AlGaAsクラッド層60およびn−AlGaAsクラッド層60aの屈折率より高くなるので、光強度分布はヒートシンク24と反対側にあるn−AlGaAsクラッド層58およびn−AlGaAsクラッド層58a側に拡大することになる。このためにヒートシンク24側のp−AlGaAsクラッド層60の層厚が少し薄くなっても、n−GaAsコンタクト層40の光学的な影響を受けることがない。このために半導体レーザ装置70においては、p−AlGaAsクラッド層60aは、Al組成比はx=0.90そのままで、層厚をt=0.4μmと薄くしている。
半導体レーザ装置70は半導体レーザ装置54と同様にp−AlGaAsクラッド層60aの熱伝導率はn−AlGaAsクラッド層58aの熱伝導率よりも高い。そしてさらに、半導体レーザ装置70では、p−AlGaAsクラッド層60aの層厚は半導体レーザ装置54のp−AlGaAsクラッド層60の層厚よりも薄く、AlGaAs活性層34からヒートシンク24までの距離が短いので、ヒートシンクへの熱伝導が容易になり放熱効果を高めることができる。
半導体レーザ装置70の熱抵抗は約8.38℃/Wとなり、比較例2の熱抵抗に比べて約12.2%低下し、半導体レーザ装置54の熱抵抗に比べて約7.5%低下する。
図9はこの発明の一実施の形態に係る半導体レーザ装置の変形例の断面図である。図9も図6の構成と基本的に同じであるので、図9の断面位置も図6のVII−VII断面である。
図9に示された半導体レーザ装置74が半導体レーザ装置54と相違する点は、n−AlGaAsクラッド層58bは、Al組成比はx=0.90で、層厚もt=1.5μmとすることにより、n−AlGaAsクラッド層58bとp−AlGaAsクラッド層60とをおなじAl組成比、同じ層厚とするとともに、AlGaAs活性層34に対してヒートシンク24側に配設されたアンドープAlGaAsガイド層36bをAl組成比x=0.80,層厚t=50nmとすることにより、AlGaAs活性層34に対してヒートシンク24と反対側のアンドープAlGaAsガイド層32(Al組成比x=0.40,層厚t=94nm)と差異をもたせたことである。半導体レーザ装置74の他の構成は半導体レーザ装置54におけるものと同じである。
一方、熱伝導率については、AlGaAs活性層34に対してヒートシンク24側に配設されたアンドープAlGaAsガイド層36bの熱伝導率がAlGaAs活性層34に対してヒートシンク24と反対側のアンドープAlGaAsガイド層32の熱伝導率より高いのでAlGaAs活性層34近傍で発生する熱はヒートシンク24の方に伝導しやすく放熱が良好になる。
この半導体レーザ装置74もレーザ共振器長L=1000μm、レーザ素子幅W=200μm、ストライプ幅S=60μmであるので、AlGaAs活性層34からヒートシンク24までの熱抵抗は約9.04℃/Wとなり、比較例2の熱抵抗9.54℃/Wと比較して、約5.2%低減される。
図10はこの発明の一実施の形態に係る半導体レーザ装置の変形例の断面図である。図10も図6の構成と基本的に同じであるので、図10の断面位置も図6のVII−VII断面である。
図10に示された半導体レーザ装置76が半導体レーザ装置54と相違する点は、半導体レーザ装置54がp−AlGaAsクラッド層60の一層で構成されているのに対して、半導体レーザ装置76がp−GaAsコンタクト層40に近い側のp−AlGaAs第1クラッド層78a(Al組成比x=0.55,層厚t=0.3μm)とアンドープAlGaAsガイド層36に近い側のp−AlGaAs第2クラッド層78b(Al組成比x=0.9,層厚t=0.2μm)とを備えている点である。半導体レーザ装置76の他の構成は半導体レーザ装置54におけるものと同じである。
一方、熱伝導率については、AlGaAs活性層34に対してヒートシンク24側に配設されたp−AlGaAs第2クラッド層78bの熱伝導率がAlGaAs活性層34に対してヒートシンク24と反対側のn−AlGaAsクラッド層58の熱伝導率より高く、かつヒートシンク24側に配設されたp−AlGaAs第2クラッド層78bとp−AlGaAs第1クラッド層78aとの層厚の和はn−AlGaAsクラッド層58の層厚よりも薄いので、AlGaAs活性層34近傍で発生する熱はヒートシンク24の方に伝導しやすく放熱が良好になる。
この半導体レーザ装置76もレーザ共振器長L=1000μm、レーザ素子幅W=200μm、ストライプ幅S=60μmであるので、AlGaAs活性層34からヒートシンク24までの熱抵抗は約9.44℃/Wとなり、比較例2の熱抵抗9.54℃/Wと比較して、約1%低減される。
また、光強度分布が放熱体と反対側にあるn−AlGaAsクラッド層側に拡大することになるために、ヒートシンク側のp−AlGaAsクラッド層の層厚を薄くすることが出来て、ヒートシンクへの熱伝導をより容易にして放熱効果を高めることができる。
