JP2008073622A - 再生水の造水方法及び造水装置 - Google Patents

再生水の造水方法及び造水装置 Download PDF

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Abstract

【課題】有機性廃水を浄化し、再生水を造水する方法において、再生水の造水コストを低減し、更に濃縮水を利用して、水洗用水、散水用水などの目的で利用可能な再生水を造水する方法及び造水装置を提供すること。
【解決手段】有機性廃水を活性汚泥処理し、該活性汚泥処理水に接触するように設置された分離膜によって活性汚泥処理水を固液分離して膜透過水を取得した後、該膜透過水を逆浸透膜処理することにより浄化された再生水Aを造水する方法において、前記逆浸透膜処理によって濃縮されて排出される濃縮水を前記膜透過水の一部と混合することにより再生水Bとして外部に取り出すようにしたことを特徴とする再生水の造水方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、産業廃水、生活廃水等を含む有機性廃水を浄化し、再生水を造水する方法と再生水の製造する造水装置に関するものである。
近年、世界規模で水不足が深刻な問題となりつつあり、そうした中、産業廃水、生活廃水などを含む有機性廃水の再利用技術に対する要望が社会的に高まってきており、中でも逆浸透膜を用いることにより、工業用、農業用、あるいは家庭用の用水として利用可能な極めて良好な水質を持つ再生水を造水する方法が注目されている。
逆浸透膜は、被ろ過液の浸透圧よりも高い圧力を被ろ過液側から加えることにより、被ろ過液中の一価イオンまで排除可能な膜であり、逆浸透膜を用いて処理することにより得られる再生水は工業用水、農業用水、更には飲料水としても再利用可能な高品位な水である。但し、逆浸透膜に供給される被ろ過液は、水中の汚濁物質であるBOD(Biochemical Oxygen Demand=生物化学的酸素要求量)の濃度やSS(Suspended Solid=浮遊物質)の濃度が低い良好な、かつ安定した水質が要求されるため、有機性廃水を活性汚泥によって処理することによりBOD成分濃度を低減し、更にSS成分をほぼ完全に除去可能な精密ろ過膜、限外ろ過膜などの分離膜を用いて活性汚泥を固液分離することによって得られる膜透過水を、逆浸透膜の被ろ過液として用いる方法が特に注目されている。
しかし、逆浸透膜を用いてろ過を行う場合、極めて良質な再生水が得られる反面、逆浸透膜を透過せずに残留するBOD成分、COD(Chemical Oxygen Demand=化学的酸素要求量)、塩分などが濃縮された水(以下、濃縮水という)が発生し、この濃縮水の処理が必要となる。濃縮水の処理方法については、濃縮水を電気分解し、濃縮水中のBOD、CODを除去する方法(特許文献1)、塩分を50%程度通すルーズな低圧逆浸透膜によって処理する方法(特許文献2)、オゾン処理、紫外線処理、過酸化水素処理、触媒処理などの酸化処理によって処理する方法(特許文献3)などがこれまでに提案されている。
しかしながら、特許文献1〜3における濃縮水の処理方法を採用した場合、濃縮水の処理のために別途処理装置が必要となるため、その建設・運転・維持管理に相当のコスト、エネルギーが必要となり、結果的に再生水の造水コスト増大という問題を招く。
特開平7−155759号公報 特開平9−141059号公報 特開2002―306930号公報
本発明の目的は、上述したような点に鑑み、有機性廃水を浄化し、再生水を造水する方法において、再生水の造水コストを低減し、更に濃縮水を利用して、水洗用水、散水用水などの目的で利用可能な再生水を造水する方法及び造水装置を提供することにある。
上記目的を解決するために、本発明の再生水の造水方法は、以下の(1)の構成からなる。
