JP2008038677A - ポンプ自動交互運転制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 単一の水位検出センサにより運転制御される2台の水中ポンプを用いて、交互運転の安定化と、目標とする停止水位付近での停止の安定化を図ったポンプ自動交互運転制御システムを提供する。
【解決手段】 両水中ポンプ1A,1Bの各静電容量センサ3A,3Bは、互いに高低差を有して取り付けられる。トリガー水位TA,TBの検出によりカウントが開始される起動用タイマと、トリガー水位TA,TBに下降するまでの水位下降時間を計測する下降時間計測タイマとを備える。水位下降時間を基準として求められた時間の経過後に水中ポンプ1A,1Bを停止する。第2の水中ポンプ1Bが起動するまでに上昇する水位よりも第1の水中ポンプ1Aの静電容量センサ3Aは高い位置にある。第2の水中ポンプ1Bは、トリガー水位TBの検出により開始されるカウントが2回に1回だけ機能する。
【選択図】図1

Description

本発明は、合併浄化槽等の貯留槽内に設置された2台の水中ポンプを交互運転するためのポンプ自動交互運転制御システムに関するものである。
従来、合併浄化槽等の貯留槽内に設置される自動運転型水中ポンプとして、静電容量式の水位検出センサを用いた構造のものがあり、水位検出センサにより起動水位を所定時間継続して検出した際に、水中ポンプが起動され、その後、水位検出センサが起動水位を検出しない状態になれば、一定時間経過後に水中ポンプが停止されるように制御される構造とされていた(例えば、特許文献1参照。)。
そして、貯留槽内にこのような水中ポンプを2台設置し、互いの水中ポンプにおける起動タイミングがずれることにより、自動交互運転が可能とされたシステムがあった。
特開2006−22668号公報
しかしながら、前記特許文献1に開示のようなタイマにより水中ポンプの運転時間が予め一定時間に設定されている制御方法によれば、設置される貯留槽に対する汚水の流入水量の変化で停止水位が大きく変動するおそれがあり、最悪の場合には、水中ポンプがエアロックを起こし、排水機能に支障が生じるおそれもあった。
また、起動水位検出用の水位検出センサと停止水位検出用の水位検出センサをそれぞれ備えた構造の一般的な水中ポンプを用いる構成とすれば、水中ポンプ毎に複数の水位検出センサが必要とされ、コスト高を招く欠点があった。
そこで、本発明は上記問題点に鑑み、単一の水位検出センサにより運転制御される2台の水中ポンプを用いて、交互運転の安定化と、目標とする停止水位付近での停止の安定化を図ったポンプ自動交互運転制御システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するための第1の技術的手段は、水位検出センサによる水位の検出によって運転制御される2台の水中ポンプからなるポンプ自動交互運転制御システムにおいて、前記両水中ポンプにそれぞれ備えられた前記水位検出センサは、互いに高低差を有してそれぞれ取り付けられると共に、それぞれの水中ポンプを制御するタイミングを計るためのトリガー水位の検出位置に取り付けられ、前記水位検出センサによるトリガー水位の検出によりカウントが開始され、予め設定された設定時間経過後に水中ポンプを起動させるための起動用タイマと、水中ポンプの起動によりカウントが開始され、トリガー水位に下降するまでの水位下降時間を計測する下降時間計測タイマとがそれぞれに備えられ、前記下降時間計測タイマにより計測された水位下降時間を基準として、予め設定された停止水位まで水位が下降するのに要する時間を演算し、該演算により求められた時間の経過後に水中ポンプが停止されるようにそれぞれ運転制御され、低い位置に水位検出センサが取り付けられた側の水中ポンプが起動するまでの前記設定時間に上昇する水位よりも高い位置に、他方の水中ポンプの水位検出センサが取り付けられると共に、前記低い位置に水位検出センサが取り付けられた側の水中ポンプは、水位検出センサによるトリガー水位の検出により開始されるカウントが2回に1回だけ機能する構成とされている点にある。
また、前記両水中ポンプの前記水位検出センサの互いの高低差が、前記低い位置に水位検出センサが取り付けられた側の水中ポンプにおける前記起動用タイマの設定時間内に想定される最大流入水量によって上昇する水位差よりも大きく設定されている構造としてもよい。
さらに、上記課題を解決するための第2の技術的手段は、水位検出センサによる水位の検出によって運転制御される2台の水中ポンプからなるポンプ自動交互運転制御システムにおいて、前記両水中ポンプにそれぞれ備えられた前記水位検出センサは、それぞれの水中ポンプを制御するタイミングを計るためのトリガー水位の検出位置に取り付けられ、前記水位検出センサによるトリガー水位の検出によりカウントが開始され、予め設定された設定時間経過後に水中ポンプを起動させるための起動用タイマと、水中ポンプの起動によりカウントが開始され、トリガー水位に下降するまでの水位下降時間を計測する下降時間計測タイマとがそれぞれに備えられ、前記下降時間計測タイマにより計測された水位下降時間を基準として、予め設定された停止水位まで水位が下降するのに要する時間を演算し、該演算により求められた時間の経過後に水中ポンプが停止されるようにそれぞれ運転制御され、一方の前記水中ポンプは水位検出センサによるトリガー水位の検出により開始されるカウントが2回に1回だけ機能する構成とされると共に、この一方の水中ポンプの前記起動用タイマにおける設定時間は、他方の前記水中ポンプよりも先に起動するように、他方の水中ポンプの起動用タイマにおける設定時間よりも短く設定され、前記他方の水中ポンプの起動用タイマにおける設定時間は、想定される最大流入水量状態で前記一方の水中ポンプの起動による水位の下降によって他方の水中ポンプにおけるトリガー水位以下に至るまでの時間よりも長く設定されている点にある。
また、前記一方の水中ポンプに、前記他方の水中ポンプの起動による水位下降時間が過大になったことを前記一方の水中ポンプに備えられた前記水位検出センサにより検出する時間超過判定タイマを備え、該時間超過判定タイマにより前記他方の水中ポンプの起動による水位下降時間が過大になったことが検出された場合に、前記一方の水中ポンプも起動される構造としてもよい。