従って高出力動作が可能でしかも高出力動作に伴う発生熱を放熱体に伝導しやすい半導体レーザ装置を構成することができる。延いては高出力動作の信頼性の高い半導体レーザを提供することができる。
図11はこの発明の一実施の形態に係る半導体レーザ装置の断面図である。
この実施の形態4においても、半導体レーザ装置の基本的な構成は図3と同じであり、この実施の形態に係る半導体レーザ装置ではp側ガイド層及びn側ガイド層をそれぞれ2層備えている点が図3の半導体レーザ装置と異なるのみで、図11の断面位置も図3のIV−IV断面と同じである。
またこの実施の形態に係る半導体レーザ装置においてもジャンクションアップ(J−UP)組み立てである。
さらにこの実施の形態に係る半導体レーザ装置では、クラッド層にAlを含むAlGaAsやAlGaInPで構成されるが、その他の層(活性層、ガイド層、コンタクト層、基板など)はAlを実質的に含まないAlフリー構造である。
図11において、半導体レーザ装置80は、半導体レーザ素子22とヒートシンク24とから形成されている。半導体レーザ装置80も、例えばレーザ共振器長L=1000μm、レーザ素子幅W=200μm、ストライプ幅S=60μmである。またヒートシンク24の厚みは0.3mmである。
またn−GaAs基板28の裏面側にはn電極44が形成され、このn電極の表面には層厚が約3μmの金メッキ層46が配設され、この金メッキ層46とヒートシンク24とが半田により接着される。
この半導体レーザ装置80においては、InGaAsP活性層86を挟んでアンドープInGaPガイド層82およびアンドープInGaAsPガイド層84とアンドープInGaAsPガイド層88およびアンドープInGaPガイド層90とは、材料構成並びに層厚が対称構造になっている。そして、半導体レーザ装置80におけるn−AlGaAsクラッド層30のAl組成比はx=0.90であり、p−AlGaAsクラッド層38のAl組成比はx=0.55であるので、式(4)から屈折率を計算すると、n−AlGaAsクラッド層30の屈折率は3.025となり、p−AlGaAsクラッド層38の屈折率は3.227となる。
従ってアンドープInGaPガイド層82、アンドープInGaAsPガイド層84、InGaAsP活性層86、アンドープInGaAsPガイド層88、アンドープInGaPガイド層90がInGaAsP活性層86を挟んで屈折率及び層厚とも対称構造であることを考慮すると、InGaAsP活性層86に対してヒートシンク24と反対側にあるアンドープInGaAsPガイド層88、アンドープInGaPガイド層90およびp−AlGaAsクラッド層38の実効屈折率がInGaAsP活性層86に対してヒートシンク24側にあるアンドープInGaPガイド層82、アンドープInGaAsPガイド層84およびn−AlGaAsクラッド層30の実効屈折率より高くなるので、光強度分布はヒートシンク24と反対側にあるp−AlGaAsクラッド層38側に拡大することになる。
このため、垂直ビーム拡がり角θvが小さくなり、アスペクト比が小さくなる。
さらに光強度分布がヒートシンク24と反対側にあるp−AlGaAsクラッド層38側に拡大することになると、n−AlGaAsクラッド層30に起因するフリーキャリアの吸収が低減され、光吸収が低減することによりスロープ効率が向上し高出力動作を行うことができる。
一方、半導体レーザ装置80においては、InGaAsP活性層86に対してヒートシンク24側にあるn−AlGaAsクラッド層30のAl組成比はx=0.90であり、InGaAsP活性層86に対してヒートシンク24と反対側にあるp−AlGaAsクラッド層38のAl組成比はx=0.55であるので、p−AlGaAsクラッド層38の熱伝導率よりもn−AlGaAsクラッド層30の熱伝導率の方が高くなる。このためInGaAsP活性層86近傍で発生した熱がヒートシンク24に伝導しやすく放熱にすぐれた構成になっている。
図12はこの発明の一実施の形態に係る半導体レーザ装置の変形例の断面図である。図12の断面位置も図3のIV−IV断面である。
図12に示された半導体レーザ装置96が半導体レーザ装置80と相違する点は、InGaAsP活性層86とInGaAsP活性層86を挟んでアンドープInGaPガイド層82およびアンドープInGaAsPガイド層84とアンドープInGaAsPガイド層88およびアンドープInGaPガイド層90とは、材料構成並びに層厚ともに半導体レーザ装置80と同一にしながら、n−AlGaAsクラッド層30aは、Al組成比はx=0.90、層厚をt=0.4μmとし、p−AlGaAsクラッド層38aは、Al組成比をx=0.55、層厚をt=2.0μmとしたことである。また半導体レーザ装置96の他の構成は半導体レーザ装置80におけるものと同じである。
