JP2008083865A - 異常監視装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】規定の順序で動作が変化する機器について正常・異常の判定が可能な異常監視装置を提供する。
【解決手段】機器Xは規定順序で複数種類の動作を行う。機器Xの動作により生じる対象信号を信号入力部2が取り込み、特徴抽出部3が抽出した対象信号の特徴量を競合学習型ニューラルネットワーク1に入力する。競合学習型ニューラルネットワーク1の動作状態はクラスタリングマップ5における発火位置に反映される。機器Xの一連の動作に応じたクラスタリングマップ5の発火位置の変化パターンを動作パターンとし、動作パターン記憶部6が記憶した機器Xの正常時の動作パターンと、機器Xの実際の動作時における動作パターンとの類似度を判定部7において評価する。判定部7での評価により、機器Xの各動作における異常だけではなく、機器Xの動作順序の異常も検出可能になる。
【選択図】図1

Description

本発明は、機器の動作により生じる対象信号から抽出した特徴量を用いて機器の異常の有無を判断する異常監視装置に関するものである。
従来から、機器の動作により生じる音波や振動を用いて機器が正常に動作しているか機器に異常が発生しているかを判断する装置が種々提案されている。この種の装置では、機器が発生する音波や振動を検出するためのようなセンサ(トランスデューサ)を備える信号入力部を設け、音波や振動を電気信号に変換して解析の対象とする対象信号に用いている。また、機器の様々な動作における異常を判定するために、機器の動作により生じる対象信号から複数個のパラメータからなる特徴量を抽出し、特徴量におけるパラメータの分布パターンを、ニューラルネットワーク(ニューロコンピュータ)で分類することにより、機器が正常に動作しているか機器に異常が生じているかを判定することが考えられている。
特徴量におけるパラメータの分布パターンを分類するためのニューラルネットワークとしては、競合学習型ニューラルネットワーク(自己組織化マップ=SOM)を採用することが提案されている。競合学習型ニューラルネットワークは、入力層と出力層との2層からなるニューラルネットワークであり、学習モードと検査モードとの2動作を行う。
学習モードでは、教師信号を用いずに学習データを与える。学習データにカテゴリを与えておけば、出力層のニューロンにカテゴリを対応付けることができ、同種のカテゴリに属するニューロンからなるクラスタを形成することができる。したがって、学習モードでは、出力層のニューロンのクラスタにカテゴリを示すクラスタリングマップを対応付けることができる。
検査モードでは、分類しようとする特徴量(入力データ)を学習済みの競合学習型ニューラルネットワークに与え、クラスタリングマップにおいて発火したニューロンが属するクラスタのカテゴリをクラスタリングマップに照合することによって、入力データのカテゴリを分類することができる(たとえば、特許文献1参照)。
特開2004−354111号公報
上述したように、対象信号の特徴量をニューラルネットワークで分類する技術を採用すれば、機器が正常に動作しているか機器に異常が生じているかを判定することができる。一方、マシニングセンタやターニングセンタのような多数個の工具を取り換えて一連の加工を行う機器、あるいはマッサージ機のような所定のシーケンスに従って一連の動作を行う機器では、機器の動作が規定の順序で変化するから、正常と判断すべき特徴量も機器の動作に応じて変化する。
一般に、ニューラルネットワークでは特徴量の静的な分布パターンを分類するから、機器の動作が変化したときには正常か異常かの判断ができなくなる。機器の各動作ごとに正常な状態をニューラルネットワークに学習させることは可能であるから、機器の動作に応じてニューラルネットワークの出力層の各ニューロンに設定した重みベクトルを切り換えれば、機器の動作に対応した正常・異常の判定が可能になると考えられるが、機器の動作の変化のたびに重みベクトルを切り換えることは、処理負荷の大幅な増加になり、適切な対応策とは言えない。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、規定の順序で動作が変化する機器についても正常・異常の判定が可能な異常監視装置を提供することにある。
