JP2008039935A - 静電荷像現像用トナー製造方法および静電荷像現像用トナー - Google Patents
静電荷像現像用トナー製造方法および静電荷像現像用トナー Download PDFInfo
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Abstract
【課題】 本発明は、乳化重合凝集法により、定着性、耐ブロッキング性に優れ、臭気の少ない性能の静電荷像現像用トナーを提供しようとするものである。
【解決手段】 重合性単量体を乳化重合させて重合体一次粒子分散液を生成する乳化重合工程、重合体一次粒子分散液に少なくとも着色剤を添加して凝集を起こさせて粒子凝集体を生成する凝集工程、並びに得られた粒子凝集体を熟成する熟成工程を含むトナーの製造方法であって、前記乳化重合工程において、重合開始剤として有機ハイドロパーオキサイドを使用し、有機ハイドロパーオキサイドの10時間半減期温度がTH(℃)のとき、乳化重合反応温度がTH−110(℃)以上、かつ、TH−60(℃)以下の温度であることを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。
【選択図】 なし
Description
クロロトリブロモカーボンのようなハロゲン化合物やドデカンチオール、プロパンチオール、ブタンチオール等の含イオウ化合物などが用いられる。これらの連鎖移動剤は重合体の分子量を制御する優れた性能を有する。一般に、高分子末端はエントロピー効果から表面に配向する傾向があり、極性基を有している連鎖移動剤を使用すると表面に極性基が配向されることとなり、高温高湿下での帯電性の悪化が予想される。また、臭気があるものはトナー粒子中に残留してトナー臭気の元となり好ましくない、などの望ましくない性質も併せ持っている。そのため、連鎖移動剤の使用量を少なくするか、あるいは、使用せずに乳化重合でトナーに好適な重合体が得られることが望まれている。
ここで特許文献1には、乳化重合凝集法において、重合反応を行うに際しては、必要に応じて公知の連鎖移動剤を使用することができる旨が記載されており、使用しなくてもよいように見える記載がなされている。しかしながら、実際は乳化重合凝集法においては、連鎖移動剤を使用しない場合、トナーに適した分子量を与えることができず、十分な性能を有するトナーが得ることが出来なかった。
また、特許文献1及び2には、連鎖移動剤を使用せず重合開始剤として過硫酸塩を使用する旨が開示されている。しかしながら、過硫酸塩を使用した場合は、重合したポリマーの親水性が非常に強くなるため、重合工程時に攪拌槽に過剰な付着が生じたり、凝集が進行し難くなったり、濾過速度が遅くなったりしてしまうため、効率良くトナーを製造することができなかった。
℃)のとき乳化重合反応温度がTH−110(℃)以上、かつ、TH−60(℃)以下であることを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法である。
すなわち、重合性単量体を乳化重合させて重合体一次粒子分散液を生成する乳化重合工程、重合体一次粒子分散液に少なくとも着色剤を添加して凝集を起こさせて粒子凝集体を生成する凝集工程、並びに得られた粒子凝集体を熟成する熟成工程を含むトナーの製造方法において、乳化重合工程で重合開始剤として有機ハイドロパーオキサイドを特定の重合反応温度で使用し、連鎖移動剤と重合性単量体、多官能性重合単量体の量を特定の関係のもとで乳化重合することで優れた性能の静電荷像現像用トナーが得られる。
また、凝集工程後、熟成工程前に、凝集工程で得られた粒子の表面に、別途調製した他の重合体一次粒子(樹脂微粒子)などを付着あるいは固着させる工程を設けることもできる。
くはアクリル酸及び/又はメタクリル酸であるのがよい。