従って半導体レーザ装置96では、変形例1と同様に、n−AlGaAsクラッド層30aの層厚は半導体レーザ装置80のn−AlGaAsクラッド層30の層厚よりも薄く、InGaAsP活性層86からヒートシンク24までの距離が短いので、ヒートシンクへの熱伝導が容易になり放熱効果を高めることができる。
図13はこの発明の一実施の形態に係る半導体レーザ装置の変形例の断面図である。図13の断面位置も図3のIV−IV断面である。
図13において、半導体レーザ装置100は、半導体レーザ素子22とヒートシンク24とから形成されている。半導体レーザ装置100も、例えばレーザ共振器長L=1000μm、レーザ素子幅W=200μm、ストライプ幅S=60μmである。またヒートシンク24の厚みは0.3mmである。
半導体レーザ装置100と半導体レーザ装置80との相違点は、半導体レーザ装置80がn−AlGaAsクラッド層30およびp−AlGaAsクラッド層38を配設しているのに対して、半導体レーザ装置100ではn−AlGaInPクラッド層102(Al組成比l=0.36,Ga組成比m=0.15,In組成比n=0.49、層厚t=1.5μm)およびp−AlGaInPクラッド層104(Al組成比l=0.255,Ga組成比m=0.255,In組成比n=0.49、層厚t=1.5μm)を配設したことである。他の構成は半導体レーザ素子80と同一である。
この半導体レーザ素子100においては、アンドープInGaPガイド層82、アンドープInGaAsPガイド層84、InGaAsP活性層86、アンドープInGaAsPガイド層88、およびアンドープInGaPガイド層90は、InGaAsP活性層86を挟んで材料構成並びに層厚が対称構造になっている。
そして、半導体レーザ装置100におけるn−AlGaInPクラッド層102におけるAl組成比はl=0.36であり、p−AlGaInPクラッド層104のAl組成比はl=0.255である。このためp−AlGaInPクラッド層104の屈折率がn−AlGaInPクラッド層102の屈折率よりも高くなる。
従って、アンドープInGaPガイド層82、アンドープInGaAsPガイド層84、InGaAsP活性層86、アンドープInGaAsPガイド層88、およびアンドープInGaPガイド層90が、InGaAsP活性層86を挟んで材料構成並びに層厚が対称構造になっていることを考慮すれば、InGaAsP活性層86に対してヒートシンク24と反対側に配設されているアンドープInGaAsPガイド層88、アンドープInGaPガイド層90およびp−AlGaInPクラッド層104の実効屈折率がInGaAsP活性層86に対してヒートシンク24側に配設されているアンドープInGaPガイド層82、アンドープInGaAsPガイド層84およびn−AlGaInPクラッド層102の実効屈折率よりも高くなる。
このため、垂直ビーム拡がり角θvが小さくなり、アスペクト比が小さくなる。
また垂直ビーム拡がり角θvが小さくなると近視野像のビーム径が拡大し、光密度が低減するので高出力時の端面劣化を少なくすることになり高出力動作におけるLDの信頼性を高めることになる。
さらに光強度分布がヒートシンク24と反対側にあるp−AlGaInPクラッド層104側に拡大することになると、n−AlGaInPクラッド層102に起因するフリーキャリアの吸収が低減され、光吸収が低減することによりスロープ効率が向上し高出力動作を行うことができる。
半導体レーザ装置100におけるn−AlGaInPクラッド層102におけるAl組成比はl=0.36であり、p−AlGaInPクラッド層104のAl組成比はl=0.255である。このため、InGaAsP活性層86に対してヒートシンク24側に配設されているn−AlGaInPクラッド層102の熱伝導率がInGaAsP活性層86に対してヒートシンク24と反対側に配設されているp−AlGaInPクラッド層104の熱伝導率よりも高くなる。このため、InGaAsP活性層86近傍で発生した熱がヒートシンク24に伝導しやすく放熱にすぐれた構成になっている。
図14はこの発明の一実施の形態に係る半導体レーザ装置の変形例の断面図である。図14の断面位置も図3のIV−IV断面である。
図14に示された半導体レーザ装置110が半導体レーザ装置100と相違する点は、InGaAsP活性層86とInGaAsP活性層86を挟んでアンドープInGaPガイド層82およびアンドープInGaAsPガイド層84とアンドープInGaAsPガイド層88およびアンドープInGaPガイド層90とは、材料構成並びに層厚ともに半導体レーザ装置100と同一にし、n−AlGaInPクラッド層102aは、Al組成比l=0.36,Ga組成比m=0.15,In組成比n=0.49で、層厚をt=0.4μmとし、p−AlGaInPクラッド層104aは、Al組成比l=0.255,Ga組成比m=0.255,In組成比n=0.49で、層厚をt=2.0μmとしたことである。 また半導体レーザ装置110の他の構成は半導体レーザ装置100におけるものと同じである。
