JP2008057922A - 冷凍装置 - Google Patents

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聡 田部井
Tsutomu Yamaguchi
勤 山口
Kazuhiko Mihara
一彦 三原
Shinji Sekine
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Abstract

【課題】
インバータ圧縮機及び一定速圧縮機を備えた冷凍装置の運転制御において、計測値又は計測値から得られる計算値と、閾値とを比較することによって圧縮機の運転制御を行う従来の制御方法は、冷凍装置の状態を正確に把握し、必要な冷凍能力を効率よく出力することは困難であるという問題があった。
【解決手段】
本願発明は、現在の運転周波数と運転台数と吸込圧力と吸込温度から冷凍サイクルが必要とする冷凍能力を冷凍装置が出力することのできる運転周波数及び運転台数を求めることができる。また、運転周波数及び運転台数を算出する際に吸込圧力の変化速度を考慮しているため、冷凍能力の過剰や不足を防止し省エネ運転ができる。
【選択図】図2

Description

本願発明は運転周波数が可変のインバータ圧縮機(可変速圧縮機)を備えた冷凍装置において、圧縮機の運転周波数の決定方法に関するものである。
従来の冷凍装置は冷媒温度や圧縮機の吸込圧力(低圧圧力)や吐出圧力(高圧圧力)の計測値を基に圧縮機の運転周波数を増減させるものであり、計測値と予め設定された閾値とを比較することで運転周波数の増減幅が決定されていた。例えば、冷媒の吐出温度が設定値以上であり、吸込圧力及び吐出圧力から求めた圧縮比が設定値以上である時に圧縮機の運転周波数を低下させる制御方法などがある(特許文献1参照)。
特開平5−10608号公報
従来の圧縮機の運転制御方法では吐出温度及び吸込圧力などの計測値や、計測された吸込圧力及び吐出圧力を用いて算出された圧縮比のような計算値を閾値と比較することで制御を行うゾーン制御となるため、制御される値が不連続となる問題がある。
また、図3はインバータ圧縮機を搭載した冷凍装置において、圧縮機の吸込圧力を目標値に近づけるようにインバータ圧縮機の運転周波数制御を行った場合の例である。横軸は時間、縦軸は吸込圧力を表している。領域Aから領域Dまでの4つの領域を設定したゾーン制御を行っており、領域Bと領域Cの境界を目標値としている。このゾーン制御について詳しく説明する。
吸込圧力が領域Aに存在する場合、吸込圧力は目標値に比べて非常に大きく冷凍能力が不足していると考えられるため、圧縮機の運転周波数を大きく増加させる。吸込圧力が領域Bに存在する場合、吸込圧力は目標値に比べて大きく冷凍能力が不足気味と考えられるため、圧縮機の運転周波数を小さく増加させる。次に、吸込圧力が領域Cに存在する場合、吸込圧力は目標値に比べて小さく冷凍能力は充分であるため、圧縮機の運転周波数を減少させる。吸込圧力が領域Dに存在する場合、吸込圧力は目標値に比べて非常に小さく冷凍能力が過剰となっているため、圧縮機の運転周波数を大きく減少させる。
このように圧縮機の運転周波数を制御するため、吸込圧力が状態ア、状態イ、状態ウにある時はいずれも領域Cに対応した制御が行われる。状態アと状態イでは、吸込圧力の値は同一であるが、吸込圧力の変化は降下傾向と上昇傾向であり正反対であるにも係らず同一の制御となる。また、状態イと状態ウでは、吸込圧力の変化の傾向は同一であるが、吸込圧力の値が異なっているにも係らず同一の制御となる。さらに、状態アと状態ウでは、吸込圧力の値及び吸込圧力の変化の傾向共に異なっているにも係らず同一の制御となってしまう。
以上のように、計測値または計測値から得られる計算値と閾値とを比較することによって圧縮機の運転制御を行う従来の制御方法(ゾーン制御等)では、冷凍装置の状態を正確に把握し、必要な冷凍能力を効率よく出力できるように圧縮機を運転制御することは困難である。
請求項1記載の発明は、運転周波数が可変の可変速圧縮機を備えた冷凍装置において、 前記可変速圧縮機の吸込側に圧力検出器及び温度検出器を備え、前記圧力検出器によって検出された吸込圧力と、前記温度検出器によって検出された吸込温度と、前記可変速圧縮機の現在の運転周波数とから当該可変速圧縮機の運転周波数を決定することを特徴とする。
請求項2記載の発明は、少なくとも一台の運転周波数が可変の可変速圧縮機及び少なくとも一台の運転周波数が一定の一定速圧縮機を備えた冷凍装置において、前記可変速圧縮機及び前記一定速圧縮機の吸込側に圧力検出器及び温度検出器を備え、前記圧力検出器によって検出された吸込圧力と、前記温度検出器によって検出された吸込温度と、前記可変速圧縮機の現在の運転周波数及び前記一定速圧縮機の現在の運転台数とから当該可変速圧縮機の運転周波数及び当該一定速圧縮機の運転台数を決定することを特徴とする。
