JP2008084983A - 搬送装置、洗浄システム、及び乾燥システム - Google Patents
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Abstract
【課題】搬送装置が占める床面積を減少させるとともに、搬送時間の短縮を実現可能な搬送装置、洗浄システム、及び乾燥システムを提供する。
【解決手段】複数の板状の搬送対象物がそれぞれ水平状態で収納された搬送容器と、搬送対象物の第1面を保持した状態で搬送容器から搬送対象物を取り出す第1搬送部と、第1搬送部が保持した搬送対象物の第1面とは別の第2面を非接触保持することにより、第1搬送部から直接、搬送対象物を受け取る第2搬送部と、を備える。
【選択図】図2
【解決手段】複数の板状の搬送対象物がそれぞれ水平状態で収納された搬送容器と、搬送対象物の第1面を保持した状態で搬送容器から搬送対象物を取り出す第1搬送部と、第1搬送部が保持した搬送対象物の第1面とは別の第2面を非接触保持することにより、第1搬送部から直接、搬送対象物を受け取る第2搬送部と、を備える。
【選択図】図2
Description
本発明は、半導体ウエハ、液晶基板その他の搬送対象物を搬送するための搬送装置、並びに、この搬送装置を用いた洗浄システム及び乾燥システムに関する。
従来の搬送装置としては図11に示す搬送装置155があり、この搬送装置は、半導体ウエハその他の搬送対象物を洗浄装置や乾燥装置に搬送する。この搬送装置155は、載置台18上の搬送容器17に収納されたウエハWを取り出す第1搬送用ロボット165と、この第1搬送用ロボット165が取り出したウエハWを載置する中間ステージ175と、この中間ステージ175に載置されたウエハWを保持して洗浄装置や乾燥装置(不図示)へ搬送する第2搬送用ロボット185と、を備える。ここで、図11は、従来の搬送装置の構成を簡略化して示す側面図である。
第1搬送用ロボット165は、ロボット本体169に第1アーム170A、第2アーム170B、及びハンド部170Cが順次連設されたものである。ここで、ハンド部170Cは、ウエハWの下面を接触保持するすくい上げハンドである。ロボット本体169と第1アーム170Aとの間に第1軸171A、第1アーム170Aと第2アーム170Bとの間に第2軸171B、第2アーム170Bとハンド部170Cとの間に第3軸171Cがそれぞれ配設される。第1アーム170A、第2アーム170B及びハンド部170Cは、第1軸171A、第2軸171B及び第3軸171Cを介して、それぞれ水平面(図11の紙面に垂直な面であって、図11の左右方向に延びる線を含む面)内で回転可能とされている。また、第1軸171Aを伸縮させることにより、ハンド部170Cの高さを調整可能である。
一方、第2搬送用ロボット185は、ロボット本体189に第1アーム190A、第2アーム190B、第3アーム190C及びハンド部190Dが順次連設されたものである。ここで、ハンド部190Dは、ウエハWの下面を接触保持するすくい上げハンドである。ロボット本体189と第1アーム190Aとの間に第1軸191A、第1アーム190Aと第2アーム190Bとの間に第2軸191B、第2アーム190Bと第3アーム190Cとの間に第3軸191C、第3アーム190Cとハンド部190Dとの間に第4軸191Dがそれぞれ配設される。第1アーム190A、第2アーム190B及び第3アーム190Cは、第1軸191A、第2軸191B及び第3軸191Cを介して、水平面内で回転可能に設けられている。また、第1軸191Aを伸縮させることにより、ハンド部190Dの高さを調整可能である。さらに、第4軸191Dを介してハンド部190Dが水平面内及び水平軸の周りを回転可能に設けられる。
この搬送装置155では、次のようにウエハWを保持、搬送する。
まず、第1搬送用ロボット165は、第1軸171A、第1アーム170A、第2アーム170B及び第3アーム170Cの作用により、ハンド部170Cを搬送容器17内へ挿入して、ウエハWをすくい上げて、ウエハWの下面を接触保持する。この状態から、ハンド部170Cを水平面内で回転させ、かつ、第1軸171Aにより高さを調整し、ハンド部170Cが保持したウエハWを中間ステージ175上に載置する。
