JP2008041233A - 光情報記録媒体及び光情報記録媒体の表示方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 データを記録する領域を制限することなく、かつ光情報記録媒体を反転させることなくレーベル面側から視認可能な描画を行うことが可能な光情報記録媒体を提供する。
【解決手段】 第1の透光性基板11の一方の面上に記録層12と第1の半透過反射層13とを有し、基板の他方の面側から記録層にレーザ光を照射することにより情報を記録可能な光情報記録媒体20であって、第1の透光性基板の記録層と第1の半透過反射層とを有する側の面に貼り合わされた第2の透光性基板14と、第2の透光性基板上に形成された第2の半透過反射層15と、第2の半透過反射層上に形成されレーザ光を吸収して色素を放出する層17と、この上に形成され放出された色素を吸収する多数の空隙を備えた層18と、を有する。このため、データを記録する領域を制限することなく、かつ光情報記録媒体を反転させることなくレーベル面側から視認可能な描画を行うことができる。
【選択図】図1
【解決手段】 第1の透光性基板11の一方の面上に記録層12と第1の半透過反射層13とを有し、基板の他方の面側から記録層にレーザ光を照射することにより情報を記録可能な光情報記録媒体20であって、第1の透光性基板の記録層と第1の半透過反射層とを有する側の面に貼り合わされた第2の透光性基板14と、第2の透光性基板上に形成された第2の半透過反射層15と、第2の半透過反射層上に形成されレーザ光を吸収して色素を放出する層17と、この上に形成され放出された色素を吸収する多数の空隙を備えた層18と、を有する。このため、データを記録する領域を制限することなく、かつ光情報記録媒体を反転させることなくレーベル面側から視認可能な描画を行うことができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、ディスク状の光情報記録媒体に関し、レーベル面側から視認可能な描画をレーザ光照射によって形成することができる光情報記録媒体、および光情報記録媒体への表示方法に関する。
CD−R、DVD±R、ブルーレイディスク等のディスク状の光情報記録媒体においては、透光性基板の一方の面上に記録層及び反射層を形成した構造を有し、前記基板の他方の面側からレーザ光が照射されて前記記録層にデータ記録されるように構成されている。また、前記光情報記録媒体のレーザ光が照射される面と反対側の面は、通常レーベル面として利用されており、その表面に文字、記号、図形、模様またはこれらの組合せ等が印刷等により表示される。
このような光情報記録媒体として、前記表示をレーザ光照射により行うものが各種提案されている。
例えば特許文献1には、レーベル面125側にレーザ光照射によって描画が可能な領域(層)を形成したものが提案されている。具体的には図3に示されるように、透明な第1の基板103の一方の面に誘電体層105、記録層107、誘電層109、反射層111を順次成膜し、さらに反射層111の上に貼り合わせ接着層113によって第2の基板115を貼り合わせ、第2の基板115の表面には第2の反射層117、中間層119、可視光特性変化層121、保護層123が順次積層されている。上記記録層107へのデータの記録は第1の基板103の他方の面側からレーザ光を記録層107に照射することにより行われ、レーベル面125側の画像形成は、レーベル面125側からレーザ光を可視光特性変化層121に照射することにより行われる。
また特許文献2には、データを記録する領域の一部を文字や画像を描画する領域に割り当てるものが提案されている。
例えば特許文献1には、レーベル面125側にレーザ光照射によって描画が可能な領域(層)を形成したものが提案されている。具体的には図3に示されるように、透明な第1の基板103の一方の面に誘電体層105、記録層107、誘電層109、反射層111を順次成膜し、さらに反射層111の上に貼り合わせ接着層113によって第2の基板115を貼り合わせ、第2の基板115の表面には第2の反射層117、中間層119、可視光特性変化層121、保護層123が順次積層されている。上記記録層107へのデータの記録は第1の基板103の他方の面側からレーザ光を記録層107に照射することにより行われ、レーベル面125側の画像形成は、レーベル面125側からレーザ光を可視光特性変化層121に照射することにより行われる。
