JP2008057938A - 外気調整空調機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 外気の状態によって多数の弁を切換え運転しているためにシステムが安定するまで時間がかかり、調整した目標空気の状態が不安定になる。
【解決手段】 外気を取り入れて目標空気に調整する外気空調装置において、外気取入口と目標空気送風口とを結ぶ風路に予冷用冷水コイル、予熱用温水コイル及び加湿器とからなる前段空調装置と直膨式コイル、再熱用コイル及び送風ファンとからなる後段空調装置とを具備し、前記前段空調装置は外気取入口より外気を取り入れて前記後段空調装置に送風する後段入口空気の性質が所定の範囲内に入るように運転を制御し、前記後段空調装置は一定制御の運転により予め定めた目標空気を調整するように構成したことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

この発明は、クリーンルーム等の空調装置に関するもので、外気を取り入れて所定の一定温度、一定湿度に調整された目標空気を供給する外気調整空調機に関する。
クリーンルーム、電算室、半導体工場等の室内空調においては、一年を通して一定乾球温度で、かつ、一定湿度の空気(以下、室内目標空気という。)を調整し、その室内空気状態を維持する温調空気を供給する必要がある。その際に、室内循環空調機と外気調整空調機に温調処理を分割することが多い。この場合、外気調整空調機の取り入れる外気は、温度と共に湿度も一年を通じて大きく変化する。例えば、夏季には外気が高温、多湿で、冬季には外気が低温で乾燥している。このために、従来は外気調整空調機として、温調範囲の自由度を確保するために、及び湿度の安定性をより向上させるために、除湿再熱制御方式が採用されてきた。
更に、室内目標空気の必要とする空気状態を示す一定温湿度(温度と湿度)は比較的低温で乾いた空気(例えば、温度が摂氏23度、相対湿度45%で、この場合の露点温度は摂氏10度)状態である。従って、外気調整空調機は夏期の外気をこの露点温度(摂氏10度)まで冷却除湿する必要が有り、このために経済的なコイル列数における冷却コイルに必要な冷却水(又は冷媒)の温度は、摂氏6度〜摂氏7度にする必要がある。即ち、冷却水を摂氏6度〜摂氏7度にまで冷却する冷凍装置が必要となる。
ところで、室内の循環空気の空気状態としては、室内の生産装置や空気を循環するファン照明などの発熱により還気温度は上昇するが、例えばクリーンルームでは空気の塵埃ろ過のために大風量で循環しており、発熱の多い箇所でも5〜6℃差、つまり23℃−6℃=17℃程度の状態の空気を室内に吹出すことで発熱が処理でき、室内目標空気23℃45%RHの状態が維持できる。よって、この吹出空気を17℃まで冷却するには、経済的なコイル列数で考えても例えば10℃の往冷水温の冷水で、十分循環空調機に備わる気・水熱交換器で冷却できる。
圧縮冷凍機の場合、その冷凍サイクルにおける冷媒の状態変化をモリエ線図(圧力P−比エンタルピ線図)で示すが、蒸発器において冷凍対象の冷水の水温を7℃→10℃にまで上げられるということは、冷媒の蒸発圧力を上昇させることを意味し、冷凍機の成績係数COP(冷房能力と消費エネルギ(圧縮機動力)との比)においては、圧縮機の仕事量減によりCOPが大きくなる。これは凝縮側圧力が同じで蒸発圧力が高くなり、圧縮機の必要圧縮仕事が減るためである。例えば7℃でCOPが5.5の冷凍機は、10℃ではCOPが8まで能力が大きくなる。換言すれば省エネルギで冷凍できる。
ここで、例えば半導体製造用クリーンルームでは、外気負荷は3割程度であり、他の循環空気側の負荷や生産装置(これも10℃以上の冷水冷却で十分である場合がほとんど)の負荷が7割である。また、外気負荷を夏のピーク負荷27℃WB→15℃、15℃→10℃に分割して2段の冷却を行うとすると、比エンタルピで(85−43)kg/kg(DA)と(43−30)kg/kg(DA)であり、7℃冷水が必要なつまり、15℃→10℃WBへの冷却除湿に必要な割合は、13/45=0.24であり、外気負荷の0.24の割合というと、外気負荷は建屋全体負荷の0.3の割合から、7℃冷水冷却の必要な割合は、建屋全体負荷の0.24×0.3=0.08の割合となる。