請求項1の発明は、規定した順序で複数種類の動作を行う機器の動作により生じる対象信号を取り込む信号入力部と、対象信号について複数のパラメータからなる特徴量を抽出する特徴抽出部と、特徴抽出部により抽出した特徴量を入力データとし学習データを用いてあらかじめ学習したカテゴリに従って入力データを分類する競合学習型ニューラルネットワークと、規定順序での機器の既知動作に対する競合学習型ニューラルネットワークの動作状態の変化パターンを動作パターンとして記憶する動作パターン記憶部と、機器の動作中において得られる競合学習型ニューラルネットワークの動作状態の変化パターンと動作パターン記憶部に記憶した動作パターンとの類似度を評価することにより機器の異常の有無を判定する判定部とを備えることを特徴とする。
この構成によれば、機器の動作の変化パターンと競合学習型ニューラルネットワークの動作状態の変化パターンとを対応付けて動作パターンとして記憶しておき、機器の動作中における競合学習型ニューラルネットワークの動作状態の変化パターンと記憶した動作パターンとの類似度によって機器の異常の有無を判定するから、機器の各動作における異常の有無を検出することができる上に、機器の動作の順序についても異常の有無を検出することができる。ここに、機器の動作の順序に関する異常とは、順序が入れ替わることや、予定していた動作が脱漏することを意味している。機器がマシニングセンタのような加工機である場合には、加工順序を間違った場合や予定していた加工が行われなかった場合に相当する。
請求項2の発明では、請求項1の発明において、カテゴリが位置に対応付けられ前記競合学習型ニューラルネットワークによる分類結果を位置で示すクラスタリングマップを備え、前記動作パターン記憶部は、規定順序での機器の既知動作に対するクラスタリングマップにおける位置の変化パターンを動作パターンとして記憶することを特徴とする。
この構成によれば、クラスタリングマップでの出力(発火したニューロン)の位置変化を評価するだけで機器の異常の有無を監視することができる。
請求項3の発明では、請求項1の発明において、前記競合学習型ニューラルネットワークの学習を行うことにより出力層の各ニューロンに機器の動作ごとの重みベクトルを対応付けた状態において、前記動作パターン記憶部は、規定順序での機器の既知動作における入力データと各動作における各ニューロンの重みベクトルとのユークリッド距離の分布の変化パターンを動作パターンとして記憶することを特徴とする。
この構成によれば、クラスタリングマップを用いることなく機器の異常の有無を監視することができる。また、ユークリッド距離の分布の変化パターンを用いるから、クラスタリングマップを用いる場合よりも情報量が増加することになり、判定の精度を高めることが可能になる。
本発明の構成によれば、動作が時間経過に伴って規定の順序で変化する機器においても異常の有無を判定することができるという利点がある。また、機器の動作の順序について動作パターンを評価するから、機器の動作の順序について異常の有無を検出することができ、しかも動作パターンを評価することによって機器の各動作ごとに異常の有無を検出することになり、機器の動作ごとの異常の有無と機器の動作順序の異常の有無とを監視できるという利点がある。
本実施形態で説明する異常監視装置では、図1に示すように、教師なしの競合学習型ニューラルネットワーク(以下、単に「ニューラルネット」と呼ぶ)1を用いている。ニューラルネット1は、図2に示すように、それぞれ入力層11と出力層12との2層からなり、出力層12の各ニューロンN2が入力層11のすべてのニューロンN1とそれぞれ結合された構成を有している。ニューラルネット1は、逐次処理型のコンピュータで適宜のアプリケーションプログラムを実行することにより実現する場合を想定しているが、専用のニューロコンピュータを用いることも可能である。
ニューラルネット1の動作には、学習モードと検査モードとがあり、学習モードにおいて適宜の学習データを用いて学習した後に、検査モードにおいて実際の対象信号から生成した特徴量(入力データ)のカテゴリを分類する。
