JP2008037321A - 電動パワーステアリング制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ハンドルの端当て状態やステアリング機構のロック状態の継続時の保舵力を高め、舵取り車輪の据え切り状態が維持しやすく、かつ、端当てやロック状態でのモータ等の発熱を抑え、消費電力も低減可能な電動パワーステアリング制御装置を提供すること。
【解決手段】ハンドル1の操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段24と、操舵トルク方向を検出する操舵方向検出手段24と、ハンドルの端当て状態、又はステアリング機構3のラック軸のロック状態を検出する端当て・ロック状態検出手段24と、端当て状態又はロック状態となり、かつ操舵トルク方向と端当て・ロック方向とが同一となる第1の状態が検出された場合に、モータ6に制動力を発生させるようにモータ駆動回路26を制御するモータ制動制御手段24と、第1の状態が解除された場合にモータ6の制動状態を解除する制動状態解除手段24とを装備する。
【選択図】 図2
【解決手段】ハンドル1の操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段24と、操舵トルク方向を検出する操舵方向検出手段24と、ハンドルの端当て状態、又はステアリング機構3のラック軸のロック状態を検出する端当て・ロック状態検出手段24と、端当て状態又はロック状態となり、かつ操舵トルク方向と端当て・ロック方向とが同一となる第1の状態が検出された場合に、モータ6に制動力を発生させるようにモータ駆動回路26を制御するモータ制動制御手段24と、第1の状態が解除された場合にモータ6の制動状態を解除する制動状態解除手段24とを装備する。
【選択図】 図2
Description
本発明は電動パワーステアリング制御装置に関し、より詳細には車両に搭載される電動パワーステアリング装置を制御する電動パワーステアリング制御装置に関する。
従来の電動パワーステアリング制御装置は、トルクセンサを通じてハンドルに加えられた操舵トルクを検出し、検出された操舵トルクの大きさに応じた操舵補助力を発生させるための電流をモータに供給し、該モータを駆動させて、ドライバのハンドル操作をアシストする制御を行っている。
トルクセンサは、ハンドルに連結されたステアリングシャフトの入力軸と出力軸との間に介装されたトーションバーのねじれの向きと大きさを検出するものであり、ステアリングシャフトの出力軸側には、ステアリング機構が連結されている。また、ステアリング機構には、ハンドルが中立位置から左右にそれぞれ定める最大操舵角まで回転されたときに、それ以上の舵取り車輪の転舵を阻止するためのストッパが設けられている。
従来、ストッパにより車輪の転舵が阻止された後、さらに、ドライバがハンドルを回そうとすると、トーションバーのねじれが大きくなり、それに伴い操舵トルクの値が増大し、増大した操舵トルクに応じて、モータの目標電流値が大きく設定され、モータに過大な電流が流されてしまうという課題があった。同様な現象は、例えば、舵取り車輪が溝等に落ちて、車輪が転舵できない、すなわち、ステアリング機構のラック軸がロックされた状態で、さらに、ハンドルを回そうとしたときも同様に、モータに過大な電流が流されてしまうという課題があった。
このような課題に対して、下記の特許文献1には、ハンドルの操舵角が予め定める操舵角に達したと判断された時点から、モータ目標電流値を、操舵トルクの増加に応じて予め定める一定の割合で零まで減少させ、零を越えると、前記予め定める割合よりも大きな一定の割合でさらに所定値Irまで減少させるように制御し、所定値Ir以下の範囲では、ハンドルに加えられる操舵トルクと均衡するような反力をモータから発生させるように設定された電動パワーステアリング装置が開示されている。
特許文献1記載の装置では、上記のようにモータ目標電流値が設定されることにより、ハンドルが端当て直前まで回転されていると判断された後、ハンドルが最大操舵角±θmaxに向けてさらに操舵された場合に、その操舵角の増加に応じて、モータの操舵補助力を減少させ、さらには、ハンドルの操作を妨げる方向の反力をモータから発生させる。そして最大操舵角±θmaxまで回転された状態では、ハンドルに加えられる操舵トルクと均衡する反力をモータから発生させ、ハンドルの操舵角が最大操舵角±θmaxに維持される。これにより、ハンドルの操舵角が最大操舵角±θmaxに達した後に、モータに過大な電流が流れることを防止でき、モータの消費電力の低減を図ることができるとしている。