また特許文献2には、データを記録する領域の一部を文字や画像を描画する領域に割り当てるものが提案されている。
しかしながら、上記前者の背景技術においては、描画領域がデータ記録面とは反対側になるので、描画するときには光情報記録媒体を裏返しする必要があった。また、後者の背景技術においては、データ記録領域の一部を描画に用いるため、データ記録と描画が干渉しないようにする必要があり、データ記録領域及び描画領域が制限されるという課題があった。
本発明の目的は、上記課題を解決して、データを記録する領域を制限することなく、かつ光情報記録媒体を反転させることなくレーベル面側から視認可能な描画を行うことが可能な光情報記録媒体を提案するものである。
前記目的を達成するため、本発明の光情報記録媒体は、
(1)第1の透光性基板の一方の面上に記録層と第1の半透過反射層とを有し、前記基板の他方の面側から前記記録層にレーザ光を照射することにより情報を記録可能な光情報記録媒体において、
前記第1の透光性基板の前記記録層と前記第1の半透過反射層とを有する側の面に貼り合わされた第2の透光性基板と、該第2の透光性基板上に形成された第2の半透過反射層と、該第2の半透過反射層上に形成されレーザ光を吸収して色素を放出する層と、該色素を放出する層上に形成され放出された色素を吸収する多数の空隙を備えた層と、を有するものである。(・・・以下、本発明の第1の課題解決手段と称する。)
(1)第1の透光性基板の一方の面上に記録層と第1の半透過反射層とを有し、前記基板の他方の面側から前記記録層にレーザ光を照射することにより情報を記録可能な光情報記録媒体において、
前記第1の透光性基板の前記記録層と前記第1の半透過反射層とを有する側の面に貼り合わされた第2の透光性基板と、該第2の透光性基板上に形成された第2の半透過反射層と、該第2の半透過反射層上に形成されレーザ光を吸収して色素を放出する層と、該色素を放出する層上に形成され放出された色素を吸収する多数の空隙を備えた層と、を有するものである。(・・・以下、本発明の第1の課題解決手段と称する。)
また、上記光情報記録媒体の主要な形態の一つは、
(2)前記多数の空隙を備えた層の上に透明の保護層が配設されているものである。(・・・以下、本発明の第2の課題解決手段と称する。)
(2)前記多数の空隙を備えた層の上に透明の保護層が配設されているものである。(・・・以下、本発明の第2の課題解決手段と称する。)
また、上記光情報記録媒体の他の主要な形態の一つは、
(3)前記第2の透光性基板の前記第2の半透過反射層が形成される側の面にトラッキング用の螺旋状溝が形成されているものである。(・・・以下、本発明の第3の課題解決手段と称する。)
(3)前記第2の透光性基板の前記第2の半透過反射層が形成される側の面にトラッキング用の螺旋状溝が形成されているものである。(・・・以下、本発明の第3の課題解決手段と称する。)
また、本発明の光情報記録媒体の表示方法は、
(4)第1の透光性基板の一方の面上に該基板側から順に記録層と第1の半透過反射層とが形成され、さらに前記第1の透光性基板の前記記録層と前記第1の半透過反射層とを有する側の面に貼り合わされた第2の透光性基板を介して第2の半透過反射層とレーザ光を吸収して色素を放出する層と放出された色素を吸収する多数の空隙を備えた層とが形成された光情報記録媒体に表示を施す方法であって、
データ記録時にレーザ光が照射される側と同じ側から前記第2の半透過反射層を介して前記色素を放出する層にレーザ光を照射するものである。(・・・以下、本発明の第4の課題解決手段と称する。)
(4)第1の透光性基板の一方の面上に該基板側から順に記録層と第1の半透過反射層とが形成され、さらに前記第1の透光性基板の前記記録層と前記第1の半透過反射層とを有する側の面に貼り合わされた第2の透光性基板を介して第2の半透過反射層とレーザ光を吸収して色素を放出する層と放出された色素を吸収する多数の空隙を備えた層とが形成された光情報記録媒体に表示を施す方法であって、
