JP2008060431A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】合金層(シード層)中の自己形成バリア膜の生成に寄与しない余剰なMnを除去することで、配線抵抗を低減する半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】まず、基板11上に設けられた層間絶縁膜15に配線溝16を形成する。次に、配線溝16の内壁を覆う状態で、CuMnからなる合金層17を形成する。次いで、合金層17が設けられた状態の基板11の表面に、Cuに対してMnを選択的に溶解する洗浄液を供給し、自己形成バリア膜の形成に寄与しない合金層17中のMnを、洗浄液に溶解させて選択的に除去する。続いて、熱処理を行い、合金層17中のMnを層間絶縁膜12、15の構成成分と反応させて、合金層17と層間絶縁膜12、15の界面に、Cuの拡散防止性を有するMn化合物からなる自己形成バリア膜を形成する。続いて、自己形成バリア膜が設けられた配線溝16にCuを主成分とする導電層を埋め込む。
【選択図】図1
【解決手段】まず、基板11上に設けられた層間絶縁膜15に配線溝16を形成する。次に、配線溝16の内壁を覆う状態で、CuMnからなる合金層17を形成する。次いで、合金層17が設けられた状態の基板11の表面に、Cuに対してMnを選択的に溶解する洗浄液を供給し、自己形成バリア膜の形成に寄与しない合金層17中のMnを、洗浄液に溶解させて選択的に除去する。続いて、熱処理を行い、合金層17中のMnを層間絶縁膜12、15の構成成分と反応させて、合金層17と層間絶縁膜12、15の界面に、Cuの拡散防止性を有するMn化合物からなる自己形成バリア膜を形成する。続いて、自己形成バリア膜が設けられた配線溝16にCuを主成分とする導電層を埋め込む。
【選択図】図1
Description
本発明は、半導体装置の製造方法に関し、さらに詳しくは、配線またはヴィアと層間絶縁膜との間に自己形成バリア膜が設けられたダマシン構造を有する半導体装置の製造方法に関する。
半導体装置の銅(Cu)配線形成プロセスにおいては、一般的に、層間絶縁膜に設けられた配線溝を埋め込むことで、配線パターンを形成するダマシン法が行われている。ダマシン法によるCu配線の形成の際には、層間絶縁膜へのCuの拡散を防止するため、通常Cuを埋め込む前に、配線溝の内壁を覆う状態で、タンタル(Ta)、もしくはタンタル窒化膜(TaN)等のバリア膜を10nm程度の膜厚で成膜する。その後、電解めっき法により、バリア膜が設けられた配線溝内にCu層を埋め込む。
しかし、配線ピッチの微細化に伴い、Cuの埋め込み難易度が上がっていること、配線の総体積に占めるバリア膜の割合が増加し、配線抵抗が上昇していること等の理由により、バリア膜を成膜せずに、Mnを含有したCu層からなるシード層を形成し、その後の熱処理によりMnを拡散させて、層間絶縁膜とCu配線との界面にMn化合物からなる自己形成バリア膜を2〜3nm程度の膜厚で形成する技術が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。
上記自己形成バリアプロセスについて、図21を用いて説明する。まず、図21(a)に示すように、シリコンウェハからなる基板11上に、酸化シリコン(SiO2)からなる層間絶縁膜12を形成した後、この層間絶縁膜12に基板11に達する状態の接続孔13を形成し、接続孔13内にタングステン(W)からなるヴィア14を埋め込み形成する。
次に、ヴィア14上を含む層間絶縁膜12上に、SiO2からなる層間絶縁膜15を形成する。次いで、層間絶縁膜15に、層間絶縁膜12およびヴィア14に達する状態の配線溝16を形成した後、配線溝16の内壁を覆う状態で、層間絶縁膜15上に、CuMnからなる合金層17を形成する、この合金層17は、後工程で行う電解めっき法のシード層として機能することから、カバレッジ性よく形成するために、60nm〜80nmとある程度の厚みを有して形成される。
続いて、図21(b)に示すように、電解めっき法により、配線溝16を埋め込む状態で、合金層17上に、純Cuからなる導電層18を形成する。
次に、図21(c)に示すように、熱処理を行い、合金層17中に含まれるMnを層間絶縁膜12、15の構成成分と反応させて、合金層17と層間絶縁膜12、15との界面に、Cuの拡散防止性を有するMn化合物からなる自己形成バリア膜19を形成する。この自己形成バリア膜19は、2nm〜3nmの膜厚で形成される。この際、導電層18の表面側にもMnが偏析し、酸化マンガン(MnO)層Mが形成される。
その後、ここでの図示は省略したが、化学的機械的研磨(Chemical Mechanical Polishing(CMP))法により、MnO層Mとともに、配線パターンとして不要な部分の導電層18および自己形成バリア膜19を除去し、露出された層間絶縁膜15の表面側を削り込むことで、上記配線溝16に配線を形成する。
上述したような製造方法により形成された配線構造においては、通常のTa、TaNからなるバリア膜を用いた埋め込みプロセスに比べて、合金層17中のMnと層間絶縁膜12、15の構成成分とを反応させて、薄膜化された自己形成バリア膜19を形成するため、導電層18の埋め込み特性に優れている。また、Ta、TaNからなるバリア膜と比較して自己形成バリア膜19は膜厚が薄いため、配線の低抵抗化が図れる、という利点もある。
