JP2008054126A - 映像信号処理装置及び方法、並びに映像信号復号装置 - Google Patents

映像信号処理装置及び方法、並びに映像信号復号装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 前段のモジュールと後段のモジュールとの間で効率的にデータを渡すことができる映像信号処理装置及び方法、並びに映像信号復号装置を提供する。
【解決手段】 オーバーラップスムージングフィルタ31で処理されたデータを含むブロック境界に対して直交する方向に連続する所定画素単位のデータを所定数のメモリにそれぞれ並列書き込みし、デブロッキングフィルタ32で処理するデータを、所定数のメモリから所定画素単位で並列読み出しする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、映像信号処理装置及び方法、並びに映像信号復号装置に関し、特に、映像信号がブロック単位で符号化されて得られた符号化データを復号する際のブロック境界円滑化処理を行う映像信号処理装置及び方法、並びに映像信号復号装置に関する。
近年において種々の動画像圧縮符号化技術が提案されているが、その1つとして知られているVC−1動画像圧縮符号化方式は、MPEG(Moving Picture Exparts Group)−4パート2をベースとし、さらに圧縮効率を高めるための種々の工夫が施されたものであり、SMPTE(米国映画テレビジョン技術者協会)での規格化がなされ、SMPTE 421Mとして発表されている。
一般に、VC−1符号化方式におけるデコーダは、VC−1のレファレンスソースコードや規格書SMTPE 421MのDecodeing Process Overviewに構成案が記載されている。この規格書によればVC−1コーデック(Codec)によってエンコードされたビットストリーム(Bit Stream)信号はデコーダシステムに入力され、構造解析(Parsing)されると、そのデータの符号化された手法により大別して、イントラ(Intra)符号化(フレーム内予測符号化)されたものとインター(Inter)符号化(フレーム間予測符号化)されたものにデータが分類される。分類されたイントラ符号化データとインター符号化データとは、復号画像(Decode Picture)を生成する時のデータの再構成処理が異なる。
図19は、このVC−1デコーダシステムの一例を概略的に示すブロック図であり、ビットストリーム構造解析モジュール11が入力されたビットストリームを構造解析する。ビットストリーム構造解析モジュール11からのイントラ符号化データ及びインター符号化データは、AC/DC予測(Prediction)モジュール12を介して、逆量子化/逆DCT(IQ/IDCT)モジュール13に送られ、逆量子化及び逆DCTが施された後、選択スイッチ14に送られ、イントラ符号化データがオーバーラップスムージングフィルタ(Overlap Smoothing Filter)15に送られ、インター符号化データが加算器16に送られる。
オーバーラップスムージングフィルタ15は、ブロック境界(エッジ)での歪を軽減するために、ブロック境界をスムージングするフィルタであり、イントラ符号化データのみをオーバーラップスムージング処理して加算器16に送っている。また、ビットストリーム構造解析モジュール11から動きベクトル(MV)が動きベクトル予測モジュール21を介して動き補償(MC)モジュール22に送られ、この動き補償モジュール22では、制御部23により外部メモリから読み出された復号データを用いて動き補償が施され、得られたデータ(インター符号化データ)が加算器16に送られる。加算器16では、選択スイッチ14からのインター符号化データ、オーバーラップスムージングフィルタ15からのイントラ符号化データ、動き補償モジュール22からのインター符号化データが加算され、デブロッキングフィルタ(Deblocking Filter)17に送られる。デブロッキングフィルタ17では、ブロック境界(エッジ)のみを平滑化してブロックノイズの発生を抑制する。このような復号処理が行われることにより、画像(ピクチャ:Picture)が再構成(decode)される。
次に、規格書SMTPE 421M によってVC−1デコーダとして規格化されている上記オーバーラップスムージング(Overlap Smoothing)処理について説明する。
このオーバーラップスムージング処理は、図20に示すように、8×8画素のブロックの境界(エッジ)について、4タップのフィルタ処理を行うものであり、垂直エッジ、水平エッジの順に行われ、Y(輝度)/C(クロマ)信号のデータに対して同じ演算が行われ、Iピクチャ(フレーム内符号化画像)又はPピクチャ(前方予測符号化画像)のみに対して処理が行われる。
図21は、前段のモジュールからあるいは外部メモリから送られてくるデータの時系列を示しており、ピクチャ再構成処理の単位をマクロブロック(MB)としている。この図21の矢印に示すように送られてくるデータの時系列に対してレイテンシ(処理のための待ち時間)を少なくする場合の方法として、上記オーバーラップスムージング処理を行うために必要とされるマクロブロック(MB)を図22に示す。この図22において、現在処理されるべく前段のモジュールから送られてきた(あるいは外部メモリから読み出された)現在のマクロブロック(Current MB)C−MBに対して、オーバーラップスムージング処理される範囲(処理が完了する領域)はXosとなる。この図22の範囲Xosのオーバーラップスムージング処理を行うために、上記現在のマクロブロックC−MBと、直前のマクロブロック(Left MB)L−MBと、現在のマクロブロックC−MBに対してピクチャが再構成された時に上部に位置する上部マクロブロック(Above MB)A−MBと、この上部マクロブロックA−MBの直前のマクロブロック(Left Above MB)LA−MB(ピクチャが再構成された時に上部マクロブロックA−MBの左に位置するマクロブロック)の、合計4つのマクロブロックC−MB,L−MB,A−MB,LA−MBに属するデータを必要とする。