以上のように、本発明の第1のポンプ自動交互運転制御システムによれば、両水中ポンプにそれぞれ備えられた水位検出センサは、互いに高低差を有してそれぞれ取り付けられると共に、それぞれの水中ポンプを制御するタイミングを計るためのトリガー水位の検出位置に取り付けられ、水位検出センサによるトリガー水位の検出によりカウントが開始され、予め設定された設定時間経過後に水中ポンプを起動させるための起動用タイマと、水中ポンプの起動によりカウントが開始され、トリガー水位に下降するまでの水位下降時間を計測する下降時間計測タイマとがそれぞれに備えられ、下降時間計測タイマにより計測された水位下降時間を基準として、予め設定された停止水位まで水位が下降するのに要する時間を演算し、該演算により求められた時間の経過後に水中ポンプが停止されるようにそれぞれ運転制御され、低い位置に水位検出センサが取り付けられた側の水中ポンプが起動するまでの設定時間に上昇する水位よりも高い位置に、他方の水中ポンプの水位検出センサが取り付けられると共に、低い位置に水位検出センサが取り付けられた側の水中ポンプは、水位検出センサによるトリガー水位の検出により開始されるカウントが2回に1回だけ機能する構成とされているため、水中ポンプの交互運転が安定して得られると共に、設置される貯留槽に対する汚水の流入水量の変化に影響されずに目標とする停止水位付近で安定して停止させることができる。また、各水中ポンプの運転制御に必要とされる水位検出センサがそれぞれ単一でよいため、製造コスト削減も図れる利点がある。
また、両水中ポンプの水位検出センサの互いの高低差が、低い位置に水位検出センサが取り付けられた側の水中ポンプにおける起動用タイマの設定時間内に想定される最大流入水量によって上昇する水位差よりも大きく設定されている構造とすることにより、水中ポンプの交互運転がより安定して得られる利点がある。
さらに、本発明の第2のポンプ自動交互運転制御システムによれば、両水中ポンプにそれぞれ備えられた水位検出センサは、それぞれの水中ポンプを制御するタイミングを計るためのトリガー水位の検出位置に取り付けられ、水位検出センサによるトリガー水位の検出によりカウントが開始され、予め設定された設定時間経過後に水中ポンプを起動させるための起動用タイマと、水中ポンプの起動によりカウントが開始され、前記トリガー水位に下降するまでの水位下降時間を計測する下降時間計測タイマとがそれぞれに備えられ、下降時間計測タイマにより計測された水位下降時間を基準として、予め設定された停止水位まで水位が下降するのに要する時間を演算し、該演算により求められた時間の経過後に水中ポンプが停止されるようにそれぞれ運転制御され、一方の水中ポンプは水位検出センサによるトリガー水位の検出により開始されるカウントが2回に1回だけ機能する構成とされると共に、この一方の水中ポンプの起動用タイマにおける設定時間は、他方の水中ポンプよりも先に起動するように、他方の水中ポンプの起動用タイマにおける設定時間よりも短く設定され、他方の水中ポンプの起動用タイマにおける設定時間は、想定される最大流入水量状態で一方の水中ポンプの起動による水位の下降によって他方の水中ポンプにおけるトリガー水位以下に至るまでの時間よりも長く設定されているため、水中ポンプの交互運転が安定して得られると共に、設置される貯留槽に対する汚水の流入水量の変化に影響されずに目標とする停止水位付近で安定して停止させることができる。また、各水中ポンプの運転制御に必要とされる水位検出センサがそれぞれ単一でよいため、製造コスト削減も図れる利点がある。
また、一方の水中ポンプに、他方の水中ポンプの起動による水位下降時間が過大になったことを一方の水中ポンプに備えられた水位検出センサにより検出する時間超過判定タイマを備え、該時間超過判定タイマにより他方の水中ポンプの起動による水位下降時間が過大になったことが検出された場合に、一方の水中ポンプも起動される構造とすれば、洪水等により想定以上の過大な流入水量になった場合には、2台の水中ポンプが同時運転して最大能力で排水動作を行うことができる利点がある。
以下、本発明の第1の実施形態を図面に基づいて説明すると、図1は合併浄化槽等の貯留槽内に同種の2台の自動運転型の水中ポンプ1A,1Bが設置された構造とされている。そして各水中ポンプ1A,1Bは、それぞれポンプ本体2A,2Bと、設置される貯水槽内の液面高さを検出する水位検出センサとしての静電容量センサ3A,3Bと、静電容量センサ3A,3Bの検出信号に応じてポンプ本体2A,2Bを運転制御するポンプコントローラ4A,4Bとを備えている。
各ポンプ本体2A,2Bは、それぞれモータ部6A,6Bを収容するモータケーシング部7A,7Bと、該モータケーシング部7A,7Bの上部を覆うモータカバー部8A,8Bと、モータケーシング部7A,7Bの下部に配置され、羽根車9A,9Bを収容するポンプケーシング部10A,10Bとを備える。
また、各ポンプケーシング部10A,10Bの下側には、ポンプケーシング部10A,10Bの吸込口を囲繞して、周面に複数の連通開口11A,11Bが形成された筒状の吸込口カバー体12A,12Bがそれぞれ配設され、さらにまた各ポンプケーシング部10A,10Bの一側部の排出部には、それぞれ排水管が適宜接続される構造とされている。
前記各静電容量センサ3A,3Bは、それぞれの水中ポンプ1A,1Bを起動させるタイミングを計るべく、適宜高さ水位であるトリガー水位TA,TBの検出位置に対応して、ポンプ本体2A,2Bの一側部における適宜高さ位置に、それぞれ取付け固定されている。
そして、一方の第1の水中ポンプ1Aの静電容量センサ3Aは、図1や図2に示されるように、センサ本体14Aより一側方突出状に検出電極15Aを備え、センサ本体14A内には、回路構成要素の回路定数で定まる周期で発振または繰り返しパルスを発生する発振回路16Aや、発振回路16Aにおける発振周波数の変化を電流変化に変換する変換回路を備えると共に、発振回路16Aおよび変換回路の電源電流を発振周波数の変化に応じて変化させる電流制御回路17Aが備えられている。そして、検出電極15A付近の水の有無での電流変化を検出することにより、水位Hが検出電極15A位置に達しているかどうかを検出する構成とされている。