データ記録時にレーザ光が照射される側と同じ側から前記第2の半透過反射層を介して前記色素を放出する層にレーザ光を照射するものである。(・・・以下、本発明の第4の課題解決手段と称する。)
また、本発明の光情報記録媒体の表示方法の主要な形態の一つは、
(5)前記記録層へのレーザ光照射と前記色素を放出する層へのレーザ光照射とを同時に行うものである。(・・・以下、本発明の第5の課題解決手段と称する。)
(5)前記記録層へのレーザ光照射と前記色素を放出する層へのレーザ光照射とを同時に行うものである。(・・・以下、本発明の第5の課題解決手段と称する。)
上記第1の課題解決手段による作用は次の通りである。すなわち、第1の透光性基板の他方の面側から照射されたレーザ光のうちの一部が第2の透光性基板及び第2の半透過反射層を介して前記色素を放出する層に照射され、照射されたレーザ光を前記色素を放出する層が吸収し、色素が分解して体積が増加し色素を放出する。そして、放出された色素は前記多数の空隙を有する層の前記空隙に拡散して吸収され、該多数の空隙を有する層に発色(変色)が生じ、レーベル面側からの可視光特性(色(色相、明度、彩度)、スペクトラム、反射率、透過光、光散乱等)が変化して描画を視認することができる。
また、描画時に照射されたレーザ光のうちの一部が前記第2の半透過反射層で反射され光記録装置に返されるので、描画時のレーザ光を安定にフォーカス制御することができる。
また、描画時に照射されたレーザ光のうちの一部が前記第2の半透過反射層で反射され光記録装置に返されるので、描画時のレーザ光を安定にフォーカス制御することができる。
また、上記第2の課題解決手段による作用は次の通りである。すなわち、前記多数の空隙を有する層の上に透明の保護層が配設されているので、レーベル面(空隙層)側からの各層の劣化等を防ぐことができるとともに、該保護層を介してレーベル面側から前記空隙層に形成された描画を鮮明に視認することができる。
また、上記第3の課題解決手段による作用は次の通りである。すなわち、前記第2の透光性基板の前記第2の半透過反射層が形成される側の面にトラッキング用の螺旋状溝が形成されているので、描画時に該螺旋状溝を位置決めの基準として、任意の位置にレーザ光を照射することができる。
また、上記第4の課題解決手段による作用は次の通りである。すなわち、データ記録時にレーザ光が照射される側と同じ側から第2の透光性基板及び前記第2の半透過反射層を介して前記色素を放出する層にレーザ光を照射するので、第1の透光性基板側から照射されたレーザ光のうちの一部が第2の透光性基板及び前記第2の半透過反射層を介して前記色素を放出する層に照射され、照射されたレーザ光を前記色素を放出する層が吸収し、前記色素を放出する層の色素が分解して体積が増加し色素を放出する。そして、放出された色素は前記多数の空隙を有する層の前記空隙に拡散して吸収され、該多数の空隙を有する層が発色(変色)して外部から視認可能な描画が形成される。
また、描画時に照射されたレーザ光のうちの一部が前記第2の半透過反射層で反射され、光記録装置に一定の反射光が返されるので、描画時のレーザ光を安定にフォーカス制御することができる。
また、描画時に照射されたレーザ光のうちの一部が前記第2の半透過反射層で反射され、光記録装置に一定の反射光が返されるので、描画時のレーザ光を安定にフォーカス制御することができる。
また、上記第5の課題解決手段による作用は次の通りである。すなわち、前記記録層へのレーザ光照射と前記色素を放出する層へのレーザ光照射とを同時に行っても、第2の透光性基板によりデータ記録部の記録層と描画記録部の前記色素を放出する層との距離が確保されて、照射される各々のレーザ光を独立して良好に集光させることができる。
また、前記記録層へのレーザ光照射と前記色素を放出する層へのレーザ光照射とを同時に行っても、第2の透光性基板によりデータ記録部の記録層と描画記録部の前記色素を放出する層との距離が確保されているので、レーザ光照射によりデータ記録部の記録層および描画記録部の前記色素を放出する層それぞれで発せられる熱の影響を分離することができるとともに、前記色素を放出する層から放出される色素が前記記録層に拡散するのを防止することができ、各々の層に独立して記録することができる。