(1)有機性廃水を活性汚泥処理し、該活性汚泥処理水に接触するように設置された分離膜によって活性汚泥処理水を固液分離して膜透過水を取得した後、該膜透過水を逆浸透膜処理することにより浄化された再生水Aを造水する方法において、前記逆浸透膜処理によって濃縮されて排出される濃縮水を前記膜透過水の一部と混合することにより再生水Bとして外部に取り出すようにしたことを特徴とする再生水の造水方法。
また、かかる本発明の再生水の製造方法において、より具体的に好ましくは、以下の(2)〜(4)のいずれかの構成からなるものである。
(2)前記濃縮水と前記膜透過水の一部とを混合するにあたり、前記逆浸透膜処理により得られる再生水Aの流量値を、前記逆浸透膜処理に流入する流入水の流量値で除した値をRとし、前記濃縮水と、前記濃縮水の流量の(2R−1)/(1−R)倍以上の流量の前記膜透過水とを混合することを特徴とする上記(1)記載の再生水の造水方法。
(3)前記濃縮水と前記膜透過水の一部とを混合するにあたり、該膜透過水と該濃縮水とを混合することにより得られる再生水BのpH、あるいは色度のいずれかを測定し、該pH値あるいは該色度値のデータに基づき、前記膜透過水と前記濃縮水の混合比を調整することを特徴とする前記(1)または(2)記載の再生水の造水方法。
(4)前記再生水BのpHが5.8〜8.6であるように、または前記再生水Bの色度が40度以下になるように調整することを特徴とする前記(3)記載の再生水の造水方法。
上記課題を解決するために、本発明の再生水の造水装置は、以下の(5)の構成からなる。
(5)有機性廃水と活性汚泥を接触して処理する生物処理手段と、前記活性汚泥と接触する分離膜によって活性汚泥を固液分離する固液分離手段と、前記固液分離手段によって得られた膜透過水を逆浸透膜によって逆浸透膜処理することにより再生水Aと濃縮水とを取得する逆浸透膜処理手段と、前記膜透過水と前記逆浸透膜処理によって取得された濃縮水とを混合することにより再生水Bを取得する混合手段とを備えたことを特徴とする再生水の造水装置。
また、かかる本発明の再生水の製造装置において、より具体的に好ましくは、以下の(6)〜(9)のいずれかの構成からなるものである。
(6)前記逆浸透膜処理に流入する流入水の流量を測定する逆浸透膜流入水流量測定手段と、前記再生水Aの流量を測定する再生水A流量測定手段と、前記濃縮水と混合する前記膜透過水の流量を調整する混合用膜透過水流量調整手段とを備えていることを特徴とする前記(5)記載の再生水の造水装置。
(7)混合用膜透過水流量調整手段が、前記再生水A流量測定手段で測定される再生水Aの流量値を、前記逆浸透膜流入水流量測定手段で測定される前記逆浸透膜処理に流入する流入水の流量値で除した値をRとし、前記混合用膜透過水流量調整手段が、前記濃縮水と混合する前記膜透過水の流量値が前記濃縮水の流量値の(2R−1)/(1−R)倍以上となるように調整する混合用膜透過水流量調整手段であることを特徴とする前記(6)記載の再生水の造水装置。
(8)前記再生水BのpH値を測定するpH測定手段及び/又は前記再生水Bの色度値を測定する色度測定手段と、前記濃縮水と混合する前記膜透過水の流量を調整する混合用膜透過水流量調整手段とを備え、前記pH測定手段によって測定されるpH値及び/又は前記色度測定手段によって測定される色度値に基づいて、前記濃縮水と混合する前記膜透過水の流量を調整するように構成されてなることことを特徴とする前記(5)〜(7)のいずれかに記載の再生水の造水装置。
(9)前記再生水BのpHが5.8〜8.6であるように、または前記再生水Bの色度が40度以下になるように調整することを特徴とする前記(8)記載の再生水の造水装置。
本発明により得られる効果は以下の通りである。
(1)濃縮水を別途処理する必要がないため、再生水Aの造水コストが低減される。