しかしながら、特許文献1記載の装置では、ハンドルが最大操舵角±θmaxまで回転された状態(すなわち、端当て状態)では、ハンドルに加えられる操舵トルクと均衡する反力がモータから発生されており、そのための電流がモータに通電されている。
また通常、ドライバーが、ハンドルを端当てした状態で、さらにハンドルを回す力を加えるのは、復元力によりハンドルが逆回転しようとする力以上の力を加えて、端当て状態を維持したいからであり、このような場合に、ハンドルの操作を妨げる反力がモータから発生されると、端当て状態を維持したいというドライバーの意志に反したアシスト力(すなわち、ハンドルを切り返す方向へのアシスト力)が作用してしまうという課題があった。
特開2002−274408号公報
本発明は上記課題に鑑みなされたものであって、ハンドルの端当て状態やステアリング機構のロック状態が継続している際の保舵力を高めて、舵取り車輪の据え切り状態を維持しやすいものとすることができ、かつ、端当て状態やロック状態でのモータやその駆動回路等の発熱を抑え、消費電力も低減させることができる電動パワーステアリング制御装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために本発明に係る電動パワーステアリング制御装置(1)は、ハンドルの操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、ハンドルの操舵トルク方向を検出する操舵方向検出手段と、ハンドルの端当て状態、又はステアリング機構を構成するラック軸のロック状態を検出する端当て・ロック状態検出手段と、端当て状態又はロック状態となり、かつ操舵トルク方向と端当て・ロック方向とが同一となる第1の状態が検出された場合に、操舵補助トルクを発生するモータに制動力を発生させるようにモータ駆動手段を制御するモータ制動制御手段と、前記第1の状態が解除された場合に、前記モータの制動状態を解除する制動状態解除手段とを備えていることを特徴としている。
上記電動パワーステアリング制御装置(1)によれば、端当て状態又はロック状態となり、かつ操舵トルク方向と端当て・ロック方向とが同一となる第1の状態が検出された場合に、操舵補助トルクを発生するモータに制動力を発生させるようにモータ駆動手段が制御される。したがって、ハンドルの端当て状態やステアリング機構のロック状態が継続している際のハンドルの保舵力を高めることができ、舵取り車輪の据え切り状態が維持しやすくなる。
また、前記モータ制動制御手段により、前記モータに制動力を発生させるようにモータ駆動手段が制御される。例えば、前記モータに制動力を発生させるには、前記モータの端子間を短絡させればよく、前記モータの端子間を短絡させることにより、前記モータへの通電量を減らす(最大、零にする)ことができ、端当て状態やロック状態での前記モータや前記モータ駆動回路等の発熱を抑え、消費電力も低減させることができる。
また、前記制動状態解除手段により、前記第1の状態が解除された場合には、前記モータの制動状態が解除されるので、前記第1の状態が継続している間のみ、上記制御を継続することができ、前記第1の状態の解除後には、通常の制御に復帰させることができ、操舵フィーリングに違和感を与えることのない適切な制御を行うことができる。
以下、本発明に係る電動パワーステアリング制御装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、実施の形態(1)に係る電動パワーステアリング制御装置が採用された電動パワーステアリング装置の概略構成を示したブロック図である。
図中100は車両を示しており、運転者が操舵回転力を与えるハンドル1は、ステアリングシャフト2を介して、ピニオンギヤ及び車輪に連結されたラック軸(図示せず)を含むステアリング機構3に連結されている。
ステアリングシャフト2は、ハンドル側に結合された入力軸2aと、ステアリング機構3側に結合された出力軸2bとに分割されており、入力軸2aと出力軸2bとがトーションバー2cによって連結されている。入力軸2aはハンドルの回転に応じて回転するものであり、この回転方向と回転量とが、操舵角センサ4によって検出され、操舵角センサ4から出力される操舵角信号が、電動パワーステアリング制御装置(以下、ECUと記す)20に入力されるようになっている。