また、前記記録層へのレーザ光照射と前記色素を放出する層へのレーザ光照射とを同時に行っても、第2の透光性基板によりデータ記録部の記録層と描画記録部の前記色素を放出する層との距離が確保されているので、レーザ光照射によりデータ記録部の記録層および描画記録部の前記色素を放出する層それぞれで発せられる熱の影響を分離することができるとともに、前記色素を放出する層から放出される色素が前記記録層に拡散するのを防止することができ、各々の層に独立して記録することができる。
本発明の光情報記録媒体によれば、データを記録する領域を制限することなく、かつ光情報記録媒体を反転させることなくレーベル面側から視認可能な描画を行うことができる。
また、本発明の光情報記録媒体の表示方法によれば、光情報記録媒体を反転させることなくレーベル面側から視認可能な描画を行うことができる。また、描画時に照射されたレーザ光のうちの一部が前記第2の半透過反射層で反射され光記録装置に返されるので、描画時のレーザ光を安定にフォーカス制御することができる。
本発明の前記目的とそれ以外の目的、構成特徴、作用効果は、以下の説明と添付図面によって明らかとなろう。
また、本発明の光情報記録媒体の表示方法によれば、光情報記録媒体を反転させることなくレーベル面側から視認可能な描画を行うことができる。また、描画時に照射されたレーザ光のうちの一部が前記第2の半透過反射層で反射され光記録装置に返されるので、描画時のレーザ光を安定にフォーカス制御することができる。
本発明の前記目的とそれ以外の目的、構成特徴、作用効果は、以下の説明と添付図面によって明らかとなろう。
以下、本発明の光情報記録媒体の第1の実施形態について、図1を参照して説明する。図1は第1の実施形態の光情報記録媒体20の内部構造を示す部分拡大断面図である。
図1に示すように、本実施形態の光情報記録媒体20は、データ記録部Aと描画記録部Bとが接着剤層21により貼り合わされた構造を有する。
具体的には、第1の透光性基板11の一方の面上に記録層12と第1の半透過反射層13とを有し、前記基板11の他方の面側から前記記録層12にレーザ光を照射することにより情報を記録可能な光情報記録媒体20であって、前記第1の透光性基板11の前記記録層12と前記第1の半透過反射層13とを有する側の面に貼り合わされた第2の透光性基板14と、該第2の透光性基板14上に形成された第2の半透過反射層15と、該第2の半透過反射層15上に形成されレーザ光を吸収して色素を放出する層17と、該色素を放出する層17上に形成され放出された色素を吸収する多数の空隙を備えた層18と、を有する。
また、本実施形態は、前記多数の空隙を備えた層18の上に透明の保護層19が配設されている。
また、本実施形態は、前記第2の透光性基板14の前記第2の半透過反射層15が形成される側の面にトラッキング用の螺旋状溝23が形成されている。このため、第2の透光性基板14上に形成された第2の半透過反射層15は、前記第2の透光性基板14のトラッキング用の螺旋状溝23が形成された面に沿ってほぼ均一な厚みに形成されており、前記第2の半透過反射層15上に形成された前記色素を放出する層17が前記第2の半透過反射層15の表面の前記トラッキング用螺旋状溝に沿った窪みを埋めるように形成されている。そして、前記色素を放出する層17上に形成され放出された色素を吸収する多数の空隙を備えた層18と、該多数の空隙を備えた層18上に形成された透明な保護層19はいずれも平坦でそれぞれほぼ均一な厚みに形成されている。
また本実施形態の光情報記録媒体20は、前記第2の透光性基板14上に第2の半透過反射層15、レーザ光を吸収して色素を放出する層17、放出された色素を吸収する多数の空隙を備えた層18、透明な保護層19があること以外は通常のDVD−R光ディスクとほぼ同様の構造である。レーベル面側からは透明な保護層19を通して前記多数の空隙を備えた層18を望むことができる。