また、ポンプコントローラ4Aは、槽内における波立ちの影響を排除すべく、静電容量センサ3Aの検出信号を所定時間間隔で平均化する平均化処理部18Aと、平均化処理部18Aから出力された電流値により水位Hがトリガー水位TAに達しているかどうかを判定する電流値判定部19Aと、電流値判定部19Aから出力される判定信号等に基づき、タイマのカウントやポンプ継続運転時間を演算するタイマ演算部20Aと、タイマ演算部20Aから出力される制御信号に基づき、水中ポンプ1Aを駆動制御するポンプ制御部21Aとを備えている。
即ち、前記タイマ演算部20Aは、トリガー水位TAの検出の判定信号によりカウントが開始され、予め起動時間として設定された設定時間Ma経過後に水中ポンプ1Aを起動させる起動用タイマと、水中ポンプ1Aの起動によりカウントが開始され、トリガー水位TAに下降するまでの水位下降時間Naを計測する下降時間計測タイマとを備え、下降時間計測タイマにより計測された水位下降時間Naを基準として、予め設定された所望の停止水位LLまで水位Hが下降するのに要する時間としての残りのポンプ継続運転時間Paを演算し、このポンプ継続運転時間Paを経過すると停止信号を出力する構成とされている。
次に、図3に示されるフローチャートに基づき、この第1の水中ポンプ1Aの自動運転制御について説明する。
貯留槽内に設置された第1の水中ポンプ1Aにおける静電容量センサ3Aが、水位Hを検出しているかどうかが判断される(ステップS1)。そして、水位Hの未検出状態であれば、第1の水中ポンプ1Aの停止状態が維持される。その後、時間の経過と共に汚水が槽内に流入してくると貯留される汚水の水位Hが漸次上昇していく。
そして、静電容量センサ3Aにより水位Hが検出されるとトリガー水位TAに達したと判断されて、起動用タイマに設定された設定時間Maのカウントが開始され(ステップS2)、その後、設定時間Maが経過したかどうかが判断される(ステップS3)。またこの設定時間Maのカウントが行われている間に、槽内の水位Hは流入する汚水によって漸次上昇していく。
この設定時間Maの経過前においては、静電容量センサ3Aが継続して水位Hを検出しているかどうかが判断され(ステップS4)、水位Hを検出していれば、設定時間Maのカウントが継続される。また、設定時間Maの経過前に水位Hを検出しなくなれば、第1の水中ポンプ1Aの起動が必要なしと判断され、設定時間Maのカウントが解除され、ステップS1に戻る。
そして、この設定時間Maが経過するとポンプ制御部21Aに起動信号が出力され、水中ポンプ1Aが起動されると共に、下降時間計測タイマによる水位下降時間Naのカウントが同時に開始される(ステップS5)。この水中ポンプ1Aの起動時には、水位Hが適宜高さ上昇しており、例えば、図1に示されるような適宜高さの起動水位SLAとなっている。
その後、水中ポンプ1Aの起動により槽内の汚水が排水管を通じて漸次排水され、水位Hが漸次下降していく。そして、静電容量センサ3Aにより水位Hがトリガー水位TAまで下降したかどうか、即ち、静電容量センサ3Aによる水位Hの検出が水位Hの未検出状態になったかどうかが判断され(ステップS6)、水位Hがトリガー水位TAまで下降したことが検出されると、下降時間計測タイマによる水位下降時間Naのカウントが終了し、トリガー水位TAに至るまでの水位下降時間Naが計測される(ステップS7)。
次に、下降時間計測タイマにより計測された水位下降時間Naを基準として、停止水位LLまで水位Hが下降するのに要する残りのポンプ継続運転時間Paを演算により求める(ステップS8)。
このポンプ継続運転時間Paを求める演算式としては、例えば、汚水の単位時間あたりの流入水量をR、水中ポンプ1Aによる単位時間あたりの排水水量をQと仮定すると、設定時間Maが経過するまでに流入する総流入水量と、水中ポンプ1Aの起動後、水位下降時間Naにおいて排水できる総排水水量との関係は、R×Ma=(Q−R)×Naとなる。
従って、この時間帯における流入水量Rが求められる。即ち、
R=Q×Na/(Ma+Na)…(1)となる。
また、槽の断面積をS、トリガー水位TAと停止水位LLとの高低差をLaとすると、水位Hがトリガー水位TAから停止水位LLに至るまでに排水する必要がある総排水水量と、ポンプ継続運転時間Paに排水できる水量との関係は、
S×La=(Q−R)×Pa…(2)となる。
この(2)式の流入水量Rに前記(1)式を代入すると、
Pa=S×La×(Ma+Na)/Q×Ma…(3)となり、ここに(3)式より、ポンプ継続運転時間Paを演算により求めることができる。
そして、水位Hがトリガー水位TA以下になった時点から求められたポンプ継続運転時間Paのカウントが開始され、ポンプ継続運転時間Paが経過したかどうかが判断される(ステップS9)。そして、ポンプ継続運転時間Paが経過すれば、水位Hが下降して停止水位LLに達したと判断され、水中ポンプ1Aの運転が停止され(ステップS10)、ステップS1に戻る。
以上のようにして、第1の水中ポンプ1Aは、水位Hの上下動に連動して、起動・停止の自動運転制御が繰り返される構造とされている。
また、他方の第2の水中ポンプ1Bの静電容量センサ3Bも第1の水中ポンプ1Aの静電容量センサ3Aと同様、図1や図4に示されるように、センサ本体14Bより一側方突出状に検出電極15Bを備え、センサ本体14B内に、発振回路16Bや電流制御回路17Bが備えられている。そして、検出電極15B付近の水の有無での電流変化を検出することにより、水位Hが検出電極15B位置に達しているかどうかを検出する構成とされている。
