JP2008081145A - 箱 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】吊り下げ具が箱の天面に設けられ、かつ収容物を識別するタブが該箱の天面から上方に突出した箱において、該タブが、透明又は半透明の弾性を有する合成樹脂製のフィルムで構成され、かつ箱の背面部又は正面部の幅の1/3乃至全部にわたって設けられ、該タブの識別部が収容物の種類に応じた所定の位置に配置されてなる箱及びその陳列方法である。
【選択図】図1
Description
このように、種類の異なる物品を1本の陳列棒に吊り下げると、後の商品は前方の商品の影になるため、例えば箱の正面に種類を区別する表示がされていたとき、顧客は種類を容易に認識することが出来ないという問題がある。
この問題を解決するため、特許文献1記載のようにタブを商品の上部の吊り下げ具の近傍に設けるということは古くから行なわれている。
しかし、特許文献1にあるように、商品の種類毎にタブの位置を変えると、箱の一部としてタブが設置されている通常の場合は、商品の種類の数だけの箱の種類を準備する必要があり、煩雑であった。また、タブを手作業で異なる位置に正確に貼ることも困難であった。さらに、箱を陳列棒に架けようとしたり、あるいは陳列棒から外そうとすると、タブが邪魔になるので、位置や大きさに制限があり、タブが小さすぎてその記載事項が読みにくいといった問題もあった。
一方、タブを大きくして、必要充分な情報を適切な大きさで表示するには特許文献2にあるように、横に設けることも考えられるが、陳列の際、隣接する商品の陰になったりして読みにくいこともあるので、上方にあるのが好ましい。
また、特許文献3には、タブを用いず、包装体に識別具を備え、その識別具の両面に複数の識別子が付されており、識別具を折り曲げて元の形態と異なる形態にしたときに、特定の識別子を認識できるように識別表示する発明が提案されている。この発明では、箱の種類は1種類でよいが、箱が特殊なものになるので高価となり、経済的ではなかった。
本発明の箱1は、箱本体2と、吊り下げ具3と、タブ4とからなる。
図1に示す箱本体2は、紙又は合成樹脂で作られた箱であって、正面部2A、背面部2B(図示しない)及び側面部2Cを有し、図4の平面模式図から明らかなように全体が6角柱状をしている。そして、その天面に吊り下げ具3を取り付けるための穴2Dが開口している。吊り下げ具3は、箱本体2の内側から天面の穴2Dを介して上方に突出している。吊り下げ具3は鉤状部3Aを有し、陳列棒6に箱1を吊り下げるようにフック状をなすことが好ましい。吊り下げ具3が環状部(図示しない)を有していてもよいが、鉤状部3Aを有すると、陳列棒6の先端部6A経由で箱1を出し入れするばかりでなく、陳列棒6に吊り下がった箱1を横から取り出すこと及び横から陳列棒6に箱1を架けることができるので、環状部を有する場合より利便性が高い。
吊り下げ具3は穴2Dへ従来から行なわれている方法、例えば穴2Dの周囲に適宜設けた舌片を吊り下げ具3に設けた切込みに挟む方法、吊り下げ具3を天面の裏で粘着テープを用いて貼る方法等で取り付けられる。
タブ4は透明又は半透明の弾性を有する合成樹脂製のフィルムで構成され、重力に抗して自立することが出来る程度の剛性を有している。さらに、吊り下げ用の陳列棒6に接触することで撓み、外力が除かれると再び自立する弾性を備えている。タブ4が透明又は半透明のフィルムで構成されていると、陳列棒6に吊り下げられた後ろの箱1のタブ4の識別部41を、前の透明又は半透明のタブ4を通して視認できる。タブ4は、無色でなく、着色されていても、透明又は半透明であって、数枚、好ましくは数十枚重ねても反対側を透視できればよい。
また、タブ4は箱本体2の背面部又は正面部から上方に突出し、その背面部又は正面部の幅の1/3乃至全部にわたって設けられる。タブ4の幅が背面部又は正面部の1/3以上の幅で広く設けることでタブ4に設けられた後述する識別部41の視認性を高めるが、タブ4は合成樹脂製で可撓性の材質であるから、陳列棒6に吊り下げ具3を架ける際にタブ4が障害になったりタブ4が破損することを防止している。また、タブ4の幅をある程度広げることによって後述する識別部41の位置を変える際の選択範囲が広がるので好ましい。
本発明の箱1においては、タブ4の箱本体2の天面から上方に突出した部分である起立部4Aの最大の高さhfが高い場合では、本発明の効果をさらに享受し得る。
図5〜7において、箱本体2では、タブ4の一部が背面部2Bに貼り付けられていて、貼付部4B(図5及び6では図示せず、図7で図示している)を構成している。そして、箱本体2の幅方向における吊り下げ具3の幅領域(概ね中央領域)において、タブ4の高さhを低くする凹部4Dを形成することによって陳列時にタブ4が陳列棒6に接触しないように構成している。ここで、タブ4の凹部4Dの上端にテーパー又は曲線を形成すると、タブ4の凹部4Dの両側において高さhfが吊り下げ具3の鉤状部3Aの下端よりも高い場合であっても鉤状部3Aを陳列棒6に架け易く、タブ4の撓みも最小限にすることができる。
