JP2008034340A - 燃料電池スタック及びその製造方法、並びに、リアクタースタック及びその製造方法 - Google Patents

燃料電池スタック及びその製造方法、並びに、リアクタースタック及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2008034340A
JP2008034340A JP2006324228A JP2006324228A JP2008034340A JP 2008034340 A JP2008034340 A JP 2008034340A JP 2006324228 A JP2006324228 A JP 2006324228A JP 2006324228 A JP2006324228 A JP 2006324228A JP 2008034340 A JP2008034340 A JP 2008034340A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel cell
precursor
reactor
plate
conductive plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006324228A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5240700B2 (ja
Inventor
Yoshihiro Funahashi
佳宏 舟橋
Toru Shimamori
融 島森
Yoshinobu Fujishiro
芳伸 藤代
Toshio Suzuki
俊男 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Niterra Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NGK Spark Plug Co Ltd, National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST filed Critical NGK Spark Plug Co Ltd
Priority to JP2006324228A priority Critical patent/JP5240700B2/ja
Publication of JP2008034340A publication Critical patent/JP2008034340A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5240700B2 publication Critical patent/JP5240700B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

【課題】燃料電池の位置決めが容易で、例えば高い発電性能等の性能を有するとともに優れたガス拡散性能を有する燃料電池スタック及びその製造方法、並びに、リアクタースタック及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】筒状の内側電極11とその外周面に形成された固体電解質層13とを有する複数の燃料電池部3が平行に配置された燃料電池層状部5を備えるとともに、燃料電池層状部5がその厚み方向にて多孔質導電性セラミックスからなる導電性板状体9により挟まれた燃料電池スタック1であり、固体電解質層13と導電性板状体9との間に燃料電池部3の外側電極7を備えるとともに、導電性板状体9の気体透過係数が5×10-5mlcmcm-2sec-1Pa-1以上である。
【選択図】図2