つづいて、第2搬送用ロボット185は、第1軸191A、第1アーム190A、第2アーム190B、及び第3アーム190Cの作用により、ハンド部190Dを中間ステージ175上に配置し、ウエハWをすくい上げて、ウエハWの下面を接触保持する。この状態から、第3アーム190C及びハンド部190Dを水平面内で回転させ、かつ、第1軸191Aにより高さを調整し、ハンド部190Dが保持したウエハWを洗浄装置又は乾燥装置に受け渡す。
このように、搬送装置155においては、ハンド部170CによりウエハWを搬送容器17から中間ステージ175へ搬送し、ハンド部190Dにより中間ステージ175から洗浄装置又は乾燥装置にウエハWを搬送する。この間、ハンド部170C及びハンド部190DはウエハWの下面を接触保持して、搬送容器17から洗浄装置又は乾燥装置まで確実にウエハWを搬送する。また、洗浄装置又は乾燥装置から搬送容器17への搬送も同様である。
しかしながら、上述の搬送装置155では、第1搬送用ロボット165のハンド部170C及び第2搬送用ロボット185のハンド部190Dが、搬送対象物を接触保持するすくい上げハンドであるため、上面が処理面であるウエハWの搬送にあたっては、処理面の汚染、破損防止のために、下面を接触保持している。これにより、第1搬送用ロボット165と第2搬送用ロボット185との間のウエハWの受け渡しには、中間ステージ175が必須となるため、搬送装置155全体が占める床面積が大きくなり、コストが増大するという問題がある。この問題は、大量のウエハの処理を行うために、搬送装置を複数並べることの多い生産現場では顕著である。また、ウエハWを中間ステージ175に載置した第1搬送用ロボット165(又は、第2搬送用ロボット185)を中間ステージ175上から待避させた後でなければ、第2搬送用ロボット185(又は、第1搬送用ロボット165)がウエハWをすくい上げることができないため、搬送時間が長くなっていた。
そこで本発明は、中間ステージを使わない構成として、搬送装置が占める床面積を減少させるとともに、搬送時間の短縮を実現可能な搬送装置、洗浄システム、及び乾燥システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の搬送装置は、板状の搬送対象物が水平状態で収納された搬送容器と、搬送対象物の第1面を保持した状態で搬送容器から搬送対象物を取り出す第1搬送部と、第1搬送部が保持した搬送対象物の第1面とは別の第2面を非接触保持することにより、第1搬送部から直接、搬送対象物を受け取る第2搬送部と、を備えることを特徴としている。
本発明の搬送装置において、第1搬送部は、搬送対象物の第1面を非接触保持することを特徴とする。
本発明の搬送装置において、搬送対象物の第2面は、処理が施される処理面であることを特徴とする。
本発明の搬送装置において、第2搬送部は、旋回流により発生する負圧の作用で、搬送対象物の第2面を非接触保持することを特徴とする。
本発明の洗浄システムは、複数の板状の搬送対象物が水平状態で収納された搬送容器と、搬送容器に収納された搬送対象物を、第1面を保持した状態で取り出す第1搬送部と、第1搬送部が保持した搬送対象物の第1面とは別の第2面を非接触保持することにより、第1搬送部から直接、搬送対象物を受け取る第2搬送部と、第2搬送部が搬送した搬送対象物を洗浄槽内に収容して洗浄を行う洗浄装置と、を備え、この洗浄装置は、洗浄槽内に搬入された搬送対象物の第1面を保持する保持手段を具備することを特徴とする。
本発明の洗浄システムにおいて、保持手段は、洗浄装置の傾きにより、前記搬送対象物を洗浄槽に立て掛け、前記搬送対象物の第1面を保持することを特徴とする。
本発明の洗浄システムにおいて、洗浄装置は、装置躯体に当接して前記洗浄槽を構成すると共に、前記搬送対象物の外形に対応する開口が形成された一側壁を備え、前記保持手段は、少なくとも前記搬送対象物を立て掛け可能に傾いて構成された前記一側壁と、前記一側壁の内側の開口下部に配された受け部材によって、前記一側壁の内側に搬入された前記搬送対象物の第1面を保持可能として、前記搬送対象物を縦方向に起立状態とすることを特徴とする。
本発明の洗浄システムにおいて、保持手段は、旋回流により発生する負圧の作用で、搬送対象物の第1面を非接触状態で保持することを特徴とする。
本発明の洗浄システムにおいて、洗浄装置は、装置躯体に当接して洗浄槽を構成すると共に、搬送対象物の外形に対応する開口が形成された一側壁を備え、保持手段は、一側壁の外側から開口を通して、一側壁の内側に搬入された搬送対象物の第1面を保持可能として、搬送対象物を縦方向に起立状態とすることを特徴とする。