上記第1の透光性基板11の好ましい実施形態としては次の通りである。すなわち、ポリカーボネート、アクリル樹脂等の透明樹脂で構成されており、射出成形等の方法で所定形状(光ディスクならドーナツ形状)の基板に成形されたものである。また、これに限らず、紫外線硬化樹脂を用いることもできる。
上記記録層12の好ましい実施形態としては次の通りである。すなわち、有機色素を含むものであり、所定の波長のレーザ光の照射によりピットが形成されデータが記録される。前記有機色素としてはフタロシアニン、シアニン、アゾ系色素が好ましい。該記録層12には、レーザ光を吸収して色素を放出する層17に照射されるレーザ光と同じかまたは異なる波長のレーザ光の照射により音楽や画像、コンピュータプログラム等のデータ情報を記録及び/又は再生することができる。
上記第1の半透過反射層13の好ましい実施形態としては次の通りである。すなわち、データの記録および/または再生用のレーザ光を反射し、描画の記録用のレーザ光を通過させるものであり、金属(例えばAg,Ag合金、Al等)膜もしくは屈折率の異なる酸化膜を積層させた誘電体多層膜が用いられる。
DVDのデータ記録用レーザ光の反射率および描画記録用レーザ光の透過率をより高めるため、金属膜の材質や厚みを制御した誘電体多層膜を適宜選択して用いることが好ましい。また、上記第1の半透過反射層13と上記記録層12は、DVD+RのDual規格におけるL0層に相当する構成で実現することもできる。
DVDのデータ記録用レーザ光の反射率および描画記録用レーザ光の透過率をより高めるため、金属膜の材質や厚みを制御した誘電体多層膜を適宜選択して用いることが好ましい。また、上記第1の半透過反射層13と上記記録層12は、DVD+RのDual規格におけるL0層に相当する構成で実現することもできる。
上記接着剤層21の好ましい実施形態としては次の通りである。すなわち、エポキシ系及びアクリル系の接着剤等が好ましい。
上記第2の透光性基板14の好ましい実施形態としては次の通りである。すなわち、前記第1の透光性基板11と同じ材質を用いることができる。これによりDVD−Rの貼り合わせ工程を流用して第1の透光性基板11上に作成したデータ記録部Aと第2の透光性基板14上に形成した描画記録部Bとを一体化できる。
また第2の透光性基板14は、データ記録部Aの記録層12と描画記録部Bのレーザ光を吸収して色素を放出する層17との距離を確保する役割を果たす。このため、例えば該第2の透光性基板14の厚みは、レーザ光入射面である第1の透光性基板11から保護層19までの距離がCD−R規格相当になるように調整することにより、データ記録部Aの記録層12および描画記録部Bのレーザ光を吸収して色素を放出する層17に照射される各々のレーザ光が独立して良好に集光できる。また、レーザ光照射によりデータ記録部Aの記録層12および描画記録部Bの前記色素を放出する層17のそれぞれで発せられる熱の影響を分離することができるとともに、前記色素を放出する層17から放出される色素が前記記録層12に拡散するのを防止することができる。
また第2の透光性基板14は、データ記録部Aの記録層12と描画記録部Bのレーザ光を吸収して色素を放出する層17との距離を確保する役割を果たす。このため、例えば該第2の透光性基板14の厚みは、レーザ光入射面である第1の透光性基板11から保護層19までの距離がCD−R規格相当になるように調整することにより、データ記録部Aの記録層12および描画記録部Bのレーザ光を吸収して色素を放出する層17に照射される各々のレーザ光が独立して良好に集光できる。また、レーザ光照射によりデータ記録部Aの記録層12および描画記録部Bの前記色素を放出する層17のそれぞれで発せられる熱の影響を分離することができるとともに、前記色素を放出する層17から放出される色素が前記記録層12に拡散するのを防止することができる。