1台の冷凍機で外気の冷却除湿も室の循環空気の冷却も行うには全て低温(摂氏6度〜摂氏7度)の冷却水となるよう全体の冷却水還水を冷凍するために不必要にエネルギを消費してしまう。そこで、2台の冷凍機を使用し、1台は上記の低温冷却水(摂氏6度〜摂氏7度)を得るための低温冷凍する冷凍機に利用し、他の1台は上記の低温冷却水よりも高温の冷却水を得るための高温冷水冷凍機として利用すれば、熱エネルギーロスの小さな空調システムを構築することができる。例えば先程の試算を受けて、このわずか8%の低温冷水負荷をまかなうターボ冷凍機を、92%をまかなう10℃冷水冷凍ターボ冷凍機に付加する空調システムを組めば、COPでみると5.5×8/100+8×92/100=7.8となり、建屋全体では大きく省エネルギとなる。たとえ、低温冷水冷凍機の小型化や形式変更によりCOPが低下しても、建屋全体ではCOPが向上するのは明らかである。
なお、本出願人は従来装置よりもエネルギーロスの少ない外気調整空調機を発明し、既に特許出願している(特許文献1)。
特許願、特願2005−017028本出願は上記特許出願発明の改良発明である。以下に、上記特許出願発明の内容を必要な程度において説明する。図4はこの特許出願発明のシステムの全体図を示し、図5はこのシステムの外気調整空調機を示し、図6はこのシステムの湿り空気線図における状態遷移図を示す。
図4において、空調室50の内部にクリーン室51が設けられており、クリーン室51内に半導体製造装置等が設置されている。空調室50の内部クリーン室51の清浄度と室内温湿度を所定の状態に保持するため空気の循環を行っている。即ち、クリーン室51の天井にはファンフィルタユニット52が設けられ、クリーン室51の適当な個所、例えば床面にパンチング孔からなる開放口53が設けられている。クリーン室51の床面全面が開放穴53でもよい。クリーン室51内の空気の全部は開放穴53から出て、その大部分はコイルユニット54、ファンフィルタユニット52を経由して循環するように構成されている。開放穴53から出た空気の残り部分はダンパ付ファン55によって外部に放出される。また、外気調整空調機60から調整された空気がコイルユニット54の上流側に供給され、開放穴53からの大部分循環する還気と混合し、コイルユニット54で冷却した後にクリーン室51内に供給される。なお、コイルユニット54には冷凍機57からの冷水の一部が分岐管路Aを経由して循環するように構成されている。
外気調整空調機60は外気取入口62、供給ダクト接続口である調整空気送風口63を出口端に備えたケース61内に予冷用冷水コイル64、予熱用温水コイル65、加湿器66、直膨式コイル67、再熱用コイル68及び送風ファン69が下流に向かって順次配置されている。なお、送風ファンは特別この場所である必要はなく、予冷用冷水コイル64から再熱用コイル68のいずれかの間にあってもよい。冷凍機57からの冷水はパイプ57aを介して予冷用冷水コイル64の入口に流入し、同冷水コイル64の出口からポンプ58を経由して冷凍機57に還流される。ボイラー70によって生成された蒸気は熱交換器72を経由して熱交換後ドレンとして還水管へ放出され、熱交換器72で温められた温水はポンプ73、予熱用温水コイル65を経由して循環する。
図5は直膨式コイル67、再熱用コイル68の従来システムの詳細を示す。図5に示すように、直膨式コイル67は、圧縮機81、第1凝縮器82、第1膨張弁83を含む第1閉回路を構成している。第1閉回路は冷凍サイクルを構成しており、液化した冷媒が第1膨張弁83から急膨張してガス化した冷媒が直膨式コイル67を流れる際に蒸発潜熱を奪って冷却するもので、小容量の低温冷凍として容易に低温を作り出せるという特徴がある。但し、エネルギ消費効率はターボ冷凍機に比べてよくないという欠点がある。しかし例えば1割未満の外気冷熱負荷をCOP3で運転しても、その他9割をCOP8で運転(全COP=0.1×3+0.9×8=7.5)したら、全体をターボで7℃を冷凍するCOP5.5より向上し、省エネとなることは明らかである。また、第1閉回路を制御し、かつ、後述する機能を持たせるために、直膨式コイル67と圧縮機81の間に調整弁86を挿入し、圧縮機81と第1凝縮器82との間に調節弁87を挿入し、第1凝縮器82と膨張弁83との間に調節弁88を挿入している。