本発明の洗浄システムにおいて、一側壁は、装置躯体から離間する方向に移動可能に構成され、一側壁が装置躯体から離間したときに搬送対象物が搬入されて保持手段により保持され、一側壁と装置躯体とを当接させることにより構成される洗浄槽内に収容されることを特徴とする。
本発明の洗浄システムにおいて、第1搬送部は、搬送対象物の第1面を非接触保持することを特徴とする。
本発明の洗浄システムにおいて、搬送対象物の第2面は、処理が施される処理面であることを特徴とする。
本発明の洗浄システムにおいて、第2搬送部は、旋回流により発生する負圧の作用で、搬送対象物の第2面を非接触保持することを特徴とする。
本発明の乾燥システムは、複数の板状の搬送対象物が水平状態で収納された搬送容器と、搬送容器に収納された搬送対象物を、第1面を保持した状態で取り出す第1搬送部と、第1搬送部が保持した搬送対象物の第1面とは別の第2面を非接触保持することにより、第1搬送部から直接、搬送対象物を受け取る第2搬送部と、第2搬送部が搬送した搬送対象物を乾燥槽内に収容して洗浄を行う洗浄装置と、を備え、洗浄装置は、洗浄槽内に搬入された搬送対象物の第1面を保持する保持手段を具備することを特徴としている。
本発明の搬送装置においては、第1搬送部が搬送容器から取り出した搬送対象物を受け取る第2搬送部が、この搬送対象物を非接触保持することができるため、中間ステージが不要であって、第1搬送部から直接搬送対象物を受け取ることができる。このため、搬送装置が占める床面積を減少させることができ、これによりコスト削減を実現することができる。
また、従来のように、第1搬送部又は第2搬送部が搬送対象物をいったん中間ステージに載置し、待避した後に、第2搬送物又は第1搬送部がウエハWをすくい上げるのに比べて、搬送容器から洗浄装置及び洗浄装置から搬送容器への搬送時間を短縮することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面に基づき説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る洗浄システム10の構成を、一部を切り欠いて示す斜視図である。図2は、本発明の実施形態に係る搬送装置の構成を簡略化して示す側面図である。図3は、搬送装置55の第2搬送用ロボット85のハンド部90Dの構成を示す斜視図である。
本実施形態に係る洗浄システム10は、洗浄後に、洗浄槽23(図10)を乾燥槽とする乾燥システムとして機能するものである。また、洗浄システム10は、洗浄工程を省略し、洗浄槽23を乾燥槽と捉えた乾燥システムとして利用することも可能である。ここで、図10(a)は洗浄装置11へのウエハWの受け渡し状態を示す、図9(a)のX−X線における縦断面図、図10(b)は洗浄装置11へウエハWがセットされた状態を示す縦断面図である。
図1に示す洗浄システム10は、搬送対象物としての半導体基板(例えばウエハW)を洗浄する複数台の洗浄装置11が配置された洗浄装置配置部12と、この洗浄装置配置部12に隣接して配置された薬液供給部13と、この薬液供給部13と反対の位置に配置されたウエハ給排部14と、洗浄装置配置部12とウエハ給排部14との間に洗浄装置配置部12から順に配置された第1搬送用ロボット65及び第2搬送用ロボット85と、薬液供給部13の上方に配置された電装部16とを有して構成される。
薬液供給部13は、アルカリ洗浄液、酸洗浄液、リンス液としての純水、並びに乾燥用流体としての有機溶剤及び不活性ガスなどを、洗浄装置配置部12の洗浄装置11へ供給するものである。尚、上記洗浄液及びリンス液を洗浄用流体と称する。また、上記ウエハ給排部14は、複数枚のウエハWが水平状態で収納された搬送容器17を載置する載置台18と、上記搬送容器17の蓋を開閉する図示しない容器オープナーとを備える。搬送容器17内のウエハWを洗浄装置11へ送り出す際、または洗浄装置11にて処理されたウエハWを搬送容器17内へ収納する際に、容器オープナーが搬送容器17の蓋を開ける。