ニューラルネット1を構成する入力層11のニューロンN1と出力層12のニューロンN2との結合度(重み係数)は可変であり、学習モードにおいて、学習データをニューラルネット1に入力することによりニューラルネット1を学習させ、入力層11の各ニューロンN1と出力層12の各ニューロンN2との重み係数を決める。言い換えると、出力層12の各ニューロンN2には、入力層11の各ニューロンN1との間の重み係数を要素とする重みベクトルが対応付けられる。したがって、重みベクトルは入力層11のニューロンN1と同数の要素を持ち、入力層11に入力される特徴量のパラメータの個数と重みベクトルの要素の個数とは一致する。
検査モードでは、カテゴリを判定すべき入力データをニューラルネット1の入力層11に与えると、出力層12のニューロンN2のうち、重みベクトルと入力データとのユークリッド距離が最小であるニューロンN2が発火する。学習モードにおいて出力層12のニューロンN2にカテゴリが対応付けられていれば、発火したニューロンN2の位置のカテゴリによって入力データのカテゴリを知ることができる。
出力層12のニューロンN2は、たとえば4×4個の領域を有する2次元のクラスタリングマップ5の各領域に一対一に対応付けられている。したがって、学習モードにおいて、クラスタリングマップ5の各領域に学習データのカテゴリを対応付けておけば、入力データにより発火したニューロンN2に対応するカテゴリをクラスタリングマップ5により知ることができる。
クラスタリングマップ5の各領域(実質的には出力層12の各ニューロンN2)にカテゴリを対応付けるに際しては、学習済みのニューラルネット1を出力層12から入力層11に向かって逆向きに動作させて出力層12の各ニューロンN2ごとに入力層11に与えたデータを推定し、推定したデータとのユークリッド距離がもっとも近い学習データのカテゴリを、出力層12における当該ニューロンN2のカテゴリに用いる。
言い換えると、出力層12の各ニューロンN2のカテゴリには、各ニューロンN2の重みベクトルとのユークリッド距離が最小である学習データのカテゴリを用いる。これにより、出力層12の各ニューロンN2のカテゴリには、学習データのカテゴリが反映される。また、多数個(たとえば、150個)の学習データを与えると、属性の類似度の高いカテゴリがクラスタリングマップ5上で近い位置に配置される。
したがって、出力層12のニューロンN2のうち同種のカテゴリに属する学習データに対応して発火したニューロンN2は、クラスタリングマップ5上で近い位置に集まりニューロンN2の集合からなるクラスタを形成する。学習モードでニューラルネット1に与えられる学習データは学習データ記憶部4に格納されており、必要に応じて学習データ記憶部4から読み出されてニューラルネット1に与えられる。
ニューラルネット1により分類する対象信号は、機器Xから得られる電気信号であって、たとえば、機器Xの動作音を検出するマイクロホン2aと、機器Xの動作時に生じる振動を検出する振動センサ2bとの少なくとも一方からなる信号入力部2の出力を用いる。信号入力部2の構成は機器Xの種類に応じて適宜に選択され、マイクロホン2a、振動センサ2bのほか、TVカメラ、匂いセンサなどの各種のセンサを単独または組み合わせて用いることができる。あるいはまた、機器Xが発生する信号を取り出して対象信号に用いることも可能である。
信号入力部2で得られた電気信号である対象信号は、特徴抽出部3に与えられ対象信号の特徴量が抽出される。本実施形態では、信号入力部2から特徴抽出部3に与えられる対象信号は振動成分を含む信号であって、特徴抽出部3に入力されることにより対象信号の振動成分を表す複数種類の特徴量が抽出される。
特徴抽出部3では、機器Xが発生する対象信号から同じ条件で特徴量を抽出するために、機器Xの動作に同期したタイミング信号(トリガ信号)を用いたり、対象信号の波形の特徴(たとえば、ひとまとまりの対象信号の開始点と終了点)を用いたりすることによって、対象信号の切り出し(セグメンテーション)を行った後、適宜の単位時間ごとの信号に分割し、単位時間毎に特徴量を抽出する。したがって、特徴抽出部3は信号入力部2から与えられる対象信号を一時的に記憶するバッファを備える。また、特徴抽出部3では、必要に応じて周波数帯域を制限するなどして、ノイズを低減させる前処理を行う。さらに、特徴抽出部3は対象信号をデジタル信号に変換する機能も備える。
