JP2008082644A - 加熱装置および電解コンデンサ用アルミニウム箔の製造方法 - Google Patents

加熱装置および電解コンデンサ用アルミニウム箔の製造方法 Download PDF

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章 吉井
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【課題】電解コンデンサ用アルミニウム箔を焼鈍する際に大気の影響を受けることなく酸化皮膜を正常に成長させることを可能にする。
【解決手段】最内室を主加熱室10とする密閉多重室構造からなる焼鈍炉1の前記主加熱室10に、冷間圧延により製造されたアルミニウム箔コイル30を収納して各室10、20を密閉し、該主加熱室10を負圧にするとともに、該主加熱室外側の副加熱室20を正圧にして加熱焼鈍する。主加熱室10内で大気の侵入を招くことなく負圧雰囲気で焼鈍を行うことができ、アルミニウム箔に均質な酸化皮膜を生成しつつ立方晶率を高めることができ、エッチング性に優れた電解コンデンサ用アルミニウム箔が得られる効果がある。
【選択図】図1

Description

この発明は、アルミニウム箔コイルなどの加熱を行う加熱装置および該加熱装置を焼鈍炉として用いる電解コンデンサ用アルミニウム箔の製造方法に関する。
アルミニウム電解コンデンサの電極には、一般に、厚さ20〜150μmで強酸溶液中でエッチングをして表面積を拡大した高純度アルミニウム箔が使用されている。該アルミニウム箔は、高純度のアルミニウム材を原料として冷間圧延を経て所定厚さの箔として製造され、その後、上記エッチングにより粗面化がなされる。このアルミニウム箔のうち中高圧用電解コンデンサなどに使用される箔では、上記アルミニウム箔圧延により薄厚にした後、コイル状に巻き取り、このコイルをバッチ式の焼鈍炉に収容して、500℃以上の高温で焼鈍して立方晶率を95%以上に高めることでエッチング性を向上させている。
上記焼鈍では高温での加熱によってアルミニウム箔表面に酸化皮膜が成長するが、この酸化皮膜が正常に成長しないとエッチング性が著しく低下する。例えば、雰囲気中の酸素濃度、水分量が増加すると酸化皮膜の異常成長が生じ、端部酸化等の不具合が生じる。このため、通常は、炉外部からの外気進入を防止して炉内圧を大気圧より高めた状態で焼鈍を行なっている。しかし、箔圧延後のアルミニウム箔表面には、圧延油、水分等が付着しており、上記焼鈍に際し、加熱された圧延油や水分がガス化し、焼鈍雰囲気を汚染するとともに、ガス化した物質がコイル中央部から端部に押し出される際にアルミニウム箔表面で反応し、酸化皮膜のバラツキ、端部酸化等の異常を招くという問題がある。酸化皮膜のバラツキは電解コンデンサの容量のバラツキの原因となる。また、過度に酸化された端部はエッチング性が悪く、良好な粗面化が行えない。
これに対し、焼鈍炉内部を負圧にすることで、焼鈍加熱の際に箔表面から発生する圧延油又は吸着水がガス化した物質を効率的に除去する方法が提案されている。しかし負圧焼鈍を行なった場合、外気の進入を招きやすくなるため、この進入を防止することが必要である。例えば、廃棄物をガス化する際に、炉内を負圧にするガス化炉では、ガス化炉とガス化炉へ廃棄物を供給する装置との連結部に排ガスを導入することで大気の侵入を防止する手段が提案されている(特許文献1参照)。しかし、上記焼鈍炉では、吸引したガスを再度炉内に導入することは炉内を汚染するために適用が不可である。そこで、従来は、焼鈍炉に備えるコイル搬出入用の開閉蓋の周囲から大気が侵入しないように、炉壁と開閉蓋との境界にOリングを配置するとともに、Oリングと炉との密着部分にグリスを用いることで密着性を高めている。
特開2003−14218号公報