従って半導体レーザ装置110では、変形例1と同様の理由により、n−AlGaInPクラッド層102aの層厚は半導体レーザ装置100のn−AlGaInPクラッド層102の層厚よりも薄く、InGaAsP活性層86からヒートシンク24までの距離が短いので、ヒートシンクへの熱伝導が容易になり放熱効果を高めることができる。
以上のようにこの実施の形態に係る半導体レーザ装置においては、クラッド層にAlを含むAlGaAsやAlGaInPで構成されるが、その他の層(活性層、ガイド層、コンタクト層、基板など)はAlを実質的に含まないAlフリー構造とした半導体レーザ装置において、実施の形態2と同様の効果を備えている。
図15はこの発明の一実施の形態に係る半導体レーザ装置の断面図である。
この実施の形態5においても、半導体レーザ装置の基本的な構成は図6と同じであり、この実施の形態に係る半導体レーザ装置ではp側ガイド層及びn側ガイド層をそれぞれ2層備えている点が図6の半導体レーザ装置と異なるのみで、図15の断面位置も図6のVII−VII断面と同じ断面位置である。
この実施の形態に係る半導体レーザ装置においてもジャンクションダウン(J−DOWN)組み立てである。
さらにこの実施の形態に係る半導体レーザ装置では、クラッド層にAlを含むAlGaAsやAlGaInPで構成されるが、その他の層(活性層、ガイド層、コンタクト層、基板など)はAlを実質的に含まないAlフリー構造である。
図15において、半導体レーザ装置114は、半導体レーザ素子56とヒートシンク24とから形成されている。半導体レーザ装置114も、例えばレーザ共振器長L=1000μm、レーザ素子幅W=200μm、ストライプ幅S=60μmである。またヒートシンク24の厚みは0.3mmである。
電流狭窄のためのプロトン注入領域26は、素子幅の中央に電流が流れる領域であるストライプを残してその両側に配設され、プロトン注入領域26の深さ方向には、p−GaAsコンタクト層40の表面からp−AlGaAsクラッド層60の厚みの中程までプロトンが注入されている。
この半導体レーザ装置114においては、アンドープInGaPガイド層82およびアンドープInGaAsPガイド層84とアンドープInGaAsPガイド層88およびアンドープInGaPガイド層90とは、InGaAsP活性層86を挟んで材料構成並びに層厚が対称構造になっている。
そして、半導体レーザ装置114におけるn−AlGaAsクラッド層58のAl組成比はx=0.55であり、p−AlGaAsクラッド層60のAl組成比はx=0.9であるので、式(4)から屈折率を計算すると、n−AlGaAsクラッド層58の屈折率は3.227となり、p−AlGaAsクラッド層60の屈折率は3.025となる。
従ってアンドープInGaPガイド層82およびアンドープInGaAsPガイド層84とアンドープInGaAsPガイド層88およびアンドープInGaPガイド層90とは、InGaAsP活性層86を挟んで材料構成並びに層厚が対称構造になっていることを考慮すると、InGaAsP活性層86に対してヒートシンク24と反対側にあるアンドープInGaPガイド層82、アンドープInGaAsPガイド層84およびn−AlGaAsクラッド層58の実効屈折率がInGaAsP活性層86に対してヒートシンク24側にあるアンドープInGaAsPガイド層88、アンドープInGaPガイド層90およびp−AlGaAsクラッド層60の実効屈折率より高くなるので、光強度分布はヒートシンク24と反対側にあるn−AlGaAsクラッド層58側に拡大することになる。このため、垂直ビーム拡がり角θvが小さくなり、アスペクト比が小さくなる。
一方、半導体レーザ装置114においては、InGaAsP活性層86に対してヒートシンク24側にあるp−AlGaAsクラッド層60のAl組成比はx=0.90であり、InGaAsP活性層86に対してヒートシンク24と反対側にあるn−AlGaAsクラッド層58のAl組成比はx=0.55であるので、n−AlGaAsクラッド層58の熱伝導率よりもp−AlGaAsクラッド層60の熱伝導率の方が高くなる。このためInGaAsP活性層86近傍で発生した熱がヒートシンク24に伝導しやすく放熱にすぐれた構成になっている。
図16はこの発明の一実施の形態に係る半導体レーザ装置の変形例の断面図である。図16の断面位置も図6のVII−VII断面と同じ断面位置である。