Low Resistive and Highly Reliable Cu Dual-Damascene Interconnect Technology using Self-Formed MnSixOy Barrier Layer,「2005年 Symposium on VLSI Technology」p.188-190
しかし、上述したような製造方法では、図21(c)を用いて説明したように、熱処理により、合金層17中のMnと層間絶縁膜12、15の構成成分とを反応させる際、Mnが層間絶縁膜12、15との界面側だけでなく、導電層18の表面側にも偏析する。この際、層間絶縁膜12、15との界面側や導電層18の表面側に偏析しきれなかったMnが、配線溝16内の配線中に残存すると、MnはCuよりも抵抗値が高いため、配線抵抗を上昇させてしまう、という問題がある。このため、従来のTa、TaN等のバリア膜よりも膜厚の薄い自己形成バリア膜を形成したとしても、結果としてRC遅延(配線遅延)に代表されるデバイス性能の向上には効果が無いことになる。
以上のことから、本発明は、合金層(シード層)中の自己形成バリア膜の生成に寄与しない余剰なMnを除去することで、配線抵抗を低減する半導体装置の製造方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の半導体装置の製造方法は、次のような工程を順次行うことを特徴としている。まず、第1工程では、基板上に設けられた絶縁膜に、凹部を形成する工程を行う。次に、第2工程では、凹部の内壁を覆う状態で、銅(Cu)とCu以外の金属とからなる合金層を形成する工程を行う。次いで、第3工程では、熱処理を行い、合金層中の金属を絶縁膜の構成成分と反応させて、合金層と絶縁膜との界面に、Cuの拡散防止性を有する金属化合物からなるバリア膜を形成する工程を行う。その後、第4工程では、凹部にCuを主成分とする導電層を埋め込む工程を行う。そして、第2工程と第3工程の間または第3工程と第4工程の間に、基板の表面に、Cuに対して選択的に金属またはこの金属を含む化合物を溶解する洗浄液を供給し、バリア膜の形成に寄与しない余剰な金属を洗浄液に溶解させて除去する工程を行うことを特徴としている。
このような半導体装置の製造方法によれば、基板の表面に上記洗浄液を供給して、バリア膜の形成に寄与しない余剰な金属またはこの金属を含む化合物を、Cuに対して選択的に除去することから、凹部内に埋め込まれる導電層中への上記金属の残存が抑制される。これにより、上記金属がCuよりも抵抗値が高く、凹部が配線溝、導電層が配線である場合には、配線に上記金属が残存することによる配線抵抗の増大が抑制される。
以上説明したように、本発明の半導体装置の製造方法によれば、配線抵抗の増大が抑制されるため、RC遅延を抑制することができる。したがって、高性能、かつ高信頼性を有する半導体装置を製造することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(第1実施形態)
本実施形態例は、本発明にかかる半導体装置の製造方法の実施形態の一例であり、シングルダマシン配線構造の形成に係わる。以下、シングルダマシン配線構造の形成における各ステップ(S)を示した図1のフローチャートに基づき、本発明の第1実施形態を、図2〜図3の製造工程断面図を用いて説明する。なお、図21を用いて説明した背景技術と同様の構成には、同一の番号を付して説明することとする。
本実施形態例は、本発明にかかる半導体装置の製造方法の実施形態の一例であり、シングルダマシン配線構造の形成に係わる。以下、シングルダマシン配線構造の形成における各ステップ(S)を示した図1のフローチャートに基づき、本発明の第1実施形態を、図2〜図3の製造工程断面図を用いて説明する。なお、図21を用いて説明した背景技術と同様の構成には、同一の番号を付して説明することとする。
まず、図2(a)に示すように、トランジスタ等の素子が形成されたシリコンウェハからなる基板11上に、例えばSiO2からなる層間絶縁膜12を形成した後、基板11に達する状態の接続孔13を形成し、接続孔13内に例えばWからなるヴィア14を埋め込み形成する。
次に、例えばプラズマ励起化学的気相成長(Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition(PECVD))法により、成膜ガスにシラン(SiH4)を用いて、ヴィア14上を含む層間絶縁膜12上に、例えばSiO2からなる層間絶縁膜15を500nmの膜厚で形成する(S101)。
次いで、層間絶縁膜15上に、配線溝パターンを有するレジストパターン(図示省略)を形成し、このレジストパターンをマスクに用いたエッチングにより、層間絶縁膜15に、層間絶縁膜12およびヴィア14に達する状態の配線溝16(凹部)を形成する(S102)。この配線溝16の開口幅は、75nmであることとする。