(2)濃縮水を利用して、水洗用水、散水用水などの目的で利用可能な再生水Bを造水することができる。また再生水Bは膜透過水と濃縮水を混合することにより得られるため、非常に安価に造水できる。
(3)膜透過水と濃縮水の混合比率を調整した場合、再生水Bの水質をコントロールすることが可能である。
以下、本発明に係る再生水の造水方法について、図1などを参照しながら説明する
本発明の再生水の造水方法は、有機性廃水を活性汚泥処理し、該活性汚泥処理水に接触するように設置された分離膜によって活性汚泥処理水を固液分離して膜透過水を取得した後、該膜透過水を逆浸透膜処理することにより浄化された再生水Aを造水する方法において、前記逆浸透膜処理によって濃縮されて排出される濃縮水を前記膜透過水の一部と混合することにより再生水Bとして外部に取り出すようにしたものである。
図1は、本発明に係る再生水の造水方法を実施するための装置の一例を示した概略図であり、生物処理槽1において有機性廃水50を活性汚泥51によって処理し、該活性汚泥51と接触する分離膜2によって活性汚泥処理水を固液分離し、該固液分離により得られた膜透過水52を逆浸透膜3でろ過することにより再生水A53を造水するものである。
該方法において、有機性廃水50は、生物分解性の有機物を主として含む廃水であり、例えば、し尿、生活廃水、下水、農集落廃水、産業廃水などが挙げられる。活性汚泥51は、主に生物分解性の有機物を分解する微生物の集合体であり、活性汚泥51を構成する微生物については、特に種が限定されるものではない。また本発明では、活性汚泥51を分離膜2によって固液分離するため、活性汚泥中の微生物はフロックを形成しない、分散した状態で存在していてもよい。
本発明では、生物処理槽1において、有機性廃水50と活性汚泥51を混合し、活性汚泥51中の微生物に有機性廃水50中の生物分解性の有機物を分解させることにより処理を行う。処理の方法には、主に嫌気的な処理方法と好気的な処理方法が存在するが、分解できる物質の適用範囲が広く、設備が簡単であり、処理水質が良好であるという点で、好気的な処理方法が好ましい。好気的な処理方法を採用する場合には、生物処理槽1内に微生物の活動源となる酸素含有気体を供給するブロアなどの給気装置4と、水中に前記酸素含有気体を吹き込む散気装置5とを設けることが好ましい。
分離膜2は、活性汚泥51に圧力を加えることにより、もしくは透過側からポンプで吸引することにより、活性汚泥中に含まれる一定粒子径以上の物質を捕捉し、それらの物質が除かれた膜透過水52を生成する機能を有するものであり、その捕捉粒子径の違いにより、精密ろ過膜、限外ろ過膜、ナノろ過膜、逆浸透膜などがある。本発明で用いられる分離膜としては、精密ろ過膜、限外ろ過膜、ナノろ過膜が好ましい。
精密ろ過膜、限外ろ過膜の素材としては、ポリアクリロニトリル、ポリスルフォン、ポリフェニレンスルフォン、ポリフェニレンスルフィドスルフォン、ポリフッ化ビニリデン、酢酸セルロース、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩素化ポリエチレン等の有機素材や、セラミック等の無機素材などを挙げることができる。本発明においては、その素材は特に限定しないが、活性汚泥を膜ろ過する精密ろ過膜、限外ろ過膜の素材としては、ポリフッ化ビニリデン、塩素化ポリエチレン、ポリアクリロニトリル、酢酸セルロース、ポリフェニレンスルフォン、ポリフェニレンスルフィドスルフォンが耐汚れ性や洗浄回復性が良いため好ましい。
ナノろ過膜の素材としては、ポリアミド系、ポリピペラジンアミド系、ポリエステルアミド系、あるいは水溶性のビニルポリマを架橋したものなどがある。本発明においては、その素材は、特に限定されないが、透過水量、耐薬品性などの点からポリアミド系やポリピペラジンアミド系の膜が好ましい。