この変形例8の半導体レーザ装置においてもジャンクションダウン(J−DOWN)組み立てである。
図16に示された半導体レーザ装置120が半導体レーザ装置114と相違する点は、InGaAsP活性層86とInGaAsP活性層86を挟んでアンドープInGaPガイド層82およびアンドープInGaAsPガイド層84とアンドープInGaAsPガイド層88およびアンドープInGaPガイド層90とは、材料構成並びに層厚ともに半導体レーザ装置80と同一にしながら、p−AlGaAsクラッド層60aは、Al組成比をx=0.90、層厚をt=0.4μmとし、n−AlGaAsクラッド層58aは、Al組成比をx=0.55、層厚をt=2.0μmとしたことである。また半導体レーザ装置120の他の構成は半導体レーザ装置114におけるものと同じである。
従って半導体レーザ装置120では、変形例2と同様に、p−AlGaAsクラッド層60aの層厚は半導体レーザ装置114のp−AlGaAsクラッド層60の層厚よりも薄く、AlGaAs活性層34からヒートシンク24までの距離が短いので、半導体レーザ装置114よりもヒートシンクへの熱伝導が一層容易になり放熱効果を高めることができる。
図17はこの発明の一実施の形態に係る半導体レーザ装置の変形例の断面図である。図17の断面位置も図6のVII−VII断面と同じである。
図17において、半導体レーザ装置124は、半導体レーザ素子56とヒートシンク24とから形成されている。半導体レーザ装置124も、例えばレーザ共振器長L=1000μm、レーザ素子幅W=200μm、ストライプ幅S=60μmである。またヒートシンク24の厚みは0.3mmである。
半導体レーザ装置124と半導体レーザ装置114との相違点は、半導体レーザ装置114がn−AlGaAsクラッド層60およびp−AlGaAsクラッド層58を配設しているのに対して、半導体レーザ装置124ではn−AlGaInPクラッド層126(Al組成比l=0.255,Ga組成比m=0.255,In組成比n=0.49、層厚t=1.5μm)およびp−AlGaInPクラッド層128(Al組成比l=0.36,Ga組成比m=0.15,In組成比n=0.49、層厚t=1.5μm)を配設したことである。他の構成は半導体レーザ装置114と同一である。
この半導体レーザ装置124においては、アンドープInGaPガイド層82およびアンドープInGaAsPガイド層84とアンドープInGaAsPガイド層88およびアンドープInGaPガイド層90とは、InGaAsP活性層86を挟んで材料構成並びに層厚が対称構造になっている。
また垂直ビーム拡がり角θvが小さくなると近視野像のビーム径が拡大し、光密度が低減するので高出力時の端面劣化を少なくすることになり高出力動作におけるLDの信頼性を高めることになる。
また、AlGaInPにおいてはAl組成比が増加すると熱伝導率が高くなるので、InGaAsP活性層86に対してヒートシンク24側に配設されているp−AlGaInPクラッド層128の熱伝導率がInGaAsP活性層86に対してヒートシンク24と反対側に配設されているn−AlGaInPクラッド層126の熱伝導率よりも高くなる。このため、InGaAsP活性層86近傍で発生した熱がヒートシンク24に伝導しやすく放熱にすぐれた構成になっている。
図18はこの発明の一実施の形態に係る半導体レーザ装置の変形例の断面図である。図18の断面位置も図6のVII−VII断面と同じ断面位置である。
図18に示された半導体レーザ装置130が半導体レーザ装置124と相違する点は、InGaAsP活性層86とInGaAsP活性層86を挟んでアンドープInGaPガイド層82およびアンドープInGaAsPガイド層84とアンドープInGaAsPガイド層88およびアンドープInGaPガイド層90とは、材料構成並びに層厚ともに半導体レーザ装置124と同一にし、p−AlGaInPクラッド層128aは、Al組成比l=0.36,Ga組成比m=0.15,In組成比n=0.49で、層厚をt=0.4μmとし、n−AlGaInPクラッド層126aは、Al組成比l=0.255,Ga組成比m=0.255,In組成比n=0.49で、層厚をt=2.0μmとしたことである。また半導体レーザ装置130の他の構成は半導体レーザ装置124におけるものと同じである。
従って半導体レーザ装置130では、変形例2と同様の理由により、p−AlGaInPクラッド層128aの層厚は半導体レーザ装置124のp−AlGaInPクラッド層128の層厚よりも薄く、InGaAsP活性層86からヒートシンク24までの距離が短いので、半導体レーザ装置124よりもヒートシンクへの熱伝導が一層容易になり放熱効果を高めることができる。