また、上記デブロッキングフィルタ(Deblocking Filter)処理される範囲は、図22の範囲Xdbとなり、上記オーバーラップスムージング処理の場合と同様に4つのマクロブロックC−MB,L−MB,A−MB,LA−MBに属するデータが必要となる。上記VC−1規格におけるデブロッキングフィルタ処理は、Iピクチャ、Bピクチャ(双方向予測符号化画像)では8×8ブロックの境界のみに適用され、Pピクチャでは4×4ブロック境界まで適用されるものである。このデブロッキングフィルタ処理は、8タップのフィルタ処理により、境界から2画素だけを変化させるものであり、水平エッジ、垂直エッジの順に処理が行われる。また、Y(輝度)/C(クロマ)信号のデータに対しても同じ演算が行われる。なお、上記図22に示す範囲Xdbは、フィールド符号化の場合とフレーム符号化の場合を考慮して、上記デブロッキングフィルタ処理が完了する領域を示している。
上述したように4つのマクロブロックC−MB,L−MB,A−MB,LA−MBに属するデータを用いてフィルタ処理を行う場合、ビットストリーム構造解析モジュール11の構造解析(Parsing)処理の仕方にもよるが、前段のモジュールから送られてくるデータの他に、処理に必要なデータを制御部23により外部メモリ等から読み出すことが一般に行われている。外部メモリには例えばSDRAMが用いられ、制御部23は、アービター経由/SDRAM制御回路を経由してSDRAMをアクセスする。
ここで、現在のマクロブロックC−MBに対する直前のマクロブロックL−MBに関しては、内部キャッシュを利用することで解決することもできるが、上部マクロブロックA−MBに関しては、デコードされるべきピクチャの横方向のマクロブロックの数がピクチャが構成される画素数によって任意に変化するため、システム内部にそのデータを保持しようとすれば、任意に可変する画素数に対して、格納領域としては規格の示す最大量で用意しなければならず、リソースの無駄にもなってしまう。このため、オーバーラップスムージングフィルタ15やデブロッキングフィルタ17の各モジュールにてフィルタ処理した後のデータは、制御部23により外部メモリに格納し、後段処理に必要なデータは、任意のタイミングで外部メモリから再度、読み出すことによって取り揃える構成となるのが一般的である。
図19の例では、逆量子化/逆DCT(IQ/IDCT)モジュール13がイントラ/インターの両符号化データを扱うため、その前段に当たるAC/DC予測モジュール12もインター符号化データを扱う構成になっている。例えば、図19において逆DCT処理が終了した符号化データはオーバーラップスムージングフィルタ15の手前でイントラ符号化データとインター符号化データかによって経路が選択され、イントラ符号化データはオーバーラップスムージングフィルタ15に送られる。
オーバーラップスムージングフィルタ15の処理を行うタイミングにおいて、図19の経路R1に示すように、上部マクロブロックA−MBとその直前のマクロブロックLA−MBのデータの中で必要とされるデータが外部メモリからオーバーラップスムージングフィルタ15に取り込まれる。このオーバーラップスムージング処理が完了される画素データは、図23の(A)中の枠Xosで囲まれた範囲のものとなる。また、オーバーラップスムージングフィルタ15にてフィルタ処理されたデータの全ては、図23の(B)中の枠Xosに相当する部分となる。このフィルタ処理された全データ、または現在のマクロブロックC−MB以外のマクロブロックに属する画素データは、フィルタ処理されたデータとして図19の経路W2で制御部23により再び外部メモリに格納される。
ここで図22に示すように、現在のマクロブロックC−MBに対して、復号後の再構成されたピクチャにおいて下部に位置するマクロブロック(Below MB)B−MBが現在のマクロブロックC−MBとなった時に利用するための中間結果としてのデータも、図19のW2の経路で外部メモリに格納される。これは図23の(B)中の枠KXの部分の画素データに相当する。
以上の処理の後にオーバーラップスムージングフィルタ15での処理後の現在のマクロブロックC−MBに属するデータや、オーバーラップスムージングフィルタ15でフィルタ処理された直前のマクロブロックL−MBに属していたデータは、動き補償などの他の経路で処理されたインター符号化データと加算され、デブロッキングフィルタ17に送られる。
以上は、輝度(Y)信号のデータについて説明したものであるが、カラー画像の場合のクロマ信号Cb,Crのマクロブロックについても同様にオーバーラップスムージング処理が行われ、このオーバーラップスムージング処理される範囲は、図24に示すように、枠Xbos、Xrosで囲まれた範囲となる。
なお、本明細書においては、主として輝度(Y)信号のデータのフィルタ処理について説明し、クロマ(Cb,Cr)信号のデータについては説明を省略している。
次のデブロッキングフィルタ17でのデブロッキング処理では、現在のマクロブロックC−MBに対してオーバーラップスムージングフィルタ15と同様に図19のR3に示すような経路で、必要とされる直前のマクロブロックL−MBと上部マクロブロックA−MBとその直前のマクロブロックLA−MBの4つのマクロブロックに所属するデータがデブロッキングフィルタ17に取り込まれる。そして最後に図19のW4の経路によって復号画像(Decode Picture)が外部メモリに格納される構成となる。もちろん、L−MBのデータは、加算器16を介してデブロッキングフィルタ32の内部キャッシュに取り込む事も可能である。
従来技術として、非特許文献1には、上記VC−1動画像圧縮符号化方式の規格が開示されている。
SMPTE 421M 規格書、 SMPTE Draft Standard for Television, SMPTE(米国映画テレビジョン技術者協会)、2005年8月23日