しかし、焼鈍炉は一般に400℃以上に加熱して焼鈍が行われるため、炉やOリングの熱膨張もあり、開閉蓋周辺で完全に密着状態を保つことが困難である。このため、負圧で焼鈍した場合、微小な隙間から外気が炉内に進入し、酸素濃度が高くなり、表面酸化皮膜の異常成長が発生してエッチング性を損ねるという問題がある。
本発明は、上記事情を背景としてなされたものであり、加熱室内を負圧雰囲気に維持できるとともに大気の侵入を効果的に防止する加熱装置および該加熱装置を用いることでアルミニウム箔に均質な酸化皮膜を形成しつつ焼鈍を行うことでエッチング性を向上させることができる電解コンデンサ用アルミニウム箔の製造方法を提供することを目的とする。
すなわち、本発明の加熱装置のうち、請求項1記載の発明は、最内室を主加熱室とする密閉多重室構造からなることを特徴とする。
請求項2記載の加熱装置の発明は、請求項1記載の発明において、各室が独立して雰囲気調整が可能であることを特徴とする。
請求項3記載の加熱装置の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記主加熱室が負圧に調整可能であり、該主加熱室の外側の副加熱室が正圧に調整可能であることを特徴とする。
請求項4記載の電解コンデンサ用アルミニウム箔の製造方法の発明は、最内室を主加熱室とする密閉多重室構造からなる焼鈍炉の前記主加熱室に、冷間圧延により製造されたアルミニウム箔コイルを収納して各室を密閉し、該主加熱室を負圧にするとともに、該主加熱室外側の副加熱室を正圧にして加熱焼鈍することを特徴とする。
本発明の加熱装置では、最内室にある主加熱室が他の多重室によって大気から隔てられ、該主加熱室の雰囲気が良好に維持されるとともに、加熱装置外部の大気の影響を極力なくすことができる。また、各室を独立して雰囲気調整可能にすることで主加熱室の雰囲気をより適切に設定、維持することができる。特に、主加熱室を負圧に調整可能にし、その外側の副加熱室を正圧に調整可能にすることで、大気が加熱装置内部に侵入するのを確実に防止し、一方、主加熱室では大気の侵入を排除して負圧環境を確保することができる。ただし、正圧の副加熱室から負圧の主加熱室への雰囲気ガスの侵入が予想されるので、これを想定して副加熱室の雰囲気調整を行うのが望ましい。
なお、本発明の加熱装置は、加熱処理を行う種々の用途での適用が可能であり、特定の用途での利用に限定されるものではない。好適には加熱炉、特に厳格な雰囲気調整が必要とされる焼鈍炉に好適である。
また、本発明の電解コンデンサ用アルミニウム箔の製造方法では、上記加熱装置を焼鈍炉として用いることで、負圧とした主加熱室での大気侵入が阻止される。この結果、焼鈍加熱の際に箔表面から発生する圧延油や吸着水によるガス化した物質を効率的に主加熱室から除去してアルミニウム箔コイルにこれら物質が再付着するのを防止する。また、大気侵入による雰囲気中への酸素や水分の増加が防止され、酸化皮膜が正常に成長しつつ焼鈍がなされる。
なお、主加熱室の負圧圧力は、0.5×10Pa〜0.9×10Paに維持するのが望ましい。負圧圧力は、過度に低くすると、上記ガス化物質が急激にコイル外に排出されてコイルの巻きずれやアルミニウム箔同士の密着が生じる。また、雰囲気ガス濃度が低下して熱伝導性が低下して焼鈍速度が著しく遅くなる。これらの点から負圧圧力は0.5×10Pa以上とするのが望ましい。また、負圧圧力が十分に低くない場合、前記ガス化物質の排出が不十分になり、主加熱室内が汚染されやすくなる。これらの点から負圧圧力は0.9×10Pa以下とするのが望ましい。なお、負圧圧力は、上記圧力範囲内で一定にしてもよく、また、上記圧力範囲内で圧力を変動させてもよい。