請求項3記載の発明は、運転周波数が可変の可変速圧縮機を備えた冷凍装置において、前記可変速圧縮機の吸込側に圧力検出器及び温度検出器を備え、前記冷凍装置が最も効率良く運転される時の吸込圧力である目標吸込圧力が設定され、前記目標吸込圧力における蒸発温度を目標吸込温度として設定し、前記目標吸込圧力と前記目標吸込温度における冷媒密度を目標吸込密度として設定し、前記圧力検出器によって検出された吸込圧力と、当該吸込圧力の変化速度から所定時間後の吸込圧力である予測吸込圧力を決定し、前記温度検出器によって検出された吸込温度と、前記予測吸込圧力とから前記可変速圧縮機が吸込む冷媒の密度である吸込冷媒密度を決定し、前記可変速圧縮機の現在の運転周波数から当該可変速圧縮機が単位時間当たりに吸込む冷媒の体積である吸込冷媒体積を決定し、前記吸込冷媒密度と前記吸込冷媒体積とから前記可変速圧縮機が単位時間当たりに吸込む冷媒の質量である吸込冷媒質量を決定し、前記吸込冷媒質量と前記目標吸込密度とから、当該目標吸込密度において当該吸込冷媒質量を得ることができる目標吸込冷媒体積を決定し、前記目標吸込冷媒体積から前記可変速圧縮機の運転周波数を決定することを特徴とする。
請求項4記載の発明は、少なくとも一台の運転周波数が可変の可変速圧縮機及び少なくとも一台の運転周波数が一定の一定速圧縮機を備えた冷凍装置において、前記可変速圧縮機及び一定速圧縮機の吸込側に圧力検出器及び温度検出器を備え、前記冷凍装置が最も効率良く運転される時の吸込圧力である目標吸込圧力が設定され、前記目標吸込圧力における蒸発温度を目標吸込温度として設定し、前記目標吸込圧力と前記目標吸込温度における冷媒密度を目標吸込密度として設定し、前記可変速圧縮機の現在の運転周波数及び前記一定速圧縮機の現在の運転台数から前記冷凍装置全体の現在の合計運転周波数を決定し、前記圧力検出器によって検出された吸込圧力と、当該吸込圧力の変化速度から所定時間後の吸込圧力である予測吸込圧力を決定し、前記温度検出器によって検出された吸込温度と、前記予測吸込圧力とから前記冷凍装置が吸込む冷媒の密度である吸込冷媒密度を決定し、前記冷凍装置全体の合計運転周波数から当該冷凍装置が単位時間当たりに吸込む冷媒の体積である吸込冷媒体積を決定し、前記吸込冷媒密度と前記吸込冷媒体積とから前記冷凍装置が単位時間当たりに吸込む冷媒の質量である吸込冷媒質量を決定し、前記吸込冷媒質量と前記目標吸込密度とから、当該目標吸込密度において当該吸込冷媒質量を得ることができる目標吸込冷媒体積を決定し、前記目標吸込冷媒体積から前記可変速圧縮機の運転周波数及び前記一定速圧縮機の運転台数を決定することを特徴とする。
本願発明は、運転周波数が可変のインバータ圧縮機を備えた冷凍装置において目標吸込圧力を設定し、現在の運転周波数と吸込圧力と吸込温度から冷凍サイクルが必要とする冷凍能力を冷凍装置が出力することのできる運転周波数を求めることができる。また、運転周波数を算出する際に吸込圧力の変化速度を考慮しているため、冷凍能力の過剰や不足を防止し省エネ運転ができる。
本願発明は、少なくとも一台の運転周波数が可変のインバータ圧縮機及び少なくとも一台の運転周波数が一定の一定速圧縮機を備えた冷凍装置において目標吸込圧力を設定し、現在の運転周波数と運転台数と吸込圧力と吸込温度から冷凍サイクルが必要とする冷凍能力を冷凍装置が出力することのできる運転周波数及び運転台数を求めることができる。また、運転周波数及び運転台数を算出する際に吸込圧力の変化速度を考慮しているため、冷凍能力の過剰や不足を防止し省エネ運転ができる。
以下、図面を用いて本願発明の実施方法について詳細に説明する。
図1は本願発明を適用した圧縮機が一台搭載された冷凍装置の冷媒回路図である。この冷凍装置はインバータによって回転数を制御することができるインバータスクロールコンプレッサ(インバータ圧縮機)10を備える。なお本願発明において、コンプレッサはレシプロ型、スクリュー型、ロータリー型等の圧縮方式の種類は問わず、密閉式又は半密閉式のどちらの形式でも適用可能である。
本実施例において、使用冷媒としてHFC系冷媒を想定しているが、CFC系冷媒、HCFC系冷媒、自然冷媒等の他の冷媒を用いても同様の効果を得ることが可能である。
インバータ圧縮機10は低温低圧の気体冷媒を吸入し圧縮することで高温高圧の冷媒として吐出する。吐出された高温高圧の冷媒はオイルセパレータ13に流入する。オイルセパレータ13において冷媒中に含まれる潤滑油は分離及び貯溜される。
分離された潤滑油はサービスバルブ26を介してストレーナ27に流入し、ストレーナ27によって潤滑油中の混入物が取り除かれる。混入物が取り除かれた潤滑油は、電磁弁28を介して圧縮機10に戻される。この時、圧縮機に取設されたフロートスイッチ23によって圧縮機中の潤滑油量が計測され、圧縮機中の潤滑油量が一定となるように電磁弁28が開閉される。
また、圧縮機に戻す潤滑油に液冷媒が含まれた場合、圧縮機内の圧縮機構において潤滑が不十分となり不良となる可能性があるため、キャピラリーチューブ29において減圧し冷媒を完全に気化させている。キャピラリーチューブ29により冷媒を気化させることで、潤滑油を冷却する効果もある。
オイルセパレータ13において潤滑油が取り除かれた冷媒は凝縮器14に流入し、高温高圧の冷媒は冷却ファン63によって空気冷却され凝縮・液化する。本実施例では空冷式凝縮器を用いているが、水冷式や蒸発式の凝縮器でも良い。また、本実施例では凝縮器と圧縮機等を同一筐体に配設する一体型の冷凍機を想定しているが、これに限らず圧縮機等の冷凍機とコンデンシングユニットを別々に設ける分離設置型でも良い。