上述したようにオーバーラップスムージング処理とデブロッキングフィルタ処理には相違点がある。オーバーラップスムージング処理は、Iピクチャ(フレーム内符号化画像)及びPピクチャ(前方予測符号化画像)に対し、図25に示すように8×8ブロックの境界を挟む4画素を用いて、境界の2画素に対して行われ、垂直エッジの処理終了後、水平エッジを処理するように規定されている。
一方、デブロッキングフィルタ処理は、Iピクチャ、Pピクチャ及びBピクチャ(双方向予測符号化画像)に対して行われる。Iピクチャ及びBピクチャの場合、8×8ブロックの境界が処理され、Pピクチャの場合、図26に示すように、予測誤差があるか否かによって、8×8、8×4、4×8、4×4ブロックの境界が処理される。この図26において、斜線領域のブロック(サブブロック)は、予測誤差があるブロックであり、空白領域のブロック(サブブロック)は、予測誤差がないブロックである。また、太い線は、デブロッキングフィルタ処理が行われる境界であり、細い線は、デブロッキングフィルタ処理が行われない境界である。また、図26において、各ブロックの動きベクトルは等しい。なお、動きベクトルが違うときは常にデブロッキングフィルタ処理が行われる。また、図26は、ブロックが水平方向に並んだ場合のものであるが、垂直方向に並んだ場合も同様である。
デブロッキングフィルタ処理は、境界の両側のブロックデータが両方ともインター符号化データで、両方の動きベクトルが等しく、且つ、両方とも予測誤差を持っていない場合以外の境界に対し、図27に示すように、8タップフィルタを用いて、境界の2画素を変化させる。また、このデブロッキングフィルタ処理は、水平エッジの処理終了後、垂直エッジを処理するように規定されている。
つまり、オーバーラップスムージング処理において垂直エッジ処理に必要とされる部分は、4タップのフィルタで処理される図25のaのような並びのデータとなり、水平エッジ処理に必要とされる部分は、図25のbのような並びのデータとなる。一方、デブロッキングフィルタ処理において水平エッジ処理に必要とされる部分は、8タップのフィルタで処理される図27のcのような並びのデータとなり、垂直エッジ処理に必要とされる部分は、図25のdのような並びのデータとなる。
このようにオーバーラップスムージング処理及びデブロッキングフィルタ処理では、処理対象が共通した画素を含んでいるため、オーバーラップスムージング処理とデブロッキングフィルタ処理との間で効率的にデータを渡すことが望まれている。
ところが、オーバーラップスムージング処理では、図25のa,bに示すように、処理される画素が4画素単位であるのに対し、デブロッキングフィルタ処理では、8画素単位であり、メモリに記録する単位が異なっている。また、デブロッキングフィルタ処理では、図26に示すようなサブブロックが存在し、また、インターレース符号化されたデータがフレーム符号化したものなのか、フィールド符号化したものなのかによって、処理に必要とされる画素範囲や処理するエッジが変化してしまう。
このため、従来の一般的な構成のVC−1デコーダでは、オーバーラップスムージング処理されたデータを一時記憶する一時記憶エリアと、デブロッキングフィルタモジュールが利用しやすいようにデータの格納方法を変更する機能と、このデータの格納方法を変更するための一時記憶エリアとが必要となり、一時記憶エリアの増大が問題となっていた。また、一時記憶エリアを外部メモリとした場合、外部メモリとのアクセスのためのメモリバンド幅の消費量が増大するなどの問題が発生していた。
具体的には、オーバーラップスムージング処理されたデータを一時記憶するメモリエリアと、デブロッキングフィルタモジュールが水平エッジ処理に必要な画素を読み出すメモリとを共有した際、例えば、オーバーラップスムージング処理において水平エッジ処理された図25のbのような縦4画素の並びの画素データを処理単位として格納すると、デブロッキングフィルタモジュールモジュールでは、図27のcに示す上位部の2画素と下位部の2画素の読み出しのために、さらにメモリに最低2回アクセスしなくてはならず、トータルで3回以上の読み出しが必要となってしまう。また、前提とした縦4画素の並びを1つの格納単位とした場合、デブロッキングフィルタ処理の垂直エッジの際には、トータルで8回もの読み出しが必要となるため、オーバーラップスムージング処理において垂直エッジを処理した横並びの処理の結果を、縦並びに揃えるための手段が必要となっていた。
本発明は、このような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、前段のモジュールと後段のモジュールとの間で効率的にデータを渡すことができる映像信号処理装置及び方法、並びに映像信号復号装置を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するために、本発明は、映像信号がブロック単位で符号化されて得られた符号化データを復号する際のブロック境界円滑化処理を行う映像信号処理装置において、復号処理中のデータに対して第1のブロック境界円滑化処理を行う第1のフィルタと、上記第1のフィルタに連続して配置され上記第1のブロック境界円滑化処理されたデータを含むデータに対して第2のブロック境界円滑化処理を行う第2のフィルタと、所定画素単位のデータを並列して書き込み/読み出しを行う所定数のメモリとを有し、上記第1のブロック境界円滑化処理されたデータを含むブロック境界に対して直交する方向に連続する上記所定画素単位のデータがそれぞれ異なるメモリに書き込まれるようにメモリを指定することを特徴とする。
また、本発明は、映像信号がブロック単位で符号化されて得られた符号化データを復号する際のブロック境界円滑化処理を行う映像信号処理方法において、復号処理中のデータに対して第1のブロック境界円滑化処理を行う第1のフィルタ処理工程と、上記第1のフィルタ処理工程に連続して処理を行い上記第1のブロック境界円滑化処理されたデータを含むデータに対して第2のブロック境界円滑化処理を行う第2のフィルタ処理工程とを有し、上記第1のフィルタ処理工程では、上記第1のブロック境界円滑化処理されたデータを含むブロック境界に対して直交する方向に連続する上記所定画素単位のデータを所定数のメモリにそれぞれ並列書き込みし、上記第1のフィルタ処理工程では、上記第2のブロック境界円滑化処理するデータを、上記所定数のメモリから上記所定画素単位で並列読み出しすることを特徴とする。