また、ポンプコントローラ4Bもポンプコントローラ4Aと略同様、静電容量センサ3Bの検出信号を所定時間間隔で平均化する平均化処理部18Bと、平均化処理部18Bから出力された電流値により水位Hがトリガー水位TBに達しているかどうかを判定する電流値判定部19Bと、電流値判定部19Bから出力される判定信号等に基づき、タイマのカウントやポンプ継続運転時間を演算するタイマ演算部20Bと、タイマ演算部20Bから出力される制御信号に基づき、水中ポンプ1Bを駆動制御するポンプ制御部21Bとを備えている。そして、このポンプコントローラ4Bにおいては、特に、電流値判定部19Bから出力されるトリガー水位TBの検出による判定信号が、2回に1回だけ、例えば奇数回目だけタイマ演算部20Bに入力されるように機能する1/2計数部22Bが備えられた構造とされている。
そして、タイマ演算部20Bは前記タイマ演算部20Aと同様、トリガー水位TBの検出の判定信号によりカウントが開始され、予め起動時間として設定された設定時間Mb経過後に水中ポンプ1Bを起動させる起動用タイマと、水中ポンプ1Bの起動によりカウントが開始され、トリガー水位TBに下降するまでの水位下降時間Nbを計測する下降時間計測タイマとを備え、下降時間計測タイマにより計測された水位下降時間Nbを基準として、予め設定された所望の停止水位LLまで水位Hが下降するのに要する時間としての残りのポンプ継続運転時間Pbを演算し、このポンプ継続運転時間Pbを経過すると停止信号を出力する構成とされている。
次に、図5に示されるフローチャートに基づき、この第2の水中ポンプ1Bの自動運転制御について説明する。
貯留槽内に設置された第2の水中ポンプ1Bにおける静電容量センサ3Bが、水位Hを検出しているかどうかが判断される(ステップS11)。そして、水位Hの未検出状態であれば、第2の水中ポンプ1Bの停止状態が維持される。その後、時間の経過と共に汚水が槽内に流入してくると貯留される汚水の水位Hが漸次上昇していく。
そして、静電容量センサ3Bにより水位Hが検出されるとトリガー水位TBに達したと判断されて、電流値判定部19Bからトリガー水位TB検出の判定信号が出力される。この際、1/2計数部22Bでその判定信号が奇数回目かどうかが判断され(ステップS12)、奇数回目であれば、起動用タイマに設定された設定時間Mbのカウントが開始され(ステップS13)。
その後、設定時間Mbが経過したかどうかが判断される(ステップS14)。またこの設定時間Mbのカウントが行われている間に、槽内の水位Hは流入する汚水によって漸次上昇していく。
この設定時間Mbが経過するとポンプ制御部21Bに起動信号が出力され、水中ポンプ1Bが起動されると共に、下降時間計測タイマによる水位下降時間Nbのカウントが同時に開始される(ステップS15)。この水中ポンプ1Bの起動時には、水位Hが適宜高さ上昇しており、例えば、図1に示されるような適宜高さの起動水位SLBとなっている。
その後、水中ポンプ1Bの起動により槽内の汚水が排水管を通じて漸次排水され、水位Hが漸次下降していく。そして、静電容量センサ3Bにより水位Hがトリガー水位TBまで下降したかどうか、即ち、静電容量センサ3Bによる水位Hの検出が水位Hの未検出状態になったかどうかが判断され(ステップS16)、水位Hがトリガー水位TBまで下降したことが検出されると、下降時間計測タイマによる水位下降時間Nbのカウントが終了し、トリガー水位TBに至るまでの水位下降時間Nbが計測される(ステップS17)。
次に、下降時間計測タイマにより計測された水位下降時間Nbを基準として、停止水位LLまで水位Hが下降するのに要する残りのポンプ継続運転時間Pbを演算により求める(ステップS18)。
このポンプ継続運転時間Pbを求める演算式としては、前記ポンプ継続運転時間Paと同様、例えば、汚水の単位時間あたりの流入水量をR、水中ポンプ1Aによる単位時間あたりの排水水量をQと仮定すると、設定時間Mbが経過するまでに流入する総流入水量と、水中ポンプ1Bの起動後、水位下降時間Nbにおいて排水できる総排水水量との関係は、R×Mb=(Q−R)×Nbとなる。
従って、この時間帯における流入水量Rが求められる。即ち、
R=Q×Nb/(Mb+Nb)…(4)となる。
また、槽の断面積をS、トリガー水位TBと停止水位LLとの高低差をLbとすると、水位Hがトリガー水位TBから停止水位LLに至るまでに排水する必要がある総排水水量と、ポンプ継続運転時間Pbに排水できる水量との関係は、
S×Lb=(Q−R)×Pb…(5)となる。
この(5)式の流入水量Rに前記(4)式を代入すると、
Pb=S×Lb×(Mb+Nb)/Q×Mb…(6)となり、ここに(6)式より、ポンプ継続運転時間Pbを演算により求めることができる。
そして、水位Hがトリガー水位TB以下になった時点から求められたポンプ継続運転時間Pbのカウントが開始され、ポンプ継続運転時間Pbが経過したかどうかが判断される(ステップS19)。そして、ポンプ継続運転時間Pbが経過すれば、水位Hが下降して停止水位LLに達したと判断され、水中ポンプ1Bの運転が停止される(ステップS20)。
その後、1/2計数部22Bによるカウント回数に1が加算され(ステップS21)、ステップS11に戻る。
また、ステップS12において、奇数回目でなく、偶数回目であれば、ステップS22に移行して、静電容量センサ3Bによる水位Hの検出がその後に未検出になったかどうかが判断され、未検出状態になれば、トリガー水位TB以下に水位Hが下がったと判断され、1/2計数部22Bによるカウント回数に1加算されて(ステップS21)、水中ポンプ1Bを起動することなく、ステップS11に戻る。
以上のようにして、第2の水中ポンプ1Bは、水位Hの上下動に連動して、2回に1回の間欠的な起動・停止の自動運転制御が繰り返される構造とされている。
さらに、本実施形態においては、両水中ポンプ1A,1Bの各静電容量センサ3A,3Bが互いに高低差Lcを有してそれぞれ取り付けられた構造とされている。即ち、第1の水中ポンプ1Aの静電容量センサ3Aの方が、第2の水中ポンプ1Bの静電容量センサ3Bの方よりも高い位置に取り付けられている。
そして、この高低差Lcは、第2の水中ポンプ1Bにおける起動用タイマの設定時間Mb内に、貯留槽内に流入する水量が想定される最大流入水量で流入した場合に上昇する水位差よりも大きくなるように、設定時間Mbや高低差Lcが適宜設定されている。この際、若干の余裕として適宜水位差Lxを持たせて高低差Lcを設定しておくことが、誤作動防止の観点からより好ましい。