続いて、図2(b)に示すように、スパッタリング法等の物理的気相成長(Physical Vapor Deposition(PVD))法により、配線溝16の内壁を覆う状態で、層間絶縁膜15上に、例えば2atomic%のMnを含むCuMnからなる合金層17を形成する(S103)。この合金層17は、後工程で行う電解めっき法のシード層として機能することから、電解めっき法によるCuの埋め込みを確実に行うため、カバレッジ性よく形成するために、60nm〜80nmの膜厚で形成される。
また、合金層17中のMnは、後工程において、配線溝16を埋め込む状態で、合金層17上に導電層を形成した後、熱処理を行うことで、層間絶縁膜12、15の構成成分と反応し、層間絶縁膜12、15との界面に、Mn化合物からなる自己形成バリア膜を形成する。このため、合金層17中のMn濃度は、合金層17と層間絶縁膜12、15との界面に連続的な上記自己形成バリア膜を形成可能な濃度であることとする。ただし、合金層17中のMn濃度が高すぎると、後工程で行うMnの選択的洗浄処理でも除去しきれずに、配線抵抗の増大の要因となるため、合金層17中のMn濃度は、1atomic%以上10atomic%以下であり、好ましくは2atomic%以上6atomic%以下であることとする。
次に、図2(c)に示すように、合金層17が設けられた状態の基板11の表面に、Cuに対して選択的にMnを溶解する洗浄液を供給し、合金層17の表面側のMnをこの洗浄液に溶解させて除去する(S104)。ここで、上述した後工程で行う熱処理においては、合金層17中のMnは全て層間絶縁膜12、15との界面に偏析するわけではなく、上記導電層の表面にも偏析する。このため、合金層17の表面側のMnは、自己形成バリア膜の形成に寄与せずに、導電層18の表面に向かって拡散するが、導電層18の表面に偏析しきれなかったMnは配線溝16内の導電層に残存し、配線抵抗の増大の要因となる。このため、本実施形態においては、合金層17の表面側のMnを予め除去することで、自己形成バリア膜の形成に寄与しない余剰なMnの導電層への残存を防止する。
ここで、図3のMnのエリンガム図に示すように、無電界状態において、Mn膜は中性から酸性の広範囲の洗浄液に対して溶解性がある。一方、図4のCuのエリンガム図に示すように、無電界状態において、Cu膜は中性からアルカリ性側で酸化される。
したがって、再び図2(c)に示すように、中性〜酸性の洗浄液を供給することで、合金層17の表面側のMnのみが洗浄液に選択的に溶解する。ここでは、例えば4vol%のフッ酸水溶液で数秒〜数分(好ましくは1分以下)洗浄し、合金層17の表面側のMnを溶出させる。上記フッ酸水溶液の濃度が1vol%以上であれば、合金層17の表面側のMnを溶出させることができる。
なお、ここでは、上記洗浄液として、フッ酸水溶液を用いることとしたが、Cuに対して選択的に合金層17の表面側のMnを溶出させることができればよく、例えば炭酸や酢酸、クエン酸等の水溶液であってもよい。また、希釈液や添加剤、処理時間、処理温度は、CuとMnの選択比を数十%以上とれれば、自由に選択することができる。
また、合金層17の表面側のMnを溶出させることで、合金層17の表面層17aのCuの含有率は、層間絶縁膜12、15側よりも高くなる。このため、合金層17のシート抵抗が低減され、後工程で行うめっきプロセスへの負荷が軽減される。
次いで、図5(d)に示すように、例えば電解めっき法により、配線溝16を埋め込む状態で、合金層17上に、例えば純Cuからなる導電層18を800nm以上の膜厚で形成する(S105)。なお、ここでは、導電層18が純Cuで構成される例について説明するが、上記導電層18とはCuを主成分として含む膜であればよく、例えば比抵抗の上昇が少ない銅銀(CuAg)合金を用いてもよい。
その後、図5(e)に示すように、例えば300℃で30分間の熱処理を行うことで、合金層17(前記図5(d)参照)中のMnを層間絶縁膜12、15の構成成分と反応させて、合金層17と層間絶縁膜12、15との界面に、Cuの拡散防止性を有するMn化合物からなる自己形成バリア膜19を形成する(S106)。ここで、自己形成バリア膜19が形成される熱処理の温度範囲および処理時間は、自己形成バリア膜19の確実な形成を促進し、熱処理によるデバイスへの悪影響を防ぐため、200℃〜400℃、60秒〜2時間であることが好ましく、より好ましくは60秒〜30分間である。また、層間絶縁膜12、15の構成成分には、層間絶縁膜12、15の表面に吸着する大気中からの酸素または水分等も含まれることとする。
ここでは、層間絶縁膜12、15がSiO2で構成されているため、自己形成バリア膜19は、シリコン含有Mn酸化物(MnSixOy)またはMn酸化物(MnxOy)等のMn化合物で構成され、2nm〜3nmの膜厚で形成される。この際、導電層18の表面側にもMnが偏析され、MnO層Mが形成される。また、この熱処理により、導電層18中のCuをグレイン成長させる。
その後、図5(f)に示すように、例えばCMP法により、2段階の研磨を行い、1段階目では、MnO層M(前記図5(e)参照)とともに配線パターンとして不要な部分の導電層18(前記図5(e)参照)を除去する。続いて、2段階目の研磨では、自己形成バリア膜19を除去し、露出された層間絶縁膜15を100nm削り込むことで、配線溝16にヴィア14に連通する配線18’が形成される(S107)。