Description

本発明は、固体電解質の特性を利用して発電を行う燃料電池スタック及びその製造方法、並びに、固体電解質などの特定のイオン、原子、又は分子を透過可能な固体処理層の特性を利用してガスの分離や反応等を行うリアクタースタック及びその製造方法に関するものである。
従来より、燃料電池として、固体電解質(固体酸化物)を用いた固体電解質型燃料電池(固体酸化物型燃料電池:以下SOFCとも記す)が知られている。
このSOFCでは、通常、固体電解質膜(層)の各面に燃料極と空気極とを備えた固体電解質型燃料電池セル(単セル)を、複数個使用している。つまり、固体電解質型燃料電池セルを多数積層してスタックを形成し、燃料極に燃料ガスを供給するとともに、空気極に空気を供給し、燃料(例えば水素)と空気中の酸素とを固体電解質層を介して化学反応させることによって電力を発生させる。
前記固体電解質型燃料電池セルは、自立膜型セルと支持膜型セルとに大別される。このうち、支持膜型セルとしては、燃料極基体の上に固体電解質層が形成された、いわゆるアノードサポート型セルが一般的である。
また、固体電解質型燃料電池セルとしては、板状体以外に、例えば特許文献1に記載の様に、円筒形状の空気極(内側電極)の外側に固体電解質層を形成し、更に固体電解質層の外側に燃料極(外側電極)を形成した円筒体のものが提案されている。
この特許文献1の技術では、外電電極は薄く形成されているが、外側電極は集電のための電流経路として使用しているため、電流を取り出すための経路が長くなり、内部抵抗が大きくなっていた。
それに対して、近年開発されている特許文献2の技術では、外側電極の外周に連続した集電材料である連続固相マトリックスを用いており、集電特性の向上、具体的には内部抵抗の低減が期待できる。
特許3217695号公報 特表2005−518075号公報
しかしながら、前記特許文献2の技術では、連続固相マトリックスのスラリー中に、円筒状の燃料電池を漬けるので、燃料電池の位置決めの精度が悪いという問題があった。
また、集電特性の向上という効果はあるものの、ガス拡散の面では不利になるという問題もあった。つまり、ガス拡散性能が低いと、発電性能が低く、好ましくない。
更に、燃料電池セルと同様なセルを用いてガスの分離や反応を行うリアクターにおいても、燃料電池と同様な問題があった。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、燃料電池の位置決めが容易で、例えば高い発電性能等の性能を有するとともに優れたガス拡散性能を有する燃料電池スタック及びその製造方法、並びに、リアクタースタック及びその製造方法を提供することにある。
a)まず、燃料電池スタック及びその製造方法の各請求項について説明する。
(1)請求項1の発明は、筒状の内側電極とその外周面に形成された固体電解質層とを有する燃料電池部が、複数個並列(例えば平行)に配置された燃料電池層状部を備え、前記燃料電池層状部がその厚み方向にて多孔質導電性セラミックスからなる導電性板状体により挟まれるとともに、前記固体電解質層と導電性板状体との間に前記燃料電池部の外側電極を備えたことを特徴とする燃料電池スタックを要旨とする。
本発明では、複数の筒状の内側電極を並列(例えば平行)に配置した燃料電池層状部を導電性板状体(集電体)にて挟む構造であるので、複数の内側電極を揃えて配置することが容易であり、内側電極の位置決め精度を上げることができる。つまり、スラリー中に燃料電池を漬ける従来技術に比べて、燃料電池の位置決め精度が高いという効果がある。
また、固体電解質層の外側電極の活性を維持しながら、ガスの透過性も確保できる(即ち組織を外側電極と導電性板状体で変えられる)という利点もある。
尚、ここでは、燃料電池部とは、内側電極及び固体電解質層を備えたものであり、それに外側電極を備えたものが燃料電池(セル)である。また、燃料電池部は筒状(好ましくは円筒)であり、その外径としては3mm以下(多角形、楕円などの場合は最大外径)を採用できる。
(2)請求項2の発明では、前記導電性板状体は、その表面に前記燃料電池部が嵌め込まれる複数の平行な溝を備え、前記燃料電池部は、前記溝に嵌め込まれるとともに、前記導電性板状体に挟まれて固定されたことを特徴とする。
本発明では、導電性板状体の表面の複数の平行な溝にそれぞれ燃料電池部を嵌め込み、複数の燃料電池部をその両側から導電性板状体で挟み込むので、燃料電池部をしっかりと固定できる。
(3)請求項3の発明では、導電性板状体は、その気体透過係数が5×10-5mlcmcm-2sec-1Pa-1以上であることを特徴とする。
導電性板状体がこの気体透過係数の場合には、導入されるガスの量が確保され、高集積構造の利点(コンパクトにでき低温の場合でも十分な出力密度が実現できるという利点)が得られる。
つまり、本発明では、導電性板状体は高い気体透過係数を有しており、高集積密度で熱サイクルに強い構造の燃料電池スタックを実現できる。
例えば厚さ1cm程度の立方体状の導電性板状体に保持された円筒状の燃料電池にて2W/cm3の出力密度を達成する場合、図13の斜めの実線で示す様に、導電性板状体のガスの入口側と出口側に0.2MPa以上の差圧を設定し、更に燃料電池の冷却も踏まえて、導入ガスの利用率を30%とした場合には、気体透過係数が5×10-5mlcmcm-2sec-1Pa-1以上であると、導入されて充填されるガスの量が十分であり、上述した高集積構造の利点が得られる。
前記図13は、気体透過係数に対する透過可能なガス量と発電時に必要なガス量との関係を示したものである。即ち、1cm3の立方体セルで2W/cm3を得ることを想定した電流量から計算した空気の必要量と、各気体透過係数のときに透過可能なガス量を示したグラフである。なお、図13の縦軸が単位時間当たりのガス量、横軸が気体透過係数であり、空気の必要量は、立方体セルの冷却も踏まえて空気利用率(Efair)30%にて計算した。
(4)請求項4の発明では、前記導電性板状体は、その気体透過係数が1×10-4mlcmcm-2sec-1Pa-1以上であることを特徴とする。
例えば厚さ1cm程度の立方体状の導電性板状体に保持された円筒状の燃料電池にて2W/cm3の出力密度を達成する場合、図1の斜めの破線で示す様に、導電性板状体のガスの入口側と出口側に0.1MPa以上の差圧を設定し、更に燃料電池の冷却も踏まえて、導入ガスの利用率を30%とした場合には、気体透過係数が1×10-4mlcmcm-2sec-1Pa-1以上であると、導入されて充填されるガスの量が十分であり、上述した高集積構造の利点が得られる。
(5)請求項5の発明では、前記導電性板状体は、その気体透過係数が5×10-4mlcmcm-2sec-1Pa-1以上であることを特徴とする。
例えば厚さ1cm程度の立方体状の導電性板状体に保持された円筒状の燃料電池にて2W/cm3の出力密度を達成する場合、図13の斜めの一点鎖線で示す様に、導電性板状体のガスの入口側と出口側に0.02MPa以上の差圧を設定し、更に燃料電池の冷却も踏まえて、導入ガスの利用率を30%とした場合には、気体透過係数が5×10-4mlcmcm-2sec-1Pa-1以上であると、導入されて充填されるガスの量が十分であり、上述した高集積構造の利点が得られる。
なお、燃料電池スタックにおいては、差圧が小さいほどシステム設計が容易になるので、(システム設計の観点からは)ガス透過係数が大きい方が望ましい。
(6)請求項6の発明は、前記導電性板状体の組織中の粒子が、平均粒子径10〜60μmで、且つ、前記導電性板状体の気孔率が、40〜60%であることを特徴とする。
本発明では、導電性板状体の組織中の粒子が、平均粒子径10〜60μmと粗いので、気体透過係数(従ってガス拡散係数)が高いという効果がある。
よって、外側電極の組織中の粒子の粒径を小さくして電極面積を大きくし、発電性能を高くした場合でも、優れたガス拡散性能を有するので、結果として、一層優れた発電性能を有するという顕著な効果を奏する。
更に、本発明では、気孔率が40%以上であるので、気体透過が十分であり、燃料電池の性能を得ることが容易である。また、気孔率が60%以下であるので、原料に粗大な粒子を用いても、導電性板状体の強度が高いという利点がある。
(7)請求項7の発明は、前記導電性板状体の組織中の粒子が、平均粒子径1〜10μmで、且つ、前記導電性板状体の気孔率が、50〜90%であることを特徴とする。
本発明では、気孔率が50〜90%と高いので、粒子径が1〜10μmでも、優れたガス拡散性能を有する。特に、粒子径を小さくすることにより、(高い気孔率による)高いガス拡散性能を実現できるとともに、導電性板状体に十分な強度が得られるという利点がある。
つまり、本発明では、気孔率が50%以上であるので、十分なガス透過性が得られ、また、気孔率が90%以下であるので、(粒径が小さいこともあり)導電性板状体に十分な強度が得られる。
また、本発明では、導電性板状体の組織中の粒子の粒径と、外側電極の組織中の粒子の粒径との差が小さくなるが(外側電極は発電性能を高めるために通常は導電性板状体より粒径が小さい)、例えば導電性板状体の作成段階において、原材料中に造孔材を導入することにより、本発明の構成を実現できる。
(8)請求項8の発明は、前記導電性板状体は、その気孔の最大孔径が10〜300μmの範囲であり、且つ、各気孔同士の少なくとも一部が連通していることを特徴とする。
本発明では、導電性板状体の気孔の最大孔径が10μm以上であるので、ガス透過性能が高く、また、最大孔径が300μm以下であるので、各燃料電池部の配置間隔を広げる必要がなく、装置をコンパクトにできる。
(9)請求項9の発明は、前記導電性板状体の気孔率と粒子径との関係は、(最大気孔径/100)<平均粒子径<(最大気孔径/4)であることを特徴とする。
本発明では、(最大気孔径/100)<平均粒子径の関係があるので、造孔材などにより形成された穴(気孔)同士が連結し易くなり、ガスの透過性が高い。また、平均粒子径<(最大気孔径/4)の関係があるので、気孔径と粒子径のバランスが良く、十分な強度を確保できる。
(10)請求項10の発明は、前記外側電極の組織中の粒子が、平均粒子径0.1〜2μmであることを特徴とする。
本発明は、外側電極の組織中の粒子の好ましい平均粒子径を例示したものであり、この範囲であれば、電極面積が広く高い電極性能(従って発電性能)を有する。
(11)請求項11の発明は、前記外側電極が、前記固体電解質層と導電性板状体とを接続していることを特徴とする。
本発明では、外側電極が固体電解質層と導電性板状体とを接続しているので、信頼性の高い電気的接続が得られるとともに、スタックの構造を簡易化することができる。
(12)請求項12の発明は、前記内側電極が前記燃料電池部の支持体であり、前記固体電解質層の厚さが30μm以下であることを特徴とする。
本発明は、燃料電池部の構成を例示したものである。本発明では、内側電極が支持体であり、その表面に30μm以下の薄い固体電解質層が形成されているので、固体電解質層
における抵抗を小さくすることができる。
(13)請求項13の発明は、前記燃料電池層状部は、隣り合う前記燃料電池部同士が一体に接続されて、平面状に形成されたものであることを特徴とする。
本発明では、燃料電池部同士が一体に接続された構造であるので、寸法精度が高く、また、取り扱いが容易であり、製造時の作業性が高いという利点がある。
(14)請求項14の発明は、隣り合う前記燃料電池部の内側電極が、導電性を有する連結部を介して一体に接続されたことを特徴とする。
燃料電池部同士が一体に接続された構造を例示したものであり、内側電極が(連結部を介して)一体であるので、電気的接続のための構造を簡易化できるという利点がある。
(15)請求項15の発明は、隣り合う前記燃料電池部の内側電極の壁面部自体が一体に接続されたことを特徴とする。
燃料電池部同士が一体に接続された構造を例示したものであり、内側電極の壁面部が一体であるので、強度が高いという利点がある。
(16)請求項16の発明は、前記請求項1〜15のいずれかに記載の燃料電池スタックの製造方法において、前記内側電極とその表面に形成した固体電解質層からなる燃料電池部前駆体又は燃料電池部前駆体の焼結体を製造する第1工程と、前記多孔質導電性セラミックスの材料からなる導電性板状体前駆体又は導電性板状体前駆体の焼結体を製造する第2工程と、前記燃料電池部前駆体を導電性板状体前駆体で挟んでスタック化、前記燃料電池部前駆体の焼結体を導電性板状体前駆体で挟んでスタック化、前記燃料電池部前駆体を導電性板状体前駆体の焼結体で挟んでスタック化、又は前記燃料電池部前駆体の焼結体を導電性板状体前駆体の焼結体で挟んでスタック化する第3工程と、を備えたことを特徴とする。
本発明は、燃料電池スタックの製造方法を例示したものであり、これにより、容易に燃料電池スタックを製造することができる。
尚、ここで、各前駆体とは、焼成前の成形体を示しており、例えば押出成形後の成形体が挙げられる(尚、仮焼成したものも含まれる)。また、前記第1工程と第2工程の順序は逆でも良い。
(17)請求項17の発明は、前記燃料電池部前駆体と前記導電性板状体前駆体との間、前記燃料電池部前駆体の焼結体と前記導電性板状体前駆体との間、前記燃料電池部前駆体と前記導電性板状体前駆体の焼結体との間、又は前記燃料電池部前駆体の焼成体と前記導電性板状体前駆体の焼成体との間に、前記外側電極の材料を配置して焼成することを特徴とする。
これにより、燃料電池部と導電性板状体との間に(燃料電池部と導電性板状体とが接触した状態で)外側電極を形成することができる。尚、この外側電極は、燃料電池部と導電性板状体とを接合する機能を発揮する。
(18)請求項18の発明は、内側電極前駆体を、押出成形により作製することを特徴とする。
本発明は、内側電極前駆体(内側電極の焼成前の成形体)の形成方法を例示したものである。これにより、大量の内側電極前駆体を容易に製造することができる。尚、この場合の内側電極前駆体は、焼成前の成形体である。