また、トーションバー2cはハンドル1に加えられた操舵トルクに応じてねじれを発生するものであり、このねじれ方向とねじれ量とが、トルクセンサ5を通じて検出されるようになっている。トルクセンサ5は、例えば、入力軸2aと出力軸2bとの回転方向の位置関係の変化に応じて変化する磁気抵抗を検出する磁気式のもので構成することができ、トルクセンサ5から出力される操舵トルク信号が、ECU20に入力され、ECU20にて操舵トルク値と操舵トルク方向とが検出されるようになっている。
また、ECU20には、ハンドル1の操舵に必要な補助駆動力を発生するモータ6が接続されており、モータ6は、ギア機構やボールねじ機構などの駆動力伝達機構7を介して、ステアリングシャフト2の出力軸2bと連結されており、モータ6で発生させた補助駆動力が、出力軸2bに操舵補助トルクとして伝達されるように構成されている。また、モータ6の回転角が、モータ回転角センサ8によって検出され、モータ回転角センサ8から出力されるモータ回転角信号が、ECU20に入力されるようになっている。
また、車輪の回転に伴ってパルス信号を出力するパルス式の車速センサ9が、ECU20に接続され、また、バッテリ10がECU20に接続されており、バッテリ10の電力がECU20を介して各部に供給されるようになっている。
次に、実施の形態(1)に係る電動パワーステアリング制御装置(ECU20)の構成を図2に示したブロック図に基づき説明する。
電動パワーステアリング装置を制御するECU20は、各種センサからの信号を取り込むための入力インターフェース(I/F)21、入力データや演算データ等が一時記録されるRAM22、制御プログラム等が記録されたROM23、ROM23から読み出した制御プログラムに基づいて各部の制御を行うCPU24、CPU24からの制御信号に基づきモータ駆動回路26に駆動信号を出力するプリドライバ25、及びプリドライバ25からの駆動信号に基づきモータ6へ電流を供給するモータ駆動回路26を備えている。
電動パワーステアリング装置を制御するECU20は、各種センサからの信号を取り込むための入力インターフェース(I/F)21、入力データや演算データ等が一時記録されるRAM22、制御プログラム等が記録されたROM23、ROM23から読み出した制御プログラムに基づいて各部の制御を行うCPU24、CPU24からの制御信号に基づきモータ駆動回路26に駆動信号を出力するプリドライバ25、及びプリドライバ25からの駆動信号に基づきモータ6へ電流を供給するモータ駆動回路26を備えている。
また、ECU20は、IGスイッチ11のON後に、バッテリ10からの電源を安定化してCPU24へ供給するための定電圧回路27、モータ6へ供給される電流を検出する電流検出回路28、CPU24からの制御信号に基づきモータ駆動回路26への電源供給をON(通電)/OFF(遮断)するリレー回路29、リレー回路29とモータ駆動回路26との間に介装されたフィルタ回路30、及びCPU24からの制御信号に基づきモータ6への電流供給をON(通電)/OFF(遮断)するリレー回路31を含んで構成されている。
次に、実施の形態(1)に係る電動パワーステアリング制御装置(ECU20)のモータ駆動回路26の構成を図3−1、図3−2を参照して説明する。なお、図3−1は、モータ6としてブラシ付きモータが採用された場合の駆動回路図、図3−2は、モータ6としてブラシレスモータが採用された場合の駆動回路図を示している。
まず、モータ6としてブラシ付きモータが採用された場合のモータ駆動回路26の構成について図3−1に基づき説明する。
フィルタ回路30を構成するコイルLの一端がバッテリ10に接続され、コイルLの他端が、MOS−FET1(図では、FETと略して示す)のドレインと、MOS−FET3のドレインと、フィルタ回路30を構成するコンデンサCの一端とに接続され、コンデンサCの他端はグランドGに接続されている。
フィルタ回路30を構成するコイルLの一端がバッテリ10に接続され、コイルLの他端が、MOS−FET1(図では、FETと略して示す)のドレインと、MOS−FET3のドレインと、フィルタ回路30を構成するコンデンサCの一端とに接続され、コンデンサCの他端はグランドGに接続されている。
MOS−FET1のゲートは、抵抗R1を介してプリドライバ25に接続され、MOS−FET1のソースは、モータ6の端子aと、MOS−FET2のドレインとに接続されている。MOS−FET2のゲートは、抵抗R2を介してプリドライバ25に接続され、MOS−FET2のソースは、抵抗R28を介してグランドGに接続されている。