以上のようにこの実施の形態に係る半導体レーザ装置においては、クラッド層にAlを含むAlGaAsやAlGaInPで構成されるが、その他の層(活性層、ガイド層、コンタクト層、基板など)はAlを実質的に含まないAlフリー構造とした半導体レーザ装置において、実施の形態3と同様の効果を備えている。
図19はこの発明の一実施の形態に係る半導体レーザ装置の断面図である。
図19において半導体レーザ装置134は、発振波長が約650nmであるリッジ導波路構造を有する赤色半導体レーザ装置で、半導体レーザ素子136とヒートシンク24とから形成されている。
図19において、半導体レーザ素子136は、n−GaAs基板28とこのn−GaAs基板28の表面上に、n−GaAs基板28側から順次、第2の半導体層としてのn−AlGaInPクラッド層138(Al組成比l=0.31,Ga組成比m=0.20、In組成比n=0.49、層厚t=2.0μm)、第4の半導体層としてのアンドープAlGaInPガイド層140(Al組成比l=0.23,Ga組成比m=0.28、In組成比n=0.49、層厚t=100nm)、アンドープ圧縮歪みGaInP活性層142(Ga組成比m=0.44,In組成比n=0.56、層厚t=10nm)、第3の半導体層としてのアンドープAlGaInPガイド層144(Al組成比l=0.23,Ga組成比m=0.28、In組成比n=0.49、層厚t=100nm)、第1の半導体層としてのp−AlGaInPクラッド層146(Al組成比l=0.36,Ga組成比m=0.15、In組成比0.49、層厚t=1.0μm)、p−GaAsコンタクト層148が配設されている。
この実施の形態に係る半導体レーザ装置134においてもジャンクションダウン(J−DOWN)組み立てであるが、ジャンクションアップ(J−UP)組み立てとすることもできる。
半導体レーザ装置134においてはn−AlGaInPクラッド層138の屈折率はp−AlGaInPクラッド層146の屈折率よりも高くなるので、アンドープ圧縮歪みGaInP活性層142に対してヒートシンク24と反対側に配設されたアンドープAlGaInPガイド層140およびn−AlGaInPクラッド層138の実効屈折率はアンドープ圧縮歪みGaInP活性層142に対してヒートシンク24側に配設されたアンドープAlGaInPガイド層144およびp−AlGaInPクラッド層146の実効屈折率よりも高くなるので、光強度分布は主にヒートシンク24と反対側に配設されたn−AlGaInPクラッド層138側へ拡大することになる。このため、垂直ビーム拡がり角θvが小さくなり、水平ビーム拡がり角θhは特に変化がないので、水平ビーム拡がり角θhに対する垂直ビーム拡がり角θvの比であるアスペクト比が小さくなる。
AlGaInPの熱伝導率はAl組成比が高くなるに伴って高くなるので、ヒートシンク24側に配設されたp−AlGaInPクラッド層146の熱伝導率がヒートシンク24と反対側に配設されたn−AlGaInPクラッド層138の熱伝導率よりも高くなり、アンドープ圧縮歪みGaInP活性層142近傍で発生した熱がヒートシンク24側に伝導しやすく放熱効果が高い構成になっている。
さらに、光強度分布は主にヒートシンク24と反対側に配設されたn−AlGaInPクラッド層138側へ拡大することになる。このためヒートシンク24側に配設されたp−AlGaInPクラッド層146の層厚を1.0μmと薄くしてもp−GaAsコンタクト層148の光学的影響を受けることはない。一方光強度分布が拡大する側に配設されたn−AlGaInPクラッド層138はn−GaAs基板28の光学的影響を低減するために層厚を2.0μmと厚くしている。従ってアンドープ圧縮歪みGaInP活性層142からヒートシンク24までの距離を短くすることができ一層放熱効果を高めることができる。
図20はこの発明の一実施の形態に係る半導体レーザ装置の変形例の断面図である。
図20において、半導体レーザ装置156が半導体レーザ装置134と相違する点は次の点である。
半導体レーザ装置134においては、アンドープ圧縮歪みGaInP活性層142に対してn−AlGaInPクラッド層138とp−AlGaInPクラッド層146とを非対称構造にし、アンドープAlGaInPガイド層140とアンドープAlGaInPガイド層144とは同じ材料構成で同じ層厚としアンドープ圧縮歪みGaInP活性層142に対してガイド層を対称構造にしていた。
しかしこの半導体レーザ装置156においてはアンドープ圧縮歪みGaInP活性層142に対してn−AlGaInPクラッド層138とp−AlGaInPクラッド層146とを非対称構造にするとともに、さらにアンドープAlGaInPガイド層140とアンドープAlGaInPガイド層144aとをアンドープ圧縮歪みGaInP活性層142に対して非対称構造としたことである。