次いで、クエン酸水溶液やシュウ酸水溶液等を用いた有機酸洗浄を行うことで、配線18’上の酸化膜と上記CMP工程で配線18’表面に残存するベンゾトリアゾール誘導体等のCuの防食剤を除去する。その後、配線18’上および層間絶縁膜15上に、トリメチルシラン(3MS)等のシリコン含有材料とアンモニア(NH3)等を成膜ガスとして用いたCVD法により、例えば炭窒化シリコン(SiCN)からなるキャップ膜20を50nmの膜厚で形成する。
このような半導体装置の製造方法によれば、合金層17が設けられた状態の基板11の表面に、Cuに対してMnを選択的に溶解する洗浄液を供給し、合金層17の表面側のMnを洗浄液に溶解させて除去することから、自己形成バリア膜19の形成に寄与しない余剰なMnが予め除去された状態となる。これにより、配線溝16内に埋め込み形成される配線18’中にMnが残存することによる配線抵抗の増大が抑制されるため、RC遅延を抑制することができる。したがって、高性能、かつ高信頼性の多層配線を有した半導体装置を製造することができる。
なお、ここでは、層間絶縁膜12、15がSiO2で形成される例について説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば、SiO2よりも比誘電率の低い低誘電率膜で形成されていてもよく、有機系絶縁膜と無機系絶縁膜とを備えたハイブリッド構造であってもよい。
(第2実施形態)
次に、本発明の半導体装置の製造方法に係る第2の実施の形態を図6のフローチャートに基づき、図7〜図8の製造工程断面図を用いて説明する。なお、第1実施形態と同様の構成には、同一の番号を付して説明する。また、CuMnからなる合金層を形成する工程(S201〜S203)までは、第1実施形態において、図1(a)〜(b)を用いて説明した工程と同様に行うこととする。
次に、本発明の半導体装置の製造方法に係る第2の実施の形態を図6のフローチャートに基づき、図7〜図8の製造工程断面図を用いて説明する。なお、第1実施形態と同様の構成には、同一の番号を付して説明する。また、CuMnからなる合金層を形成する工程(S201〜S203)までは、第1実施形態において、図1(a)〜(b)を用いて説明した工程と同様に行うこととする。
まず、図7(a)に示すように、配線溝16に合金層17が設けられた状態で、図7(b)に示すように、例えば300℃で30分間の熱処理を行い、合金層17(前記図7(a)参照)中のMnを層間絶縁膜12、15の構成成分と反応させて、合金層17と層間絶縁膜12、15との界面に、Mn化合物からなる自己形成バリア膜19を形成する。この際、合金層17の表面にもMnが偏析し、MnO層Mが形成される(S204)。これにより、配線溝16に導電層を埋め込んだ後に熱処理を行う場合と比較して、合金層17表面への距離が近い分、自己形成バリア膜19の形成に寄与しない余剰なMnが合金層17の表面に確実に偏析される。これにより、熱処理後の合金層17’は、熱処理前よりもCuの含有率が高くなる。
次に、図7(c)に示すように、熱処理後の合金層17’が設けられた状態の下地基板11の表面に、Cuに対して選択的にMnO層M(前記図7(b)参照)を溶解する洗浄液を供給し、合金層17’の表面側のMnO層Mをこの洗浄液に溶解させて除去する(S205)。これにより、配線溝16の内壁に合金層17’の表面が露出される。ここで、上記洗浄液としては、第1実施形態で例示した洗浄液を用いることができ、ここでは、例えば4vol%のフッ酸水溶液で、数秒〜数分洗浄する。これにより、合金層17’の表面には、自己形成バリア膜19の形成に寄与しなかった余剰のMnが偏析されているため、余剰のMnを確実に除去することが可能となる。
その後、図8(d)に示すように、例えば電解めっき法により、配線溝16を埋め込む状態で、合金層17’上に、例えば純Cuからなる導電層18を800nm以上の膜厚で形成する(S206)。この際、合金層17’は熱処理前の合金層17(前記図7(a)参照)よりもCuの含有率が高いため、シート抵抗が抑制され、めっきプロセスにかかる負荷が低減される。続いて、150℃〜250℃の温度範囲で熱処理を行うことで、導電層18中のCuをグレイン成長させる(S207)。
この後の工程は、第1実施形態と同様に行う。すなわち、図8(e)に示すように、例えばCMP法により、2段階の研磨を行い、配線パターンとして不要な部分の導電層18(前記図8(d)参照)と、自己形成バリア膜19とを除去し、露出された層間絶縁膜15を削り込む。これにより、配線溝16にヴィア14に連通する配線18’が形成される(S208)。
次いで、有機酸洗浄を行うことで、配線18’上の酸化膜と配線18’表面に残存するCuの防食剤を除去する。その後、配線18’上および層間絶縁膜15上に、例えばSiCNからなるキャップ膜20を50nmの膜厚で成膜する。
このような半導体装置の製造方法であっても、熱処理後の合金層17’が設けられた状態の基板11の表面に、Cuに対して合金層17中のMnを選択的に溶解する洗浄液を供給し、合金層17の表面側のMnを洗浄液に溶解させて除去することから、自己形成バリア膜19の形成に寄与しない余剰なMnを除去することができる。これにより、配線溝16内に埋め込み形成される配線18’中にMnが残存することによる配線抵抗の増大が抑制される。したがって、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