凝縮器14において液化した冷媒は凝縮器14から流出し、レシーバタンク15に貯溜される。レシーバタンク15は冷凍装置に不良が発生し、冷媒回路内部の圧力及び温度が非常に高くなった際の爆発を防止するために可溶栓46を有している。
圧縮機の吐出圧力として、本冷凍装置ではレシーバタンク15内の圧力を計測し圧縮機等の制御を行っている。レシーバタンク15はキャピラリーチューブ57を介して高圧センサ58に配管接続されており、高圧センサ58によって圧縮機の吐出圧力が計測される。また、圧縮機の吐出圧力を目視で随時観察するために、レシーバタンク15はキャピラリーチューブ57及び61を介して高圧圧力計62に配管接続されている。
液冷媒の冷凍能力を高めるために、レシーバタンク15内に貯留された液冷媒は過冷却器16において再度、冷却ファン63によって空気冷却されることで過冷却される。本実施例では、凝縮器14及び過冷却器16を一体型としているものを用いているが、凝縮器と過冷却器を夫々個別に設けても良い。
過冷却された液冷媒はサービスバルブ48を介してフィルタドライヤ17に流入する。フィルタドライヤにおいて冷媒中の水分は除去され、モイスチャインジケータ18において水分量を確認した後、液冷媒は店舗内に設置されたショーケース等の蒸発器(図示しない)に流出する。
本実施例では圧縮機を冷却するためにリキッドインジェクション機構を用いている。このため、レシーバタンク15からサービスバルブ34、ストレーナ35、電動弁36、電磁弁37を介して圧縮機10へリキッドインジェクション回路が設けられている。
ストレーナ35によって混入物を除去された液冷媒は電動弁36によって減圧され、圧縮機10の冷却を行う。電磁弁の開閉及び電動弁の開閉度は圧縮機の動作状態及び圧縮機の温度によって調整される。圧縮機の吐出圧力が非常に大きくなった場合には圧縮機10にキャピラリーチューブ51を介して配設された高圧圧力スイッチ52によって各圧縮機は緊急停止される。
蒸発器において気化し冷却を行い、低温低圧となった冷媒は液冷媒を含んで冷凍装置に戻る(液バック)可能性があるため、アキュムレータ19に一度流入させアキュムレータ19において液冷媒と気体冷媒を分離する。液バックの原因としては、膨張弁の不良や蒸発器のフィルターの目詰まりなどが考えられ、液バックにより圧縮機10のケース内に液冷媒が進入し圧縮することによる圧縮機構の破損や、液冷媒を吐出する際に多量の潤滑油が一緒に吐出されることによる潤滑不足などが発生する可能性がある。
アキュムレータ19において液冷媒は貯溜され気体冷媒のみが流出し、夫々ストレーナ20を介して圧縮機10に吸引される。なお本実施例では、圧縮機の吸引圧力として蒸発器から戻った冷媒の圧力を利用しているため、アキュムレータ19の入口側を低圧センサ59と配管接続している。
次に本実施例におけるインバータ圧縮機10の運転制御方法について、図1及び図4を用いて説明する。インバータ圧縮機10の制御は各センサからの入力が演算装置(図示しない)に入力され、演算、記憶、出力されることで行われる。
まず、インバータ圧縮機10の吸込圧力LPを低圧センサ59により計測する(S10)。この計測は所定時間TS毎に行われており、現在の計測の直前に計測された所定時間TS前の吸込圧力PLPと吸込圧力LPから吸込圧力の変化速度GLPを下記の数式1を用いて算出する(S11)。
現在の吸込圧力LPと吸込圧力の変化速度GLPから、冷凍装置が安定する予測吸込圧力ELPを下記の数式2を用いて算出する(S12)。なお、C1は冷凍装置の設置環境に応じて調整される定数である。
インバータ圧縮機10の吸込ガス温度LTを温度センサ(図示しない)により計測する(S13)。予測吸込圧力ELPと吸込ガス温度LTからインバータ圧縮機10の吸込側におけるガス冷媒の密度LDを予め記憶してあるテーブルから求める(S14)。なお、吸込冷媒密度LDの導出についてはテーブルからではなく、予測吸込圧力ELPと吸込ガス温度LTからなる簡単な関係式を用いても良い。
本実施例では冷凍装置はインバータ圧縮機一台のみから構成されているため、このインバータ圧縮機が吸込む冷媒の体積LVはインバータ圧縮機の運転周波数(S15)から求めることができる(S18)。吸込冷媒密度LD及び吸込冷媒体積LVから吸込冷媒質量LMを下記の数式3を用いて算出する(S19)。
事前の試験により、冷凍装置が最も効率良く運転されている時の吸込圧力である目標吸込圧力TLPが設定されている(S20)。目標吸込圧力TLPにおけるガス冷媒の蒸発温度を目標吸込温度TLTとする(S21)。目標吸込圧力TLP及び目標吸込温度TLTにおけるガス冷媒の密度である目標吸込密度TLDを予め記憶してあるテーブルから求める(S22)。なお、目標吸込密度TLDの導出についてはテーブルからだけではなく、目標吸込圧力TLPと目標吸込温度TLTからなる簡単な関係式を用いても良い。
現在の冷凍能力を維持するためには吸込冷媒質量LMを維持できるように圧縮機を運転する必要がある。一方、冷凍装置を運転効率の良い状態で運転するためには目標吸込密度TLDとなるように圧縮機を運転する必要がある。よって、吸込冷媒質量LM及び目標吸込密度TLDから、目標吸込密度TLDにおいて現在の吸込冷媒質量LMを維持するために必要な目標吸込体積TLVを下記の数式4を用いて算出する(S23)。