すなわちアンドープAlGaInPガイド層144aを、Al組成比l=0.25,Ga組成比m=0.26、In組成比n=0.49、層厚t=70nmとしている。
これにより、半導体レーザ装置156は半導体レーザ装置134より一層高い放熱効果を可能にするものである。
なおこの変形例はガイド層及びクラッド層をともに非対称構造にしたが、クラッド層を対称構造にし、ガイド層のみを非対称構造にしても相応の放熱効果を可能にすることはいうまでもない。
図21はこの発明の一実施の形態に係る半導体レーザ装置の変形例の断面図である。
図21における半導体レーザ装置160は、発振波長が約1480nmであるリッジ導波路構造を有する半導体レーザ装置で、半導体レーザ素子162とヒートシンク24とから形成されている。
図21において、半導体レーザ素子162は、n−InP基板164とこのn−InP基板164の表面上に、n−InP基板164側から順次、第2の半導体層としてのn−InGaAsPクラッド層166(バンドギャップ波長λg=0.99μm,層厚t=2.0μm)、第4の半導体層としてのアンドープInGaAsPガイド層168(バンドギャップ波長λg=1.08μm,層厚t=150nm)、アンドープInGaAsP活性層170(バンドギャップ波長λg=1.48μm,層厚t=10nm)、第3の半導体層としてのアンドープInGaAsPガイド層172(バンドギャップ波長λg=1.08μm,層厚t=150nm)、第1の半導体層としてのp−InPクラッド層174(層厚t=1.0μm)、p−InPコンタクト層176が配設されている。p−InPクラッド層174とp−InPコンタクト層176とはリッジ導波路が形成され、このリッジの頂部に開口150を有する絶縁膜152がp−InPコンタクト層176の表面上に形成されている。この開口150及び絶縁膜152上にp電極42が配設され、n−InP基板164の裏面側にn電極44が配設されている。p電極42の表面上には金メッキ層46が配設され、この金メッキ層46を介して半導体レーザ素子162がヒートシンク24と半田により接合されている。
また垂直ビーム拡がり角θvが小さくなると近視野像のビーム径が拡大し、光密度が低減するので高出力時の端面劣化を少なくすることになり高出力動作におけるLDの信頼性を高めることになる。
熱伝導率はヒートシンク24側に配設された二元組成であるp−InPクラッド層174の熱伝導率がヒートシンク24と反対側に配設された四元組成のn−InGaAsPクラッド層166の熱伝導率よりも高くなり、アンドープInGaAsP活性層170近傍で発生した熱がヒートシンク24側に伝導しやすく放熱効果が高い構成になっている。
さらに、光強度分布は主にヒートシンク24と反対側に配設されたn−InGaAsPクラッド層166側へ拡大することになる。またコンタクト層もp−InPであるので、ヒートシンク24側に配設されたp−InPクラッド層174の層厚を1.0μmと薄くしてもp−InPコンタクト層176の光学的影響を受けることはない。一方光強度分布が拡大する側に配設されたn−InGaAsPクラッド層166はn−InP基板164の光学的影響を低減するために層厚を2.0μmと厚くしている。従ってアンドープInGaAsP活性層170からヒートシンク24までの距離を短くすることができ一層放熱効果を高めることができる。
図22はこの発明の一実施の形態に係る半導体レーザ装置の変形例の断面図である。
図22における半導体レーザ装置180は、発振波長が約410nmであるリッジ導波路構造を有する半導体レーザ装置で、半導体レーザ素子182とヒートシンク24とから形成されている。
図22において、半導体レーザ素子182は、n−GaN基板184とこのn−GaN基板184の表面上に、n−GaN基板184側から順次、第2の半導体層としてのn−AlGaNクラッド層186(Al組成比x=0.9、層厚t=2.0μm)、第4の半導体層としてのアンドープGaNガイド層188(層厚t=100nm)、アンドープInGaN活性層190(In組成比n=0.1、層厚t=10nm)、第3の半導体層としてのアンドープGaNガイド層192(層厚t=100nm)、第1の半導体層としてのp−AlGaNクラッド層194(Al組成比x=0.4、層厚t=1.0μm)、p−GaNコンタクト層196が配設されている。
p−AlGaNクラッド層194とp−GaNコンタクト層196とは導波路リッジが形成され、この導波路リッジの頂部に開口150を有する絶縁膜152がp−GaNコンタクト層196の表面上に形成されている。この開口150及び絶縁膜152上にp電極42が配設され、n−GaN基板184の裏面側にn電極44が配設されている。p電極42の表面上には金メッキ層46が配設され、この金メッキ層46を介して半導体レーザ素子182がヒートシンク24と半田により接合されている。
