JP2008073216A - 着用物品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】着用者の臀部を十分に覆うとともに、腹部への圧迫を可及的に小さくすることができる着用物品の製造方法を提供する。
【解決手段】着用者の胴にフィットされる胴部と、着用者の股間を覆う吸収体とを備えた着用物品の製造方法であって、胴部の少なくとも一部を構成するウェブを流れ方向に沿った波形の切断線において切断することにより、凸状部と凹状部を備えた第1ウェブと第2ウェブを形成し、両ウェブの各凸状部の位置が合うように積層され、各凸状部に吸収体が配置されている。従って、背側胴部が凸状であることから、着用者の臀部を十分に覆うとともに、腹部への圧迫を可及的に小さくすることができる着用物品を製造することができる。
【選択図】図1
【解決手段】着用者の胴にフィットされる胴部と、着用者の股間を覆う吸収体とを備えた着用物品の製造方法であって、胴部の少なくとも一部を構成するウェブを流れ方向に沿った波形の切断線において切断することにより、凸状部と凹状部を備えた第1ウェブと第2ウェブを形成し、両ウェブの各凸状部の位置が合うように積層され、各凸状部に吸収体が配置されている。従って、背側胴部が凸状であることから、着用者の臀部を十分に覆うとともに、腹部への圧迫を可及的に小さくすることができる着用物品を製造することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、着用物品の製造方法に関するものである。
着用者の股間を覆う吸収体と、胴に巻きつけられる胴回り部帯状体とを備えた着用物品の製造方法について、下記特許文献1の製造方法が知られている。
当該製造方法によれば、胴回り部帯状体は、弾性部材が配置された素材シートを、弾性部材を挾持するように折返して二層構造とすることにより形成される。
特許第2591682号
当該製造方法によれば、胴回り部帯状体は、弾性部材が配置された素材シートを、弾性部材を挾持するように折返して二層構造とすることにより形成される。
しかし、かかる胴回り帯状体では幅が一定となるため、帯状体の幅が狭い場合には、着用時に臀部を十分に覆うことができなくなり着用感が悪くなる問題がある。そして、着用時に臀部を十分に覆うために、帯状体の幅を広くした場合には、腹部への圧迫が強くなるため着用感が悪化する問題がある。
したがって、本発明の解決すべき課題は、着用者の臀部を十分に覆うとともに、腹部への圧迫を可及的に小さくすることができる着用物品の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の製造方法は、着用者の胴にフィットされる胴部と、着用者の股間を覆う吸収体とを備えた着用物品の製造方法であって、胴部の少なくとも一部を構成し、一対の側縁を有するウェブを流れ方向に沿って搬送する工程と、前記ウェブを流れ方向に沿った波形の切断線において切断することで、所定間隔を開けて凸状部と凹状部とを備えた、第1ウェブと第2ウェブとに切断する工程と、第1ウェブ又は第2ウェブの一方を反転させるとともに、第1ウェブの各凸状部と第2ウェブの各凸状部の位置が一致するように積層して、複合ウェブを形成する工程と、吸収体の長手方向が複合ウェブの流れ方向と直交する向きであって、吸収体の一端を前記複合ウェブに接合し、他端を複合ウェブから突出して配置する工程と、を備えることを特徴とする。
本発明の製造方法によれば、波形の切断線に沿って切断することにより凸状部が形成されるため、凸状部が着用者の臀部を十分に覆うとともに、腹部への圧迫を可及的に小さくすることができる着用物品を製造することができる。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照して説明する。
まず、図1(a)(b)において、本発明の製造方法により製造し得る第1実施例にかかる着用物品について説明する。
まず、図1(a)(b)において、本発明の製造方法により製造し得る第1実施例にかかる着用物品について説明する。
着用物品1は、着用者の胴回りにフィットする胴部2と、股間を覆う吸収体3とを備え、胴部2のW方向中央内面と吸収体3の背側端部3bの外面とが接合され、吸収体3の中央部3cおよび腹側端部3fを胴部2から突出させることによって形成される。