図1及び図2に示すように、第1搬送用ロボット(第1搬送部)65は、ロボット本体69に第1アーム70A、第2アーム70B、第1ハンド部70C、及び第2ハンド部70Dが順次連設されたものである。ロボット本体69と第1アーム70Aとの間に第1軸71A、第1アーム70Aと第2アーム70Bとの間に第2軸71Bがそれぞれ配設される。また、第1ハンド部70C及び第2ハンド部70Dは、第2アーム70Bに対して、共通の第3軸71Cによって支持される。第1軸71A及び第2軸71Bを介して、第1アーム70A及び第2アーム70Bが矢印Rに示すように水平面(図2の紙面に垂直な面であって、図2の左右方向に延びる線を含む面)内で回転可能に設けられ、また、第3軸71Cを介して第1ハンド部70C及び第2ハンド部70Dも同様に水平面内で回転可能(矢印R)に設けられる。また、第1ハンド部70C及び第2ハンド部70Dは、第1軸71Aの伸縮により、矢印Sで示すように高さを調整可能である。さらに、ロボット本体69は、レール72(図1)に沿って複数配された搬送容器17中、ウエハWの搬出入が必要とされる搬送容器17へと移動可能に構成される。
第2搬送用ロボット(第2搬送部)85は、ロボット本体89に第1アーム90A、第2アーム90B、第3アーム90C及びハンド部90Dが順次連設されたものである。ロボット本体89と第1アーム90Aとの間に第1軸91A、第1アーム90Aと第2アーム90Bとの間に第2軸91B、第2アーム90Bと第3アーム90Cとの間に第3軸91C、第3アーム90Cとハンド部90Dとの間に第4軸91Dがそれぞれ配設される。第1軸91A、第2軸91B及び第3軸91Cを介して、第1アーム90A、第2アーム90B及び第3アーム90Cが矢印Pに示すように水平面内で回転可能に設けられ、また、第4軸91Dを介してハンド部90Dが水平軸の周りを回転可能に、つまり第3アーム90Cに対し矢印Q方向に回転可能に設けられる。また、ハンド部90Dは、第1軸91Aの伸縮により、矢印Tで示すように高さを調整可能である。さらに、ロボット本体89は、レール92(図1)に沿ってに沿って複数配された複数台の洗浄装置11中、ウエハWの搬出入が必要とされる洗浄装置11へと移動可能に構成される。
ここで、第1搬送用ロボット65の第1ハンド部70Cは、搬送容器17に収容されたウエハWの下面(第1面)3(図10)を接触保持して取り出す(搬出)ためのすくい上げハンドである。また、第2ハンド部70Dは、洗浄・乾燥されたウエハWの下面3を接触保持して搬送容器17へ収容する(搬入)ためのすくい上げハンドである。第2アーム70Bに対して第3軸71Cを介して二つのハンド部、即ち、第1ハンド部70C及び第2ハンド部70Dを配したのは、搬出用のハンド(第1ハンド部70C)と搬入用のハンド(第2ハンド部70D)を別個に設けることにより、洗浄前のウエハWと、洗浄・乾燥後の清浄なウエハWを別個のハンド部に保持させ、洗浄前のウエハWに付着していたパーティクルが、ハンド部を介して洗浄・乾燥後の清浄なウエハWに付着することを防止するものである。
これに対して、図3に示すように、第2搬送用ロボット85のハンド部90Dには、特開2002−64130号公報に記載の如く、旋回流により発生する負圧の作用でウエハWの処理面としての上面(第2面)2(図1、図7)を非接触状態で保持する非接触保持具92が複数備えられている。このように、ハンド部90Dに非接触保持具92を用いたことにより、処理面としての上面2の汚染、破損なしに搬送を行うことができる。さらに、第1ハンド部70CでウエハWの下面3を保持し、ハンド部90DでウエハWの上面2を保持することができるため、従来のような中間ステージが不要であって、第1ハンド部70C及びハンド部90D間で直接ウエハWを受け渡しすることができる。これにより、搬送装置55が占める床面積を減少させることができ、コストを低減することが可能となる。また、従来のように、第1搬送用ロボット165(又は、第2搬送用ロボット185)がウエハWをいったん中間ステージに載置し、待避した後に、第2搬送用ロボット185(又は、第1搬送用ロボット165)がウエハWをすくい上げるのに比べて、搬送容器17から洗浄装置11への搬送時間を短縮することができる。
なお、第1ハンド部70C及び第2ハンド部70Dとしては、すくい上げハンドのほか、真空吸着ハンドを用いることもできる。また、ハンド部90Dと同様に非接触補治具を設けて、旋回流により発生する負圧の作用でウエハWの下面3を非接触で保持させることもできる。これにより、ウエハWの下面3の汚染、破損を防止することができる。また、ウエハWの下面3が処理面であっても、非接触であるため、汚染、破損なしに保持、搬送することができる。