MOS−FET3のゲートは、抵抗R3を介してプリドライバ25に接続され、MOS−FET3のソースは、モータ6の端子bと、MOS−FET4のドレインとに接続されている。MOS−FET4のゲートは、抵抗R4を介してプリドライバ25に接続され、MOS−FET4のソースは、抵抗R28を介してグランドGに接続されている。
このようにブラシ付きモータが採用された場合のモータ駆動回路26は、4つのMOS−FETを含んで構成されるフルブリッジ(H型ブリッジとも言う)回路で構成され、モータ6の正逆転の他、停止、ブレーキ(制動)の各モードの切り替えが可能となっており、このフルブリッジ回路を介してモータ6がPWM(パルス幅変調)方式で駆動されるようになっている。
次に、モータ6としてブラシレスモータが採用された場合のモータ駆動回路26の構成について図3−2に基づき説明する。
フィルタ回路30を構成するコイルLの一端がバッテリ10に接続され、コイルLの他端が、MOS−FET11のドレインと、MOS−FET13のドレインと、MOS−FET15のドレインと、フィルタ回路30を構成するコンデンサCの一端とに接続され、コンデンサCの他端はグランドGに接続されている。
フィルタ回路30を構成するコイルLの一端がバッテリ10に接続され、コイルLの他端が、MOS−FET11のドレインと、MOS−FET13のドレインと、MOS−FET15のドレインと、フィルタ回路30を構成するコンデンサCの一端とに接続され、コンデンサCの他端はグランドGに接続されている。
MOS−FET11のゲートは、抵抗R1を介してプリドライバ25に接続され、MOS−FET11のソースは、モータ6のU相端子a’と、MOS−FET12のドレインとに接続されている。MOS−FET12のゲートは、抵抗R2を介してプリドライバ25に接続され、MOS−FET12のソースは、抵抗R29を介してグランドGに接続されている。
MOS−FET13のゲートは、抵抗R3を介してプリドライバ25に接続され、MOS−FET13のソースは、モータ6のV相端子b’と、MOS−FET14のドレインとに接続されている。MOS−FET14のゲートは、抵抗R4を介してプリドライバ25に接続され、MOS−FET14のソースは、抵抗R30を介してグランドGに接続されている。
MOS−FET15のゲートは、抵抗R5 を介してプリドライバ25に接続され、MOS−FET15のソースは、モータ6のW相端子c’と、MOS−FET16のドレインとに接続されている。MOS−FET16のゲートは、抵抗R6を介してプリドライバ25に接続され、MOS−FET16のソースは、抵抗R31を介してグランドGに接続されている。
このようにブラシレスモータが採用された場合のモータ駆動回路26は、6つのMOS−FETを含んで構成されるフルブリッジ(H型ブリッジとも言う)回路で構成され、この回路の場合も、モータ6の正逆転の他、停止、ブレーキ(制動)の各モードの切り替えが可能となっており、このフルブリッジ回路を介してモータ6がPWM(パルス幅変調)方式で駆動されるようになっている。
ECU20のCPU24では、トルクセンサ4を通じて検出された操舵トルクや車速センサ9を通じて検出された車速等に基づいて、モータ目標電流値を決定し、操舵補助トルクを発生させるモータ6への通電制御(通常制御)を行うようになっている。
またCPU24は、トルクセンサ5や操舵角センサ4から取り込んだ信号に基づいて、ハンドル1の操舵トルクや操舵トルク方向を検出する機能(操舵トルク検出手段、操舵方向検出手段)と、ハンドル1の端当て状態、又はステアリング機構3を構成するラック軸のロック状態を検出する機能(端当て・ロック状態検出手段)とを備え、端当て状態又はラック軸のロック状態であり、かつ操舵トルク方向と端当て・ロック方向とが同一である状態(第1の状態)が検出された場合に、モータ6に制動力を発生させるようにモータ駆動回路26を制御する機能(モータ制動制御手段)を有し、また、前記第1の状態が解除された場合に、モータ6の制動状態を解除する機能(制動状態解除手段)を備えている。
すなわち、ハンドル1をストッパに当てた端当て状態又はラック軸のロック状態、かつ操舵トルク方向と端当て・ロック方向とが同一の状態(第1の状態)が検出された場合、例えば、モータ駆動回路26として図3−1に示した回路が採用されている場合、CPU24からプリドライバ25に対して、モータ駆動回路26を構成するMOS−FET1とMOS−FET3とをONする一方、MOS−FET2とMOS−FET4とをOFFする制御信号(又は、MOS−FET1とMOS−FET3とをOFFする一方、MOS−FET2とMOS−FET4とをONする制御信号)を出力して、モータ6(ブラシ付きモータ)の端子間を短絡させて、モータ6の回転にブレーキをかけるモード(ブレーキモード)に切り替え、その後、前記第1の状態が解除された場合に、ブレーキモードを解除して、通常制御(正逆転モード)に切り替えるようになっている。