(19)請求項19の発明は、前記導電性板状体前駆体を、押出成形により作製することを特徴とする。
本発明は、導電性板状体前駆体の形成方法を例示したものであり、これにより、大量の導電性板状体前駆体を容易に製造することができる。尚、この場合の導電性板状体前駆体は、焼成前の成形体である。
(20)請求項20の発明は、前記請求項1〜19のいずれかに記載の燃料電池スタックの製造方法において、前記多孔質導電性セラミックスに球状の造孔材を加えた原材料を用いて導電性板状体前駆体を形成し、前記導電性板状体前駆体を焼成することにより、気孔を有する焼結体である前記導電性板状体を製造することを特徴とする。
本発明は、造孔材を用いた製造方法を例示したものである。本発明では、球状の造孔材を用いるので、前記請求項7の発明の様に、高い気孔率の導電性板状体を作製し易く、また、気孔径の制御が容易である。
(21)請求項21の発明では、前記球状の造孔材の前記原材料(多孔質導電性セラミックス材料+造孔材の原料全体)に対する体積比が、60〜90体積%であることを特徴とする。
本発明は、好ましい造孔材の割合を例示したものである。この割合は、前記請求項7の発明を実現するための最適な割合である。
(22)請求項22の発明では、前記導電性板状体前駆体の焼成温度が、1300℃以上であることを特徴とする。
本発明は、好ましい温度範囲を例示したものである。この温度範囲であれば、特に高い導電性が得られるので好適である。
b)以下、燃料電池スタックの各構成について詳細に説明する。
・内側電極及び外側電極は、それぞれ、燃料ガスと接触する燃料極、酸素源となる支燃性ガスと接触する空気極として使用される。
・「燃料極」は、水素源となる燃料ガスと接触し、単セルにおける負電極として機能する。
この燃料極としては、金属(特にNi)粒子とセラミックス粒子からなるサーメットを採用できる。
金属としては、Ni以外に、Cu、Fe、Co、Ag、Pt、Pd、W、Mo、及びこれらの合金等を採用できる。
セラミックスとしては、ジルコニア、YSZ、ScSZ、SDC、GDC、アルミナ、シリカ、チタニアなどが挙げられる。特に、YSZ、ScSZ、SDC、GDCが望ましい。これらは、酸素イオン導電性があり、燃料極の電気化学的活性を高めるからである。
・「空気極」は、酸素源となる支燃性ガスと接触し、単セルにおける正電極として機能する。
空気極の材料としては、固体電解質型燃料電池の使用条件等により適宜選択することができる。この材料としては、例えば金属、金属の酸化物、金属の複合酸化物等を用いることができる。金属としては、Pt、Au、Ag、Pd、Ir、Ru、Ru等の金属又は2種以上の金属を含有する合金が挙げられる。
更に、金属の酸化物としては、例えば、La、Sr、Ce、Co、Mn、Fe等の酸化物(例えば、La23、SrO、Ce23、Co23、MnO2、FeO等)が挙げられる。また、複酸化物としては、La、Pr、Sm、Sr、Ba、Co、Fe、Mn等のうちの少なくとも1種を含有する各種の複合酸化物(例えば、La1-xSrxCoO3系複合酸化物、La1-xSrxFeO3系複合酸化物、La1-xSrxCo1-yFey3系複合酸化物、La1-xSrxMnO3系複合酸化物、Pr1-xBaxCoO3系複合酸化物、Sm1-xSrxCoO3系複合酸化物等)が挙げられる。
・「固体電解質層」としては、YSZ(イットリア安定化ジルコニア)、ScSZ(スカンジア安定化ジルコニア)、SDC(サマリアをドープしたセリア)、GDC(ガドリアをドープしたセリア)、ペロブスカイト系酸化物等が挙げられる。これらは、単一膜でもよいし、2種以上の組成が積層構造となっている多層膜でもよい。多層膜としては、例えばYSZ+SDC膜、YSZ+GDC膜などが挙げられる。
この固体電解質層は、燃料電池の動作時に燃料極に導入される燃料ガス又は空気極に導入される支燃性ガスのうち一方の少なくとも一部をイオンとして移動させることができるイオン伝導性を有する。どのようなイオンを伝導することができるかは特に限定されないが、イオンとしては、例えば、酸素イオン及び水素イオン等が挙げられる。
・多孔質の導電性板状体の構成材料としては、Ag、La、Sr、Mn、Co、Fe、Sm、Ce、Pr、Nd、Ca、Ba、Ni、Mg、Tiのいずれかの元素、又はこれらの元素を1種類以上含む酸化物を採用できる。例えば、La1-xSrxCrO3系材料(外側が燃料極及び空気極のどちらの電極でも可)、La1-xSrxCo1-yFey3系材料(外側が空気極の場合のみ可)、La1-xSrxMnO3系材料(外側が空気極の場合のみ)、Sm1-xSrxCoO3系材料(外側が空気極の場合のみ)等の通気性を有する材料を採用できる。
・「燃料ガス」は、水素、水素源となる炭化水素、水素と炭化水素との混合ガス、及びこれらのガスを所定温度の水中を通過させ加湿した燃料ガス、これらのガスに水蒸気を混合させた燃料ガス等が挙げられる。
炭化水素は特に限定されず、例えば、天然ガス、ナフサ、石炭ガス化ガス等が挙げられる。更に、メタン、エタン、プロパン、ブタン及びペンタン等の炭素数が1〜10、好ましくは1〜7、より好ましくは1〜4の飽和炭化水素、並びにエチレン及びプロピレン等の不飽和炭化水素を主成分とするものが好ましく、飽和炭化水素を主成分とするものが更に好ましい。これらの燃料ガスは1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用することもできる。また、窒素及びアルゴン等の不活性ガスを含有していてもよい。
・「支燃性ガス」は、酸素と他の気体との混合ガス等が挙げられる。また、この混合ガスには80体積%以下の窒素及びアルゴン等の不活性ガスが含有されていてもよい。これらの支燃性ガスのうちでは安全であって、且つ安価であるため空気(約80体積%の窒素が含まれている。)が好ましい。
c)次に、リアクタースタック及びその製造方法の各請求項について説明する。
(23)請求項23の発明は、筒状の内側多孔質セラミックス体とその外周面に形成された特定のイオン、原子、又は分子を透過可能な固体処理層とを有するリアクター部が、複数個並列に配置されたリアクター層状部を備え、前記リアクター層状部がその厚み方向にて多孔質セラミックスからなる板状体により挟まれるとともに、前記固体処理層と板状体との間に外側多孔質セラミックス体を備えたことを特徴とするリアクタースタックを要旨とする。
本発明では、複数の筒状の内側多孔質セラミックス体を並列(例えば平行)に配置したリアクター層状部を板状体にて挟む構造であるので、内側多孔質セラミックス体を揃って配置することが容易であり、内側多孔質セラミックス体の位置決め精度を上げることができる。つまり、スラリー中にリアクターを漬ける従来技術に比べて、リアクターの位置決め精度が高いという利点がある。
尚、ここでは、リアクター部とは、内側多孔質セラミックス体(例えば触媒機能を有する内側電極)及び固体電解質層を備えたものであり、それに外側多孔質セラミックス体(例えば外側電極)を備えたものがリアクター(セル)である。
また、内側多孔質セラミックス体及び外側多孔質セラミックス体として、導電性を有するものを採用する場合には、前記板状体として、前記燃料電池スタックに用いた様な多孔質導電性セラミックスを採用することもできる(以下同様)。
(24)請求項24の発明は、前記外側多孔質セラミックス体の組織中の粒子が、平均粒子径0.1〜2μmであることを特徴とする。
本発明は、外側多孔質セラミックス体の組織中の粒子の好ましい平均粒子径を例示したものであり、この範囲であれば、高いガスの反応や分離の性能を有する。
(25)請求項25の発明は、筒状の内側多孔質セラミックス体とその外周面に形成された特定のイオン、原子、又は分子を透過可能な固体処理層とを有するリアクター部が、複数個並列に配置されたリアクター層状部を備え、前記リアクター層状部がその厚み方向にて多孔質セラミックスからなる板状体により挟まれたことを特徴とするリアクタースタックを要旨とする。
本発明では、複数の筒状の内側多孔質セラミックス体を並列(例えば平行)に配置したリアクター層状部を板状体にて挟む構造であるので、内側多孔質セラミックス体を揃って配置することが容易であり、内側多孔質セラミックス体の位置決め精度を上げることができる。
尚、本発明は、外側多孔質セラミックス体を要しないリアクタースタックである。
(26)請求項26の発明は、前記板状体は、その表面に前記リアクター部が嵌め込まれる複数の平行な溝を備え、前記リアクター部は、前記溝に嵌め込まれるとともに、前記板状体に挟まれて固定されたことを特徴とする。
本発明では、板状体の表面の複数の平行な溝にそれぞれリアクター部を嵌め込み、複数のリアクター部をその両側から板状体で挟み込むので、リアクター部をしっかりと固定できる。
(27)請求項27の発明では、前記板状体は、その気体透過係数が5×10-5mlcmcm-2sec-1Pa-1以上であることを特徴とする。
本発明では、板状体は高い気体透過係数を有しており、高集積密度で熱サイクルに強い構造のリアクタースタックを実現できる。
つまり、前記請求項3の発明と同様に、板状体がこの気体透過係数の場合には(特に板状体のガスの入口側と出口側に0.2MPa以上の差圧を設定したときには)、導入されるガスの量が確保され、高集積構造の利点(コンパクトにでき低温の場合でも十分な反応が実現できるという利点)が得られる。
(28)請求項28の発明では、前記板状体は、その気体透過係数が1×10-4mlcmcm-2sec-1Pa-1以上であることを特徴とする。
前記請求項4の発明と同様に、板状体がこの気体透過係数の場合には(特に板状体のガスの入口側と出口側に0.1MPa以上の差圧を設定したときには)、導入されるガスの量が確保され、高集積構造の利点が得られる。
(29)請求項29の発明では、前記板状体は、その気体透過係数が5×10-4mlcmcm-2sec-1Pa-1以上であることを特徴とする。
前記請求項5の発明と同様に、板状体がこの気体透過係数の場合には(特に板状体のガスの入口側と出口側に0.02MPa以上の差圧を設定したときには)、導入されるガスの量が確保され、高集積構造の利点が得られる。
なお、リアクタースタックにおいては、差圧が小さいほどシステム設計が容易になるので、(システム設計の観点からは)ガス透過係数が大きい方が望ましい。
(30)請求項30の発明では、前記板状体の組織中の粒子が、平均粒子径10〜60μmで、且つ、前記板状体の気孔率が、40〜60%であることを特徴とする。
前記請求項6の発明と同様に、板状体の組織中の粒子が、平均粒子径10〜60μmと粗いので、気体透過係数(従ってガス拡散係数)が高いという効果がある。
よって、外側多孔質セラミックス体の組織中の粒子の粒径を小さくして表面積を大きくし、反応性能を高くした場合でも、優れたガス拡散性能を有するので、結果として、一層優れた反応性能を有するという顕著な効果を奏する。
更に、本発明では、気孔率が40%以上であるので、気体透過が十分であり、リアクターの性能を得ることが容易である。また、気孔率が60%以下であるので、原料に粗大な粒子を用いても、板状体の強度が高いという利点がある。
(31)請求項31の発明では、前記板状体の組織中の粒子が、平均粒子径1〜10μmで、且つ、前記板状体の気孔率が、50〜90%であることを特徴とする。
本発明では、前記請求項7の発明と同様に、気孔率が50〜90%と高いので、粒子径が1〜10μmでも、優れたガス拡散性能を有する。特に、粒子径を小さくすることにより、(高い気孔率による)高いガス拡散性能を実現できるとともに、板状体に十分な強度が得られるという利点がある。
また、本発明は、例えば板状体の作成段階において、原材料中に造孔材を導入することにより実現できる。
(32)請求項32の発明では、前記板状体は、その気孔の最大孔径が10〜300μmの範囲であり、且つ、各気孔同士の少なくとも一部が連通していることを特徴とする。
本発明では、前記請求項8の発明と同様に、板状体の気孔の最大孔径が10μm以上であるので、ガス透過性能が高く、また、最大孔径が300μm以下であるので、各リアクター部の配置間隔を広げる必要がなく、装置をコンパクトにできる。
(33)請求項33の発明では、前記板状体の気孔率と粒子径との関係は、(最大気孔径/100)<平均粒子径<(最大気孔径/4)であることを特徴とする。
本発明では、前記請求項9の発明と同様に、(最大気孔径/100)<平均粒子径の関係があるので、造孔材などにより形成された穴(気孔)同士が連結し易くなり、ガスの透過性が高い。また、平均粒子径<(最大気孔径/4)の関係があるので、気孔径と粒子径のバランスが良く、十分な強度を確保できる。
(34)請求項34の発明は、前記リアクター層状部は、隣り合うリアクター部同士が一体に接続されて、平面状に形成されたものであることを特徴とする。
本発明では、リアクター部同士が一体に接続された構造であるので、寸法精度が高く、また、取り扱いが容易であり、製造時の作業性が高いという利点がある。
(35)請求項35の発明は、隣り合う前記リアクター部の内側多孔質セラミックス体が、連結部を介して一体に接続されたことを特徴とする。
リアクター部同士が一体に接続された構造を例示したものであり、内側多孔質セラミックス体が(連結部を介して)一体であるので、構造を簡易化できるという利点がある。
尚、内側多孔質セラミックス体が内側電極である場合には、連結部は導電性を有する。
(36)請求項36の発明は、隣り合う前記リアクター部の内側多孔質セラミックス体の壁面部自体が一体に接続されたことを特徴とする。
リアクター部同士が一体に接続された構造を例示したものであり、内側多孔質セラミックス体の壁面部が一体であるので、強度が高いという利点がある。
