JP2008042254A - 電力線相判定方法および装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】相判定期間中であっても、一般データの送受信期間が殆ど減縮されず、周期ノイズが電力線に存在しても、電力線の相の異同を、容易かつ高精度に判定する電力線相判定装置を提供する。
【解決手段】電力線上の任意の地点の第1のコンセントに接続される送信器と、第2のコンセントに接続される受信器とを備え、送信器は、所定の判定タイミングにおける第1のコンセントの電圧極性を判定して第1の極性情報を作成する第1の極性判定部と、第1の極性情報を含む信号を作成して、受信器へ電力線を介して送信する送信部と、受信器は、信号を受信して、信号から第1の極性情報を抽出する受信部と、判定タイミングにおける第2のコンセントの電圧極性を判定して、第2の極性情報を作成する第2の極性判定部と、第1の極性情報と第2の極性情報とを比較して、第1と第2のコンセントとの間の相の異同を判定する極性比較相判定部とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、電力線を用いて通信を行う電力線通信システムにおける電力線の相判定方法および装置に関する。
一般家庭の宅内には、一般に、商用電源を用いる単相三線式配線が施される。図9は、一般家庭に施された、商用電源を用いる単相三線式の宅内配線を示す図である。そして、図9に示す通り、単相三線式配線においては、第一の導線L1及び接地された第三の導線L3によって供給される電力についての電圧の相と、第二の導線L2及び接地された第三の導線L3によって供給される電力についての電圧の相とは180度異なり、逆相である。このことによって、商用電源を用いる単相三線式配線が施された宅内に電力線通信システムを構築した場合には、商用電源の同相間又は逆相間で信号を伝送することになる。具体的には、図9に示す通り、A地点に接続された電力線通信モデム101とB地点に接続された電力線通信モデム102とは、同相間で信号を伝送(以下、同相間通信という)することになる。一方で、電力線通信モデム101及び102とC地点に接続された電力線通信モデム103とは、逆相間で信号を伝送(以下、異相間通信という)することになる。
そして、図9に示す通り、単相三線式配線において、上記した互いに逆相の性質の電力をそれぞれ供給する第一の導線L1と第三の導線L3とは、住戸外に設置されている柱上トランス104が備えるコイルを介して結合されている。柱上トランス104は、一般に、商用周波数に対してトランスとして動作するように設計されており、電力線通信で用いる高周波の搬送波が良好に通過するように設計されてはいない。このことによって、電力線通信システムの設置条件によっては、異相間通信となる電力線通信モデム101−103間において伝送信号の減衰が大きくなることがある。この結果として、異相間通信は、同相通信と比較して、通信速度が得られず、また、通信速度が不安定となる。
以上で説明した内容から、任意のコンセントのペアが、同相間であるのか、それとも異相間であるのかを把握することが重要となる。以下に、相の異同を把握することによる具体的な利点を挙げる。
1.同相間通信は、異相間通信に比べて、一般的に、信号減衰量が小さいため、電力線通信装置を同相間にまとめて接続することによって高速通信が可能となる。
2.電力線通信の通信性能を劣化させるノイズ機器及び低インピーダンス機器を、電力線通信装置と異相間に接続することによって、これらの機器の悪影響を排除でき、高速通信が可能となる。
3.電力線通信装置を異相間に接続する場合には、コンデンサ又はハイパスフィルタを用いた異相間カプラを主幹ブレーカの内部、或いはその近傍に設置する等の異相間通信対策が可能となる。
4.通信速度が出ない等の通信不具合があった場合に、それぞれに対応した適切な対策が可能となる。
5.長距離伝送や通信カバレッジを拡大するための手法として送信側の送信信号をいったん受信し増幅して受信側に転送するリピータを送受信間に設置することが挙げられるが、このリピータの設置箇所を、送信側と受信側の同相・異相関係をもとに効率よく決定することが可能となる。