なお、モータ駆動回路26として図3−2に示した回路が採用された場合、前記第1の状態が検出された際に、CPU24からプリドライバ25に対して、モータ駆動回路26を構成するMOS−FET11とMOS−FET13とMOS−FET15とをONする一方、MOS−FET12とMOS−FET14とMOS−FET16とをOFFする制御信号(又は、MOS−FET11とMOS−FET13とMOS−FET15とをOFFする一方、MOS−FET12とMOS−FET14とMOS−FET16とをONする制御信号)を出力して、モータ6(ブラシレスモータ)の端子間を短絡させて、モータ6の回転にブレーキをかけるモード(ブレーキモード)に切り替え、その後、前記第1の状態が解除された場合に、ブレーキモードを解除して、通常制御(正逆転モード)に切り替えることが可能となっている。
なお、ハンドルの端当て状態は、モータ6にブラシ付きモータが採用されている場合、操舵角センサ4により検出される操舵角信号、及び電流検出回路28を通じて検出されるモータ6に供給される電流の積算値を求めることにより検出することができる。また、モータ6にブラシレスモータが採用されている場合は、モータ回転角センサ8により検出される回転数の積算値を求めることにより端当て状態を検出することが可能である。
次に実施の形態(1)に係る電動パワーステアリング制御装置(ECU20)におけるCPU24の行う処理動作を図4に示したフロ−チャ−トに基づいて説明する。なお、本処理動作は、所定時間毎に繰り返し実行される。
まず、ステップS1では、操舵角センサ4、トルクセンサ5、モータ回転角センサ8、車速センサ9等から制御に必要な信号を取り込み、操舵トルク、ハンドル舵角、モータ回転角、車速等の制御に必要な情報を検出し、次のステップS2では、モータ6がブレーキモードに制御されていることを示すフラグFが1であるか否か、すなわち、現在ブレーキモードであるか否かを判断する。
ステップS2において、フラグFが1ではない、すなわち、ブレーキモードではないと判断すればステップS3に進み、ステップS3では、操舵角センサ4により検出されたハンドル操蛇角やモータ電流の積算値に基づいて、端当て状態、又はロック状態が検出されたか否かを判断し、端当て状態又はロック状態が検出されたと判断すればステップS4に進む。
ステップS4では、操舵トルク方向と端当て・ロック方向とが同一方向であるか否かを判断し、操舵トルク方向と端当て・ロック方向とが同一方向であると判断すればステップS5に進み、ステップS5では、フラグFを1にして、次のステップS6では、ブレーキモードに切り替えるための制御信号をプリドライバ25に出力し、プリドライバ25からモータ駆動回路26に駆動信号を出力させて、モータ6に制動力を発生させるブレーキモードに切り替える処理を行い、その後処理を終える。
一方、ステップS3において、端当て状態、及びロック状態のいずれも検出されていないと判断した場合、又はステップS4において、操舵トルク方向と端当て・ロック方向とが同一方向ではないと判断すれば、ステップS7に進み、ステップS7では、通常制御、すなわち、検出された操舵トルクや車速等の制御情報に応じた操舵補助トルクを発生させるようにモータ6への通電制御を行い、その後処理を終える。
一方、ステップS2において、フラグFが1である、すなわち、ブレーキモードであると判断すればステップS8に進み、ステップS8では、操舵角センサ4により検出されたハンドル操蛇角やモータ電流の積算値に基づいて、端当て状態又はロック状態が解除されたか否かを判断し、端当て状態又はロック状態が解除されていないと判断すればステップS9に進む。
ステップS9では、操舵トルク方向と端当て・ロック方向とが同一方向であるか否かを判断し、操舵トルク方向と端当て・ロック方向とが同一方向であると判断すれば、ブレーキモードを継続する処理を行い(ステップS10)、その後処理を終える。
一方、ステップS8において、端当て状態又はロック状態が解除されたと判断した場合、又はステップS9において、操舵トルク方向と端当て・ロック方向とが同一方向ではない(操蛇トルクが0の場合も含む)と判断すればステップS11に進み、ステップS11では、フラグFを0にして、次のステップS12では、ブレーキモードから通常制御に切り替えるための制御信号をプリドライバ25に出力し、プリドライバ25からモータ駆動回路26に駆動信号を出力させて、通常制御に切り替える処理を行い、その後処理を終える。