また、主加熱室外側の正圧圧力は、1.013×10Pa〜1.1×10Paの範囲内に維持するのが望ましい。1.013×10Pa以上とすることで副加熱室を正圧(大気圧以上)にすることができる。また、正圧圧力が過度に高くなると、副加熱室から主加熱室へ雰囲気ガスが侵入しやすくなり、主加熱室の雰囲気が不安定になる。これらの点から正圧圧力を上記範囲に定めるのが望ましい。
なお、上記負圧、正圧の維持は、焼鈍の終了まで維持しても良いが、少なくとも降温時にコイル温度が200℃に達するまでは上記圧力を維持するのが望ましい。これは、降温中においても200℃程度までは、コイルからのガスの発生があり、このガスを効果的に排出するとともに炉内を清浄に保つために、上記正圧、負圧の維持が望ましいためである。なお、複数の副加熱室を多重に備える場合には、副加熱室の正圧圧力が互いに異なるものであってもよい。
また、主加熱室と副加熱室の雰囲気ガスは同じものを用いるのが望ましい。これにより正圧の副加熱室の雰囲気ガスが負圧の主加熱室に侵入する場合にも、主加熱室が該侵入によって汚染されることがなく主加熱室の雰囲気を安定して維持することができる。
なお、雰囲気ガスは、焼鈍に適するように、Ar、N等不活性ガス、Hなどの還元性ガスの単独または混合ガスを用いることができる。なお、雰囲気ガスは、焼鈍の進行に伴って成分を変更するものであってもよい。
以上説明したように、本発明の加熱装置によれば、最内室を主加熱室とする密閉多重室構造からなるので、主加熱室に対する大気の影響を極力小さくして安定した雰囲気を維持することが可能になる。
また、本発明の電解コンデンサ用アルミニウム箔の製造方法によれば、最内室を主加熱室とする密閉多重室構造からなる焼鈍炉の前記主加熱室に、冷間圧延により製造されたアルミニウム箔コイルを収納して各室を密閉し、該主加熱室を負圧にするとともに、該主加熱室外側の副加熱室を正圧にして加熱焼鈍するので、主加熱室内で大気の侵入を招くことなく負圧雰囲気で焼鈍を行うことができ、アルミニウム箔に均質な酸化皮膜を生成しつつ立方晶率を高めることができ、エッチング性に優れた電解コンデンサ用アルミニウム箔を得ることができる。該アルミニウム箔を用いてエッチングを行うことにより粗面化が良好になされ、該アルミニウム箔を用いることでばらつきがなく、単位面積当たりの静電容量に優れた電解コンデンサが得られる効果がある。
以下に、本発明の加熱装置および該加熱装置を用いた電解コンデンサ用アルミニウム箔の製造方法の実際形態について図1、2に基づいて説明する。
加熱装置に相当する焼鈍炉1は、炉壁で囲まれた内側の主加熱室10と該主加熱室10を外側から覆う同じく炉壁で囲まれた副加熱室20とを有する二重室構造を有しており、各室は、それぞれアルミニウム箔コイル30を搬出入するための開閉蓋11、21を備えている。これらの開閉蓋11、21で各室の開放部12、22を塞ぐことで各室は密閉状態になる。なお、この実施形態では、主加熱室10と副加熱室20とからなる二重室構造の加熱装置について説明をしているが、本発明としてはこれに限定されるものではなく、3重室以上の構成からなるものであってもよい。また、各室間は、周囲が完全に空間で隔てられている必要はなく、各室が、少なくとも開放部を覆う空間で隔てられているものであればよい。
上記主加熱室10および副加熱室20には、それぞれ雰囲気ガス供給管13、23が接続されており、各雰囲気ガス供給管13、23は、それぞれ雰囲気ガスを貯蔵したガスタンク2、3が接続されている。なお、雰囲気ガス供給管13、23で共通するガスタンクを用いるものであっても良い。また、各雰囲気ガス供給管13、23では、上流側から順次、開閉弁13a、23a、減圧弁13b、23b、圧力計13c、23cが設けられており、所定圧の雰囲気ガスを任意にそれぞれ主加熱室10と副加熱室20へと供給可能になっている。