また、本実施形態の半導体装置の製造方法によれば、配線溝16に導電層18を埋め込んだ後に熱処理を行う場合と比較して、合金層17表面への距離が近い分、自己形成バリア膜19の形成に寄与しない余剰なMnが合金層17の表面に確実に偏析される。また、自己形成バリア膜19を形成した後に、MnO層Mの選択的洗浄処理を行うため、上記余剰なMnをより確実に除去することができる。
ここで、上記第2実施形態で図7(b)を用いて説明した工程において、合金層17の表面のMn濃度を熱処理前後で比較した結果を図9(a)に、合金層17と層間絶縁膜12、15との界面のMn濃度を、熱処理前後で比較した結果を図9(b)に示す。これらのグラフの横軸は合金層17の表面側からアルゴンイオン(Ar+)スパッタリングを行った時間を示し、縦軸は同一の数軸でMn濃度を示す。この結果からも熱処理後には、合金層17中のMnが表面と層間絶縁膜12、15との界面に偏析することが確認された。
(第3実施形態)
次に、本発明の半導体装置の製造方法に係る第3の実施の形態を、図10のフローチャートに基づき、図11、図12の製造工程断面図を用いて説明する。なお、第1実施形態と同様の構成には、同一の番号を付して説明する。また、合金層17を形成するまでの工程(S301〜S303)は、第1実施形態で図1(a)〜(b)を用いて説明した工程と同様に行うこととする。
次に、本発明の半導体装置の製造方法に係る第3の実施の形態を、図10のフローチャートに基づき、図11、図12の製造工程断面図を用いて説明する。なお、第1実施形態と同様の構成には、同一の番号を付して説明する。また、合金層17を形成するまでの工程(S301〜S303)は、第1実施形態で図1(a)〜(b)を用いて説明した工程と同様に行うこととする。
まず、図11(a)に示すように、配線溝16の内壁を覆う状態で設けられた合金層17上に、例えばSiO2からなる犠牲絶縁膜21を形成する(S304)。ここで、合金層17の表面が露出された状態で熱処理を行う場合には、合金層17の表面と層間絶縁膜12、15の界面とでは、合金層17の表面にも層間絶縁膜12、15界面と同程度のMnが偏析するので、合金層17の含有する約半数のMnが、後述する自己形成バリア膜の形成とは無関係な表面側に析出してしまう。このため、本実施形態では、後工程で、合金層17上に犠牲絶縁膜21を形成した状態で、熱処理を行うことで、合金層17の表面に偏析するMnを抑制し、より層間絶縁膜12、15との界面にMnが偏析されるようにする。
ここで、犠牲絶縁膜21として用いられる絶縁膜としては、Mnを合金層17と層間絶縁膜12、15の界面により偏析させるため、Mnが偏析されにくい材質で形成することが好ましい。特に、非多孔質性の絶縁膜は、多孔質性の絶縁膜(ポーラス膜)は表面ラフネスが少ない分、Mnが偏析され難いため、非多孔質性の絶縁膜で形成することが好ましい。このような膜としては、上述したSiO2膜の他にSiN膜がある。ただし、犠牲絶縁膜21として、SiO2膜を用いた方が、後工程で行う洗浄処理の際に、除去し易いため、好ましい。また、上記にともない、層間絶縁膜12、15をMnが偏析され易い材質で形成することが好ましい。具体的には、多孔質性の絶縁膜を用いることが好ましい。
次いで、図11(b)に示すように、例えば300℃で30分間の熱処理を行うことで、合金層17中のMnを層間絶縁膜12、15の構成成分と反応させて、合金層17(前記図11(a)参照)と層間絶縁膜12、15との界面に、Mn化合物からなる自己形成バリア膜19を形成する。この際、合金層17中のMnは犠牲絶縁膜21の構成成分とも反応するため、合金層17と犠牲絶縁膜21との界面にもMn化合物層M’が形成される(S305)。ここで、犠牲絶縁膜21がSiO2で構成されることから、Mn化合物膜M’は、シリコン含有Mn酸化物(MnSixOy)またはMn酸化物(MnxOy)等で形成される。また、熱処理後の合金層17’は、Mnが層間絶縁膜12、15との界面と表面とに偏析されるため、熱処理前の合金層17と比較してCuの含有率が高くなる。
次に、図11(c)に示すように、Cuに対して選択的にMn化合物とSiO2からなる犠牲絶縁膜21とを溶解する洗浄液を供給し、犠牲絶縁膜21(前記図11(b)参照)とともにMn化合物層M’(前記図11(b)参照)を洗浄液に溶解させて除去する(S306)。これにより、配線溝16の内壁に合金層17’の表面が露出される。この洗浄液としては、例えばフッ酸水溶液を用いることができ、ここでは、例えば4vol%のフッ酸水溶液を用いた洗浄処理を数秒から数分行うことにより、犠牲絶縁膜21とともにMn化合物膜M’とを除去する。
この後の工程は、第2実施形態で図8(d)〜(e)を用いて説明した工程と同様に行う。すなわち、図12(d)に示すように、電解めっき法により、配線溝16を埋め込む状態で、合金層17’上に、純Cuからなる導電層18を800nm以上の膜厚で形成する(S307)。続いて、150℃〜250℃の温度範囲で熱処理を行うことで、導電層18中のCuをグレイン成長させる(S308)。