上記実施の形態(1)に係る電動パワーステアリング制御装置(ECU20)によれば、端当て状態又はロック状態となり、かつ操舵トルク方向と端当て・ロック方向とが同一となる第1の状態が検出された場合に、操舵補助トルクを発生するモータ6に制動力を発生させるようにモータ駆動回路26が制御される。したがって、ハンドル1の端当て状態やステアリング機構3のロック状態が継続している際のハンドル1の保舵力を高めることができ、舵取り車輪の据え切り状態が維持しやすくなる。
また、モータ6に制動力を発生させるようにモータ駆動回路26が制御される、すなわち、フルブリッジ回路から構成されたモータ駆動回路26がブレーキモードに切り替えられる(モータ6の端子間を短絡させる)ので、モータ6への通電量を減らす(零にする)ことができ、端当て状態やロック状態でのモータ6やモータ駆動回路26等の発熱を抑え、消費電力も低減させることができる。
また、第1の状態が解除された場合には、モータ6の制動状態(ブレーキモード)が解除されるので、第1の状態が継続している間のみ、上記制御を継続させることができ、第1の状態の解除後には、通常制御に復帰させることができ、操舵フィーリングに違和感を与えることのない適切な制御を行うことができる。
なお上記実施の形態では、図4に示したステップS8において、端当て状態が解除されたと判断した場合、又はステップS9において、操舵トルク方向と端当て・ロック方向とが同一方向ではない(操蛇トルクが0の場合も含む)と判断すればステップS11へ進むようになっているが、別の実施の形態では、ステップS9とステップS10との間に、操舵トルクが所定値以下になったか否かを判断するステップを挿入し、操舵トルクが所定値以下になったと判断すればステップS11以降の処理(ブレーキモードの解除処理)へ進む一方、操舵トルクが所定値以下になっていないと判断すればステップS10(ブレーキモードの継続処理)へ進む構成としてもよい。
係る構成によれば、操舵トルク方向と端当て・ロック方向とが同一方向であるが、操舵トルクが所定値以下になった、すなわち、これからハンドル1の切り返しが予測される段階で、いち早く通常制御に復帰させることができ、ハンドル1の切り返しが始まった段階で、モータ6に適切な操舵補助力を発生させることができる。
また、さらに別の実施の形態では、図4に示したステップS8の処理の代わりに、ハンドル1の操舵角が所定角度以上変化したか(切り返されたか)否かを判断する処理を挿入し、ハンドル1の操舵角が所定角度以上変化したと判断すればステップS11以降の処理へ進む一方、操舵角が所定角度以上変化していないと判断すればステップS9以降の処理へ進む構成としてもよい。
係る構成によれば、ハンドル11の操舵角が所定角度以上変化した場合、すなわち、ハンドル1の切り返しが確実に実行されたと判断できる段階で、通常制御に復帰させることができ、端当て状態、すなわち、ハンドル1の最大操舵角付近での、微妙なハンドル操作によりブレーキモードへの頻繁な切り替えを防止することができ、操舵フィーリングに違和感を与えないものにすることができる。また、上記した別の実施の形態に係るこれらのステップ(処理)を組み合わせたものにしてもよい。
1 ハンドル
2 ステアリングシャフト
3 ステアリング機構
4 操舵角センサ
5 トルクセンサ
6 モータ
8 モータ回転角センサ
20 ECU(電動パワーステアリング制御装置)
24 CPU
25 プリドライバ
26 モータ駆動回路
2 ステアリングシャフト
3 ステアリング機構
4 操舵角センサ
5 トルクセンサ
6 モータ
8 モータ回転角センサ
20 ECU(電動パワーステアリング制御装置)
24 CPU
25 プリドライバ
26 モータ駆動回路
Claims (4)
- ハンドルの操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、 ハンドルの操舵トルク方向を検出する操舵方向検出手段と、
ハンドルの端当て状態、又はステアリング機構を構成するラック軸のロック状態を検出する端当て・ロック状態検出手段と、
端当て状態又はロック状態となり、かつ操舵トルク方向と端当て・ロック方向とが同一となる第1の状態が検出された場合に、操舵補助トルクを発生するモータに制動力を発生させるようにモータ駆動手段を制御するモータ制動制御手段と、