(37)請求項37の発明は、前記請求項23〜36のいずれかに記載のリアクタースタックの製造方法において、前記内側多孔質セラミックス体とその表面に形成した特定のイオン、原子、又は分子を透過可能な固体処理層からなるリアクター部前駆体又はリアクター部前駆体の焼結体を製造する第1工程と、前記多孔質セラミックスの材料からなる板状体前駆体又は板状体前駆体の焼結体を製造する第2工程と、前記リアクター部前駆体を前記板状体前駆体で挟んでスタック化、前記リアクター部前駆体の焼結体を前記板状体前駆体で挟んでスタック化、前記リアクター部前駆体を前記板状体前駆体の焼結体で挟んでスタック化、又は前記リアクター部前駆体の焼結体を前記板状体前駆体の焼結体で挟んでスタック化する第3工程と、を備えたことを特徴とする。
本発明は、リアクタースタックの製造方法を例示したものであり、これにより、容易にリアクタースタックを製造することができる。
尚、ここで、各前駆体とは、焼成前の成形体を示しており、例えば押出成形後の成形体が挙げられる(尚、仮焼成したものも含まれる)。また、前記第1工程と第2工程の順序は逆でも良い。
(38)請求項38の発明は、前記リアクター部前駆体と前記板状体前駆体との間、前
記リアクター部前駆体の焼結体と前記板状体前駆体との間、前記リアクター部前駆体と前記板状体前駆体の焼結体との間、又は前記リアクター部前駆体の焼結体と前記板状体前駆体の焼結体との間に、前記外側多孔質セラミックス体の材料を配置して焼成することを特徴とする。
これにより、リアクター部と板状体との間に(リアクター部と板状体とが接触した状態で)外側多孔質セラミックス体を形成することができる。尚、この外側多孔質セラミックス体は、リアクター部と板状体とを接合する機能を発揮する。
(39)請求項39の発明は、内側多孔質セラミックス体前駆体を、押出成形により作製することを特徴とする。
本発明は、内側多孔質セラミックス体前駆体の形成方法を例示したものである。これにより、大量の内側多孔質セラミックス体前駆体を容易に製造することができる。尚、この場合の内側多孔質セラミックス体前駆体は、焼成前の成形体である。
(40)請求項40の発明は、前記板状体前駆体を、押出形成により形成することを特徴とする。
本発明は、板状体前駆体の形成方法を例示したものであり、これにより、大量の板状体前駆体を容易に製造することができる。尚、この場合の板状前駆体は、焼成前の成形体である。
(41)請求項41の発明は、前記請求項23〜40のいずれかに記載のリアクタースタックの製造方法において、前記多孔質セラミックスに球状の造孔材を加えた原材料を用いて板状体前駆体を形成し、前記板状体前駆体を焼成することにより、気孔を有する焼結体である前記板状体を製造することを特徴とする。
前記請求項20の発明と同様に、本発明は、造孔材を用いた製造方法を例示したものである。本発明では、球状の造孔材を用いるので、前記請求項31の発明の様に、高い気孔率の導電性板状体を作製し易く、また、気孔径の制御が容易である。
(42)請求項42の発明では、前記球状の造孔材の前記原材料に対する体積比が、60〜90体積%であることを特徴とする。
前記請求項21の発明と同様に、本発明は、好ましい造孔材の割合を例示したものである。この割合は、前記請求項31の発明を実現するための最適な割合である。
(43)請求項43の発明では、前記板状体前駆体の焼成温度が、1300℃以上であることを特徴とする。
前記請求項22の発明と同様に、本発明は、好ましい温度範囲を例示したものである。この温度範囲であれば、例えば板状体が導電性を有する場合には、高い導電性が得られるので好適である。
尚、リアクタースタックの各構成については、前記燃料電池スタックの各構成とほぼ同様な構成であるので、簡単に説明する。
・「固体処理層」としては、前記燃料電池スタックで用いる固体電解質と同様な材料を使用できるが、それ以外にも、特定のイオン、原子、又は分子を透過可能な薄膜(固体処理層)を構成する各種の材料を利用できる。例えばパラジウム金属膜やパラジウム・銀合金膜を構成する材料を採用できる。
尚、特定のイオン、原子、又は分子としては、水素や酸素などのイオン、原子、又は分子が挙げられる。
・リアクターの各材料に関しては、リアクター種により異なるため、簡単にまとめることができないが、例えば、NOx浄化用の技術としては、前記燃料電池とまったく同様の材料構成にて、NOx浄化用のリアクターとして動作可能である。
また、例えば、水素製造技術の場合、特定のイオン透過性の薄膜には、水素透過能を有するパラジウム金属、または、パラジウムとPt、Au、Ag、Cu、Niなどのうち少なくとも一元素以上との合金、BaCeO3系のペロブスカイ構造を有する酸化物が考えられる。
・内側多孔質セラミックスや外側多孔質セラミックスには、触媒能を有しないもの、触媒能を有するものいずれを設置することも可能である。触媒能を有するものとしては、天然ガス、ナフサ、石炭ガス化ガス、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタンなど炭化水素化合物を分解可能な材料であれば良く、Ni、Cu、Fe、Co、Ag、Pt、Pd、W、Moおよびこれらの合金などを採用することができる。また、触媒能を有しない材料としては、アルミナ、マグネシア、ジルコニア、チタニア、及び、これらの混合物、化合物などが考えられる。
ここで、触媒能を有しない多孔質セラミックスを使用した場合について、簡易的な改質器にて処理後の一酸化炭素や水素などの混合ガスをリアクターに投入することで、パラジウム系金属薄膜のみで純水素を取り出すリアクターとして効果を発揮する。
・多孔質の板状体の構成材料としては、導電性が必要な場合は、Ag、La、Sr、Mn、Co、Fe、Sm、Ce、Pr、Nd、Ca、Ba、Ni、Mg、Tiのいずれかの元素、又はこれらの元素を1種類以上含む酸化物を採用できる。多孔質の板状体は、電極を用いる場合以外は導電性である必要はなく、アルミナ等の各種の多孔質のセラミックス等を用いることができる。また、多孔質の板状体としては、上記多孔質セラミックスとしてあげた材料の粒子径が異なるものなどを採用することができる。
以下、本発明の実施形態の例(実施例)について説明する。
ここでは、固体電解質型燃料電池(以下単に燃料電池とも記す)スタック及びその製造方法について説明する。
a)まず、本実施例の燃料電池スタックの全体構成について説明する。
図1に示す様に、本実施例の燃料電池スタック1では、多数の円筒状の燃料電池部3がその軸方向に平行に配置されて、左右方向に1列に並んだ燃料電池層状部5が形成されており、この燃料電池層状部5は、図の上下方向に平行に複数層形成されている。
また、燃料電池層状部5は、外側電極(空気極)7を介して導電性板状体(集電体)9により、上下方向から挟まれた状態となっている。つまり、燃料電池層状部5は、外側電極7や導電性板状体9を介して積層された状態となっており、図の上下方向から電気を取り出すことが可能となっており。
詳しくは、図2に示す様に、燃料ガス(例えば水素)に接する円筒状の内側電極(燃料極)11の外周面に、酸素イオン導電性を有する固体電解質層13が形成されて燃料電池部3が構成され、固体電解質層13と接する様に、支燃性ガス(例えば空気中の酸素)に接触する外側電極7が形成されている。この外側電極7は、同図の横1列に配置された他の同様な燃料電池部3(従って各固体電解質層13)の外周面に接触し、他の燃料電池部3と共用されるものである。尚、溝15(図4参照)の中だけに外側電極7を形成する場合には、外側電極7は他の燃料電池部3と共用されない。
前記外側電極7は、各燃料電池部3と導電性板状体9の間に配置されるものであり、導通を確保するとともに、各燃料電池部3と導電性板状体9とを接続(接合)している。
従って、内側電極11と固体電解質層13と外側電極7とから燃料電池(セル)8が構成され、複数箇所(同図では4箇所)に分離した内側電極11及び固体電解質層13からなる燃料電池部3と一体に連続した層状の外側電極7とから燃料電池層状部5が構成されている。尚、燃料電池部3の本数は、説明が容易な様に各図では異なって記載されているが、当然ながら実際には同じ本数(例えば縦10本×横10本=合計100本)である。
このうち、前記燃料電池部3は、図3に示す様に、外径が3mm以下の円筒であり、円筒状の例えば厚み50〜400μmの内側電極11の外表面のうち、その両端を除いて例えば厚み2〜30μmの固体電解質層13で覆ったものである。
また、導電性板状体9は、図4に示す様に、上下両側に、燃料電池部3が嵌め込まれる断面形状が半円状の溝15が平行に形成されたものである。尚、燃料電池スタック1の上端及び下端の導電性板状体9には、1面側のみに溝15が形成されている。
特に、本実施例では、外側電極7の組織(焼結体)の組織の粒子の平均粒子径は、0.1〜2μm(望ましくは0.1〜1μm、更に望ましくは0.3〜0.8μm)であり、非常に微細な粒子から構成されているが、外側電極7の組織(焼結体)の粒子の平均粒子径は、10〜60μm(望ましくは20〜50μm、更に望ましくは30〜50μm)であり、外側電極11より粗大な粒子から構成されている。
そして、上述した燃料電池スタック1では、導電性板状体9を介して、図1のX方向に空気を流し、Y方向に燃料ガスを流すことにより、発電を行うことができる。また、発電された電気は、例えば、内側電極(燃料極)11側の集電を燃料電池部3の両端から、外側電極(空気極)7の側の集電を同図の上下平面から取り出すことができる。
b)次に、前記燃料電池スタック1の製造方法について説明する。
例えば平均粒子径0.1〜2μm(望ましくは0.1〜1μm、更に望ましくは0.3〜0.8μm)のNiO:50重量%、平均粒子径0.1〜2μm(望ましくは0.1〜1μm、更に望ましくは0.3〜0.8μm)のGd0.2Ce0.81.9:39重量%、セルロース系バインダ:7重量%を、乾式ミキサで1時間混合後、水を粉末に対して14外重量%添加して、更に30分混合した。
この混合物を3本ロールに通した後、作成した素地を1晩放置した。
その後、図5に示す様に、前記素地を一軸油圧シリンダ型押し出し成型機21にて、押し出し成形を行った。
また、Gd0.2Ce0.81.9に対し、ブチラール系バインダ:4外重量、メチルエチル
ケトン:100外重量%を加え、24時間混合してスラリー23とし、そのスラリー23中に、前記押し出し成形によって形成した燃料極成形体(即ち内側電極前駆体)25を浸漬した。これによって、燃料極成形体25の表面に固体電解質の被膜27を形成した。
その後、被膜27を形成した燃料極成形体25(即ち燃料電池部前駆体)を、大気中にて1400℃で1時間同時焼成して、燃料電池部3を製造した。
一方、平均粒子径10〜60μm(望ましくは20〜50μm、更に望ましくは30〜50μm)のLa0.6Sr0.4Co0.2Fe0.83(LSCF粉末)93重量%、セルロース系バインダ7重量%を、乾式ミキサで1時間混合後、水を粉末に対して14外重量%添加して、更に30分混合した。
尚、上記LSCF粉末の様な粗大粒子を得る方法としては、LSCF粉末(0.1〜2μm程度)を仮焼成した後、粒度調整して使用する方法、又は、LSCF粉末(0.1〜2μm程度)を転動造粒機やスプレードライなどを用いて球状粒子とし、仮焼後使用する方法がある。
そして、前記混合物を3本ロールに通した後、作成した素地を1晩放置した。
その後、前記素地をスクリュー型押し出し成型機(図示せず)にて、押し出し成形を行った。
次に、この成形体(即ち導電性板状体前駆体)を、大気中にて1200〜1500℃で1〜3時間焼成して、導電性板状体9を製造した。これにより、平均粒子径が大きな導電性板状体9が得られる。
その後、導電性板状体9の表面(燃料電池部3を挟む溝15側の表面)に、外側電極7の電極材料を塗布した。具体的には、平均粒子径0.1〜2μm(望ましくは0.1〜1μm、更に望ましくは0.3〜0.8μm)のLSCF粉末に対して、バインダとしてエチルセルロース:5外重量%、分散剤:1外重量%、ブチルカルビトール:13外重量%を加え、3本ロールにて混合したペースト10をスクリーン印刷にて溝15が埋まるように塗布した。
そして、導電性板状体9の溝15上に、燃料電池部3を設置し、他の導電性板状体9で挟み込み積層した。
その後、大気中で1000℃で2時間焼成し、本実施例の燃料電池スタック1を形成する。尚、最後の焼成により、平均粒子径が導電性板状体9より小さな外側電極7が得られる。
上述した様に製造された燃料電池スタック1は、外側電極7の組織の粒子が0.1〜2μmと小さく粒子が細かいので、電極の表面積が大きい。そのため電気抵抗が小さく、発電性能が優れている。
また、導電性板状体9の組織の粒子が10〜60μmと大きく粒子が粗いので、導電性板状体9内部を空気が通過しやすい。よって、ガス拡散の能力が高いので、その点からも発電性能が向上するという利点がある。
(実験例1)
次に、上述した燃料電池スタックで用いられる導電性板状体の特性、即ち気体透過係数と電気導電率と気孔率とを測定した実験例について説明する。
本実験例では、前記実施例1の導電性板状体と同じ材料(造孔材の無い材料)を用い、同様な製造工程にて試料を作製した。尚、焼成温度は、下記表1に記載の様に、1100〜1400℃の範囲で焼成を行った。
<気体透過係数の測定>
気体透過係数の測定に用いる試料の形状は、直径30mm×厚み1mmの円盤状である。
図6に示した測定治具31中の上下のパッキン33、35の間に、試料37を挟み込み、上方治具39と上方治具41とを図示しないネジにより締め付け、シールする。
パッキン33、35の中央には、直径8mmの丸穴が開いており、下方よりガス圧を加え、上方から抜けて来るガス量を、石鹸膜流量計にて測定した。
また、入口側ガス圧は、0.05〜0.2MPaの範囲で、石鹸膜流量計にて正確な流量を測定できる範囲に調整し、測定した。その結果を、下記表1に記す。
尚、気体透過係数Cは、下記式(1)により求めた。ここで、Fはガス流量(透過気体流量:mlmin-1)、tは試料厚さ(cm)、60は時間(秒)、Aはガス透過面積(試料面積:cm2)、Pは片面より加えたガス圧(入口出口のガス圧差:Pa)である。