図5において、識別部41dは、箱本体2の背面部2Bから突出したタブ4の右側中央部にあり、陳列棒の前から一覧して、「M」というMiddleサイズ表示を識別部41dの位置からも容易に視認できる。図6においては、識別部41eは、箱本体2の背面部2Bから突出したタブ4の左端にあり、陳列棒の前から一覧して、「S」というSmallサイズ表示を識別部41eの位置からも容易に視認できる。図7においては、識別部41fは、箱本体2の背面部2Bから突出したタブ4の、正面から見て右端にあり、陳列棒の前から一覧して、「L」というLargeサイズ表示を識別部41fの位置からも容易に視認できる。
さらに、図5〜7では、起立部4Aの最大の高さhfが高いので、識別部41d〜fは箱本体2の天面から離れた高い位置に設けることが可能となり、より視認性が向上している。また、起立部4Aの最大の高さhfを吊り下げ具の高さ近傍とすることも可能なため、タブ4の表示面積を大きくすることが可能となり、識別部41d〜fの面積も大きくすることが可能となり視認性を向上させる。上述のように、タブ4は重力に抗して自立することが出来る程度の剛性を有しており、起立部4Aの最大の高さhfが高いために撓んでも、外力が除かれると再び自立する弾性を備えているので、箱1の陳列棒6の横からの出し入れにより視認性が低下することはない。
また、タブ4を起立させる部分の横幅が狭い場合、箱が小さい場合のみならず、意匠性を高めるため前面や背面の幅を小さくした、天面が少なくとも6辺以上を有するとともに、箱の背面部又は正面部の幅が箱の最大幅より狭い場合、具体的には図1〜8に示す実施態様の如く天面が6角形のときであっても、必要充分な大きさのタブ4とすることが出来るので、必要な情報を視認し易いものにすることができて好ましい。
なお、収容物の種類に応じてタブ4の起立部4Aを背面部2B又は正面部2Aの右側のみ又は左側のみとしてもよい。そのときは、吊り下げ具3の鉤状部の下端3Bと反対側に設けるタブは必ずしも弾性を有する合成樹脂性のフィルムで構成される必要はなく、紙製等の剛性の高く、復元不可能なものでもよい。
本発明の陳列方法は、図1に示すように、箱1の天面に設けられた吊り下げ具3を陳列棚に水平に設けられている陳列棒6に架けることにより、複数の箱1を前後方向に重ねて配置する箱1の陳列方法である。上述のように、箱1の天面から上方に突出して設けられたタブ4の収容物を識別する識別部41が収容物の種類に応じた所定の位置に配置された複数の箱1を配列して、全ての箱1の識別部41の位置が、前置される単数又は複数の他の箱1を介在して、陳列棒6の前から一覧して視認され得ることを特徴とする。このとき、同一の識別部41を有する箱1同士をまとめて配列すると、視認性がさらに高まるので好ましい。
ここで、バージンシールとは、開封・未開封が一目で確認できるようにするものであり、一回封(バージンシール)を開けたものは新品ではなくなる。
なお、バージンシールは製品の使用時には必ず開封されるので、開封し易いように貼付部4Bの中央部下方にバージンシールつまみ部4Cを設けることが好ましい。
タブ4の貼付部4Bには、箱本体2に貼り付けることが出来るように、片面に粘着剤が予め塗られていることが好ましい。
2:箱本体
2A:正面部
2B:背面部
2C:側面部
2D:穴
3:吊り下げ具
3A:鉤状部
3B:鉤状部の下端
4:タブ
4A:起立部
4B:貼付部
4C:バージンシールつまみ部
4D:凹部
41、41a、41b、41c、41d、41e、41f:識別部
5:開口防止具
6:陳列棒
6A:先端部
Claims (10)
- 吊り下げ具が箱の天面に設けられ、かつ収容物を識別するタブが該箱の天面から上方に突出した箱において、該タブが、透明又は半透明の弾性を有する合成樹脂製のフィルムで構成され、かつ箱の背面部又は正面部の幅の1/3乃至全部にわたって設けられ、該タブの識別部が収容物の種類に応じた所定の位置に配置されてなる箱。
- 前記タブが、箱の背面部又は正面部に貼り付けられたものである請求項1に記載の箱。
- 吊り下げ具が鉤状部を有し、該鉤状部の下端の高さがタブの高さより低いものである請求項1又は2に記載の箱。
- タブが、箱の正面から見たときに、鉤状部と重なるものである請求項3に記載の箱。
- 箱の天面が少なくとも6辺以上を有するとともに、箱の背面部又は正面部の幅が箱の最大幅より狭いものである請求項1〜4のいずれかに記載の箱。
- タブがバージンシールを兼ねるものである請求項2〜5のいずれかに記載の箱。
- 箱の天面に設けられた吊り下げ具を陳列棒に架けることにより、複数の箱を前後方向に重ねて配列する箱の陳列方法であって、該箱の天面から上方に突出して設けられたタブの収容物を識別する識別部が収容物の種類に応じた所定の位置に配置された箱を配列して、全ての箱の該識別部の位置が、前置される単数又は複数の他の箱を介在して、陳列棒の前から一覧して視認され得る箱の陳列方法。
- タブが、透明又は半透明の弾性を有する合成樹脂製のフィルムで構成され、かつ箱の背面部又は正面部の幅の1/3乃至全部にわたって設けられている請求項7に記載の箱の陳列方法。
- タブが、箱の背面部又は正面部に貼り付けられている請求項7又は8に記載の箱の陳列方法。
- 吊り下げ具が鉤状部を有し、該鉤状部の下端の高さがタブの高さより低い請求項7〜9のいずれかに記載の箱の陳列方法。
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