前記第1の状態が解除された場合に、前記モータの制動状態を解除する制動状態解除手段とを備えていることを特徴とする電動パワーステアリング制御装置。 - 前記モータ駆動手段が、前記モータを正逆転させる正逆転モードの他に制動力を発生させる制動モードへの切替も可能な正逆転回路を含んで構成され、
前記モータ制動制御手段が、前記第1の状態が検出された場合に、前記正逆転回路を前記制動モードへ切り替える制御を行うものであることを特徴とする請求項1記載の電動パワーステアリング制御装置。 - 前記制動状態解除手段が、
前記第1の状態が検出された後、ハンドルに加えられた操舵トルクが所定値以下となった場合に、前記第1の状態が解除されたと判断し、前記モータの制動状態を解除するものであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の電動パワーステアリング制御装置。 - 前記制動状態解除手段が、
前記第1の状態が検出された後、ハンドルの操舵角が所定角度以上変化した場合に、前記第1の状態が解除されたと判断し、前記モータの制動状態を解除するものであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の電動パワーステアリング制御装置。
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JP2006216372A Withdrawn JP2008037321A (ja) | 2006-08-09 | 2006-08-09 | 電動パワーステアリング制御装置 |
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JP (1) | JP2008037321A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010178548A (ja) * | 2009-01-30 | 2010-08-12 | Jtekt Corp | モータ制御装置 |
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JP2013027466A (ja) * | 2011-07-27 | 2013-02-07 | Olympus Medical Systems Corp | 医療装置 |
JP2017112766A (ja) * | 2015-12-17 | 2017-06-22 | 株式会社デンソー | 電力変換装置、および、これを用いた電動パワーステアリング装置 |
WO2018078870A1 (ja) * | 2016-10-31 | 2018-05-03 | 新電元工業株式会社 | 制御装置、および、制御装置の制御方法 |
-
2006
- 2006-08-09 JP JP2006216372A patent/JP2008037321A/ja not_active Withdrawn
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US10606252B2 (en) | 2016-10-31 | 2020-03-31 | Shindengen Electric Manufacturing Co., Ltd. | Control device including one microcomputer for controlling a motor vehicle which may immediately stop rotations of the motor when an abnormal condition occurs |
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Legal Events
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A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20090721 |
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A761 | Written withdrawal of application |
Effective date: 20100329 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 |