圧縮機の運転周波数と吸込体積には一定の関係があるため、冷凍装置が必要とする目標吸込体積TLVを得ることができる目標インバータ圧縮機運転周波数TICFを得ることができる(S24)。得られた目標インバータ圧縮機運転周波数TICFとなるようにインバータ圧縮機を運転制御することで冷凍装置が必要とする冷凍能力を得ることができる。
なお、目標インバータ圧縮機運転周波数TICFがインバータ圧縮機が運転可能である運転周波数の最大値を上回る場合、目標インバータ圧縮機運転周波数TICFを当該最大値として運転制御を行う。一方、目標インバータ圧縮機運転周波数TICFがインバータ圧縮機が運転可能である運転周波数の最小値を下回る場合、目標インバータ圧縮機運転周波数TICFと当該最小値との差が所定値よりも小さい時は目標インバータ圧縮機運転周波数TICFを当該最小値とし、目標インバータ圧縮機運転周波数TICFと当該最小値との差が所定値よりも大きい時はインバータ圧縮機を停止することで、インバータ圧縮機が発停を頻繁に繰り返すことを防止している。
図2は本願発明を適用した圧縮機が複数台搭載された冷凍装置の冷媒回路図である。この冷凍装置は3つの圧縮機によって構成され、10はインバータによって回転数を制御することができるインバータスクロールコンプレッサ(インバータ圧縮機)であり、11及び12は商用電力によって動作する一定速スクロールコンプレッサ(一定速圧縮機)である。本願発明において、これらコンプレッサはレシプロ型、スクリュー型、ロータリー型等の圧縮方式の種類は問わず、密閉式又は半密閉式のどちらの形式でも適用可能である。
本実施例において使用冷媒としてHFC系冷媒を想定しているが、CFC系冷媒、HCFC系冷媒、自然冷媒等の他の冷媒を用いても同様の効果を得ることが可能である。
前記圧縮機10、11、12は吐出口及び吸入口共に並列に配管接続されており、各圧縮機は低温低圧の気体冷媒を吸入し圧縮することで高温高圧の冷媒として吐出する。吐出された高温高圧の冷媒は合流してオイルセパレータ13に流入する。オイルセパレータ13において冷媒中に含まれる潤滑油は分離及び貯溜される。
分離された潤滑油はサービスバルブ26を介してストレーナ27に流入し、ストレーナ27によって潤滑油中の混入物が取り除かれる。混入物が取り除かれた潤滑油は分岐し、電磁弁28、30、32を介して圧縮機10、11、12に戻される。この時、各圧縮機に取設されたフロートスイッチ23、24、25によって各圧縮機中の潤滑油量が計測され、各圧縮機中の潤滑油量が均一となるように電磁弁28、30、32が開閉される。
また、圧縮機に戻す潤滑油に液冷媒が含まれた場合、圧縮機内の圧縮機構において潤滑が不十分となり不良となる可能性があるため、キャピラリーチューブ29、31、33において減圧し冷媒を完全に気化させている。キャピラリーチューブ29、31、33により冷媒を気化させることで、潤滑油を冷却する効果もある。
オイルセパレータ13において潤滑油が取り除かれた冷媒は凝縮器14に流入し、高温高圧の冷媒は冷却ファン63によって空気冷却され凝縮・液化する。本実施例では空冷式凝縮器を用いているが、水冷式や蒸発式の凝縮器でも良い。また、本実施例では凝縮器と圧縮機等を同一筐体に配設する一体型の冷凍機を想定しているが、これに限らず圧縮機等の冷凍機とコンデンシングユニットを別々に設ける分離設置型でも良い。
凝縮器14において液化した冷媒は凝縮器14から流出し、レシーバタンク15に貯溜される。レシーバタンク15は冷凍装置に不良が発生し、冷媒回路内部の圧力及び温度が非常に高くなることを防止するために可溶栓46を有している。
圧縮機の吐出圧力として、本冷凍装置ではレシーバタンク15内の圧力を計測し圧縮機等の制御を行っている。レシーバタンク15はキャピラリーチューブ57を介して高圧センサ58に配管接続されており、高圧センサ58によって圧縮機の吐出圧力が計測される。また、圧縮機の吐出圧力を目視で随時観察するために、レシーバタンク15はキャピラリーチューブ57及び61を介して高圧圧力計62に配管接続されている。
液冷媒の冷凍能力を高めるために、レシーバタンク15内に貯留された液冷媒は過冷却器16において再度、冷却ファン63によって空気冷却されることで過冷却される。本実施例では、凝縮器14及び過冷却器16を一体型としているものを用いているが、個別に設けても良い。
過冷却された液冷媒はサービスバルブ48を介してフィルタドライヤ17に流入する。フィルタドライヤにおいて冷媒中の水分は除去され、モイスチャインジケータ18において水分量を確認した後、液冷媒は店舗内に設置されたショーケース等の蒸発器(図示しない)に流出する。
本実施例では圧縮機を冷却するためにリキッドインジェクション機構を用いている。このため、レシーバタンク15から夫々、サービスバルブ34、38、42及びストレーナ35、39、43及び電動弁36、40、44及び電磁弁37、41、45を介して圧縮機10、11、12へリキッドインジェクション回路が設けられている。
ストレーナ35、39、43によって混入物を除去された液冷媒は電動弁36、40、44によって減圧され、圧縮機10、11、12の冷却を行う。電磁弁の開閉及び電動弁の開閉度は圧縮機の動作状態及び圧縮機の温度によって調整される。圧縮機の吐出圧力が非常に大きくなった場合には圧縮機10、11、12に配設された高圧圧力スイッチ52、54、56によって各圧縮機は緊急停止される。