気体透過係数C=Ft/60AP・・・(1)

<電気伝導率の測定>
電気伝導率は、縦3mm×横4mm×長さ40mmの柱状の試料を用い、JIS R1661の規定に定められたように電極を取り付けて評価用の試料とした。測定は、600℃の大気中の雰囲気にて、直流電源と電圧計を用いた。具体的には、試料両端から直流電流を印加して、そのときの電圧を記録することで、電流I(A)、電圧E(V)、試料断面積A(cm2)、電圧端子間距離L(cm)から、下記式(2)を用いて、電気伝導率k(Scm-1)を求めた。その結果を、同じく下記表1に記す。

電気伝導率k=IL/EA ・・(2)

<平均粒子径の測定>
平均粒子径は、走査型電子顕微鏡にて、導電性板状体を構成する粒子が100個以上観察できる視野にて観察し、それを平均化して求めた。その結果を、同じく下記表1に記す。なお、下記表1では、焼成後の平均粒子径を示している。
<気孔率の測定>
得られた試料について、乾燥重量W1、水中で15分間以上真空引きして水を含ませた含水重量W2、及び含水した試料の水中重量W3を測定して、下記式(3)により、気孔率Pを求めた。ここでは、水の密度はρw、構成材料の密度はρcである。その結果を、同じく下記表1に記す。