説明を簡単にするために、ここでは、セグメンテーションを行った後の対象信号の振動成分から複数の周波数成分(周波数帯域ごとのパワー)を抽出し、各周波数成分を特徴量に用いるものとして説明する。周波数成分の抽出には、FFT(高速フーリエ変換)の技術、あるいは多数個のバンドパスフィルタからなるフィルタバンクを用いる。どの周波数成分を特徴量に用いるかは、対象とする機器Xや抽出しようとする異常に応じて適宜に選択される。特徴抽出部3から単位時間毎に得られた特徴量は、特徴量の抽出のたびにニューラルネット1にそれぞれ与えられる。
本実施形態のニューラルネット1では、学習モードにおいて設定されるカテゴリを「正常」のみとしている。したがって、上述したように、クラスタリングマップ5を作成するために学習済みのニューラルネット1を出力層12から入力層11に向かって逆向きに動作させることは必ずしも必要ではない。
ところで、本発明は機器Xが規定した順序で複数種類の動作を行う場合について、機器Xの各動作における異常だけではなく、機器Xの動作順序の異常についても検出可能とする点に特徴がある。機器Xの動作の種類は、上述したようにマシニングセンタのように複数個の工具を取り換えて様々な加工を行う際の動作、あるいはマッサージ機における揉みや叩きなどの様々な動作を意味しており、これらの動作は機器Xのプログラムによって順序が規定され、全体として一連の動作を行うように機器Xが制御される。
そこで、学習データ記憶部4には機器Xの各動作における「正常」な特徴量を格納し、各特徴量のカテゴリとして各動作を対応付ける。学習データ記憶部4に特徴量を格納する際には、機器Xの動作を示す信号を外部信号に用い、各特徴量に機器の各動作をカテゴリとして対応付ける。つまり、各動作ごとに正常であるときの特徴量が学習データ記憶部4に格納される。
学習データ記憶部4に格納された特徴量を学習データとして用いて、ニューラルネット1の学習を行うと、ニューラルネット1における出力層12の各ニューロンN2には重みベクトルが設定され、またクラスタリングマップ5の各位置には、各動作ごとの「正常」に対応するカテゴリが付与される。
上述の学習後にニューラルネット1を検査モードとし、機器Xから得られる実際の対象信号を入力すると、機器Xが正常に動作していれば、クラスタリングマップ5において各動作ごとの「正常」の位置にあるニューロンN2が順に発火することになる。つまり、上述のように学習させたニューラルネット1を用いると、機器Xが正常に動作している期間には、クラスタリングマップ5においてニューロンN2の発火する位置が決まった順序で変化する。逆に言えば、ニューロンN2の発火する位置の順序が異なっていれば異常と判断することができる。クラスタリングマップ5においてニューロンN2の発火する位置の変化パターン(位置変化の順序)は、ニューラルネット1の動作状態の変化パターンになる。
このことから、クラスタリングマップ5におけるニューロンN2の発火位置の変化パターンについて、機器Xが正常に動作しているときの変化パターンを基準に用い、機器Xが実際に動作しているときの変化パターンが基準から逸脱したときに、機器Xの動作が異常であると判断することが可能である。そこで、クラスタリングマップ5におけるニューロンN2の発火位置の変化パターンを基準として記憶する動作パターン記憶部6と、機器Xの実際の動作時に得られる変化パターンを基準の変化パターンと比較するための判定部7とを設けてある。
判定部7は、ファジィ論理の演算を行うものを用いて基準の動作パターンに相当するメンバシップ関数を設定しておき、機器Xの実際の動作時における変化パターンをメンバシップ関数によって評価する構成を採用することができるが、本実施形態では、ニューラルネット1とは別に設けた競合学習型ニューラルネットワーク(以下、ニューラルネットと略称する)を用いて判定部7を構成している。ニューラルネットでは変化パターンを動的に判定することはできないから、機器Xが一連の動作を終了するたびに変化パターンを判定する。
いま、機器Xが一連の動作において8種類の動作を行うものとする。これは、機器Xがマシニングセンタである場合にはワークの加工にあたって工具を8回交換する場合に相当する。一例として4×4個のニューロンN2を有したクラスタリングマップ5を用いる場合を想定する。機器Xは8動作であるから、一連の動作における変化パターンを判定するのに必要なニューラルネットの入力層のニューロンの個数は8個でよい。つまり、8入力のニューラルネットを用い、各入力に各動作を対応付けるとともに、各入力に与える値を4×4個のクラスタリングマップ5の位置とすれば、8動作の変化パターンを評価することができる。