蒸発器において気化し冷却を行い、低温低圧となった冷媒は液冷媒を含んで冷凍装置に戻る(液バック)可能性があるため、アキュムレータ19に一度流入させアキュムレータ19において液冷媒を分離する。液バックの原因としては、膨張弁の不良や蒸発器のフィルターの目詰まりなどが考えられ、液バックにより圧縮機10、11、12のケース内に液冷媒が進入し圧縮することによる圧縮機構の破損や、液冷媒を吐出する際に多量の潤滑油が一緒に吐出されることによる潤滑不足などが発生する可能性がある。
アキュムレータ19において液冷媒は貯溜され気体冷媒のみが流出し、夫々ストレーナ20、21、22を介して各圧縮機10、11、12に吸引される。なお本実施例では、圧縮機の吸込圧力として蒸発器から戻った冷媒の圧力を利用しているため、アキュムレータ19の入口側を低圧センサ59と配管接続している。
次に本実施例におけるインバータ圧縮機10及び一定速圧縮機11、12の運転制御方法について、図2及び図5を用いて説明する。インバータ圧縮機10及び一定速圧縮機11、12の運転制御は各センサからの入力が演算装置(図示しない)に入力され、演算、記憶、出力されることで行われる。
まず、インバータ圧縮機10及び一定速圧縮機11、12の吸込圧力LPを低圧センサ59により計測する(S10)。この計測は所定時間TS毎に行われており、現在の計測の直前に計測された所定時間TS前の吸込圧力PLPと吸込圧力LPから吸込圧力の変化速度GLPを前記数式1を用いて算出する(S11)。
現在の吸込圧力LPと吸込圧力の変化速度GLPから、冷凍装置が安定する予測吸込圧力ELPを前記数式2を用いて算出する(S12)。なお、C1は冷凍装置の設置環境に応じて調整される定数である。
インバータ圧縮機10及び一定速圧縮機11、12の吸込ガス温度LTを温度センサ(図示しない)により計測する(S13)。予測吸込圧力ELPと吸込ガス温度LTからインバータ圧縮機10及び一定速圧縮機11、12の吸込側におけるガス冷媒の密度LDを予め記憶してあるテーブルから求める(S14)。なお、吸込冷媒密度LDの導出についてはテーブルからではなく、予測吸込圧力ELPと吸込ガス温度LTからなる簡単な関係式を用いても良い。
本実施例では圧縮機が複数台搭載されていることから、冷凍装置全体の運転周波数を算出することで圧縮機の運転制御を行う。インバータ圧縮機10の運転周波数ICF(S15)と一定速圧縮機11、12の運転台数NC(S16)から下記の数式5を用いて合計運転周波数SCFを算出する(S17)。
本実施例では、電源周波数50ヘルツにおける一定速圧縮機の吐出量が、運転周波数60ヘルツにおけるインバータ圧縮機の吐出量と等しいことを事前の試験において確認している。このことから、一定速圧縮機の運転周波数を60ヘルツとしてインバータ圧縮機の運転周波数ICFに換算して冷凍装置全体の合計運転周波数SCFを算出している。
なお、電源周波数60ヘルツにおいては一定速圧縮機の吐出量は、運転周波数72ヘルツにおけるインバータ圧縮機の吐出量と等しいことを前記試験において確認している。本手法によって算出された冷凍装置全体の合計運転周波数SCFと、この合計運転周波数SCFにおいて冷凍装置が定常状態となった際の低圧圧力との関係を図8に示す。
従来の手法とは異なり、本手法では合計運転周波数SCFの増加に伴いほぼ一定に低圧圧力が低下していることから、冷凍装置の制御性が良いということが分かる。また、電源周波数の違いによる傾向の違いもないため、冷凍装置が設置される地域の電源周波数による性能の差異が発生しない。
圧縮機が吸込む冷媒の体積LVは得られた合計運転周波数SCFから求めることができる(S18)。吸込冷媒密度LD及び吸込冷媒体積LVから吸込冷媒質量LMを前記数式3を用いて算出する(S19)。
事前の試験により、冷凍装置が最も効率良く運転されている時の吸込圧力である目標吸込圧力TLPが設定されている(S20)。目標吸込圧力TLPにおけるガス冷媒の蒸発温度を目標吸込温度TLTとする(S21)。目標吸込圧力TLP及び目標吸込温度TLTにおけるガス冷媒の密度である目標吸込密度TLDを予め記憶してあるテーブルから求める(S22)。なお、目標吸込密度TLDの導出についてはテーブルからだけではなく、目標吸込圧力TLPと目標吸込温度TLTからなる簡単な関係式を用いても良い。
現在の冷凍能力を維持するためには吸込冷媒質量LMを維持できるように圧縮機を運転する必要がある。一方、冷凍装置を運転効率の良い状態で運転するためには目標吸込密度TLDとなるように圧縮機を運転する必要がある。よて、吸込冷媒質量LM及び目標吸込密度TLDから、目標吸込密度TLDにおいて現在の吸込冷媒質量LMを維持するために必要な目標吸込体積TLVを前記数式4を用いて算出する(S23)。
圧縮機の運転周波数と吸込体積には一定の関係があるため、冷凍装置が必要とする目標吸込体積TLVを得ることができる目標合計運転周波数TSCFを得ることができる(S25)。目標合計運転周波数TSCFが冷凍装置の合計運転周波数の最大値よりも大きな値となった場合には運転できないため、この最大値を目標合計運転周波数TSCFに置き換える修正を行う。得られた目標合計運転周波数TSCFからインバータ圧縮機の運転周波数及び一定速圧縮機の運転台数を決定する(S26)。