また、本発明は、映像信号がブロック単位で符号化されて得られた符号化データを逆量子化/逆DCT処理すると共に、動き補償を施して復号処理する映像信号復号装置において、上記逆量子化/逆DCT処理されたデータと、動き補償されたデータとの加算データが供給され、第1のブロック境界円滑化処理を行う第1のフィルタと、上記第1のフィルタに連続して配置され上記第1のブロック境界円滑化処理されたデータを含むデータに対して第2のブロック境界円滑化処理を行う第2のフィルタと、所定画素単位のデータを並列して書き込み/読み出しを行う所定数のメモリとを有し、上記第1のブロック境界円滑化処理されたデータを含むブロック境界に対して直交する方向に連続する上記所定画素単位のデータがそれぞれ異なるメモリに書き込まれるようにメモリを指定することを特徴とする。
本発明によれば、第1のブロック境界円滑化処理されたデータを含むブロック境界に対して直交する方向に連続する所定画素単位のデータがそれぞれ異なるメモリに書き込まれるようにメモリを指定するため、後段のブロック境界の円滑化処理の際、並び替えを必要とせずに効率的にデータを読み出すことができる。
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態の一例の構成を概略的に示すブロック図である。SMTPE 421M(いわゆるVC−1)の規格に基づいてエンコードされたビットストリーム(Bit Stream)信号は、図1に示すようなデコーダシステムに入力され、ビットストリーム構造解析(Parsing)モジュール11により構造解析され、そのデータの符号化手法により、イントラ(Intra)符号化データとインター(Inter)符号化データとに分類される。イントラ符号化データ及びインター符号化データは、復号画像(Decode Picture)を生成する時のデータの再構成処理が異なる。ビットストリーム構造解析モジュール11からは動きベクトル(Motion Vector)も出力される。
ビットストリーム構造解析モジュール11からのイントラ符号化データ及びインター符号化データは、AC/DC予測(Prediction)モジュール12を介して、逆量子化/逆DCT(IQ/IDCT)モジュール13に送られ、逆量子化及び逆DCTが施される。ビットストリーム構造解析モジュール11からの動きベクトルは、動きベクトル予測モジュール21を介して動き補償モジュール22に送られ、動き補償モジュール22では、制御部23により外部メモリから読み出された復号データを用いて動き補償が施される。
ここで、イントラ符号化データは、オーバーラップスムージングフィルタ処理以降ではデータ処理を施されないことから、デブロッキングフィルタ処理の直前までにインター符号化データと加算されれば、デブロッキングフィルタ処理に違いは生じない。この点を考慮し、図1に示すように、オーバーラップスムージングフィルタ31の直前に加算器25を設けて、逆量子化/逆DCTモジュール13からのイントラ符号化データとインター符号化データの混在したデータに、動き補償モジュール22からのインター符号化データを加算するようにしている。
加算器25からの加算データは、オーバーラップスムージングフィルタ31及びデブロッキングフィルタ32を一体化したフィルタ処理部30に送られる。このフィルタ処理部30内では、イントラ符号化データとインター符号化データとを選別し、それぞれの符号化データに対して必要とされる処理を行う仕組みにすることにより、オーバーラップスムージングフィルタ31とデブロッキングフィルタ32とを連続して配置することを可能としている。一体化したことで、2つのフィルタ31,32間で処理する時に必要な復号画像(Decode Picture)の重複画素エリア(後述する図2の範囲MX)を、図1に示すような内部記憶保持領域(例えばSRAM等のキャッシュ)のメモリ33として内部モジュールに格納することで、イントラ符号化データを処理する場合において、外部メモリへのアクセス頻度、データ転送量を削減することが可能なシステムを構成している。
オーバーラップスムージングフィルタ31及びデブロッキングフィルタ32を一体化したフィルタ処理部30は、最初に処理されるべきデータをイントラ符号化データとインター符号化データに選別する手段を有し、オーバーラップスムージングフィルタ処理に必要な一時的なデータを格納する手段及び上記図22の上部マクロブロック(Above MB)A−MBのデータを一時的に格納する手段であるSRAM等のメモリ34と、デブロッキングフィルタ処理に必要な一時的なデータを格納する手段であるSRAM等のメモリ35及び上部マクロブロックA−MBのデータを一時的に格納する手段であるSRAM等のメモリ36と、2つのフィルタ処理に共通のデータを格納する手段である上記メモリ33とを有している。
ここで、オーバーラップスムージングフィルタ処理及びデブロッキングフィルタ処理に必要とされる画素範囲について、図2を参照しながら説明する。この図2において、前記図22と共に説明したように、上記2つのフィルタ処理を行うために、現在送られてきているマクロブロック(Current MB)C−MBと、直前のマクロブロック(Left MB)L−MBと、現在のマクロブロックC−MBに対してピクチャが再構成された時に上部に位置する上部マクロブロック(Above MB)A−MBと、この上部マクロブロックA−MBの直前のマクロブロック(Left Above MB)LA−MB(ピクチャが再構成された時に上部マクロブロックA−MBの左に位置するマクロブロック)の、合計4つのマクロブロックC−MB,L−MB,A−MB,LA−MBに属するデータを必要とする。本発明の実施の形態となる図1のデコーダシステムのフィルタ処理部30の場合、上記オーバーラップスムージング処理に必要とされる範囲をMos、上記デブロッキングフィルタ処理に必要とされる範囲をMdbにて表しており、これらの2つのフィルタ処理で必要とされる各範囲の間では部分MXが重複している。この重複範囲MXのデータが、フィルタ処理部30内のメモリ33に格納される。