第1閉回路の調節弁87の上流側と調節弁88の上流側との間にバイパス路を設けて、このバイパス路に調節弁89と再熱用コイル68を設けている。このバイパス路によって圧縮機81で圧縮した高温ガスの一部を再熱用コイル68に流すことにより、そこを通過する外気の加熱が可能になっている。また、再熱用コイル68は調節弁88の上流側の一部管路を通過して膨張弁90、蒸発器91、調節弁86、圧縮機81、調節弁89を経由する第2閉回路を構成している。第2閉回路の膨張弁90の上流側に調節弁92が挿入されている。更に、第1凝縮器82及び蒸発器91を連通するエネルギ回収用管路93が設けられている。なお、第2閉回路は第1閉回路とともにヒートポンプを構成し、再熱用コイル68に高温ガスを流すと共に圧縮機81による余剰の圧縮エネルギを冷熱エネルギとして回収するための回路である。
調節弁87、88、89、92はコントローラ(図示省略)によって開閉及び流量制御が行われている。調節弁87、88、89、92の開閉は、例えば、夏季のような湿度の高いウエットシーズンでは調節弁87,88,89を開き、調節弁92を閉じる。この場合には図の2重の矢印(実線及び点線)の流路を冷媒が矢印方向に流れる。実線は直膨式コイル67を流れる流路で、点線は再熱用コイル68を流れる流路を示す。また、冬季のような湿度の低いドライシーズンでは調節弁89、92を開き、調節弁87、88は閉じる。この場合冷媒は(1重の)実線の矢印に示す流路を矢印方向に流れる。
図6はクリーン室の空気条件(R)として温度摂氏23度(乾球温度)、相対湿度45%の場合で、夏季の外気(S)が温度摂氏33度、相対湿度63%の場合、及び冬季の外気(W)が乾球温度摂氏0度、湿球温度摂氏(−3)度の場合について空調機による外気の状態変化を空気線図(湿り空気線図)で示したものである。空気条件R(室内目標空気に相当)の状態として露点温度は摂氏10度である。
先ず、夏季状態では、取入れられた外気の状態Sは予冷用冷水コイル64によって飽和線に近い空気状態点Aまで冷やされ、更に飽和曲線に漸近しながら空気状態点E(摂氏15度、100%)まで冷却される。空気状態点Eは例えば冷水往温度10℃で経済的な列数コイルの予冷用冷水コイルで冷却可能な最大能力の点である。空気状態点Eの空気は更に直膨式冷却コイル11によって空気状態点Dまで冷却される。点Dの外気を再熱用コイル68によって点Rまで加熱してもよいが、空調室50の内部を循環する空気をコイル54で冷却するので、空気の混合により温度均一化が可能な温度差を持って循環空気の冷却を助けるよう混合するために点Qの温度(これが目標空気に相当)まで加熱すれば十分である。つまり、直膨式コイル67と再熱用コイル68とを同時に働かせている。次に、冬季の場合は、外気(W)が空気条件(R)を満たすように調整するために、最初に取入れた外気(W)を予熱用温水コイル65によって空気状態点Eまで加熱する。この後段の加湿器は水加湿であり断熱加湿を行うので、空気状態点Dの湿球温度と略同じ温度値まで加熱する。そして空気状態点Eの空気を点Dの空気状態点となるように加湿器66によって水加湿する。以後は夏季の場合と同様に点Qの温度まで加熱する。冬では再熱用コイル68のみ働かせるため第1閉回路と第2閉回路の流量調整がむずかしい。
以上に説明したように、特許文献1に記載の発明は、調節弁を設けて外気の状態によって管路の切換えを制御している。従って、複雑な配管と多数の調節弁が必要となり、初期コストが高くなる。また、外気の状態によって多数の弁を切換え運転しているためにシステムが安定するまで時間がかかり、調整した目標空気の状態が不安定になるという課題があった。そこで、本願発明はこれらの課題を解決するために以下の手段を採用した。
上記課題を解決するために本発明は以下の手段を採用している。即ち、