次にインバータ圧縮機を一台搭載した冷凍装置において、冷凍装置内の冷媒の持つエンタルピーを考慮した圧縮機の運転制御方法について図1及び図6を用いて説明する。
インバータ圧縮機10の吸込圧力LPを低圧センサ59により計測する(S30)。この計測は所定時間TS毎に行われており、現在の計測の直前に計測された所定時間TS前の吸込圧力PLPと吸込圧力LPから吸込圧力の変化速度GLPを前記数式1を用いて算出する(S31)。
現在の吸込圧力LPと吸込圧力の変化速度GLPから、冷凍装置が安定する予測吸込圧力ELPを前記数式2を用いて算出する(S32)。なお、C1は冷凍装置の設置環境に応じて調整される定数である。
インバータ圧縮機10の吸込ガス温度LTを温度センサ(図示しない)により計測する(S33)。予測吸込圧力ELPと吸込ガス温度LTからインバータ圧縮機10の吸込側におけるガス冷媒の密度LDを予め記憶してあるテーブルから求める(S34)。なお、吸込冷媒密度LDの導出についてはテーブルからではなく、予測吸込圧力ELPと吸込ガス温度LTからなる簡単な関係式を用いても良い。
本実施例では冷凍装置はインバータ圧縮機一台のみから構成されているため、このインバータ圧縮機が吸込む冷媒の体積LVはインバータ圧縮機の運転周波数ICF(S35)から求めることができる(S38)。吸込冷媒密度LD及び吸込冷媒体積LVから吸込冷媒質量LMを前記数式3を用いて算出する(S39)。
冷媒が冷凍装置から流出する際の冷媒温度及び冷媒圧力、冷媒が冷凍装置に流入する際の冷媒温度及び冷媒圧力を計測し(S40)、得られた冷媒温度及び圧力から冷凍装置の出口及び入口における冷媒のエンタルピー差Hを予め記憶してあるテーブルから求める(S41)。
吸込冷媒質量LM及び冷凍装置出入口エンタルピー差Hから下記の数式6を用いて、現在冷凍装置が持つ冷凍能力Qを算出する(S42)。
事前の試験により、冷凍装置が最も効率良く運転されている時の吸込圧力である目標吸込圧力TLPが設定されている(S43)。目標吸込圧力TLPにおけるガス冷媒の蒸発温度を目標吸込温度TLTとする(S44)。冷凍装置が最も効率よく運転されている時のエンタルピー差THも設定されている(S45)。
最も効率良く圧縮機を運転するために必要なエンタルピー差THにおいて、現在の冷凍能力Qを維持するために必要な目標吸込冷媒質量TLMを下記の数式7を用いて算出する(S46)。
目標吸込圧力TLP及び目標吸込温度TLTにおけるガス冷媒の密度である目標吸込密度TLDを予め記憶してあるテーブルから求める(S47)。なお、目標吸込密度TLDの導出についてはテーブルからではなく、目標吸込圧力TLPと目標吸込温度TLTからなる簡単な関係式を用いても良い。
現在の冷凍能力を維持するためには目標吸込質量TLMを維持できるように圧縮機を運転する必要がある。一方、冷凍装置を運転効率の良い状態で運転するためには目標吸込密度TLDとなるように圧縮機を運転する必要がある。よって、吸込冷媒質量TLM及び目標吸込密度TLDから、目標吸込密度TLDにおいて現在の吸込冷媒質量TLMを維持するために必要な目標吸込体積TLVを下記の数式8を用いて算出する(S48)。
圧縮機の運転周波数と吸込体積には一定の関係があるため、冷凍装置が必要とする目標吸込体積TLVを得ることができる目標インバータ圧縮機運転周波数TICFを得ることができる(S49)。得られた目標インバータ圧縮機運転周波数TICFとなるようにインバータ圧縮機を運転制御することで冷凍装置が必要とする冷凍能力を得ることができる。
なお、目標インバータ圧縮機運転周波数TICFがインバータ圧縮機が運転可能である運転周波数の最大値を上回る場合、目標インバータ圧縮機運転周波数TICFを当該最大値として運転制御を行う。一方、目標インバータ圧縮機運転周波数TICFがインバータ圧縮機が運転可能である運転周波数の最小値を下回る場合、目標インバータ圧縮機運転周波数TICFと当該最小値との差が所定値よりも小さい時は目標インバータ圧縮機運転周波数TICFを当該最小値とし、目標インバータ圧縮機運転周波数TICFと当該最小値との差が所定値よりも大きい時はインバータ圧縮機を停止することで、インバータ圧縮機が発停を頻繁に繰り返すことを防止している。
次にインバータ圧縮機と一定速圧縮機を複数台搭載した冷凍装置において、冷凍装置内の冷媒の持つエンタルピーを考慮した圧縮機の運転制御方法について図2及び図7を用いて説明する。
インバータ圧縮機10及び一定速圧縮機11、12の吸込圧力LPを低圧センサ59により計測する(S30)。この計測は所定時間TS毎に行われており、現在の計測の直前に計測された所定時間TS前の吸込圧力PLPと吸込圧力LPから吸込圧力の変化速度GLPを前記数式1を用いて算出する(S31)。
現在の吸込圧力LPと吸込圧力の変化速度GLPから、冷凍装置が安定する予測吸込圧力ELPを前記数式2を用いて算出する(S32)。なお、C1は冷凍装置の設置環境に応じて調整される定数である。