ここで、従来は、電力線通信システムの設置者等が、各コンセントから電線を引き出して、オシロスコープなどの計測器によって直接電圧波形を見て同相間であるか異相間であるかを把握(判定)していた。このことによって、判定する2地点間の距離が離れるに伴って、電線を引き回す作業は困難となっていた。更に、オシロスコープなどの計測器を準備する必要があるので作業効率が上がらないという問題があった。
これらの問題を解決する従来技術として、特許文献1に、簡易に相の異同を判定する方法が記載されている。図10は、特許文献1に記載された、相の異同を判定する判定装置の構成を示す図である。図11は、図10の判定装置が行う判定動作を説明する図である。以下に、図10及び図11を参照して、特許文献1に記載された判定装置が行う判定動作について簡単に説明する。
まず、送信側(送信器105)は、電力線の電源周波数のサイクル毎、半サイクルの期間にだけ、判定するための送信データ(以下、判定データという)を受信側へ送信する。図11では、各周波数サイクルの内、電圧がプラスの期間だけ判定データを送信している(図11の(a)〜(c)を参照)。そして、受信側(受信器106)は、この判定データ(図11の(c)を参照)を受信する。次に、受信側は、送信側が判定データを送信する期間である電圧がプラスの期間に受信した判定データのデータ数のみを、カウントする(図11の(e)及び(h)を参照)。ここで、受信側が同相の場合には、電圧がプラスの期間に判定データを受信するので、判定データのデータ数はカウントされる(図11の(e)を参照)。一方で、受信側が異相の場合には、電圧がプラスの期間には判定データを受信しないので、原則として、判定データのデータ数はカウントされない(図11の(h)を参照)。次に、受信側は、このカウント値を、順次更新しつつ表示する(図11の(f)及び(i)を参照)。従って、送信側と受信側とが同相間の場合には、受信側は、送信側が送信した判定データのデータ数を表示することとなる(図11の(f)を参照)。また、送信側と受信側とが逆相間の場合には、受信側は、0又はその近傍のデータ数を表示することとなる(図11の(i)を参照)。
このように、特許文献1に記載された従来技術では、受信器106が表示する判定データ数を確認することによって、送信側と受信側と相の異同を判定することができる。
特開平7−336277号公報
しかしながら、上記した従来の判定装置の構成では、電源の電圧周期の半サイクル期間(電圧がプラス又はマイナスの期間)だけ相判定専用の判定データを送信するので、相判定期間中は、相判定を行う通信装置自身及び他の通信装置が一般データの送受信を行う期間が極端に減縮されるという問題がある。
また、例えば、スイッチング電源回路を有する或る種の家電機器は、電源のサイクル毎、又は、半サイクル毎に周期ノイズを電力線上に発生させる。このような家電機器が電力線に接続されている場合、この周期ノイズのために、受信側で判定データが受信できない、又は、正しく極性判定ができない可能性がある。この結果として、上記した従来の判定装置の構成では、正しく相の判定できないという問題がある。
それ故に、本発明の目的は、相判定期間中であっても、相判定を行う通信装置自身及び他の通信装置が一般データの送受信を行う期間が殆ど減縮されず、更に、周期ノイズを発生させる家電機器等が電力線に接続されている場合であっても、電力線(コンセント)の相の異同を、容易かつ高精度に判定する電力線相判定方法及び電力線相判定装置を提供することである。
本発明は、電力線通信システムにおいて、電力線上の任意の地点にそれぞれ設けられるコンセントペア間の相の異同を判定する電力線相判定システムに向けられている。そして、上記目的を達成させるために、本発明の電力線相判定システムは、電力線上の任意の地点に設けられる第1のコンセントに接続される送信器と、電力線上の任意の地点に設けられる第2のコンセントに接続される受信器とを備え、送信器は、所定の判定タイミングにおける第1のコンセントの電圧極性を判定して、判定で得られた電圧極性を示す第1の極性情報を作成する第1の極性判定部と、第1の極性情報を含む信号を作成して、受信器へ電力線を介して送信する送信部と、受信器は、信号を受信して、信号から第1の極性情報を抽出する受信部と、判定タイミングにおける第2のコンセントの電圧極性を判定して、判定で得られた電圧極性を示す第2の極性情報を作成する第2の極性判定部と、第1の極性情報と第2の極性情報とを比較して、第1のコンセントと第2のコンセントとの間の相の異同を判定する極性比較相判定部とを備える。