カチオン性界面活性剤としては、例えば、ドデシルアンモニウムクロライド、ドデシルアンモニウムブロマイド、ドデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、ドデシルピリジニウムクロライド、ドデシルピリジニウムブロマイド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロマイド等が挙げられ、アニオン性界面活性剤としては、例えば、ステアリン酸ナトリウム、ドデカン酸ナトリウム、等の脂肪酸石けん、硫酸ドデシルナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム等が挙げられる。ノニオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンドデシルエーテル、ポリオキシエチレンヘキサデシルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレアートエーテル、モノデカノイルショ糖等が挙げられる。
反応は、重合開始剤が無機物である水中で分解してラジカルを発生することで重合反応が開始される機構に従うため、水溶性無機化合物を重合開始剤として使用することが好ましいと認識されていたためと考えられる。実際に実用されている重合開始剤は前述の過酸化水素や過硫酸カリウム等の過硫酸塩類などの限られた無機化合物にとどまっている。
耐ブロッキング性を改善するために、重合性単量体組成の変更や反応条件の変更が行われるが、良好な耐ブロッキング性と良好な定着性との両立を図ることは困難である。
乳化重合において重合開始剤として有機ハイドロパーオキサイドを用いた場合、有機ハイドロパーオキサイドは水系媒体中に溶解して存在すると同時に、重合性単量体などの乳化された有機相にも溶解して存在していると推定される。
有機ハイドロパーオキサイドを重合開始剤として用いる場合も、過酸化水素や過硫酸塩類などを重合開始剤とする乳化重合と同様、重合開始剤である有機ハイドロパーオキサイドが水中で分解してラジカルを発生することで重合反応が開始される機構に従うと考えられる。
一方、乳化重合の過程で有機相に存在する重合開始剤からもラジカルが発生し、重合反応に関与すると推定される。そのため、有機ハイドロパーオキサイドを重合開始剤として用いた乳化重合で得られる重合体は、水にのみ溶解する過酸化水素や過硫酸塩類などを重合開始剤としたときとは異なる構造になり、その結果、定着性や耐ブロッキング性で優れた特性を示すトナー粒子が得られるものと考えられる。
これに対し、重合開始剤として有機ハイドロパーオキサイドを用いた場合には、乳化重合で得られるポリマー鎖の両末端あるいは片方の末端にはアルキル基が結合することになり、重合体一次粒子中の親水性基の量は減少し、重合体一次粒子の吸湿性は低下する。そのため、重合体一次粒子を凝集して得られるトナー粒子の吸湿性も小さくなると考えられ
る。
トナーの耐ブロッキング性はトナー粒子の吸湿性と密接に関連し、本発明によるトナー粒子は吸湿性が小さく、トナーは優れた耐ブロッキング性を示す。
すなわち、重合開始剤としての有機ハイドロパーオキサイドの使用は、トナーの耐ブロッキング性を向上するだけでなく、重合反応過程においても反応の円滑な進行を可能にする。
本発明で用いられる有機ハイドロパーオキサイドとしては、t−ブチルハイドロパーオキサイド(10時間半減期温度:166.5℃)、クメンハイドロパーオキサイド(10時間半減期温度:157.9℃)、p−メンタンハイドロパーオキサイド(10時間半減期温度:128.0℃)、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド(10時間半減期温度:152.9℃)などが挙げられる。
すなわち、有機ハイドロパーオキサイドの10時間半減期温度がTH(℃)のとき、重合反応温度をTH−110(℃)以上、好ましくは、TH−90(℃)以上で、かつ、TH−60(℃)以下とすることで、本発明の効果が得られる。
重合反応温度を所定の温度とすることで有機ハイドロパーオキサイドからの水中でのラジカル発生が制御されるとともに、重合性単量体などの乳化された有機相内の有機ハイドロパーオキサイドからのラジカル発生も所定の温度に従って進行すると考えられる。所定温度における水系媒体中でのラジカル発生と有機相内でのラジカル発生とが相俟って重合体の構造を決定付けることになる。
A/(B+C) ≦ 0.005 (I)
(ここで、Aは連鎖移動剤の、Bは重合性単量体の、Cは多官能性重合性単量体の重量を表す。)