インバータ圧縮機10及び一定速圧縮機11、12の吸込ガス温度LTを温度センサ(図示しない)により計測する(S33)。予測吸込圧力ELPと吸込ガス温度LTからインバータ圧縮機10及び一定速圧縮機11、12の吸込側におけるガス冷媒の密度LDを予め記憶してあるテーブルから求める(S34)。なお、吸込冷媒密度LDの導出についてはテーブルからではなく、予測吸込圧力ELPと吸込ガス温度LTからなる簡単な関係式を用いても良い。
本実施例では圧縮機が複数台搭載されていることから、冷凍装置全体の運転周波数を算出することで圧縮機の運転制御を行う。インバータ圧縮機10の運転周波数ICF(S35)と一定速圧縮機11、12の運転台数NC(S36)から前記数式5を用いて合計運転周波数SCFを算出する(S37)。
本実施例では、電源周波数50ヘルツにおける一定速圧縮機の吐出量が、運転周波数60ヘルツにおけるインバータ圧縮機の吐出量と等しいことを事前の試験において確認している。このことから、一定速圧縮機の運転周波数を60ヘルツとしてインバータ圧縮機の運転周波数ICFに換算して冷凍装置全体の合計運転周波数SCFを算出している。
なお、電源周波数60ヘルツにおいては一定速圧縮機の吐出量は、運転周波数72ヘルツにおけるインバータ圧縮機の吐出量と等しいことを前記試験において確認している。本手法によって算出された冷凍装置全体の合計運転周波数SCFと、この合計運転周波数SCFにおいて冷凍装置が定常状態となった際の低圧圧力との関係を図8に示す。
従来の手法とは異なり、本手法では合計運転周波数SCFの増加に伴いほぼ一定に低圧圧力が低下していることから、冷凍装置の制御性が良いということが分かる。また、電源周波数の違いによる傾向の違いもないため、冷凍装置が設置される地域の電源周波数による性能の差異が発生しない。
圧縮機が吸込む冷媒の体積LVは得られた合計運転周波数SCFから求めることができる(S38)。吸込冷媒密度LD及び吸込冷媒体積LVから吸込冷媒質量LMを前記数式3を用いて算出する(S39)。
冷媒が冷凍装置から流出する際の冷媒温度及び冷媒圧力、冷媒が冷凍装置に流入する際の冷媒温度及び冷媒圧力を計測し(S40)、得られた冷媒温度及び圧力から冷凍装置の出口及び入口における冷媒のエンタルピー差Hを予め記憶してあるテーブルから求める(S41)。
吸込冷媒質量LM及び冷凍装置出入口エンタルピー差Hから前記数式6を用いて、現在冷凍装置が持つ冷凍能力Qを算出する(S42)。
事前の試験により、冷凍装置が最も効率良く運転されている時の吸込圧力である目標吸込圧力TLPが設定されている(S43)。目標吸込圧力TLPにおけるガス冷媒の蒸発温度を目標吸込温度TLTとする(S44)。冷凍装置が最も効率よく運転されている時のエンタルピー差THも設定されている(S45)。
最も効率良く圧縮機を運転するために必要なエンタルピー差THにおいて、現在の冷凍能力Qを維持するために必要な目標吸込冷媒質量TLMを前記数式7を用いて算出する(S46)。
目標吸込圧力TLP及び目標吸込温度TLTにおけるガス冷媒の密度である目標吸込密度TLDを予め記憶してあるテーブルから求める(S47)。なお、目標吸込密度TLDの導出についてはテーブルからではなく、目標吸込圧力TLPと目標吸込温度TLTからなる簡単な関係式を用いても良い。
現在の冷凍能力を維持するためには目標吸込質量TLMを維持できるように圧縮機を運転する必要がある。一方、冷凍装置を運転効率の良い状態で運転するためには目標吸込密度TLDとなるように圧縮機を運転する必要がある。よって、吸込冷媒質量TLM及び目標吸込密度TLDから、目標吸込密度TLDにおいて現在の吸込冷媒質量TLMを維持するために必要な目標吸込体積TLVを前記数式8を用いて算出する(S48)。
圧縮機の運転周波数と吸込体積には一定の関係があるため、冷凍装置が必要とする目標吸込体積TLVを得ることができる目標合計運転周波数TSCFを得ることができる(S50)。目標合計運転周波数TSCFが冷凍装置の合計運転周波数の最大値よりも大きな値となった場合には運転できないため、この最大値を目標合計運転周波数TSCFに置き換える修正を行う。得られた目標合計運転周波数TSCFからインバータ圧縮機の運転周波数及び一定速圧縮機の運転台数を決定する(S51)。
なお、インバータ圧縮機の運転周波数が所定値よりも小さい場合には、一定速圧縮機の運転台数を増加させないように制御することで、一定速圧縮機の始動と停止が頻繁に繰り返されることを防止することができる。さらに、冷凍能力を優先させるか、省エネ運転を優先させるかをこの所定値を変化させることで制御することができる。また、吸込圧力LPはある程度の幅を持って変動しているため、圧縮機運転制御の安定化を図るために所定時間TS内における平均値を用いる方が望ましい。
なお、目標運転周波数及び目標合計運転周波数の大きな変動を防止するために、演算によって得られた目標運転周波数及び目標合計運転周波数と現在の運転周波数及び合計運転周波数の平均値を新たな目標運転周波数及び目標合計運転周波数とするように制御しても良い。