気孔率P={1−(W1×ρw)/((W2−W3)×ρc)}×100・・・(3)
尚、表1(及び下記表2)のハンドリング性とは、手で摘み上げるときの試料の状態のことであり、摘み上げても角が砕けるなど崩れる恐れがない場合を○とし、慎重に摘み上げないと崩れる場合を×とした。
表1から明かな様に、試料No.2〜5では、平均粒子径が10μm以上60μm以下であるので、気体透過係数と電気伝導率と気孔率とが高く、燃料電池の多孔体の集電体として好適であることが分かる。
それに対して、試料No.1では、平均粒子径が2.1μmと小さく、気孔率も38%と低いので、発電に必要となる気体透過量が得ることが難しい。
また、試料No.6、7では、平均粒子径が70μmと粗く、セラミックスの焼結が困難であり、ハンドリングが難しい。なお、サポートをつけなければ気体透過係数や電気伝導率の測定は困難であるので、ここではその測定値は記載していない。
(実験例2)
次に、造孔材を用いて導電性板状体を製造した場合の実験例について説明する。
<試料の作製>
平均粒子径0.1〜11μmのLa0.6Sr0.4Co0.2Fe0.83-δ(LSCF粉末)に、平均粒子径5〜350μmの球状のポリメタクリル酸メチルのビーズ粉末を50〜95体積%混合するとともに、LSCF粉末に対してセルロース系バインダ7重量%を添加し、それを乾式ミキサで1時間混合後、水をLSCF粉末に対して14外重量%添加して、更に30分混合した。
そして、前記混合物を3本ロールに通した後、作成した素地を1晩放置した。
その後、前記素地をスクリュー型押し出し成型機にて、押し出し成形を行った。
次に、この成形体(即ち導電性板状体前駆体)を、大気中にて1200〜1400℃で1時間焼成して、導電性板状体の試料を製造した。
そして、この試料を用いて、以下の測定を行った。
<気体透過係数の測定>
気体透過係数の測定に用いる試料の形状は、直径20mm×厚み2mmの円盤状である。
前記図6と同様な装置を用い、上方よりガス圧を加え、下方から抜けて来るガス量を、石鹸膜流量計にて測定した。
その他は、前記実験例1と同様にして、前記式(1)により、気体透過係数を求めた。その結果を、下記表2に記す。
<電気伝導率の測定>
電気伝導率は、前記実験例1と同様にして、前記式(2)により求めた。その結果を、同じく下記表2に記す。
<平均粒子径の測定>
焼結前の原料粉末の粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定装置により平均粒子径を求めた。また、各試料の焼結後の平均粒子径は、前記実験例1と同様にして求めた。その結果を、同じく下記表2に記す。
<最大気孔径の測定>
最大気孔径は、走査型電子顕微鏡にて、造孔材などにより形成された気孔が20個以上観察できる視野にて、最も大きな気孔を確認し、その孔径を顕微鏡の倍率を上げて求めた。その結果を、同じく下記表2に記す。
<気孔率の測定>
前記実験例1と同様にして、前記式(3)により、気孔率を求めた。その結果を、同じく下記表2に記す。
表2から明かな様に、試料No.1〜11は、請求項7〜9の条件を満たしており、これらの試料の気体透過係数は、発電性能を得るために必要なガス透過量を確保できているので好適である。
試料No.12は、(焼結後の)平均粒子径が1μm未満の試料であるが、この気体透過係数は、気孔率が58%であるにもかかわらず、低い値しか得られていない。この試料に対して電子顕微鏡により組織観察を行ったところ、気孔と気孔とがあまり連通しておらず、よって、細かい粒子径の粒子で構成された導電性板状体は、通気が困難であることが分かった。
試料No.13は、粒子径が11μm以上で気孔率が71%と高いが、この試料は非常にもろくハンドリングが困難であった。これは、粗大な粒子から導電性板状体を作製したために、焼結があまり進まず、なお且つ気孔が多数存在するため、もろくなったと考えられる。
試料No.14は、気孔率が50%未満であり、その気体透過係数から発電性能を得るために十分なガス透過量が確保できないことがわかる。
試料No.15は、気孔率が90%を超えているが、ハンドリングが困難なもろい試料である。
試料No.16は、最大気孔径が300μmを超える試料となっている。この試料は発電性能を得る為の気体透過性能を十分に持っているが、例えば円筒状燃料電池を配列する場合、300μm以上の間隔で円筒状燃料電池を配列しなければならず、サイズが大きくなってしまう。
試料No.17では、気孔径が10μm以下となっているが、気孔率が61%あるにもかかわらず十分な気体透過性能を得ることができていない。電子顕微鏡観察により、気孔径が少ないときは連通孔が生成しにくいことがわかった。
試料No.18は、粒子径が最大気孔径の1/100以下となっているが、気孔率68%にもかかわらず十分な気体透過係数が得られていない。気孔に対し、粒子径が細かすぎ、気孔同士が連通していないことが、電子顕微鏡による組織観察で確認された。
試料No.19においては、最大気孔径17μmに対し、粒子径が10μmである。このとき粒子の大きさに対し、気孔径が小さすぎるためか、もろいハンドリングが困難な試料しかえられなかった。
これらの試料を確認すると、気孔率50〜90%の試料を得るためには、造孔材の添加量が60〜90%必要であることがわかる。
更に試料No.7〜9から、焼成温度を変化させたとき、気体透過係数の変化はわずかであるのに対し、電気伝導率が大きく変化している。これらの結果から、焼成温度が高い方が電気特性の良い試料が得られることがわかった。
次に、実施例2について説明するが、前記実施例1と同様な内容の説明は省略する。
a)まず、本実施例の燃料電池スタックの構成について説明する。
本実施例の燃料電池スタック51(図9参照)は、前記実施例1とほぼ同様なスタック(積層体)である。
特に、本実施例では、前記実施例1の様に、燃料電池部はバラバラに分離しているのではなく、図7に示す様に、燃料電池部53は一体の構造であり、その表面に固体電解質層55が帯状にて一体に形成されている。
詳しくは、図8に示す様に、円筒状の内側電極(燃料極)57が、同様な材料からなる連結部59により、横位一列に一体に形成されている。そして、その一体の内側電極57の外周を取り囲んで固体電解質層55が環状に形成されている。
b)次に、本実施例の燃料電池スタック51の製造方法について説明する。
本実施例の燃料電池スタックの製造方法は、基本的には前記実施例1と同様であるので、簡単に説明する。
図9に示す様に、前記実施例1と同様に作製した素地を、一軸油圧シリンダ型押し出し成型機61にて、押し出し成形を行った。
また、同様に固体電解質の被膜63形成用のスラリー65中に、前記押し出し成形によって形成した(円筒が横方向に連接された)燃料極成形体67を浸漬した。これによって、燃料極成形体67の表面に固体電解質の被膜63を形成した。
その後、被膜63を形成した燃料極成形体67を、同様に焼成して、燃料電池部69を製造した。
一方、前記実施例1と同様にして、導電性板状体71用の素地を、スクリュー型押し出し成型機(図示せず)にて、押し出し成形を行った。
次に、この導電性板状体成形体を、同様に焼成して導電性板状体71を製造した。
その後、導電性板状体71の表面に、同様なペースト73を、スクリーン印刷にて溝75が埋まるように塗布した。
そして、導電性板状体71上に、燃料電池部69の外周の凸部(円筒による凸部)が溝75に嵌り込むように設置し、他の導電性板状体71で挟み込み積層した。
その後、同様に焼成し、本実施例の燃料電池スタック51を形成する。
本実施例においても、前記実施例1と同様な効果を奏するとともに、燃料電池部69がバラバラではなく一体であるので、その取り扱いが容易であるという利点がある。
次に、実施例3について説明するが、前記実施例1と同様な内容の説明は省略する。
本実施例は、前記実施例1、2の燃料電池スタックとは異なり、固体電解質型リアクター(以下単にリアクター(反応器)とも記す)スタックに関するものであるが、その構造は、基本的に、燃料電池スタックとほぼ同様であり、主として、その材料と用途が異なる。
本実施例におけるリアクタースタック(セラミックスリアクター)とは、固体電解質が、ある特定の元素を通過する特性を持ち、透過したガスを用いて反応を促したり、または、複数のガス種の混合物から特定元素を分離したり、反応を目的とするものである。
このリアクタースタックに関しては、リアクタースタックに通電し、強制的に反応・分離を行うものであってもよい。また、通電しなくとも、材料そのものが持つ触媒能やイオン選択性により、反応や分離ができるものであってもよい。
これらは、いずれについても、リアクター内部にガスが効率良く拡散することが重要であるため、反応や分離する方法や、反応させるもの、分離するものの種類を選ばない。
前記リアクタースタックは、以下に述べる様に、NOx浄化技術や、水素製造技術に適用できる。
a)例えばリアクタースタックの内側電極(例えば燃料電池と同様な燃料極)に、ディーゼルエンジン自動車の排ガスを投入し強制的に通電すると、排ガス中に含まれるNOxが電極上で酸素原子を放出するため、浄化することができる。
この場合、リアクタースタックの材料構成として、NOx導入側電極としては、Ni、Ptなどが考えられ、固体電解質としては酸素イオン導電性を有するものであればいずれでも良く ジルコニア系電解質、セリア系電解質、ランタンガレード系電解質いずれであっても良い。対極としては、酸素イオンを酸素化できる電極であれば良く、Pt、Agのほかに、前記燃料電池で用いられる空気極(例えば外側電極)といった組み合わせが考えられる。
従って、本実施例では、前記図1と同様なリアクタースタックを用い、例えば前記図1のX方向に排ガスを供給すると、NOxを含むガスは、リアクターの内側電極により窒素と酸素に分解され、X方向のガス出口においては、NOx量が低下し、分解された窒素を含むガスを取り出すことができる。
b)例えばメタンなどのガスを高温化で水素化可能な触媒(例えば内側電極)を用い、固体電解質層(膜)に水素イオン導電性を有する膜を用いた場合、メタン側と水素取出側にガス差圧をつけることで水素を取り出し可能なリアクタースタックとして使用できる。
このリアクタースタックにおいては、メタンなどを改質する触媒(従って電極)としては、Ni、Cu、Ptなどの金属が考えられ、また、水素透過能を有する固体電解質の薄膜としては、パラジウム金属膜やパラジウムとPt、Au、Ag、Cu、Niなどのうち少なくとも一元素以上との合金、BaCeO3系のペロブスカイ構造を有する電解質を採
用できる。更に、多孔質の板状体としては、アルミナ、ジルコニア、マグネシア、チタニア又はこれらの混合物、および化合物のうちいずれかを採用できる。
この場合、差圧により水素取出しが可能であるため、対極は存在せず、ガス透過性を有した構造でリアクタースタックとして形状が維持できればいずれの材料も可能である。
尚、リアクタースタックと前記実施例1の燃料電池スタック1との構造的な関係を、前記図2で示すと、燃料電池部3、燃料電池層状部5、外側電極7、導電性板状体9、内側電極11、固体電解質層13、燃料電池セル8が、それぞれ、リアクター部、リアクター層状部、外側電極(又は外側多孔質セラミックス体)、多孔質の板状体、内側電極(又は内側多孔質セラミックス体)、固体電解質層(又は固体処理層)、リアクターセルに相当する。
尚、本発明は前記実施例等になんら限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲において種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
(1)例えば図10に示す様に、複数の内側電極81の壁(壁面部)自体が一体となって、板状の燃料電池部83(又はリアクター部)となる構成を採用できる。
(2)また、内側電極と外側電極とを逆にしてもよい。例えばガスの流路を入れ替えて、内側電極を空気極とし、外側電極を燃料極としてもよい。
(3)更に、多数の円筒状の燃料電池部の配列方法としては、前記実施例1の様な、縦横同数の配列以外に、縦横の配列数が異なる方法を採用できる。従って、その場合は、軸方向から見ると、燃料電池スタックは長方形となる。
また、図11に示す様に、燃料電池部91の配列方法としては、前記実施例1の様に、軸方向から見て正方格子状以外に、例えば上下の列で半個づつ位置をずらして千鳥格子状としてもよい。
(4)その上、燃料電池スタックの構造としては、図12に示す様に、多孔質の導電性板状体101の一方の面(同図上方)にのみ、円筒状の燃料電池部103が完全に嵌り込む溝105を設け、一方の面(同図下方)は溝を設けずにフラットとしてもよい。
(5)また、リアクターに関しては、固体処理層として固体電解質を用いたもの以外に、例えば上述したパラジウム金属膜やパラジウム・銀合金膜などを用いたリアクターにも、本発明は適用可能である。
(6)更に、前記実施例3では、多孔質の導電性板状体を用いる例を挙げたが、導電性を必要とないリアクターの場合には、導電性の無い多孔質の板状体(ただし前記実施例3と同様な平均粒子径)を用いることができる。例えばアルミナ、ジルコニア、マグネシア、チアニア、又はこれらの混合物、及び化合物のうちいずれかを用いることができる。
実施例1の固体電解質型燃料電池スタックを示す斜視図である。 図1のA−A断面の一部を拡大して示す断面図である。 実施例1の固体電解質型燃料電池スタックに用いられる燃料電池部を示す斜視図である。 実施例1の固体電解質型燃料電池スタックに用いられる導電性板状体を示す斜視図である。 実施例1の固体電解質型燃料電池スタックの製造方法を示す説明図である。 実験例の実験方法を示す説明図である。 実施例2の固体電解質型燃料電池スタックに用いられる燃料電池部を示す斜視図である。 実施例2に用いられる燃料電池部の断面を拡大して示す断面図である。 実施例2の固体電解質型燃料電池スタックの製造方法を示す説明図である。 その他の燃料電池部の内部電極の断面を示す断面図である。 燃料電池部の他の配列方法を示す説明図である。 燃料電池スタックの他の構成を示す説明図である。 気体透過係数に対する透過可能なガス量と発電時に必要なガス量との関係を示すグラフである。
符号の説明
1…燃料電池スタック
3、91、103…燃料電池部
5…燃料電池層状部
7…空気極(外側電極)
8…燃料電池セル
9、101…導電性板状体
11…燃料極(内側電極)
13…固体電解質層