また、好ましくは、送信器は、送信部に対する電力線の電源電圧の影響を遮断しつつ、信号を送信部から電力線に伝える第1の絶縁部を更に備え、受信器は、受信部に対する電力線の電源電圧の影響を遮断しつつ、信号を電力線から受信部へ伝える第2の絶縁部を更に備える。
また、受信器は、相の異同の判定結果を示す提示部を更に備えてもよい。また、信号は、一定周期で送信され指標となる少データ量の信号であるビーコン、又は、ヘッダ部が第1の極性情報を含む電文であってもよい。
また、好ましくは、判定タイミングは、電圧極性が切り替わるゼロクロス点を除いたタイミングである。
また、電力線相判定システムは、相の異同の判定を複数回行い、極性比較相判定部は、同相と判定された数及び異相と判定された数をそれぞれカウントし、カウントされた2つの数を比較して、最終的な相の異同を判定してもよい。
また、送信器は、電力線のノイズを検出してノイズを検出している期間を第1の極性判定部に通知するノイズ検出部を更に備え、第1の極性判定部は、ノイズが検出されている期間を除いたタイミングを判定タイミングとしてもよい。
また、送信器は、電力線を用いて通信相手先と通信を行う一方の電力線通信装置に備えられ、受信器は、電力線を用いて通信相手先と通信を行う他方の電力線通信装置に備えられ、受信器の極性比較相判定部は、判定した相の異同を一方の電力線通信装置のアドレスと共に記録してもよい。
本発明は、電力線通信システムにおいて、送信器及び受信器を用いて電力線上の任意の地点にそれぞれ設けられるコンセントペア間の相の異同を判定する電力線相判定方法にも向けられている。そして、上記目的を達成させるために、本発明の電力線相判定方法は、送信器において、所定の判定タイミングにおける、送信器が接続された第1のコンセントの電圧極性を判定して、判定で得られた電圧極性を示す第1の極性情報を作成するステップと、第1の極性情報を含む信号を作成して、受信器へ電力線を介して送信するステップと、受信器において、信号を受信して、信号から第1の極性情報を抽出するステップと、判定タイミングにおける、受信器が接続された第2のコンセントの電圧極性を判定して、判定で得られた電圧極性を示す第2の極性情報を作成するステップと、第1の極性情報と第2の極性情報とを比較して、第1のコンセントと第2のコンセントとの間の相の異同を判定するステップとを備える。
また、受信器において、相の異同の判定結果を示すステップを更に備えてもよい。また、信号は、一定周期で送信され指標となる少データ量の信号であるビーコン、又は、ヘッダ部が第1の極性情報を含む電文であってもよい。
また、好ましくは、判定タイミングは、電圧極性が切り替わるゼロクロス点を除いたタイミングである。
また、相の異同の判定は複数回行われ、受信器において、同相と判定された数及び異相と判定された数をそれぞれカウントし、カウントされた2つの数を比較して、最終的な相の異同を判定するステップを更に備えてもよい。
また、送信器において、電力線のノイズを検出するステップを更に備え、第1の極性情報を作成するステップは、ノイズを検出している期間を除いたタイミングを判定タイミングとして用いてもよい。
また、送信器は、電力線を用いて通信相手先と通信を行う一方の電力線通信装置に備えられ、受信器は、電力線を用いて通信相手先と通信を行う他方の電力線通信装置に備えられ、第1の極性情報と第2の極性情報とを比較して、第1のコンセントと第2のコンセントとの間の相の異同を判定するステップにおいて、更に、判定した相の異同を一方の電力線通信装置のアドレスと共に記録してもよい。