分離膜の形態には中空糸膜、管状膜、平膜などが存在するが、いずれの形態のものでも本発明に用いることができる。ここで、中空糸膜とは外径2mm未満の円管状の分離膜、管状膜とは外径2mm以上の円管状の分離膜である。そしてこれらの分離膜は、中空糸膜の場合は中空糸膜をU字状やI字状に束ねてケースに収納した中空糸膜エレメントに、管状膜の場合はチューブラー型エレメントに、平膜の場合はスパイラル型エレメントやプレート・アンド・フレーム型エレメントにし、単独、あるいは複数個を組み合わせてモジュール化することが好ましい。
分離膜による固液分離方式には、活性汚泥を濃縮しながら全量を固液分離する全量ろ過と、分離膜表面において活性汚泥の流れを発生させながら固液分離を行うクロスフローろ過がある。本発明ではいずれの固液分離方式でも構わないが、クロスフローろ過は活性汚泥を膜面に循環させることで、膜面の流れによるせん断応力で、固液分離に伴い膜面に付着する活性汚泥中成分を剥離させながら運転することが可能なので、より好ましい。
また運転方法として、膜透過水52の流量を一定に保つ定流量ろ過運転と、加える圧力もしくは吸引する圧力を一定に保つ定圧ろ過運転がある。本発明ではいずれの運転方法でも構わないが、定流量ろ過運転であれば、一定流量の膜透過水を得ることができ、処理プロセスの制御が行いやすいので、より好ましい。
また、分離膜2の設置場所として、生物処理槽1の内部に設置する方法と生物処理槽1の外部に設置する方法がある。本発明ではいずれの方法でも構わないが、生物処理槽1の内部に設置する方法では、分離膜2の下部に散気装置5を設置することにより、散気装置5から吹き込まれる気体によって膜面に付着する活性汚泥を剥離させることができるため、固液分離のための運転動力が大幅に低減可能となり、より好ましい。
逆浸透膜3は、被ろ過液の浸透圧よりも高い圧力を加えることにより、被ろ過液中の一価イオンまで排除する膜である。逆浸透膜の構造としては、例えば、膜の少なくとも片面に緻密層を備え、緻密層から離れるに従って孔径が徐々に大きくなる非対称膜や、この非対称膜の緻密層の上に別の素材からなる厚みの薄い活性層を備えた複合膜がある。また膜素材としては、酢酸セルロース、セルロース系のポリマ、ポリアミド、及びビニルポリマなどの高分子材料を用いることができる。代表的な逆浸透膜としては、酢酸セルロース系またはポリアミド系の非対称膜、及びポリアミド系またはポリ尿素系の活性層を有する複合膜を挙げることができる。中でも、塩分の排除性能が高い、酢酸セルロース系非対称膜、ポリアミド系活性層を有する複合膜または芳香族ポリアミド系の活性層を有する複合膜が好ましく、特に、芳香族ポリアミド複合膜を用いると、取り扱いが容易で更に好ましい。
逆浸透膜の形態には中空糸膜、管状膜、平膜などが存在するが、いずれの形態のものでも本発明に用いることができる。そして逆浸透膜は、中空糸膜の場合は中空糸膜エレメントに、管状膜の場合はチューブラー型エレメントに、平膜の場合はスパイラル型エレメントやプレート・アンド・フレーム型エレメントにし、単独、あるいは複数個を組み合わせてモジュール化することが好ましい。
本発明の造水方法において、固液分離により得られる膜透過水52は、逆浸透膜3に供給する水量を調整できるように、膜透過水槽6にいったん貯留されることが好ましい。貯留された膜透過水は、膜透過水槽6から高圧ポンプ7によって、ろ過に必要な圧力で逆浸透膜3に供給されるが、膜透過水の水質によっては、適宜、前処理を施して、逆浸透膜流入水54のSDI値が4以下になるようにすることが好ましい。SDI値はFI値とも称され、対象水中の微細な濁質濃度を示し、0.45μmのフィルタにより対象水を0.2MPaで加圧ろ過し、ろ過開始から500mlのろ過水取得に要する時間T0と、その後同じ条件で更にろ過を継続し、15分間ろ過した時点から500mlのろ過水取得に要する時間T15から、(1−T0/T15)×100/15で表される値である。SDI値は濁質が全くない場合は0となり、最も汚れた水の場合は6.67となる。