なお、図1における24A,24Bは電源供給用のケーブルである。
本実施形態は以上のように構成されており、時間の経過と共に汚水が槽内に流入して貯留槽内の水位Hが漸次上昇していくと、低い位置に取り付けられた第2の水中ポンプ1Bの静電容量センサ3Bにより水位Hが検出される。そして、水位Hの検出が奇数回目であれば、トリガー水位TBの検出の判定信号がタイマ演算部20Bに入力され、起動用タイマにおける設定時間Mbのカウントが開始される。
そして、設定時間Mbの経過後に第2の水中ポンプ1Bが起動される。この設定時間Mbが経過する間において上昇した水位Hは、第1の水中ポンプ1Aにおけるトリガー水位TAよりも低い位置の起動水位SLBとなっており、第1の水中ポンプ1Aの静電容量センサ3Aは何ら水位Hを検出しない。従って、第1の水中ポンプ1Aは何ら起動されない。
この第2の水中ポンプ1Bの起動により、第2の水中ポンプ1Bは上記の如く駆動制御され、第2の水中ポンプ1Bにより貯留槽内の汚水が排水管を通じて漸次排水されて停止水位LLに至り、第2の水中ポンプ1Bは停止する。
第2の水中ポンプ1Bが停止した後、再び水位Hが上昇し、水位Hがトリガー水位TBになっても、第2の水中ポンプ1Bにおける1/2計数部22Bの機能により、トリガー水位TBの検出の判定信号はタイマ演算部20Bに入力されず、第2の水中ポンプ1Bは起動しない。
その後、さらに水位Hが上昇し、第1の水中ポンプ1Aの静電容量センサ3A位置に達すると、トリガー水位TAに達したことが検出され、トリガー水位TAの検出の判定信号がタイマ演算部20Aに入力され、起動用タイマにおける設定時間Maのカウントが開始される。
そして、設定時間Maの経過後に第1の水中ポンプ1Aが起動される。この第1の水中ポンプ1Aの起動により、第1の水中ポンプ1Aは上記の如く駆動制御され、第1の水中ポンプ1Aにより貯留槽内の汚水が排水管を通じて漸次排水されて停止水位LLに至り、第1の水中ポンプ1Aは停止する。この間に第2の水中ポンプ1Bは水位Hが1回トリガー水位TBを超えて上昇および下降したことを検出し、1/2計数部22Bにおけるカウント数が1加算されて記憶される。
その後、さらに水位Hが第2の水中ポンプ1Bの静電容量センサ3B位置に上昇すると、第2の水中ポンプ1Bは3回目であることを認識し、タイマ演算部20Bによる起動用タイマにおける設定時間Mbのカウントが開始される。
そして、上記同様の繰り返しにより、2台の水中ポンプ1A,1Bは交互に自動運転を行う。
以上のようにして、2台の水中ポンプ1A,1Bの交互運転が安定して得られると共に、水位Hの上昇により静電容量センサ3A,3Bによるそれぞれのトリガー水位TA,TBの検出後、起動用タイマに設定された設定時間Ma,Mbが経過した後、水中ポンプ1A,1Bが起動され、水中ポンプ1A,1Bの起動による排水作用により水位Hが下降してトリガー水位TA,TBに達するまでの水位下降時間Na,Nbを計測し、この計測された水位下降時間Na,Nbを基準として、停止水位LLまで水位Hが下降するのに要するポンプ継続運転時間Pa,Pbを求め、ポンプ継続運転時間Pa,Pbの経過後、水中ポンプ1A,1Bを停止する運転制御であるため、排水量の多い時間帯や排水量の少ない時間帯にかかわらず、その時々の汚水の流入水量に応じて所望の停止水位LLに至るまでの理想的なポンプ継続運転時間Pa,Pbを割り出すことができるため、貯留槽内に対する汚水の流入水量の変化に影響されずに、目標とする停止水位LL付近で安定して停止させることができる利点がある。
従って、水中ポンプ1A,1Bの起動に無駄が無く、エアロックも有効に防止でき、起動頻度や運転時間を最適にすることができるため、水中ポンプ1A,1Bの寿命の向上も図れる利点がある。
また、水中ポンプ1A,1Bの運転制御に際して、必要とされる静電容量センサ3A,3Bがそれぞれ単一でよいため、製造コスト削減も図れる利点がある。
さらに、両水中ポンプ1A,1Bの静電容量センサ3A,3Bの互いの高低差が、低い位置に静電容量センサ3Bが取り付けられた第2の水中ポンプ1Bにおける起動用タイマの設定時間Mb内に想定される最大流入水量によって上昇する水位差よりも大きく設定されているため、水中ポンプ1A,1Bの交互運転がより安定して得られる利点がある。
図6および図7は本発明の第2の実施形態を示しており、前記第1の実施形態と同様構成部分は同一符号を付し、その説明を省略する。
即ち、本実施形態においては、両水中ポンプ1A,1Bにおける各静電容量センサ3A,3Bの取付け位置が略同じ高さ位置(TA=TB)とされており、各水中ポンプ1A,1Bの起動までの起動用タイマにおける設定時間Ma,Mbを互いに相違させることにより、交互運転させる制御とされている。
そして、本実施形態においては、両水中ポンプ1A,1Bの各起動用タイマの設定時間Ma,Mbの関係として、第1の水中ポンプ1Aにおける起動用タイマの設定時間Maの方が、第2の水中ポンプ1Bにおける起動用タイマの設定時間Mbよりも長く(Ma>Mb)設定されている。従って、第2の水中ポンプ1Bの方が先に起動する構成とされている。
しかもこの際、想定される最大流入水量と水中ポンプ1A,1Bの排水能力との関係から、第1の水中ポンプ1Aにおける起動用タイマの設定時間Maは、第2の水中ポンプ1Bにおける起動用タイマの設定時間Mbと、想定される最大流入水量状態で、第2の水中ポンプ1Bの起動後、水位Hがトリガー水位TB以下、即ちトリガー水位TA以下になるまでの水位下降時間Nbとの合計よりも長く(Ma>Mb+Nb)設定されている。従って、第1の水中ポンプ1Aが起動する前に水位Hがトリガー水位TA以下になり、起動用タイマのカウントが解除され、再び水位Hが上昇するのを待つため、第1の水中ポンプ1Aは起動しない構成とされている。