従ってアンドープInGaN活性層190に対してヒートシンク24と反対側に配設されたアンドープGaNガイド層188およびn−AlGaNクラッド層186の実効屈折率はアンドープInGaN活性層190に対してヒートシンク24側に配設されたアンドープGaNガイド層192およびp−AlGaNクラッド層194の実効屈折率よりも高くなるので、光強度分布は主にヒートシンク24と反対側に配設されたn−AlGaNクラッド層186側へ拡大することになる。このため、垂直ビーム拡がり角θvが小さくなり、水平ビーム拡がり角θhは特に変化がないので、水平ビーム拡がり角θhに対する垂直ビーム拡がり角θvの比であるアスペクト比が小さくなる。
また垂直ビーム拡がり角θvが小さくなると近視野像のビーム径が拡大し、光密度が低減するので高出力時の端面劣化を少なくすることになり高出力動作におけるLDの信頼性を高めることになる。
熱伝導率は、ヒートシンク24側に配設されたp−AlGaNクラッド層194の熱伝導率がヒートシンク24と反対側に配設されたn−AlGaNクラッド層186の熱伝導率よりも高くなり、アンドープInGaN活性層190近傍で発生した熱がヒートシンク24側に移動しやすく放熱効果が高い構成になっている。
以上のようにこの実施の形態に係る半導体レーザ装置においては、リッジ導波路構造を有する半導体レーザ装置において、実施の形態3と同様の効果を備えている。
また以上の実施の形態においては活性層が一つである単一量子井戸構造を例に示したが、これに限らず多重量子井戸構造の活性層でも同様の効果を奏する。
また記載の実施の形態においては、電流狭窄構造をプロトン注入によりおこなったブロードエリアレーザを示したが、これに限るものではなく、絶縁膜による電流狭窄構造である絶縁膜ストライプレーザにおいても同様の効果を奏する。
また、導波路構造としてリッジ導波路構造を例に説明したが、これに限るものではなく埋め込み構造や埋め込みリッジ構造であっても良い。
Claims (4)
- 一主面を有する放熱体と、
この放熱体の主面上に配設され、この放熱体の主面に対向する第1の主面およびこの第1の主面と互いに対向する第2の主面を有する第1導電型の第1の半導体層と、
この第1の半導体層の第2の主面上に配設され、上記第1の半導体層の第2の主面に対向する第1の主面およびこの第1の主面と互いに対向する第2の主面を有する活性層と、
この活性層の第2の主面上に配設され、上記活性層の第2の主面に対向する第1の主面およびこの第1の主面と互いに対向する第2の主面を有する第2導電型の第2の半導体層とを備えるとともに、上記第1の半導体層及び第2の半導体層が屈折率の減少に伴って熱伝導率が増加する材料により構成され、上記第1の半導体層の屈折率が上記第2の半導体層の屈折率より小さく設定され、上記活性層の第1の主面と上記第1の半導体層の第1の主面との間の実効屈折率が上記活性層の第2の主面と上記第2の半導体層の第2の主面との間の実効屈折率より低く、かつ上記活性層の第1の主面と上記第1の半導体層の第1の主面との間の熱抵抗が上記活性層の第2の主面と上記第2の半導体層の第2の主面との間の熱抵抗より小さいことを特徴とする半導体レーザ装置。 - 第1の半導体層が熱伝導率λ1と屈折率n1と層厚みt1とを有し、活性層が屈折率naを有し、第2の半導体層が熱伝導率λ2と屈折率n2と層厚みt2とを有するとともに、na>n2、na>n1、かつ t2/λ2>t1/λ1 としたことを特徴とする請求項1記載の半導体レーザ装置。
- 第1の半導体層と活性層との間に屈折率n3と熱伝導率λ3と層厚t3とを有する第1のガイド層が、また第2の半導体層と活性層との間に屈折率n4と熱伝導率λ4と層厚t4とを有する第2のガイド層がさらに配設されるとともに、na>n3、na>n4、かつt4/λ4>t3/λ3としたことを特徴とする請求項1記載の半導体レーザ装置。
- 一主面を有する放熱体と、
この放熱体の主面上に配設された第1導電型の第1の半導体層と、
この第1の半導体層の上に配設された一層または複数層の第1のガイド層と、
この第1のガイド層の上に配設された活性層と、
この活性層上に配設された一層または複数層の第2のガイド層と、
この第2のガイド層の上に配設された第2導電型の第2の半導体層とを備え、
上記第1の半導体層及び第2の半導体層が屈折率の減少に伴って熱伝導率が増加する材料により構成され、第1の半導体層と第1のガイド層とから定まる熱抵抗が第2のガイド層と第2の半導体層とから定まる熱抵抗より小さくかつ第1の半導体層と第1のガイド層とから定まる実効屈折率が第2のガイド層と第2の半導体層とから定まる実効屈折率より低いことを特徴とする半導体レーザ装置。
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