逆浸透膜3でろ過することにより得られる再生水A53は、水質としては水道水以上のものが得られるため、工業用水、農業用水、更には飲料水などの目的で利用可能である。
本発明の再生水の造水方法では、膜透過水52の一部と、残りの膜透過水を逆浸透膜3でろ過することにより生成される濃縮水55を、混合することにより、再生水B56を造水することに特徴がある。ここで、濃縮水とは、逆浸透膜を透過せずに残留するBOD、COD、塩分などが濃縮された水である。膜透過水と該濃縮水との混合により得られる再生水B56は水洗用水、散水用水、修景用水、親水用水などの目的で利用可能である。水洗用水は、水洗便所の洗浄水などに利用することができる。散水用水は、運動施設、公園、植樹の散水、灌漑などに利用することができる。寒冷地では融雪用水などとして利用できる。修景用水は、人が触れることを前提とせず公園、池、水量の少ない川などに放流して、修景・環境維持などに利用することができる。親水用水は、人が触れることが前提であって噴水、水遊びなどに使用することができる。
なお、再生水Bの水質が所望のレベルよりも良くない場合、より良質な再生水Bを得るために、混合用膜透過水57の流量を調整できることが好ましい。図2にその態様を示す。なお、下記する以外は、図1に示す態様と同様に構成されている。
図2に示す再生水の造水装置は、逆浸透膜流入水54の流量を、例えば流量計で代表される、逆浸透膜流入水流量測定手段8で測定し、再生水A53の流量を、例えば流量計で代表される、再生水A流量測定手段9で測定し、これらの流量値に応じて、例えばインバーター内蔵のポンプと流量計で構成される、混合用膜透過水流量調整手段10で混合用膜透過水57の流量を調整できるように構成している。混合用膜透過水の流量は、再生水Aの流量値を、逆浸透膜流入水の流量値で除した値をRとした場合、濃縮水の流量値の(2R−1)/(1−R)倍以上とするのが、再利用先での環境影響、健康影響が小さい良質な再生水Bが得られるため、好ましい。濃縮水の流量値は、逆浸透膜流入水の流量値から、再生水Aの流量値を差し引いた値に等しい。なお、逆浸透膜流入水流量測定手段8、あるいは、再生水A流量測定手段9のいずれかの代わりに、図3で示すように、例えば流量計などで代表される、濃縮水流量測定手段11を設置し、濃縮水の流量を測定することにより、Rを算出してもよい。
また、再生水BのpHが過度に低い場合、あるいは過度に高い場合は、再利用先での環境影響、健康影響が懸念される。また、再生水Bの色度が高いと、特に再生水を修景用水、親水用水に用いる場合、景観を損なうことが懸念される。よって、再生水BのpHや色度を測定しpH値が所定範囲内となるように、及び/または色度値が所定値以下となるように、混合用膜透過水の流量を調整できることが好ましい。図4にその態様を示す。なお、下記する以外は、図1に示す態様と同様に構成されている。
図4に示す再生水の造水装置は、再生水BのpH値を、例えばpH計で代表されるpH測定手段12で、及び/または再生水Bの色度値を例えば色度計で代表される、色度測定手段13で測定し、pH値が所定の範囲外となった場合、あるいは色度値が所定値を超過した場合に、例えばインバーター内蔵のポンプで代表される、混合用膜透過水流量調整手段10を用いて、混合用膜透過水の流量値を増加させるように構成している。上記pHの所定範囲は5.8〜8.6とするのが、再利用先での環境影響、健康影響が小さいため、好ましい。また、上記色度の所定値は40度以下とすると、修景用水として利用するのに非常に適した良質な再生水Bが得られる。更に、上記色度の所定値を10度以下とすると、親水用水として利用するのに非常に適した良質な再生水Bが得られる。
以下、本発明を具体的に説明するが、本発明はこの実施例のみに限定されるものではない。
実施例1