また、本実施形態においては、第2の水中ポンプ1Bにおける1/2計数部22Bは、特に、電流値判定部19Bから出力されるトリガー水位TBの検出による判定信号を、2回に1回だけ、例えば奇数回目だけトリガー水位TBの検出による判定信号をタイマ演算部20Bに出力し、偶数回目においては時間超過を判定するための超過判定開始信号をタイマ演算部20Bに出力するように機能する構造とされている。
そして、タイマ演算部20Bはこの超過判定開始信号が入力されると、タイマ演算部20Bに時間超過判定タイマとして予め設定されている判定設定時間Mcのカウントを開始し、この判定設定時間Mc経過後においても、水位Hがトリガー水位TB以上であれば、第2の水中ポンプ1Bを起動し、判定設定時間Mc経過前にトリガー水位TB以下に下がれば、カウントを解除するように構成されている。
この判定設定時間Mcは、第1の水中ポンプ1Aにおける起動用タイマの設定時間Maと、想定される最大流入水量状態で、第1の水中ポンプ1Aの起動後、水位Hがトリガー水位TA以下、即ちトリガー水位TB以下になるまでの水位下降時間Naとの合計よりも長い(Mc>Ma+Na)適宜時間に設定されている。
次に、両水中ポンプ1A,1Bの自動運転制御について説明すると、第1の水中ポンプ1Aは前記第1の実施形態と同様、図3に示されるフローチャートに基づき運転制御され、第2の水中ポンプ1Bは、図7に示されるフローチャートに基づき運転制御される。
即ち、第2の水中ポンプ1Bにおいては、貯留槽内に設置された第2の水中ポンプ1Bにおける静電容量センサ3Bが、水位Hを検出しているかどうかが判断される(ステップS31)。そして、水位Hの未検出状態であれば、第2の水中ポンプ1Bの停止状態が維持される。その後、時間の経過と共に汚水が槽内に流入してくると貯留される汚水の水位Hが漸次上昇していく。
そして、静電容量センサ3Bにより水位Hが検出されるとトリガー水位TBに達したと判断されて、電流値判定部19Bからトリガー水位TB検出の判定信号が出力される。この際、1/2計数部22Bでその判定信号が奇数回目かどうかが判断され(ステップS32)、奇数回目であれば、起動用タイマに設定された設定時間Mbのカウントが開始され(ステップS53)。
その後、設定時間Mbが経過したかどうかが判断される(ステップS34)。またこの設定時間Mbのカウントが行われている間に、槽内の水位Hは流入する汚水によって漸次上昇していく。
この設定時間Mbが経過するとポンプ制御部21Bに起動信号が出力され、水中ポンプ1Bが起動されると共に、下降時間計測タイマによる水位下降時間Nbのカウントが同時に開始される(ステップS35)。この水中ポンプ1Bの起動時には、水位Hが適宜高さ上昇しており、例えば、図6に示されるような適宜高さの起動水位SLBとなっている。
その後、水中ポンプ1Bの起動により槽内の汚水が排水管を通じて漸次排水され、水位Hが漸次下降していく。そして、静電容量センサ3Bにより水位Hがトリガー水位TBまで下降したかどうか、即ち、静電容量センサ3Bによる水位Hの検出が水位Hの未検出状態になったかどうかが判断され(ステップS36)、水位Hがトリガー水位TBまで下降したことが検出されると、下降時間計測タイマによる水位下降時間Nbのカウントが終了し、トリガー水位TBに至るまでの水位下降時間Nbが計測される(ステップS37)。
次に、下降時間計測タイマにより計測された水位下降時間Nbを基準として、停止水位LLまで水位Hが下降するのに要する残りのポンプ継続運転時間Pbを演算により求める(ステップS38)。
このポンプ継続運転時間Pbは、前記第1の実施形態と同様の演算式により求めることができる。
そして、水位Hがトリガー水位TB以下になった時点から求められたポンプ継続運転時間Pbのカウントが開始され、ポンプ継続運転時間Pbが経過したかどうかが判断される(ステップS39)。そして、ポンプ継続運転時間Pbが経過すれば、水位Hが下降して停止水位LLに達したと判断され、水中ポンプ1Bの運転が停止される(ステップS30)。
その後、1/2計数部22Bによるカウント回数に1が加算され(ステップS31)、ステップS31に戻る。
また、ステップS32において、奇数回目でなく、偶数回目であれば、判定設定時間Mcのカウントが開始され(ステップS42)、その後、判定設定時間Mcが経過したかどうかが判断される(ステップS43)。
判定設定時間Mcが経過すると、静電容量センサ3Bによる水位Hの検出がその後に未検出になったかどうかが判断され(ステップS44)、未検出状態であれば、トリガー水位TB以下に水位Hが下がったと判断され、1/2計数部22Bによるカウント回数に1加算されて(ステップS41)、水中ポンプ1Bを起動することなく、ステップS31に戻る。
また、ステップS44において、まだ静電容量センサ3Bにより水位Hを検出した状態であれば、時間超過判定タイマの判定設定時間Mcオーバーのため、異常事態と判断されて、ポンプ制御部21Bに起動信号が出力され、水中ポンプ1Bが起動されると共に、下降時間計測タイマによる水位下降時間Ncのカウントが同時に開始される(ステップS45)。
その後、水中ポンプ1Bの起動により槽内の汚水が排水管を通じて漸次排水され、静電容量センサ3Bにより水位Hがトリガー水位TBまで下降したかどうか、即ち、静電容量センサ3Bによる水位Hの検出が水位Hの未検出状態になったかどうかが判断され(ステップS46)、水位Hがトリガー水位TBまで下降したことが検出されると、下降時間計測タイマによる水位下降時間Ncのカウントが終了し、トリガー水位TBに至るまでの水位下降時間Ncが計測される(ステップS47)。
次に、下降時間計測タイマにより計測された水位下降時間Ncを基準として、停止水位LLまで水位Hが下降するのに要する残りのポンプ継続運転時間Pcを演算により求める(ステップS48)。
偶数回目におけるこの場合には、先に第1の水中ポンプ1Aが駆動された状態であり、2台の水中ポンプ1A,1Bで排水する状態となる。従って、第2の水中ポンプ1Bのポンプ継続運転時間Pcを求める演算式としては、例えば、汚水の単位時間あたりの流入水量をR、各水中ポンプ1A,1Bによる単位時間あたりの排水水量をQと仮定すると、判定設定時間Mcが経過するまでに流入する総流入水量と、水中ポンプ1Bの起動後、水位下降時間Ncにおいて排水できる総排水水量との関係は、R×Ma+{(R−Q)×(Mc−Ma)}=(2Q−R)×Ncとなる。