上記第2の半透過反射層15の好ましい実施形態としては次の通りである。すなわち、この層に照射されたレーザ光のうち一部を反射して光記録装置に返すことにより、安定なフォーカス制御を可能にする。また、該第2の半透過反射層15は、この層に照射されたレーザ光のうち一部を透過させて、透過光の全てを前記色素を放出する層17に到達させることができる。該第2の半透過反射層15としては、上記第1の半透過反射層13と同様、金属(例えばAg,Ag合金、Al等)膜もしくは屈折率の異なる酸化膜を積層させた誘電体多層膜が用いられる。該第2の半透過反射層15は、反射光量は前記第2の半透過反射層を構成している材料と膜厚で調整できるため、安定した反射光供給が容易である。
上記レーザ光を吸収して色素を放出する層17の好ましい実施形態としては次の通りである。すなわち、この層に照射されたレーザ光の波長を自身の光吸収波長域に含み、レーザ光を吸収し分解して体積が増加する有機色素を含む層や有機インク等で構成される。また、上記有機色素としては、上記記録層12と同様にフタロシアニン、シアニン、アゾ系色素が好適であるが、光吸収特性が上記記録層12とは異なるものを用いるのが好ましい。
また、上記色素を放出する層17としては、分解効率を増大させる目的で、異なる分子構造を有する材料を混合した単層構造、あるいは異なる分子構造を有する材料を相互に分離した多層構造とすることができる。
また、描画前の色彩色差を調整する目的で、顔料等を併用することも可能である。
また、上記レーザ光を吸収して色素を放出する層17としては、照射されたレーザ光を吸収し、前記色素を放出する層の色素が分解して体積が増加し色素を放出する。そして、放出された色素は前記多数の空隙を有する層18の前記空隙に拡散するものを用いることができる。
尚、本発明における色素とは、物体に色を与える成分のことを言う。
また、上記色素を放出する層17としては、分解効率を増大させる目的で、異なる分子構造を有する材料を混合した単層構造、あるいは異なる分子構造を有する材料を相互に分離した多層構造とすることができる。
また、描画前の色彩色差を調整する目的で、顔料等を併用することも可能である。
また、上記レーザ光を吸収して色素を放出する層17としては、照射されたレーザ光を吸収し、前記色素を放出する層の色素が分解して体積が増加し色素を放出する。そして、放出された色素は前記多数の空隙を有する層18の前記空隙に拡散するものを用いることができる。
尚、本発明における色素とは、物体に色を与える成分のことを言う。
上記放出された色素を吸収する多数の空隙を備えた層18の好ましい実施形態としては次の通りである。すなわち、顔料を分散させたポリマー材料等(ポリビニルアルコールなど)等を用いることができ、具体的には、アルミナ等の無機顔料や芳香族有機顔料をPVA(ポリビニルアルコール)に分散させ、溶剤などの単分子が均等に分散した格子構造が組まれた後に溶剤が蒸発することにより溶剤の蒸発した跡が空隙になる材料が好ましい。該多数の空隙を備えた層18の前記空隙の大きさは0.1〜10μmであることが好ましく、これにより可視光を散乱させることができるので、該空隙に前記色素を放出する層17から放出された色素が拡散して吸収された際に描画前後のコントラストを増大させることができる。該多数の空隙を備えた層18には、前記記録層12にデータ記録される音楽情報、画像情報、プログラム等に対応するタイトルやインデックス等を視認可能な描画情報として記録することができる。
上記保護層19の好ましい実施形態としては次の通りである。すなわち、アクリル系紫外線硬化樹脂や溶剤可溶型高分子樹脂等の透明の樹脂で構成され、前記多数の空隙を備えた層18を有するレーベル面側の劣化等を防ぐ。
次に、本発明の光情報記録媒体の表示方法の第1の実施形態について図1を用いて説明する。図1は第1の実施形態の光情報記録媒体の表示方法を説明するための部分拡大断面図である。
図1に示すように、本実施形態の光情報記録媒体20は、データ記録部Aと描画記録部Bとが接着剤層21により貼り合わされた構造を有するので、描画記録用レーザ光がデータ記録用レーザ光と同じ第1の透光性基板11の他方の面側から照射される。描画記録用レーザ光は第1の透光性基板11、記録層12、第1の半透過反射層13、接着剤層21、第2の透光性基板14、第2の半透過反射層15を通過してレーザ光を吸収して色素を放出する層17で吸収され、該色素を放出する層17の色素が分解して体積が増加し、色素を放出する。そして、放出された色素は前記多数の空隙を有する層18の前記空隙に拡散して吸収され、該多数の空隙を有する層18に発色もしくは変色が生じ、透明な保護層19を通してレーベル面側から視認可能な描画として記録される。