上記式(I)において、好ましくは0.003以下であり、更に好ましくは0.001であり、より更に好ましくは0.0001以下である。本発明では、トナー性状を損なうことなく、連鎖移動剤を少量だけ用いる、あるいは、全く用いずにトナー粒子を製造することができる。加えて、通常連鎖移動剤を使用しない場合には重量平均分子量が140,000以上となり、通常トナーとして使用できる範囲の分子量よりも大きくなり過ぎ定着性が劣るのだが、驚くべきことに、定着性の耐ブロッキング性の両立を図ることができるのである。その上更に、連鎖移動剤に由来する毒性や環境に対する悪影響、臭気などの懸念点が改善される。
有機ハイドロパーオキサイドと組み合わせる還元剤として、これらの公知の還元剤を用いることができるが、本発明においては、水に対する溶解性が十分大きいこと、乳化重合反応系において良好な分散性を有すること、ラジカル発生の促進能が優れていることに加え、重合反応後に除去が容易であること、生体や環境に対する悪影響が少ないこと、などから、アスコルビン酸またはアスコルビン酸塩が特に好ましい。
有機ハイドロパーオキサイドは上記還元剤の2〜3倍モル、好ましくは、2〜2.5倍モル用いることが好ましい。
すなわち、乳化重合反応における主要な反応である有機ハイドロパーオキサイドからのラジカル発生と、重合開始後の成長反応とは、それぞれの活性化エネルギーと反応系の温度に関連して進行するが、有機相内での有機ハイドロパーオキサイドからのラジカル発生も同時に進行し、これらが総合的に作用して好ましい重合体が得られる。
その他、反応系には、さらに、pH調整剤、重合度調節剤、消泡剤等を適宜添加することができる。
また、乳化重合時にワックスなどのオフセット防止剤を添加するにあたり、オフセット防止剤をステアリルアクリレートなどの長鎖重合性単量体と予め水系分散媒体中で分散したオフセット防止剤・長鎖重合性単量体分散液(ワックス・長鎖重合性単量体分散液)を予め調製し、ワックス・長鎖重合性単量体の存在下において重合性単量体を重合することもできる。
乳化重合凝集法における凝集工程においては、上述の、重合体一次粒子、着色剤粒子、必要に応じて帯電制御剤、ワックスなどの配合成分は、同時にあるいは逐次に混合するが、予めそれぞれの成分の分散液、即ち、重合体一次粒子分散液、着色剤粒子分散液、必要に応じ帯電制御剤分散液、ワックス微粒子分散液を作製しておき、これらを混合して混合分散液を得ることが、組成の均一性および粒径の均一性の観点で好ましい。
ここで添加する界面活性剤としては、例えば、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤の中から選ばれる一種又は二種以上の乳化剤を併用して用いることができる。カチオン性界面活性剤としては、例えば、ドデシルアンモニウムクロライド、ドデシルアンモニウムブロマイド、ドデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、ドデシルピリジニウムクロライド、ドデシルピリジニウムブロマイド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロマイド等が挙げられ、アニオン性界面活性剤としては、例えば、ステアリン酸ナトリウム、ドデカン酸ナトリウム、等の脂肪酸石けん、硫酸ドデシルナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム等が挙げられる。ノニオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンドデシルエーテル、ポリオキシエチレンヘキサデシルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレアートエーテル、モノデカノイルショ糖等が挙げられる。
O4)3、CH3COONa、C6H5SO3Na等が挙げられる。これらのうち、2価以上の多価の金属カチオンを有する無機塩が好ましい。
凝集に要する時間は装置形状や処理スケールにより最適化されるが、トナー粒子の粒径が目的とする粒径に到達するためには、前記した所定の温度で通常、少なくとも30分以上保持することが望ましい。所定の温度へ到達するまでの昇温は、一定速度で昇温しても良いし、段階的に昇温することもできる。