従って、この時間帯における流入水量Rが求められる。即ち、
R=Q×(2Nc+Mc−Ma)/(Mc+Nc)…(7)となる。
また、槽の断面積をS、トリガー水位TBと停止水位LLとの高低差をLbとすると、水位Hがトリガー水位TBから停止水位LLに至るまでに排水する必要がある総排水水量と、ポンプ継続運転時間Pbに排水できる水量との関係は、
S×Lb=(2Q−R)×Pc…(8)となる。
この(8)式の流入水量Rに前記(7)式を代入すると、
Pc=S×Lb×(Mc+Nc)/Q×(Mc+Ma)…(9)となり、ここに(9)式より、ポンプ継続運転時間Pcを演算により求めることができる。
そして、水位Hがトリガー水位TB以下になった時点から求められたポンプ継続運転時間Pcのカウントが開始され、ポンプ継続運転時間Pcが経過したかどうかが判断される(ステップS49)。そして、ポンプ継続運転時間Pcが経過すれば、水位Hが下降して停止水位LLに達したと判断され、水中ポンプ1Bの運転が停止される(ステップS50)。
その後、1/2計数部22Bによるカウント回数に1が加算され(ステップS41)、ステップS31に戻る。
本実施形態は以上のように構成されており、通常の想定される最大流入水量以下の流入水量の場合について説明する。
即ち、時間の経過と共に汚水が槽内に流入して貯留槽内の水位Hが漸次上昇していくと、両水中ポンプ1A,1Bの各静電容量センサ3A,3Bによってそれぞれ水位Hが検出される。そして、第2の水中ポンプ1Bによる水位Hの検出が奇数回目であれば、それぞれのトリガー水位TA,TBの検出の判定信号がタイマ演算部20A,20Bに入力され、起動用タイマにおける設定時間Ma,Mbのカウントが開始される。
そして、第2の水中ポンプ1Bの設定時間Maの方が第1の水中ポンプ1Aの設定時間Mbよりも短いため、第2の水中ポンプ1Bが先に起動し、この第2の水中ポンプ1Bの起動により、第1の水中ポンプ1Aの設定時間Maが経過する前に、水位Hはトリガー水位TA以下になるため、第1の水中ポンプ1Aは起動しない。
この第2の水中ポンプ1Bの起動により、第2の水中ポンプ1Bは上記の如く駆動制御され、第2の水中ポンプ1Bにより貯留槽内の汚水が排水管を通じて漸次排水されて停止水位LLに至り、第2の水中ポンプ1Bは停止する。
第2の水中ポンプ1Bが停止した後、再び水位Hが上昇し、水位Hがトリガー水位TA,TBになっても、第2の水中ポンプ1Bにおける1/2計数部22Bの機能により、トリガー水位TBの検出の判定信号はタイマ演算部20Bに入力されず、代わりに超過判定開始信号が入力され、判定設定時間Mcのカウントが開始される。
一方、第1の水中ポンプ1Aにおいては、トリガー水位TAの検出による判定信号がタイマ演算部20Aに入力され、設定時間Maのカウントが開始される。そして、設定時間Maの経過により第1の水中ポンプ1Aが起動し、この第1の水中ポンプ1Aの起動により、第2の水中ポンプ1Bの判定設定時間Mcが経過する前に、水位Hはトリガー水位TA以下になるため、第1の水中ポンプ1Aは起動せず、1/2計数部22Bにおけるカウント数が1加算されて記憶される。
そして、この第1の水中ポンプ1Aの起動により、第1の水中ポンプ1Aは上記の如く駆動制御され、第1の水中ポンプ1Aにより貯留槽内の汚水が排水管を通じて漸次排水されて停止水位LLに至り、第1の水中ポンプ1Aは停止する。
その後、さらに水位Hが第2の水中ポンプ1Bの静電容量センサ3B位置に上昇すると、第2の水中ポンプ1Bは3回目であることを認識し、タイマ演算部20Bによる起動用タイマにおける設定時間Mbのカウントが開始される。
そして、上記同様の繰り返しにより、2台の水中ポンプ1A,1Bは交互に自動運転を行う。
以上のようにして、2台の水中ポンプ1A,1Bの交互運転が安定して得られると共に、水位Hの上昇により静電容量センサ3A,3Bによるそれぞれのトリガー水位TA,TBの検出後、起動用タイマに設定された設定時間Ma,Mbが経過した後、水中ポンプ1A,1Bが起動され、水中ポンプ1A,1Bの起動による排水作用により水位Hが下降してトリガー水位TA,TBに達するまでの水位下降時間Na,Nbを計測し、この計測された水位下降時間Na,Nbを基準として、停止水位LLまで水位Hが下降するのに要するポンプ継続運転時間Pa,Pbを求め、ポンプ継続運転時間Pa,Pbの経過後、水中ポンプ1A,1Bを停止する運転制御であるため、排水量の多い時間帯や排水量の少ない時間帯にかかわらず、その時々の汚水の流入水量に応じて所望の停止水位LLに至るまでの理想的なポンプ継続運転時間Pa,Pbを割り出すことができるため、貯留槽内に対する汚水の流入水量の変化に影響されずに、目標とする停止水位LL付近で安定して停止させることができる利点がある。
従って、水中ポンプ1A,1Bの起動に無駄が無く、エアロックも有効に防止でき、起動頻度や運転時間を最適にすることができるため、水中ポンプ1A,1Bの寿命の向上も図れる利点がある。
また、水中ポンプ1A,1Bの運転制御に際して、必要とされる静電容量センサ3A,3Bがそれぞれ単一でよいため、製造コスト削減も図れる利点がある。
これに対し、洪水等のように流入水量が想定されている最大流入水量以上となって、1台の水中ポンプ1A,1Bの排水能力をオーバーした場合において、第2の水中ポンプ1Bが先に起動していた場合は、図3における前記ステップS4で、第1の水中ポンプ1Aの静電容量センサ3Aは、起動用タイマの設定時間Maが経過しても水位Hの検出状態が継続するため、第1の水中ポンプ1Aも起動されて、2台の水中ポンプ1A,1Bで排水されるようになる。この場合においては、排水時間の最適制御はできないけれども、2台の水中ポンプ1A,1Bによる最大能力での排水動作を行うことができる。