上記のように、本発明の電力線相判定方法及び電力線相判定装置によれば、電力線通信システの設置者等が電線を引き回したり、オシロスコープ等の計測器を用いたりすることなく、容易に、離れた地点間の電力線(コンセント)の相の異同を判定することができる。また、相判定期間中であっても、相判定を行う通信装置自身及び他の通信装置が一般データの送受信を行う期間が殆ど減縮されず、更に、周期ノイズを発生させる家電機器等が電力線に接続されている場合であっても、電力線(コンセント)の相の異同を、高精度に判定することができるので、高速伝送が要求される映像伝送及び低遅延が要求される音声伝送を同時に実現する安定したQoS(Quality of Service)を提供する電力線通信システムを構築することができる。
(本発明の実施形態)
以下に、本発明の一実施形態に係る電力線相判定装置30の構成と動作について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る電力線相判定装置30を示す図である。図1に示す通り、電力線相判定装置30は、送信器10と受信器20とで構成される。送信器10は、極性判定部1と送信部2と絶縁部3とを備える。受信器20は、極性判定部4と絶縁部5と受信部6と極性比較相判定部7と提示部8とを備える。
次に、電力線相判定装置30が行う判定動作について説明する。
ここで、相の判定を行う前に、相判定を行う電力線上の2つの地点(2つのコンセント)に、送信器10と受信器20とをそれぞれ接続する。なお、送信器10と受信器20とは、別々に持ち運ぶことができる。また、送信器10及び受信器20が備える、極性の基準側となるプラグは、電力線の電源コンセントのマイナス側(接地側)に接続される。
以下では、まず、送信器10の動作について説明する。図2は、送信器10が接続される地点(送信地点)の正弦波電圧波形と、送信器10の送信データとの関係を示す図である。図2には、原則として一定周期で送信され、データ量の少ない、指標となる信号(以下、ビーコンという)13〜15が示されている。図5は、送信器10が行う動作を示すフローチャートである。なお、送信器10は、単相三線式配線の導線L1に接続されているとする(図9を参照)。
まず、送信器10は、相判定を行うに際して、電力線の相判定を行わない通常状態から相判定を行う相判定状態に移行する。次に、図5に示す通り、極性判定部1は、ビーコンの送信要求の有無を確認する(ステップS1)。ビーコン送信要求がない場合には、極性判定部1は、ステップS1の動作を繰り返す。ビーコン送信要求がある場合には、極性判定部1は、ステップS2へ移る。次に、極性判定部1は、ビーコン送信時点における送信地点(送信器10の電力線への接続地点)の正弦波電圧の極性(プラス又はマイナス)を判定して、極性情報(以下、送信側極性情報という)を作成する(ステップS2)。次に、送信部2は、送信側極性情報を極性判定部1から受け取り、送信側極性情報を含むビーコンを作成して変調した後に、絶縁部3を介して電力線上にビーコンを送信する(ステップS3)。なお、絶縁部3は、送信部2に対する電力線の電源電圧の影響を遮断しつつ、ビーコンを送信部2から電力線に伝える。
上記した動作によって、図2に示す通り、送信器10は、電圧がプラスの時に送信するビーコン13には、プラスの極性情報を含めて送信を行う。同様に、送信器10は、電圧がマイナスの時に送信するビーコン14及び15には、マイナスの極性情報を含めて送信を行う。
次に、受信器20の動作について説明する。図3及び図4は、受信器20が接続される地点(受信地点)の正弦波電圧波形と、受信器20の受信データとの関係を示す図である。そして、図3及び図4には、送信器10が送信したビーコン13〜15が示されている。また、図3は、受信器20が単相三線式配線の導線L1に接続されている場合(L1に接続された送信器10とは同相間の場合)を示し、図4は、受信器20が単相三線式配線の導線L2に接続されている場合(L1に接続された送信器10とは異相間の場合)を示す(図9を参照)。図6は、受信器20が行う動作を示すフローチャートである。