また、第1搬送部は、ウエハWを搬送容器17から取り出して、その下面3を保持した状態で第2搬送ロボット85に受け渡し可能であれば、第1搬送用ロボット65以外の形態とすることもできる。さらに、第2搬送部は、ウエハWを第1搬送用ロボット65から受け取り、その上面3を非接触保持した状態で洗浄装置11に受け渡し可能であれば、第2搬送用ロボット85以外の形態とすることもできる。
洗浄装置11は、図9、図10に示すように、基本構造となるボックス形状の装置躯体29内に、洗浄液、純水を貯液してウエハWの洗浄を行う扁平ボックス形状の洗浄槽23を備え、例えば超音波振動装置(不図示)が励振する超音波を用いて洗浄槽23内に収納したウエハWを洗浄する。ここで、図9(a)は洗浄装置11へのウエハWの搬入状態を示す斜視図、図9(b)は洗浄装置11へウエハWがセットされた状態を示す斜視図である。
この洗浄槽23は、装置躯体29に対して接離可能な一側壁としての正面壁28を、装置躯体29に当接することで構成される。この正面壁28には、ウエハWの外形に対応する形状の開口30が形成されている。詳しくはウエハWの外形より所定の幅、小径に開口30が形成されており、図10に示すようにウエハWの下面3の周縁部が正面壁28の開口部30の周囲に密着されるように形成される。この場合、図10に示すように洗浄装置11は、正面壁28側に対して、所定の角度α傾いた構成となっており、かつ、正面壁28の内側で開口30の下部にウエハWの下端を支持する受け部材31備えられていることにより、ウエハWは開口30の周囲に立て掛けられて保持された状態となる。従って、正面壁28の傾き及び開口30下部の受け部材31によって、ウエハWの保持手段が構成される。尚、洗浄装置11の傾きαは、少なくとも、ウエハWを正面壁28上に立て掛け可能な角度が必要であり、0°<α≦10°が好ましく、3°がより好ましい。ウエハWの洗浄時には、洗浄装置11内が薬液、純水等の液体によって満たされるが、ウエハWは、液体の水圧により、開口30の周囲により密着した状態となり、液密状態が保持され、ウエハWの上面2のみが洗浄される。また、正面壁28内側の開口30の周囲に複数のピンを植設した場合は、正面壁28上に配されたウエハWと正面壁28の間に間隙を設けることにより、洗浄装置11の内部に満たされた薬液、純水等の液体をウエハWの下面3側に流出させることにより、ウエハWの下面3をも洗浄することが可能である。
尚、洗浄装置11を傾けることにより、ウエハWを保持する構成ではなく、洗浄槽23内に収容されたウエハWを、正面壁28の外側に配置されたウエハ保持装置により、開口30を通して、下面3を非接触保持することによってもウエハWの固定が可能であり、ハンド部90Dは、正面壁28に対してウエハWを立て掛けるのではなく、正面壁28の外側に配置され、開口30を通してウエハWを保持するウエハ保持装置にウエハWを受け渡すことにより、洗浄装置11内におけるウエハWの固定を行うものである。その場合、ウエハ保持装置は、ハンド部90Dと同様に非接触保持具を設けて、旋回流により発生する負圧の作用でウエハWの下面3を非接触で保持するものが好ましい。
また、電装部16は、洗浄装置配置部12の各洗浄装置11、薬液供給部13、ウエハ給排部14、第1搬送用ロボット65及び第2搬送用ロボット85へ電力を供給する。この電装部16は、薬液供給部13の上方に配置されることで、洗浄液等の液体が掛かることが防止される。その他、洗浄システム10には、洗浄装置配置部12の上方及び下方に各種の配管が設置されている。
次に、図4〜図10を参照しつつ、搬送装置55におけるウエハWの保持、搬送について説明する。ここで、図4は、搬送装置55内でのウエハWの取り出し状態を示す側面図である。
まず、図4に示すように、第1搬送用ロボット65は、ウエハ給排部14における搬送容器17の開動作時に、第1軸71A、第1アーム70A及び第2アーム70Bの作用により、第1ハンド部70Cを搬送容器17内へ挿入して、ウエハWをすくい上げて、ウエハWの下面3を接触保持する。この状態から、ロボット本体19がレール72に沿って第2搬送用ロボット85に対応した位置に移動するとともに、第1ハンド部70Cを水平面内で回転させて、ウエハWを保持した第1ハンド部70Cを第2搬送用ロボット85側の受け渡し位置に配置する。