次に、このような1台の水中ポンプ1A,1Bの排水能力をオーバーした場合で、第1の水中ポンプ1Aが先に起動していた場合は、図7における前記ステップS44において、まだ静電容量センサ3Bにより水位Hを検出した状態が継続するため、第2の水中ポンプ1Bも起動されて、2台の水中ポンプ1A,1Bで排水されるようになる。この場合は前述の(9)式により、ポンプ継続運転時間Pcを求めることができ、これにより第1の水中ポンプ1Aが先に起動していた場合では、水位Hがトリガー水位TA,TB以下になった時点からポンプ継続運転時間Pcだけ第2の水中ポンプ1Bを継続運転するように制御することにより、想定以上の過大な流入水量になった場合でも第2の水中ポンプ1Bについては最適な排水制御が行える。この場合、第1の水中ポンプ1Aについては排水時間の最適制御はできないけれども、2台の水中ポンプ1A,1Bによる最大能力での排水動作を行うことができる。
以上のように、洪水等で想定以上の過大な流入水量になった場合には、2台の水中ポンプ1A,1Bが同時に運転されて最大能力での排水動作が発揮できる利点がある。
なお、上記実施形態において、静電容量センサ3A,3Bをモータカバー部8A,8Bの上部一側部や下部一側部に取付け固定した構造を示しているが、ポンプ本体2A,2Bに装着された取付けロッド等に高さ調整自在に取付ける構造であってもよく、実施形態の検出位置に何ら限定されない。
また、水位検出センサとして静電容量センサ3A,3Bを採用した構造を示しているが、従来より採用されている電極式センサやフロートスイッチであってもよい。この際、フロートスイッチにおいては、水位Hの上昇時の検出位置と水位Hの下降時の検出位置をそれぞれのタイミングを計るためのトリガー水位とすればよい。
本発明の第1の実施形態にかかる側断面説明図である。 同第1の水中ポンプにおける制御ブロック図である。 同第1の水中ポンプにおける運転制御のフローチャートである。 同第2の水中ポンプにおける制御ブロック図である。 同第2の水中ポンプにおける運転制御のフローチャートである。 第2の実施形態にかかる側断面説明図である。 同第2の水中ポンプにおける運転制御のフローチャートである。
符号の説明
1A,1B 水中ポンプ
2A,2B ポンプ本体
3A,3B 静電容量センサ
4A,4B ポンプコントローラ

Claims (4)

  1. 水位検出センサによる水位の検出によって運転制御される2台の水中ポンプからなるポンプ自動交互運転制御システムにおいて、
    前記両水中ポンプにそれぞれ備えられた前記水位検出センサは、互いに高低差を有してそれぞれ取り付けられると共に、それぞれの水中ポンプを制御するタイミングを計るためのトリガー水位の検出位置に取り付けられ、
    前記水位検出センサによるトリガー水位の検出によりカウントが開始され、予め設定された設定時間経過後に水中ポンプを起動させるための起動用タイマと、水中ポンプの起動によりカウントが開始され、トリガー水位に下降するまでの水位下降時間を計測する下降時間計測タイマとがそれぞれに備えられ、
    前記下降時間計測タイマにより計測された水位下降時間を基準として、予め設定された停止水位まで水位が下降するのに要する時間を演算し、該演算により求められた時間の経過後に水中ポンプが停止されるようにそれぞれ運転制御され、
    低い位置に水位検出センサが取り付けられた側の水中ポンプが起動するまでの前記設定時間に上昇する水位よりも高い位置に、他方の水中ポンプの水位検出センサが取り付けられると共に、前記低い位置に水位検出センサが取り付けられた側の水中ポンプは、水位検出センサによるトリガー水位の検出により開始されるカウントが2回に1回だけ機能する構成とされていることを特徴とするポンプ自動交互運転制御システム。
  2. 請求項1に記載のポンプ自動交互運転制御システムにおいて、
    前記両水中ポンプの前記水位検出センサの互いの高低差が、前記低い位置に水位検出センサが取り付けられた側の水中ポンプにおける前記起動用タイマの設定時間内に想定される最大流入水量によって上昇する水位差よりも大きく設定されていることを特徴とするポンプ自動交互運転制御システム。
  3. 水位検出センサによる水位の検出によって運転制御される2台の水中ポンプからなるポンプ自動交互運転制御システムにおいて、
    前記両水中ポンプにそれぞれ備えられた前記水位検出センサは、それぞれの水中ポンプを制御するタイミングを計るためのトリガー水位の検出位置に取り付けられ、
    前記水位検出センサによるトリガー水位の検出によりカウントが開始され、予め設定された設定時間経過後に水中ポンプを起動させるための起動用タイマと、水中ポンプの起動によりカウントが開始され、トリガー水位に下降するまでの水位下降時間を計測する下降時間計測タイマとがそれぞれに備えられ、
    前記下降時間計測タイマにより計測された水位下降時間を基準として、予め設定された停止水位まで水位が下降するのに要する時間を演算し、該演算により求められた時間の経過後に水中ポンプが停止されるようにそれぞれ運転制御され、
    一方の前記水中ポンプは水位検出センサによるトリガー水位の検出により開始されるカウントが2回に1回だけ機能する構成とされると共に、この一方の水中ポンプの前記起動用タイマにおける設定時間は、他方の前記水中ポンプよりも先に起動するように、他方の水中ポンプの起動用タイマにおける設定時間よりも短く設定され、
    前記他方の水中ポンプの起動用タイマにおける設定時間は、想定される最大流入水量状態で前記一方の水中ポンプの起動による水位の下降によって他方の水中ポンプにおけるトリガー水位以下に至るまでの時間よりも長く設定されていることを特徴とするポンプ自動交互運転制御システム。
  4. 請求項3に記載のポンプ自動交互運転制御システムにおいて、
    前記一方の水中ポンプに、前記他方の水中ポンプの起動による水位下降時間が過大になったことを前記一方の水中ポンプに備えられた前記水位検出センサにより検出する時間超過判定タイマを備え、該時間超過判定タイマにより前記他方の水中ポンプの起動による水位下降時間が過大になったことが検出された場合に、前記一方の水中ポンプも起動されることを特徴とするポンプ自動交互運転制御システム。
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