フィルタ処理部30に送られたデータは、最初にイントラ符号化データかインター符号化データで処理方法が選別される。イントラ符号化データの場合、オーバーラップスムージングフィルタ31にデータが送られ、現在送られてきているマクロブロック(Current MB)C−MBに属するデータ以外の処理に必要なデータが、図1のR1の経路で外部記憶装置(SDRAMなどのメモリ:外部メモリ)から読み込まれる。図1のR1の経路で外部メモリから読み込まれるデータは、現在のマクロブロックC−MBに対して、上部マクロブロックA−MBとその直前のマクロブロックLA−MBのデータである。また、直前のマクロブロックL−MBに属しているが、現在のマクロブロックC−MBがモジュールに送られてくる今回のタイミングで必要とされるデータは、直前のマクロブロックL−MBが現在マクロブロックとして処理される1つ前のタイミングで内部のメモリ34に格納(図1の経路W5)しておき、現在のタイミングで図1のR5の経路に示すように内部より読み出すような工夫を施すことができる。図1のR1とR5の経路で読み込まれたデータと、現在のデータ(現在のマクロブロックC−MB)とによってオーバーラップスムージングフィルタ処理されたデータの中で、次のオーバーラップ処理されるマクロブロックの処理に必要なデータは、図1のW5の経路でメモリ34に書き込まれる。また、前記図15に示すような再構成された画像(Picture)において、下部のマクロブロックB−MBが現在マクロブロックとなった時点で最終処理されるべき中間データは、図1のW2の経路によって外部メモリに書き込まれる。
さらに、完全に処理が終了したデータは、図1のW6の経路に示すようにモジュール内部のデータ格納手段のメモリ33に書き込まれる。次に、オーバーラップスムージング処理されたデータは、デブロッキングフィルタ処理が行われるが、この時、2つのフィルタ処理で重複する部分のデータは、外部メモリではなく図1のR6の経路でメモリ33から読み出される。
また、デブロッキングフィルタ処理に必要な画素データの中で直前のマクロブロックL−MBに属する画素のデータは、メモリ33に格納するデータ量を調整することで、図3に示すデータ格納構成で直前のマクロブロックL−MBと現在のマクロブロックC−MBのデータなどを連続して格納し、内部キャッシュのようにモジュール内に保持しておくことで、メモリ33から読み出すことが可能となる。図3は、実際のハードウェアシステムの都合上とオーバーラップスムージング処理後のデータを書き込むタイミングとデブロッキングフィルタ処理の時に読み出すタイミング上の制約から、メモリ33の格納サイズとして、マクロブロックサイズとして3つのマクロブロック分(MB−0,MB−1,MB−2)及びこれらの3つのマクロブロックの上部のオーバーラップスムージング処理される2ライン分を用意していることをMaの範囲として示している。また、オーバーラップスムージング処理とは重複しない部分の上部マクロブロックA−MBやその直前のマクロブロックLA−MBに属する復号画像の画素は、図1のR3の経路で外部メモリから読み込むことで用意される。デブロッキングフィルタ処理において処理の中間結果は、図1のメモリ35に一時的に格納される。そして、デブロッキングフィルタ処理が完了したデータは、図1のW4の外部メモリに向かう経路で、再構成された復号画像として外部メモリに書き出される。
また、図3において、範囲Xosは、オーバーラップスムージング処理が完了する領域を、範囲Xdbは、デブロッキングフィルタ処理が完了する領域を示している。そして、3つのマクロブロック(MB−0,MB−1,MB−2)及びこれらの3つのマクロブロックの上部のオーバーラップスムージング処理される2ライン分を含む範囲Maのデータがメモリ33に内部保留され、マクロブロックMB−0,MB−1の上部のマクロブロック領域から上記内部保留される2ライン分を除いた範囲Mbのデータが、外部メモリから経路R3を介してメモリ36に読み込まれる。また、オーバーラップスムージング処理範囲Xos内の上部2ラインの範囲Mcのデータは、オーバーラップスムージング処理時に外部メモリから読み出される。
フィルタ処理部30の入力側の選別手段によって選別されたインター符号化データは、オーバーラップスムージング処理ブロックではデータの加工は行わずに、イントラ符号化データの時と同様なデータ範囲を図1のメモリ33に格納する。これによって後段のデブロッキングフィルタブロックではインターかイントラかの違いなく読み出す範囲を処理することが可能となる。以上のような作用から、2つのフィルタ処理ブロック間で共有できるデータ領域を外部メモリに書き出すことと読み込む場合の双方の場合において、外部メモリへのアクセス頻度とデータ量が改善されることが実現できる。同時にレイテンシ(処理のための待ち時間)の大きい外部メモリへのアクセスが削減されることで、このモジュールとしてのレイテンシの改善も実現できる。
次に、本発明の実施の形態のメモリアクセスについて説明する。
図4は、メモリ33の構成例を示す図である。このメモリ33は、A〜Dの4つの独立したメモリから構成され、A〜Dのそれぞれのメモリに同時にデータの書き込み又は読み出しを行うことができる。
また、図5は、メモリ33のバンクの構成例を示す図である。このメモリ33は、図3に示す範囲Maのデータ、つまり、18画素×48画素となる3つのMBサイズに水平2ライン分を持ったサイズで構成される。また、このメモリ33は、Bank0〜Bank2の3つのバンクから構成され、Bank0、Bank1、Bank2の順番でデータが書き込まれる。
また、オーバーラップスムージングフィルタ31で処理されたデータをBank2に書き込んでいるMBタイミングで、Bank0,1のデータがデブロッキングフィルタ32に読み出される。この動作は、図5に示すように、メモリ33をリングバッファのように使用することにより、デブロッキングフィルタ処理のタイミングに関係なく、MB単位でオーバーラップスムージング処理後のデータを後段に渡すことができる。