一方、第2搬送用ロボット85では、第1軸91A、第1アーム90A、第2アーム90B及び第3アーム90Cの作用でハンド部90Dを上記受け渡し位置に配置する。
この受け渡し位置において、ハンド部90Dは、第1ハンド部70Cから直接ウエハWを受け取り、ウエハWの上面2を非接触状態で保持する(図5〜図7)。ここで、図5は、搬送装置55内でのウエハWの受け渡し状態を示す側面図である。図6は、搬送装置55内でのウエハWの受け渡し状態を示す、図5のVI部分の拡大図である。図7は、第2搬送用ロボット85のハンド部90DがウエハWを非接触保持している状態を示す斜視図である。
つづいて、ロボット本体89がレール92に沿ってウエハWが必要とされる洗浄装置11に対応した位置へ移動し、ハンド部90Dが保持したウエハWを所望の洗浄装置11の正面壁28内側の開口30周囲へウエハWを設置する(図8〜図10)。ここで、図8は、第2搬送ロボット85から洗浄装置11へのウエハの受け渡し状態を示す側面図である。
ウエハWの洗浄装置11への搬入(図9(a))及び受け渡し(図10(a))では、正面壁28が装置躯体29から離間し、第2搬送用ロボット85のハンド部90DがウエハWの上面2を非接触状態で保持して正面壁28と装置躯体29との間に入り、正面壁30内側の受け部材31上にウエハWの下端を置き、ウエハWの下面3の周縁部を正面壁内側の開口30に密着するように設置することで、ウエハWは洗浄装置11の傾きにより、正面壁28に立て掛けられて保持された状態となり、ウエハWの受け渡しが完了し、第2搬送用ロボット85のハンド部90Dが洗浄装置11内から退避し、洗浄装置11の洗浄槽23内に搬入される。ウエハWが洗浄槽23内に搬入された後に、図9(a)、及び図10(b)に示すように、正面壁28が装置躯体29に当接して洗浄槽23が構成され、洗浄液等の貯液が可能となり、洗浄及びその後の乾燥が可能となる。
洗浄装置11による洗浄、乾燥後、正面壁28が装置躯体29から離間し、第2搬送用ロボット85は、ロボット本体89、第1軸91A、第1アーム90A、第2アーム90B及び第3アーム90Cの動作によって、ハンド部90Dが、正面壁28と装置躯体29との離間箇所へと進入し、洗浄装置11にて洗浄及び乾燥処理されたウエハWの上面2を非接触状態で保持して、正面壁28の内側から受け取る。その後、ウエハWは上記受け渡し位置でロボット本体69の第2ハンド部70Dに受け渡され、ロボット本体69は、このウエハWをウエハ給排部14における搬送容器17内へ収納する。
以上のように構成されたことから、上記実施形態によれば、次の効果(1)〜(4)を奏する。
(1)ハンド部90Dに非接触保持具92を用いたことにより、処理面としての上面2の汚染、破損なしに搬送を行うことができる。
(2)第1ハンド部70C及び第2ハンド部70DでウエハWの下面3を保持し、ハンド部90DでウエハWの上面2を保持することができるため、従来のような中間ステージが不要であって、第1ハンド部70Cからハンド部90Dへ、及び、ハンド部90Dから第2ハンド部70Dへ、直接ウエハWを受け渡しすることができる。
(3)(2)により、従来のような中間ステージが不要であって、搬送装置55が占める床面積を減少させることができ、コストを低減することが可能となる。
(4)(2)により、従来のように、第1搬送用ロボット165又は第2搬送用ロボット185がウエハWをいったん中間ステージに載置し、待避した後に、第2搬送用ロボット185又は第1搬送用ロボット165がウエハWをすくい上げるのに比べて、搬送容器17から洗浄装置11、及び洗浄装置11から搬送容器17への搬送時間を短縮することができる。
(1)ハンド部90Dに非接触保持具92を用いたことにより、処理面としての上面2の汚染、破損なしに搬送を行うことができる。
(2)第1ハンド部70C及び第2ハンド部70DでウエハWの下面3を保持し、ハンド部90DでウエハWの上面2を保持することができるため、従来のような中間ステージが不要であって、第1ハンド部70Cからハンド部90Dへ、及び、ハンド部90Dから第2ハンド部70Dへ、直接ウエハWを受け渡しすることができる。
(3)(2)により、従来のような中間ステージが不要であって、搬送装置55が占める床面積を減少させることができ、コストを低減することが可能となる。