樹脂微粒子として重合体一次粒子のガラス転移温度よりも高いガラス転移温度を有する樹脂微粒子を用いた場合には、特に定着性を損なうことなく、耐ブロッキング性の一層の向上が実現できるので好ましい。該樹脂微粒子の体積平均粒径は、好ましくは0.02〜3μm、より好ましくは0.05〜1.5μmである。樹脂微粒子としては、前述の重合体一次粒子に用いられる重合性単量体と同様なモノマーを乳化重合して得られたもの等を用いることができる。
重合体一次粒子を得る乳化重合における重合開始剤と樹脂微粒子を得る乳化重合の重合開始剤とを同種類の有機ハイドロパーオキサイドとすることで、重合体一次粒子の凝集体
である粒子凝集体に対する樹脂微粒子の付着あるいは固着を効果的に行うことができる。すなわち、樹脂微粒子を粒子凝集体に付着あるいは固着するにあたって、粒子凝集体を含む分散液に樹脂微粒子が加えられるが、重合体一次粒子と樹脂微粒子とがそれぞれ同種類あるいは同一の重合開始剤で製造されたものであるときには、樹脂微粒子は粒子凝集体表面によって捕捉されやすく粒子凝集体への吸着が効果的に行われる。しかし、重合体一次粒子と樹脂微粒子とがそれぞれ異なる重合開始剤で製造されたものであるときには、粒子凝集体表面による樹脂微粒子の捕捉は円滑には進行しにくく、多くの場合、粒子凝集体への樹脂微粒子の吸着は十分には行われず、好ましい結果は得られない。
乳化重合凝集法にあっては、凝集工程で得られた粒子凝集体の安定性を増すために、凝集工程の後の熟成工程において凝集粒子内の融着を行うことが好ましい。熟成工程の温度は、好ましくは重合体一次粒子のTg以上、より好ましくはTgより5℃高い温度以上であり、また、好ましくはTgより80℃高い温度以下、より好ましくはTgより50℃高い温度以下である。また、熟成工程に要する時間は、目的とするトナーの形状により異なるが、重合体一次粒子のガラス転移温度以上に到達した後、通常0.1〜10時間、好ましくは1〜6時間保持することが望ましい。
工程における取り扱いの面で好ましい。
また、トナー粒子の形状は、フロー式粒子像分析装置FPIA−2000を用いて測定した50%円形度が、好ましくは0.90以上、より好ましくは0.92以上、更に好ましくは0.94以上であり、好ましくは0.98以下、より好ましくは0.96以下である。50%円形度が前記範囲より小さい場合は、トナー粒子への外添剤の付着不良による帯電悪化から画像濃度の低下を引き起こす場合があり、前記範囲より大きい場合はトナー粒子形状に起因するクリーニング不良となる場合がある。
乾燥工程では、振動型流動乾燥法や循環型流動乾燥法など流動乾燥法、気流乾燥法、真空乾燥法、凍結乾燥法、スプレードライ法、フラッシュジェット法などが用いられる。
乾燥工程における温度、風量、減圧度等の操作条件は、トナー粒子のTg、使用する装置の形状、機構、大きさ等をもとに、適宜最適化される。
また、外添微粒子は、異なる二種以上を併用することもでき、表面処理されたものと表面処理されていないものを併用することや、異なる表面処理がされたものを併用すること
もでき、正帯電性のものと負帯電性のものを適宜組み合わせて使用することもできる。
外添微粒子の添加方法としては、ヘンシェルミキサー等の高速攪拌機を用いる方法や、圧縮剪断応力を加えることの出来る装置による方法等が挙げられる。
また、各粒子径及び円形度、電気伝導度、熱特性は次のように測定した。
1ミクロン未満の体積平均径(MV)を有す粒子の体積平均径(MV)は、日機装株式会社製型式Microtrac Nanotrac150(以下ナノトラックと略す)および同社解析ソフトMicrotrac Particle Analyzer Ver10.1.2-019EEを用い、電気伝導度が0.5μS/cmのイオン交換水を溶媒とし、溶媒屈折率:1.333、測定時間:600秒、測定回数:1回の測定条件で取り扱い説明書に記載された方法で測定した。その他の設定条件は、粒子屈折率:1.59、透過性:透過、形状:真球形、密度:1.04とした。
1ミクロン以上の体積中位径(Dv50)を有す粒子の体積中位径(Dv50)は、ベックマン・コールター社製マルチサイザーII(アパーチャー径100μm:以下、マルチサイザーと略す)を用い、同社アイソトンIIを分散媒として、分散質濃度0.03%になるように分散させて測定した。
平均円形度は、分散質を分散媒(セルシース:シスメックス社製)に5720〜7140個/μlとなるように分散させ、フロー式粒子分析装置(FPIA2000:シスメックス社製)を用いて、HPF分析量0.35μl、HPF検出量2000〜2500個の条件下でHPFモードにより測定した。