また、上記主加熱室10および副加熱室20には、排気管15、25が接続されており、該排気管15、25は合流して排気ポンプ4に接続されている。排気管15、25には、下流側から順に、開閉弁15a、25a、リリーフ弁25bが介設されている。上記リリーフ弁25bにより副加熱室20の圧力が所定値を超えないように調整可能となっている。
なお、焼鈍炉1は、図示しない加熱手段を備えており、内部雰囲気を所望の温度に調整することが可能になっている。
次に、上記焼鈍炉1を用いた電解コンデンサ用アルミニウム箔の製造方法について説明する。
電解コンデンサ用アルミニウム箔は、好適にはアルミニウム純度99.9%以上のアルミニウム材を用いて製造をすることができる。該アルミニウム材では、エッチング性を向上させるために、種々の微量元素を添加したものであっても良い。
上記製造においては、鋳造などによる溶製、均質化処理(省略も可能)、熱間圧延、冷間圧延を経て所定の厚さ(一般には20〜150μm厚)のアルミニウム箔とされる。また、連続鋳造圧延を経て、冷間圧延によりアルミニウム箔を製造するものであってもよい。ただし、本発明としては、アルミニウム箔に用いるアルミニウム材の組成、焼鈍に至るまでの製造方法が特に限定をされるものではなく、アルミニウム箔の厚さが上記に限定されるものでもない。
前記冷間圧延により得られたアルミニウム箔は巻き取られてアルミニウム箔コイル30とされる。焼鈍に際しては、焼鈍炉1の開閉蓋11および開閉蓋21を開け、開閉部22、12を通して主加熱室10内にアルミニウム箔コイル30を搬入し、その後、蓋11、21を閉めて主加熱室10および副加熱室20内を密閉する。
そして焼鈍前には、図2に示すように、排気管15、25を通し、開閉弁15a、25a開いて排気ポンプ4によって主加熱室10および副加熱室20内を好適には100Pa以下まで真空排気し、炉内の酸素分圧を充分に下げるのが望ましい。望ましくはこの真空排気を2回以上行うとより効果的である。
真空排気後、開閉弁15a、25aを閉じ、開閉弁13a、23aを開いて、図2に示すように、ガスタンク2、3から雰囲気ガス供給管13、23を通して雰囲気ガスを主加熱室10および副加熱室20に導入する。雰囲気ガスは、減圧弁13b、23bによってそれぞれ所定の圧力に調整されて各室に供給される。各室の圧力は、圧力計13c、23cで測定することができる。雰囲気ガスとしてHガスを用いる場合は、前記真空排気後に一旦Ar、N等の不活性ガスを充填した後、Hガスを導入することが望ましい。また、Ar、N等の不活性ガスを雰囲気とする場合は、前記真空引き直後に該当ガスにて充填を行うことができる。
雰囲気ガスの充填に際しては、副加熱室20側では、開閉弁25aを閉じたままにして副加熱室20内を設定した正圧圧力(1.013×10Pa〜1.1×10Pa)に維持するように雰囲気ガスの供給を制御する。圧力超過はリリーフ弁25bによって阻止される。一方、主加熱室10側では、上記雰囲気ガスの充填に際し、設定した負圧圧力(0.5×10Pa〜0.9×10Pa)付近では、開閉弁15aを開いて排気ポンプ4で排気しつつ雰囲気ガスを供給し続けて主加熱室10内を上記設定の負圧圧力に維持する。
また、焼鈍炉1では、図2に示すように、上記雰囲気ガスの導入に伴って加熱を開始し、所定温度にまで昇温させ、該所定温度で所定の時間保持する焼鈍を行う。焼鈍時間は、コイルの大きさ、焼鈍温度、コイルから発生する不純物ガスの排出進行程度などを考慮して定めることができ、焼鈍温度などを含めて本発明としては特定のものに限定されるものではないが、例えば、焼鈍温度200〜580℃、焼鈍時間2〜36時間を挙げることができる。所定時間、所定温度に保持した後、降温する際には、低温でもガス化が生じるので、コイル温度が200℃に達するまでは上記正圧および負圧の制御を継続するのが望ましい。