このとき吸収体3は、透液性トップシート8と不透液性バックシート10との間にコア9を介在したものであり、透液性トップシート8の上面には伸張状態の弾性部材を備えた立体カフ11を配置してもよい。
透液性トップシート8は、液体をコア9へ通過させる材料であればよく、風合いの良いものがより好ましい。このような透液性トップシート8としては、織布、スパンボンドやメルトブローといった不織布、多孔性フィルム及びこれらのうちの1つ又は2つ以上の材料が結合されたものであってもよい。
不透液性バックシート10は、液体を通過させない材料であればよく、熱可塑性樹脂フィルム等であればよい。また、バックシート10は不透液性であれば、透湿性であるものがより好ましい。
コア9は、解繊パルプを主材とした層やエアレイド不織布等であればよく、高分子吸水ポリマーを併用したものがさらに好ましい。
さらに、不透液性バックシート10のコア9が配置される面とは反対側の面に、図示しないカバーシートが積層されてもよい。当該カバーシートとしては風合いの良いものが好ましく、織布、スパンボンドやメルトブローといった不織布及びこれらのうちの1つ又は2つ以上の材料が結合されたものであってもよい。
胴部2のW方向両端内面には止着部材4が配置されている。止着部材4は、吸収体3の腹側端部3f表面に止着されることによって、パンツ形状の着用物品として利用できる。なお、止着部材4は面ファスナーであってもよいし、接着剤を塗布したものであってもよい。また、腹側端部3f表面の所定位置には、図示しない止着部材4に対応した面ファスナーや止着部材4と係合可能な不織布、補強シート等を別途配置してもよい。
また胴部2には、その幅がW方向両端で最も狭く、W方向両端から中央へ向かうに従って広くなる凸状部12が形成されている。従って、止着部材4の配置箇所における胴部2の幅が狭くなっていることから、着用時の腹部への圧迫を可及的に小さくすることができる。さらに前記凸状部12によって、着用者の臀部を十分に覆うことができるため、着用感の優れた着用物品となる。
さらに胴部2は、図1(b)に示すように、弾性部材7が介在して外側シート5と内側シート6とが積層されることにより形成されている。このとき、内側シート6に対して外側シート7が幅広であることが好ましい。外側シート7が幅広であると、内側シート6に対して外側シート7に延出部13が形成されるため、当該延出部13を着用物品の内側に折り曲げて、吸収体3の背側端部3bの少なくとも一部を被覆することができる。
かかる被覆により、背側端部3bの縁が着用者に接触することがないため、着用者の不快感が軽減される。また、かかる被覆により、吸収体3の胴部2における接合強度が増加するため、排便時等、吸収体3の重量が重くなった時に吸収体3が胴部2から離脱する危険を防止することができる。
次に、着用物品1の製造方法を説明する。なお、流れ方向とはMD方向を示し、流れ方向に直交する方向とはCD方向を示す。
図2(a)に示すように、MD方向に沿って、一対の側縁1e、2eを有するウェブ20が搬送される。そして、MD方向に沿った波形の切断線CL1においてウェブ20が切断され、外面シート7となる第1ウェブ21と内面シート6となる第2ウェブ22が形成される。このとき、第1ウェブ21および第2ウェブ22には所定間隔開けて凸状部25が形成される。
図2(a)に示すように、MD方向に沿って、一対の側縁1e、2eを有するウェブ20が搬送される。そして、MD方向に沿った波形の切断線CL1においてウェブ20が切断され、外面シート7となる第1ウェブ21と内面シート6となる第2ウェブ22が形成される。このとき、第1ウェブ21および第2ウェブ22には所定間隔開けて凸状部25が形成される。
さらに、MD方向に沿って弾性部材23が伸張状態で配置される。弾性部材23は第1ウェブ21のみに配置されてもよいし、第2ウェブ22のみに配置されてもよい。また、切断前のウェブ20に対して配置されてもよい。さらに、弾性部材23は、糸ゴム、平ゴム、弾性ホットメルト、弾性フィルム等、伸縮性を有する材料であればいずれのものであってもよく、接合手段は、接着剤等、公知の手段であればいずれであってもよい。
このとき図2(a)に示すように、切断線CL1はウェブ20の幅中心線L1(一点鎖線で示す)から一方側縁に位置ズレした線L2(二点鎖線で示す)に対して対象となるように波形を描くことが好ましい。これにより、後述する延出部Dが形成される。
次に図2(b)に示すように、第1ウェブ21と第2ウェブ22とをCD方向に離間するように拡幅する。その後、図2(c)に示すように、第1ウェブ21と第2ウェブ22の凸状部25同士が対向するように、第1ウェブ21と第2ウェブ22とをMD方向に沿って位相合わせする。なお、当該位相合わせは、前述の拡幅と略同時に行なってもよい。
さらに、図2(c)に示すように、第2ウェブ22を反転させて、弾性部材23を挾持するように、第1ウェブ21上に積層することにより複合ウェブ24を形成する。なお、第1ウェブ21と第2ウェブ22の各凸状部25、25の位置が合うように積層されるのであれば、前述の拡幅を必ずしも行なう必要はなく、反転の後若しくは反転と略同時に位相合わせを行なってもよい。
このとき、前述の通り線L2に対して対象となる切断線CL1においてウェブ20を切断していることから、複合ウェブ24の形成時に、第1ウェブ21の側縁1eが第2ウェブ22の側縁2eからCD方向に延出した延出部Dが形成される。
次に、図2(d)に示すように、吸収体3の長手方向をCD方向に向けて、MD方向に所定間隔を開けて形成された凸状部25に対して、吸収体3の背側端部3bが配置され、接合される。一方、吸収体3の中央部3cと腹側端部3fとは、複合ウェブ24からCD方向に突出した状態で搬送される。なお吸収体3の接合は、公知の接合手段であればいずれであってもよい。
そして、複合ウェブ24の延出部Dが第2ウェブ22側に折り曲げられることによって、吸収体3の背側端部3bの少なくとも一部が被覆される。また、止着部材4が胴部両端となる所定位置に配置される。さらに、隣接する吸収体3の中間位置におけるCD方向の切断線CL2に沿って個別の着用物品1に切断される。
なお、止着部材4は切断線CL2を跨ぐように配置されてもよい。そして、個別の着用物品1に切断される際に、止着部材4もその中央部で合わせて切断されてもよい。
また図示しないが、切断線CL2における切断の前後いずれかにおいて、吸収体3の背側端部3bと腹側端部3fとがトップシート8同士対向するように、吸収体3を折り曲げる工程を備えてもよい。
また図示しないが、切断線CL2における切断の前後いずれかにおいて、吸収体3の背側端部3bと腹側端部3fとがトップシート8同士対向するように、吸収体3を折り曲げる工程を備えてもよい。
図3に第1実施例にかかる着用物品1の斜視図を示す。着用物品1は、胴部両端の止着部材4が吸収体3の腹側端部3f表面に止着されることにより、パンツタイプの形態となる。さらに止着部材4を着脱可能とすることにより、テープタイプの着用物品としても機能する。
なお、図3に示すようなパンツタイプの形態となるように、図2(d)に示した個別の着用物品1への切断後、止着部材4が吸収体3の腹側端部3f表面に止着されるように、腹側胴部2fを折り曲げる工程をさらに備えてもよい。
図4は第2実施例にかかる着用物品1の斜視図を示す。本実施例では、胴部2のW方向両端部同士が接合されている。このとき一方端部内面に取り付けられた止着部材4が、他方端部の外面若しくは外面に取り付けられた対応する止着部材に接合される。そして腹側胴部2f表面と吸収体3の腹側端部3f内面とが図示しない止着部材によって接合されている。なおいずれの止着部材による接合も、接着剤によって永久的に接合されてもよいし、雄面ファスナーと雌面ファスナー又は雄面ファスナーと不織布の組合せにより着脱可能に接合されてもよい。
また、図4に示すように吸収体3の背側端部3bを、図3に示すような延出部13(D)によって被覆する必要が無い場合は、ウェブ20の幅中心線L1に対して対象となる切断線において、ウェブ20を切断してもよい。
さらに、図4において吸収体3の背側端部3b裏面が背側胴部2bに対して着脱可能に接合されていれば、胴部2の両端部における接合を解除することなく使用済みの吸収体3を取り外し、新たな吸収体を取り付けることができ、交換作業が極めて容易となる。
また図4に示すように、胴部2における弾性部材7は、吸収体3が配置される箇所において収縮力が作用しないように切断されてもよいし、当該箇所に弾性部材7が存在しないように間欠的に配置されてもよい。
これにより弾性部材7の収縮力による吸収体3のヨレを防止することができる。
これにより弾性部材7の収縮力による吸収体3のヨレを防止することができる。
本発明は、使い捨てオムツなどの着用物品を製造する方法に適用することができる。
1 着用物品
2 胴部
2b 背側胴部
2f 腹側胴部
3 吸収体
3b 背側端部
3c 中央部
3f 腹側端部
4 止着部材
5 外側シート
6 内側シート
7 弾性部材
8 透液性トップシート
9 コア
10 不透液性バックシート
11 立体カフ
12 凸状部
13 延出部
20 ウェブ
21 第1ウェブ
22 第2ウェブ
23 弾性部材
24 複合ウェブ
25 凸状部
CL1 切断線
CL2 切断線
W 製品幅方向
MD 流れ方向
CD 幅方向
D 延出部
2 胴部
2b 背側胴部
2f 腹側胴部
3 吸収体
3b 背側端部
3c 中央部
3f 腹側端部
4 止着部材
5 外側シート
6 内側シート
7 弾性部材
8 透液性トップシート
9 コア
10 不透液性バックシート
11 立体カフ
12 凸状部
13 延出部
20 ウェブ
21 第1ウェブ
22 第2ウェブ
23 弾性部材
24 複合ウェブ
25 凸状部
CL1 切断線
CL2 切断線
W 製品幅方向
MD 流れ方向
CD 幅方向
D 延出部
Claims (3)
- 着用者の胴にフィットされる胴部と、着用者の股間を覆う吸収体とを備えた着用物品の製造方法であって、
胴部の少なくとも一部を構成し、一対の側縁を有するウェブを流れ方向に沿って搬送する工程と、
前記ウェブを流れ方向に沿った波形の切断線において切断することで、所定間隔を開けて凸状部と凹状部とを備えた、第1ウェブと第2ウェブとに切断する工程と、
第1ウェブ又は第2ウェブの一方を反転させるとともに、第1ウェブの各凸状部と第2ウェブの各凸状部の位置が一致するように積層して、複合ウェブを形成する工程と、
吸収体の長手方向が複合ウェブの流れ方向と直交する向きであって、吸収体の一端を前記複合ウェブに接合し、他端を複合ウェブから突出して配置する工程と、を備えた着用物品の製造方法。
- 請求項1において、波形の切断線は、ウェブの幅中心線から一方側縁に所定間隔を開けた線に対して対象である着用物品の製造方法。
- 請求項2において、前記複合ウェブを形成する工程は、延出部が形成されるように、第1ウェブの側縁が第2ウェブの側縁から流れ方向と直交する方向に延出させて両ウェブを積層し、
複合ウェブに接合された吸収体の一端の少なくとも一部を、前記延出部で被覆する工程をさらに備えた着用物品の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006255688A JP2008073216A (ja) | 2006-09-21 | 2006-09-21 | 着用物品の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2006255688A JP2008073216A (ja) | 2006-09-21 | 2006-09-21 | 着用物品の製造方法 |
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Family
ID=39345908
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2006255688A Pending JP2008073216A (ja) | 2006-09-21 | 2006-09-21 | 着用物品の製造方法 |
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JP (1) | JP2008073216A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2022118506A1 (ja) | 2020-12-01 | 2022-06-09 | 株式会社瑞光 | 着用物品の製造方法 |
WO2022118505A1 (ja) | 2020-12-01 | 2022-06-09 | 株式会社瑞光 | 着用物品 |
-
2006
- 2006-09-21 JP JP2006255688A patent/JP2008073216A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2022118506A1 (ja) | 2020-12-01 | 2022-06-09 | 株式会社瑞光 | 着用物品の製造方法 |
WO2022118505A1 (ja) | 2020-12-01 | 2022-06-09 | 株式会社瑞光 | 着用物品 |
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