(4)(2)により、従来のように、第1搬送用ロボット165又は第2搬送用ロボット185がウエハWをいったん中間ステージに載置し、待避した後に、第2搬送用ロボット185又は第1搬送用ロボット165がウエハWをすくい上げるのに比べて、搬送容器17から洗浄装置11、及び洗浄装置11から搬送容器17への搬送時間を短縮することができる。
本発明について上記実施形態を参照しつつ説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、改良の目的または本発明の思想の範囲内において改良または変更が可能である。
2 上面(第2面)
3 下面(第1面)
11 洗浄装置
12 洗浄装置配置部
23 洗浄槽
28 正面壁(一側壁)
29 装置躯体
30 開口
65 第1搬送ロボット(第1搬送部)
70C 第1ハンド部
70D 第2ハンド部
85 第2搬送ロボット(第2搬送部)
90D ハンド部
92 非接触保持具
W ウエハ(搬送対象物)
3 下面(第1面)
11 洗浄装置
12 洗浄装置配置部
23 洗浄槽
28 正面壁(一側壁)
29 装置躯体
30 開口
65 第1搬送ロボット(第1搬送部)
70C 第1ハンド部
70D 第2ハンド部
85 第2搬送ロボット(第2搬送部)
90D ハンド部
92 非接触保持具
W ウエハ(搬送対象物)
Claims (14)
- 板状の搬送対象物が水平状態で収納された搬送容器と、
前記搬送対象物の第1面を保持した状態で前記搬送容器から前記搬送対象物を取り出す第1搬送部と、
前記第1搬送部が保持した前記搬送対象物の前記第1面とは別の第2面を非接触保持することにより、前記第1搬送部から直接、前記搬送対象物を受け取る第2搬送部と、
を備えることを特徴とする搬送装置。 - 前記第1搬送部は、前記搬送対象物の第1面を非接触保持することを特徴とする請求項1に記載の搬送装置。
- 前記搬送対象物の第2面は、処理が施される処理面であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の搬送装置。
- 前記第2搬送部は、旋回流により発生する負圧の作用で、前記搬送対象物の第2面を非接触保持することを特徴とする請求項1乃至請求項3のうち、いずれか1に記載の搬送装置。
- 複数の板状の搬送対象物が水平状態で収納された搬送容器と、
前記搬送容器に収納された前記搬送対象物を、第1面を保持した状態で取り出す第1搬送部と、
前記第1搬送部が保持した前記搬送対象物の前記第1面とは別の第2面を非接触保持することにより、前記第1搬送部から直接、前記搬送対象物を受け取る第2搬送部と、
前記第2搬送部が搬送した前記搬送対象物を洗浄槽内に収容して洗浄を行う洗浄装置と、を備え、
前記洗浄装置は、
前記洗浄槽内に搬入された前記搬送対象物の第1面を保持する保持手段を具備すること
を特徴とする洗浄システム。 - 前記保持手段は、洗浄装置の傾きにより、前記搬送対象物を洗浄槽に立て掛け、前記搬送対象物の第1面を保持することを特徴とする請求項5に記載の洗浄システム。
- 前記洗浄装置は、装置躯体に当接して前記洗浄槽を構成すると共に、前記搬送対象物の外形に対応する開口が形成された一側壁を備え、
前記保持手段は、少なくとも前記搬送対象物を立て掛け可能に傾いて構成された前記一側壁と、前記一側壁の内側の開口下部に配された受け部材によって、前記一側壁の内側に搬入された前記搬送対象物の第1面を保持可能として、前記搬送対象物を縦方向に起立状態とすることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の洗浄システム。 - 前記保持手段は、旋回流により発生する負圧の作用で、前記搬送対象物の第1面を非接触状態で保持することを特徴とする請求項5に記載の洗浄システム。
- 前記洗浄装置は、装置躯体に当接して前記洗浄槽を構成すると共に、前記搬送対象物の外形に対応する開口が形成された一側壁を備え、
前記保持手段は、前記一側壁の外側から前記開口を通して、前記一側壁の内側に搬入された前記搬送対象物の第1面を保持可能として、前記搬送対象物を縦方向に起立状態とすることを特徴とする請求項5又は請求項8に記載の洗浄システム。 - 前記一側壁は、前記装置躯体から離間する方向に移動可能に構成され、前記一側壁が前記装置躯体から離間したときに前記搬送対象物が搬入されて保持手段により保持され、前記一側壁と前記装置躯体とを当接させることにより構成される洗浄槽内に収容されることを特徴とする請求項7又は請求項9に記載の洗浄システム。