まず、受信部6は、絶縁部5を介して、送信器10が送信したビーコンを受信する(ステップS11)。ここで、絶縁部5は、受信部6に対する電力線の電源電圧の影響を遮断しつつ、ビーコンを電力線から受信部6へ伝える。ビーコンを受信していない場合には、受信部6は、ステップS11の動作を繰り返す。ビーコンを受信した場合には、受信部6は、ビーコンを復調した後にビーコンに含まれている送信側極性情報を抽出して、極性比較相判定部7に送信側極性情報を通知して、ステップS12へ移る。次に、極性判定部4は、ビーコン受信時点における受信地点(受信器20の電力線への接続地点)の正弦波電圧の極性(プラス又はマイナス)を判定して、判定した極性情報(以下、受信側極性情報という)を極性比較相判定部7へ通知する(ステップS12)。次に、極性比較相判定部7は、受信部6から受け取った送信側極性情報と極性判定部4から受け取った受信側極性情報との極性が一致するか否かを判定する(ステップS13)。送信側極性情報及び受信側極性情報の極性が一致した場合は、極性比較相判定部7は、送信地点と受信地点とは同相間であると判定する(ステップS14)。一方、送信側極性情報及び受信側極性情報の極性が不一致の場合は、極性比較相判定部7は、送信地点と受信地点とは異相間であると判定する(ステップS15)。次に、極性比較相判定部7は、ステップS14又はステップS15で行った相判定の結果を提示部8に通知する。次に、提示部8は、受け取った相判定の結果をLED等によって示す(ステップS16)。
上記した通り、受信器20が接続された電力線(コンセント)と送信器10が接続された電力線(コンセント)とが同相である場合には、図3に示す通り、ビーコン13〜15に含まれる送信側極性情報及び受信側極性情報の極性は、それぞれ一致する。具体的には、ビーコン13の送信側極性情報とビーコン13受信時点の受信側極性情報とは、共に「プラス」で一致する。同様に、ビーコン14及び15の送信側極性情報とビーコン14及び15受信時点の受信側極性情報とは、それぞれ、共に「マイナス」で一致する。ここで、ビーコンを送信器10が送信してから受信器20が受信するまでの期間は、電力線の電圧周期との関係では、無視できる程度に十分短いので、ビーコンの送信と受信とは同時刻に行われると考えてもよい。このことによって、送信側極性情報と受信側極性情報とが一致する場合には、送信器10が接続された電力線の電圧と受信器20が接続された電力線の電圧とが、同時刻(相の異同を判定するタイミング)に同じ極性であると言える。この結果として、ビーコン極性情報と判定極性情報とが一致する場合には、同相であると判定できる(上記したステップS14)。
また、受信器20が接続された電力線(コンセント)と送信器10が接続された電力線(コンセント)とが異相である場合には、図4に示す通り、ビーコン13〜15に含まれる送信側極性情報及び受信側極性情報の極性情報は、それぞれ一致しない。具体的には、ビーコン13の送信側極性情報は「プラス」であり、ビーコン13受信時点の受信側極性情報は「マイナス」であるので、極性情報は一致しない。同様に、ビーコン14及び15の送信側極性情報とビーコン14及び15受信時点の受信側極性情報とは、それぞれ、一致しない。ここで、異相間では、電力線の電圧周期が180度異なるので、電圧極性は互いに逆となる。このことによって、送信側極性情報と受信側極性情報とが一致しない場合には、送信器10が接続された電力線の電圧と受信器20が接続された電力線の電圧とが、同時刻(相の異同を判定するタイミング)に異なる極性であると言える。この結果として、送信側極性情報と受信側極性情報とが一致しない場合には、異相であると判定できる(上記したステップS15)。
そして、電力線通信システム設置者等は、同相又は異相の提示(上記したステップS16)によって、送信器10を接続した電力線と受信器20を接続した電力線とが同相間であるのか、異相間であるのかを判別することができる。
以上に説明した通り、本発明の電力線相判定装置は、送信部及び受信部をそれぞれ電力線に接続するだけで相の異同を判定できるので、電力線通信システの設置者等は、電線を引き回したりオシロスコープ等の計測器を用いたりすることなく電力線(コンセント)の相を判定できる。また、本発明の電力線相判定装置は、電力線を占有する期間が非常に短いビーコンを送信することによって相の判定を行うので、他の通信装置等が一般データの送受信を行う期間が殆ど減縮されない。この結果として、本発明の電力線相判定装置を相の判定に用いることによって、相の判定中であっても高速及び低遅延のデータ伝送が可能となり、安定したQoSを提供する電力線通信システムを構築することができる。