ここでは説明のために、図3のようにクラスタリングマップ5の各ニューロンN2の位置を表すために符号1〜16を付与する。また、説明を簡単にするために、機器Xが正常に動作しているときに、クラスタリングマップ5のニューロンN2の発火位置からなるクラスタが、8種類の各動作についてそれぞれ隣接する4個ずつのニューロンN2に対応付けられているものとする。
ここでは、クラスタを構成する4個ずつのニューロンN2の位置に対応した符号に括弧を付けて表し、たとえば、8種類の動作に対して(1,2,5,6)→(6,7,10,11)→(3,4,7,8)→(6,7,10,11)→(11,12,15,16)→(6,7,10,11)→(9,10,13,14)→(6,7,10,11)という順序でクラスタの位置が変化するものとする。機器Xを実際に動作させたときの各動作では、各動作に対応するクラスタに含まれるニューロンN2が発火すれば、機器Xの動作が正常であると判断することができる。
動作パターン記憶部6には、学習データ記憶部4に格納された学習データを用いて機器Xが正常であるときの一連の動作を再現したときのクラスタリングマップ5におけるニューロンN2の発火位置の変化パターンを動作パターンとして記憶させる。したがって、動作パターンは機器Xの動作の種類と同数のパラメータで表され、学習データ記憶部4に格納された学習データが機器Xの一連の動作から求めたものであれば、動作パターン記憶部6には学習データの個数を機器Xの動作の種類で除した個数の動作パターンが格納される。
上述のように、判定部7では、8入力をそれぞれ機器Xの各動作に対応付けてあり、各入力に与える値をそれぞれクラスタリングマップ5の各ニューロンN2の位置としている。動作パターン記憶部6には、上述したように8個のパラメータからなる動作パターンが格納されているから、これを学習データに用いて判定部7としてのニューラルネットの学習を行う。
判定部7の学習後には、ニューラルネット1および判定部7を検査モードとし、機器Xを実際に動作させることによって、クラスタリングマップ5におけるニューロンN2の発火位置を取得する。判定部7は機器Xの一連の動作(8動作)の期間において取得した発火位置を一時記憶する機能を有し、機器Xの一連の動作が終了すると、記憶した発火位置のパターンを判定部7において判定する。
たとえば、機器Xの各動作に対するクラスタが上述のように設定されているものとし、機器Xが動作したときに図4のようにクラスタリングマップ5の発火位置が1→6→8→7→16→11→9→10と変化したとすると(上から下に向かって動作の順であり、黒塗りした部位が発火位置)、各動作についてそれぞれ設定されたクラスタ(一点鎖線で囲んだ領域)の範囲内のニューロンN2が発火しているので、判定部7では正常な動作と判定することになる。
一方、機器Xの各動作に対して図5のように発火位置が1→6→16→7→8→11→9→10と変化するときには、3番目と5番目との発火位置がクラスタに属していないから(3番目と5番目との動作が入れ代わったことによる)、判定部7では変化パターンの不一致が検出される。あるいはまた、図6のように発火位置が1→6→8→16→11→9→10→1と変化するときには、4番目と6番目との発火位置がクラスタに属していないから(4番目の動作が脱落したことによる)、図5の場合と同様に判定部7では変化パターンの不一致が検出される。
判定部7にはニューラルネットを用いているから、出力層において発火するニューロンの位置に応じて一致の程度(すなわち、動作パターン記憶部6に格納された変化パターンとの類似度)を評価することになる。なお、判定部7において不一致が検出されたときには、機器Xの動作の順序の異常と各動作ごとの異常とが考えられる。
上述した構成について、ニューラルネット1と判定部7との学習モードでの動作を図7にまとめて示す。図7においてステップS1〜S7はニューラルネット1の学習の手順を示し、ステップS8〜S14は判定部7の学習の手順を示している。まず、機器Xを作動させ一連の動作における最初の動作において(S1)、信号入力部2から対象信号を取り込み(S2)、特徴量抽出部3において特徴量を抽出し(S3)、この特徴量を学習データ記憶部4に格納する(S4)。ステップS2〜S4の処理を機器Xの一連の動作が終了するまで繰り返す(S5,S6)。また、機器Xを繰り返し動作させることによって、ステップS1〜S6の処理を繰り返し、学習データ記憶部4に規定した個数の学習データ(特徴量)を格納させる。学習データ記憶部4に格納する学習データの個数はニューラルネット1の学習に必要な個数であって、たとえば150個×8動作=1200個とする。