圧縮機を一台搭載した冷凍装置の冷媒回路図である。 圧縮機を複数台搭載した冷凍装置の冷媒回路図である。 吸込圧力の時間変化に関する例を示した図である。 圧縮機を一台搭載した冷凍装置において、本願発明を適用した運転制御のフローチャート図である。 圧縮機を複数台搭載した冷凍装置において、本願発明を適用した運転制御のフローチャート図である。 圧縮機を一台搭載した冷凍装置において、本願発明を適用しエンタルピーを考慮した運転制御のフローチャート図である。 圧縮機を複数台搭載した冷凍装置において、本願発明を適用しエンタルピーを考慮した運転制御のフローチャート図である。 合計運転周波数と低圧圧力の関係を表すグラフである。
符号の説明
10 インバータスクロールコンプレッサ
11、12 一定速スクロールコンプレッサ
13 オイルセパレータ
14 凝縮器
15 レシーバタンク
16 過冷却器
17 フィルタドライヤ
18 モイスチャインジケータ
19 アキュムレータ
20、21、22、27、35、39、43 ストレーナ
23、24、25 フロートスイッチ
26、34、38、42、47、48 サービスバルブ
28、30、32、37、41、45 電磁弁
29、31、33、49、51、53、55、57、61 キャピラリーチューブ
36、40、44 電動弁
46 可溶栓
50 低圧圧力スイッチ
52、54、56 高圧圧力スイッチ
58 高圧センサ
59 低圧センサ
60 ECC基板
62 高圧圧力計
63 冷却ファン

Claims (4)

  1. 運転周波数が可変の可変速圧縮機を備えた冷凍装置において、
    前記可変速圧縮機の吸込側に圧力検出器及び温度検出器を備え、
    前記圧力検出器によって検出された吸込圧力と、前記温度検出器によって検出された吸込温度と、前記可変速圧縮機の現在の運転周波数とから当該可変速圧縮機の運転周波数を決定することを特徴とする冷凍装置。
  2. 少なくとも一台の運転周波数が可変の可変速圧縮機及び少なくとも一台の運転周波数が一定の一定速圧縮機を備えた冷凍装置において、
    前記可変速圧縮機及び前記一定速圧縮機の吸込側に圧力検出器及び温度検出器を備え、
    前記圧力検出器によって検出された吸込圧力と、前記温度検出器によって検出された吸込温度と、前記可変速圧縮機の現在の運転周波数及び前記一定速圧縮機の現在の運転台数とから当該可変速圧縮機の運転周波数及び当該一定速圧縮機の運転台数を決定することを特徴とする冷凍装置。
  3. 運転周波数が可変の可変速圧縮機を備えた冷凍装置において、
    前記可変速圧縮機の吸込側に圧力検出器及び温度検出器を備え、
    前記冷凍装置が最も効率良く運転される時の吸込圧力である目標吸込圧力が設定され、
    前記目標吸込圧力における蒸発温度を目標吸込温度として設定し、
    前記目標吸込圧力と前記目標吸込温度における冷媒密度を目標吸込密度として設定し、
    前記圧力検出器によって検出された吸込圧力と、当該吸込圧力の変化速度から所定時間後の吸込圧力である予測吸込圧力を決定し、
    前記温度検出器によって検出された吸込温度と、前記予測吸込圧力とから前記可変速圧縮機が吸込む冷媒の密度である吸込冷媒密度を決定し、
    前記可変速圧縮機の現在の運転周波数から当該可変速圧縮機が単位時間当たりに吸込む冷媒の体積である吸込冷媒体積を決定し、
    前記吸込冷媒密度と前記吸込冷媒体積とから前記可変速圧縮機が単位時間当たりに吸込む冷媒の質量である吸込冷媒質量を決定し、
    前記吸込冷媒質量と前記目標吸込密度とから、当該目標吸込密度において当該吸込冷媒質量を得ることができる目標吸込冷媒体積を決定し、
    前記目標吸込冷媒体積から前記可変速圧縮機の運転周波数を決定することを特徴とする冷凍装置。
  4. 少なくとも一台の運転周波数が可変の可変速圧縮機及び少なくとも一台の運転周波数が一定の一定速圧縮機を備えた冷凍装置において、
    前記可変速圧縮機及び一定速圧縮機の吸込側に圧力検出器及び温度検出器を備え、
    前記冷凍装置が最も効率良く運転される時の吸込圧力である目標吸込圧力が設定され、
    前記目標吸込圧力における蒸発温度を目標吸込温度として設定し、
    前記目標吸込圧力と前記目標吸込温度における冷媒密度を目標吸込密度として設定し、
    前記可変速圧縮機の現在の運転周波数及び前記一定速圧縮機の現在の運転台数から前記冷凍装置全体の現在の合計運転周波数を決定し、
    前記圧力検出器によって検出された吸込圧力と、当該吸込圧力の変化速度から所定時間後の吸込圧力である予測吸込圧力を決定し、
    前記温度検出器によって検出された吸込温度と、前記予測吸込圧力とから前記冷凍装置が吸込む冷媒の密度である吸込冷媒密度を決定し、
    前記冷凍装置全体の合計運転周波数から当該冷凍装置が単位時間当たりに吸込む冷媒の体積である吸込冷媒体積を決定し、
    前記吸込冷媒密度と前記吸込冷媒体積とから前記冷凍装置が単位時間当たりに吸込む冷媒の質量である吸込冷媒質量を決定し、
    前記吸込冷媒質量と前記目標吸込密度とから、当該目標吸込密度において当該吸込冷媒質量を得ることができる目標吸込冷媒体積を決定し、
    前記目標吸込冷媒体積から前記可変速圧縮機の運転周波数及び前記一定速圧縮機の運転台数を決定することを特徴とする冷凍装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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