Claims (43)

  1. 筒状の内側電極とその外周面に形成された固体電解質層とを有する燃料電池部が、複数個並列に配置された燃料電池層状部を備え、
    前記燃料電池層状部がその厚み方向にて多孔質導電性セラミックスからなる導電性板状体により挟まれるとともに、前記固体電解質層と導電性板状体との間に前記燃料電池部の外側電極を備えたことを特徴とする燃料電池スタック。
  2. 前記導電性板状体は、その表面に前記燃料電池部が嵌め込まれる複数の平行な溝を備え、前記燃料電池部は、前記溝に嵌め込まれるとともに、前記導電性板状体に挟まれて固定されたことを特徴とする前記請求項1に記載の燃料電池スタック。
  3. 前記導電性板状体は、その気体透過係数が5×10-5mlcmcm-2sec-1Pa-1以上であることを特徴とする前記請求項1又は2に記載の燃料電池スタック。
  4. 前記導電性板状体は、その気体透過係数が1×10-4mlcmcm-2sec-1Pa-1以上であることを特徴とする前記請求項3に記載の燃料電池スタック。
  5. 前記導電性板状体は、その気体透過係数が5×10-4mlcmcm-2sec-1Pa-1以上であることを特徴とする前記請求項4に記載の燃料電池スタック。
  6. 前記導電性板状体の組織中の粒子が、平均粒子径10〜60μmで、且つ、前記導電性板状体の気孔率が、40〜60%であることを特徴とする前記請求項1〜5のいずれかに記載の燃料電池スタック。
  7. 前記導電性板状体の組織中の粒子が、平均粒子径1〜10μmで、且つ、前記導電性板状体の気孔率が、50〜90%であることを特徴とする前記請求項1〜5のいずれかに記載の燃料電池スタック。
  8. 前記導電性板状体は、その気孔の最大孔径が10〜300μmの範囲であり、且つ、各気孔同士の少なくとも一部が連通していることを特徴とする前記請求項7に記載の燃料電池スタック。
  9. 前記導電性板状体の気孔率と粒子径との関係は、(最大気孔径/100)<平均粒子径<(最大気孔径/4)であることを特徴とする前記請求項7又は8に記載の燃料電池スタック。
  10. 前記外側電極の組織中の粒子が、平均粒子径0.1〜2μmであることを特徴とする前記請求項1〜9のいずれかに記載の燃料電池スタック。
  11. 前記外側電極が、前記固体電解質層と導電性板状体とを接続していることを特徴とする前記請求項1〜10のいずれかに記載の燃料電池スタック。
  12. 前記内側電極が前記燃料電池部の支持体であり、前記固体電解質層の厚さが30μm以下であることを特徴とする前記請求項1〜11のいずれかに記載の燃料電池スタック。
  13. 前記燃料電池層状部は、隣り合う前記燃料電池部同士が一体に接続されて、平面状に形成されたものであることを特徴とする前記請求項1〜12のいずれかに記載の燃料電池スタック。
  14. 隣り合う前記燃料電池部の内側電極が、導電性を有する連結部を介して一体に接続されたことを特徴とする前記請求項13に記載の燃料電池スタック。
  15. 隣り合う前記燃料電池部の内側電極の壁面部自体が一体に接続されたことを特徴とする前記請求項13に記載の燃料電池スタック。
  16. 前記請求項1〜15のいずれかに記載の燃料電池スタックの製造方法において、
    前記内側電極とその表面に形成した固体電解質層からなる燃料電池部前駆体又は燃料電池部前駆体の焼結体を製造する第1工程と、
    前記多孔質導電性セラミックスの材料からなる導電性板状体前駆体又は導電性板状体前駆体の焼結体を製造する第2工程と、
    前記燃料電池部前駆体を導電性板状体前駆体で挟んでスタック化、前記燃料電池部前駆体の焼結体を導電性板状体前駆体で挟んでスタック化、前記燃料電池部前駆体を導電性板状体前駆体の焼結体で挟んでスタック化、又は前記燃料電池部前駆体の焼結体を導電性板状体前駆体の焼結体で挟んでスタック化する第3工程と、
    を備えたことを特徴とする燃料電池スタックの製造方法。
  17. 前記燃料電池部前駆体と前記導電性板状体前駆体との間、前記燃料電池部前駆体の焼結体と前記導電性板状体前駆体との間、前記燃料電池部前駆体と前記導電性板状体前駆体の焼結体との間、又は前記燃料電池部前駆体の焼成体と前記導電性板状体前駆体の焼成体との間に、前記外側電極の材料を配置して焼成することを特徴とする前記請求項16に記載の燃料電池スタックの製造方法。
  18. 内側電極前駆体を、押出成形により作製することを特徴とする前記請求項16又は17に記載の燃料電池スタックの製造方法。
  19. 前記導電性板状体前駆体を、押出成形により作製することを特徴とする前記請求項16〜18に記載の燃料電池スタックの製造方法。
  20. 前記請求項1〜19のいずれかに記載の燃料電池スタックの製造方法において、
    前記多孔質導電性セラミックスに球状の造孔材を加えた原材料を用いて導電性板状体前駆体を形成し、前記導電性板状体前駆体を焼成することにより、気孔を有する焼結体である前記導電性板状体を製造することを特徴とする燃料電池スタックの製造方法。
  21. 前記球状の造孔材の前記原材料に対する体積比が、60〜90体積%であることを特徴とする前記請求項20に記載の燃料電池スタックの製造方法。
  22. 前記導電性板状体前駆体の焼成温度が、1300℃以上であることを特徴とする前記請求項20又は21に記載の燃料電池スタックの製造方法。
  23. 筒状の内側多孔質セラミックス体とその外周面に形成された特定のイオン、原子、又は分子を透過可能な固体処理層とを有するリアクター部が、複数個並列に配置されたリアクター層状部を備え、
    前記リアクター層状部がその厚み方向にて多孔質セラミックスからなる板状体により挟まれるとともに、前記固体処理層と板状体との間に外側多孔質セラミックス体を備えたことを特徴とするリアクタースタック。
  24. 前記外側多孔質セラミックス体の組織中の粒子が、平均粒子径0.1〜2μmであることを特徴とする前記請求項23に記載のリアクタースタック。
  25. 筒状の内側多孔質セラミックス体とその外周面に形成された特定のイオン、原子、又は分子を透過可能な固体処理層とを有するリアクター部が、複数個並列に配置されたリアクター層状部を備え、
    前記リアクター層状部がその厚み方向にて多孔質セラミックスからなる板状体により挟まれたことを特徴とするリアクタースタック。
  26. 前記板状体は、その表面に前記リアクター部が嵌め込まれる複数の平行な溝を備え、前記リアクター部は、前記溝に嵌め込まれるとともに、前記板状体に挟まれて固定されたことを特徴とする前記請求項25に記載のリアクタースタック。
  27. 前記板状体は、その気体透過係数が5×10-5mlcmcm-2sec-1Pa-1以上であることを特徴とする前記請求項23〜26のいずれかに記載のリアクタースタック。
  28. 前記板状体は、その気体透過係数が1×10-4mlcmcm-2sec-1Pa-1以上であることを特徴とする前記請求項27に記載のリアクタースタック。
  29. 前記板状体は、その気体透過係数が5×10-4mlcmcm-2sec-1Pa-1以上であることを特徴とする前記請求項28に記載のリアクタースタック。
  30. 前記板状体の組織中の粒子が、平均粒子径10〜60μmで、且つ、前記板状体の気孔率が、40〜60%であることを特徴とする前記請求項23〜29に記載の燃料電池スタック。
  31. 前記板状体の組織中の粒子が、平均粒子径1〜10μmで、且つ、前記板状体の気孔率が、50〜90%であることを特徴とする前記請求項23〜29に記載の燃料電池スタック。
  32. 前記板状体は、その気孔の最大孔径が10〜300μmの範囲であり、且つ、各気孔同士の少なくとも一部が連通していることを特徴とする前記請求項31に記載のリアクタースタック。
  33. 前記板状体の気孔率と粒子径との関係は、(最大気孔径/100)<平均粒子径<(最大気孔径/4)であることを特徴とする前記請求項31又は32に記載のリアクタースタック。
  34. 前記リアクター層状部は、隣り合うリアクター部同士が一体に接続されて、平面状に形成されたものであることを特徴とする前記請求項23〜33のいずれかに記載のリアクタースタック。
  35. 隣り合う前記リアクター部の内側多孔質セラミックス体が、連結部を介して一体に接続されたことを特徴とする前記請求項34に記載のリアクタースタック。
  36. 隣り合う前記リアクター部の内側多孔質セラミックス体の壁面部自体が一体に接続されたことを特徴とする前記請求項34に記載のリアクタースタック。
  37. 前記請求項23〜36のいずれかに記載のリアクタースタックの製造方法において、
    前記内側多孔質セラミックス体とその表面に形成した特定のイオン、原子、又は分子を透過可能な固体処理層からなるリアクター部前駆体又はリアクター部前駆体の焼結体を製造する第1工程と、
    前記多孔質セラミックスの材料からなる板状体前駆体又は板状体前駆体の焼結体を製造する第2工程と、
    前記リアクター部前駆体を前記板状体前駆体で挟んでスタック化、前記リアクター部前駆体の焼結体を前記板状体前駆体で挟んでスタック化、前記リアクター部前駆体を前記板状体前駆体の焼結体で挟んでスタック化、又は前記リアクター部前駆体の焼結体を前記板状体前駆体の焼結体で挟んでスタック化する第3工程と、
    を備えたことを特徴とするリアクタースタックの製造方法。
  38. 前記リアクター部前駆体と前記板状体前駆体との間、前記リアクター部前駆体の焼結体と前記板状体前駆体との間、前記リアクター部前駆体と前記板状体前駆体の焼結体との間、又は前記リアクター部前駆体の焼結体と前記板状体前駆体の焼結体との間に、前記外側多孔質セラミックス体の材料を配置して焼成することを特徴とする前記請求項37に記載のリアクタースタックの製造方法。
  39. 内側多孔質セラミックス体前駆体を、押出成形により作製することを特徴とする前記請求項37又は38に記載のリアクタースタックの製造方法。
  40. 前記板状体前駆体を、押出成形により作製することを特徴とする前記請求項37〜39のいずれかに記載のリアクタースタックの製造方法。
  41. 前記請求項23〜40のいずれかに記載のリアクタースタックの製造方法において、
    前記多孔質セラミックスに球状の造孔材を加えた原材料を用いて板状体前駆体を形成し、前記板状体前駆体を焼成することにより、気孔を有する焼結体である前記板状体を製造することを特徴とするリアクタースタックの製造方法。
  42. 前記球状の造孔材の前記原材料に対する体積比が、60〜90体積%であることを特徴とする前記請求項41に記載のリアクタースタックの製造方法。
  43. 前記板状体前駆体の焼成温度が、1300℃以上であることを特徴とする前記請求項41又は42に記載のリアクタースタックの製造方法。
JP2006324228A 2006-06-30 2006-11-30 燃料電池スタック及びその製造方法 Expired - Fee Related JP5240700B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006324228A JP5240700B2 (ja) 2006-06-30 2006-11-30 燃料電池スタック及びその製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006181615 2006-06-30
JP2006181615 2006-06-30
JP2006324228A JP5240700B2 (ja) 2006-06-30 2006-11-30 燃料電池スタック及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008034340A true JP2008034340A (ja) 2008-02-14
JP5240700B2 JP5240700B2 (ja) 2013-07-17