機器Xの各動作について正常のカテゴリに属する学習データが学習データ記憶部4に規定数だけ格納されると、この学習データを用いてニューラルネット1の学習を行い、ニューラルネット1における出力層12の各ニューロンN2に重みベクトルを設定する(S7)。
次に、学習データ記憶部4に格納された学習データを用い、機器Xの一連の動作に対応する学習データをニューラルネット1に順次与える(S8,S9,S11,S12)。つまり、機器Xの一連の動作における最初の動作に相当する学習データをニューラルネット1に入力し(S8,S9)、動作パターン記憶部6にクラスタリングマップ5の発火位置を取り込む(S10)。ステップS9,S10の処理を機器Xの一連の動作に対応した一組の学習データがニューラルネット1に与えられるまで繰り返し(S11,S12)、機器Xの一連の動作に対応した一組の動作パターンを動作パターン記憶部6に取り込む。
この動作を行うために、たとえば、動作パターン記憶部6にシフトレジスタを設けておき、ステップS8〜S12の処理により一連の動作に対応した8個の位置を順に取り込むと、これを動作パターンとして動作パターン記憶部6に記憶させる。
上述のように機器Xの一連の動作に対応した一組の動作パターンを動作パターン記憶部6に格納すると、別の学習データを用いてステップS8〜S12の処理を繰り返し、別の動作パターンを動作パターン記憶部6に格納する。同様の処理を動作パターン記憶部6に格納される動作パターンの個数が規定数(判定部7の学習が可能な個数であって、たとえば150個)に達するまで繰り返す(S13)。動作パターン記憶部6に規定数の動作パターンが登録された後には、この動作パターンを学習データに用いて判定部7の学習を行う(S14)。以上の動作によって、機器Xの動作について異常の有無を判定部7で判定することが可能になる。
一方、ニューラルネット1および判定部7を検査モードとした状態では、図8に示すように、一連の動作の最初の動作で機器Xを動作させ(S1)、信号入力部2で対象信号を取り込み(S2)、さらに特徴抽出部3で特徴量を抽出する(S3)。この特徴量はニューラルネット1に与えられ(S4)、クラスタリングマップ5の発火位置が判定部7に入力される(S5)。判定部7ではクラスタリングマップ5の発火位置を一時的に記憶し、機器Xの一連の動作のすべてについてクラスタリングマップ5の発火位置を収集すると(S6,S7)、これを動作パターンとしてニューラルネットに与えて学習した動作パターンとの類似度を判定するのである(S8)。
上述の構成例では、動作パターン記憶部6においてクラスタリングマップ5の発火位置の変化パターンを記憶する例を示したが、クラスタリングマップ5の発火位置はニューラルネット1の動作状態を表す情報の一例であって、機器Xの各動作に対応するニューラルネット1の動作状態は、入力データと出力層12の各ニューロンN2に対応付けた重みベクトルとのユークリッド距離の分布にも反映されている。したがって、上述したユークリッド距離の分布を機器Xの各動作ごとに求め、この分布の変化パターンを発火位置の変化パターンに代えて用いても、クラスタリングマップ5の発火位置の変化パターンを用いる場合と同様の判定が可能である。
すなわち、判定部7の学習の際に正常時のユークリッド距離の分布を求め、機器Xの各動作に応じた分布を機器Xの動作順序に対応付けた分布の変化パターンを動作パターンとして動作パターン記憶部6に記憶させる。ここでは、ニューラルネット1における出力層12のニューロンN2の個数が16個である場合を想定しているから、各ニューロンN2ごとにユークリッド距離を求めることにより16個のユークリッド距離が分布として得られる。また、機器Xは8動作であるから、動作パターンは16個×8動作=128個のパラメータで表されることになる。つまり、判定部7には128入力のニューラルネットを用いる。