電気伝導度の測定は、導電率計(アズワン株式会社製のCyberScanCON100)を用いて
行なった。
<熱特性>
パーキンエルマー(株)社製熱分析装置DSC7を用い、同社の取り扱い説明書に記載さ
れた方法で10℃から110℃まで10℃/minの速度で昇温させた際の吸熱曲線より、融点・融解熱量・融解ピーク半値幅を測定し、続いて110℃から10℃まで10℃/minの速度で降温させた際の発熱曲線より、結晶化温度・結晶化ピーク半値幅を測定した。
重合体一次粒子分散液のTHF可溶成分を、以下の条件でゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した。
装置:東ソー社製GPC装置 HLC−8020
カラム:ポリマーラボラトリー 社製 PL−gel Mixed−B 10μ
溶媒:THF
試料濃度:0.1重量%
検量線:標準ポリスチレン(Pressure Chemical Co.製)
Std1:8.42×106、1.09×106、3.55×105、9.64×104、1.67×104、
5.97×103、1.05×103
Std2:3.84×106、7.06×105、1.90×105、3.79×104、9.10×103、
2.63×103
7種類の標準ポリスチレンを溶解して作成した標準サンプル(Std1)、6種類の標準ポリスチレンを溶解して作成した標準サンプル(Std2)を作成し、この2つを併せて検量線を
作成した。
<ワックス・長鎖重合性単量体分散液A1の調製>
パラフィンワックス(日本精蝋社製HNP−9、表面張力23.5mN/m、熱特性:融点82℃、融解熱量220J/g、融解ピーク半値幅8.2℃、結晶化温度66℃、結晶
化ピーク半値幅13.0℃)27部(270g)、ステアリルアクリレート(東京化成社製)2.8部、20%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液(第一工業製薬社製、ネオゲンS20A、以下20%DBS水溶液と略す)1.9部、脱塩水68.3部を90℃に加熱して、ホモミキサー(特殊機化工業社製 マークIIfモデル)を用い10分間攪拌した。次いで、90℃加熱下で、ホモジナイザー(ゴーリン社製、LAB60−10TBS型)を用いて25MPaの加圧条件で循環乳化を開始し、ナノトラックで粒子径を測定し体積平均粒径(MV)が250nmになるまで分散してワックス・長鎖重合性単量体分散液A1(エマルション固形分濃度=30.2%)を作製した。
アルキル変性シリコーンワックス(熱特性:融点77℃、融解熱量97J/g、融解ピ
ーク半値幅10.9℃、結晶化温度61℃、結晶化ピーク半値幅17.0℃)27部、20%DBS水溶液1.9部、脱塩水71.1部を90℃に加熱して、ホモミキサー(特殊機化工業社製 マークIIfモデル)で10分間攪拌した。次いで、この分散液を99℃に加熱し、ホモジナイザー(ゴーリン社製、LAB60−10TBS型)を用いて45MPaの加圧条件で循環乳化を開始し、ナノトラックで測定しながら体積平均粒径(MV)が240nmになるまで分散してシリコーンワックス分散液A2(エマルション固形分濃度=27.4%)を作製した。
攪拌装置(3枚翼)、加熱冷却装置、濃縮装置、及び各原料・助剤仕込み装置を備えた反応器(内容積5リットル)にワックス・長鎖重合性単量体分散液A1 35.1部(1
68.4g)、脱塩水266部を仕込み、攪拌しながら窒素気流下で90℃に昇温した。
その後、攪拌を続けたまま下記のモノマー類・乳化剤溶液の混合物を5時間かけて添加した。このモノマー類・乳化剤水溶液の混合物を滴下開始した時間を重合開始とし、下記の開始剤水溶液を重合開始30分後から4.5時間かけて添加し、さらに攪拌下で内温90℃のまま2時間保持した。
スチレン 76.8部
アクリル酸ブチル 23.2部
アクリル酸 1.5部
ヘキサンジオールジアクリレート 0.7部
20%DBS水溶液 1.0部
脱塩水 67.1部
[開始剤水溶液]
10%t−ブチルハイドロパーオキサイド水溶液 15.5部
8%L−(+)アスコルビン酸水溶液 15.5部
重合反応終了後冷却し、乳白色の重合体一次粒子分散液C1を得た。これをナノトラックを用いて測定した体積平均粒径(MV)は246nmであり、重量平均分子量(Mw)は、49,600であった。