農集落廃水である有機性廃水50について、図3に示したフローと同様の方法で再生水の造水を行った。まず、生物処理槽1(容積:2.3m3)内に、孔径6mmの散気孔を設けたU字型粗泡散気管で構成される散気装置5を設置し、生物処理槽外に設置したブロアで構成される給気装置4から空気を供給し、水中に空気を吹き込めるようにした。
次に、散気装置5の上に、孔径0.08μmのポリフッ化ビニリデン製精密ろ過膜(膜面積:1.4m2)で構成される分離膜2をプレート・アンド・フレーム型エレメントに加工し、それを10枚組み合わせてモジュール化したものを設置し、活性汚泥51を入れて、有機性廃水50を処理させた。活性汚泥51の濃度は10000mg/Lで運転を行った。そして、膜透過側からポンプで吸引することにより、膜透過水52を取得した。固液分離方式はクロスフローろ過、運転は定流量ろ過運転で行い、膜透過水52の流量は5.8l/minになるように設定した。なお、上記精密ろ過膜への活性汚泥の付着を抑制するため、9分間ポンプで吸引した後は、1分間吸引を休止させ、これを繰り返すようにした。得られた膜透過水は膜透過水槽6(容積:200L)に貯留させた。
続いて、高圧ポンプ7で膜透過水を膜透過水槽から逆浸透膜3(架橋芳香族ポリアミド系複合膜をスパイラル型エレメントに加工し、モジュール化したもの、総膜面積は7m2)に供給し、R=0.6となるように、再生水A53を取得した。Rの値は、流量計で構成される再生水A流量測定手段9で測定される再生水Aの流量値と、流量計で構成される濃縮水流量測定手段11で測定される濃縮水の流量値から求めた。一方、逆浸透膜3で逆浸透膜流入水54をろ過することにより生成する濃縮水55を、混合用膜透過水57と混合させ、再生水B56を造水した。濃縮水と混合用膜透過水の混合比率は、(1)5:1、(2)3:1、(3)1:1の3段階で設定し、これらの混合比率はインバーター内蔵のポンプと流量計で構成される、混合用膜透過水流量調整手段10で調整した。得られた再生水A、再生水Bの水質測定結果を表1に示す。表1の結果からわかるように、再生水Aは水質の面において、非常に良質な水であった。また、濃縮水と混合する膜透過水の水量が多くなるほど、得られる再生水Bの水質は向上した。
Figure 2008073622
実施例2
前記実施例1で処理したものと同じ有機性廃水50について、図4に示したフローと同様の方法で再生水の造水を行った。なお、下記する以外は、前記実施例1の装置と同様の装置で構成されている。
まず、pH計で構成されるpH測定手段12と、色度計で構成される色度測定手段13を設置し、再生水BのpHや色度を測定した。そして、pH値が5.8〜8.6の範囲を外れた場合、あるいは色度値が40度を超過した場合に、インバーター内蔵ポンプで構成される混合用膜透過水流量調整手段10を用いて、混合用膜透過水57の流量値を増加させるように調整した。このような運転を行った結果、pHが5.8〜8.6、色度が40度以下の再生水Bを造水することができた。
本発明の再生水の造水方法は、工業用、農業用、更には飲料水などの目的で利用可能な極めて良好な水質を持つ再生水Aに加えて、低コストで水洗用水、散水用水などの目的で利用可能な再生水Bを造水することができるため、浄水使用量を削減したい工場や、ある程度まとまった人数の住民が居住しているマンションなどに適用することが可能である。
本発明に係る再生水の造水方法を実施するための装置の一例の概略図である。 図1で示した装置に、混合用膜透過水57の流量を調整する機能を付加した再生水の造水装置の一例の概略図である。 図2で示した装置について、流量を測定する箇所を変更した再生水の造水装置の一例を示した概略図である。 図1で示した装置に、pH及び/又は色度を測定し、混合用膜透過水57の流量を調整する機能を付加した再生水の造水装置の一例を示した概略図である。
符号の説明
1 生物処理槽
2 分離膜
3 逆浸透膜
4 給気装置
5 散気装置
6 膜透過水槽
7 高圧ポンプ