動作パターン記憶部6に格納した動作パターンを用いて判定部7を学習させた後、機器Xの動作に関して異常の有無を判定する際には、ニューラルネット1および判定部7を検査モードとして機器Xを実際に動作させる。クラスタリングマップ5の発火位置の変化パターンを動作パターンとする場合と同様に、判定部7では動作パターンとの類似度に応じた結果が出力されるから、不一致が検出されたときには機器Xの異常と判断する。
一例として、図4に対応する動作でのユークリッド距離の分布パターンの変化を図9に示す。図9では各升目がニューラルネット1における出力層12のニューロンN2に対応し、各升目ごとにユークリッド距離が求められる。また、斜線部は非斜線部よりもユークリッド距離が小さいことを意味している。図示例では理解を容易にするためにユークリッド距離を2段階に量子化しているが、動作パターンの相違を検出しやすくするにはユークリッド距離の値を多段階に量子化するのが望ましい。
なお、上述の構成例ではニューラルネット1における出力層12のニューロンN2を16個としているが、ニューロンN2の個数についてとくに制限はなく、さらに多数個のニューロンN2を設ければ動作パターンの分類精度は高くなる。また、機器Xの動作についても8種類の動作に限定されるものではない。判定部7にニューラルネットを用いる場合には、判定部7の入力数を機器Xの動作の種類と同数にする必要があるから、判定部7の主構成となるニューラルネットは、機器Xの動作の種類に応じて入力数の変更が容易になるように、コンピュータプログラムによって実現するのが望ましい。さらに、判定部7としては、適応的にパターン認識を行う構成であれば、ファジィ論理の演算やニューラルネット以外の構成を採用してもよい。
本発明の実施形態を示すブロック図である。 同上に用いるニューラルネットの概略構成図である。 同上の動作説明図である。 同上の動作説明図である。 同上の動作説明図である。 同上の動作説明図である。 同上の学習モードの動作説明図である。 同上の検査モードの動作説明図である。 同上の他の動作例の動作説明図である。
符号の説明
1 ニューラルネット(競合学習型ニューラルネットワーク)
2 信号入力部
2a マイクロホン
2b 振動センサ
3 特徴抽出部
4 学習データ記憶部
5 クラスタリングマップ
6 動作パターン記憶部
7 判定部
11 入力層
12 出力層
N1,N2 ニューロン
X 機器

Claims (3)

  1. 規定した順序で複数種類の動作を行う機器の動作により生じる対象信号を取り込む信号入力部と、対象信号について複数のパラメータからなる特徴量を抽出する特徴抽出部と、特徴抽出部により抽出した特徴量を入力データとし学習データを用いてあらかじめ学習したカテゴリに従って入力データを分類する競合学習型ニューラルネットワークと、規定順序での機器の既知動作に対する競合学習型ニューラルネットワークの動作状態の変化パターンを動作パターンとして記憶する動作パターン記憶部と、機器の動作中において得られる競合学習型ニューラルネットワークの動作状態の変化パターンと動作パターン記憶部に記憶した動作パターンとの類似度を評価することにより機器の異常の有無を判定する判定部とを備えることを特徴とする異常監視装置。
  2. カテゴリが位置に対応付けられ前記競合学習型ニューラルネットワークによる分類結果を位置で示すクラスタリングマップを備え、前記動作パターン記憶部は、規定順序での機器の既知動作に対するクラスタリングマップにおける位置の変化パターンを動作パターンとして記憶することを特徴とする請求項1記載の異常監視装置。
  3. 前記競合学習型ニューラルネットワークの学習を行うことにより出力層の各ニューロンに機器の動作ごとの重みベクトルを対応付けた状態において、前記動作パターン記憶部は、規定順序での機器の既知動作における入力データと各動作における各ニューロンの重みベクトルとのユークリッド距離の分布の変化パターンを動作パターンとして記憶することを特徴とする請求項1記載の異常監視装置。
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JP2020181404A (ja) * 2019-04-25 2020-11-05 住友電気工業株式会社 画像分類器、画像分類方法及びコンピュータプログラム

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