ここで、オーバーラップスムージング処理後の画素は、バンクをまたがって書き込まれ、例えば、Bank0の書き込み時には、図5に示すaの範囲のデータは、Bank2にa’として書き込まれる。
図6は、オーバーラップスムージング処理後のデータ格納方法を示す模式図である。このデータ格納方法は、水平方向の2画素を1つの単位(サブパック)として4つ構成(パック)する。つまり、オーバーラップスムージング処理で必要とされる画素と、デブロッキングフィルタ処理で必要とされる画素と、それらの間のずれ(オフセット)の画素との最大公約数である2画素分を1つの単位とし、また、デブロッキングフィルタ処理で必要とされる8画素を効率的に読み出すために4つのメモリで構成する。これにより、メモリ33への1度の書き込みタイミングによって、4分類されたサブパックを図4に示す独立したメモリA〜Dにそれぞれ格納することができる。
また、このデータ格納方法は、図6に示すように、垂直エッジ処理又は水平エッジ処理でメモリに記憶するためのパックの構成が異なる。つまり、横並びの2画素を1つのサブパックとした場合、8×8ブロックの上部2画素分及び下部2画素分は、図6のaに示すように縦4画素×横2画素でパックされ、8×8ブロックの上部2画素分及び下部2画素分以外の画素領域は、図6のbに示すように縦1画素×横8画素でパックされる。このように垂直エッジ処理又は水平エッジ処理でメモリに記憶するためのパックの構成を変えることにより、メモリ33へのアクセス頻度を減少させることができるとともに、後述のようにインターレースデコードする画像がインターレースの場合にも対応することができる。また、横2画素を1つの単位とした形で記録することにより、オーバーラップスムージング処理後の縦並び、横並びの相違に関係なく、マクロブロック内のデータを全て記録することができる。
図7は、オーバーラップスムージング処理後の垂直エッジにおける縦1画素×横8画素パックを示す模式図である。このパックは、4つのサブパックを横方向に並べたものであり、オーバーラップスムージング処理後のデータは、1つのサブパックが異なるブロックのものとなる。A〜Dの4つのメモリへのマッピングは、図7に示すように、B,C,D,Aの順番でパックして記憶し、次のラインは、A,B,C,Dの順番でパックして記憶する。
図8は、オーバーラップスムージング処理後の水平エッジにおける縦4画素×横2画素パックを示す模式図である。このパックは、4つのサブパックを縦方向に並べたものであり、オーバーラップスムージング処理後のデータは、2つのサブパックが異なるブロックのものとなる。A〜Dの4つのメモリへのマッピングは、図8に示すように、B,C,D,Aの順番でパックして記憶し、続いて、C,D,A,Bの順番でパックして記憶する。
また、図9に示すように、縦1画素×横8画素パックと縦4画素×横2画素パックのメモリへのマッピングの関係は、メモリAに格納されるサブパックaの真下のラインの左のサブパックbは、現在のメモリの次のメモリ、すなわち、メモリBを指定する。また、サブパックaと、2ライン下のサブパックcとは、異なるメモリを指定する。
このようにメモリを指定することにより、オーバーラップスムージング処理されたデータを含むブロック境界に対して直交する方向に4つ連続するサブパックのデータがそれぞれ異なるメモリに書き込まれることになる。したがって、ブロック境界及びサブブロック境界のデブロッキングフィルタ処理に必要とされる画素を効率よく読み出すことができる。さらに、オーバーラップスムージング処理されたデータを含む処理方向に4つ連続するサブパックのデータを、異なるメモリにそれぞれ書き込むようにすることにより、メモリ33へのアクセス頻度を減少させることができるとともに、後述のようにデコードする画像がインターレースの場合にも対応することができる。
図10は、図2に示すオーバーラップスムージング処理に必要とされる範囲Mosの画素(Y成分)を示す模式図であり、図11は、空間的画素位置から見たメモリアドレスを示す模式図である。
オーバーラップスムージング処理後の変更画素である、例えば、図10に示す縦1画素×横8画素パック領域の画素(pY1_6, pY1_7, Y0_0, Y0_1, Y0_2, Y0_3, Y0_4, Y0_5)は、図11に示すパック(00)aのように、各サブパックに異なるメモリA〜Dが割り当てられる。また、図11のパック(00)aは、垂直エッジ処理に直前のマクロブロックの画素を用いたため、2つのバンクをまたいでいる。一方、例えば、図10に示す縦4画素×横2画素パック領域の画素(apY3_54, apY3_55, apY3_62, apY3_63, pY1_6, pY1_7, pY1_14, pY1_15)は、図11に示すパック(01)bのように、各サブパックに異なるメモリA〜Dが割り当てられる。
すなわち、2画素単位をサブパックとして、各サブパックを異なるメモリに格納するとともに、デブロッキングフィルタ処理に必要とされる境界の4サブパックを、それぞれ異なるメモリに格納するようにする。これにより、図11に示すパックc1,c2のように、デブロッキングフィルタ処理に必要とされるブロック境界の画素データを2回の読み出しで得ることができる。また、図11に示すパックd1,d2のように、デブロッキングフィルタ処理に必要とされるサブブロック境界の画素データも2回の読み出しで得ることができる。
また、画像をインターレースで再生する場合でも、Odd毎及びEven毎にエッジ処理が必要になる。図12は、再生画像がインターレースの場合の空間的画素位置から見たメモリアドレスを示す模式図である。この図12は、図10に示すマクロブロックの画素をOddとEvenとに分けたものであって、図11に示すメモリアドレスをOddとEvenとに並べ替えたものである。このように並べ替えることにより、再生画像がインターレースの場合でも、デブロッキングフィルタ処理に必要とされる画素データを2回の読み出しで得ることができる。例えば、図12に示すパックa1,a2のように、デブロッキングフィルタ処理に必要とされるブロック境界の画素データを2回の読み出し回数で得ることができる。また、図11に示すパックb1,b2のように、デブロッキングフィルタ処理に必要とされるサブブロック境界の画素データも2回の読み出しで得ることができる。