攪拌装置(3枚翼)、加熱冷却装置、濃縮装置、及び各原料・助剤仕込み装置を備えた反応器(内容積5リットル)にシリコーンワックス分散液B1 23.0部(103.4g)、20%DBS水溶液0.7重量部、脱塩水319部を仕込み、窒素気流下で90℃に昇温し、攪拌しながら8%t−ブチルハイドロパーオキサイド水溶液3.2部、6%L−(+)アスコルビン酸水溶液3.2部を一括添加した。
その5分後、攪拌を続けたまま下記のモノマー類・乳化剤溶液の混合物の滴下を開始し、5時間かけて添加した。モノマー類・乳化剤溶液の混合物の滴下開始と同時に、下記の開始剤水溶液の滴下も開始し、6時間かけて添加した。更に攪拌しながら、内温90℃のまま1時間保持した。
スチレン 92.5部
アクリル酸ブチル 7.5部
アクリル酸 1.5部
[乳化剤水溶液]
20%DBS水溶液 1.0部
脱塩水 66.7部
8%t−ブチルハイドロパーオキサイド水溶液 18.9部
6%L−(+)アスコルビン酸水溶液 18.9部
重合反応終了後冷却し、乳白色の重合体一次粒子分散液D1を得た。これをナノトラッ
クを用いて測定した体積平均粒径(MV)は288nmであり、重量平均分子量(Mw)は、99,700であった。
攪拌装置(ダブルヘリカル翼)、加熱冷却装置、濃縮装置、及び各原料・助剤仕込み装
置を備えた混合器(内容積2リットル)に重合体一次粒子分散液C1 95部(固形分)(1130g)を仕込み、内温12℃として、20%DBS水溶液0.15部(固形分)を加えて均一に混合した。さらに、第一硫酸鉄の5%水溶液(FeSO4・7H2Oとして0.12部)を5分かけて添加し、5分間攪拌を続けて均一に混合した。続けて、シアン顔料分散液(大日精化社製 EP750)4.4部(固形分)を5分かけて添加して均一に混合した後、脱塩水99.8部を滴下した。この間、内温は12℃に保った。その後、50分かけて内温53℃に昇温し、更に120分かけて55℃まで昇温した。ここでマルチサイザーを用いて体積中位粒径(Dv50)を測定したところ、6.7μmであった。その後、重合体一次粒子分散液D1 5部(固形分)を3分かけて添加してそのまま60分保持し、続いて20%DBS水溶液6部(固形分)を10分かけて添加してから、30分かけて90℃に昇温した。そのまま60分保持し、その後20分かけて30℃まで冷却したスラリーを得た。冷却後の体積中位粒径(Dv50)は7.0μmであり、フロー式粒子分析装置で測定した平均円形度は0.973であった。
その後、再度5種Cの濾紙を用いてアスピレーターにより吸引ろ過し、再度ろ紙上に残った固形物を攪拌機(プロペラ翼)を備え、電気伝導度が1μS/cmのイオン交換水8kgの入った内容積10Lのステンレス容器に移し、50rpmで攪拌する事により均一に分散させ、30分間攪拌したままとした。この工程を5回繰り返したところ、ろ液の電気伝導度は2μS/cm以下となった。
ここで得られたケーキをステンレス製バットに高さ20mmとなる様に敷き詰め、40℃に設定された送風乾燥機内で72時間乾燥する事により、現像用母粒子E1を得た。
協立理工株式会社サンプルミルKR−3内に、現像用母粒子E1 100部を投入し、続いてシリコーンオイルで疎水化処理された体積平均一次粒径0.015μmのシリカ微粒子0.5部とを添加し、攪拌・混合して篩別する事により現像用トナーF1を得た。
<定着試験>
未定着のトナー像を担持した記録紙を用意し、加熱ローラの表面温度を100℃から210℃まで5℃刻みで変化させ、定着ニップ部に搬送し、120mm/secの速度で排出されたときの定着状態を観察した。定着時に加熱ローラにトナーのオフセットあるいは用紙巻き付きが生じず、定着後の記録紙上のトナーが十分に記録紙に接着している温度領域を定着温度領域とする。定着機の加熱ローラは、離型層がPFA(テトラフルオロエチレンーパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)でできており、シリコンオイルの塗布なしで評価した。
現像用トナー10gを内径3cm、高さ6cmの円筒形の容器に入れ、20gの荷重をのせ、50℃40%RHの環境下に24時間放置した後、トナーを容器から取り出し、上から荷重をかけることで凝集の程度を確認した。
○(良好):荷重をかけなくても崩れ、凝集なし。