なお、本発明の電力線相判定装置では、原則として、ビーコンを送信するタイミング(相の異同を判定するタイミング)を任意に設定できるので、送信器10に電力線のノイズ検出部9を更に設けて、ノイズを検出しないタイミングでビーコンを送信して、相の判定ができる(図7を参照)。図7に示す通り、ノイズ検出部9の入力は電力線に接続され、ノイズ検出部9の出力は極性判定部1に接続される。そして、ノイズ検出部9は、電力線のノイズを検出し、ノイズを検出している期間を極性判定部1に通知する。そして、極性判定部1は、通知されたノイズを検出している期間を除いたタイミングで、送信側極性情報を作成する。そして、送信部2は、送信側極性情報を含んだビーコンを作成して送信する(図5のステップ3)。このことによって、例えば、電源電圧周期に同期したノイズが存在する電力線においても、ビーコンがノイズに埋もれることによる相の誤判定がなくなるので、高精度の相判定が可能となる。この結果として、本発明の電力線相判定装置を相の判定に用いることによって、更に安定したQoSを提供する電力線通信システムを構築することができる。
また、ビーコンは、電力線の電源電圧の極性がプラスからマイナスへ、又は、マイナスからプラスへ切り替わるゼロクロス点を除いたタイミングで送信することが好ましい。また、ビーコンの送信周期は、必ずしも一定である必要はない。
また、送信器10は、ビーコンを、一回のみ送信してもよいし、複数回送信してもよい。ビーコンを複数回送信する場合には、以下に説明するように、電力線上にノイズが存在する場合でも相判定の精度を向上できる。例えば、極性比較相判定部7は、同相と判定された判定数と異相と判定された判定数とをカウントした後に比較して、多い方の判定数に基づいて最終的に相判定をしてもよい。また、極性比較相判定部7は、同相と判定された判定数と異相と判定された判定数とに所定の差がある場合に限って、多い方の判定数に基づいて最終的に相判定をしてもよい。このことによって、電源電圧半周期(電圧がプラスである半周期又はマイナスである半周期)の内の一方の半周期にノイズが存在する電力線においてもノイズが存在しない他方の半周期に基づいて最終的に相判定するので、本発明の電力線相判定装置は、高精度の相判定ができる。
また、送信器10は、特定の1台の受信部宛のみにビーコンを送信してもよいし、複数の受信部宛にビーコンを送信(同報送信)してもよい。同報送信することによって、同時に複数のコンセントペアについての相判定ができる。
また、以上の説明では、ビーコンに送信側極性情報を含めたが、電文のヘッダ部分又はペイロード部分に送信側極性情報を含めてもよい。電文のヘッダ部分に送信側極性情報を含めることで、ビーコンに送信側極性情報を含めた場合と同様の効果を得ることができる。
また、本発明の電力線相判定装置は、相判定の専用装置として用いられてもよいし、通常のデータ通信用の電力線通信モデム(電力線通信装置)に備えられて用いられてもよい。
また、電力線相判定装置を備えた電力線通信装置は、初期設置時のみに通常状態から相判定状態に移行して相判定を実施してもよいし、電力線通信装置の接続コンセントが変り得ることを想定して、定期的に通常状態から相判定状態に移行して相判定を実施してもよい。
また、電力線通信装置に電力線相判定装置が備えられる場合には、極性比較相判定部7は、不揮発性メモリ等を備えて、判定した通信相手先(電力線相判定装置を備える電力線通信装置)の同相/異相情報を保持してもよい。例えば、図8に示す通りに、極性比較相判定部7は、電力線の相判定結果に応じた同相/異相情報を通信相手先毎に分類して保持してもよい。そして、電力線通信装置は、通信相手先の同相/異相情報が極性比較相判定部7に保持されていない場合には、電力線相判定装置に相判定を実施させてもよい。このことによって、電力線相判定装置を備えた電力線通信装置は、通信の度に相判定をする必要がなくなる。
また、提示部8が、電力線通信システム設置者等に相の異同を提示する手段には特に限定はなく、例えば、ディスプレイ又はブザーでもよい。また、提示部8は、相の異同を明示せずに、送信側極性情報及び受信側極性情報の極性情報の一致数又は不一致数を明示してもよい。