続いて、図12(e)に示すように、例えばCMP法により、2段階の研磨を行い、配線パターンとして不要な部分の導電層18と、自己形成バリア膜19とを除去し、露出された層間絶縁膜15を削り込むことで、配線溝16にヴィア14に連通する配線18’を形成する(S309)。
その後、有機酸洗浄を行うことで、配線18’上の酸化膜と配線18’表面に残存するCuの防食剤を除去する。その後、配線18’上および層間絶縁膜15上に、例えばSiCNからなるキャップ膜20を50nmの膜厚で成膜する。
このような半導体装置の製造方法であっても、合金層17上に犠牲絶縁膜21を形成した状態で熱処理を行うことで、合金層17と層間絶縁膜12、15との界面に自己形成バリア膜19を形成するとともに、合金層17と犠牲絶縁膜21との界面にMn化合物膜M’を形成した後、Cuに対して犠牲絶縁膜21とともにMn化合物層M’を選択的に除去することから、自己形成バリア膜19の形成に寄与しない余剰なMnを除去することができる。これにより、配線溝16内に埋め込み形成される配線18’中にMnが残存することによる配線抵抗の増大が抑制される。したがって、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
また、本実施形態の半導体装置の製造方法によれば、合金層17上に犠牲絶縁膜21を形成した状態で熱処理を行うことで、合金層17と層間絶縁膜12、15との界面にMnが偏析され易くなるため、自己形成バリア膜19の形成を促進することができる。
ここで、下地絶縁膜の種類と熱処理により合金層と下地絶縁膜との界面に偏析されるMn濃度との関係を図13のグラフに示す。グラフ中、横軸は合金層の表面側からアルゴンイオン(Ar+)スパッタリングを行った時間を示し、縦軸はMn濃度を示す。ここでは、下地絶縁膜として、非多孔質性のSiO2膜(1)、非多孔質性のSiN膜(2)、多孔質性のポリアリールエーテル(ポーラスPAE)膜(3)を用いて比較した。この結果、ポーラスPAE膜(3)を用いた場合のMnの偏析濃度と比較して、非多孔質性のSiO2膜、SiN膜ではMnの偏析濃度が顕著に低くなることが確認された。したがって、上記犠牲絶縁膜21(図11(a)参照)としては、ポーラスPAE膜よりもSiO2膜、SiN膜を用いることが好ましいことが示唆された。
(第4実施形態)
次に、本発明の半導体装置の製造方法に係る第4の実施の形態を、図14のフローチャートに基づき、図15〜図16の製造工程断面図を用いて説明する。なお、第1実施形態と同様の構成には、同一の番号を付して説明する。また、合金層17を形成するまでの工程(S401〜S403)は、第1実施形態で図1(a)〜(b)を用いて説明した工程と同様に行うこととする。
次に、本発明の半導体装置の製造方法に係る第4の実施の形態を、図14のフローチャートに基づき、図15〜図16の製造工程断面図を用いて説明する。なお、第1実施形態と同様の構成には、同一の番号を付して説明する。また、合金層17を形成するまでの工程(S401〜S403)は、第1実施形態で図1(a)〜(b)を用いて説明した工程と同様に行うこととする。
まず、図15(a)に示すように、例えば電解めっき法により、配線溝16を途中まで埋め込む状態で、合金層17上に純Cuからなる導電層18aを形成する(S404)。本実施形態では、合金層17の表面洗浄および合金層17が露出された状態での熱処理を行わないため、他の実施形態と比較して、合金層17のモホロジーが維持される。なお、ここでは、電解めっき法により導電層18aを形成したが、スパッタリング法により形成してもよい。
次に、図15(b)に示すように、例えば300℃で30分間の熱処理を行うことで、合金層17中のMnを層間絶縁膜12、15の構成成分と反応させて、合金層17と層間絶縁膜12、15との界面に、Mn化合物からなる自己形成バリア膜19を形成する。この際、導電層18aの表面にも合金層17中のMnが偏析されてMnO層Mが形成される(S405)。これにより、配線溝16を導電層で全て埋め込んだ後に熱処理を行う場合と比較して、導電層18aの表面までの距離が近いため、導電層18aの表面に自己形成バリア膜19の形成に寄与しないMnが確実に偏析される。
次に、図15(c)に示すように、熱処理後の導電層18aが設けられた基板11の表面に、Cuに対して選択的にMnO層M(前記図15(b)参照)を溶解する洗浄液を供給し、MnO層Mを洗浄液に溶解させて除去する(S406)。この洗浄液としては、第1実施形態で例示したものを用いることができる。ここでは、例えば4vol%のフッ酸水溶液を用いて数秒から数分の処理を行うことで、MnO層Mを除去し、導電層18aの表面を露出させる。
その後、図16(d)に示すように、例えば電解めっき法により、配線溝16を埋め込む状態で、導電層18a上に、純Cuからなる導電層18を形成する(S407)。ここでは、導電層18aを含めたトータルの膜厚が800nm以上となるようにする。続いて、150℃〜250℃の温度範囲で熱処理を行うことで、導電層18中のCuをグレイン成長させる(S408)。
続いて、図16(e)に示すように、例えばCMP法により、2段階の研磨を行い、配線パターンとして不要な部分の導電層18と、自己形成バリア膜19とを除去し、露出された層間絶縁膜15を削り込むことで、配線溝16にヴィア14に連通する配線18’を形成する(S409)。