請求項1記載の発明は、外気を取り入れて目標空気に調整する外気空調装置において、外気取入口と目標空気送風口とを結ぶ風路に予冷用冷水コイル、予熱用温水コイル及び加湿器とからなる前段空調装置と直膨式コイル、再熱用コイル及び送風ファンとからなる後段空調装置とを具備し、前記前段空調装置は外気取入口より外気を取り入れて前記後段空調装置に送風する後段入口空気の状態が所定の範囲内に入るように運転を制御し、前記後段空調装置は冷凍サイクルにおける各部位での冷媒の入口と出口の状態がほぼ一定になるよう制御することにより予め定めた目標空気を調整するように構成したことを特徴としている。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記所定の範囲は、後段入口空気の比エンタルピが目標空気の比エンタルピと同一であり、相対湿度が所定の範囲にある湿り空気であることを特徴としている。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2の何れか1に記載の発明において、前記所定の範囲は、後段入口空気の比エンタルピが目標空気の比エンタルピと同一であり、相対湿度が80%〜100%の範囲にあることを特徴としている。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3の何れか1に記載の発明において、前記所定の範囲は、外気の比エンタルピが目標空気の比エンタルピよりも高い場合は相対湿度が100%であり、外気の比エンタルピが目標空気の比エンタルピよりも低い場合は相対湿度が略90%よりも飽和線に近いものであることを特徴としている。
本発明によれば、後段空調装置の運転を年間にわたり一定の冷凍サイクル状態の条件にすることが可能になるため、回路構成が簡単になり、同時に流路の切換をするための調節弁が不要となる。また、冷媒の直膨式コイル及び再熱用コイルとの熱交換の変動がなく常に一定の熱交換状態が通年にわたり実現できる。従って、配管等の初期コストが安くなるだけでなく、安定した運転操作が容易になるという効果が得られる。また、このことから、目標空気の温湿度が容易に一定になるという効果が得られる。
図1は本願発明の実施形態の全体構成を示し、図2はこの実施形態の湿り空気線図における状態の遷移図を示す。図1に示すように、前段空調装置10は予冷用冷却コイル64、予熱用温水コイル65、加湿器66から構成され、後段空調装置20は直膨式コイル67、再熱用コイル68及び送風ファン69から構成されている。なお送風機は後段のどこにあってもよく、さらに前段にあってもよい。前段空調装置で調整された外気(以下、後段入口空気という。)が後段空調装置入口に送風される。
予冷用冷却コイル64は取り入れた外気の比エンタルピが目標空気の比エンタルピよりも大きい場合(ウエットシーズンのとき)に外気を冷却する。この冷却温度は温度計11により検出し、制御器12より冷凍機57(図4参照)からの冷却水流量を制御弁64aにより制御する。例えば、外気の状態が図2に示す「S」にある場合は、点Sから空気状態点Aを経由して空気状態点Eに至るまで冷却する。ウエットシーズンの場合は予熱用温水コイル65、加湿器66は休止状態にする。なお空気中水溶性ガス除去を加湿器に機能として持たせる場合には加湿器66を動作させることがあるが、点Eは略飽和状態で空気状態点はEのままである。
予熱用温水コイル65、加湿器66は外気の比エンタルピが目標空気の比エンタルピよりも小さい場合(ドライシーズンのとき)に外気を加熱、加湿する。予熱用温水コイル65による加熱は、後段入口空気の露点温度は湿球温度計15で検出し、制御器16により熱交換器72(図4参照)からの温水流量を制御弁65aにより制御する。例えば、外気の状態が図2に示す「W」にある場合は、点Wから点Fに至るまでつまり、空気状態点Gの湿球温度と略同じ温度値まで加熱する。加湿器66は水加湿(ワッシャ)であり断熱加湿するので、等湿球温度線(等エンタルピ線上に略等しい)に沿ってその中の空気の状態を変化させる。加湿器66は相対湿度が、好ましくは略90%以上になるように設計(構成)しておく。この結果、例えば、図2の状態Fにある空気は状態Gになる。ドライシーズンの場合は冷却用冷水コイル64を休止状態にする。この結果、ウエットシーズンの場合とドライシーズンの場合の何れも後段入口空気の比エンタルピが「Ie」線上の空気状態点E又は空気状態点Gにある。