データ記録部Aの記録層12に照射されるデータ記録用レーザ光と描画記録部Bのレーザ光を吸収して色素を放出する層17に照射される描画記録用レーザ光は、焦点距離が異なるので、同じ波長のレーザ光を用いても、光記録装置の焦点制御によって互いに干渉しないようにすることができる。また、データ記録部Aの記録層12に照射されるデータ記録用レーザ光と描画記録部Bの前記色素を放出する層17に照射される描画記録用レーザ光の光吸収特性(吸光度)を異ならせても良い。具体的には、前記吸光度のピーク差が75nm、好ましくは100nm、より好ましくは125nmとしても良い。例えば、DVDであれば、記録用のレーザ光の波長は一般的に660nm前後であるから、描画記録用のレーザ光の波長は785nmのものが使用可能である。
データ記録部Aの記録層12に照射されるデータ記録用レーザ光と描画記録部Bのレーザ光を吸収して色素を放出する層17に照射される描画記録用レーザ光は、焦点距離が異なるので、同じ波長のレーザ光を用いても、光記録装置の焦点制御によって互いに干渉しないようにすることができる。また、データ記録部Aの記録層12に照射されるデータ記録用レーザ光と描画記録部Bの前記色素を放出する層17に照射される描画記録用レーザ光の光吸収特性(吸光度)を異ならせても良い。具体的には、前記吸光度のピーク差が75nm、好ましくは100nm、より好ましくは125nmとしても良い。例えば、DVDであれば、記録用のレーザ光の波長は一般的に660nm前後であるから、描画記録用のレーザ光の波長は785nmのものが使用可能である。
また、DVD±RとCD−Rとの両方に記録できる光記録装置、所謂マルチドライブでは、DVD±R用のレーザ光源とCD−R用のレーザ光源との両方の光源を具備したものがある。このようなマルチドライブを用いる場合、両方の光源を利用することによりデータ記録部Aの記録層12へのデータ記録と同時に描画記録部Bのレーザ光を吸収して色素を放出する層17へのレーザ照射が可能になる。このようなことは、図示省略した光記録装置を制御するソフトウェアによって実施することが可能となる。
次に、本発明の光情報記録媒体の第2の実施形態について、図2を参照して説明する。図2は第2の実施形態の光情報記録媒体40の内部構造を示す部分拡大断面図である。
図2に示すように、本実施形態の光情報記録媒体40は、データ記録部Aと描画記録部Bとが接着剤層41により貼り合わされた構造を有する点で、先の第1の実施形態と同様である。
具体的には、第1の透光性基板31の一方の面上に記録層32と第1の半透過反射層33とを有し、前記基板31の他方の面側からレーザ光を照射することにより情報を記録可能な光情報記録媒体40であって、前記第1の透光性基板31の前記記録層32と前記第1の半透過反射層33とを有する側の面に貼り合わされた第2の透光性基板34と、該第2の透光性基板34上に形成された第2の半透過反射層35と、該第2の半透過反射層35上に形成されレーザ光を吸収して色素を放出する層37と、該色素を放出する層37上に形成され放出された色素を吸収する多数の空隙を備えた層38と、を有する。
また本実施形態は、前記多数の空隙を備えた層38の上に透明の保護層39が配設されている。
本実施形態においては、前記第2の透光性基板34の前記第2の半透過反射層35が形成される側の面にトラッキング用の螺旋状溝を有さない点で先の第1の実施形態と異なる。
このため、第2の透光性基板34上に形成された第2の半透過反射層35と、該第2の半透過反射層35上に形成されレーザ光を吸収して色素を放出する層37と、該色素を放出する層37上に形成され放出された色素を吸収する多数の空隙を備えた層38と、該多数の空隙を備えた層38上に形成された透明な保護層39はいずれも平坦でそれぞれ均一な厚みに形成されている。その他の構成および作用効果は前記第1の実施形態と同様であるため省略する。