その後、有機酸洗浄を行うことで、配線18’上の酸化膜と配線18’表面に残存するCuの防食剤を除去する。その後、配線18’上および層間絶縁膜15上に、例えばSiCNからなるキャップ膜20を50nmの膜厚で成膜する。
このような半導体装置の製造方法であっても、合金層17上に導電層18aを形成した後に熱処理を行うことで、合金層17と層間絶縁膜12、15との界面に自己形成バリア膜19を形成するとともに、導電層18aの表面にMnO層Mを形成した後、Cuに対してMnO層Mを選択的に除去することから、自己形成バリア膜19の形成に寄与しない余剰なMnを除去することができる。これにより、配線溝16内に埋め込み形成される配線18’中にMnが残存することによる配線抵抗の増大が抑制される。したがって、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
次に、本発明の半導体装置の製造方法に係る第5の実施の形態を、図17〜図20の製造工程断面図を用いて説明する。ここでは、第1実施形態で説明したキャップ膜20の上層に、デュアルダマシン配線構造を形成する例について、説明する。
まず、図17(a)に示すように、キャップ膜20上に、例えばPE−CVD法により、例えばSiO2からなる層間絶縁膜22を700nmの膜厚で形成する。続いて、層間絶縁膜22上に、接続孔パターンを有するレジストパターン(図示省略)を形成し、このレジストパターンをマスクに用いたエッチングにより、キャップ膜20に達する状態の接続孔23aを形成する。
次に、図17(b)に示すように、接続孔23aを埋め込む状態で、層間絶縁膜22上にレジストRを塗布する。続いて、レジストR上にSOG(Spin On Glass)膜を形成し、SOG膜上に配線溝パターンを有するレジストパターン(図示省略)を形成した後、このレジストパターンをマスクに用いたエッチングにより、SOG膜を加工して、ハードマスク24を形成する。
次いで、図17(c)に示すように、ハードマスク23をマスクに用いたエッチングにより、上記レジストR(前記図17(b)参照)を加工し、配線溝パターンを有するレジストパターンR’を形成する。また、接続孔23aの底部側を覆うレジストRは残存させる。
続いて、図18(d)に示すように、上記ハードマスク24(前記図17(c)参照)とレジストパターンR’とをマスクに用いたエッチングにより、層間絶縁膜22の上層側に接続孔23aと連通する状態の配線溝23bを形成する。これにより、配線溝23bとその底部に連通する接続孔23aとからなるデュアルダマシン開口部23(凹部)が形成される。この際、エッチング時間を制御することで、上記配線溝23bの深さを制御する。ここで、接続孔23aの開口幅は75nm、深さは110nm、配線溝23bの開口幅は75nm〜100nm、深さは150nmであることとする。また、接続孔23aの内部にレジストRを残存させることで、接続孔23aの側壁がエッチングされることを防止し、側壁が垂直に維持される。
その後、図18(e)に示すように、アッシングおよび薬液洗浄により、上記レジストパターンR’(前記図18(d)参照)およびレジストR(前記図18(d)参照)を除去した後、接続孔23aの底部のキャップ膜20を露出する。
次に、図18(f)に示すように、接続孔23a底部のキャップ膜20を除去し、配線18’の表面を露出する。
次いで、図19(g)に示すように、例えばスパッタリング法により、デュアルダマシン開口部23の内壁を覆う状態で、層間絶縁膜22上に、CuMnからなる合金層25を形成する。
続いて、図19(h)に示すように、第1実施形態と同様に、合金層25が設けられた状態の基板11の表面に、Cuに対して選択的にMnを溶解する洗浄液を供給し、合金層25の表面側のMnをこの洗浄液に溶解させて除去する。
その後、図19(i)に示すように、デュアルダマシン開口部23を埋め込む状態で、合金層25上に、例えば純Cuからなる導電層26を形成する。
次に、図20(j)に示すように、例えば300℃で30分間の熱処理を行うことで、合金層25(前記図19(i)参照)中のMnを層間絶縁膜22の構成成分と反応させて、合金層25と層間絶縁膜22の間にMn化合物からなる自己形成バリア膜27を形成する。ここで、第1実施形態と同様に、層間絶縁膜22はSiO2で構成されているため、自己形成バリア膜27は、シリコン含有Mn酸化物(MnSixOy)またはMn酸化物(MnxOy)で構成され、2nm〜3nmの膜厚で形成される。この熱処理により、導電層26の表面にもMnが偏析され、MnO層Mが形成される。
その後、図20(k)に示すように、例えばCMP法により、2段階の研磨を行い、1段階目では、MnO層M(前記図20(j)参照)とともに配線パターンとして不要な部分の導電層26(前記図20(j)参照)を除去する。続いて、2段階目の研磨では、自己形成バリア膜27を除去し、露出された層間絶縁膜22を100nm削り込む。これにより、接続孔23aに配線18’と連通する状態のヴィア26a’が形成されるとともに、配線溝23bに配線26b’が形成される。
次いで、有機酸洗浄を行うことで、配線26b’上の酸化膜と配線26b’表面に残存するCuの防食剤を除去する。その後、配線26b’上および層間絶縁膜22上に、例えばSiCNからなるキャップ膜28を50nmの膜厚で成膜する。