上記図10〜12を用いて説明したオーバーラップスムージング処理後のメモリマッピングは、輝度(Y)成分についてのものであったが、色差(Cb,Cr)成分についても同様に処理することができる。
図13は、オーバーラップスムージング処理に必要とされる範囲の画素(Cb成分)を示す模式図である。また、図14は、空間的画素位置から見たメモリアドレスを示す模式図である。オーバーラップスムージング処理後の変更画素は、Y成分と同様に2画素単位をサブパックとし、各サブパックを異なるメモリに格納するとともに、デブロッキングフィルタ処理に必要とされる境界の4サブパックを、それぞれ異なるメモリに格納するようにする。例えば、図13に示す縦1画素×横8画素パック領域の画素(pCb_22, pCb_23, Cb_16, Cb_17, Cb_18, Cb_19, Cb_20, Cb_21)は、図14に示すサブパックD36(バンク2),C36,B36,A36のように、各サブパックに異なるメモリA〜Dが割り当てられる。このように格納することにより、デブロッキングフィルタ処理に必要とされる水平エッジ境界の8画素のデータを、例えばa1,a2等の2回のメモリアクセスで読み出すことができる。
また、画像をインターレース再生する場合も、輝度(Y)成分と同様に扱うことで、効率的にメモリから画素データを読み出すことができる。すなわち、図15に示すように、図14に示すメモリアドレスをOddとEvenとに並べ替えることにより、デブロッキングフィルタ処理に必要とされる水平エッジ境界の画素データを、例えばa1,a2等の2回の読み出しで得ることができる。
また、Cr成分については、上述したCb成分と同様である。図16は、オーバーラップスムージング処理に必要とされる範囲の画素(Cr成分)を示す模式図であり、図17は、空間的画素位置から見たメモリアドレスを示す模式図である。オーバーラップスムージング処理後の変更画素は、Y成分と同様に2画素単位をサブパックとし、各サブパックを異なるメモリに格納するとともに、デブロッキングフィルタ処理に必要とされる境界の4サブパックを、それぞれ異なるメモリに格納するようにする。例えば、図17に示す縦1画素×横8画素パック領域の画素(pCr_22, pCr_23, Cr_16, Cr_17, Cr_18, Cr_19, Cr_20, Cr_21)は、図17に示すサブパックD44(バンク2),C44,B44,A44のように、各サブパックに異なるメモリA〜Dが割り当てられる。このように格納することにより、デブロッキングフィルタ処理に必要とされる水平エッジ境界の8画素のデータを、例えばa1,a2等の2回のメモリアクセスで読み出すことができる。
また、画像をインターレース再生する場合も、輝度(Y)成分と同様に扱うことで、効率的にメモリから画素データを読み出すことができる。すなわち、図18に示すように、図17に示すメモリアドレスをOddとEvenとに並べ替えることにより、デブロッキングフィルタ処理に必要とされる画素データを、例えばa1,a2等の2回の読み出しで得ることができる。
以上説明したような本発明の実施の形態によれば、オーバーラップスムージングフィルタ31からデブロッキングフィルタ32にデータを渡す際、オーバーラップスムージングフィルタ処理されたデータを保持しておくメモリ33が、そのままデブロッキングフィルタ32の読み出し用メモリとして共用可能となるため、データの並び替えを行うためのメモリが不要となる。
また、オーバーラップスムージングフィルタ処理後のデブロッキングフィルタ処理を考慮したメモリマッピング及びメモリ構成により、デブロッキングフィルタ処理の際の画素読み出しのレイテンシを少なくすることができる。つまり、負荷のかかる読み出しを軽減することができ、高速処理をすることができる。
また、特徴的なメモリマッピングによって、デブロッキングフィルタ処理の際、デコードされる画像がインターレースやプログレッシブのいずれにおいても、またサブマクロブロックが存在していたとしても、ピクチャータイプに依存せず、一定したレイテンシで画素を読み出すことができる。これにより一定した読み出しが可能となることから、システムの例外処理が減少し、安定したシステムとなる。
なお、本発明は、上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、例えば、サブパック単位を2画素×2画素としてもよい。また、本発明は、図19に示すような従来例の装置構成でも実現可能である。すなわち、オーバーラップスムージングフィルタ処理後のデータをデブロッキングフィルタ17に渡す一時記憶装置で本発明に係るメモリマッピングを行う。また、本発明は、例えばソフトウェアプログラムにより実現することも可能であり、この場合、映像信号を符号化する単位となるマクロブロック毎に符号化データを復号する際に、該マクロブロックを構成する複数のブロックのブロック境界円滑化処理を行わせ、復号処理中のデータを上記ブロック毎に読み込み、該ブロック単位で上記ブロック境界円滑化処理をコンピュータに逐次行わせる。この他、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは勿論である。