Family

ID=39123520

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006324228A Expired - Fee Related JP5240700B2 (ja) 2006-06-30 2006-11-30 燃料電池スタック及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5240700B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009135048A (ja) * 2007-11-30 2009-06-18 Ngk Spark Plug Co Ltd 電気化学リアクタースタック及びその製造方法
JP2012059707A (ja) * 2010-09-10 2012-03-22 Samsung Electro-Mechanics Co Ltd 固体酸化物燃料電池モジュール
WO2013012009A1 (ja) * 2011-07-21 2013-01-24 株式会社村田製作所 固体酸化物形燃料電池用電気的接続材、固体酸化物形燃料電池、固体酸化物形燃料電池モジュール及び固体酸化物形燃料電池の製造方法
JP2013241644A (ja) * 2012-05-18 2013-12-05 Toshiba Corp 電気化学セルおよび水素製造装置
WO2014016303A1 (fr) * 2012-07-24 2014-01-30 Dcns Système de fixation d'une pile thermique dans une section d'alimentation d'un engin sous marin

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH046752A (ja) * 1990-04-24 1992-01-10 Yoshida Kogyo Kk <Ykk> 固体電解質燃料電池
JPH0562694A (ja) * 1991-09-05 1993-03-12 Fuji Electric Co Ltd 固体電解質型燃料電池
JP2002329511A (ja) * 2001-05-01 2002-11-15 Nissan Motor Co Ltd 固体電解質型燃料電池用スタック及び固体電解質型燃料電池
JP2004288608A (ja) * 2003-03-05 2004-10-14 Toto Ltd 筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体
JP2004335277A (ja) * 2003-05-08 2004-11-25 Toho Gas Co Ltd 固体酸化物形燃料電池

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH046752A (ja) * 1990-04-24 1992-01-10 Yoshida Kogyo Kk <Ykk> 固体電解質燃料電池
JPH0562694A (ja) * 1991-09-05 1993-03-12 Fuji Electric Co Ltd 固体電解質型燃料電池
JP2002329511A (ja) * 2001-05-01 2002-11-15 Nissan Motor Co Ltd 固体電解質型燃料電池用スタック及び固体電解質型燃料電池
JP2004288608A (ja) * 2003-03-05 2004-10-14 Toto Ltd 筒状固体酸化物型燃料電池セルの集合体
JP2004335277A (ja) * 2003-05-08 2004-11-25 Toho Gas Co Ltd 固体酸化物形燃料電池

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009135048A (ja) * 2007-11-30 2009-06-18 Ngk Spark Plug Co Ltd 電気化学リアクタースタック及びその製造方法
JP2012059707A (ja) * 2010-09-10 2012-03-22 Samsung Electro-Mechanics Co Ltd 固体酸化物燃料電池モジュール
EP2736109A4 (en) * 2011-07-21 2015-09-30 Murata Manufacturing Co ELECTRICAL CONNECTION MATERIAL FOR SOLID OXYGEN FUEL CELL, SOLID OXIDE FUEL CELL, SOLID OXIDE FUEL CELL MODULE, AND METHOD FOR MANUFACTURING SOLID OXIDE FUEL CELL
CN103703599A (zh) * 2011-07-21 2014-04-02 株式会社村田制作所 固体氧化物燃料电池用电连接材料、固体氧化物燃料电池、固体氧化物燃料电池模块以及固体氧化物燃料电池的制造方法
JPWO2013012009A1 (ja) * 2011-07-21 2015-02-23 株式会社村田製作所 固体酸化物形燃料電池用電気的接続材、固体酸化物形燃料電池、固体酸化物形燃料電池モジュール及び固体酸化物形燃料電池の製造方法
JP5679060B2 (ja) * 2011-07-21 2015-03-04 株式会社村田製作所 固体酸化物形燃料電池用電気的接続材、固体酸化物形燃料電池、固体酸化物形燃料電池モジュール及び固体酸化物形燃料電池の製造方法
WO2013012009A1 (ja) * 2011-07-21 2013-01-24 株式会社村田製作所 固体酸化物形燃料電池用電気的接続材、固体酸化物形燃料電池、固体酸化物形燃料電池モジュール及び固体酸化物形燃料電池の製造方法
CN103703599B (zh) * 2011-07-21 2016-03-16 株式会社村田制作所 固体氧化物燃料电池用电连接材料、固体氧化物燃料电池、固体氧化物燃料电池模块以及固体氧化物燃料电池的制造方法
US9368808B2 (en) 2011-07-21 2016-06-14 Murata Manufacturing Co., Ltd. Electrical connection material for solid oxide fuel cell, solid oxide fuel cell, solid oxide fuel cell module, and method for manufacturing solid oxide fuel cell
US9653739B2 (en) 2011-07-21 2017-05-16 Murata Manufacturing Co., Ltd. Electrical connection material for solid oxide fuel cell, solid oxide fuel cell, solid oxide fuel cell module, and method for manufacturing solid oxide fuel cell
JP2013241644A (ja) * 2012-05-18 2013-12-05 Toshiba Corp 電気化学セルおよび水素製造装置
WO2014016303A1 (fr) * 2012-07-24 2014-01-30 Dcns Système de fixation d'une pile thermique dans une section d'alimentation d'un engin sous marin
FR2993945A1 (fr) * 2012-07-24 2014-01-31 Dcns Systeme de fixation d'une pile thermique dans une section d'alimentation d'un engin sous marin
US10199620B2 (en) 2012-07-24 2019-02-05 Dcns System for attaching a thermal battery to a power section of an underwater craft

Also Published As

Publication number Publication date
JP5240700B2 (ja) 2013-07-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6601488B2 (ja) プロトン伝導体、燃料電池用固体電解質層、セル構造体およびそれを備える燃料電池
US8894944B2 (en) Membrane with a stable nanosized microstructure and method for producing same
KR101386431B1 (ko) 모든 세라믹스 고체 산화물 연료전지 및 이의 제조방법
JP5198758B2 (ja) 電気化学リアクタースタック及び電気化学リアクターシステム
EP2495791B1 (en) Fuel cell, cell stack, fuel cell module, and fuel cell device
US7655346B2 (en) Electrode material and fuel cell
US8460432B2 (en) Cheap thin film oxygen membranes
JP2014510014A (ja) 低pO2雰囲気中で得られるセラミックデバイスのための焼結添加剤
JP2016157693A (ja) 固体酸化物形燃料電池単セル及び固体酸化物形燃料電池スタック
JP5240700B2 (ja) 燃料電池スタック及びその製造方法
JP5214956B2 (ja) 電気化学リアクタースタック及びその製造方法
JP6275561B2 (ja) 接合体、接合体の製造方法、固体酸化物形燃料電池、及び水電解装置
US20060257714A1 (en) Electrode material and fuel cell
JP2004253376A (ja) 燃料電池セル及びその製法並びに燃料電池
EP2030668A1 (en) Robust mixed conducting membrane structure
WO2018021424A1 (ja) 電気化学セルスタック
JP4828104B2 (ja) 燃料電池セル
JP5935220B2 (ja) 電気化学リアクターセル
JP4866122B2 (ja) セラミック直管孔筒状支持体および固体酸化物型燃料電池用膜エレメント
JP6118694B2 (ja) 燃料電池用アノードおよび燃料電池単セル
JP2017157553A (ja) 燃料電池
JPWO2013062023A1 (ja) セラミック焼結体および高温用部材ならびに電気化学素子
JP4480377B2 (ja) 燃料電池セル及び燃料電池
WO2020261935A1 (ja) 燃料極-固体電解質層複合体、燃料極-固体電解質層複合部材、燃料電池、および、燃料電池の製造方法
CN114597462A (zh) 对称型固体氧化物电池

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090604

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20090604

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120821

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121019

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121211

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130206

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130226

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130326

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160412

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5240700

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees