JP2008069606A - 断面h形鋼材の補強構造および補強方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】断面H形鋼材1における各フランジ内側面5とウェブ側面6とに囲まれた各凹溝4にコンクリート系材料8が打設されて硬化され、かつ各フランジ巾方向の側端面11を長手方向にわたって被覆するようにコンクリート系材料8が設けられ、各フランジ巾方向の側端面11を被覆するコンクリート系材料8のコーナー部は断面円弧状のコーナー部12とされ、コンクリート系材料8の外表面を長手方向にわたって被覆するように、断面H形鋼材の部材軸方向に連続する連続繊維シート9が接着剤により固着されている。断面H形鋼材1の凹溝4にコンクリート系材料8を打設し、コンクリート系材料8の外面および断面H形鋼材1の外面に連続繊維シート9を接着剤により固着する。
【選択図】図1
Description
このような断面H形鋼材1の補強構造では、断面H形鋼材1と、補強鋼板20または補強形鋼21を溶接で一体化することで、強度を確実に向上できる利点がある。
第2発明では、第1発明の断面H形鋼材の補強構造において、断面H形鋼材における各フランジ巾方向の側端面に、フランジ長手方向に延長する棒状部材が接着剤により固定され、前記棒状部材の外側コーナー部を断面円弧状のコーナー部とし、フランジ内側面とウェブ側面とに囲まれた各凹溝および前記棒状部材を埋め込むようにコンクリート系材料が打設されて硬化され、対向する各フランジ巾方向の側端面に固定した棒状部材の外表面およびこれらの間のコンクリート系材料の外表面を被覆するように、断面H形鋼材の部材軸方向に連続する連続繊維シートを接着剤により固着されていることを特徴とする。
第3発明では、第1または第2発明の断面H形鋼材の補強構造において、断面円弧状のコーナー部の半径は、少なくとも20mmの半径とされていることを特徴とする。
第4発明では、第1発明〜第3発明のいずれかの断面H形鋼材の補強構造において、連続繊維シートは、断面H形鋼材のフランジ外面全体を被覆するように接着剤により固定されていることを特徴とする。
第5発明では、第1発明〜第3発明のいずれかの断面H形鋼材の補強構造において、連続繊維シートは、断面H形鋼材のフランジ外面の一部を被覆するように、断面H形鋼材のフランジ側部に接着剤により固定されていることを特徴とする。
第6発明では、第1発明〜第5発明のいずれかに記載の断面H形鋼材の補強構造において、連続繊維シートによる被覆層の外側に、連続繊維シートを締め付けるようにバンド金具が設けられていることを特徴とする。
第7発明では、第1発明〜第6発明のいずれかに記載の断面H形鋼材の補強構造において、コンクリート系材料が、補強繊維混入コンクリート系材料であることを特徴とする。
第8発明の断面H形鋼材の補強方法においては、断面H形鋼材におけるフランジ内側面とウェブ側面とに囲まれた各凹溝にコンクリート系材料を打設すると共に、各フランジ巾方向の側端面を長手方向にわたって被覆するように前記コンクリート系材料が打設されて硬化され、かつ各フランジ巾方向の側端面を被覆するコンクリート系材料のコーナー部を断面円弧状のコーナー部とした後、コンクリート系材料の外表面を長手方向にわたって被覆するように、断面H形鋼材の部材軸方向に連続する連続繊維シートを、コンクリート系材料の外表面と断面H形鋼材におけるフランジ外面に接着剤により固着することを特徴とする。
第9発明では、第8発明の断面H形鋼材の補強方法において、断面H形鋼材における各フランジ巾方向の側端面に、その長手方向にわたって被覆するように外側コーナー部が断面円弧状とされた棒状部材を接着剤によりそれぞれ固定した後、断面H形鋼材におけるフランジ内側面とウェブ側面とに囲まれた各凹溝および前記棒状部材を埋め込むようにコンクリート系材料を打設して硬化させた後、棒状部材の外表面およびこれらの間のコンクリート系材料の外表面を被覆するように、断面H形鋼材の部材軸方向に連続する連続繊維シートを接着剤により固着することを特徴とする。
第10発明では、第8または第9発明の断面H形鋼材の補強方法において、断面H形鋼材は、既存の鉄骨構造物における柱または梁あるいは筋交いであることを特徴とする。
また、連続繊維シートが、コンクリート系材料の外表面と断面H形鋼材のフランジ外面に固着されているので、断面H形鋼材にその軸方向方向から圧縮(引張)応力が作用すると、接着剤による接着部を介して連続繊維シートに圧縮(引張)応力が伝達させることができる。また、前記のように補強された断面H形鋼材では、これに曲げ力が作用した場合には、硬化したコンクリート系材料には、その外側に連続繊維シートが設けられているため、硬化したコンクリート系材料は連続繊維シートで外側から締め付けられるため、断面H形鋼材と硬化したコンクリート系材料との間には摩擦力が生じ、この摩擦力により、圧縮(引張)応力は、断面H形鋼材からコンクリート系材料にも伝達される。したがって、硬化したコンクリート系材料および連続繊維シートにより断面H形鋼材を確実に補強することができる。
さらに、硬化したコンクリート系材料のコーナー部は、断面円弧状のコーナー部とされているので、連続繊維シートがコーナー部におけるこすれにより損傷するおそれを排除することができる等の効果が得られる。
したがって、コンクリート系材料と断面H形鋼材とが、連続繊維シートおよび接着剤により一体化された高強度の補強構造とすることができる等の効果が得られる。
第2発明によると、断面H形鋼材における各フランジ巾方向の側端面に、フランジ長手方向に延長する棒状部材が接着剤により固定され、前記棒状部材の外側コーナー部を断面円弧状のコーナー部とし、フランジ内側面とウェブ側面とに囲まれた各凹溝および前記棒状部材を埋め込むようにコンクリート系材料が打設されて硬化されて一体化された補強形態であるので、従来のように、溶接による補強形態と異なり、断面H形鋼材に設ける補強材料と断面H形鋼材の一体化に、火気の使用となる溶接をすることなく一体化して補強することができ、しかも周囲にスペースを確保できない場合でも、断面H形鋼材を補強することができる効果が得られる。
また、断面円弧状のコーナー部を形成するための部材として、断面H形鋼材あるいは硬化したコンクリート系材料とは別個の棒状部材を設けるので、棒状部材を適宜設定することにより、断面円弧状のコーナー部の半径寸法を設定することができ、断面円弧状のコーナー部の設定が容易になると共に、棒状部材を接着剤によりフランジ幅方向端面に固定した状態で、コンクリート系材料を打設すればよいので、断面H形鋼材の補強施工が容易である。
また、コンクリート系材料と断面H形鋼材と棒状部材とが、連続繊維シートと接着剤により一体化された高強度の補強構造とすることができる等の効果が得られる。
第3発明によると、一般に連続繊維シートは突端部とのこすれに弱いが、断面円弧状のコーナー部の半径を20mm以上とし、コーナー部に20mm以上の半径のR部(断面円弧状部)を設けているため、ゼロに近い断面円弧状のコーナー部に比べて、連続繊維シートがコーナー部でこすれることはなく、連続繊維シートに繰り返し応力が作用しても、こすれによる損傷を受ける恐れを排除することができる等の効果が得られる。
第4発明によると、断面H形鋼材におけるフランジ外面全体にも連続繊維シートを接着剤により固着するようにしたので、フランジ部分が連続繊維シートにより補強されると共に、コンクリート系材料の外表面全面とフランジの一部分のみに連続繊維シートを固定する場合に比べて、連続繊維シートが全体に渡って接着剤より固着されて補強されているため、より高強度の補強構造とすることができ、また、連続繊維シートを硬化したコンクリート系材料を備えた断面H形鋼材の外側に、層状に巻回するように設ければよいので、補強施工が容易である等の効果が得られる。
第5発明によると、連続繊維シートは、硬化したコンクリート系材料の外面と、断面H形鋼材のフランジ側部に接着材により固着されて被覆されているので、硬化したコンクリート系材料のみにより固着する場合に比べて、連続繊維シートの巾方向の端部を確実に接着剤により固定することができると共に、断面H形鋼材と硬化したコンクリート系材料の外表面境界部を確実に連続繊維シートにより保護・補強できるため、断面H形鋼材から硬化したコンクリート系材料に、あるいは硬化したコンクリート系材料から断面H形鋼材に、連続繊維シートによる確な締め付け力により、断面H形鋼材と硬化したコンクリート系材料との間の摩擦力を確実に発揮させることができる高強度の補強構造とすることができる。
第6発明によると、連続繊維シートによる被覆層の外側に、連続繊維シートを締め付けるようにバンド金具が設けられているので、連続繊維シートを確実に拘束し、連続繊維シートによる締め付け力を高めることができ、断面H形鋼材と硬化したコンクリート系材料との境界面の摩擦力を高めることができるため、これら間の伝達可能な応力を高めることができ、また、連続繊維シートを固定しているバンド金具付近の接着剤層が部分的に損傷または劣化しても、バンド金具の締め付け力により、損傷または劣化した接着剤層の作用を補完することもできる。
第7発明によると、コンクリート系材料が、補強繊維混入コンクリート系材料であるので、補強繊維が混入していない場合の補強構造に比べてさらに強度の高い補強構造とすることができる。
第8発明によると、断面H形鋼材における各フランジ内側面とこれに接続する各ウェブ側面とにより形成される凹部に打設すると共にフランジ巾方向の側端面を埋め込むようにコンクリート系材料を打設し、硬化したコンクリート系材料の外表面と断面H形鋼材におけるフランジ外面に接着剤により連続繊維シートを固着させる簡単な施工で、断面H形鋼材を容易に補強することができる。特に本発明の断面H形鋼材の補強方法では、火気の使用となる溶接を用いない形態であるので、火気使用による周囲に引火する恐れを排除することができ、安全確実に、また周囲にスペースがない場合でも容易に補強することができる。
第9発明によると、各フランジ巾方向の側端面に、断面円弧状の外側コーナー部を有する棒状部材を、接着剤により固定した後、棒状部材を埋め込むようにフランジ内側面およびウェブ側面により形成される凹溝を含む領域にコンクリート系材料を打設して硬化させ、棒状部材とこれらの間の硬化したコンクリート系材料の外表面に、接着剤により連続繊維シートを固定するだけで、容易に断面H形鋼材を補強することができばかりでなく、容易に断面H形鋼材と連続繊維シートと棒状部材とを一体化して高強度の補強構造とすることができる。また、断面円弧状の外側コーナー部を備えた棒状部材を使用するので、これにより、連続繊維シートを使用しても、連続繊維シートの損傷する恐れの少ない補強された断面H形部材とすることができる。
第10発明によると、既存の鉄骨構造物における柱または梁あるいは筋交いに使用されている断面H形鋼材を、周囲に安全確実に容易に高強度に補強することができる。
前記の連続繊維シート9としては、例えば、アラミド繊維あるいは超高強力PVA(ポリビニルアルコール)繊維等の有機系繊維または無機系繊維を使用した繊維強化複合材料からなる連続繊維シートを使用でき、好ましくは耐火性がある、ガラス繊維あるいは炭素繊維等の無機系の高強度繊維、例えば、PAN系あるいはピッチ系炭素繊維を一方向に引き揃え、微量の樹脂を含浸させ複合一体化された可撓性あるいは屈曲性に富んだ炭素繊維と合成樹脂との炭素繊維複合シートからなる連続繊維シートを使用するとよい。なお、連続繊維シートは、変形自在な布状等のシート状であってもよい。
(1)コンクリート系材料8、接着剤、連続繊維シート9のみで補強される構成とされるため、施工に溶接による火気は使用しない。
(2)コンクリート系材料8は、フランジ2の巾方向側端面を被覆するように設けるだけであるので、また、H形鋼等の断面H形鋼材1のフランジ2外面は、連続繊維シート9が設けられる厚み代しか大きくならないため、本願の補強構造を実施補強により部材の外形寸法はほとんど変わらない。そのため、周囲にスペースを確保できない場合にも施工可能にされている。
(3)断面H形鋼材1に圧縮(引張)応力が作用すると(図7参照)、接着面18を介して連続繊維シート9に圧縮(引張)応力が伝達される。また、コンクリート等のコンクリート系材料8は、連続繊維シート9で外側から締め付けられているため、断面H形鋼材1とコンクリート系材料8との間には、摩擦力が作用し、圧縮(引張)応力はH形鋼からコンクリート系材料8にも伝達される。
(4)H形鋼等の断面H形鋼材1に曲げ応力が作用すると(図8参照)、圧縮側フランジ2、引張側フランジ2ともに接着面を介して連続繊維シート9の片側に圧縮応力、片側に引張応力が伝達される。また、コンクリート等のコンクリート系材料8は、連続繊維シート9で外側から締め付けられているため、断面H形鋼材1とコンクリート系材料8との間には、摩擦力が作用し、コンクリート系材料にも曲げ応力が伝達される。
(5)硬化したコンクリート系材料8のコーナー部は、断面円弧状のコーナー部12とされているので、例えば、断面H形鋼材1が柱材として使用される場合には、断面H形鋼材1の軸方向には、地震、台風、あるいは工場・倉庫における天井走行クレーンの頻繁な走行により繰り返し応力(鉛直荷重および水平力による圧縮(引張)応力および曲げ応力)が作用し、弾性的に伸縮するが、連続繊維シート9はコーナー部12が鋭角な角部でなく、丸い円弧状部であるので、こすれにより損傷する恐れはなく、確実に支承することができる
断面H形鋼材1における少なくともフランジ巾方向の側端面11を被覆し、断面H形鋼材1とコンクリート系材料8と、連続繊維シート9とを接着剤により一体化する補強形態であるので、火気の使用となる溶接することなく、断面H形鋼材に設けるコンクリート系材料8の補強材料と断面H形鋼材1の一体化に、溶接によらないコンクリート系材料8および接着剤層7等とによる湿式方式で一体化して補強することができ、しかも断面H形鋼材1の外形寸法よりも大きくならないので、断面H形鋼材1の外形周囲にスペースを確保できない場合でも断面H形鋼材を補強することができる効果が得られる。
補強された状態では、断面H形鋼材1は、コーナー部は、断面円弧状のコーナー部12とされているので、連続繊維シート9がこすれにより、損傷するおそれを排除することができる。
前記の棒状部材19の断面形状としては、図1(b)に示すように、断面円弧状のコーナー部12に接続する平坦な側面を有する棒状部材19の平坦な側面を有する棒状部材19としてもよい。
図1(b)に示すように、各側面に平坦な側面を有する矩形状断面の棒状部材19であると、棒状部材19の取り扱いが容易であるので、容易にフランジ2の側端面11に接着剤により固定することができる。
各フランジ2の巾方向の片側に、それぞれ棒状部材19を固定した後、コンクリート系材料8を充填硬化させ、その後反転して、他方のフランジ2の側端面11に棒状部材19を接着剤により固定して、コンクリート系材料8により前記棒状部材19を埋め込むように打設し、硬化させた後、フランジ2の外面および硬化したコンクリート系材料8の外面ならびに棒状部材19の長手方向の外面に接着剤を塗布して、連続繊維シート9を固着するようにすればよい。
その他の構成は、前記実施形態と同様であるので、同様な要素には同様な符号を付して説明を省略する。
本発明では、連続繊維シート9は、断面H形鋼材1の長手方向に連続していて、硬化したコンクリート系材料8または断面H形鋼材1のフランジ2の外面26に接着剤により固着されて一体化されていることが重要である。
また、フランジ2の巾方向側端面11に棒状鋼材19を接着剤により固定する形態では、棒状鋼材19を固定した後、側部型枠を配置した後、棒状鋼材19の上端レベルまでコンクリート系材料8を打設充填して、養生硬化させ、脱型する。
前記のように、片側または両側のコンクリート系材料8の充填硬化させた後、断面H形鋼材1と硬化したコンクリート系材料8の外表面に、部材長手方向に渡って、接着剤を塗布して、接着剤層7を形成すると共に連続繊維シート9を固着する。そして必要に応じ、バンド金具27を設ける。
そのため、既存の鉄骨構造物における柱または梁あるいは筋交いが、断面H形鋼材である場合には、前記のような補強方法により容易に断面H形鋼材を補強することができ、既存の鉄骨構造物を補強強化することができる。
2 フランジ
3 ウェブ
4 凹溝
5 フランジ内側面
6 ウェブ側面
7 接着剤層
7b 接着剤層
8 コンクリート系材料
9 連続繊維シート
10 取付け部
11 フランジ巾方向の側端面
12 断面円弧状のコーナー部
13 柱
14 梁
16 鋼構造物
17 水平ダイアフラム
18 接着面
19 棒状部材または棒状鋼材
20 補強鋼板
21 補強形鋼
22 H形鋼柱
23 主筋
24 環状横鉄筋
25 側面
26 フランジの外面(フランジにおけるウェブと反対側の外面)
27 バンド金具
28 型枠
M 曲げ応力
W 溶接
Claims (10)
- 断面H形鋼材における各フランジ内側面とウェブ側面とに囲まれた各凹溝にコンクリート系材料が打設されて硬化され、かつ各フランジ巾方向の側端面を長手方向にわたって被覆するようにコンクリート系材料が設けられ、各フランジ巾方向の側端面を被覆するコンクリート系材料のコーナー部は断面円弧状のコーナー部とされ、コンクリート系材料の外表面を長手方向にわたって被覆するように、断面H形鋼材の部材軸方向に連続する連続繊維シートが、コンクリート系材料の外表面と断面H形鋼材におけるフランジ外面に接着剤により固着されていることを特徴とする断面H形鋼材の補強構造。
- 断面H形鋼材における各フランジ巾方向の側端面に、フランジ長手方向に延長する棒状部材が接着剤により固定され、前記棒状部材の外側コーナー部を断面円弧状のコーナー部とし、フランジ内側面とウェブ側面とに囲まれた各凹溝および前記棒状部材を埋め込むようにコンクリート系材料が打設されて硬化され、対向する各フランジ巾方向の側端面に固定した棒状部材の外表面およびこれらの間のコンクリート系材料の外表面を被覆するように、断面H形鋼材の部材軸方向に連続する連続繊維シートを接着剤により固着されていることを特徴とする断面H形鋼材の補強構造。
- 断面円弧状のコーナー部の半径は、少なくとも20mmの半径とされていることを特徴とする請求項1または2に記載の断面H形鋼材の補強構造。
- 連続繊維シートは、断面H形鋼材のフランジ外面全体も被覆するように接着剤により固定されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の断面H形鋼材の補強構造。
- 連続繊維シートは、断面H形鋼材のフランジ外面の一部も被覆するように、断面H形鋼材のフランジ側部に接着剤により固定されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の断面H形鋼材の補強構造。
- 連続繊維シートによる被覆層の外側に、連続繊維シートを締め付けるようにバンド金具が設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の断面H形鋼材の補強構造。
- コンクリート系材料が、補強繊維混入コンクリート系材料であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の断面H形鋼材の補強構造。
- 断面H形鋼材におけるフランジ内側面とウェブ側面とに囲まれた各凹溝にコンクリート系材料を打設すると共に、各フランジ巾方向の側端面を長手方向にわたって被覆するように前記コンクリート系材料が打設されて硬化され、かつ各フランジ巾方向の側端面を被覆するコンクリート系材料のコーナー部を断面円弧状のコーナー部とした後、コンクリート系材料の外表面を長手方向にわたって被覆するように、断面H形鋼材の部材軸方向に連続する連続繊維シートを、コンクリート系材料の外表面と断面H形鋼材におけるフランジ外面に接着剤により固着することを特徴とする断面H形鋼材の補強構造。
- 断面H形鋼材における各フランジ巾方向の側端面に、その長手方向にわたって被覆するように外側コーナー部が断面円弧状とされた棒状部材を接着剤によりそれぞれ固定した後、断面H形鋼材におけるフランジ内側面とウェブ側面とに囲まれた各凹溝および前記棒状部材を埋め込むようにコンクリート系材料を打設して硬化させた後、棒状部材の外表面およびこれらの間のコンクリート系材料の外表面を被覆するように、断面H形鋼材の部材軸方向に連続する連続繊維シートを接着剤により固着することを特徴とする断面H形鋼材の補強構造。
- 断面H形鋼材は、既存の鉄骨構造物における柱または梁あるいは筋交いであることを特徴とする請求項8または9に記載の断面H形鋼材の補強方法。
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