このため、第2の透光性基板34上に形成された第2の半透過反射層35と、該第2の半透過反射層35上に形成されレーザ光を吸収して色素を放出する層37と、該色素を放出する層37上に形成され放出された色素を吸収する多数の空隙を備えた層38と、該多数の空隙を備えた層38上に形成された透明な保護層39はいずれも平坦でそれぞれ均一な厚みに形成されている。その他の構成および作用効果は前記第1の実施形態と同様であるため省略する。
尚、上記実施形態では、DVD±Rディスク構造の光情報記録媒体を示したが、本発明はこれに限定するものではなく、CD−RやHD−DVD、ブルーレイディスクその他各種の光情報記録媒体に適用することができる。
11:第1の透光性基板
12:記録層
13:第1の半透過反射層
14:第2の透光性基板
15:第2の半透過反射層
17:色素を放出する層
18:多数の空隙を備えた層
19:保護層
20:光情報記録媒体
21:接着剤層
22:螺旋状溝
23:螺旋状溝
31:第1の透光性基板
32:記録層
33:第1の半透過反射層
34:第2の透光性基板
35:第2の半透過反射層
37:色素を放出する層
38:多数の空隙を備えた層
39:保護層
40:光情報記録媒体
41:接着剤層
42:螺旋状溝
A:データ記録部
B:描画記録部
12:記録層
13:第1の半透過反射層
14:第2の透光性基板
15:第2の半透過反射層
17:色素を放出する層
18:多数の空隙を備えた層
19:保護層
20:光情報記録媒体
21:接着剤層
22:螺旋状溝
23:螺旋状溝
31:第1の透光性基板
32:記録層
33:第1の半透過反射層
34:第2の透光性基板
35:第2の半透過反射層
37:色素を放出する層
38:多数の空隙を備えた層
39:保護層
40:光情報記録媒体
41:接着剤層
42:螺旋状溝
A:データ記録部
B:描画記録部
Claims (5)
- 第1の透光性基板の一方の面上に記録層と第1の半透過反射層とを有し、前記基板の他方の面側から前記記録層にレーザ光を照射することにより情報を記録可能な光情報記録媒体において、
前記第1の透光性基板の前記記録層と前記第1の半透過反射層とを有する側の面に貼り合わされた第2の透光性基板と、該第2の透光性基板上に形成された第2の半透過反射層と、該第2の半透過反射層上に形成されレーザ光を吸収して色素を放出する層と、該色素を放出する層上に形成され放出された色素を吸収する多数の空隙を備えた層と、を有することを特徴とする光情報記録媒体。 - 前記多数の空隙を備えた層の上に透明の保護層が配設されていることを特徴とする請求項1に記載の光情報記録媒体。
- 前記第2の透光性基板の前記第2の半透過反射層が形成される側の面にトラッキング用の螺旋状溝が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光情報記録媒体。
- 第1の透光性基板の一方の面上に該基板側から順に記録層と第1の半透過反射層とが形成され、さらに前記第1の透光性基板の前記記録層と前記第1の半透過反射層とを有する側の面に貼り合わされた第2の透光性基板を介して第2の半透過反射層とレーザ光を吸収して色素を放出する層と放出された色素を吸収する多数の空隙を備えた層とが形成された光情報記録媒体に表示を施す方法であって、
データ記録時にレーザ光が照射される側と同じ側から前記第2の半透過反射層を介して前記色素を放出する層にレーザ光を照射することを特徴とする光情報記録媒体の表示方法。 - 前記記録層へのレーザ光照射と前記色素を放出する層へのレーザ光照射とを同時に行うことを特徴とする請求項4に記載の光情報記録媒体の表示方法。
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JP2006232772A JP2008041233A (ja) | 2006-08-02 | 2006-08-02 | 光情報記録媒体及び光情報記録媒体の表示方法 |
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2006
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