このような半導体装置の製造方法であっても、図19(h)を用いて説明したように、合金層25が設けられた状態の基板11にCuに対してMnを選択的に溶解する洗浄液を供給し、合金層25の表面側のMnを除去することから、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
なお、上述した第1実施形態〜第5実施形態においては、CuMnで合金層17、25を構成する例について説明したが、合金層17、25を構成するCu以外の金属としては、上述したMnの他に、例えばアルミニウム(Al)、亜鉛(Zn)、クロム(Cr)、バナジウム(V)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)を例示することができる。例えば、合金層17、25をCuAlとする場合には、自己形成バリア膜19、27として、例えばシリコン含有Al酸化物(AlSixOy)またはAl酸化物(AlxOy)が形成され、合金層17、25をCuZnとする場合には、自己形成バリア膜19として、例えばシリコン含有Zn酸化物(ZnSixOy)またはZn酸化物(ZnxOy)が形成される。上記に例示したほかの金属に関しても同様のシリコン化合物または酸化物が形成される。
さらに、本実施形態では、自己形成バリア膜19、27を構成するMn化合物として、シリコン含有Mn酸化物(MnSixOy)またはMn酸化物(MnxOy)を例示したが、層間絶縁膜12、15、22が、例えば有機系絶縁膜等の炭素を含む絶縁膜である場合には、自己形成バリア膜19、27を構成するMn化合物としてMn炭化物(MnxCy)が形成される場合もある。なお、合金層17、25として、上述したCuAlまたはCuTiを用いた場合には、Al炭化物(AlxCy)またはチタン炭化物(TixCy)が形成される場合もある。さらに、上記に例示したほかの金属に関しても同様の金属炭化物が形成される。
11…基板、12,15、22…層間絶縁膜、16、23b…配線溝、17、25…合金層、17’…合金層(熱処理後)、18,26…導電層、19,27…自己形成バリア膜、21…犠牲絶縁膜
Claims (3)
- 前記基板上に設けられた前記絶縁膜に、前記凹部を形成する第1工程と、
前記凹部の内壁を覆う状態で、銅と銅以外の金属とからなる合金層を形成する第2工程と、
熱処理を行い、前記合金層中の前記金属を前記絶縁膜の構成成分と反応させて、当該合金層と当該絶縁膜との界面に、銅の拡散防止性を有する金属化合物からなるバリア膜を形成する第3工程と、
前記バリア膜が設けられた前記凹部に銅を主成分とする導電層を埋め込む第4工程とを有しており、
前記第2工程と前記第3工程の間または前記第3工程と前記第4工程の間に、
前記基板の表面に、銅に対して選択的に前記金属または当該金属を含む化合物を溶解する洗浄液を供給し、前記バリア膜の形成に寄与しない前記金属を、当該洗浄液に溶解させて除去する工程を行う
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項1記載の半導体装置の製造方法において、
前記第2工程と前記第3工程との間に、前記合金層上に、犠牲絶縁膜を形成する工程を行い、
前記第3工程では、前記バリア膜を形成するとともに、前記合金層中の前記金属を前記犠牲絶縁膜の構成成分と反応させて、当該合金層と当該犠牲絶縁膜との界面に、金属化合物層を形成するとともに、
前記第3工程と前記第4工程との間に、前記基板の表面に、銅に対して選択的に前記犠牲絶縁膜と前記金属化合物層とを溶解する洗浄液を供給し、当該犠牲絶縁膜とともに前記金属化合物層を当該洗浄液に溶解させて除去する工程を行う
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項1記載の半導体装置の製造方法において、
前記第2工程と前記第3工程との間に、前記凹部に銅を主成分とする導電層を途中まで埋め込む工程を行い、
前記第3工程と前記第4工程との間に、前記金属を除去する工程を行う
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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JP2010171398A (ja) * | 2008-12-26 | 2010-08-05 | Toshiba Corp | 半導体装置の製造方法 |
US8531033B2 (en) | 2009-09-07 | 2013-09-10 | Advanced Interconnect Materials, Llc | Contact plug structure, semiconductor device, and method for forming contact plug |
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-
2006
- 2006-09-01 JP JP2006237116A patent/JP2008060431A/ja active Pending
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