また、本発明の電力線相判定装置の電源プラグのマイナス側の刃は、コンセントのプラス側の穴よりも大きく、コンセントのマイナス側(接地側)の穴よりも小さくすることによって、誤った接続ができないようにすることが好ましい。また、同様の目的のために、送信部及び受信部の電源プラグの極性を、電源プラグ周辺部に明記して、電力線通信システム設置者等が確実にコンセントと、送信部及び受信部の電源プラグの極性を一致させるようにしてもよい。
本発明は、電力線の相の異同を判定する装置等に利用可能であり、特に、相判定期間中であっても、通信装置等が一般データの送受信を行う期間を減縮させず、更に、周期ノイズを発生させる家電機器が電力線に接続されている場合であっても、電力線の相の異同を高精度に判定したい場合等に有用である。
本発明の一実施形態に係る電力線相判定装置30を示す図 送信器10が接続される地点(送信地点)の正弦波電圧波形と、送信器10の送信データとの関係を示す図 受信器20が接続される地点(受信地点)の正弦波電圧波形と、受信器20の受信データとの関係を示す図 受信器20が接続される地点(受信地点)の正弦波電圧波形と、受信器20の受信データとの関係を示す図 送信器10が行う動作を示すフローチャート 受信器20が行う動作を示すフローチャート ノイズ検出部9を更に備える送信器10を示す図 通信相手先毎の同相/異相情報の一例を示す図 一般家庭に施された、商用電源を用いる単相三線式の宅内配線を示す図 特許文献1に記載された、相の異同を判定する判定装置の構成を示す図 図10の判定装置が行う判定動作を説明する図
符号の説明
1、4 極性判定部
2 送信部
3、5 絶縁部
6、 受信部
7 極性比較相判定部
8 提示部
9 ノイズ検出部
10、105 送信器
13〜15 ビーコン
20、106 受信器
30 電力線相判定装置
101〜103 電力線通信モデム
104 柱上トランス

Claims (15)

  1. 電力線通信システムにおいて、電力線上の任意の地点にそれぞれ設けられるコンセントペア間の相の異同を判定する電力線相判定システムであって、
    前記電力線上の任意の地点に設けられる第1のコンセントに接続される送信器と、
    前記電力線上の任意の地点に設けられる第2のコンセントに接続される受信器とを備え、
    前記送信器は、
    所定の判定タイミングにおける前記第1のコンセントの電圧極性を判定して、当該判定で得られた電圧極性を示す第1の極性情報を作成する第1の極性判定部と、
    前記第1の極性情報を含む信号を作成して、前記受信器へ前記電力線を介して送信する送信部と、
    前記受信器は、
    前記信号を受信して、前記信号から前記第1の極性情報を抽出する受信部と、
    前記判定タイミングにおける前記第2のコンセントの電圧極性を判定して、当該判定で得られた電圧極性を示す第2の極性情報を作成する第2の極性判定部と、
    前記第1の極性情報と前記第2の極性情報とを比較して、前記第1のコンセントと前記第2のコンセントとの間の相の異同を判定する極性比較相判定部とを備える、電力線相判定システム。
  2. 前記送信器は、前記送信部に対する前記電力線の電源電圧の影響を遮断しつつ、前記信号を前記送信部から前記電力線に伝える第1の絶縁部を更に備え、
    前記受信器は、前記受信部に対する前記電力線の電源電圧の影響を遮断しつつ、前記信号を前記電力線から前記受信部へ伝える第2の絶縁部を更に備えることを特徴とする、請求項1に記載の電力線相判定システム。
  3. 前記受信器は、前記相の異同の判定結果を示す提示部を更に備えることを特徴とする、請求項1に記載の電力線相判定システム。
  4. 前記信号は、一定周期で送信され指標となる少データ量の信号であるビーコン、又は、ヘッダ部が前記第1の極性情報を含む電文であることを特徴とする、請求項1に記載の電力線相判定システム。
  5. 前記判定タイミングは、前記電圧極性が切り替わるゼロクロス点を除いたタイミングであることを特徴とする、請求項1に記載の電力線相判定システム。
  6. 前記電力線相判定システムは、前記相の異同の判定を複数回行い、
    前記極性比較相判定部は、同相と判定された数及び異相と判定された数をそれぞれカウントし、前記カウントされた2つの数を比較して、最終的な相の異同を判定することを特徴とする、請求項1に記載の電力線相判定システム。