△(実用可):凝集しているが50g未満の荷重で崩れる。
×(不良):凝集していて50g以上の荷重をかけても崩れない。
トナー0.5gを20ml密閉容器に量り取った後、180℃に設定したオーブンに入
れ5分間加熱した。加熱後、オーブンから取り出し、室温で10分間放冷した。放冷後、蓋を開けて臭気を嗅ぎ、以下の基準に基づいて評価した。
○:・・・の臭気と同等の臭気である
×:・・・の臭気よりも強い臭気である。
Claims (12)
- 重合性単量体を乳化重合させて重合体一次粒子分散液を生成する乳化重合工程、重合体一次粒子分散液に少なくとも着色剤を添加して凝集を起こさせて粒子凝集体を生成する凝集工程、並びに得られた粒子凝集体を熟成する熟成工程を含むトナーの製造方法であって、前記乳化重合工程において、
重合開始剤として有機ハイドロパーオキサイドを使用し、
有機ハイドロパーオキサイドの10時間半減期温度がTH(℃)のとき
乳化重合反応温度がTH−110(℃)以上、かつ、TH−60(℃)以下の温度であることを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。 - 乳化重合反応温度がTH−90(℃)以上の温度であることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
- 前記乳化重合工程における、連鎖移動剤と重合性単量体、多官能性重合単量体のそれぞれの量が下記式(I)で表される関係にあることを特徴とする請求項1または2に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
A/(B+C) ≦ 0.005 (I)
ここで、Aは連鎖移動剤の、Bは重合性単量体の、Cは多官能性重合性単量体の重量を表す。 - 前記有機ハイドロパーオキサイドがt−ブチルハイドロパーオキサイドであることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
- 前記重合開始剤が水溶性還元剤とあわせてレドックス開始系として使用されることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
- 前記水溶性還元剤がアスコルビン酸であることを特徴とする請求項5に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
- 乳化重合工程において連鎖移動剤を使用しないことを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
- 樹脂微粒子を請求項1乃至7の何れか1項に記載の粒子凝集体の表面に付着させる工程を有することを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
- 樹脂微粒子が、乳化重合法で調整されたものであることを特徴とする請求項8に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
- 重合体一次粒子を調製するための乳化重合法において使用する有機ハイドロパーオキサイドと樹脂微粒子を調製する乳化重合において使用する有機ハイドロパーオキサイドとが、同種類の有機ハイドロパーオキサイドであることを特徴とする請求項8に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
- 有機ハイドロパーオキサイドがt−ブチルハイドロパーオキサイドであることを特徴とする請求項10に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
- 請求項8乃至11の何れか1項に記載の方法により製造された静電荷像現像用トナーで
あって、樹脂微粒子のガラス転移温度が、粒子凝集体のガラス転移温度よりも高いことを
特徴とする静電荷像現像用トナー。
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JP2004184719A (ja) * | 2002-12-04 | 2004-07-02 | Canon Inc | トナー、及びその製造方法 |
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