次に、直膨張式コイル67、再熱用コイル68及び送風ファン69はウエットシーズンの場合もドライシーズンの場合も常に一定の定常運転を行う。即ち、直膨張式コイル67は圧縮機81、制御弁87、凝縮器82、制御弁88、膨張弁83からなるサイクルを経由して冷媒が流れ、後段入口空気を比エンタルピ「Ie」から比エンタルピ「Id」まで冷却する。これによって、比エンタルピ「Ie」線上にある点「E」の後段入口空気も点「G」にある後段入口空気も飽和して、飽和曲線上の点「D」に至る。また、再熱用コイル68は圧縮機81で圧縮されて高温になった冷媒の一部が分岐して制御弁89、再熱用コイル68、制御弁88、膨張弁83を介して流れ、直膨張式コイル67から出た後段入口空気を加熱する。この加熱により、飽和曲線上の点「D」にある湿り空気は点Qまで加熱されて所望の目標空気となる。なお、送風ファン69は一定回転し、一定風量の目標空気を流す。
図3は比エンタルピ「Ie」線上にある相対湿度の異なる点について、直膨張式コイル67によって冷却した場合の遷移図を示している。相対湿度「H0」の場合は絶対湿度が点Dの絶対湿度に等しく、理想的には点Dに達すると思われる。しかし、実際には過冷却等の現象が発生し、点Dに到達できない。相対湿度「H1」の場合はかろうじて点Dに到達できる限界である。相対湿度「H2」、相対湿度「H3」の場合は飽和曲線に達した後に点Dに到達している。本願の目的からすれば、相対湿度はH2でもH3でもよいわけであるが、相対湿度が低すぎると加湿器66において空気中水溶性ガス除去としてアンモニア等の水溶性ガスを除去できない。また逆に高い相対湿度を要求すると加湿器の設計、製作が困難になる。従って、冬期ピーク加湿時に相対湿度は加湿器66の出口で90%位が望ましく、本実施形態はこれを採用した場合について説明した。
以上に説明した実施形態では、通年を通じて後段空調機を一定条件で運転できる。このために回路の切換えが不要となり、設備のコストが安価になるだけでなく、制御が簡単になり、目標空気の条件が安定して満たされる。また、ドライシーズンにおける後段入口空気の相対湿度を90%として設計しているのでアンモニア等の水溶性ガスを容易に除去できると共に加湿器の設計等も容易にできる。
なお、本発明の技術的範囲は上記に説明した実施形態(又は実施例)に限定されるものではない。例えば、露点E(図2参照)は目標空気(R)の比エンタルピ線上になくてもよい。また、後段入口空気の相対湿度が90%以外であっても本発明の技術的範囲に属する。
本発明を実施した実施形態の要部の構成を示す。 本実施形態の湿り空気線図における状態遷移図を示す。 本実施形態の加湿器における相対湿度の選択基準を説明した図である。 従来装置の全体図を示す。 従来装置の要部の説明図を示す。 従来装置の状態遷移図を示す。
符号の説明
10 前段空調装置
11 温度計
12 温度制御器
15 湿球温度計
16 温度制御器
20 後段空調装置
64 予例用冷水コイル
65 予熱用温水コイル
66 加湿器
67 直膨式冷却コイル
68 再熱用コイル
69 送風ファン

Claims (4)

  1. 外気を取り入れて目標空気に調整する外気空調装置において、外気取入口と目標空気送風口とを結ぶ風路に予冷用冷水コイル、予熱用温水コイル及び加湿器とからなる前段空調装置と直膨式コイル、再熱用コイル及び送風ファンとからなる後段空調装置とを具備し、前記前段空調装置は外気取入口より外気を取り入れて前記後段空調装置に送風する後段入口空気の状態が、所定の範囲内に入るように運転を制御し、前記後段空調装置は冷凍サイクルにおいて各部位で冷凍の入口と出口の状態がほぼ一定になるよう制御することにより予め定めた目標空気を調整するように構成したことを特徴とする外気調整空調機。
  2. 前記所定の範囲は、後段入口空気の比エンタルピが目標空気の比エンタルピと同一であり、相対湿度が所定の範囲にある湿り空気であることを特徴とする請求項1に記載の外気調整空調機。
  3. 前記所定の範囲は、後段入口空気の比エンタルピが目標空気の比エンタルピと同一であり、相対湿度が80%〜100%の範囲にあることを特徴とする請求項1又は請求項2の何れか1に記載の外気調整空調機。
  4. 前記所定の範囲は、外気の比エンタルピが目標空気の比エンタルピよりも高い場合は相対湿度が100%であり、外気の比エンタルピが目標空気の比エンタルピよりも低い場合は相対湿度が略90%よりも飽和線に近いものであることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1に記載の外気調整空調機。
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