加熱終了後、アルミニウム箔コイル30が200℃以下になった後、開閉蓋21、11を開いて開放部11、21を通して焼鈍炉1外にアルミニウム箔コイル30を取り出して焼鈍を終了する。
また、上記焼鈍時の炉内状況について説明する。
焼鈍時には、加熱によって上記のようにコイル内で圧延油などによって不純物ガスが発生している。この不純物ガスは、炉内圧力が負圧に維持されることでアルミニウム箔コイル30外へと排出される。この不純物ガスは、主加熱室10内の雰囲気ガスが排気管15を通して焼鈍炉1外へ排出されるのに伴って排気される。
一方、副加熱室20と主加熱室10との間では、副加熱室20の圧力が高く保たれており、副加熱室20側の雰囲気ガスが主加熱室10側に侵入するおそれがあるが、副加熱室20側の雰囲気は大気と異なり調整された雰囲気であり、しかもこの実施形態では主加熱室10側と同じ種類の雰囲気ガスが使用されているので、上記侵入が生じた場合でも主加熱室10での雰囲気汚染のおそれはなく、良好な焼鈍が行われる。
また、副加熱室20と焼鈍炉1外との間では、副加熱室20側が同圧か高い圧力に設定されているため、副加熱室20側への大気の侵入はなく、副加熱室20側の雰囲気も清浄に保たれる。
上記圧力制御により、アルミニウム箔コイル30の巻きずれや密着を招くことなく、アルミニウム箔コイル30内で発生する不純物ガスを速やかにコイル外に排出することができ、該不純物ガスによりアルミニウム箔表面に形成される酸化皮膜に異常を来すことがない。この結果、コイル端面の異常酸化及び、アルミニウム箔表面の酸化皮膜異常成長を抑制した、均一性の優れた焼鈍コイルを得ることができる。
上記焼鈍により得られた電解コンデンサ用アルミニウム箔は、エッチングに供する。該エッチングは電解エッチング、化学エッチングを問わないものであり、所望のエッチング方法を採用することができる。該エッチングでは、アルミニウム箔表面にバラツキがなく均質な酸化皮膜が形成されているため、良好なエッチングが均等になされ、高くて均質な粗面化率が得られる。この電解コンデンサ用アルミニウム箔を電極として用いた電解コンデンサは優れた静電容量を得ることができる。
以上、本発明について上記各実施形態に基づいて説明をしたが、本発明は、上記説明の内容に限定をされるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない範囲で適宜の変更が可能である。
本発明の一実施形態における焼鈍炉を示す概略図である。 同じ、焼鈍時の圧力および加熱パターンを示す図である。
符号の説明
1 焼鈍炉
2 ガスタンク
3 ガスタンク
4 排気ポンプ
10 主加熱室
11 開閉蓋
12 開放部
13 雰囲気ガス供給管
13a 開閉弁
13b 減圧弁
13c 圧力計
15 排気管
15a 開閉弁
15b リリーフ弁
20 副加熱室
21 開閉蓋
22 開放部
23 雰囲気ガス供給管
23a 開閉弁
23b 減圧弁
23c 圧力計
25a 開閉弁
25b リリーフ弁

Claims (4)

  1. 最内室を主加熱室とする密閉多重室構造からなることを特徴とする加熱装置。
  2. 各室が独立して雰囲気調整が可能であることを特徴とする請求項1記載の加熱装置。
  3. 前記主加熱室が負圧に調整可能であり、該主加熱室の外側の副加熱室が正圧に調整可能であることを特徴とする請求項1または2に記載の加熱装置。
  4. 最内室を主加熱室とする密閉多重室構造からなる焼鈍炉の前記主加熱室に、冷間圧延により製造されたアルミニウム箔コイルを収納して各室を密閉し、該主加熱室を負圧にするとともに、該主加熱室外側の副加熱室を正圧にして加熱焼鈍することを特徴とする電解コンデンサ用アルミニウム箔の製造方法。
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