8 逆浸透膜流入水流量測定手段
9 再生水A流量測定手段
10 混合用膜透過水流量調整手段
11 濃縮水流量測定手段
12 pH測定手段
13 色度測定手段
50 有機性廃水
51 活性汚泥
52 膜透過水
53 再生水A
54 逆浸透膜流入水
55 濃縮水
56 再生水B
57 混合用膜透過水

Claims (9)

  1. 有機性廃水を活性汚泥処理し、該活性汚泥処理水に接触するように設置された分離膜によって活性汚泥処理水を固液分離して膜透過水を取得した後、該膜透過水を逆浸透膜処理することにより浄化された再生水Aを造水する方法において、前記逆浸透膜処理によって濃縮されて排出される濃縮水を前記膜透過水の一部と混合することにより再生水Bとして外部に取り出すようにしたことを特徴とする再生水の造水方法。
  2. 前記濃縮水と前記膜透過水の一部とを混合するにあたり、前記逆浸透膜処理により得られる再生水Aの流量値を、前記逆浸透膜処理に流入する流入水の流量値で除した値をRとし、前記濃縮水と、前記濃縮水の流量の(2R−1)/(1−R)倍以上の流量の前記膜透過水とを混合することを特徴とする請求項1記載の再生水の造水方法。
  3. 前記濃縮水と前記膜透過水の一部とを混合するにあたり、該膜透過水と該濃縮水とを混合することにより得られる再生水BのpH、あるいは色度のいずれかを測定し、該pH値あるいは該色度値のデータに基づき、前記膜透過水と前記濃縮水の混合比を調整することを特徴とする請求項1または2記載の再生水の造水方法。
  4. 前記再生水BのpHが5.8〜8.6であるように、または前記再生水Bの色度が40度以下になるように調整することを特徴とする請求項3記載の再生水の造水方法。
  5. 有機性廃水と活性汚泥を接触して処理する生物処理手段と、前記活性汚泥と接触する分離膜によって活性汚泥を固液分離する固液分離手段と、前記固液分離手段によって得られた膜透過水を逆浸透膜によって逆浸透膜処理することにより再生水Aと濃縮水とを取得する逆浸透膜処理手段と、前記膜透過水と前記逆浸透膜処理によって取得された濃縮水とを混合することにより再生水Bを取得する混合手段とを備えたことを特徴とする再生水の造水装置。
  6. 前記逆浸透膜処理に流入する流入水の流量を測定する逆浸透膜流入水流量測定手段と、前記再生水Aの流量を測定する再生水A流量測定手段と、前記濃縮水と混合する前記膜透過水の流量を調整する混合用膜透過水流量調整手段とを備えていることを特徴とする請求項5記載の再生水の造水装置。
  7. 混合用膜透過水流量調整手段が、前記再生水A流量測定手段で測定される再生水Aの流量値を、前記逆浸透膜流入水流量測定手段で測定される前記逆浸透膜処理に流入する流入水の流量値で除した値をRとし、前記混合用膜透過水流量調整手段が、前記濃縮水と混合する前記膜透過水の流量値が前記濃縮水の流量値の(2R−1)/(1−R)倍以上となるように調整する混合用膜透過水流量調整手段であることを特徴とする請求項6記載の再生水の造水装置。
  8. 前記再生水BのpH値を測定するpH測定手段及び/又は前記再生水Bの色度値を測定する色度測定手段と、前記濃縮水と混合する前記膜透過水の流量を調整する混合用膜透過水流量調整手段とを備え、前記pH測定手段によって測定されるpH値及び/又は前記色度測定手段によって測定される色度値に基づいて、前記濃縮水と混合する前記膜透過水の流量を調整するように構成されてなることを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の再生水の造水装置。
  9. 前記再生水BのpHが5.8〜8.6であるように、または前記再生水Bの色度が40度以下になるように調整することを特徴とする請求項8記載の再生水の造水装置。
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