本発明の実施の形態の一例の概略構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態におけるオーバーラップスムージングフィルタ処理及びデブロッキングフィルタ処理に必要とされる画素範囲を示す図である。 オーバーラップスムージング処理される領域及びデブロッキングフィルタ処理される領域を示す図である。 メモリの構成例を示す図である。 メモリのバンクの構成例を示す図である。 オーバーラップスムージング処理後のデータ格納方法を説明するための模式図である。 オーバーラップスムージング処理後の垂直エッジにおける縦1画素×横8画素パックを示す模式図である。 オーバーラップスムージング処理後の水平エッジにおける縦4画素×横2画素パックを示す模式図である。 縦1画素×横8画素パックと縦4画素×横2画素パックのメモリへのマッピングの関係を示す模式図である。 オーバーラップスムージング処理に必要とされる範囲の画素(Y成分)を示す模式図である。 空間的画素位置から見たメモリアドレスを示す模式図である。 再生画像がインターレースの場合の空間的画素位置から見たメモリアドレスを示す模式図である。 オーバーラップスムージング処理に必要とされる範囲の画素(Cb成分)を示す模式図である。 空間的画素位置から見たメモリアドレスを示す模式図である。 画像をインターレース再生する場合の空間的画素位置から見たメモリアドレスを示す模式図である。 オーバーラップスムージング処理に必要とされる範囲の画素(Cr成分)を示す模式図である。 空間的画素位置から見たメモリアドレスを示す模式図である。 画像をインターレース再生する場合の空間的画素位置から見たメモリアドレスを示す模式図である。 従来の画像復号装置の概略構成を示すブロック図である。 オーバーラップスムージング処理を説明するための図である。 前段のモジュールからあるいは外部メモリから送られてくるデータの時系列を示す図である。 デコードされた画像とオーバーラップスムージング処理及びデブロッキングフィルタ処理範囲と各マクロブロックとの関係を説明するための図である。 オーバーラップスムージング処理の前後のメモリ操作範囲とマクロブロックとの関係を示す図である。 カラー画像の場合のクロマ信号Cb,Crのマクロブロックのオーバーラップスムージング処理される範囲を示す図である。 オーバーラップスムージング処理を説明するための模式図である。 デブロッキングフィルタ処理されるエッジ境界を示す模式図である。 デブロッキングフィルタ処理を説明するための模式図である。
符号の説明
11 ビットストリーム構造解析モジュール、 13 逆量子化/逆DCTモジュール、 31 オーバーラップスムージングフィルタ、 32 デブロッキングフィルタ、 22 動き補償モジュール、 23 制御部

Claims (8)

  1. 映像信号がブロック単位で符号化されて得られた符号化データを復号する際のブロック境界円滑化処理を行う映像信号処理装置において、
    復号処理中のデータに対して第1のブロック境界円滑化処理を行う第1のフィルタと、
    上記第1のフィルタに連続して配置され上記第1のブロック境界円滑化処理されたデータを含むデータに対して第2のブロック境界円滑化処理を行う第2のフィルタと、
    所定画素単位のデータを並列して書き込み/読み出しを行う所定数のメモリとを有し、
    上記第1のブロック境界円滑化処理されたデータを含むブロック境界に対して直交する方向に連続する上記所定画素単位のデータがそれぞれ異なるメモリに書き込まれるようにメモリを指定することを特徴とする映像信号処理装置。
  2. 上記第1のブロック境界円滑化処理は、オーバーラップスムージング処理であり、上記第2のブロック境界円滑化処理は、デブロッキングフィルタ処理であることを特徴とする請求項1記載の映像信号処理装置。
  3. 上記第1のブロック境界円滑化処理されたデータを含む処理方向に連続する上記所定画素単位のデータを、上記所定数のメモリにそれぞれ書き込むことを特徴とする請求項1記載の映像信号処理装置。
  4. 上記符号化データは、SMTPE 421Mの規格に基づいてエンコードされたビットストリーム(Bit Stream)信号であることを特徴とする請求項1記載の映像信号処理装置。
  5. 映像信号がブロック単位で符号化されて得られた符号化データを復号する際のブロック境界円滑化処理を行う映像信号処理方法において、
    復号処理中のデータに対して第1のブロック境界円滑化処理を行う第1のフィルタ処理工程と、
    上記第1のフィルタ処理工程に連続して処理を行い上記第1のブロック境界円滑化処理されたデータを含むデータに対して第2のブロック境界円滑化処理を行う第2のフィルタ処理工程とを有し、
    上記第1のフィルタ処理工程では、上記第1のブロック境界円滑化処理されたデータを含むブロック境界に対して直交する方向に連続する上記所定画素単位のデータを所定数のメモリにそれぞれ並列書き込みし、
    上記第1のフィルタ処理工程では、上記第2のブロック境界円滑化処理するデータを、上記所定数のメモリから上記所定画素単位で並列読み出しすることを特徴とする映像信号処理方法。
  6. 上記第1のブロック境界円滑化処理は、オーバーラップスムージング処理であり、上記第2のブロック境界円滑化処理は、デブロッキングフィルタ処理であることを特徴とする請求項5記載の映像信号処理方法。
  7. 映像信号がブロック単位で符号化されて得られた符号化データを逆量子化/逆DCT処理すると共に、動き補償を施して復号処理する映像信号復号装置において、
    上記逆量子化/逆DCT処理されたデータと、動き補償されたデータとの加算データが供給され、第1のブロック境界円滑化処理を行う第1のフィルタと、
    上記第1のフィルタに連続して配置され上記第1のブロック境界円滑化処理されたデータを含むデータに対して第2のブロック境界円滑化処理を行う第2のフィルタと、
    所定画素単位のデータを並列して書き込み/読み出しを行う所定数のメモリとを有し、
    上記第1のブロック境界円滑化処理されたデータを含むブロック境界に対して直交する方向に連続する上記所定画素単位のデータがそれぞれ異なるメモリに書き込まれるようにメモリを指定することを特徴とする映像信号復号装置。
  8. 上記第1のブロック境界円滑化処理は、オーバーラップスムージング処理であり、上記第2のブロック境界円滑化処理は、デブロッキングフィルタ処理であることを特徴とする請求項7記載の映像信号復号装置。
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