  7. 前記送信器は、前記電力線のノイズを検出してノイズを検出している期間を前記第1の極性判定部に通知するノイズ検出部を更に備え、
    前記第1の極性判定部は、前記ノイズが検出されている期間を除いたタイミングを前記判定タイミングとすることを特徴とする、請求項1に記載の電力線相判定システム。
  8. 前記送信器は、前記電力線を用いて通信相手先と通信を行う一方の電力線通信装置に備えられ、
    前記受信器は、前記電力線を用いて通信相手先と通信を行う他方の電力線通信装置に備えられ、
    前記受信器の前記極性比較相判定部は、判定した前記相の異同を前記一方の電力線通信装置のアドレスと共に記録することを特徴とする、請求項1に記載の電力線相判定システム。
  9. 電力線通信システムにおいて、送信器及び受信器を用いて電力線上の任意の地点にそれぞれ設けられるコンセントペア間の相の異同を判定する電力線相判定方法であって、
    前記送信器において、
    所定の判定タイミングにおける、前記送信器が接続された第1のコンセントの電圧極性を判定して、当該判定で得られた電圧極性を示す第1の極性情報を作成するステップと、
    前記第1の極性情報を含む信号を作成して、前記受信器へ前記電力線を介して送信するステップと、
    前記受信器において、
    前記信号を受信して、前記信号から前記第1の極性情報を抽出するステップと、
    前記判定タイミングにおける、前記受信器が接続された第2のコンセントの電圧極性を判定して、当該判定で得られた電圧極性を示す第2の極性情報を作成するステップと、
    前記第1の極性情報と前記第2の極性情報とを比較して、前記第1のコンセントと前記第2のコンセントとの間の相の異同を判定するステップとを備える、電力線相判定方法。
  10. 前記受信器において、前記相の異同の判定結果を示すステップを更に備えることを特徴とする、請求項9に記載の電力線相判定方法。
  11. 前記信号は、一定周期で送信され指標となる少データ量の信号であるビーコン、又は、ヘッダ部が前記第1の極性情報を含む電文であることを特徴とする、請求項9に記載の電力線相判定方法。
  12. 前記判定タイミングは、前記電圧極性が切り替わるゼロクロス点を除いたタイミングであることを特徴とする、請求項9に記載の電力線相判定方法。
  13. 前記相の異同の判定は複数回行われ、
    前記受信器において、同相と判定された数及び異相と判定された数をそれぞれカウントし、前記カウントされた2つの数を比較して、最終的な相の異同を判定するステップを更に備えることを特徴とする、請求項9に記載の電力線相判定方法。
  14. 前記送信器において、前記電力線のノイズを検出するステップを更に備え、
    前記第1の極性情報を作成するステップは、前記ノイズを検出している期間を除いたタイミングを前記判定タイミングとして用いることを特徴とする、請求項9に記載の電力線相判定方法。
  15. 前記送信器は、前記電力線を用いて通信相手先と通信を行う一方の電力線通信装置に備えられ、
    前記受信器は、前記電力線を用いて通信相手先と通信を行う他方の電力線通信装置に備えられ、
    前記第1の極性情報と前記第2の極性情報とを比較して、前記第1のコンセントと前記第2のコンセントとの間の相の異同を判定するステップにおいて、更に、判定した前記相の異同を前記一方の電力線通信装置のアドレスと共に記録することを特徴とする、請求項9に記載の電力線相判定方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014099700A (ja) * 2012-11-13 2014-05-29 Panasonic Corp 異相間カプラ
JP2017040514A (ja) * 2015-08-18 2017-02-23 株式会社日本総合研究所 判定システム及び電圧測定装置
CN112422155A (zh) * 2020-11-12 2021-02-26 上海蜂电网络科技有限公司 一种载波跨相通信方法及装置

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