- 前記第1搬送部は、前記搬送対象物の第1面を非接触保持することを特徴とする請求項5乃至請求項10のうち、いずれか1に記載の洗浄システム。
- 前記搬送対象物の第2面は、処理が施される処理面であることを特徴とする請求項5乃至請求項11のうち、いずれか1に記載の洗浄システム。
- 前記第2搬送部は、旋回流により発生する負圧の作用で、前記搬送対象物の第2面を非接触保持することを特徴とする請求項5乃至請求項12のうち、いずれか1に記載の洗浄システム。
- 板状の搬送対象物が水平状態で収納された搬送容器と、
前記搬送容器に収納された前記搬送対象物を、第1面を保持した状態で取り出す第1搬送部と、
前記第1搬送部が保持した前記搬送対象物の前記第1面とは別の第2面を非接触保持することにより、前記第1搬送部から直接、前記搬送対象物を受け取る第2搬送部と、
前記第2搬送部が搬送した前記搬送対象物を乾燥槽内に収容して洗浄を行う洗浄装置と、を備え、
前記洗浄装置は、
前記洗浄槽内に搬入された前記搬送対象物の第1面を保持する保持手段を具備すること
を特徴とする乾燥システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006261376A JP2008084983A (ja) | 2006-09-26 | 2006-09-26 | 搬送装置、洗浄システム、及び乾燥システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006261376A JP2008084983A (ja) | 2006-09-26 | 2006-09-26 | 搬送装置、洗浄システム、及び乾燥システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008084983A true JP2008084983A (ja) | 2008-04-10 |
Family
ID=39355545
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006261376A Pending JP2008084983A (ja) | 2006-09-26 | 2006-09-26 | 搬送装置、洗浄システム、及び乾燥システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008084983A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009272425A (ja) * | 2008-05-07 | 2009-11-19 | Taiyo:Kk | 基板搬送装置 |
JP2011235411A (ja) * | 2010-05-12 | 2011-11-24 | Canon Inc | ワーク搬送システム |
KR101103561B1 (ko) | 2009-07-13 | 2012-01-06 | 로체 시스템즈(주) | 웨이퍼 이송용 로봇의 핑거 세정방법 및 이를 위한 클리너 모듈 |
-
2006
- 2006-09-26 JP JP2006261376A patent/JP2008084983A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009272425A (ja) * | 2008-05-07 | 2009-11-19 | Taiyo:Kk | 基板搬送装置 |
KR101103561B1 (ko) | 2009-07-13 | 2012-01-06 | 로체 시스템즈(주) | 웨이퍼 이송용 로봇의 핑거 세정방법 및 이를 위한 클리너 모듈 |
JP2011235411A (ja) * | 2010-05-12 | 2011-11-24 | Canon Inc | ワーク搬送システム |
US9022716B2 (en) | 2010-05-12 | 2015-05-05 | Canon Kabushiki Kaisha | Work conveying system |
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